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投稿ログ261 (No.4253 - No.4273)

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board4 - No.4253

Re:反銀英伝・ラップ寝返る

投稿者:おちゃわん
2003年06月17日(火) 16時48分

反銀英伝、大変面白かったです。感動しました。これはこれで一つの完成形でしょうね。
とこれでは、話が終わってしまいますので、私なりに別解釈を書き込みさせていただきます。
結構長いですけど、うんざりしないでくださいね。

なるほど、同盟が後日の休戦交渉の布石としてフェザーン侵攻をするわけですか・・・。
確かに、同盟が侵攻することさえできれば、このような展開が予想されますね。
問題は民主主義政体の同盟がイラクのクウェート侵攻みたいなことができるかですね、とりあえず、同盟にはフェザーンに侵攻する大義名分がないですから、ラグナロック作戦なんてものが実現できたのは帝国が独裁制だからかなあ、私は思っているので・・・。
あとおそらくトリさんの支持基盤であろう軍需産業にはフェザーン資本が結構からんでいないかな?
あと、この展開だと理にはかなっているのですが、同盟の戦略・戦術があまりにも的中しすぎて、少々物足りなくなりませんか?

私的にはこのような展開の方が好みです、いかがでしょうか?

トリューニヒト議長の問いにヤンは答えた。
「小官は一軍人にすぎません。国家の最高方針に属する問題について政治的な発言は控えさせていただきたいのですが・・・」

「ふふふふ」トリューニヒトは軽く微笑んだ上で、ヤンを見つめてこう言った。
「君はまだ若いな、シビリアンコントロールか・・・。確かに軍部が政治の実権を握って、国を危うくした数多くあるだろう。しかし、軍事が政治の手段として存在する以上、国家方針から離れた軍事戦略というものはありえないのだよ。
であれば優秀な軍人が軍事戦略を考えるとき、国家の方針に対して意見を持たないでいることも、また不可能なのだ。したがって、軍人は国家の方針について大いに意見をいうべきであるし、また働きかけるべきなのだ。
そして政治的指導者はその上で、決断するのがその役割なのだ。
私が君に求めているものは決断ではないのだよ。」

ヤンは、その時背筋に冷たいものを感じていた。
これまでのヤンの認識ではトリューニヒトは表面上は民主主義の顔をかぶりながら自己の利益と権力欲を求める煽動政治家であった。
その認識は今でもかわらない、しかしその男から民主主義における、政治的指導者のあり方、軍人のあり方を指摘されるとは思いもよらなかったのだ。
思えば、この男はアムリッツァの敗北を予見し、最高権力者の地位についている。
少なくとも、現在の同盟で、トリューニヒトほど民主政治を自己のために利用している政治家はいないであろう、それは逆説的に彼がもっとも民主政治を知り尽くしている政治家であることに他ならないということであろうか。
しかしヤンはそれでも民主主義の理念を信じている。ラップといい、トリューニヒトといい、民主主義を知りながら、人間が現実に従うものは本来は理念や制度ではなく、人間や欲望なのかもしれない・・・、それが現実を知るということか・・・。そんな考えがヤンの思考の奥底にあった。
もっともトリューニヒトは口先だけなのかもしれない、しかし・・・、なんとも言いようのない不安がヤンから離れなかった。

「軍事的に見まして、同盟は帝国に再侵攻する力は現在ありません。とすれば、近い将来、勝利する方と手を結ぶべきと考えます。」

軍事的という言葉をあえて、ヤンは使用した。それはトリューニヒトの正論に対するヤンのささやかな反発であったかもしれない。

「勝つ方とは?」

「小官はローエングラム公の陣営と予測します」
ヤンは即座に答えた。

「ローエングラム公・・・確かに彼は優れた用兵家かもしれない。
しかし、彼はまだ若いし、兵力的にも少ないのではないかね」

「先のアムリッツァの戦いで、同盟は物量として帝国より多くの兵力を展開いたしました。しかし彼の用兵の前に敗戦を余儀なくされました。
今回の内戦では、所詮は帝国の門閥貴族が相手です、ローエングラム公は圧勝することになるでしょう。その後・・・」

ヤンはここで口をつぐんだ「その後、ローエングラム公と和平を結ぶべきです」本当はこの言葉につながるはずだったのだ。
しかしここにはトリューニヒトだけでなくジェシカもいる。
少なくとも彼女は強硬派だ、和平を口にするのは危険かもしれない。
ヤンはそう考えたのだ。

「その後・・・、ふふふ、まあいい、君の意見はわかった。あとはいろいろと私なりに考えるとしよう。」

「いや、ありがとう。確かエドワーズ議員と君は旧知の仲だったね、帰りに食事でもしたらどうかね。いい店があるんだが、紹介しようか」

「ありがとうございます。でも議長、私たちには行きつけの店がありますの・・・。では失礼いたします。」

ジェシカはそう言うと、ヤンと共に議長官邸を退出した。

「僕たちに行きつけの店なんてあったかい?」
ヤンは、議長邸から歩きながらジェシカにたずねた。

「そんなの、私たちにあったかしらね・・・ふふふ」
彼女は自動タクシーを止めながら、答えた。

「・・・・3182番地254番っと、ここに美味しいシチューを出してくれる店があるのよ、昔あの人とも何回か行ったわ」
ジェシカはヤンの意見などお構いなしで、タクシーに乗り込んだ。

「君がこんなに強引な誘い方をするとは思わなかったよ。」

「月日は女を変えるのよ、あらっ、こんな月並みな言い方しちゃったわ」

タクシーは「アンジェロ」という名のレストランの前で止まった。

アンジェロは議員がよく利用する高級なものではなく、あまり気楽に入れるつくりをしていた。

ヤンとジェシカは窓際の、二人用の席に座った。窓の外には、幹線道路が走っているのだが、防音がしっかりしているため、特に店内にその音は漏れていなかった。

二人はとりあえず赤ワインを注文し、なんとなしに窓の景色をながめていた。
やがてワインがだされ、軽く乾杯をした後、ジェシカがおもむろに切り出した。

「あの人に会ったの・・・。」

ヤンは思わず、ワインを大きく飲み込んでしまい、むせかけたが、それを悟られるわけにもいかず、冷静を装っていた。

「いや、会ってはいないよ、どうしてそう思うんだい?」

そういった直後、ヤンは自分の不注意を責めた。誰かの浮気じゃあるまいし、このような切り返しは事実を認めてるようなものだからだ。

「あなた三週間前に私の事務所に来たとき、始めにあの人の話を切り出したでしょ、そこで私はおかしいと思ったのよ。
クーデターの予測も妙に確信していたし・・・。それにリンチ元少将が、ラップ少将が指揮官として潜入していると自白したの。
もちろん彼を拘束することはできなかったけど、また、このことは極秘だったんだけど、国防委員会広報官の私にはあるルートからその情報を入手したの。
だってそう考えると、すべてがつながるの。ねっ、教えて頂戴。お願い」

ジェシカの友人としてのヤン・ラップの親友としてのヤンであれば、例えラップが黙っていてくれといったとしても話しただろう。
しかし、対帝国強硬派の彼女に、ローエングラム公との和平を目指すヤンは、その重要なパイプ役であるラップの存在を話すわけにはいかなかったのだ。

「ジェシカ・・・ごめん。本当に知らないんだ。役に立てなくてすまない・・・。」

ヤンは彼の中では最高の演技力で、嘘をついた。

「そう・・・、わかったわ・・・」

ジェシカは力なく、答えた。
ジェシカが本当は、わかっていないことはヤンにもわかっていた。
ヤンは「例え知っていても教えることはできない。」ということをジェシカに示したのであり、それを理解したに過ぎなかったのだ。

「この後、どうするの」
「いや、近くのホテルに泊まって、明日、イゼルローンに出発する予定だけど・・・」

「なら、私の家に泊まっていきなさいよ、空港にも近いわ」

「いや・・・しかし・・・それは悪いよ」

「悪い・・・、誰に対して悪いの?」
ジェシカの語調が、好意のそれから、怒りに変わっているのを感じて、ヤンはそれ以上、弁明することができなかった。

正確にいうとヤンはラップに対して悪いと思っていたわけではない。いきなり、女性の家にお邪魔するのは悪いから。その程度の意識だったに過ぎない。しかし、それをラップとのことに摩り替えられてしまった以上、何をいっても言い訳にしか聞こえないように感じたのだ。

・・・・・

そのころトリューニヒト邸には、ネグロポンティ国防委員長とオリベイラ国立自治大学長との打ち合わせが行われていた。

「・・・というわけで、近い将来帝国の内戦が予想されると思うが、同盟としてとるべき道をご検討願いたい。」
トリューニヒトは、よく通る声で話を切り出した。

「議長閣下はどのようにお考えでありましょうか、わたくしめは閣下のご意向に沿った形で、統合作戦本部に指示をだしますので・・・」

すぐにこう答えたのがネグロポンティ国防委員長である。トリューニヒト派と目される議員の中でも、特に注目されることのなかった、ウルヴァシー星系出身のこの議員は、トリューニヒト政権では国防委員長のポストに抜擢された。
国防委員長は、トリューニヒトが最高評議会議長に着く前のポストであり、いくら国防委員を二期務めたとはいえ、本来抜擢されるはずのない重要閣僚である。
もっともトリューニヒトは、国防委員会については直接影響力を行使するつもりであったし、その意味ではあまり意見を持つ人間に委員長を任命するわけにいかなかったという、妥協の産物であるいえる。

「私は、同盟はどちら寄りという姿勢をしめさず、内戦に干渉し、長期化させ、帝国の弱体化を図り、その間に同盟の再建を果たすのが正解と考えます」

オリベイラ学長は、その後同じ要旨の意見を装飾し十五分程度にわたって話し続けた、議長が多少うんざりした表情で手をかざし、学長の意見を制止した。

「われらが救国の英雄ヤン提督は、来るべきローエングラム体制と和平を結ぶべきだと考えているようだが・・・」
トリューニヒトは二人の反応を楽しむかの様に、淡々と語った。

「軍人が、国家の方針に口をはさむなど・・・、ヤンを逮捕し取調べを行います!!」
ネグロポンティが憤然と言い放つ、

「いや、私が彼に問うたのだ、彼はその点、実に慎重な男だったよ。若いのにな、ふふふ。それにわが同盟は言論の自由があるのではなかったのかね。
また現在の同盟も先日の敗北で艦隊戦力が大幅に低下している、あながち悪い意見ではないと思うが」

「はっ・・・それは・・・」言葉の告げないネグロポンディであった。

「しかし、仮にローエングラム公が圧勝するとして、彼がその後同盟と和平を望むという保障がありますかな?」
オリベイラは多少いぶかしげに述べる。

「そのとおりだ、彼がその後和平を望む保障がない、仮にその状況になった上で和平交渉をするとなると、その条件はわれわれ同盟に不利になるものであろう。イゼルローン要塞の返還などな・・・。
さらに私の支持基盤である、軍需産業にとっても望ましいものではない、和平後の選挙においては反戦派の野党に有利になってしまうであろうしな。
ここはオリベイラ君の言うとおり、帝国の内戦の長期化を図るのが望ましいだろうな。
したがって、ある程度ローエングラム公には痛手を負ってもらわねばなるまい・・・」

そこでだ・・・、

議長の提案は恐るべきものであった。

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board4 - No.4254

Re:反銀英伝・ラップ寝返る

投稿者:TAC
2003年06月17日(火) 16時52分

完遂にはヤン艦隊によるカウンター・クーデターを阻止するのが第一。

査問若しくは軍法会議名目での召喚まではそのままですが、
クーデターを完遂する為にはもっと簡単な方法があります。

まず同盟政府に同盟政府隷下の施設にヤン・ウェンリーを拘禁させます。
そしてヤン・ウェンリーに対する不当な拘禁に対して決起する訳です。
そして決起部隊がヤン・ウェンリーの奪還を計ったものの、
既に同盟政府によって暗殺されていたという事にします。

こうすればイゼルローン艦隊はヤン・ウェンリーを殺したのが、
決起部隊であるという確証が無ければ不用意には動けません。
後は放っておいてもクーデター勢力は同盟の実権を握れます。
ヤン・ウェンリーを暗殺した政府を国民が支持する訳が無いからです。

こうして同盟は国民の支持の下、軍事政権へと移行すると。
ブロンズ中将の情報操作が非常に重要になりますね。

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board4 - No.4255

Re:反銀英伝・ラップ寝返る

投稿者:イッチー
2003年06月17日(火) 18時04分

 おちゃわんさまの反銀英伝、非常に楽しみしています。トリューニヒトが何を企んでいるのか、まったく読めないです。

 一応、ご指摘のあった点について言い訳をさせていただきます。
 まず、同盟の読みが当たりすぎという点については、銀英伝本編の帝国に都合の良い展開を同盟に適用してみせただけです。というか、普通、どちらか一方に都合の良い展開というのはあり得ないのですが、そうすると、帝国と同盟の戦争はヤンやラインハルトをもってしても終らないという結果になると思います。(私は当初、そういう終り方をするものだと思っていました)
 次に、同盟のフェザーン侵攻に大義名分がないということでしたが、あります。フェザーンは独立国ではなく、帝国の自治領に過ぎないわけですから、帝国と戦争状態にある同盟が攻めてもおかしくないわけです。むしろ、今まで攻撃しなかったことのほうがおかしいでしょう。さらに、フェザーン領内には同盟の商人たちが数多く滞在しているでしょうから、私の反銀英伝のなかで書いたように、彼らを保護するというのも立派な大義名分になります。(帝国主義時代にはこのような宣戦布告の理由が多い)
 それから、トリューニヒトの支持基盤である軍需産業がフェザーン侵攻・休戦に同意しないという点ですが、軍需産業も一枚岩ではなく、フェザーン系資本と同盟系資本に分かれて対立しており、同盟系資本はライバルのフェザーン系を追い落とすチャンスとばかりに賛成するでしょう。フェザーン系の反対を抑えるため、フェザーン侵攻作戦は軍の上層部とトリューニヒトのみの秘密とし、侵攻後はフェザーン系資本を接収して同盟系に払い下げるなり、自分のものにするなりすれば、侵攻後のフェザーン系資本の反対を気にする必要はなくなります。トリューニヒトの側近には侵攻後にフェザーン利権の一部を分け与えれば文句も言わないでしょう。さらに、あくまでも休戦なので、休戦後も同盟軍は艦船の大増産をして、休戦協定の破棄に備えなければなりません。軍需産業には大きな魅力のはずです。さらに財政難で滞っていた軍拡計画がフェザーンから奪った資産を活用して、実行に移され、かえってもうかることになります。
 そのうえ、休戦協定の成立によって、反戦派は政府を攻撃する根拠を失い、選挙では与党が大勝するでしょう。

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board4 - No.4256

救国軍事会議政権発足

投稿者:おちゃわん
2003年06月18日(水) 03時21分

優秀な将帥は謀略によって、暗殺するべし。
歴史の教訓が生かされてますね。
やはり、「軍人はいかなる場合でも政府の命令には従わなくてはならない」という信念に固執するとろくなことがない、という証明ですね。
ヤンにも政治体制そのものは、より大きな目的を達成するための手段にすぎないというくらいの視野の広さがほしいですね。

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board4 - No.4257

Re:創竜伝13巻の内容について

投稿者:旧南朝側
2003年06月19日(木) 09時57分

田中芳樹と関係ない話題で恐縮ですが、
そういう本があったとは・・・。
しかし、それでは私の先祖があまりにも無残です。
青森県浪岡に北畠氏が築いた浪岡御所は無視ですか。
そもそも我々の先祖は一度は足利を京都から完膚無きに叩いて追い散らしたものの、「お前等よくやった。帰っていいぞ」とすげなく帰還命令を出されて帰りました(追撃した方が良いと進言しましたが)。
その後南朝が捲土重来を果たした足利にボロ負けし、奥州を転々とした際にも助勢したのは先祖です(それがゆえの浪岡御所ですし)。
それなのにあっさり北朝領なのかあ・・・。
そも西国は足利方ではありませんか。
南朝は負けましたが我等が先祖は足利には負けていません。
フィクションとは言え残念な内容ですねえ。
ま、昔の話なのですけど。

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board4 - No.4258

Re:創竜伝13巻の内容について

投稿者:TAC
2003年06月19日(木) 11時13分

日本の首都は確か、未だに京都のままになっていた気がしますが。

何しろ京都から東京への遷都宣言をしておりませんので。
だからあくまでも御所は京都御所であって、千代田城は御所では無いですから。
日本の暦が皇国紀元と元号歴だけで公式には西暦を認めていないのと同じで。

board4 - No.4259

旧南朝側さんへ(北海道在住佐藤)

投稿者:北海道在住佐藤
2003年06月19日(木) 15時22分

まさか、このような投稿があるとは思いませんでした。
前回投稿した作品の名前は「本邦東西朝縁起覚書」です。
時々、いろいろなホームページを見ていると、結構先祖に元武士や公家などとゆう人がいるようで、正直驚きです。
ちなみに私は架空戦記やパロディが好きなほうです。

board4 - No.4260

通りすがりに…

投稿者:たけし
2003年06月19日(木) 15時53分

皆さん田中芳樹氏が好きなんですねぇ~

どんな思想を持って書こうがそんなのは作者の勝手、
たかだが小説で不愉快な思いをしたからといって
それが貴君の人生において重要な事なのかな?
嫌なら読まなきゃいい! 簡単でしょ?

まぁ遅筆に関しては私も強く抗議をしたいですな。
早く続きが読みたいですからねぇ~

それでは失礼します。

board4 - No.4261

決戦!! 獣神VS竜王(前)

投稿者:カン
2003年06月19日(木) 15時57分

私も仮想対戦を書いてみました。
竜堂兄弟と戦うのは、強殖装甲ガイバーの獣神将(ゾアロード)です。
獣神将(ゾアロード)は、悪役側の大幹部なんですけれど、竜堂兄弟と戦わせたくなる特殊能力の持ち主なので。

獣神将(ゾアロード)とは?
強靭な肉体に高い戦闘力 それにバリヤー等の特殊能力を持ちます。
他にもありますが、タナウツとは関係無いので割愛。

今回は竜堂始とリヒャルト・ギュオーが一対一で戦います。
なぜか?はきかないで。作者の都合ということで。

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board4 - No.4262

決戦!! 獣神VS竜王(1)

投稿者:カン
2003年06月19日(木) 16時04分

深夜、二人の偉丈夫が相対している。
一方は竜堂家の家長、竜堂始。
もう一方は、
「キサマが竜種とやらか?」
浅黒い肌の堂々たる体格をした男はそう言い放った。
「妙な力をもっているようだが、このオレが来た以上キサマの命運もこれまでだ!」
「たいそうな自信だな」
軽く受け流す始。
相手は武器も持っていない。プロテクターを身に着けてはいるが、そんなものは竜種の力の前にはなんの役にもたちはしない。
始は負けるとは思っていない。
「このリヒャルト・ギュオーに楯つこうというのか?ばかめ!身のほど思いしらせてくれるはッ」
全身から閃光を放つギュオー。とっさに顔を覆う始。光が消え、目の前に立っていたのは、二回り以上大きくなり、さらに角まで生やし異状に様変わり、いや、変身したギュオーの姿があった。
「見せてやろう、獣神将(ゾアロード)力を」

一方的な展開となった。
始はバリヤーをはっているギュオーに近づく事すらできないでいた。
ギュオーの巨躯から繰り出される攻撃は始を追い詰めていった。
それどころか飛道具まである。
「うっ!」
始のそばの地面が大きくえぐれる。
ギュオーの額にある水晶、ゾア・クリスタルからのビームによるものだ。
「どうした?きさまの能力はこんなものか?」
せまる、ギュオー。あまりにも巨大な力の差があった。始は一言も言い返せずにいた。
「どうやらこれまでのようだな。ゾアロードである、このオレの手にかかって死ねることを光栄におもうがいい。くらえいっ!!」
雄叫びとともに重力波が放たれた。かわすまもなく、始に命中する。
そのとたん、あたり一面が白い光に満たされた。
光が消えたあと、始のいた所はクレーターになっていた。
ギュオーは異状に気づいた。今の重力波にここまでの威力はない。ヤツはどこだ・・?
そのとき重力のゆらぎを感じ、視線を上げる。
「なんだと?」
言葉を失うギュオー。視線の先には長大な身体をくねらせる青い竜の姿があった。

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board4 - No.4263

決戦!! 獣神VS竜王(2)

投稿者:カン
2003年06月19日(木) 16時07分

宙にいる青竜王は長大な身体を心地よげにくねらせた。
人の身に押し込められていた生命本来のスケールに開放する。これは、たとえようもない程心地よかった。
青竜王は視線を地にむける。その先には異形の人形、ギュオーの姿があった。
竜王に敵対した愚か者。青竜は己が力を解放する。それは見えざる鞭となって、ギュオーに襲い掛かる。
ギュオーは抵抗できずに周囲の地面とともに上空へ飛ばされて行く。
青竜の力を持ってすれば容易いことだ。あっけない幕切れだ。
ふと、目を脇にむける。輝く球体が浮かんでいた。よく見ると、中に何かがいる。ギュオーだ。今の一撃に耐えたらしい。しぶといことだ。

「この力は?こいつも重力使い、か?」
とっさにバリヤーを張り、飛ばされることを防いだギュオー。
獣化?いや、そうではない。なんだ、これは?
しばし自失したギュオーに青竜が近寄ってくる。
「むぅぅぅっ、なんということだ。このオレが押されている?」
近くに来たので、相手の大きさがイヤでも目に付く。
絶望的なまでの体格差に気圧されている事に気がついたギュオーは、己の中にある弱気を打ち払うように雄叫びをあげる。
「これからは、全開で行くぞ!ブルー・ドラゴン!」

先程とは逆の展開となった。ギュオーの全力の重力波をもってしても青竜のバリヤーを破ることはできなかった。もっとも、バリヤーを貫けたとしても竜の鱗には通用しなかったのだが。
青竜の攻撃はギュオーを圧倒する。よくもっているが、そろそろ限界のようだ。
(バリヤーがきしむ?なんという威力!
・・・・・最強の重力使いであるオレがここまで押されるとは、こうなれば『アレ』を使うしかない!)
覚悟を決めたギュオーは青竜との間合いをとる。
無駄なことを。青竜はギュオーのしたいようにやらせた。たとえ地球の裏側まで飛んだとしとも逃げられはしない。以前撃落とした事のあるICBMより小さい標的とはいえ、はずしはしない。

青竜からある程度離れた処で止まり、『アレ』の準備に入るギュオー。
青竜は余裕からか手出しをしてこない。
「なめおって・・・・・まあ、いい。かえって好都合だ。」
全身に気合を漲らせるギュオー。
「この距離なら絶対はずさない。そして・・・この攻撃に耐えられる者など地上に存在しないのだ!」
奥の手を放つ、ギュオー。
「地獄へ行けー!」

ギュオーの身体から無数の光弾が射出される。それらは弧を描き青竜へと向かってくる。
愚かな・・・・まだ解らぬと見える。貴様の力がこの私に通用しない事が。
慌てることなくバリヤーを張る青竜。
青竜を直接狙ったものではないようだ。光弾は青竜の近くの空間に集まり、漆黒の球体と化す。
なんのつもりでこんなことを?
青竜は重力のゆらぎを球体から感知した。周囲の大気が球体に引き寄せられ、いや、吸い込まれていく。
なんだこれは?この球体は?
「見たか!?
瞬間質量7000エクサトンの擬似ブラック・ホールだ!
去れ!ブルー・ドラゴン!
“事象の地平”の彼方へッ!!」
重力使い、禁断の最終奥義“擬似ブラック・ホール”が発動した。

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board4 - No.4264

決戦!! 獣神VS竜王(3)

投稿者:カン
2003年06月19日(木) 16時08分

青竜は擬似ブラック・ホールの作り出す重力異常に全力で耐えていた。
周囲の光景すら歪む大重力に抗うのには全身の力をバリヤーに注がなくてはならなかった。
なんという高重力!
青竜王=始はブラック・ホールに対する知識を持っている。しかし、文系の悲しさ、それはたいした物ではない。だが、はっきり解っている事柄がある。この重力にとらわれたら最後だということだ。
擬似とはついていても本物とそうは変わらぬ(と思われる)能力を有していた。

「どうだ、ブルー・ドラゴン!このリヒャルト・ギュオーが作り出した擬似ブラック・ホールは!?」
バリヤーをはる青竜をみてさらに続ける。
「かろうじてバリヤーで持ちこたえているようだが、そのバリヤーとていつまで持つかな?無駄な抵抗は止めてとっとと吸い込まれてしまえ!」
表面は余裕を持っているように振舞うギュオー。実は内心、かなり焦っていた。
その理由は、
(そうだ、早く吸い込まれろ!この擬似ブラック・ホールがオレにも制御できない、本物のブラック・ホールと化す前に!)
そう、これはギュオーにとってもあまりに危険な諸刃の剣でもあったのだ。
ギュオーにとっては真綿で首を絞められるかのような時間が過ぎていった。

青竜は擬似ブラック・ホールに耐えていたが、ついに限界が訪れる。いやな音をたててバリヤーが崩壊する!
とうとう重力圏にとらわれた青竜は飛ぶこともできずに吸い込まれていく。
長大な身体が小さくなって行き、そして、消える。
「やったぞ!」
快哉するギュオー。だが、まだひとつ仕事が残っている。
擬似ブラック・ホールを中和しなければならないのだ。
幾度目かの試行ののち、死力を尽くした中和波が見事、擬似ブラック・ホールを消滅させる。
「フハハハハハハ・・・勝った!オレは勝利したのだ!このリヒャルト・ギュオーがな!」
青竜も、擬似ブラック・ホールも消え、唯一人残ったギュオーの哄笑が虚空へと響いていった。

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board4 - No.4265

決戦!! 獣神VS竜王(後)

投稿者:カン
2003年06月19日(木) 16時24分

いかがでしょうか?
なぜ始VSギュオーかといいますと、この2人が重力使いだからなんですが。
で、さらに なぜギュオーかといいますと、これを思いついたのは擬似ブラック・ホールを見た時なんです。かなり前です。
この時は青竜王もギュオーみたいな重力攻撃使えばいいのになんて思いながら創竜伝読んだりしてました。(笑)
それと、青竜王は擬似ブラック・ホールを作れるか?なんてことも考えてました。結論は文系の始には無理!となりました。

雑文、失礼しました。

board4 - No.4266

これって蒸し返しですか?

投稿者:庵
2003年06月19日(木) 21時32分

 はじめて投稿します。
 ここに気付いたのは半年前で、しかも田中作品とは無関係のヤフー検索でひかかったのがきっかけ。
 まるで、ハイネセンのガイドブック片手に観光してたら、クーデターで監禁されたビュコックのところへ来てしまったかのよう(笑)

 これまた久しぶりに来たのでついカキコ気分になりました。
 そのきっかけとなったのが、「ロイエンタールの叛乱」です。ここはほぼ全てを以前にさらっと読みました。ここで、叛乱が作家のこじつけや無理があるとの意見が多くて、少しびっくりしたのを覚えています。
 というのも、私は登場人物で、ロイエンタールが一番好きですが、その理由が、あの場面が最も共感できたからなのです。私が当人であれば、同じ行動をしていましたし、部下であれば、ベルゲングリューンより能動的に動いていたでしょう。
 しかし、これでは、私が現実にクーデターや叛乱を起こそうにも実行以前に頓挫してしまうではありませんか!(笑)
 彼ほど、才幹も自負心も野心もないので、無理して起こす必要はないんですけどね。

 ついでに、銀英伝はかなり上位に好きな作品です。
 矛盾について色々意見がありますが、科学・物理の分野は私はさっぱりですが、人間の能力や心理はリアリティが欠けるほど逸脱を感じません。
 それを言うなら、身の回りや歴史上の人物の方がもっとブレがひどいと感じますね。あ、これは自分も含みますね(笑)

 ただの蒸し返しだったらごめんなさい。

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board4 - No.4267

ギュオーはさすがに強すぎ…

投稿者:桂兎
2003年06月19日(木) 21時55分

> いかがでしょうか?
> なぜ始VSギュオーかといいますと、この2人が重力使いだからなんですが。

ギュオーの攻撃力だと竜堂兄弟も一発ですね。
人間状態でも竜状態でも対等以上に戦うキャラというと、ギュオーのようなスーパーキャラでないと無理なんでしょうか?
私は明らかに力不足なキャラが、何とか工夫して戦う、というのが好きなんです。緊張感のない戦いほど読んで面白くないものですしね。

> それと、青竜王は擬似ブラック・ホールを作れるか?なんてことも考えてました。結論は文系の始には無理!となりました。

確かにそういう使い方があることを思いつかないでしょうしねえ。

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board4 - No.4268

Re:ギュオーはさすがに強すぎ…

投稿者:ドミニオン
2003年06月20日(金) 02時10分

> ギュオーの攻撃力だと竜堂兄弟も一発ですね。
> 人間状態でも竜状態でも対等以上に戦うキャラというと、ギュオーのようなスーパーキャラでないと無理なんでしょうか?

考えてみたら、あの竜というのは本気で強いんですよね。
素で闘っても勝てる相手はそうはいないでしょう。連中、明らかにウルトラ怪獣より強そうです。
ギュオー以外では、孫悟空やダークシュナイダーとかが互角以上に勝負できそうですね。あとは旧支配者とか。
しかし、とうちゃん直伝の主人公は無敵の術なんていう、御都合主義な概念武装まで 施しているので、一体いつどんな特殊能力を発動するか分かったもんじゃありません。
ギュオーとの戦いの後、蒸発したBHの粒子から再生したくらいは言いかねません。竜種の体を構成する粒子は一つ一つが竜種の形状を記憶しているとか。
BHに取り込まれたら構成される粒子の一つ一つが性質を失うとかいわれても、世界は輪廻転生で循環しているとか言って他の材料から平気で復活しそうです。

>私は明らかに力不足なキャラが、何とか工夫して戦う、というのが好きなんです。緊張感のない戦いほど読んで面白くないものですしね。

それなら、いっそのこと銀英伝の大艦隊と戦わせてみてはどうでしょうか? 勿論、司令官の視点で。
ゼッフル粒子やトールハンマーを駆使して竜種を打ち滅ぼしてやりましょう。期待はしませんけど。

> 確かにそういう使い方があることを思いつかないでしょうしねえ。

思いついたら、それを利用してタイムトラベルしたりしそうで今まで以上に迷惑で鬱陶しい存在になるでしょう。最悪、秦カイ殺して金と南宋戦わせるんじゃないですか? 勿論、危なくなったら事あるごとに干渉しまくるでしょう。
その跡は保険と称して将来中国を侵略するであろう、モンゴルやヨーロッパ諸国を攻撃するんじゃないですかね。彼の大好きな中華帝国を世界帝国にするまでやるでしょう。
でも、ここまではやらないだろうと思ってみる。

board4 - No.4269

田中芳樹の解説が……

投稿者:007
2003年06月20日(金) 03時44分

初めまして、007と申します。
こちらにはもう昔から日常のように訪問していたのですが、書き込むのは今回が初めてです。
ちなみに僕は田中芳樹の元ファンです。新刊が出るとチェックはしてしまうのですが。

びっくりしたことがありましたので、報告したいと思いましてお邪魔しました。

先日、書店で講談社文庫の西澤保彦著『幻惑密室』が平積みにされていました。
僕は買うつもりで手に取り、ぱらぱらとめくって後書きなどに目を通していたのですが、なんと解説が田中芳樹でびっくりしまして……。
しかもその解説、『薬師寺涼子の読書事件簿』(うろ覚えですが、確かこんな感じでした)というタイトルで、お涼様と泉田さんの対談のような形で書かれていて……。
田中芳樹ってこんな形で人様の作品に解説を書く人なのですか?
田中芳樹が解説した他の方の作品などもこんな感じなのでしょうか?

一気に買う気が失せてしまって……、結局その解説読んでいないのです。いずれ買うつもりですが。
でも、こういうのはありなのでしょうか……。

ちょっと気になったので書き込んでしまいました。
彼の作品に関することではないので、もしご迷惑でしたら申し訳ありません。
乱筆乱文失礼いたしました。

親記事No.4259スレッドの返信投稿
board4 - No.4270

Re:旧南朝側さんへ(北海道在住佐藤)

投稿者:旧南朝側
2003年06月20日(金) 09時45分

> 前回投稿した作品の名前は「本邦東西朝縁起覚書」です。
ありがとうございます。
ブックオフ等をば探してみます。

> 時々、いろいろなホームページを見ていると、結構先祖に元武士や公家などとゆう人がいるようで、正直驚きです。
まあ、古い国ですし、族滅までされた家は歴史上そんなに多くは無いですから(鎌倉の三浦氏の墓は幕府重鎮の墓に玄武を飾ってがっしりと抑え付けられていましたが・・・)。
各地方につき2~3家は確実に居ると思いますよ(笑)。
別にそれを持って何するでもなく、「この国は古いのよ。
だから文化をもちっと大事にしてもいいじゃない?」
と問い掛ける役に立つぐらいですか(苦笑)。

皆様におかれましては、私信のこと誠に申し訳なく思うところであります(謝)。

親記事No.4261スレッドの返信投稿
board4 - No.4273

Re:というか

投稿者:イマカラム
2003年06月20日(金) 10時21分

↑の投稿ミスってしまいまして、大変失礼いたしました(__)

お初で投稿させていただきます。
最近、楽しくROMさせていただいております者です。

水を差す発言で大変恐縮ですが、
そもそも、この「仮想対戦シリーズ」はココの掲示板でやるような話じゃないような気がします。
ギュオーやオーフェンなんて畑が違うとこのキャラ持ってきても、何の考察にもならないんじゃ・・・。

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