4代目掲示板過去ログ

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投稿ログ262 (No.4274 - No.4286)

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board4 - No.4274

キャラクター考察の一環のつもりですが

投稿者:桂兎
2003年06月20日(金) 13時40分

> 水を差す発言で大変恐縮ですが、
> そもそも、この「仮想対戦シリーズ」はココの掲示板でやるような話じゃないような気がします。
> ギュオーやオーフェンなんて畑が違うとこのキャラ持ってきても、何の考察にもならないんじゃ・・・。

もともと、フォーシスターズがどうやったら竜堂兄弟に勝てるか、というコンセプトで考えていたのです(言い出しっぺは私ですし)。
実際、竜道兄弟より強いキャラなんて掃いて捨てるほどいるんです。
ですが、創竜伝世界のバランスを崩さずに戦うことのできるキャラ、というつもりでエントリーしてみたのが「柏木姉妹」であり「オーフェン」なんですな。
牛種側にも柏木姉妹のようなハイパワーキャラがいるだろうし、オーフェンレベルの戦闘技能者だっているだろう、と考えた上でなんです。

その根本は、田中芳樹が馬鹿にする格闘技術とは何ぞやという部分から発しているわけです。
まあ、リアルな拳法や空手ではなくて架空の格闘技術なんですけど。
私自身、柔道の有段者にどんな投げられ方をしたか考える間も無く投げられたという経験がありますので、竜堂兄弟には突込みを入れたい気分なんです。

最後に一つ
”もし、自分の身体がその距離を知っていれば。この敵もまた死ぬ。距離を知ることは、殺人を容易くする……
(中略)
自分の剣が当たらないことは分かっていた。この距離は'知らない'。必殺の呼吸で撃つことができなかった。(エンジェル・ハウリング)”
ライトノベル的な戦闘理論であり大嘘なんですが、それをリアルに読ませる描き方、というものもあるのです。
創竜伝における戦闘シーンのつまらなさ。それは満足にハッタリすらかませない表現の貧困さにあるように感じます。

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board4 - No.4275

Re:通りすがりに…

投稿者:不沈戦艦
2003年06月20日(金) 16時00分

> 皆さん田中芳樹氏が好きなんですねぇ~
>
> どんな思想を持って書こうがそんなのは作者の勝手、
> たかだが小説で不愉快な思いをしたからといって
> それが貴君の人生において重要な事なのかな?
> 嫌なら読まなきゃいい! 簡単でしょ?
>
> まぁ遅筆に関しては私も強く抗議をしたいですな。
> 早く続きが読みたいですからねぇ~
>
> それでは失礼します。

 通りすがりの書き捨てさんは、「2ちゃんねるライトノベル板」の田中芳樹スレに逝って下さいや。ここには来なくていいです。

「鬱」は関係ないんですよ、あそことはね。

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board4 - No.4276

Re:というか

投稿者:不沈戦艦
2003年06月20日(金) 16時05分

> ↑の投稿ミスってしまいまして、大変失礼いたしました(__)
>
> お初で投稿させていただきます。
> 最近、楽しくROMさせていただいております者です。
>
> 水を差す発言で大変恐縮ですが、
> そもそも、この「仮想対戦シリーズ」はココの掲示板でやるような話じゃないような気がします。
> ギュオーやオーフェンなんて畑が違うとこのキャラ持ってきても、何の考察にもならないんじゃ・・・。

 新Q太郎氏のパロディで、「かってに改蔵」のキャラを創竜伝とミックスした作品なども過去に投稿され、「ザ・ベスト」にも掲載されていたりしますから、別作品からネタを振って来ることは構わないのではないかと思いますけど。「あずぎんが英雄伝説」とかいうのもありましたね。それだけでなく。

 ま、どうしようもない程脱線でもしない限り、大目に見ましょうよ。

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board4 - No.4277

Re:というか

投稿者:イマカラム
2003年06月21日(土) 00時26分

なるほど、納得いたしました。
私の見解が少し、狭かったようですね(^^;
某掲示板の「ライトノベル最強決定戦」のようなノリで脱線するかな?と思いレスを付けてしまいましたが、要らぬ杞憂だったようです。いやはや、余計な水を差してしまい申し訳ありませんでした(_)

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board4 - No.4280

遠隔レス

投稿者:不沈戦艦
2003年06月21日(土) 07時16分

> > 皆さん田中芳樹氏が好きなんですねぇ~
> >
> > どんな思想を持って書こうがそんなのは作者の勝手、
> > たかだが小説で不愉快な思いをしたからといって
> > それが貴君の人生において重要な事なのかな?
> > 嫌なら読まなきゃいい! 簡単でしょ?
> >
> > まぁ遅筆に関しては私も強く抗議をしたいですな。
> > 早く続きが読みたいですからねぇ~
> >
> > それでは失礼します。
>
>
>  通りすがりの書き捨てさんは、「2ちゃんねるライトノベル板」の田中芳樹スレに逝って下さいや。ここには来なくていいです。
>
> 「鬱」は関係ないんですよ、あそことはね。
>

「田中芳樹スレ19」への遠隔レスですがね。ここの関係ない方々には、お目汚しで済みませんが。

>958 イラストに騙された名無しさん 03/06/21 12:52
>>956
>鬱の不○千缶のレスを受けた煽りだと思われ。
>(あいつがなぜここを引き合いに出したのかってのも理解できんが
>
>大方こことあっちの抗争でも狙ってるんだろう。

 お前さんは、政治思想板の住人だろ。ライトノベル板では、「鬱」がどうのこうのは引き合いには出すが、「鬱」の特定のコテハン相手に文句を垂れている奴はいなかったからな。しかも、対象が政治思想板の一部で、やたらと憎まれている私ではね。はっきり言っておくけど、いい加減にしてくれ。2ちゃんねるの名無しどもと交流なんかしたくないんだよ、私は。

親記事No.4213スレッドの返信投稿
board4 - No.4281

Re:反銀英伝・ラップ寝返る

投稿者:おちゃわん
2003年06月21日(土) 17時53分

イッチーさま
書き込みを読んでくださって感謝しております。
だんだん長文になっているため、最近はWORDに原稿を作ってから、貼り付けるようになってしまいました。
少しは、皆さんに読んでいただけていればよいのですが。
タイトルは「ラップ寝返る」だったのですが、だんだんラップの存在が薄くなっていますね。一応、最後のほうにはキーパーソンにしたいと思っているのですが、そこまで書けるかどうか・・・。

前回のレスより
さて、確かに両方がベストを尽くすと、千日手のような展開になってしまうという要素が確かにありまして、そうかだから作家はそういう展開にあえてしないのか、と納得したしだいです。

帝国主義時代には在留邦人の保護などの名目での出兵が確かに行われてきました。その意味では同盟がフェザーン侵攻をする余地があるという解釈も確かに成り立つのでしょうね。
どうも私は日本人なので、「そんなの国際社会が許さない・・・」などと考えてしまいがちですが、それこそが日本人的な国際感覚の欠如から来る妄想なのでしょうね。
ということでフェザーン侵攻はそれによって帝国の反撃を受けない限り、かなり有効な手であることは認めざるおえません。
ただフェザーンもそんな不安定な勢力図の中を100年以上も事実上の独立および勢力の拡大を図ってきたのですから、あっさりと侵攻を受けておわってしまうのは、少し物足りない気がします。

ではトリさんの恐るべき提案から続編を書いてみたいと思います。

・・・・・

それは「フリーダム・ジャーナル」という発行部数はそれほどでもないが、一部の知識人たちに好まれる高級政治誌でのスクープに始まった。
「グリーンヒル大将更迭の真相と未遂に終わったクーデター計画」というタイトルではじまる記事は、このたび未遂に終わったクーデター計画を真実半分虚飾半分という割合で、掲載していた。
通常、政府に抑えられているマスコミはこのような記事を取り上げることはないのだが、今回に限っては政府の報道管制もなく、ほぼ原文のまま掲載が許されたのだ。
当然のことながら、反政府派の評議会議員たちは評議会の本会議において、このニュースを取り上げることになる。
「軍人の一部がクーデターを計画したことは事実なのか?そうでなければグリーンヒル大将やルグランジュ提督の更迭やフォーク准将の行方を公表願いたい」
などの質問と野次が評議会を覆った。
国防委員長のネグロポンティは、当初クーデターの存在を否定してみせたが、しかし質問の鋭さにクーデターの存在を匂わせてしまう答弁を行うという失敗を犯してしまう。

反戦派の評議員はこれを奇貨として議長に釈明を求めた。
議長の釈明の趣旨はこうであった。
「クーデターはない、ただ一部の軍人たちが同盟国外の勢力から工作をかけられていたことは事実であるため、われわれはこの真相をつかむべく、積極的に調査活動を行い、近日中にその結果を国民に明らかにする」というものであった。

さらにその翌日「フリーダム・ジャーナル」は次のスクープを掲載する。「フォーク准将とフェザーン資本の黒い関係」
これは、統合作戦本部の作戦部員でもないフォーク准将の帝国侵攻作戦が統合作戦本部の裁可もなく、評議会において決定されたのは実は軍拡をたくらむフェザーン資本の軍産複合体の力によって行われたものであるという趣旨であった。
このニュースが同盟に流れたとき、同盟国民の不満は一気に爆発した。誰もが歴史的敗北の責任を誰かに負わせたかったのだ。同盟は国家経済が破綻寸前であり、国民は敗戦の痛手と不況の中、苦しんでおり、しかしその中で同盟資本とフェザーン資本の軍産複合体は軍再建の名目の下、過去最高の売り上げを誇っており、それは多くの低所得者層や中産階級から羨望と怒りを買っていたからである。
時に、宇宙暦797年11月のことである。

この事態に対しトリューニヒトは次のような声明を発表する。
「同盟は一部フェザーン資本の企業の資産を凍結、または国有化を含めた経済制裁を検討する」

これに対して利にさといフェザーン系企業の経営者たちは、制裁が実施される前に資産を売却および、フェザーン本星への移転を始めた。
フェザーン資本は同盟経済の中枢にまで浸透しており、それは国民生活への影響が大きいことが予測された。また、フェザーンは名目上帝国の自治領であり、フェザーンが同盟を忌避し、あまりに帝国に接近すると経済的問題に加え、安全保障の問題も発生する。これまで同盟がフェザーンに対して強硬な政策が取れなかった所以である。

しかし産業界にも多大な影響力を持つトリューニヒト政権は、前者を同盟系軍需関係業界の調整によって解決の目途をつけ、後者には皇帝即位まもなく、しかも内戦への道を走っている帝国には対外問題に力をさく余裕がないことを読みきって、次々と政策を打ち出していった。
フェザーン貿易の関税率の増加・国内産業の保護政策・弁務官事務員の一部国外退去などである。これは通例として国家間において、武力制裁までへの準備段階として行われるものであり、外交上のおとしどころを外交部が探るのが常であるが、今回の同盟の対応にはそのような要求がなく、フェザーンの外交部・諜報部は共に同盟の軍事侵攻の可能性についての情報収集にやっきになっていた。
すると同盟が無傷で残った第一・第十一艦隊に動員令を発していることに加え、アムリッツア残存兵力を再編成し第十四・十五艦隊を編成中であることなど、同盟が軍事侵攻を準備していることが判明した。その情報の分析に担当官は連日の徹夜を余儀なくされた。
同時にそれはフェザーン自治領主府に外交部・諜報部からの同盟の軍事侵攻の準備状況が連日送られてくることでもあった。

「トリューニヒト議長は、帝国の内戦の隙に、火事場泥棒をする気のようだな、そのうち軍を率いて借用書を破りにくるつもりかな?」
ルビンスキーはウィスキーを片手につぶやいた。

フェザーン自治領主府から帝国国務省に駐留艦隊の要請があったのはその数日後のことである。

国務尚書のリヒテンラーデ公は宇宙艦隊司令長官のラインハルトと善後策を協議した。

リヒテンラーデ公にラインハルトは以下のように答えた。
「同盟は皇帝即位直後の帝国の混乱に乗じて、国力の回復をはかるのを既定の路線としているでしょう。故に、フェザーンを侵攻・併合することが目的である可能性が推測されます。」

「であれば、駐留艦隊を派遣し、阻止せねばなるまいな。万一フェザーンが叛徒どもに併合されることがあれば、ブラウンシュバイク公やリッテンハイム公はこれとばかりにわしの解任を要求するであろうしな。
ではそちにフェザーンに赴いてもらうほうがよいか。」

「現在、ブラウンシュバイク公やリッテンハイム候は国務尚書閣下や私めの隙をうかがっている状態でございましょう。
今、私がオーディンから離れると、その流れが加速する恐れがございます。しかもまだ同盟の動員数も不明という状態でございますれば、ここは2個艦隊も派遣して様子をみるがよいと思われます」

「ふむう、なるほどそちの言うことも一理ある。では誰が適任者かのう」

キルヒアイス上級大将に任せれば、大丈夫でしょう。ワーレン提督の艦隊を合わせて2万5千隻もあれば十分に防ぐことができるかと存じます」

数日後、キルヒアイス上級大将率いる帝国艦隊25000隻は帝都オーディンを出発した。12月中旬のことである。

帝国軍、フェザーンへ艦隊派遣の報が同盟にもたらされたのは、間もなくであった。政府はフェザーンの要請に対して抗議する声明を出すと共に、国防委員会に統合作戦本部にフェザーン併合についての検討を指令した。

幸いなことに今回のクーデターが未遂に終わったことで、統合参謀本部本部長はクブルスリー大将が健在であり、宇宙艦隊司令長官はビュコック大将であった。
さらにグリーンヒル大将をはじめとする、クーデター派将校の処分と同時に行われた新人事についても、小数派とはいえ、両者は功績実績十分な制服組No1・2である。一定の発言力を保持することができていた。

しかし、同盟の動員準備情報を得て、自治領主府が駐留艦隊を要請し、帝国が艦隊を派遣した後も、同盟はまだ動員準備が終わっていなかった。近い将来の内戦に備えて動員準備を整えつつあった帝国軍が比較的速やかに出撃できたにせよ、同盟の動員準備はあまりにも時間がかかりすぎていた。
いや、あえて時間をかけていたのである。それは同盟国内への反フェザーン気運を十分に高めるためである。
「同盟の富を収奪する、帝国の御用商人!!」「フェザーン経営者の豪華な生活ぶり」などのバッシング記事や、フェザーン系企業の撤退などにより、解雇される労働者による失業率増加の懸念などの記事が連日マスコミに登場し、フェザーン側のコメントはそのほとんどが記事になることがなかったからである。

そして同盟国民は急速にフェザーン派兵すべし、という方向に傾いていったのである。

この段階で同盟がフェザーンを併合できることには次のようなメリットがあると考えられていた。
①まず帝国軍の侵攻点である両回廊を封鎖することで、比較的少数の艦隊での国土防衛が可能になること
②フェザーンの同盟に対する債権の帳消しができること
③フェザーンの経済力を取り込むことによって、少なくとも経済面において国家再建を前倒しできること

などである。これらは軍事評論家・経済評論家が、各マスメディアによって喧伝するところであるが、かつての日本が満州を欲したように、フセインがクウェート併合を図ったように、豊かな領土を手に入れることによって、国内の諸問題の解決を図るという政策は、時に熱狂的な支持を受けることがある。
トリューニヒト政権の巧みな世論形成のせいもあるが、「フェザーンの併合こそ、同盟に富をもたらすことになる。」これは国民全体の暗黙の了解事項となっていったのである。

アムリッツアの敗北から数ヶ月で、本来ならば不可能なはずの攻撃的な作戦計画に国民世論を味方につける。
これがトリューニヒトの構想の第一段階であった。

1月初旬、宇宙艦隊司令部は出撃する艦隊を発表した。
総司令官 ビュコック大将
第1艦隊  パエッタ中将    13000隻
第11艦隊 モートン中将    13000隻
第14艦隊 カールセン中将   13000隻(アムリッツアの残兵を再編成)
第15艦隊 ジェファーソン中将 13000隻(アムリッツアの残兵を再編成)

残存兵力に国内警備隊の一部を加えて再編成した第14・15艦隊も含めて、イゼルローン駐留艦隊(15000隻)を除く、まさに全同盟宇宙艦隊が勢ぞろいしたことになる。
当初、この艦隊編成にはドーソン統合参謀本部次長など、トリューニヒト派と呼ばれる多くの将校が反対したのであるが、クブルスリー統合作戦本部長の決断で押し切る形となった。

本来はフェザーン併合計画についてクブルスリー大将は反対であった。アムリッツアの敗北後、攻撃的作戦計画を考える余地は全くない。ましてや、帝国が内戦に陥る保障はない。というのがその理由であった。

ネグロポンディ国防委員長は、「帝国の内戦に干渉し、その長期化を図るために必要な措置である」とトリューニヒト邸でのオリベイラ学長の言葉を受け売りするだけで、なぜフェザーン侵攻なのか、その目的などについて何一つ満足する回答を与えることをできなった。
トリューニヒト議長のクブルスリー大将の会談にて、議長よりその構想の一端を聞くことにより、以後宇宙艦隊司令部、そしてヤン提督とも協議しつつ短期間の間に作戦計画を作成した。

議長はクブルスリー大将こう言ったのである。
「帝国は内戦に陥る。これはフェザーン弁務官事務所・帝国に展開する諜報網から得た情報を総合的に判断しての私の結論だ。これについて議長の意見を聞く余地はない。
この内戦を長引かせ、帝国の弱体化を図り、同盟の国力の充実を図る。これが現状における政府の方針である。そして帝国の弱体化をはかる上で、重要なのはおそらく勝利するであろうローエングラム公の戦力をいかに分散させるかである。そのための軍事的手段を検討してもらいたいな」
明確な目的と手段に関する裁量の自由さといい、クブルスリー大将も、トリューニヒト個人に関する好意は別として、自分の果たすべき責任を明確に指示されていたのである。

要塞の司令官執務室のビデオでそのニュースを見たヤンはため息をついた。
「帝国との早期和平の道は絶たれてしまったか・・・。ラップ、あいつはどうなるんだろう・・・」

「提督も議長から意見を求められていませんよね。どのような意見具申をされたんですか。」

「ユリアン、私は議長に意見を求められた時に、二つの意見があったんだよ。
一つは、帝国の内戦を利用して、和平をはかる道・もう一つは帝国の内戦を利用して帝国の力をそぐ道だよ。私が議長に提案したかったのは和平を結ぶ道だったんだが、議長は帝国の力をそぐ道をとられたというわけだ。同盟は今回のクーデターを未然に防ぐことによって、国が割れることなく国家として統一した対応をとることができる。つまり帝国の内戦を利用することができることになる。
現在の同盟の稼動可能艦隊数は7万隻程度であり、帝国のそれは24~25万隻を数えるだろうが、それが10万と15万になってぎりぎりまで戦ってくれれば同盟は漁夫の利を得ることができる。うまくやれば、フェザーンを得た上でアムリッツアの前のパワーバランスに戻るというわけだ。」

「でも同盟にとってはその方が有利になるわけですよね?」

「うん、確かにその可能性はある。ただユリアン、同盟さえよければいい。そういう考え方は視野を狭くするよ。帝国の人間だって同じ人間なんだ。それを忘れてはいけない。
アムリッツアで2000万人の戦死者を出して、帝国も同じくらいの犠牲者を出させて、それで元のパワーバランスにしようという考えは、人間を数字としてしか考えていない選択だというふうに思うんだ。
僕は帝国の内戦の犠牲者を最小限に抑えた上で、同盟と講和する道が一番よいかと思ってね、しかも現在の状況ではラップというローエングラム候とのパイプもあることだし・・・」
ヤンは少しの間黙り込んでしまった。

「でも提督も今回の出撃計画には意見を述べられたと、聞いておりますが・・・」
ユリアンは紅茶を作りながら再びたずねた。

「うん、クブルスリー大将から意見を求められてね。帝国の力をそぐ上で、君が考える有効な方法は何か、ちなみに帝国の内戦は前提の上で考えてくれ。と言われたよ。
クブルスリー大将とはあまり面識がなかったけれど、実直な感じのいい人だったなあ。
とりあえず、統合作戦本部長と宇宙艦隊司令長官が悪い人じゃないのは、ありがたいことだね。
今回、政府のとった道、つまり帝国の内戦を長引かせるための方法は、ローエングラム公の力を弱める、この点に尽きるんだ。
そのために必要なのは、ローエングラム候の軍勢をできるだけ分散することと、もう一つは指揮権を弱めるということだ。
ローエングラム公の軍勢をできるだけ分散するために必要なのは、同盟の軍事的干渉になるだろうし、ローエングラム公の指揮権を弱めるには、彼の権力の正当性、つまり宇宙艦隊司令長官をやめてもらうことになるのさ。
彼が宇宙艦隊司令長官になって日が浅い。彼の直接指揮した軍はともかく、そうではない軍は、自分が反乱軍になった場合、かなりの動揺が起きることになるだろうね。」

「同盟の軍事的干渉は分かりますけれど、ローエングラム候は皇帝の擁立者ですよ。そんなことできないと思いますが・・・」

「うん、具体的な方法は色々あるけれど、仕組みは簡単だよ。要は内戦勃発時にローエングラム候がオーディンにいないようにすればいいんだ」

「あっ、そうすれば門閥貴族が別の皇帝を擁立するんですね、では次の皇帝は誰になるんですかね」

「おそらく、今回の皇帝継承候補であったブラウンシュバイク公やリッテンハイム候の孫娘がたつことになるのかな、それとも意見が調整できないため、皇帝はとりあえずこのままにしておいて、リヒテンラーデ公とラインハルト候の役職のみ剥奪するのかもしれないな」

「では同盟の軍事的干渉は、どういうふうに行われるのでしょうか」

「これはタイミングの問題になるね。現在、ローエングラム候が帝国の軍権を掌握している以上、帝国領への侵攻は勅命により彼が討伐しなければならなくなる。
だけどそれがイゼルローンからの駐留艦隊による出兵程度では、2~3個艦隊程度の派遣で済ますことになるだろう。
しかしフェザーンでもイゼルローンでも同盟の大軍が侵攻ということになれば、これはローエングラム候が出撃せざるおえないだろうな。
だから同盟としては今回の作戦には大軍を擁したかった。しかしアムリッツアの敗北から半年もたっていない状況で数個艦隊の編成なんて不可能に近いし、第一、世論が許すはずがなかったんだ。
しかし現実には同盟は形だけとはいえ4個艦隊の編成を行うことができた。しかも国民の支持をつけてだ、議長の手腕の恐ろしさにこの点は脱帽だね。
ただ、帝国の内戦が勃発しない段階で大規模侵攻を行った場合、さすがの門閥貴族も団結して同盟と戦うことになるだろうね。
従って、同盟の軍事作戦はその発動のタイミングが難しいんだよ」

「なるほど・・・。で、どのようなタイミングを提督は考えているんですか?」

「ユリアン、ここから先は最高機密に属することだよ。いや、これまでに話したことも機密に属することだけどね、まあおそらくローエングラム候ならばこの程度のまでは予想の範囲に入っていると思う。これから先は自分で考えてみることも大切だよ、いいかい」

「わかりました、提督。色々とありがとうございました。紅茶ここにおいておきますね、少しさめてしまいましたけど」

ユリアンは執務室から退出し、歩きながら考えた。ヤン提督は個人として早期和平を望んでいるにも関わらず、政府や上層部の命令に心から従うことができるのか。同盟が侵攻作戦を行わないで、ローエングラム候をオーディンからおびき出すためにはどうすればいいのかなどである。
しかし、上官の命令で軍人が民間人を殺したとき、その軍人は人道上の罪に問われることになる。しかし政府が軍人に侵略を命じ、それに従うとき、そこには人道上の罪が問われることはないのだろうか。ヤン提督はどのあたりの矛盾をどのように解決しているのだろうか?
ヤン提督の軍人である自己評価の低さと、英雄に祭り上げられることに対する不快感はこのあたりにあるのかもしれないな・・・。そう考えるユリアンであった。

とりあえずつづく・・・かな?

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board4 - No.4282

Re:これって蒸し返しですか?

投稿者:おちゃわん
2003年06月21日(土) 18時33分

確か、ここのベストにロイエンタールの反乱についてがありましたよね。(すばらしい議論です!!)
私、はこのページを知って日が浅いので、当時とニュアンスが違うかもしれませんが、全体的には以下のような展開だったと思います。

ロイエンタールが凡人ならともかく「帝国の双璧」と呼ばれるほどの名将という設定になっている。その割には感情に流され、無謀な(戦略的イニシアティブを相手に取られた形)反乱を起こしてしまうなんて、始めに反乱ありき、っていう作者の露骨な作品構成はよくない。という意見と
名将といっても人間なんだから、感情に流されるときもあるし、ロイエンタールの刹那的な生き方や、誇り高い性格からあのような選択をすることが理解できる。
という意見に分かれていたと思います。
それが、では「名将とはなんぞや」というように展開していったような気がします。

では私見を述べさせていただきますと、前者(確か不沈戦艦さんなどの意見だったと思いますが・・・)に分があると思います。

まずロイエンタールは名将ということにしましょう。
名将がときに感情的になったり、情勢を読み違えて謀略にはまって殺されてしまうのはよくある話です。(斉王韓信とか)
時に感情に流されるにしろ、時に簡単な謀略であっさり死んでしまうことがあっても、そういう人も名将である可能性はあります。
何より、作品で名将といっているんだから、名将ということにしないと、共通理解ができません。

でこの問題のやっかいなところは、名将がどの程度感情的になるか、という程度論だということです。

極論を言えば
「ロイエンタールはそこまで馬鹿か?そんなはずはないだろう」っていう考えと「人間として理解できる」っていう解釈の違いは、うめることは不可能です。
それは、前者の人が「これまでの彼の知識・言動から見て反乱は考えられない」といっても、「時として名将も愚かしくなく場合もある」と抗弁してしまえば、これまでの作品展開からの推測は意味をなさなくなるからです。つまり共通理解の作りようがない。

ただ、私はロイエンタールの反乱という展開は作品としての盛り上がりに必要だったと思いますし、そのように作品を作る以上、ラインハルトもロイエンタールもお互い悪くないけど、でも戦っちゃった。っていう展開にしなくてはならず、両者有能で理解力があって柔軟な思考の持ち主という設定なので、そういう展開に持っていくのはやはり無理があると思いました。

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board4 - No.4283

Re:これって蒸し返しですか?

投稿者:不沈戦艦
2003年06月22日(日) 14時44分

> でこの問題のやっかいなところは、名将がどの程度感情的になるか、という程度論だということです。
>
> 極論を言えば
> 「ロイエンタールはそこまで馬鹿か?そんなはずはないだろう」っていう考えと「人間として理解できる」っていう解釈の違いは、うめることは不可能です。
> それは、前者の人が「これまでの彼の知識・言動から見て反乱は考えられない」といっても、「時として名将も愚かしくなく場合もある」と抗弁してしまえば、これまでの作品展開からの推測は意味をなさなくなるからです。つまり共通理解の作りようがない。
>

 ま、この件に関しては、この結論で決着していますから、これ以上私から付け加えることはありません。

> ただ、私はロイエンタールの反乱という展開は作品としての盛り上がりに必要だったと思いますし、そのように作品を作る以上、ラインハルトもロイエンタールもお互い悪くないけど、でも戦っちゃった。っていう展開にしなくてはならず、両者有能で理解力があって柔軟な思考の持ち主という設定なので、そういう展開に持っていくのはやはり無理があると思いました。

 もちろん、田中芳樹は最初から「ロイエンタール元帥の反乱事件」を作中で発生させるつもりでキャラクター造形をしているのでしょうから、反乱事件が起こること自体は構わないんですけど、どうせやるなら「他者の底の浅い陰謀に流されて、ズルズルと反乱することになってしまった」なんてやりようより、「ロイエンタールの断固たる意志による、主体的・計画的な反乱事件」とした方が、「名将の反乱事件」としては説得力があるのではないか、と私は考えている訳です。

 そういうことですね。

board4 - No.4284

ちょこちょこ読んで感じたんですが

投稿者:望
2003年06月22日(日) 15時26分

はじめまして

読んでない板もいっぱいあるのですが、感じたことです

1、みなさん田中氏を好きなんだな、と言うことです。
好きでなければ欠点を指摘などしないでしょうし、その前に読もうともしないでしょう。嫌いだからと言う理由だけで欠点を指摘するのならば、それはただの誹謗、中傷になってしまうと思います。私は欠点というのは良くなって欲しいという気持ちから指摘するものだと考えています。

2、1でのことからこのサイトがとても有意義であると思っているわけですが、やはりこれはオカシイだろ?と思うような意見が多くありました。小説である以上、快く受け入れる人もいれば、おもしろくないと感じる人もいるわけです。例え前者が少なく後者が多くても、その作品を頭からダメな小説と決めてしまったら、おもしろいと感じた人を否定することにもなるのではないでしょうか?良くない点を指摘する程度で良いとおもうのですが…

3、最近の中国ものに対するフォローです。
間違いが多いなどの理由から叩かれてしまっているようですが、一般の読者には、間違いなどあまり気にならないのではないでしょうか?演義というもの事体、史実を元にしたフィクションですし、地方ごとでバラバラだった話をまとめただけのものです。編約としているのには問題があるかもしれませんが、間違い云々を問うこと事体おかしいです。誤った引用などもありますが、それはしょうがないでしょう。出来れば訂正してほしいですが。自分も間違えっているくせに、他人に指摘するのはおかしいといった意見(ニュアンスは違いますが)もありましたが、そんなこと言ってうあなたはどうなんだ、というところですね。また、おもしろいかどうかは別としても、これにより、日本ではメジャーでなかった中国歴史小説に興味を持った人もいるでしょう。

4、田中氏の思想についてですが、それについてどうこう言うのはどうでしょう?確かに思いこみや極端な考え方もありますが、それはだれにでも(作家、評論家、学者でさえ)あることです。それを、そのまま受け入れるのも、逆に受け入れるのも読者の自由です。確かに田中氏は権力者かもしれませんが、だとしたら、有名人などもみんなそうですね。人の思想の材料になるわけですから。思想なんていうのは、様々な環境から育てられるわけで、田中氏の作品もその一つに過ぎませんよね。

長々と読みづらい文になりました。すいません。レスして下さるなら、新規ツリー用ではしないでくださいね。マナーですから。

親記事No.4266スレッドの返信投稿
board4 - No.4285

それなりにいちおー

投稿者:庵
2003年06月22日(日) 21時02分

過去ログをさらっとですが、読み直しました。
 それでですが、
 いちおーの私も理由を言っておきます。反対意見への論破のつもりはありませんが、討論の場の結論に基づいてしまうとどうも私は逆切れ中坊っぽくなるような気がするので(笑)。それにやっぱりクーデターなり叛乱なり起こす際に協賛者がいたほうがやっぱいいかなと思いますいしね(笑)。
 ですので、掲示板のことも踏まえる部分もあろうかと思います。

 まず前提として(このエピソードだけではありませんが)、ロイエンタールの叛乱について考えるのに、9巻の状況だけを考えるわけにはいかないことです。これは論争のところでも幾人かの人が触れられてますよね。

 さて。
 それでですが、
 ラインハルトの知己を得て、彼の野望を知り、忠誠を誓ったことによって、早い栄達と新時代の道を歩みつつあったロイエンタールに大きな事件が訪れます。
 それは第二巻の後半です。リヒテンラーデ公一派粛清直後のラインハルトとの会話とともに、重要なのが多くの人に慕われた好漢ジークフリード・キルヒアイスの死です。

 これは何もロイエンタールだけに影響を与えたわけではありませんが、ここで指摘したいのは、キルヒアイスの死にオーベルシュタインがかなり影響を及ぼした事実です。
 他者から見れば、決して断ち切れぬと思った主君ラインハルトと無二の親友キルヒアイスとの関係に亀裂を与えたオーベルシュタインという人間に、(この件だけが原因ではないにしても)程度の差こそあれ誰もが嫌悪、薄気味悪さ、畏怖といった感情を抱くのはごく当然でしょう。

 これは推測というより空想ですが、よりドラマチックに言えば、ロイエンタールはこの三者の関係(ラインハルト、キルヒアイス、オーベルシュタイン)とその後の影響を誰よりも敏感(もしくは過敏)に感じ取っていたのかもしれません。回廊の戦いで、皇帝がキルヒアイスが夢に出てきたと言いましたが、記述にあったヒルダが感じた臣下の感性の揺らぎが、あの場で最も大きかったのがロイエンタールというのは面白いかもしれませんね。

 ま、それはともかく。
 さらにロイエンタールという人間にはもう一つの伏線、もしくは見逃せない要素があります。
 野心家、梟雄としての面です。
 これはラインハルトとの邂逅、粛清報告の際のラインハルトとの言葉によって漠然としながらも形となり、時間の経過とともにより具体化していきました。
 オーベルシュタインへの嫌悪・敵意については度々の言動で容易にわかります。そして、どなたかが指摘していましたが、謀略家としてのいささか過大な評価です。ヤンの暗殺後の言葉でもそれはわかりますが、果たしてこれはロイエンタールだけの突出した認識と言えたでしょうか?
 「ヤン・ウェンリー暗殺を仕組んだのは、冷徹犀利な軍務尚書オーベルシュタイン元帥」
 証拠がないまま本気で信じる人は少ないでしょうが、「奴ならやりかねない」と思うのは普通の感情だと思います。

 話しが前後しますが、一回目の謀叛疑惑についても俎上に載せないわけにはいきません。
 この時は、ミュラー提督の尋問、続いて、皇帝による尋問とロイエンタール自身による弁明によって、ただの言いがかりとして解けました。
 そして、締めくくりとしてロイエンタールは、皇帝によって新領土総督なる重職を与えられたわけです。

 ここで大事なのは次の三つだと思います。

第一に、ロイエンタールにとってこれは全くの言いがかりであり、証拠とされるものはあまりに薄弱で、彼は事実としても潔白であった。
第二に、皇帝ラインハルトのロイエンタールへの信頼は(あるいは未だ)強固なもので、一部の側近による怪しげな蠢動によって揺らぐものではなかった。
第三に、恐らく最も重要だと思いますが、これがオーベルシュタイン(・ラングラインによる)、初めての(公になった、自陣営での)政敵排除行為であったことです。これまでロイエンタールとオーベルシュタインは、個人間では嫌い合い、意見は度々激しく対立しましたが、権限に基づいて一方が一方を排除しようということはありませんでした。
 弾劾書に司法尚書の名があったことで、見落としがちですが、オーベルシュタインの敵意を見せ付けられたわけです。
 どれほど本気かは不明ですが、オーベルシュタインの行いが冗談といって易々と撤回する程度とは思えないでしょう。

 そして、いよいよロイエンタールは正式に新領土総督となるわけですが、本編にもあったように、当時のロイエンタールが実質的に「宇宙第二の実力者」であり、この表現が誇張ではないことは誰もが認められると思います。
 はっきりと明示はされておりませんが、あのキルヒアイスさえ死に追いやった、「NO.2有害論」を、オーベルシュタインは撤回していたでしょうか? そして、ロイエンタールはそれを忘れていたでしょうか? キルヒアイスの存在を危険視する事に躊躇いがなかったオーベルシュタインが、皇帝の親愛の情が故人に比べてあからさまに見劣りするロイエンタールを危険視することに躊躇いなどあるわけがありません。

 事実、ロイエンタールは、
 トリューニヒトが赴任してくると、一連の経緯からオーベルシュタインによる何らかの悪意の兆しあるいは種では?と疑っています。
 ついでに言えば、ロイエンタールは非凡な洞察力を持ち合わせている上に、楽観主義者でもお人よしでもありません。さらに、彼は(自身の裡では)潔白ではないとの自覚がありました。

 これにラングの策動が加わり、
 皇帝の病臥と、オーベルシュタイン・ラングの専横の噂がロイエンタールの耳に届きます。

 これも二つの要点があります。
 一つは、ラングの策謀による噂が、ロイエンタールのみに限定してピンポイントかつダイレクトに届けられているわけではないことです。
 二つは、皇帝の病臥を知っており、尚且つ皇帝が衰えていくことに深刻に絡み合った憂慮と(恐らく)期待の感情がロイエンタールにあったことです。
 ここで思い出してほしいのは、
 新領土総督は、他の閣僚と同じく皇帝にのみ責任を負うとされていることと、
 (嫌疑の際に見られたように)皇帝とロイエンタールの関係が個人的なつながりによって維持されていることです。

 ラングの策動による噂はその土台を崩すものではないでしょうか?
 総督就任直後にあった警戒感を上塗りするように、ロイエンタールが敵意や危機意識を抱いたのは自然と言え、その真偽ほどを確かめるために皇帝に招請状を送ります。
 この時点での彼の認識は、噂は事実であろうということであり、肝心の関心は、それがどの程度であるか? ということだと思います。
 即ち、自分が統帥本部総長として傍にいた頃より皇帝の意思力に若干の低下が見られるだけなのか、あるいは文字通りただの木偶人形に成り下がったか。応じたとして、との展開で彼は故事に基づいた警戒意識を持っていますが、これは被害妄想でしょうか? 専制国家に仕える巨大な武勲と武力を持った重臣、そして、訪れた平和とそれによって影響力を拡大する文官や君主の側近グループ、彼らによる重臣の排除や粛清。ゴールデンバウム王朝でも数多に起こっていたであろうことが、どうして、ローエングラム王朝でないと断言できましょうか?

 そして、『ウルヴァシー事件』が起こります。

 ロイエンタール管轄下の新領土ウルヴァシーにて、『事件』が起こり、
 皇帝が行方不明になった。

 ここでこれをお読みの方にお尋ねしたいのですが、
 ロイエンタールの立場からして、これはどのような事態から発生したと考えられるでしょうか?

 可能性としては、以下があると思います。

 A.同盟軍の残党及びイゼルローン政府の関係勢力による策謀・テロ
 B.帝国内の叛乱勢力による策謀・テロ
 C.地球教徒による策謀・テロ
 D.自身を貶めるための陰謀
 E.事故などその他

 この辺りが妥当なところではないでしょうか?
 この中で、A、C、Eはウルヴァシーの地理、軍事基地という性格上容易に排除されると思います。
 Cは真実なのに、排除とされることは意外でしょうか?
 ですが、キュンメル男爵事件後、ワーレンによる本拠壊滅、ケスラーによる弾圧によって地球教は打撃を受けています。
 その後、ヤン・ウェンリー暗殺を除けば際立った活動をしていないのです。
 おまけにグリルパルツァーが、その証拠となるべきものを秘匿し続けていました。

 ロイエンタールに与えられた時間と、それによって知り得た事象を積み上げただけでは、地球教徒によって行われたという正解に辿り着くのはまずもって不可能だと思います。

 ところで、討論の場で、影武者や皇帝の不在でブリュンヒルトのみの出立の可能性についてまで推察を進めて論じられていましたが、これは実現する可能性についてではなく、もっと単純に違う面から考察する必要があります。即ち、ロイエンタールが何を知り得ることができたかということです。
 結論から言えば、ロイエンタールは何も知り得ませんでした。
 彼自身の生が終わるまでです。
 皇帝の健康状態、君主としての力量が今尚、力強く精彩を放っていたか、あるいは衰えてオーベルシュタインの傀儡と成り果てているか、その他、ブリュンヒルトには影武者がやってきたか? あるいはブリュンヒルトしか来ていないのか? これらは何も確認できていないのです。後者二つについては、通信手段で可能と思われるかもしれませんが、そもそもそれでは意味がないからこそ、ロイエンタールは皇帝に直接目通りするために招請状を送ったはずではありませんか。
 皇帝の乗るブリュンヒルトが行方不明の期間、帝国政府も総督府も皇帝の安否も、何が起こったかもわからない状態で、互いに悪意と猜疑は当然の積み重なっていきます。
 その間、ルッツの死という国家の重臣を死においやった失点もはっきりつきました。

 このウルヴァシーの事件が、ただの偶発的な独立した出来事と考えるのはあまりに楽観的というのに異論はないと思います。
 何者かの悪意、陰謀だと普通は考えませんか?
 そして、ロイエンタールであれば……思考の軌跡がどこに辿り着くかは本編の通りです。

 ベルゲングリューンの進言について、受け入れるか否かは判断と個性の分かれ目だと思います。
 前提として、ロイエンタールには高い矜持があり、それを裏付ける自他共に認める才覚と強烈な自負心がありました。
 オーベルシュタインやラングに頭を下げることは当然ながら彼にしてみれば耐えられません。
 何故、皇帝ではなく彼らに対してなのか? についてですが、
 繰り返しますが、ロイエンタールは例の噂を信じており、その真偽を確かめる機会を失っているのです。
 さらに、これが彼に向けられた悪意による陰謀であれば、許しを請うだけで終わりとなるでしょうか?
 嫌悪・軽蔑する人間に命乞いをして最後を迎える。
 その可能性が多少とはいえない確率である時、彼のような野心と才覚と自負心を自覚する者がそれを選べるでしょうか?
 「一時的な予備役編入が妥当」とは、少なくとも皇帝の無事、地球教徒によるテロ、皇帝の英邁さが損なわれていない、ことを知っているという条件があって初めて言えることです。三度、繰り返しますが、ロイエンタールはそれを知ることができなかったのです。
 ゴールデンルーヴェを旗艦に持っていったのも、ラインハルトがそれに相応しい人物であるかをついぞ確認することができなかった証明の一つと言えないでしょうか。だから、自分こそは、との感情があったはずです。

 彼のもう一つの一面、梟雄の部分がさらに彼を一定の方向へ導きます。
 果たして、これを逃して以降も、あくまで乱世の武人として傲然と覇を唱える機会が訪れると考えられたでしょうか?

 陰謀に屈して悲運の人に仕立て上げられるより、
 あくまで自負心に基づいて剣を選んだ。

 となりましょうか。

 言うまでもないことですが、成功するか否か、それが世間大多数に支持・賛同を得られるかどうかは別次元の問題であります。

 長々とした上に話しが前後して読みにくくなったとすみませんが、
 以上が私の結論であり見解です。
 駄文・長文に付き合ってくださってどうもです。

親記事No.4261スレッドの返信投稿
board4 - No.4286

他の獣神将は...

投稿者:A.Na
2003年06月23日(月) 16時28分

まず。

>決戦!! 獣神VS竜王

というタイトルを見て。

てっきり獣神ライガー(アニメの方。さすがに覆面レスラーとは考えませんでした。^^;)対竜堂兄弟
かと思った(笑)。

冗談はさておき。

ガイバーの原作では、疑似ブラックホール(以下疑似B・Hと略)はギガンティック・ダークに破られていますが、
竜堂兄弟が同様の方法で疑似B・Hを破るのは難しいかもしれません。

ガイバー(ギガンティック)のセンサーは、疑似B・H中心部の状況を捉えることができましたが、同様の真似が
竜種に可能かということと、ギガ・スマッシャークラスの打撃を疑似B・H中心部に与えることができるかどうか、
がポイントですね。

あるいは、青竜王に限り、獣神将と同じ手段で疑似B・Hを中和する能力があるかもしれませんが、これは何とも
言えませんね。

とりあえず、獣神将で確実に竜堂兄弟に勝てる存在はアルカンフェルだけでしょう。
と言うより、アルカンフェルなら、竜堂兄弟が竜身で4体がかりで相手しても負けないでしょう。

何しろ、地球を破壊する大きさの巨大隕石を破壊するほどの攻撃力と、ガイバーのメガ・スマッシャーを反射する
防御力を持っていますから(はっきり言ってデタラメな強さです)。多分、11巻に出てきた銀月王も彼の敵では
無いでしょう。

まだ、12人(正確には13人)の獣神将の内、戦闘力が判明しているのは半分くらいですが、アルカンフェル、
ギュオー(イマカラム)の他に竜堂兄弟に致命傷を与えうる能力を持った獣神将というと、リ・エンツイだけですね。
彼の技『絶空斬』なら、竜身でも切断することが可能でしょうし、幾ら竜王でも胴体もしくは首を切られて生きて
いられるとは思えません。

問題は、絶空斬を仕掛けるには、竜王に接近しなければならないことと、技を仕掛けてから切断されるまでに若干
のタイムラグがあるため、他の獣神将がおとりにならないと技にかかってくれないでしょう。

結論として、リ・エンツイと竜王の一対一ではまず竜王の勝ちでしょうね。

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