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投稿ログ156 (No.2859 - No.2874)

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board4 - No.2859

Re:不可解といえば

投稿者:Ken
2002年09月24日(火) 15時38分

駆け出しさん、こんにちは。

銀英伝の中に宗教に関する記述は随所に現れますが、物語の舞台になっている世界の宗教状況については、イッチーさんが挙げられた「地球衰亡の記録」の他に、私は次のような箇所に注目しています。

>「君は神を信じないのかね?」
>「まったく信じていません」
(野望篇第七章-1)

ルビンスキーとボリス・コーネフの会話ですが、前後の文脈からして、これはジョークの応酬ではなく、真面目な問いに真面目に答えたものです。わざわざ「神を信じるか」と尋ねたことから推測すると、信じる人が無視できないほどに存在するのでしょう。

また、次のような記述もあります。

>ミュッケンベルガーは、理由のない不安が胸中に蠢動するのをおぼえた。
>「大神オーディンよ、心あらば、わが正義の軍をして凱歌をあげさせたまえ」
>ミュッケンベルガー元帥は声に出して祈った。他の大部分の提督も、期せずしてそれに和したことであろう。
(外伝1第七章-6)

この部分も、ミュッケンベルガー以下の諸将が、かなり真剣に祈っているように読めます。

こうしてみると、13日戦争・90年戦争の後衰退した宗教心が、銀英伝の時代には少なからず復活しているようです。また地球教が地球以外にも信徒を獲得していることから判断すると、帝国・同盟の人々は、「宗教とはいかなるものか」という基本認識くらいは持っていたし、「人間を超越した存在」や「宇宙を律する真理」を受け入れやすい心情があったのでしょう。そうでなければ、地球教の布教が行われても、そも何を言っているのか分からないと思います。

では、銀英伝世界の人類は、どんな宗教を信じていたのでしょうか?例えば、次のような記述があります。

>なぜ一三という数が不吉かというと、これには定説がない。(中略)すでに滅び去った古い宗教の開祖が一三人目の弟子に背かれたからという説もある。
(黎明篇第五章-2)

13を不吉とする迷信は欧米に古くからあり、その起源はキリスト教にあるので、ここでいう「すでに滅び去った古い宗教」とは、おそらくキリスト教を指すのでしょう。
(ただし、上の記述はまったく不正確で、キリスト教に対する作者の知識の欠如を示しています。ユダはイエスが選んだ「十二使徒」の一人で、十三人目の弟子などではありません。13が不吉とされるのは、イエスが捕らえられた夜の「最後の晩餐」に集まったのが13人――つまりイエスと十二使徒――だったから。)

では、キリスト教は、銀英伝の時代には滅びていたのでしょうか?そうかもしれませんが、実を言うと、私にはそうは思えない理由があります。

ご存知のように、銀英伝に登場する艦名や地名には、神話に由来するものが圧倒的に多いのです。ブリュンヒルト、ベオウルフ、ヒューペリオン、ユリシーズ、バーラト、ダゴン、アスターテ等々。どうやら、帝国・同盟の双方とも、よほど神様の名前を船や場所に付けるのが好きなようです。

ところが、どういうわけか、「イエス」や「ブッダ」や「アラー」や「ヤホーバ」といった、我々の時代に世界宗教の地位を得ている宗教の神の名は、まったく登場しません。もっとも「クリシュナ」や「シヴァ」などヒンズー教の神名は使われています。しかし、ヒンズー教は、いかに信者の数は多くても、インド人というエスニシティを越えて広がってはいないので、世界宗教とは認められないのでしょう。

なぜ、「戦艦イエス」や「ブッダ星域」や「惑星アラー」が出てこないのでしょうか?キリスト教や仏教やイスラム教が完全に過去のものになったのなら、イエスもブッダもアラーも、ヒューペリオンやバーラトと同様の扱いをしてもよいはずです。

それができないのは、結局のところ、キリスト教や仏教やイスラム教を奉じる人々が、まだ多数いるからではないでしょうか?つまりこれらの宗教の神の名を使うことに、神経質にならざるを得ない背景があるのではないか、と思われます。

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board4 - No.2860

Re:古い話なのでお忘れかもしれませんが

投稿者:八木あつし
2002年09月24日(火) 16時25分

> >  戦闘は短期ですが戦争は長期です、帝国軍の兵站拠点はイゼルローンひとつで済みますが、辺境宙域全てを護らなければならない同盟軍の兵站拠点はひとつでは済みません、どうしても複数の拠点が必要になります、そして戦略的価値の低いアスターテを支援できる位置に大規模な兵站拠点があったとは思えません。
>
> 確かにそうかもしれません。
> ただ、だったらなぜ帝国はアスターテを狙ったのかという問題が発生しますけど。
> (どうせハイネセンは落とせないからどこでもよかったのでしょう)

割り込みすみません。
アニメ版銀河英雄伝説「新たなる戦いの序曲」では、ブラウンシュヴァイク公がラインハルトを戦死させる為に、艦隊2万でアスターテを解放する無謀な任務をラインハルトに命じられるように工作しました。
その上でフェザーンを通し、あらかじめ同盟に帝国艦隊2万がアスターテに侵攻することを教えていました。
このため同盟軍は事前に準備ができ、倍の4万隻の艦隊をアスターテに配置できたわけです。
これはアニメ版の後付けの設定でしたが、なかなか納得できました。そうかブラウンシュヴァイク公の陰謀だったのかと。

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board4 - No.2861

Re:経済学的に正しい銀河英雄伝説

投稿者:イッチー
2002年09月24日(火) 17時51分

> ルドルフのような男が出てくるような状況というのはもともと貧富の
> 差が拡大し、景気は悪く、大多数の人間が困窮しているわけです。消費財はもともと不足しています。軍需に圧迫されたわけではなく、大多数の人間にとっては代金を払えず買えないから。あるところにはあるんです。
>  このような状況では需要に比べて供給能力はあまっております。
> この場合、需要を増やす方法は2つあって、民需でやる方法と官需で
> やる方法の二つがあります。民需でやる場合は全国民に金を直接渡して
> 使ってもらうこと、官需でやる場合は軍拡と戦争です。
>
> なお、金を直接渡すと言っても地域振興券のようなはした金ではだめで
> 巨額の金を短期間にドカンとやらねば効果がないです。なぜなら全産業
> の需要縮小を補わねばなりませんし、景気はよくなるんだと信じさせねばなりませんので。
>
> 官需でやる場合、なぜ軍拡と戦争になるかというと、どんな公共事業で
> あれ、少数の産業で全産業の需要を補うことは不可能で、全産業に号令
> をかけられる国家事業は軍拡と戦争しかないからです。もちろんこれも
> 生半可な金額では効果がありません。

お金をばらまなくても、星間航路の安全を軍事力で確保して、物資の流通を円滑化し、不法に惑星を占拠している宇宙海賊を一掃し、密貿易を摘発。汚職官吏や実業家を「共和主義者」として追放。大規模な公共事業をおこして、失業者を救済。などの手段をつかえば、一般民衆の生活は随分楽になると思います。これだけの業績をあげれば、よほどの筋金入りの共和主義者以外は帝政派に転向しそうです。ただし、国内が安定すれば、国民の不満は高まると思います。独裁政治は国内をある程度発展させ、安定化させるまではうまくいきますが、それ以降は国民の強い不満を招くものです。(開発独裁が典型ですね)
>
> 簒奪した武官がいなかったのは、おそらく皇帝はゴールデンバウムに
> 連なる人間がなるんだと彼ら自身も考えていたからだと思います。
> ようするに支配を正当化する権威がなかったからやらなかったと。
> 社会が混乱し権威が失墜しない限り、実力だけで支配の正当化はできませんので。

ゴールデンバウム王朝初期には帝室にも権威はなかったでしょう。簒奪は可能だったと思われます。そうでなくても、徳川氏のように皇帝を傀儡にして自ら権力を握ろうとする一族が現れてもよさそうですが、なぜか1代限りです。

> あとファシズムだったのは前期の帝国で、封建制度の帝国は後期の帝国だと思います。作中の時間でルドルフからラインハルトまで500年の
> 時間が流れてますから、ファシズムと封建制が融合していたわけではないのでは。

ルドルフは自分の家臣を貴族に列していました。これは封建制では?
>
>  そもそもファシズムと封建制は融合しようにも矛盾だらけで無理だと
> 思います。

私もそう思います。ですから、銀河帝国という国家はかなり存在が難しい国家ではなかったかと思うのですが・・・。

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board4 - No.2862

Re:不可解といえば

投稿者:イッチー
2002年09月24日(火) 19時30分

> では、銀英伝世界の人類は、どんな宗教を信じていたのでしょうか?例えば、次のような記述があります。
>
> >なぜ一三という数が不吉かというと、これには定説がない。(中略)すでに滅び去った古い宗教の開祖が一三人目の弟子に背かれたからという説もある。
> (黎明篇第五章-2)
>
> 13を不吉とする迷信は欧米に古くからあり、その起源はキリスト教にあるので、ここでいう「すでに滅び去った古い宗教」とは、おそらくキリスト教を指すのでしょう。
> (ただし、上の記述はまったく不正確で、キリスト教に対する作者の知識の欠如を示しています。ユダはイエスが選んだ「十二使徒」の一人で、十三人目の弟子などではありません。13が不吉とされるのは、イエスが捕らえられた夜の「最後の晩餐」に集まったのが13人――つまりイエスと十二使徒――だったから。)
>
> では、キリスト教は、銀英伝の時代には滅びていたのでしょうか?そうかもしれませんが、実を言うと、私にはそうは思えない理由があります。
>
> ご存知のように、銀英伝に登場する艦名や地名には、神話に由来するものが圧倒的に多いのです。ブリュンヒルト、ベオウルフ、ヒューペリオン、ユリシーズ、バーラト、ダゴン、アスターテ等々。どうやら、帝国・同盟の双方とも、よほど神様の名前を船や場所に付けるのが好きなようです。
>
> ところが、どういうわけか、「イエス」や「ブッダ」や「アラー」や「ヤホーバ」といった、我々の時代に世界宗教の地位を得ている宗教の神の名は、まったく登場しません。もっとも「クリシュナ」や「シヴァ」などヒンズー教の神名は使われています。しかし、ヒンズー教は、いかに信者の数は多くても、インド人というエスニシティを越えて広がってはいないので、世界宗教とは認められないのでしょう。
>
> なぜ、「戦艦イエス」や「ブッダ星域」や「惑星アラー」が出てこないのでしょうか?キリスト教や仏教やイスラム教が完全に過去のものになったのなら、イエスもブッダもアラーも、ヒューペリオンやバーラトと同様の扱いをしてもよいはずです。
>
> それができないのは、結局のところ、キリスト教や仏教やイスラム教を奉じる人々が、まだ多数いるからではないでしょうか?つまりこれらの宗教の神の名を使うことに、神経質にならざるを得ない背景があるのではないか、と思われます。
>
私は逆に銀英伝の世界では、一神教が衰退して、多神教が多数の世界、つまりキリスト教誕生以前の世界に逆戻りしてしまったのだと思います。ローマ帝国ではギリシア・ローマ神話に出てくる神様が崇拝されていたと聞いたことがありますが、銀河帝国では古代ゲルマン神話に出てくる神様が崇拝され、なかでもオーディンが帝国または帝室の守り神として広く崇拝されているのではないでしょうか。逆に皇帝よりも地球を崇拝する一神教の地球教は弾圧の対象になると思いますが、帝国で布教が認められているのが不思議です。当初は弾圧の対象になっていたのが、賄賂を贈って布教を認めさせたのでしょうか?
 同盟では信教の自由は確保されていそうですが、おそらく帝国で崇拝されている古代ゲルマンの神様は忌避されているのでしょう。私のイメージでは同盟国民の多数は無神論者でハイネセンへの崇拝が宗教の代わり(北朝鮮における金日成崇拝のようなもの)をつとめているような気がします。
 ただし、銀河帝国のほうがよほど北朝鮮ぽいですが。(笑)

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board4 - No.2863

Re:不可解といえば

投稿者:IK
2002年09月24日(火) 23時58分

Kenさんのおはなしはいつもながら目から鱗です。
13が不吉云々は読み飛ばしていましたが、そうですね、12使徒ですからユダは12番目の使徒なのですね(弟子になった順番では早い方だったと思いますが)。

ところで宗教のない世界というのはあり得るのでしょうか。
もっとも、最近ではイランでも世俗派が勢力を伸ばしていますし、その影響力が薄れていくことは考えられます。
でも、何らかの宗教の代替物は出てくるのではないかと思うのです。ニューエイジ思想とか、ガイア理論のようなものが。
何年かまえバシャールがどうしたとかってのも、一部では流行っていたようです。
ああいうシャーリー・マクレーン的なニューエイジ思想的エコロジー思想が地球教に変化していったのかも知れないですね。
あの手のエコロジー思想は大嫌いですが。

もし宗教が存在しないならば葬式はどうやってるんでしょうね。興味があります。

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board4 - No.2864

Re:不可解といえば

投稿者:倉本
2002年09月25日(水) 02時00分

> ところで宗教のない世界というのはあり得るのでしょうか。
> もっとも、最近ではイランでも世俗派が勢力を伸ばしていますし、その影響力が薄れていくことは考えられます。
> でも、何らかの宗教の代替物は出てくるのではないかと思うのです。ニューエイジ思想とか、ガイア理論のようなものが。
> 何年かまえバシャールがどうしたとかってのも、一部では流行っていたようです。
> ああいうシャーリー・マクレーン的なニューエイジ思想的エコロジー思想が地球教に変化していったのかも知れないですね。
> あの手のエコロジー思想は大嫌いですが。
>
> もし宗教が存在しないならば葬式はどうやってるんでしょうね。興味があります。
>
今の日本みたいになるんじゃないでしょうか。
日本人のほとんどは宗教を信じてますかと聞かれたら信じてませんと答えます。
だけど初詣に行くような宗教的な行事をこなしますよね。
それに何かあると神に祈ったりもしますよね。
ちなみにこの神はあくまでも神様という抽象的な存在です
具体的にキリスト教の神や天照大神に祈ってるわけではありません。
それと同じようなものではないでしょうか。

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board4 - No.2865

Re:古い話なのでお忘れかもしれませんが

投稿者:KUR
2002年09月25日(水) 04時08分

> ハイネセン、オーディーン間は画像が乱れるけど通信可能。
> イゼルローン、フェザーン間は距離の理由で通信不可能。
>
> 確かに謎ですね。

ハイネセン、オーディン間の通信はフェザーンで中継していたので
は?
FTLの電波(といっていいのか)がサルガッソを通れないとするなら、
イゼルローン、フェザーン間で通信ができないのもそれほど無理ではないかと。

board4 - No.2866

更新のお知らせ

投稿者:本ページ管理人
2002年09月25日(水) 13時07分

全体的なレイアウトの変更の他、ザ・ベストの再編成、冒険風ライダーさんの考察シリーズFAQの導入などが行われています。
冒険風ライダーさんの協力に感謝いたします。

親記事No.2866スレッドの返信投稿
board4 - No.2867

Re2866:ついでにこちらも更新のお知らせ

投稿者:冒険風ライダー
2002年09月25日(水) 14時09分

HP「過去ログ資料館」に、
「田中芳樹を撃つ!」4代目掲示板の投稿2501~2850番
までをアップデート致しました。
過去ログをまとめて閲覧したい方は上記URLリンクからどうぞ。

親記事No.2851スレッドの返信投稿
board4 - No.2868

Re:不可解といえば

投稿者:SAI
2002年09月25日(水) 14時48分

> ところで宗教のない世界というのはあり得るのでしょうか。

いつの時代、いつの場所においても宗教、および、宗教心が
なくなった世界というのはなかったのでありえないと思います。
ただ社会が平穏で幸せな時代は宗教の影響力は弱まります。
しかしながら決して死んだわけではなく動乱の時代になると不死鳥の如く甦ります。
特定の宗教が信者を失って死ぬことはありますが。

13日戦争とその後の混乱の時代に宗教が廃れたと言うのは既存の
宗教が廃れたことだけをみて、新興宗教が多数生まれた事を考慮せず結論づけたと考えれば自然のような気がします。おそらく地球教もこの時代に生まれたと思います。
明日が見えない混乱の時代にこそ宗教は力をもつのに逆に廃れたという矛盾もこう考えれば説明できるのではないでしょうか。

親記事No.2827スレッドの返信投稿
board4 - No.2869

Re:訂正その他

投稿者:不沈戦艦
2002年09月25日(水) 15時16分

> よく確認してみたら、三巻目のタイトルは「冬の迷宮」じゃなくて「白い迷宮」でした(^^;)。うろ覚えはいかんですなあ…。
>
>  不沈戦艦さん
>
> >  できれば、いっぺんメール下さい。
>
>  すいません。今は個人的なメアドは持っていないんです。その内フリーメールとかを取るつもりでいますので、しばしお待ちを。

 ちょっと、直接お伝えしたいことがありますので。例えばですが、下のURLなどをご参考に。

ttp://dir.yahoo.co.jp/Business_and_Economy/Business_to_Business/Internet_Services/Email_Providers/Free_Email/

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board4 - No.2870

Re:経済学的に正しい銀河英雄伝説

投稿者:不沈戦艦
2002年09月25日(水) 15時20分

> お金をばらまなくても、星間航路の安全を軍事力で確保して、物資の流通を円滑化し、不法に惑星を占拠している宇宙海賊を一掃し、密貿易を摘発。汚職官吏や実業家を「共和主義者」として追放。大規模な公共事業をおこして、失業者を救済。などの手段をつかえば、一般民衆の生活は随分楽になると思います。これだけの業績をあげれば、よほどの筋金入りの共和主義者以外は帝政派に転向しそうです。ただし、国内が安定すれば、国民の不満は高まると思います。独裁政治は国内をある程度発展させ、安定化させるまではうまくいきますが、それ以降は国民の強い不満を招くものです。(開発独裁が典型ですね)
> >
> > 簒奪した武官がいなかったのは、おそらく皇帝はゴールデンバウムに
> > 連なる人間がなるんだと彼ら自身も考えていたからだと思います。
> > ようするに支配を正当化する権威がなかったからやらなかったと。
> > 社会が混乱し権威が失墜しない限り、実力だけで支配の正当化はできませんので。
>
> ゴールデンバウム王朝初期には帝室にも権威はなかったでしょう。簒奪は可能だったと思われます。そうでなくても、徳川氏のように皇帝を傀儡にして自ら権力を握ろうとする一族が現れてもよさそうですが、なぜか1代限りです。
>
>
> > あとファシズムだったのは前期の帝国で、封建制度の帝国は後期の帝国だと思います。作中の時間でルドルフからラインハルトまで500年の
> > 時間が流れてますから、ファシズムと封建制が融合していたわけではないのでは。
>
> ルドルフは自分の家臣を貴族に列していました。これは封建制では?
> >
> >  そもそもファシズムと封建制は融合しようにも矛盾だらけで無理だと
> > 思います。
>
> 私もそう思います。ですから、銀河帝国という国家はかなり存在が難しい国家ではなかったかと思うのですが・・・。

 そうですね。私も銀河帝国という国家の存在は、かなり矛盾(というか説明困難な点が多い)とは考えています。そのくせ、経済力は同盟よりはありそう(戦争による疲弊が比較的少ない)というのが、かなり疑問というかおかしな点(銀河連邦の時に比べて、人口が激減しているのに)もありますし。ま、ある程度は、フェザーンの勢力を国内に導入(資金や技術という意味です)していて、経済的には潤うようにはなっているんでしょうけど。

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board4 - No.2871

Re:不可解といえば

投稿者:Ken
2002年09月25日(水) 16時18分

IKさん、こんばんは、

>ところで宗教のない世界というのはあり得るのでしょうか。

これはとても大きなテーマで、なによりも「宗教とはなにか」という定義から始めねばならないでしょう。その定義自体も簡単ではなく、百人が百通りの定義をするかもしれませんし、それをまとめることは到底私の知恵の及ぶところではないので、ここでは私個人の考えを述べさせていただけますでしょうか?

はじめに断っておきますと、私はどの特定の宗教にも入信していませんが、それでも宗教に対しては非常に肯定的な考えを持っており、信仰がないよりはあるほうが、個人も社会もずっとよいものになると考えています。その立場からの発言であると、ご了承ください。

宗教の定義ですが、私は、「宗教」とは「人間を超越した存在」か「宇宙を律する法」のどちらか、もしくは両方の存在を信じることだと、現在のところ考えています。前者のみ存在すると考えるのが多くの原始宗教であり、前者が後者を作ったと考えるのがユダヤ・キリスト・イスラム教であり、後者のみ存在すると考えるのが仏教とヒンズー教である、というのが私の理解です。(反論をお待ちしています。:-))

それでは、「宗教心をもたない」とは、具体的にどのような状態を指すのでしょうか?それは「人間こそ宇宙で最高の存在である」「人間が正しいと思うことが法である」と考えることだと、私は思っています。

そこで、「宗教のない世界」がありうるか、という問題ですが、宗教心を持つ人が社会に皆無になることは、いくらなんでもありえないと思います。人間はそこまで一様ではありません。しかし、「宗教がほとんどなくなった社会」、言い換えれば「人間こそが最高の存在」とする考えが、広く深く人々に浸透した社会ならありうるのではないでしょうか?その極端な例がファシズムとコミュニズムだと思います。どちらも人智こそ至高の存在だと信じ、その人間の中で特に「優秀」と認められた一部の者に絶対権力を持たせる発想です。「優秀」かどうかを決める基準も、人間が設定したものです。つまり人間至高主義です。また、ナショナリズムも、自分が属する人間の集団に至高の価値を置く点で、これと同じカテゴリーに属します。

歴史家のアーノルド・トインビーは、著書「世界の諸宗教の中のキリスト教」の中で、ファシズムとコミュニズムとナショナリズムを「Neo Paganism(新しい邪教)」と呼び、世界の宗教は手を携えてこれと対抗するべきと訴えました。私も同感です。

銀英伝の話に戻りますと、帝国と同盟の双方とも、かなりNeo Paganismに染まっているようですね。それでもヤンやキルヒアイスやアンネローゼのような人物が登場します。ヤンは宗教に否定的な言辞をよく発しますが、実際のところ個人の精神の自由を何よりも重んじることといい、自分が罪びとであることを繰り返し自覚することといい、彼ほどキリスト教的な精神構造をもった人間はあまりいません。一方アンネローゼなどは、どんな不幸にあっても、その中に小さな美や幸福を見つけ出し、自分を憎む者に対してさえ、相手を憐れむ慈悲の心をもって臨むのは、仏教で言う「菩薩行」の体現者であるといえます。

私には、やはり銀英伝の世界において、キリスト教や仏教が滅び去ったとは思えません。あるいは、「教団」は滅んだかもしれません。しかし、思想自体は社会の底流をなし、ときにはっきりとした形をとって現れているように思えます。言い換えれば、ヤンやアンネローゼのような人格は、宗教の力なくしては作りえないと思っています。

(今回は、しんみりした話になってしまいました)

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board4 - No.2872

Re:経済学的に正しい銀河英雄伝説

投稿者:涼
2002年09月25日(水) 17時13分

久しぶりの書き込みです。よろしくお願いします。
レスの位置が不適当かもしれませんが、ご容赦ください。

> 皇帝を絶対不可侵の存在とし、貨幣単位や度量衡まで変更
> しようとしたルドルフの独裁政治のもとでは、経済政策も
> ルドルフの思いつきで設定され、今の北朝鮮のように極度
> の経済の混乱と国民の貧窮を招いた可能性が高いと思います。
> かっての旧共産主義諸国は資本主義国からの経済援助や穀物
> の輸入などでなんとか最悪の事態を避けようとしましたが、
> 結局は国民の貧困化を招いて崩壊しました。人類の単一政体
> である銀河帝国の場合、外国からの援助や食料の輸入に頼る
> ことは不可能であり、早晩、ゴールデンバウム王朝は経済の
> 混乱→貧窮化した人民による反乱→辺境星域の軍閥化→中央
> での軍部クーデターまたは宮廷クーデターという流れで新王
> 朝の成立または分裂という事態を招くと思います。とても、
> ゴールデンバウム王朝が500年も続くとは思えません。

オレにもゴールデンバウム王朝が500年も続く経済基盤を持って
いたとは思えないのですが、それをいうと話は終わるので(笑)
たいしたものではないですが考察を。

まずルドルフ登場前の社会情勢ですが、1巻によると
 [1] モラルの低下と治安の悪化
 [2] 治安の悪化による流通の停止(宇宙海賊の横行等)
 [3] 上記および行政能力の崩壊による開発の停止
 [4] 限られた資源も、利権として占有されている
という状況になっていたと考えられます。

[1] と [2] は、経済活動に(直接的に)重大なダメージを与え
ますし、[3] は新規市場がなくなるという(間接的な)ダメージ
を与えます。(それによって経済成長が止まる)
その結果、銀河連邦の税収が減り、[4] によって、さらに現有
資源から得られる利益も税に還元することが難しくなります。
また、経済活動の衰退と利権化によって、富の格差が増大し、
一般市民の生活レベルは限りなく下がり、そのせいでさらに治安
悪化→経済力低下という悪循環に陥っていたと推測できます。

で、国庫支出なのですが、
 [1] 治安対策費
 [2] 社会福祉費
の2点は増大したでしょう。もっとも、[1] は年々治安が悪化し
てたようでしたから、増やさなかったのかもしれないですが。
[2] は貧困層などの社会的弱者の増大や治安の悪化による医療
保険費の増大などによって、明らかに年々増大する類のものです。
さらに、政治家や官僚たちなどの現有利権の維持に使われる費用
は削ることができません。

つまり、「歳入は減り続けてるのに歳出は増えるばかり」という
状況なので、国債の乱発か通貨供給量の増加をするしか赤字を
補填する方法はありません。どちらにせよ、銀河連邦通貨クレ
ジットは信用度を失い、インフレ状態になっていったでしょう。

さて、ここで我らが偉大なるルドルフ大帝の誕生です(笑)
ルドルフの軌跡って、アドルフの軌跡とよく似たカンジを受け
ますね。まあ、それはおいといて、彼が経済および財政に与えた
影響を考慮すると、↓のようなものになるでしょう。

 [1] 治安対策費の増加(海賊対策の軍事費増加)
 [2] 既得権層の公職追放
 [3] 通貨を帝国マルクへ変更
 [4] 社会保障の全廃
 [5] 社会秩序維持局の開設
 [6] 貴族階級の創設と封土

[1] は、公共事業の増大によるケインズ効果があります。また、
失業者の保障などの効果もあるでしょう。財政に与える悪影響も
ありますが。さらに、[2] によって公共事業が利権団体のみに富
をもたらすという状態も無くなったでしょう。
また、治安の改善によって経済活動が復活し、税収も増えたで
しょうから、多少の公共事業費の増大も耐えられたと思われます。
[3] によって、クレジットを抹消して、インフレを是正。
さて、[5] は、官僚機構の肥大化という財政にとってはマイナス
の影響があり。給料もバカにならないですしね。しかし、その前
に行った政策 [4] で、(ルドルフ政権にとっては)無駄な歳出は
抑えられています。

で、[6] なんですが、これこそが、オレとしてはルドルフが考え
た経済政策の最後の仕上げなのでしょう。1巻9ページには
『辺境星域の開発計画は事半ばにして放棄され、無数の可住惑星
が豊かな可能性と建設途上の諸施設を残したまま見捨てられた』
とあります。つまり、封土を行って、そういった地域の再開発を
貴族たちにやらせる、と。実際、大貴族たちの所領は辺境に多い
ようですし。

一見、資本主義経済からの逆行に見えますし、彼ら貴族たちは様々
な税負担が免除されていたので国庫歳入にはなんの益も与えない
ようにみえます。
しかし、貴族たちがそれらの土地を開発するためには資本投下を
しなくてはいけないですし、様々な品目を恒常的に輸入しないと
いけません。で、それらの土地の特産物を輸出する、と。
つまり、市場の拡大と流通によって、それまでより銀河レベルの
経済活動は段違いに増大したでしょう。
銀河連邦時代とゴールデンバウム王朝時代で銀河辺境がどれだけ
拡大したのか不明ですが、この方法でさらに辺境を開発していけ
ば、しばらくの間は帝国の経済力を維持・増大できるかも。

とはいえ、このままだとジリ貧でしょう。労働力を農奴にしたり、
貴族が腐敗して市民から搾取するようになると、食料やインフラ
整備のための資金を出し渋るようになりますし、それでは各領地
の資源輸入量が減って、銀河全体の商業活動も頭打ちになります。
それに、各地域の輸出品目の産出量も徐々に減っていくでしょう。
どうやら、6巻121ページからの帝国の歴史を読むと、ユリウス
皇帝(124~144年)の頃に減税等が「善政」として記録されて
いますから、その前の段階で腐敗は始まっていたようです。

この頃から、帝国暦331年のダゴン星域会戦が行われるまでの
帝国経済はおそらく遺産の食い潰し状態だったんじゃないかと。
その後状況は一気に悪化します。大量の亡命者が同盟に逃げ込
んだため、帝国領の市場の縮小と経済状態の悪化がおきたのは
自然です。
オレとしては、この経済状態の悪化が、フェザーン成立の大きな
切り札になったんじゃないかと思ってます。

帝国暦373年にフェザーン自治領が成立すると、帝国経済は持ち
直したはずです。フェザーンを通して新たな市場「同盟領」が
できたわけですし、フェザーンからの資本投下もあります。

とりあえず、いびつな帝国経済が500年も維持できるかどうか
という問題は、これで説明できるのではないかと考えてみました。
穴は多々あると思いますが…
次は、同盟より帝国のほうが経済力が上だったという点について
考察してみます。

親記事No.2851スレッドの返信投稿
board4 - No.2873

Re:不可解といえば

投稿者:IK
2002年09月26日(木) 01時20分

Kenさん、こんにちは。
宗教のない世界というのは存在しにくいとは思います。
でも一方で、これからの宗教も存在しにくいなとも思うんです。
19世紀以後、宗教の権威はまず哲学によって、次いで物理学によって侵食されていきました。この辺りはまだ、一般民衆には実感がないところですよね。しかし最近の生物学の発達まで行ってしまうと、どうもそこに何らかの法なり、意思を見出すことは難しいとさすがに実感されるのではないでしょうか。
私なんかそうですが。
科学で確認される事実と宗教の論理が余りに乖離しすぎると、崩壊するのはやはり宗教の方だと思うのです。
ただ、宗教というのはある面、世界の切り取り方そのものですから、Kenさんが仰るとおり、宗教のない世界というのはある意味、「世界」も存在しなくなり、ひたすらニヒリズムのみが跋扈するということになろうかと思います。人格形成のスタンダードがなくなるということですね。
それでは社会が立ち行かなくなるのは目に見えていますから、何らかの形での宗教の代替物が生じると思います。
私はそれは歴史ではないかと思うのですが。
歴史上の人物や、事件を手本にしてかくあるべしということの積み重ねが一種の規範になるのではないかということですね。そうであればヤンがあれほど歴史に拘った理由も分かるのですが。
儒教のようなものでしょうか。
イスラムについても、実は私はイスラム諸国がその教典ゆえに保守的なのだとは考えていません。ライフスタイルが複雑に絡み合って、現在の秩序が形成されているから、その一部を取り出して改革されると全体の秩序が崩壊してしまう。そう考える人が宗教に根拠を見出しているのではないかと思います。あくまで政治の問題だと私は見ているわけです。だからイスラムにおいてさえ、実のところ宗教的しばり(思想的にですが)はずっと弱まっていると思います。

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board4 - No.2874

釣り野伏せとライヘンバッハ

投稿者:吉良国 育生
2002年09月26日(木) 11時49分

> ただ、だったらなぜ帝国はアスターテを狙ったのかという問題が発生しますけど。
> (どうせハイネセンは落とせないからどこでもよかったのでしょう)

 八木様がすでに述べられているのが公式設定ならそれはそれでいいのですが、軍事的な理由としては陽動、威力偵察、訓練などが考えられます。

> 同盟にとって可能であれば常に帝国艦隊殲滅は目標に入るものと思われます。

 優先順位の問題です、この時点での同盟の国家戦略は勝つ事ではなく負けない事です、ですのでこのような瑣末な戦闘で帝国艦隊を殲滅しても意味はありません、それを踏まえたうえでパエッタ中将は包囲殲滅戦を選択しました、それが損失を最小限に抑える為だったのか、功名心の成せる技だったのかは分かりませんが。

> >  次に作戦ですが、第4艦隊で敵を誘引し、伏兵として配置した第2第6艦隊で包囲するというありきたりな作戦だったと思われます。
>
> 残念ながら、それをヤン准将は司令官に具申して、消極的であるという理由で却下されたのです。

 たしかに両方とも誘引包囲殲滅なのですが、私が言ったは伏兵による奇襲戦です、それに対してヤンが述べているのは各個撃破戦術に対しての防衛戦です。
 つまりヤンが考えたのは「第4艦隊と敵艦隊の距離が離れすぎています、誘引に失敗したと思われます、このまま放置すれば各個撃破される恐れもあります、すぐに各艦隊と連絡をとり索敵を強化し防衛体制を築くべきです。」こんな感じでしょう。
 それに対してパエッタの考えは「作戦が失敗したと判断するには早すぎる、第2第6艦隊の存在が敵に知れているという証拠は無い、むしろここで下手に連絡や索敵など行えば、伏兵の存在がばれてしまう、そうなればこの作戦は失敗する、憶測だけで兵を動かす事は出来ない。」こんな感じだったのではないでしょうか。

 ここまで書いて気がついたのですが、同盟軍は超光速通信を使えなかったのではなくて、無線封鎖を行っていたのではないでしょうか。

> > > 問題と言うなら、第2艦隊次席幕僚ヤン准将は味方艦隊との連絡が不可能になった後、ほかの艦隊との連携を必要とする戦術変更を司令官に具申しています。

 つまりこのときヤンが述べたのは「無線封鎖を解いて第6艦隊に連絡をとり合流しよう」という意味だったのではないでしょうか。

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