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投稿ログ183 (No.3262 - No.3278)

board4 - No.3262

アヘンについて

投稿者:よしき たなか
2002年11月10日(日) 16時18分

一応、ページは読んで、大丈夫だと思うのですが、重複してたらすいません。
第10巻 P152 L12の
「麻薬であるアヘン・・・没収して焼き捨てると・・・」

とあるのですが、この最後の焼き捨てたという記述が気になりました。
なんとなく以前読んだ、陳舜臣氏(もちろん田中氏の心の師です!)”実録アヘン戦争”のP170辺りに、
アヘンの処分方が書いてあり、焼いても阿片は完全に処分できないので、塩と石灰と池に入れて処分したそうです。
まぁ、焼き捨て云々は、単なる処理したって意味で使ったのかもしれませんけど。
ここの書きこみで知ったのですが、陳舜臣氏を「心の師」など仰いでる田中氏なのに、
「ひょっとして知らなかったのかな?」
と思ったのですが、みなさんどう思いますか?

board4 - No.3263

Re:田中芳樹の小説の魅力

投稿者:八木あつし
2002年11月10日(日) 16時29分

> 「銀英伝」「タイタニア」と戦闘シーンの描写がイメージしやすく読みすすめやすくおもしろいですね。タイアニアに似てるような似てないようなな森岡浩之の星界シリーズは、話はおもしろいけど戦闘シーンが難解すぎて戦闘シーンがイメージできなかったです。
>
> みなさんはどんなところに魅力を感じますか?

こいやんさんはじめまして。八木といいます。
星界の戦闘シーンが思い浮かばないのならば、一度星界のアニメを見ることをお勧めします。出来はかなり良いですよ。

私が田中作品に感じる魅力は、人間ドラマですね。(創竜伝の後半の巻の竜堂兄弟のかけあいは除かせてもらいます)
そして歴史ドラマ。後生の歴史家の視点は、凄く好きです。
架空歴史の組み立て方。よくあれだけ設定を考えたなと思います。
キャラクターのセリフの上手なところとセリフを現実世界で使ってみたいと思わせるところも魅力です。

私の勝手な考察ですが、森岡浩之氏と田中芳樹氏の作品では明確な違いは1つあると思います。(沢山の作品がある田中氏と星界1つと言ってもよい森岡氏を比べるのも違うかもしれませんが)
主人公の存在感です。ラフィール殿下の存在感に比べると田中氏の作品の主人公達は(キャラにもよりますが)薄い・弱い気がします。
銀英伝のヤンやラインハルトと比べると、どうも他の作品の主人公は周りを固める集団がいないと存在感が強くない。
竜堂兄弟は、ピンでは確実に弱いですね。兄弟が示すように4人いないとどうも様になりません。
アルスラーンも1人ならただの正義感の強い少年にすぎないかな。アルスラーンの周りを固める部下達がいてこそ引き立ちます。
灼熱の竜騎兵は、問題外かもしれません。キャラが立っていない。革命集団として集団が主人公になっています。
もちろん作品の書き方の違いがあります。星界の紋章は冒険活劇系な小説。田中作品は歴史小説の要素が強いです。その辺りも考慮しなければなりませんが。
もしかしたら田中氏と森岡氏の世代の差もあるのかも。
森岡氏のラフィール殿下は、確実に現代の「萌え」要素を含んでいますね(笑)。ある特定ファン層を取り込むための主人公の作り方を森岡氏はよく知っていると思います。

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board4 - No.3265

Re:銀英伝世界における教育制度

投稿者:イッチー
2002年11月10日(日) 19時01分

SAIさま、レスありがとうございます。

> それに関しては、普通に士官学校を出て提督になれる確率と、そうではなく特例で提督になる確率の違いだと思います。士官学校を出ても必ず提督になれるわけではないが、なったとしてもニュースにはならない。それはごく一般的な例だから。
> だが、士官学校を出ない場合なれる確立はは0ではないが限りなく0に近く、なったこと自体が大ニュースで記録的なことになると思います。
> あげられた3人以外いないとしても不思議ではありません。
>
> なお、現実でも似たような例はありますが、まず普通は無理。なろうと思ってなれるものではありません。

 文庫版第5巻10頁では、トゥルナイゼンは士官学校を中退して、実戦指揮官・作戦参謀として武勲を重ねたとありますが、士官学校を出ていない人物が作戦参謀になれるのか、初めて読んだ当時、疑問がありました。可能性としては、トゥルナイゼンの実家の家柄が良くて、軍隊内で誰か引き立てる人物がいたうえに、軍の高官を占めていた門閥貴族が没落して、ラインハルト派のトゥルナイゼンが自動的に昇格したといった偶然の要素が強かった結果、出世できたということが考えられますね。
>
> いくつか理由は考えられます。
> 戦況の悪化に伴い教育期間を短縮したのかもしれません。
> 手違いがあったという可能性もあります。軍隊もなんだかんだいって官僚組織でもあるので、そういうこともないわけではないです。

ユリアンの昇進はヤンからユリアンを引き離そうというトリューニヒトの策謀の結果だったのですが・・・。それならば、フェザーン駐在武官に任命するという強引な手を使わなくても、「ユリアン・ミンツを少尉に昇進させる。少尉任官に伴い、士官学校入学を命ず」と辞令を出せば、合法的にユリアンをヤンから引き離すことが出来た上、ユリアンを首都ハイネセンで自分の監視下に置くことが出来たはずなのですが・・・。同盟官僚の士気が低下していて、そこまで頭が回らなくなるくらい、行政処理能力が低下していたのかもしれませんが・・・。(倒産寸前の会社なんかだとよく社員が常識では考えられないミスをするものですし)
>

親記事No.3245スレッドの返信投稿
board4 - No.3266

Re:銀英伝世界における教育制度

投稿者:倉本
2002年11月11日(月) 00時45分

> ユリアンの昇進はヤンからユリアンを引き離そうというトリューニヒトの策謀の結果だったのですが・・・。それならば、フェザーン駐在武官に任命するという強引な手を使わなくても、「ユリアン・ミンツを少尉に昇進させる。少尉任官に伴い、士官学校入学を命ず」と辞令を出せば、合法的にユリアンをヤンから引き離すことが出来た上、ユリアンを首都ハイネセンで自分の監視下に置くことが出来たはずなのですが・・・。同盟官僚の士気が低下していて、そこまで頭が回らなくなるくらい、行政処理能力が低下していたのかもしれませんが・・・。(倒産寸前の会社なんかだとよく社員が常識では考えられないミスをするものですし)
> >
>
私も詳しいことは知らんのですが。
確か下士官上がりで士官学校に入った場合の教育期間は通常に比べて短いはずです。
確か半年から一年くらいだったと思います。
下士官上がりの場合は基礎ができてるからその分短くなるんですね。
それだけじゃなくて下士官上がりは通常はどんなに出世しても前線指揮官止まりだから不要な部分の教育が省かれてるのかも知れませんね。
それに教育期間が終わったら原隊に復帰するはずです。
したがってヤンとユリアンを引き離すのに士官学校入学を命じても意味がないという事になります。

親記事No.3220スレッドの返信投稿
board4 - No.3267

Re:銀英伝世界で人工知能はどれ位発達しているか?

投稿者:古典SFファン
2002年11月11日(月) 09時24分

SAIさん:
>
> まあ、その手の狂気に取り付かれるのは今に始まったことではないですからね。進歩とか進化とか言う人間が実は何も進歩も進化もしていないというパラドックスがありますから。
>
それはちょっとしたレトリックと言う奴でしょう。
進化論に対する討論でよく持ち出される話で、
「君は自分の祖先がモンキー(サル)だと主張するのかい?」
というのがあります。
・・・デイトンにおけるスコープス事件(進化論裁判)の渾名が「モンキー裁判」ってのも、その伝です。
これに対する応答もパターン化していまして、
「サルは人間の祖先ではないが、近縁の兄弟だよ」
と云うのが、当時も今も進化論側の答えの最大手となっています。
どの程度近縁かと云うのは、最新の成果だと
ttp://www.mainichi.co.jp/eye/feature/details/science/Bio/200209/25-1.html
DNAレベルでは「意外なほど近い」とも「意外に遠い」とも云える。
文化的には当然かなり遠く、言語的には共通項をまださほど見つけていない。
(記号の操作能力がはっきり認められている個体も居ます。何年か前、パックマン(ナムコのゲーム)で見事に遊んでいる奴を見た時には驚いた)

人間が持ち出す議論の筋に「進化」「進歩」が入ってきた時は用心すべきだと言うのは確かですが、
あくまで「その議論の文脈に於いて」「進化」「進歩」が正しく用いられている場合は、認めるに吝かではありません(^^)。
というのも、指標を何処に取るかで、
「人間はアフリカで分化して以来微塵も進歩も進化もしていない」と云う事も、
「この100年間に達成された成果はそれ以前の数万年以上に匹敵する」
と云う事も可能だからです。

技術者として思うに、人間はテクノロジーにおいてある程度の成果を達成しています。
が、それは、人間自身の生存に必要な要素(環境や資源そのもの)を蕩尽する(不可逆的な方法で消費する)事により成り立つ事大であり、
地球環境が本来そうであったような、太陽により与えられるエネルギーで
数十億年に渡って再生可能な方法でリサイクルを行うまでにはいまだ、至っていない。
「進歩はしたが、未だ遥かに力不足」と云ったところでしょうか。

> なお、適者生存もダーウィン選択(%1)も実はうそであり、進化論自体、生物が進化するかどうかも含めていまだもってすべて仮説です。
> だが、そのような事は言わず、狂気的な説を正当化する人間は今も昔もいるんですね。
>
>
ダーウィンの進化論は、今そのままの形では用いられていないと思います。
ラマルキズムとのある程度の融合や、ネオ・ダーウィニズムなどに派生して、また、違った様相を取っているはずです。
SAIさんの仰るような「うそ」の表現がないわけではありませんが、
私は、進化論を「確からしい作業仮説」として受け入れています。
パラダイムが異なる系において、ある「事実」の確からしさが場合により異なるのは珍しくありませんので。

board4 - No.3269

はじめまして

投稿者:ゆうき
2002年11月13日(水) 02時17分

ここに書き込んでいいのか・・・。間違えてたらすみません。
私は銀英伝が好きです。正直のめり込むほどに。初めは皆さんの
ご意見は気分のいい物ではありませんでした。しかし、創竜伝に関して
いえば、同意見です。1・2巻位は気にならなかったけど、巻を重ねる事に嫌な気分になります。政治批判は銀英伝でもあったはずなのに。その差は改めて銀英伝を読み返し、ビデオを見たときはっきりしました。私的には銀英伝は「やわらかい」んです。人物も愛せます。また、笑われるかもしれませんが、私はヤンを愛し、彼のようになりたいと思っています。ラインハルトに魅せられます。けど、始さんを愛せません。創竜伝は私にとって毒が強すぎます。薬師寺~も1冊だけ読みました。面白いと思えなかったので、その後は読んでません。
私は皆さんの様に論理的に話を進めることは苦手です。ですから、皆さんから見て面白くない書き込みをしてると思います。すみません。
最後に私の願いは、どんな形であれ田中先生が全ての作品を完結させてくれることです。手広くやって収集がつかないのではプロとして失格ではないかと。一娯楽小説として創竜伝の続きを待つ夫婦のねがいですね。(深く考えずに読めばそれなりに楽しめますから・・・)

親記事No.3269スレッドの返信投稿
board4 - No.3270

Re:はじめまして

投稿者:孝明
2002年11月13日(水) 06時36分

こんにちわー はじめまして!

私は銀英伝に政治批判はないと思っています。
あくまで銀英伝の世界内で、ヤンが銀英伝に出てくる同盟政府や
トリューニヒトに苦言をこぼしたりしてましたしね。
創竜伝はあきらかに創竜伝内の世界内におさまらず、創竜伝に
関係しない時事ネタ出してきて、主人公に創竜伝に出てこない
政治家や人物など現実社会の評論させてました。
銀英伝と創竜伝の大きな相違点はここだと思います。

あとがきやインタビューで完結しない小説は小説じゃないとまで、
言い切ってたぐらい、原案のみで違う人に文書いてもらうとか、
何らかの方法で完結はすると思います。
ただ最近間が空いていてついに待望の続刊が出たアルスラーン
戦記・春の魔術は私的には期待はずれでしたし、春の魔術に
至ってはもともと最初に出てた徳間ノベルズ版とは違い
補筆された講談社ノベルズ版の続きであり、舞台がバブル期の
ころじゃなくなり携帯が出てきたりで、違和感を覚えました。
銀英伝をはじめとして作家としてある程度のポジションを確立し、
出版社の要望に囚われず制約なく自分の好きなものを書けるよう
になった今、今一番関心がある執筆意欲があろう中国もの、
その息抜きとして書いている薬師寺シリーズ以外は、仮に続刊が
出たとしても期待外れなまま完結してしまうんだろうなぁと、
半ば期待しつつ半ば諦めめています。

board4 - No.3271

静かだ・・・

投稿者:観察中・・・
2002年11月14日(木) 18時58分

2日と投稿間隔が開かなかったこの掲示板が・・・・
冬枯れかな・・・

board4 - No.3272

灼熱の竜騎兵を撃つ!

投稿者:八木あつし
2002年11月14日(木) 18時59分

「灼熱の竜騎兵(レッドホット・ドラグーン)」 田中芳樹・著

富士見書房が富士見文庫(OVA「くりぃむレモンシリーズ」のノベライズを中心とした、ソフトタッチなナポレオン文庫のような感じの文庫)のソフトエロ路線からの脱却を目指したのかどうかは知りませんが、1988年に新創設された富士見ファンタジア文庫。
田中芳樹の「灼熱の竜騎兵」は、栄光ある文庫ナンバー「1-1」として富士見ファンタジア文庫より刊行されました。そしてみなさんがご存じの通り、本人のオリンピック作家にはならないという後書きでの宣言もかかわらず、4巻が出版されることはありませんでした。そして近年の一部の田中作品と同じく出版社が変わり、富士見書房からエニックスに移りました。
このようなロートル作品を新装させて、さらにシェアードワールズ化することで複数の作家に「灼熱の竜騎兵」の世界で作品を書かせ、田中芳樹に印税とフランチャイズ料(笑)を稼がせるエニックス。一体エニックスの誰がこのような企画を考えて、それを認めたのか知りませんが、少なくとも読者と原作者が執筆する気がない外伝を替わりに書かされる作家をバカにしている気がします。
富士見書房には、田中芳樹が続編を執筆しないと分かっていても、何もせずに印税を稼がせないためにも移籍を認めてほしくなかったですね。
ちなみにエニックスから新装された新書タイプの「灼熱の竜騎兵」1巻と2巻。1巻には文庫版1~2巻が収録され、新書2巻には文庫3巻と新たにシェアードワールズ化のために作り上げた設定資料を載せています。新書2巻の小説部分が、旧文庫版の最後から全くの進展がないことで、田中芳樹は8年以上作品をほったらかしていた可能性は非常に高いですね。本来なら文庫4巻に当たるべき部分の完全新作を入れて、形とした方が良いはずですから。

ではそろそろ本題に入ります。エニックス版灼熱の竜騎兵1巻に巻かれている帯を見ましたか? 帯にはこう書かれていました。

「名手が描く異色スペースオペラ、シェアードワールズ化に伴い設定を変更し、大幅な加筆修正を加えここに復活!」

まずこの帯からして、痛さがあります。
「異色スペースオペラ」
人によってスペースオペラの定義は様々かもしれません。しかし異色と付けているとはいえ、宇宙空間がほとんど出てこない作品はスペースオペラなのでしょうか? 未来世界が舞台なだけの、地上戦(しかもゲリラ戦)の話なのですがね。むしろ富士見ファンタジア文庫の作品紹介にある、「熱き時代の熱き男たちを描く華麗なる英雄叙事詩、堂々の第一弾!」の方がまだ合っています。もっとも、これも作品内容とはかなりかけ離れた煽り文句でしたが。

「ここに復活!」
まぁ、復活といえば復活なのですが(笑)。別に絶版になった作品だった訳ではありません。ただ作者が続編を執筆せずに止まっていただけです。むしろ「ここに再開!」と書くべきですね。もっとも新作部分がないので、相変わらず時は止まっていますが。

「大幅な加筆修正を加え」
一番問題な部分です。帯にはただの加筆修正ではなく、「大幅」な加筆修正とあります。これもまた人によって加筆修正の定義はあると思いますが、「大幅」と付くからにはかなりの文章が改編されていると帯を見た人は考えるのではないでしょうか。
そこで今更(しかもよりによって灼熱の竜騎兵)なのですが、一体どれだけ作品の文章が加筆修正されたのかここに検証したいと思います。また新装2巻の後半部分は、新設定の資料もあります。きちんと設定に合わせて修正されているのかも調べみます。
まさしく暇人の極致なのですが、どうしても帯を見ていたら気になってしまったので。(;´ー`)y-~~~

灼熱の竜騎兵PART1 惑星ザイオンの風
初版1988年11月25日 富士見書房 富士見ファンタジア文庫(以下=旧版)

灼熱の竜騎兵1 第一部 惑星ザイオンの風
初版2002年9月13日  エニックス EXノベルス (以下=新版)

第1章変更点
<旧版>15P 8~9行目
 地球大の人工惑星を、地球と同一の軌道に乗せる。このとき、地球と公転方向を同一にするのは当然のことだ。
<新版>13P 上段6~8行目
 地球大の人工惑星を、地球、金星、火星の各軌道上に等間隔に五つずつ乗せる。このとき、各惑星と公転方向を同一にするのは当然のことだ。

新惑星の数が15個に減り、シェアードワールズ化に合わせて惑星間の距離や位置関係をハッキリさせる為に修正しています。

<旧版>15P 12~15行目
 一世紀以上にわたる事業は、しばしば中断されたが、24世紀末から大規模な植民が開始された。
こうして、現在、太陽系には38個の地球大の人工惑星が公転しており、その総人口は地球の人口を上回るものとなっている。
<新版>13P 上段13行目~下段2行目
 二世紀以上にわたる事業は、しばしば中断されたが、25世紀末から大規模な植民が開始された。
こうして、現在、太陽系には15個の地球大の人工惑星が公転しており、先にテラフォーミングされた金星や火星を合わせると、その総人口は地球の人口を上回るものとなっている。

木星を解体して惑星ザイオンを造った方法は変更されていませんが、事業にかかった年月が1世紀増えました。設定資料によりますと、事業開始から約100年後に内戦もありますが、惑星が出来るまでの時間を増やしたためでしょう。シェアードワールズ化に合わせて、新惑星の数も38個から15個に減らしています。新版は「テラフォーミング」とカタカナ語が入り、金星と火星も入りました。

<旧版>45P 16行目
 ……西暦2404年。
<新版>35P 上段17行目
 ……西暦2504年。

1世紀時代を後ろにずらしたことで、作品開始時間も100年ずれました。第1章の変更点はこれだけでした。

第2章変更点
<旧版>47P 1行目
 西暦2404年9月、
<新版>38P 上段1行目
 西暦2504年9月、

西暦を100年直しています。

<旧版>61P 1~2行目
 現在、太陽系内に友人惑星は41個存在する。地球、火星、金星、それに「木星の子ら」と称される38個の新惑星である。
<新版>47P 下段7行目~9行目
 現在、太陽系内に友人惑星は18個存在する。地球、火星、金星、それに「木星の子ら」と称される15個の新惑星である。

ここも設定の変更に伴う、修正だけです。第2章の変更点はこれだけでした。

第3章変更点
<旧版>80P 9行目
 カレンダーは2404年10月にはいったばかりだった。
<新版>64P 上段13行目
 カレンダーは2504年10月にはいったばかりだった。

相変わらず設定変更に伴う、年月の修正だけです。第3章はこれだけ。

第4章変更点
<新版>106P 1~11行目
 一瞬の間の後、サッラーフ大将がガゼット大将に向き直った。
「今後の展開によっては、ザイオン鎮圧の兵力を地球から送り込むだけの時間的余裕がないかもしれん。貴殿の宇宙艦隊にあらかじめ陸戦兵力を配置しておくことは可能だろうか」
「幕僚に検討させよう。派遣する艦隊もザイオンに近いものがよいだろうしな。惑星ハムスン宙域でおこなう演習の予定をくりあげるか……」
 事務的な打ち合わせをつづけるふたりの前に、デリンジャー元帥の咳払いが響いた。
<旧版>138P 5行目から6行目の間に追加

ここにきて初めて、ただの修正ではない完全な加筆部分がありました。実に211文字もの加筆です(笑)。これは世界設定の変更に伴うものではなく、地球軍のザイオン鎮圧作戦の艦隊運用を新版では変更するための布石の加筆です。軍事運用の加筆はここ以外に数カ所あり、このことで旧版での単純だった軍事作戦が、新版では細部が少し描かれて良くなりました。第4章はこの加筆だけです。

第5章変更点
<旧版>145P 1行目
 西暦2404年10月のこの時期、
<新版>112P 上段1行目
 西暦2505年10月のこの次期、

相変わらずの西暦の修正です。

<旧版>167P 5行目
(略)、約3500万キロの虚空をへだてた地球という惑星では、
<新版>128P 2行目
(略)、約3億キロの虚空をへだてた地球という惑星では、

さすがに3500万キロだと地球に近すぎたのか。それとも設定変更で惑星ザイオンの位置が変わり距離が長くなったのか?

<旧版>173P 15~16行目
 800人の議員のうち、病床にある者と、汚職を追及されて所在不明な者とを除いて、788人が出席した。
<新版>132P 下段17行目~133P 上段2行目
 800人の議員のうち、病床にある者と、汚職を追及されて所在不明な者とを除いて、788人が出席した。

実はここの部分が修正されていません。新版2巻の設定資料で地球議会の議員数は、上院128人、下院256人が定数となっており、合計すると議員は384人しかいません。後付けで地球議会の設定を作ったものの、ここだけ修正を忘れて800人のままなのです。つまり、意味がない議会設定のだからこそ、修正個所を見逃したと言えますね。

<旧版>174P 4~6行目
 このときすでに、上海周辺14か所の地球軍基地では、兵数30万の地球軍戦闘部隊が出動寸前の態勢をととのえ終わっていた。命令がありしだい、たちどころに大気圏を離脱し、月面において最終的な指揮系統がまとまる手はずである。
<新版>133P 7~12行目
 このとき、すでに惑星ハムスン領外宙域で演習中の地球政府軍第2宇宙艦隊には、「無重量空間での銃器戦闘」の訓練をおこなうという名目で、兵数30万の戦略機動軍部隊が搭乗していた。命令が下り次第、ただちに演習を中止し、惑星ザイオンへの軌道に乗る手はずである。

陸戦部隊の兵数は30万と同じですが、出撃方法が変更されています。旧版では地球上の各基地からの出撃でしたが、新版では変更され、描写も少し詳しくなっています。もっとも本当に少しですが(笑)。あと、「このときすでに、」が「このとき、すでに」に句読点の場所が変りました。確かに変更した方が、しっくりとします。第5章の修正はここで終わりです。

第6章変更点
<旧版> 第六章 ザイオン百日事件の終末
<新版> 第六章 ザイオン一ヶ月紛争の終末

アレッサンドロ・ディアス自治政府主席の惑星ザイオン独立宣言から地球軍によるザイオン制圧までの期間は、一ヶ月と少しというところでした。百日も時間は経ってはいません。この修正は妥当ですね。

<旧版>177P 5~8行目
 同一軌道上にある地球とザイオンの距離は、約3500万キロ。これを220時間で突破するのが、軍部の行動案であった。部隊の補給は、行軍途中に、他惑星や月から補給船をさしむける。こうすれば、補給の準備のために地球で時間をついやす必要がないというわけだ。
<新版>138P 7~14行目
 太陽をはさんで同一軌道を公転する地球とザイオンの距離は、約3億キロ。これに対して金星軌道を周回する惑星ハムスンとザイオンのそれは、現時点では、わずか5000万キロにすぎない。演習前、第2宇宙艦隊の補給担当士官は、積載を指示された物資・燃料・推進剤の量の多さに目を見張ったが、それらはすべて、この迅速な行動を想定してのものだったのだ。

新書2巻にある設定資料の各惑星位置の相関図を見ると分かりやすいです。まぁ、別に見なくても気になりませんが。惑星ザイオン制圧の軍事作戦が旧版に比べると、緻密になっています。もっとも宇宙艦隊の描写は、灼熱の竜騎兵にはないので、少々の作戦変更などはどうでもいいことになっていますが。

<旧版>177P 9行目~188P 1行目
「この行動計画には、今後の実戦において軍の機動性を高めるための試験という意味もある。1秒たりともロスはできない場合、このやりかたがうまくいけば、今後、軍の行動速度をいちじるしく高めることができよう」
<新版>138P 下段1~7行目
「この行動計画は、わが軍の情報収集能力と、それを有効に生かすだけの判断能力を証明するものである。宇宙艦隊に陸戦兵力を加える、いわば異種兵種混合部隊の実地検証という意味もある。1秒たりともロスができない場合、このやりかたがうまくいけば、今後、軍の行動速度をいちじるしく高めることができよう」

セリフに地球軍の迅速な行動への自賛が加わりました。次に惑星鎮圧作戦のモデルケースであると、暗にほのめかしていますね。
文章で、「1秒たりともロスは」の「は」が、新版では「1秒たりともロスが」と「が」に直しています。どちらがより正しいのでしょうね。私には同じだと思えますが。

<旧版>201P 12行目
宇宙空間の補給も予定どおりおこなわれている。
<新版>155P
 削除

宇宙艦隊の作戦行動が、旧版から新版は変更されたため、旧版にあった補給の一文が新版では削除されました。

<旧版>214P 3行目
 2404年の9月から10月にかけて、
<新版>164P 下段15行目
 2504年の9月から10月にかけて、
<旧版>214P 7行目
『ザイオン百日事件』は終わったのだ。
<新版>165P 上段6行目
『ザイオン一ヶ月紛争』は終わったのだ。
<旧版>214P 11~12行目
そして、今度は、100日ていどでは終わりそうになかった。
<新版>165P 上段14行目
そして、今度は、一ヶ月ていどでは終わりそうになかった。

年と名称の変更部分の修正がおこなわれています。最後の修正個所が、旧版1巻、新版第1部の最後の文となっています。

さてどうだったでしょう? 私は久しぶりに他人の文章を打ちこみました(笑)。
最初は、西暦を直しただけだと思っていたら、意外に修正個所は多かったです。一応、第1部の加筆・修正された文章の文字数を文字数チェックで調べてみると、約1000字でした。ただ、これは修正部分の入っていた文章も含めて文字数チェックを行ったので、けっこう多くなっています。実際はさらに少ないですね。400字詰め原稿用紙2枚分ぐらいかな。

しかし基本的には、設定変更に伴う修正が中心で、完全新作といえる加筆部分はほとんどありませんでした。帯の煽り文句を書いたのは、田中芳樹の担当編集者だと思いますが、さすがに煽りすぎ(笑)。多分、文庫第2巻の加筆修正が大幅なんだろうと思います(笑)。2巻の変更点も、また暇な時間が出来たら調べてみよう。(ほとんどの人がどうでもいいことでしょうが)
あ、灼熱の竜騎兵の読後感想を書き忘れた。まぁ次回があればそこに書きます。では!(^^;;)

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board4 - No.3273

Re:静かだ・・・

投稿者:八木あつし
2002年11月14日(木) 19時08分

> 2日と投稿間隔が開かなかったこの掲示板が・・・・
> 冬枯れかな・・・

みなさん、互いに牽制をしあっていたのでは。
誰が先に書き込むのかって感じで。
ただ、ここの掲示板には田中ネタがないと書き込みづらいですね。
自分の近況を書き込むには、不向きな勢いとパワーがここの掲示板にはありますから。

親記事No.3272スレッドの返信投稿
board4 - No.3274

Re:灼熱の竜騎兵を撃つ!

投稿者:IK
2002年11月14日(木) 20時58分

灼熱の竜騎兵のEXノベルズ版は意地で買っていません、私は。
ちょっと立ち読みしたら、進捗していませんでしたから。これ以上、印税稼がせてなるものか、と。と言いつつ銀英伝はノベルズ版、文庫版、デュアル文庫版、豪華愛蔵版とすべての版を買ってしまったんですがね。
少しでも進んでいたら、買っていたかもしれませんが…。
田中芳樹さんの作品は出版社が移動することが多いですね。
他の作家ではまったくないとは言いませんが、滅多にない…。
このところ中国史小説「さえ」書かない田中氏。
「春の魔術」に続いて積年の宿題をようやく片付ける気になってくれればいいのですが。

一年に一冊か二冊出すというのは商業作家としては決して早いスペースではないですが、まあ、強い動機がなければそんなものかなあというところですが、田中さんの場合はいかんせんシリーズが多すぎる。個々の作品を見ていると、まったく動いていないと言うしかありません。
個人的にはそれでもシェアード・ワールドで処理するのは止めて欲しいですね。読みたいのはあくまで田中芳樹さん自身が書いた新作ですから。
それと途中で出版社を変えるのはやはりいただけない。本のサイズが違うと本棚に整理できない(笑)。フォーマットがばらばらなのも気になる人は気になるでしょうし。

親記事No.3272スレッドの返信投稿
board4 - No.3275

訂正

投稿者:IK
2002年11月14日(木) 21時00分

> 一年に一冊か二冊出すというのは商業作家としては決して早いスペースではないですが、

訂正:スペース→ペース

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board4 - No.3276

Re:灼熱の竜騎兵を撃つ!

投稿者:Ken
2002年11月14日(木) 23時11分

八木あつしさん、おはようございます。

なんとも詳細な検討、感服しました。卒業して、どのような道へ進まれるのか存じませんが、それだけの綿密さと根気があれば、何をされても成功するでしょう。

ところで、「灼熱の竜騎兵」を読んでいない私からの、厚かましいお願いがあるのですが。

>  地球大の人工惑星を、地球と同一の軌道に乗せる。
>  地球大の人工惑星を、地球、金星、火星の各軌道上に等間隔に五つずつ乗せる。
> こうして、現在、太陽系には38個の地球大の人工惑星が公転
> こうして、現在、太陽系には15個の地球大の人工惑星が公転

これらの人工惑星を作る材料は、どこから持ってきたことになっていますでしょうか?ザイオンに関しては、

> 木星を解体して惑星ザイオンを造った方法は変更されて

とありますが、38個にせよ15個にせよ、すべて木星の材料(ほとんど水素のはずですが)を使用したのでしょうか?

「自分で小説を読め!」と言われるかもしれませんが、そこまで綿密に読み込んでいる八木あつしさんなら、簡単に答えていただけるのでは、と思ってのお願いです。

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board4 - No.3277

Re:はじめまして

投稿者:ゆうき
2002年11月15日(金) 01時18分

あ、お返事(?)頂けてありがとうございます。

> 私は銀英伝に政治批判はないと思っています。
> あくまで銀英伝の世界内で、ヤンが銀英伝に出てくる同盟政府や
> トリューニヒトに苦言をこぼしたりしてましたしね。

なるほど!私は日本の政治家を表現したのが同盟政府(とその人々)だと受け取っていました。当然ヤンは田中先生の代弁者だと。(あ、でも、ヤンは愛してますが田中先生を愛してません)

我が家は夫婦そろって銀英伝好きでして、夕食時にビデオを観ながら熱く語っております。もっとも、私の理解力が低いので理解できない事を質問することが多いですが。主人は初めて銀英伝と出会ったとき「たまたま8巻をパラパラ捲ったら、ヤンが死ぬところだった」だそうです。
運命の出会い・・・でしょうか?

ところで、アルスラーンの新刊出てたんですねぇ。毎日の様に本屋に通ってるのに(趣味で)気づきませんでした。まぁ、RPG系の本も発売日に入荷しないことが多いんで、いつものことですが。いい情報をえられました。ありがとうございます。

田中先生にはアルスラーン・創竜伝を完結させるまで、健康で長生きしてがんばって欲しいと思います。たとえ200才を越えようとも完結させるまで死んじゃダメです(笑)

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board4 - No.3278

Re:静かだ・・・

投稿者:ゆうき
2002年11月15日(金) 01時23分

> ただ、ここの掲示板には田中ネタがないと書き込みづらいですね。
> 自分の近況を書き込むには、不向きな勢いとパワーがここの掲示板にはありますから。

同感です。だから私は自分が浮きまくっている印象を2回目にして覚えました。でも、ここって真面目なお話だけじゃなくてもいいんですよね。それとも「みんなで議論する場」なんでしょうか。

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