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投稿ログ280 (No.4624 - No.4645)

親記事No.4589スレッドの返信投稿
board4 - No.4624

Re:再度、了解しました

投稿者:2ちゃんねらー
2003年09月30日(火) 15時51分

> ><ウヨ厨の脳内幻覚なんて解るわけねぇだろ。脳内で勝手に
> >作者の意見を捏造、それに基づき批判(つーか扱き下ろし)。
> >自家発電G行為のなんと虚しいことよ。( ´,_ゝ`)プクッ>

>
>  こういうの(↑)は、議論といえるような内容じゃないですからね。「ウヨ厨」とか「ガイエ」とかが無けりゃ、「やめれ」とは言いませんって。「タナウツ2ちゃんねる化」なんざ、させたいとは思いませんからね。それに、2ちゃんねる流でやりたいのなら、2ちゃんねるに行けばいいだけの話でしょ。「自分がやりたい流儀に相応しい場所に行った方がいい」と言っているだけですので。

乱暴な言葉に対して反発を覚える人は結構多いようですね。
自分なんかは他人の文章をすんなりと受け入れてしまうものですが(汗。
憧虎氏も議論に関する自分の意見を表明されていますし、管理人さんの指示を破ってまで煽り合いを続けるような人では無いと信じています。
今回はたまたま最初のやり取り(4589,4592,4594番)がヒートアップした結果の煽りだと思うので、この件に関して尾を引き続けるのもよくないと思います。

親記事No.4589スレッドの返信投稿
board4 - No.4625

あれま

投稿者:憧虎
2003年09月30日(火) 16時56分

当事者が二人とも不在なのに妙に荒れてる・・・
どうも俺の『必要以上に挑発的な表現』(ちょっとひかえめw)
が原因のよーで反省。煽りヌキでいくわ。(ガイエNGハチトサビシイガ)

2ちゃんねらー殿

> 乱暴な言葉に対して反発を覚える人は結構多いようですね。
> 自分なんかは他人の文章をすんなりと受け入れてしまうものですが(汗。
> 憧虎氏も議論に関する自分の意見を表明されていますし、管理人さんの指示を破ってまで煽り合いを続けるような人では無いと信じています。
> 今回はたまたま最初のやり取り(4589,4592,4594番)がヒートアップした結果の煽りだと思うので、この件に関して尾を引き続けるのもよくないと思います。
>
ごめん、なんかえらい面倒なことになっちゃって。
正直言って最初は議論になんかならないと思ってた。
4592読んであんまり唖然としちゃったもんで。(だから4594でいきなり匙投げちゃったし。)
その上「解らんのはよほどのブサヨクか信者」なんて言い出すもんだから、
「誰だって解るかぁ~っ!」てノリで、
つい反論にキッツイ煽りを混ぜちゃった。テヘ

さて、本題にはいるけど、
佐々木氏の論は実際の文章に基づいた根拠ある批判ではなく、
作家の言葉を勝手に捏造して、それを元に
「どうやったらあそこまで狂えるんだろう」なんて
人格攻撃じみた誹謗中傷を行っているものと俺は認識している。

氏がこの評価を是としないなら、これまでの自身の論が
根拠ある解釈であることを説明すればいいのだが・・・
出てこないね、閣下・・・なんで?

board4 - No.4626

はじめまして

投稿者:翔
2003年09月30日(火) 18時54分

こんばんは。HP、楽しませていただいたのでご挨拶をと思って書き込みしました。私は田中作品の高校時代からのファンです。
中学時代に友人に創竜伝を薦められて薦められて初めて田中氏の文章に触れたのですが、2巻で挫折しました。批判とか評論臭い文章についていけなかったので・・・。
高校時代にファンになったのは、マヴァール年代記を読んだせいです。巻数が少ないのと扉絵、それと裏表紙の文章(あらすじ?)に引かれて買って、「田中芳樹さんの小説って面白かったんだ・・・」と思いました。今はアル戦の続巻を楽しみにしています。銀英伝はユリアンの日記が1番好きです。
皆さんが議論する場でこんなこと書いていいのかぁと思いました。でも、田中氏の現代小説は面白くないなぁとここ数年思い始めた私は、その理由がこのHPのおかげでなんとなく分かってきた気がするので、そのお礼も言いたかったんです。スッキリしました、ありがとう!

親記事No.4586スレッドの返信投稿
board4 - No.4627

Re:私の創竜伝考察37-2

投稿者:どーもさん
2003年09月30日(火) 19時08分

> このような稀に見る傑作の一方で、『創竜伝』のような愚劣な物語が、同一人物の頭脳から生み出されているという事実

・・・タイタニアや銀英伝と創竜伝の出来の違いなら、構造的な違いを考えれば普通に解る程度ですが・・・。

ネタにしては誰もかれもが連呼しすぎ(プラス突っ込まれなさすぎ)なんでお聞きしますが、本当に理解が行ってないので?

親記事No.4589スレッドの返信投稿
board4 - No.4628

Re:回答します

投稿者:Ken
2003年09月30日(火) 23時08分

<下のようなことを言ってるこの人は、本掲示板の管理人でもなんでもありませんので、誤解されませぬように。>

>失礼ですが、上記の様な事は過去ログやザ・ベストに少し目を通されればお分かりになる事でしょう。
>これこそKenさんのお嫌いな「いらざるおせっかい」というものではないでしょうか?

でも、両者はまったく異なるでしょう。

私の行為は「不沈戦艦氏は管理人ではない」という事実の指摘です。過去ログ等から先刻承知されているなら、話はそこでおわりで、誰になにを強制してもおりません。

一方、不沈戦艦氏の行為は、議論をやめさせようという、他者への干渉ではありませんか。

>それに不沈戦艦さんは過去に何度も何度も「板違い」と思われた書き込みには「それに相応しいところに行って下さい」という類の「意見」や「忠告」をなさっておられますが、それに関して管理人さんが苦情をおっしゃった事など一度もなかったと記憶していますが…。

それを言われるなら、そもそも管理人さんご自身が苦情をおっしゃっていない論争に、第三者が「やめれ」ということの妥当性を、どう考えられるのでしょうか?「メディア論争」のときの経緯をもう一度お考えください。

<ウヨ厨の脳内幻覚なんて解るわけねぇだろ。脳内で勝手に
作者の意見を捏造、それに基づき批判(つーか扱き下ろし)。
自家発電G行為のなんと虚しいことよ。( ´,_ゝ`)プクッ>


>という発言や、4604の書きこみは「論争」というよりは「煽り」の類としか思えないのですけど…。

私も、この種の表現は好みません。

では、攻撃的・挑発的・侮蔑的言辞を使う人には、だれが相手でも忠告をされますか?

たとえば、本掲示板でこれまでその種の言辞を量産(一部を下に紹介)してきた人に、「それに相応しいところに行って下さい」と忠告されますでしょうか?

「空想科学読本的突っ込み」
「反対のための反対」
「ブザマ」
「泣き喚くガキ」
「みっともないこと夥しい」
「精神に余裕がない」
「粘着質」
「イカレポンチ」
「誇大妄想狂」
・・・・・・・

どなたの発言かおわかかりでしょうか?「不沈戦艦」というハンドル名を使用している人です。

親記事No.4589スレッドの返信投稿
board4 - No.4629

警告

投稿者:本ページ管理人(モバイル)
2003年10月01日(水) 03時24分

これ以上この場の趣旨と無関係の議論をする場合は、メールで行うなり、他の掲示板を用意して行うなり、別の場所で行ってください。

board4 - No.4630

タイタニア

投稿者:もっこり
2003年10月01日(水) 04時11分

タイタニアが再刊されると聞いたんですが、四巻がでるんですか。
それともおなじみ出版社かえただけの代物なんでしょうか。
教えてください

親記事No.4630スレッドの返信投稿
board4 - No.4631

Re:タイタニア

投稿者:トマト
2003年10月01日(水) 05時44分

> タイタニアが再刊されると聞いたんですが、四巻がでるんですか。
> それともおなじみ出版社かえただけの代物なんでしょうか。
> 教えてください

はじめまして。
四巻は出るみたいです。
一巻のあとがきにも書いてありました。
時間はかかるかもしれないが(笑)出るみたいです。
気長にまっていましょう~~
前にようにはならないと思いますが・・・

親記事No.4606スレッドの返信投稿
board4 - No.4632

Re:楽しみな作品

投稿者:ケスラセラ
2003年10月01日(水) 09時02分

> これから楽しみと言えば
> 薬師寺涼子シリーズにミステリーランドにアルスラーン戦記に
> タイタニア~~

 ミステリーランド?そんな小説ありましたっけ?田中芳樹作ですよね?すいませんがどこの出版社から出されているものかお教え願いませんか?

親記事No.4606スレッドの返信投稿
board4 - No.4633

Re:楽しみな作品

投稿者:ケスラセラ
2003年10月01日(水) 09時03分

> これから楽しみと言えば
> 薬師寺涼子シリーズにミステリーランドにアルスラーン戦記に
> タイタニア~~

 ミステリーランド?そんな小説ありましたっけ?田中芳樹作ですよね?すいませんがどこの出版社から出されているものかお教え願いませんか?

親記事No.4606スレッドの返信投稿
board4 - No.4634

Re:Re:楽しみな作品

投稿者:ていわい
2003年10月01日(水) 10時16分

>
> 「遅筆」というよりは、新シリーズを次々にリリースする一方、沢山の旧シリーズの収拾がつかなくなり、長期間放置した挙句、出版社を変更してリスタートという、物書きとしての計画性・誠実さのなさが、一番批判されているんだと思います。

 言われてみるとそうなんですが、田中芳樹や火浦功だけでなく、私の好きな作家はその傾向がある人が多いんですよね、なぜでしょう?

親記事No.4589スレッドの返信投稿
board4 - No.4635

どっからわからん?

投稿者:佐々木公彦
2003年10月01日(水) 14時24分

1、田中芳樹はブッシュに悪意を抱いている。
2、田中芳樹は、イラク戦争による死者について、現実を無視して、ブッシュのせいであるかのように語っている。
3、それは、死者への冒涜であり、ブッシュへの悪意のために死者を政治的に(言い方に御幣があるんだが他の言い方が思いつかん)利用している。
4、死者への冒涜など、相手に対する悪意がなければ、ありえない。

これが、イラク人に悪意を抱いているって根拠だが、どっからわからん?

あと、根本原因である、イラク家のフセイン家長に対する、態度が、彼にも問題があったが、それは別の問題であるといって、擁護するのは、ブセインマンセーの根拠とは思わんか?

今日の新聞に載っていたのだが、スクーターに二人乗りした少年が、パトカーに追いかけられて、踏切に突っ込み死んだ。

これを、スクーターに二人乗りした少年も問題だが、それは別の問題で、パトカーが追いかけなければ、少年は死ななかったという発言があったらどう思う?

スクーターに乗ってた少年をフセイン、少年を捕まえて、顔を売って、選挙を優位に進めようと考えた、町会長をブッシュと思って見てみ。
(警察に当てるのはさすがに抵抗がある)

親記事No.4589スレッドの返信投稿
board4 - No.4636

Re: Re:田中芳樹にとって

投稿者:佐々木公彦
2003年10月01日(水) 14時35分

> 話がずれてるようなので元に戻して…
> 憧虎さんは4497の佐々木さんのカキコに対してこのスレ立てたんですよね?
>
> 佐々木さんのカキコは12巻の文庫本の座談会見てのカキコでしょうか?
>
> 私が見て、外務大臣の「全人類のための戦争だ」って発言に対して、始が「じゃあ、イラクの爆撃された被害者は人類じゃないんですね」って皮肉を言っただけだと思います。
> 特にフセインから開放されたイラク人は人類じゃないなんて意味には取れないです。
>

引き金は、文庫版12巻、でもあれだけでイラク人の人権を否定していると思ったわけでもありません、新書版12巻の座談会で、日本の議会制民主主義をまっこうから否定したり、いろいろなものが積み重なった結果の脊椎反射があれ。
で、それを脊椎反射じゃないんだと、言いつくろおうとして飛ばした電波が、ああいうの。

だからといって、田中芳樹が、フセインからの解放自体はありがたいと思っているイラク人に悪意を抱いているから、ああいう文書を書くんだというのは、訂正する気はありません。

親記事No.4606スレッドの返信投稿
board4 - No.4637

Re:Re:楽しみな作品

投稿者:どーもさん
2003年10月01日(水) 17時33分

>  その傾向がある人が多いんですよね、なぜでしょう?

アイディアマン(死語)系の作家だからですね。
持続力より瞬発力に優れているのでつかみが強く、一般受けしやすいタイプ。
物語を展開させないといけない昨今の流行りとは馴染みにくいので、そのせいか「難産→遅筆」になりやすい系統でもあります。

親記事No.4589スレッドの返信投稿
board4 - No.4638

Re:どっからわからん?

投稿者:Tomo
2003年10月01日(水) 21時01分

> 1、田中芳樹はブッシュに悪意を抱いている。
> 2、田中芳樹は、イラク戦争による死者について、現実を無視して、ブッシュのせいであるかのように語っている。
> 3、それは、死者への冒涜であり、ブッシュへの悪意のために死者を政治的に(言い方に御幣があるんだが他の言い方が思いつかん)利用している。
> 4、死者への冒涜など、相手に対する悪意がなければ、ありえない。

前後の流れを無視して申し訳ないですが、この意見のみに対して横レスさせていただきます。私は創竜伝を読んでいないため1~3の事実関係に関しては議論できる立場にありませんが4に関しては疑問です。この論理の流れでいけば
4.イラクの死者の方々に対する配慮を欠くほどに、田中氏はブッシュ憎しの念にとらわれている。
となるべきでイラクの人々に対する能動的な悪意は導き出せないように思うのですが。

親記事No.4606スレッドの返信投稿
board4 - No.4639

Re:楽しみな作品

投稿者:トマト
2003年10月02日(木) 00時25分

> > これから楽しみと言えば
> > 薬師寺涼子シリーズにミステリーランドにアルスラーン戦記に
> > タイタニア~~
>
>  ミステリーランド?そんな小説ありましたっけ?田中芳樹作ですよね?すいませんがどこの出版社から出されているものかお教え願いませんか?

講談社の新しい企画です。
いろいろな作家さんが、自分の子供の頃に読みたかった本を書くというのをテーマに書いています。
その色々な作家さんの中に田中芳樹の名前もあります。
三ヶ月ごとに三冊ずつ刊行されていきます。
来年ぐらいになると思います。
悪くしたら再来年になるかもしれないですけどね(笑)

board4 - No.4640

自転地球儀世界Ⅲについての感想。

投稿者:トマト
2003年10月02日(木) 00時59分

新作読みました。
別の作家さんとの共著という形なので、新作といえるかどうかはわからないけれど、読んで楽しかったです。
どうなっていくのか楽しみになりました。
フランク王国と南米に対するコロンブス以降のスペインなどの侵略などがモチーフにあるのだろうなぁと思いました。
新しい登場人物も出てきて幅がでてきました。
これからどうなるのか?
素直に楽しみになりました。
前のように何年もかかることはないと思うので、次が楽しみに待てます。(笑)

board4 - No.4641

活字倶楽部の特集

投稿者:トマト
2003年10月02日(木) 01時09分

10月の終わりごろに活字倶楽部という雑誌で、田中芳樹の特集が組まれます。対談もあるだろうし、個人に対するインタビューもあるんだろうとおもいます。それにこれから書くであろう(笑)作品の予定もあると思います。
今の田中芳樹がやっている再刊行や作品の丸投げについても、少しでも言ってくれたらいいけれど・・・
ないかな~~~
何よりもこれからのことを少しでも言ってくれたらうれしいです。

親記事No.4606スレッドの返信投稿
board4 - No.4642

Re:Re:楽しみな作品

投稿者:えむえむ
2003年10月02日(木) 05時40分

逆に、『次々に新シリーズを出しながらそれを終わらせてしまう』という恐ろしいタイプの作家さんもいますよね。
・・・・・・栗本薫先生とかw
あの人のシリーズと田中芳樹のシリーズを読んでいるとその刊行ペースの違いにくらくらしますね(笑)

親記事No.4589スレッドの返信投稿
board4 - No.4643

Re:あれま

投稿者:えむえむ
2003年10月02日(木) 05時49分

><ウヨ厨の脳内幻覚なんて解るわけねぇだろ。脳内で勝手に
>作者の意見を捏造、それに基づき批判(つーか扱き下ろし)。
>自家発電G行為のなんと虚しいことよ。( ´,_ゝ`)プクッ>

その前に俺のような2チャンネルなんかに言ったことが無い者には上のような文はそもそもわかりにくいのですよ。
2チャンネルじゃない場所なら、2チャンネル流の文体が分からない人間も多いのですから、そこらへんにも配慮しろよ、というのが正直な意見です。
ある一部のコミュニティーでのみ使われている文体をそれに関係ない場所でも使うので、2チャンネラーには反感を持つんですよね。

2ちゃんねる文体を使いたいのなら「ウヨ厨」や「自家発電G行為」などという単語に対しては注でもつけてくださいな。

board4 - No.4644

私の創竜伝考察38-1

投稿者:冒険風ライダー
2003年10月02日(木) 10時30分

 ところで今回の創竜伝13巻では、竜堂兄弟と小早川奈津子が様々ないきさつから手を組んだ挙句、「京都幕府」などという非合法かつ非民主主義的な暴力組織(爆)をでっち上げるというストーリーが展開されているのですが、このストーリーを初めて読んだ時、私は以前に論じられた「反創竜伝・思考実験編4 四人姉妹&牛種の逆転シミュレーション」関連の議論を想起せずにはいられませんでしたね。
 あの議論では、現代科学の水準ではどうあがいても物理的に殺すことができない竜堂兄弟をどうやって屈服させるかというテーマに対して、私は「あえて連中に国家権力を与えて権力の陥穽に引きずり込み、自縄自縛の足枷を嵌めてしまえば良い」という策を提示し、その後は「ではどうやって連中に権力を与えるか?」という話題で他の投稿者と論じあっていたのですが、結局、「竜堂兄弟のあの破綻だらけの御都合主義的な性格では、支離滅裂な屁理屈をこねられた挙句、一方的かつ感情的に拒絶されてしまうのではないか」という反論が、終始大きな障害として立ちはだかり続けていました。私にとっては極めて皮肉なことに、他ならぬ私自身が今まで何度も繰り返し指摘し、またその醜悪さを公に晒すことをも目的としていたはずの竜堂兄弟の致命的欠陥こそが、件のシミュレーションの実現を妨害する最大の要素となっていたわけです。
 ところが今回、竜堂兄弟一派は「自分から権力機構をでっち上げて日本を変革する」などという、それまでの連中自身の言動や行動からは到底考えられないような選択肢を自分達から進んで選ぶことで、私が提示した方策が抱えていた最大の問題点「どうやって連中に権力を与えるか?」という命題を名実共に完全消滅させてしまいました。これによって、あの議論で私の仮想シミュレーションが提示する「竜堂兄弟を陥れる陥穽の論法」は、仮想の域を出て本当に竜堂兄弟の政治的・思想的正当性に致命的な大ダメージを与える必勝必殺の策となる可能性が出てきたのです。
 もちろん、「あの」創竜伝のことですから、当然ありとあらゆる御都合主義的かつアクロバット論法を駆使した破綻だらけの作品設定や中小エピソードを総動員してでも、私が提示した仮想シミュレーションが描く「権力の陥穽」や「自縄自縛の足枷要素」を何が何でも回避しようとすることでしょう。しかし、あくまで連中が本気で権力というものを掌握しようと考えるのであれば、あの仮想シミュレーションが提示する「竜堂兄弟一派の政治思想面における構造的矛盾」を、連中は遅かれ早かれイヤでも直視せざるをえなくなるのです。直視できなければ、連中は今まで自分達が行ってきた言動と行動の政治的・思想的正当性に自分で止めを刺すことになるばかりか、逆に今まで自分達が開陳してきた社会評論の批判内容全てが自分達自身の身に跳ね返ってくることになるのですから。
 さすがに連中も、今回ばかりはそれなりの危機意識と覚悟を持って自らの言動と行動に注意するよう心掛けなければならないのではないかと思うのですけどね。まあこれまた「あの」竜堂兄弟一派のことですから、おマヌケにも本当に無視してしまうことも決してありえない話ではないわけなのですが(笑)。
 それでは前回に引き続き、今回も創竜伝13巻の論評を始めることに致しましょう。

P109上段~P110上段
<にがい笑いが一同をとらえた。この部屋にいるのは、中国、ドイツ、フランス、ロシア各国の駐日大使たちであった。
 一般市民の社会でも、最大のエンターテイメントは他人の悪口である。ストレスの解消になるし、特別なハードウェアの必要もなく、経費もせいぜい酒代くらいのものだ。まして舌が商売道具の外交官たちだから、自国の機密と無関係に会話をはずませるとなれば、その場にいない者の悪口になるのは当然だった。
(中略)
「合衆国(アメリカ)、連合王国(イギリス)、日本。この『正義の枢軸』が国際世論を無視して暴走するのを、何とか制止しないと、世界は破滅する。そんな相談をしたこともあったな」
「国際世論というか、やつらは国内世論も無視しているのだからな。いや、過去形でいうべきか」>

「一般市民の社会でも、最大のエンターテイメントは他人の悪口である。ストレスの解消になるし、特別なハードウェアの必要もなく、経費もせいぜい酒代くらいのものだ。」
 いや~、私も創竜伝の色々な社会評論やストーリー内容といったものを検証してきましたが、これほどまでに「立派な正論」と呼べるだけの文章に出会ったことは正直言ってなかったですね~(^-^)。これはただ単に一般論として正しいというだけでなく、今まで創竜伝で無為無用の社会評論で愚劣な日本罵倒論を大量に書き散らしたり、薬師寺シリーズ「魔天楼」の文庫版あとがきで「ストレス解消のためにこんな作品を書いてみました」などと堂々と公言したりしてきた田中センセイが主張することによって「実践者のみが持つ迫力」というものが加わり、他者を圧倒する凄まじいまでの一貫性と説得力を醸し出しています(笑)。全く、これほどまでに田中芳樹と田中作品の特性を見事に体現している文章は他に存在しえないでしょう(爆)。
 しかし同時に、その「最大のエンターテイメント」であるところの「他人の悪口」にも、当然のことながら質の優劣というものが存在するのであって、残念ながら創竜伝や薬師寺シリーズにおける「他人の悪口」は、「劣」グループの中でもはるか最下層レベルに位置するシロモノでしかないがために、田中芳樹の個人的価値観を共有できない他人にとっては全くと言って良いほど「エンターテイメント」たりえていない、というのが問題なのですけどね~。例によって例のごとく、創竜伝における本筋のストーリーとは直接的にも間接的にも何ら関わりがないにも関わらず、創竜伝13巻の作中で描写されている中国・ドイツ・フランス・ロシアの駐日大使達の間で長々と交わされている「他人の悪口」の数々などは、まさにその典型例とされるシロモノでしかないのですけど (>_<)。
 そもそも、この作中描写で集まっている国の大使達が、自国の歴史を全く顧みることなく、アメリカ・イギリス・日本を指して「国際世論を無視して暴走するのを何とか制止しないと世界は破滅する」と喚きたてるのは滑稽な話でしかありません。連中は他ならぬ自分達の国に「国際世論を無視して暴走」した前科が全くないとでも思っているのでしょうか?
 ドイツはかつてヒトラーの独裁政治の下、「国際世論を無視して」周辺諸国に対する侵略行為を行って第2次世界大戦を勃発させた挙句、自国に対しても他国に対しても多大の犠牲者と莫大な損害を与えるに至りました。
 フランスは1956年~57年にかけての第2次中東戦争でイギリスと共にエジプトに出兵してスエズ運河を占領した結果、アジア・アフリカ諸国をはじめとする「国際世論の非難」を浴びていましたし、1995年~96年には、核廃絶を訴える「国際世論の反対を押し切り」、南太平洋のムルロア環礁やファンガタウファ環礁などで実に6回にわたる核実験を強行しました。
 ロシアは旧ソ連時代に、数千万単位の自国民虐殺と数多くの他国への侵略行為を「国際世論も国内世論も全て無視して」行っていましたし、またソ連崩壊後もチェチェン共和国に侵攻して一時期「国際世論の非難」を受けていました。近年は一転して国際世論の支持が得られるようになっていますが、それはチェチェンの武装勢力がロシアに対して過激なテロ行為を何度も行って国際世論の非難を浴び、またアメリカの同時多発テロなどによってテロに対する目が世界的に厳しくなったためであって、別にロシアが道徳的に正しかったからなどではありません。
 そして中国もロシアと同様、「大躍進」や「文化大革命」に象徴される数千万単位の自国民虐殺や、チベット・満州への侵略や中越戦争などに見られる他国への侵略行為を「国際世論も国内世論も全て無視して」実行していますし、また1995年にはフランスと並んで地下核実験を行い、核廃絶を訴える「国際世論の非難」を浴びています。また現在でも言論・思想の自由が基本的に認められていない中国では、国内世論など中央政府の都合や意向によっていくらでも操作されるものでしかなく、民主主義を採用している先進諸国で定義されているような意味での国内世論など、事実上存在しないも同然です。
 件の4ヶ国が、自国におけるこれらの歴史的事実を棚に上げて「国際世論を無視して暴走」という理由で他国を非難したところで、そんなシロモノには何ら一貫性も説得力も見出すことはできないでしょう。こと「国際世論を無視して暴走している」という点では、ここでアメリカ・イギリス・日本を非難している4ヶ国もまた「同じ穴の狢」でしかありませんし、彼らの国が将来また同じ「過ち」を繰り返さないという保証などどこにも存在しないのですから。
 どうもここで登場している4ヶ国の大使達には、「自己客観視の視点」というものが根本的に欠如しているのではないでしょうか。この先でも展開されている彼らの会話の節々に、私はそれを感じずにはいられないのですが。

P110下段~P111上段
<「武力行使とはよくいったものだ。宣戦布告なしに戦争をしかける、ということではないか」
「宣戦布告しない以上、国際法にさだめられた戦争ではない。したがって国際法を守る義務はない、という論法だ」
「アメリカは国際刑事裁判所の設置にも反対しとる。アメリカ軍の戦争犯罪を国際法廷でさばくことを拒否し、つまりは非戦闘員の大量虐殺も、捕虜の虐待も、国際法に束縛されず、やりたい放題いうわけや」
 大使たちの声に怒気があふれかけた。
「ただ、公正に見ればアメリカに戦争をしかけられる側も無辜ではありませんがね」
「ほほう、あなたは地上に無辜の国があるとでもいうのかね。一党独裁から、市場の閉鎖性にいたるまで、あの国のイチャモンをまぬがれうる国など存在せんよ」
「たとえば、イラクがイランに対して使用した化学兵器は、アメリカが売りつけたものだ。それにアメリカ軍はアフガンに侵攻したとき、ダムを破壊して一〇〇万人の国民から飲料水をうばい、水路には毒を流し、土壌を放射能で汚染した。これは人道的で民主的なことなのかね」
「私に尋くことじゃないでしょう。だいたい私は人道主義者じゃないのでね。君たちと同様に」>

 たとえばこれなども、連中がアメリカの悪口に熱中するあまり、自分達自身の国のことがまるで見えなくなっている好例ですね。先にも述べたように、口を極めてアメリカを罵っている4国もまた、過去に他国への侵略や民衆の虐殺などを積極的に行っている前科が存在するのですから、こと「人道的」だの「民主的」だの「国際世論の遵守」だのといった分野では、他ならぬ自分達自身ではっきりと認めているように、彼らもまたアメリカを声高に非難できるような立場にはないはずなのですがね~。
 そして、アメリカが国際刑事裁判所(ICC)の設置に反対しているという話についても、フランスとドイツはともかく、中国とロシアの大使達にアメリカのことをとやかく言う資格は全くありません。なぜなら中国とロシアもまた、国際刑事裁判所設置条約(ローマ規定)を批准しておらず、アメリカと共に反対の意思を表明している国のひとつなのですから(笑)。アメリカの悪口を言うこと自体は別にかまわないのですけど、発言した瞬間にすぐさま自分自身に跳ね返ってくる「他人の悪口」というのは傍から見ていて非常に滑稽でしかないということが、あの大使達には理解できないのでしょうか?
 ちなみに国際刑事裁判所というのは、国際社会に影響を及ぼすジェノサイド・戦争犯罪・人道に対する罪などを犯した個人の責任を裁くことを目的に、様々な過程を経て2003年3月11日にオランダのハーグで正式発足した常設裁判所のことを指します。それまでは国際社会が放っておけないような個人による重大な人権侵害事件が発生する都度、国連の安全保障理事会が特別の国際刑事法廷を臨時に設置して裁判を行っていたのですが、安全保障理事会が紛糾したりすると裁判所が設置されないという弊害が存在することや、いちいち必要に応じて裁判所を設置していては金がかかりすぎる上に非効率的であることなどから、常設の裁判所が国際的に求められ、多くの国の賛同を得て設立に至ったわけです。
 このような国際刑事裁判所に対してアメリカが強い懸念を示している背景には、国連をはじめとする国際機関に対するアメリカの不信感があります。これは過去にアメリカが国連運営や国際平和維持活動予算の4分の1もの資金負担をしながら、自国の国益の観点からアメリカに反対する諸国の画策で決議や選挙で煮え湯をのまされたことが根っこにあるのですが、国際刑事裁判所の裁判官や検察官の選出が公正に行われるのか、そして選ばれた裁判官や検察官が反米感情の持ち主でアメリカに不利な判決を下す恐れがないかといった懸念が、アメリカとしては無視できない問題なわけです。
 世界の紛争や国連の平和維持活動などは、アメリカ軍がリードして進めなければならないケースがほとんどであり、それだけにアメリカ軍は現地の偶発的なトラブルに巻き込まれる危険性が大きく、悪意の訴追も受けやすいようになっているのです。しかも悪意の訴追による裁判の結果、厳しい判決でも下ろうものならば、他の将兵の士気に及ぼす影響は甚大であり、国民の怒りを買うのは必至です。アメリカにしてみれば、(たとえ他者から見れば独善的なところが垣間見られるにせよ)自分達こそが世界の紛争解決や平和維持活動に最も貢献しているという意識と誇りを持って仕事をしている時に「お前達は犯罪者だ!」と石を投げられれば、そりゃ不愉快にもなるでしょう。
 それにアメリカには、過去に極東国際軍事裁判(東京裁判)という恣意的かつ一方的な私刑裁判を開廷した前科もありますからね。この裁判が「罪刑法定主義」にも「法の不遡及原則」にも反した暗黒裁判であり、アメリカの日本隷属化計画と政治ショーの道具として利用されたシロモノに過ぎなかったことは、裁判を開廷した最高責任者であるマッカーサー自身や、判事に選出された各国の代表者ですら明言しているほどです。他ならぬアメリカ自身にあのような暗黒裁判を取り仕切った経験があるからこそ、アメリカは国際刑事裁判所の危険性や構造的欠陥もよく理解しているわけです(爆)。
 アメリカが超大国であるが故に抱える固有の問題や、国の利害や政治的思惑が絡んでくる裁判における客観的公正さと信頼性の問題。これらの問題を解決せずして、ただアメリカの自国至上主義的な態度を表層的に捉えて非難するだけでは短絡に過ぎると思うのですけどね~。

P111下段~P112上段
<「アメリカの現政権は戦争党が支配しているわけだが、永久にそれがつづくわけではない。それが我々にとっての希望だ。もうすこし、そう、ほんのもうすこし、常識と自制心を持った政権に登場してもらおうじゃないか」
「常識的な見解だね。まさに、問題は、西暦二〇〇〇年以降の大統領にある」
「アメリカ大統領の意思は、全キリスト教社会の意思ではないぞ。二〇〇三年のイラク侵攻に際しては、当時のローマ教皇とイギリス皇太子が公然と反対した。アメリカは、それらを全て押しきったのだ」
「それは異とするにたりませんな。アメリカ政府は、キリスト教徒ではない。キリスト教徒なら、右の頬を打たれたとき、左の頬を出すはずです」
「ほう、それは知らなかった」
 皮肉っぽくつぶやいたのは中国大使である。他のキリスト教国の大使たちは苦笑した。一九世紀から二〇世紀にかけて、彼らの国がやったことを思いおこしたのだ。>

 中国に関わることに対してだけは、「なぜか」突然思い出したかのように大使達の得手勝手な主張にツッコミが入る辺りが創竜伝ならではの「ご愛嬌」といったところですが、そういうツッコミを入れている中国大使が仕えている中国政府もまた、アメリカや「他のキリスト教国」に勝るとも劣らない虐殺や侵略行為や核実験などを強行している「常識と自制心が著しく欠落した戦争党」である点については誰もツッコミ返さないところも、創竜伝の本領発揮なんですよね~(笑)。
 それに、アメリカのイラク戦争遂行に際して「当時のローマ教皇とイギリス皇太子が公然と反対した」という事実を提示することに一体何の意味があるというのでしょうか? 「アメリカは、それらを全て押しきったのだ」も何も、ローマ教皇だのイギリス皇太子だのといった「他国の人間」の意思表明にアメリカ政府が従わなければならない義務など、法的にも道義的にも全く存在しないのですし、そもそもローマ教皇やイギリス皇太子がイラク戦争反対の意思表明を行った「だけ」で、ただちに彼らの意見が「絶対的に正しく」、アメリカのイラク戦争遂行政策が「絶対的に間違っている」と決定するわけではないでしょう。これはただ単に「こういう立場の人達がアメリカの政策に反対の意思を表明している」という事実を提示しているだけのことでしかなく、アメリカのイラク戦争遂行政策の間違いを立証することはおろか、「アメリカの横暴さ」の証明にすら全くなっていないのです。
 第一、このような論法を使ってアメリカ批判を展開している大使達自身の国はどうだというのでしょうか? たとえば歴代のローマ教皇は、核兵器の廃絶と、世界各国で行われている核実験に対する反対の意思を公然と表明しており、特に前述のフランスの核実験が南太平洋にて強行されていた1996年1月には、当時のローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が「実効性ある国際的な管理下で、できるだけ早く核兵器の開発実験に終止符が打たれなければならない」という主旨の新年演説を行っているのですが、当時のフランスはそれでも核実験を強行しましたし、核保有国の中で、その演説に感銘を受けて「核兵器は全て廃絶する」「核実験は今後一切永久に停止する」と世界に向けて誓約した国は1国たりとも存在しませんでした。この事例を件の大使達が展開していたアメリカ批判の論法に当てはめれば、ドイツ以外の3ヶ国の大使達もまた、アメリカと同様の「過ち」を犯していることになるわけで、まさにこういうのを一般的には「墓穴を掘る」と言うのではないですかね(笑)。
 ところで、この論法はどうも最近の田中芳樹のお気に入り論述手法でもあるらしく、アメリカのアフガニスタン侵攻の際にも、「イギリス病のすすめ」の文庫版あとがきで、他ならぬ田中芳樹自身がこの論法を得意気になって披露している箇所が存在します↓

イギリス病のすすめ・文庫版あとがき P237
<どうせキリスト教文明の指導者に拝謁するなら、ローマ教皇にしてみたらいかがでしょう。カザフスタンを訪問した教皇ヨハネ・パウロ二世は、「宗教を戦争の口実にしてはいけない」と語りました。歴史から学んだ人の言葉は重いものです。でも日本のマスコミのあつかいはいちじるしく小さかったですね。>

 しかし、田中芳樹の大好きな「民主主義真理教」の論法でいくならば、たかがひとりの、それも所詮は政治的な実権を持たない「非民主主義的」かつ「宗教的・排他的な」ローマ教皇やイギリス皇太子ごときの発言などよりも、一応民主主義的な手続きに沿って「イラク戦争遂行」を決定したアメリカやイギリスの議会や政府の意思の方がはるかに尊重されるべきものなのではないのですかね? 偉大なる民主主義を心から信奉しているであろう田中芳樹御大ともあろうものが、何故「非民主主義的」かつ「宗教的・排他的な」ひとりの人間の発言が正しいという「牛種的な考え方」をもって「民主主義的手続きに沿って決定されたアメリカの政策」を非難しているのか、私は非常に理解に苦しむのですが(笑)。
 それと田中センセイにひとつ忠告なのですけど、小説中の地の文やキャラクターの主張に、あのような対談・評論本で掲載されている自分自身の主張を混ぜ合わせてしまうと、「フィクションだから許される」だの「これはあくまでも小説中のキャラクターが勝手にほざいているタワゴトの類であって、作者自身の本心ではない」だのといった「手垢のついた詭弁」の類すら全く通用しなくなってしまうので、作品の品質向上と自己保身のためにも、この手の手法はいいかげんに止めた方が良いのではないでしょうか(笑)。まあ実際のところ、もうすでに「手遅れ」な段階に達しているとは思いますし、田中センセイがあくまで「俺は最初から個人的なストレス解消のために創竜伝や薬師寺シリーズを書いているんだ!」と開き直られるのであれば、私の忠告など非常に野暮な話でしかないのかもしれませんけどね(爆)。

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board4 - No.4645

私の創竜伝考察38-2

投稿者:冒険風ライダー
2003年10月02日(木) 10時32分

P112上段~下段
<「日本も日本だ。まともな議論には参加せず、裏でこそこそ工作する。経済援助をちらつかせて、ボスのいうことをきくよう強要する。当時の日本政府のやりかたは、とうてい誇りある人間のおこないではなかった」
「まあ私は日本には多少、同情しているのですよ。ボスに見放されたら、世界中に友達などひとりもいない。そう日本の政治家が公言していましたからな。ボスのいうことをきくしかないのです」
「そんなことを公言すること自体が、誇りある人間のおこないではないというのだよ」
「まあまあ、それよりもアメリカは、この何年かの失敗つづきで、すこしはこりたのかな」そう問われたフランス大使は、洗練された微笑を口もとにたたえた。
「さあてね、猿なら二度ぐらい失敗すればこりると思いますが、アメリカは猿じゃありませんからな。いやいや、失礼な比喩を持ち出してしまったようです」
 誰に対して失礼なのだ。ドイツ大使も中国大使もロシア大使も同じ質問を胸中で発したが、声には出さない。皮肉とも自嘲ともつかない笑声がやむと、彼らはひとりずつ安楽椅子から立ちあがり、ドアへと歩んだ。>

 ここで挙げられている「日本の裏工作や経済援助」云々の話がもし本当なのであれば、むしろ逆に今の日本政府を手放しで絶賛しても良いとすら私は考えるくらいなのですけどね。それは日本が国としてきちんと自国の国益を考え、努力していることを意味するわけなのですから。もちろん現実には、日本ほど経済援助を積極的に行っているにもかかわらず、自己主張が少ない国もないのですがね。
 特に中国などは、日中友好条約でとっくに解決済みになっているはずの「日本の戦争責任」というお題目をいつまでも蒸し返し、日本に対して居丈高に謝罪と賠償を求め続けた挙句、日本が中国に対して行った政府開発援助(ODA)を使って自国の軍備増強や民間ビジネスや他国への経済援助(!)を行っているような「恥知らず」な国ときています。しかも中国国民は「日本が中国に経済援助している」という事実すら自国の政府から全くと言って良いほど知らされておらず、さらに中国政府高官の中には「ODAは日本が当然払うべき戦時賠償の代替」などと公然と語る人間までいるというのですから、これなどはまさに「恩知らず」以外の何物でもないわけで、日本ももう少し中国に対して強硬な態度に出ても良いのではないかとさえ思うのですけどね。
 そもそも、国家が行う経済援助というのは、多かれ少なかれ自国の国益に繋がるからこそ行われるものなのであって、そんな「当たり前」のことをわざわざ強調することに一体何の意味が存在するというのでしょうか? まさか、4ヶ国の大使達の国が「相手国に対して一切の感謝も見返りも求めることのない、100%完全無欠な慈善事業として他国への経済援助を行っている」というわけでもないでしょうに(笑)。

 さて、今まで述べてきたように、創竜伝本筋のストーリーの流れとは何の関係もなく挿入されている、中国・ドイツ・フランス・ロシア4ヶ国の駐日大使の間で交わされている「アメリカと日本に対する悪口」の数々は、そのほとんどが多かれ少なかれ自分達自身に跳ね返ってくるような非常にマヌケなシロモノでしかないわけなのですが、何故このような醜悪かつ滑稽な構図が生じるかと言うと、その原因は全て、一連の会話の中に「悪口を言う方も言われる方も【国益を追求する国家】という点では本質的に同じである」という認識が根本的に欠落しているところにあるんですよね。
 歴史的に「国家」という政治システムが人類社会に登場した時から、国家が国益を追求するのは当然のこととして認められています。そして、国益を追求する国家同士が何らかの理由で衝突した時、国家間同士の対立が生じ、場合によっては「武力による戦争」にまで至ることがあるのもまた、これまでの人類史において何千回以上も繰り返されてきた「政治の世界の常識」です。もちろん「何が自国にとっての国益であるのか」については、その時々の状況で、また人によっても、様々な定義や解釈が導き出されて議論百出するわけなのですが、どのような事項が「国益」と定義されるにせよ、その国益の実現が国にとって利益になると判断されるからこそ、国家は様々な政策や戦略を立案し、場合によっては戦争を起こし、多大な犠牲を払ってでも、国益を追求しようとするのですし、またそれこそが国家として当然の責務と責任であるとされるのです。
 そして、件の4ヶ国の大使達が並べていた「アメリカと日本に対する悪口」の数々も、蓋を開けてみれば、結局のところ、アメリカと日本の「自国の国益追求のための諸政策」が「2国の悪口を並べている国々の国益」には合致しないという、ただそれだけのことでしかないのです。イラク戦争を遂行したアメリカを「独善的」「強権的」と罵る国にしたところで、結局はアメリカと同じか、あるいはそれ以上にエゴイスティックな理由で反対を表明していたに過ぎないのですから。
 イラク戦争の際、フランス・ロシア・中国がアメリカに反対していた真の理由は、この3国がイラク国内に石油利権を確保していたことにあるのです。湾岸戦争後、イラクはフランス・ロシア・中国・マレーシアなどにイラク国内の石油開発権を与えることで、経済制裁の苦境を脱しようと画策していました。その中でも特に大口の契約を取っていたのが、フランスのトータル・フィナ・エルフ社と、ルクオイル社をはじめとするロシア系の石油会社群で、前者は推定総埋蔵量260億バレルと言われるイラク南部のマジヌーン油田とビン・ウマール油田、後者は推定埋蔵量150億バレルとされる西クルナ油田他、大小6箇所の油田の開発権を、それぞれ手中に収めていたのです。また中国も、CNPC社がイラク油田開発プロジェクトに参画しており、この3国がフセイン政権下のイラクと深い利害関係にあったことが分かります。
 またそれとは別に、フランス・ロシア・中国はイラクへ大量の武器輸出を行っていたトップ3でもあり、特にフランスとロシアは1980年代のイラン・イラク戦争時における武器輸出で巨額の債権を獲得していました。その債権の総額は、フランスとロシアでそれぞれ数十億ドル以上にも達すると言われており、まさに四人姉妹的「死の商人」と呼ぶにふさわしい「活躍」ぶりを見せていたのです。すくなくとも、イラクに対して以上のような経歴を持つこの3国に、アメリカを「平和的」ないしは「人道的」な観点から非難する資格などないでしょう。
 上記3国がアメリカのイラク戦争遂行に反対していたのも、全ては今までに述べた石油利権やイラク債権を失いたくなかったからです。アメリカとイギリス主導のイラク攻撃でフセイン政権が打倒され、新政権が樹立されれば、上記3国は美味い汁を吸わせてくれる「お得意様」を失うと同時に、今まで自分達が営々と築き上げてきたイラク国内における石油利権とイラク債権の全てを棒引きされてしまうことにもなりかねなかったからこそ、あれだけ強硬にアメリカに対して反対の意思を表明していたわけです。
 では唯一、上記で名前が挙がっていなかったドイツはどうなのかというと、この国の場合は、単に伝統的な平和主義の影響が根強い国内世論や与党内の意見に迎合しなければ選挙に勝てないという事情から、選挙対策の一環としてイラク戦争反対を唱えていただけでしかないのです。しかもドイツの平和主義には別にこれといった一貫性があるわけでもなく、イラク戦争と同様に国連安保理の決議が行われなかったコソボ紛争の際には、NATO軍の一員としてアメリカと共にセルビア空爆に参加していますし、またイラクに対しても、クルド人抹殺に大量使用されたと言われる毒ガスの製造に必要な設備や化学薬品などを積極的に輸出したりしていたのです。要するに、自国のエゴイスティックな御都合主義に基づいて行動しているという点では、ドイツもまたアメリカや他の3国と変わるところがないわけです。
 所詮は国同士のエゴイスティックな国益がぶつかり合い、常に不協和音を奏で続けている国際社会に、100%天然素材の理想主義に立脚した普遍的な正義など存在しえないのです。にもかかわらず、国際政治を語る際に、わざわざ「人道的」だの「民主的」だの「国際世論の遵守」だの「ローマ教皇とイギリス皇太子」だの「誇りある人間の行い」だのといった「筋違いな評価基準」を持ち出して日本やアメリカを罵倒しようとするから、「筋違いな評価基準」に基づいた「筋違いな罵倒論法」が、大使達の仕えている国が過去に行っていた「自国の国益追求のための諸政策」にそっくりそのまま跳ね返ってくるという、非常に滑稽な構図が発生するわけです。
 何故そのような「筋違いな評価基準」に基づいた「筋違いな罵倒論法」を、件の4ヶ国の大使達が口にしているのか? その疑問については、もうすでに解答は出ているも同然でしょう。それらの「筋違いな罵倒論法」は作者である田中芳樹自身の主張なのであり、創竜伝の作中に登場している4ヶ国の大使達は「田中芳樹のマリオネット」として「筋違いな罵倒論法」を意味もなく喋らされているわけです。何度も繰り返しているように、4ヶ国の大使達の会話シーンは、創竜伝本筋のストーリーの流れとは何の関係もなく挿入されているシロモノでしかないのですし、大使達の会話文章の中に、他ならぬ田中芳樹自身が「イギリス病のすすめ」文庫版あとがきで展開していた論法と同種の内容のものまで含まれているのですからまず間違いないでしょう。
 もちろん、そんなものに「最大のエンターテイメント」たる「他人の悪口」としての価値など全く存在しないばかりか、創竜伝という作品の品質をより一層低下させる有害無益なシロモノでしかないことなど、誰の目にも明らかなのですけどね。創竜伝1巻から13巻まで、実に16年近くもの間ずっと同じことを何度もしつこく繰り返した挙句、自分の作品と名声を自分でひたすら貶め続けているというのに、田中芳樹は「懲りる」ということを知らないのでしょうか(笑)。

 ところで、今まで述べてきたことから、私は件の4ヶ国の大使達が交わしている会話内容のほとんどを非常に醜悪かつ滑稽極まりないバカバカしいシロモノとしか見ていないわけなのですが、ただ1箇所だけ、個人的に異論の余地なく全面的に賛同できる会話描写があったんですよね。
 それはこれのことなんですけど↓

<「まあ私は日本には多少、同情しているのですよ。ボスに見放されたら、世界中に友達などひとりもいない。そう日本の政治家が公言していましたからな。ボスのいうことをきくしかないのです」
「そんなことを公言すること自体が、誇りある人間のおこないではないというのだよ」>

 いや~、非常にスバラシイ発言とは思いませんか? 「日本に対する同情」云々の話は4ヶ国の大使達の希望的観測に満ちた誇大妄想ということで片付けておくとして、「ボスに見放されたら、世界中に友達などひとりもいない」と「公言すること自体が、誇りある人間のおこないではない」のだそうですよ。
 となると、過去に以下のようなタワゴトを公然とほざいていたような連中は、当然のことながら「誇りある人間」ではないし、その行為もまた「誇りある人間のおこないではない」と評されることになるのですね↓

創竜伝2巻 P169下段~P170上段
<「四人姉妹の政治力、財力と、あなたがた兄弟の力とを化合させれば、恐れるものは何もないはずよ。もっとも、すでにわたしは、四人姉妹の最高意思以外、何も恐れてはいないけどね。これから、祖母と母を捨てた日本を、苦境に追いこみ、日本人から富をしぼりあげてやるための日々がはじまるのだわ」
「他の人にも言ったことがありますけどね、日本が滅びるのは、いっこうにかまいません。むしろ滅んだほうが、他の多くの国のためかもしれませんけどね」
 続の声が、一段とそっけなさを増した。>

創竜伝3巻 P140下段
<そして一方では、際限のない軍事大国化がある。一九八八年、アメリ力の下院において、国務省高官が「日本の軍事予算は、フランス、イギリス、西ドイツを一挙に抜き去って世界第三位となった」と証言した。同年七月のワシントン・ポスト紙は、「戦争放棄をうたった憲法を無視して、日本は世界最大級の軍事大国のひとつとなった」と論評した。インドネシアの大統領は、日本の防衛庁長官に、「軍事力で勝つような時代ではない」と忠告した。かつてアメリ力国務長官をつとめたキッシンジャーは「米ソ両国はおたがいだけを見ているが、日本というあらたな軍事大国が出現しつつあることを忘れぬほうがよい」と述べた。世界じゅうの国々が警戒を強めつつある。知らないのは当の日本人だけである。>

創竜伝6巻 P174下段~P175上段
<1989年末の歴史的な米ソ首脳会議で当時のアメリカ大統領がソビエト共産党書記長に対し、「私は日本の首相を全く信用しない。彼らは約束を守った事がない。日本人全体がそうなのか、政治家だけがそうなのか‥‥」と語ったのは有名な話である。
「おごれる者久しからず」
 そう平家物語に評された平清盛の栄華は、保元の乱の勝利から彼自身の死まで、二五年間である。豊臣秀吉の天下は、織田信長の死から秀吉自身の死まで、一六年間にすぎない。日本の繁栄は、一九六四年の東京オリンピック以来、三〇年をこす。その間、世界の富をかき集め、外国の土地や会社を買いあさり、東南アジアの熱帯雨林を丸坊主にし、鑑賞のためでなく投機のために美術品をかき集めた。
「日本の政治は四流だが経済と技術は世界一だ」という評判も得た。「日本人は繁栄のためなら不正や腐敗など平気な国民だ」と評したのはドイツの新聞であり、「日本人は犯罪者に統治される事をなんとも思わない」と評したのはアメリカの雑誌である。
 もう十分過ぎるほど、日本は繁栄をきわめたかに見える。>

創竜伝7巻 P123上段~下段
<「……長兄たる者、楽じゃないのう」
 黄老は白髯のなかで微笑した。
「生まれ育った日本を捨てることになっても、知るべきことは知らねばならぬ、か」
「別に日本は惜しくないです」
 辛辣な台詞は次男坊続のものである。
「だが日本は繁栄しているのだろう? 世界一といわれるほどに」
「その繁栄とやらは、ギャング級並のモラルしか持たない財界指導者とやらが、法も倫理も、サラリーマンの権利も消費者の幸福も、すべて無視して、外見だけはでに飾りたてた砂のお城ですよ」
「ほう、手きびしいのう」
 黄老は笑った。
「すると、こうは思わんのかね。日本はアメリカのいうなりになるのをやめて、独自の道を歩むべきだ、とは」
「日本がアメリカと対決して独自の道を歩むと喚いたところで、どこの国が応援してくれるというんです?」
 続の声は、氷点のはるか下にある。
「アメリカを敵にまわすことになっても日本との友情に殉じる。そういってくれる国が地球上のどこにあるというんですか」
「ざまあみろ、ひどい目にあうがいい、と手をたたいて喜ぶ国なら五〇ぐらい心あたりがあるがな」
 辛辣な台詞を、悠然たる口調で黄老はいってのけた。>

創竜伝8巻 P175下段
<瑤姫は呼吸をととのえた。
「それにしたって、食糧も石油も自給できるわけじゃないし、保護貿易をやられても日本はこまるわけでしょ。他国と仲よくしなきゃ生きていけないくせに、友だちをへらすようなことばかりいうのはどういうわけかしらね」
「友だちなんてもともといませんよ」
 そう続はいったが、これはいささか身も蓋もなさすぎる意見だった。
「仙界の住人だって、そうえらそうにお説教できる柄じゃないけどね。日本人って、秀才自慢の割には外交と戦略のセンスがなさすぎるんじゃないかしら」
「いいかえれば向上の余地が大いにあるってことだ。有権者としてはそれに期待するよ。先は長いんだ」
「長ければいいんですけどね」>

 ……なるほど、確かに連中の愚かしい発言の数々は「誇りある人間のおこない」とは到底言えたものではありませんね(笑)。地の文や主人公クラスの発言が全面肯定的に扱われるはずの創竜伝で、あのような自己否定に繋がる会話が、それも当然のような論調で描かれているとは、どうやら上記発言を行っていた方々(地の文を書いた作者含む)は、とうとう「創竜伝」という作品そのものにすら見捨てられてしまったようです(爆)。
 過去の発言を何ら省みることも総括することもなく、ストーリー設定に合わないその場凌ぎでデタラメな社会評論などを開陳すれば、かくのごとく無様な醜態を晒すことになる。こんなことは、本来ならば私などが何度も繰り返し強調する必要もない「作家が持たなければならない基礎認識レベルの心得」程度のことでしかないはずなのですけどね。サルでも2度くらい失敗すればいいかげんに懲りると思うのですけど、田中芳樹はサルではないということなのでしょうか(笑)。いやいや、「サルに対して」大変失礼な比喩を持ち出してしまったようで申し訳ないのですが(爆)。

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