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投稿ログ196 (No.3450 - No.3457)

親記事No.3447スレッドの返信投稿
board4 - No.3450

Re3444/3445/3446/3447:まとめてレス

投稿者:冒険風ライダー
2003年01月22日(水) 13時50分

>アルスラーンの武勲について
<確かにアルスラーンは統率力ではカイ・ホスローに引けは取らないと思います。
 でも軍の指揮官としての実績は比べ物にならないのではないでしょうか。
 カイ・ホスローは自身も優れた武将で、不利な戦いを彼の立てた作戦で勝てたことも何度もあったと思います。
 抜群の統率力+自身の指揮官としての実績この二つがなければ私はアルスラーンが、カイ・ホスローに匹敵する武勲の持ち主とは認めません。>

 ではあなたは、アルスラーンが自分の力量をわきまえずに戦場で直接指揮を取ったり、前線に出て戦ったりした結果、戦死してしまったり、戦いに敗北したり、無用の戦死者を出したり、最悪の場合は亡国の憂き目を見たりした方が良かったとでも言うのですか? 言うまでもありませんが、そんなことをするような者は本当の意味で無能な人間でしかないでしょう。
 アルスラーンはそのような愚に陥ることなく、ナルサスの意見を全面的に信頼して採用することを「最高司令官としての責任において」決定し、その他武将を十全に使いこなすことができたからこそ、戦争を勝利に導くことができたのですから、彼は自分の力量をわきまえ、自分の役割をきちんと果たしていたと言えるのですし、またいくらナルサスが知略に優れ、その他の武将が武勇に長じていたとしても、アルスラーンという「頭」がなければ彼らの知略や武勇も全く発揮することができず、「宝の持ち腐れ」でしかなくなるのですから、カイ・ホスローに匹敵する武勲の持ち主と評価される資格は充分に存在するのです。
 逆に「抜群の統率力+自身の指揮官としての実績」を兼ね備えていたはずのアンドラゴラス王や、パルスに侵攻したトゥラーン国王トクトミシュなどが、作中でどのような敗北を喫していたかを振り返ってみてください。前者は第一次アトロパテネ会戦で、後者はペシャワール城塞攻防戦で、それぞれ敵の姦計にはまり、国家の土台を揺るがすほどの圧倒的惨敗を喫していたではありませんか。「政治は結果のみが評価される」という観点から考えても、アルスラーンの方が彼らよりも優れた最高司令官であることは明白でしょう。
 最高司令官としての責任の重みに比べれば、たかが「自身の指揮官としての実績」などどうでも良いようなシロモノでしかありません。むしろ、なまじそれを誇ったアンドラゴラス王やトクトミシュ王などのように、それに溺れて結果として敗北してしまう事の方が余程問題であると思いますけどね。

>エステルについて
<私がエステルとアルスラーンが恋人同士になるのではと予想したのは次の理由からです。
 田中作品では、男女関係については意外性がないからです。
ラインハルト・キルヒアイス・ヤン・ユリアン・ヒルメス・リドワーンみんな大半の読者が予想した女性と結婚・相愛の関係なりました。
だから、今度もそうじゃないかなと思ったんです。
 それにエステルはカイ・ホスローの墓にも同行してますし。
二人が惹かれあっていると推測できる描写もしっかりありますし。>

 「男女関係についての意外性がない」云々の話などどうでも良いことです。私が言いたいのは、いくら精度が高かろうが、現時点ではまだ実現の可能性すらも示唆されていない内容を先読みするだけならまだしも、それに基づいて作品批判まで展開するのは行き過ぎだし、愚かな話でしかない、ということですよ。ましてや、作中で色々な可能性が(たとえ形だけだったとしても)示唆されているのであればなおのことです。
 第一、万が一予測が外れてしまうという可能性だってゼロとは言い切れないのですけど。

<タハミーネは娘を愛しています。その彼女が偽者を本物と認めるようなことをするでしょうか。
 その後に実の娘が見つかったら、彼女の娘は抹殺される可能性があります。アルスラーンが反対しても、部下の誰かが実行する可能性は大です。
 タハミーネをだますのですか。でもうそがばれたらどうします。その前にタハミーネを毒殺でもするのですか。
 それにエステルをアンドラゴラスの実子に仕立て上げることも無理だと思います。
 大抵のパルス人はルシタニア人に対する反感があまりに強いから嘘をついているのではと疑うと思います。
 その疑いを打ち消すためにエステルの過去をでっち上げる。例えばエステルはマルヤム人とか。そのような工作は失敗するでしょう。アルスラーンの軍にいたルシタニア人の集団のことを覚えているパルス人は結構いるし、エクバターナにも貸家にいたルシタニア人たちのことを覚えている人たちもいることでしょう。
 他の女性をアンドラゴラスの娘に仕立て上げることはタハミーネをだませば可能ですが、エステルは無理でしょう。>

 万が一タハミーネが偽者を「本物」と認めさせる障害になりえると言うのであれば、最悪の場合その「タハミーネ抹殺」をも含めて考える必要はあるでしょう。で、それに何か不都合や問題でもあるのですか? 「人倫にもとる」なんて反論は止めてくださいよ。それを言うのなら政略結婚だって充分に「人倫にもとる」行為なのですから。
 それにどうしてもタハミーネの本当の子供も捜したいと言うのであれば、いっそのこと、タハミーネの子供の数そのものを水増しするという方法もありますけどね。二卵性双生児とか3つ子として設定するとか。そうすれば、詐称に何の支障もなく、かつタハミーネの本当の子供を引き続き捜すこともできるわけで、一石二鳥です。タハミーネも納得するでしょう。
 それからエステルの出自が問題であるのならば、「アンドラゴラス王に捨てられた後に諸国を流浪した末、ルシタニアにたどり着き、そこの養親に拾われた」とかいった類の「美談」でもついでにでっち上げれば簡単に解決するでしょう。どうせ捨てられた後にどこで何をしていたかなど、母親であるタハミーネも含めて誰にも分かるはずがないのですから、これで特に問題はないかと。
 タハミーネの子供に関する詳細な情報が判明しているわけでも、巷に広がっているわけでもない以上、いくらでも詐称する余地はありますし、それで特に問題が発生するようには思えませんが。

>アルスラーンの結婚について
<アルスラーンの即位に反対するものはアンドラゴラスの遺志をないがしろにするものであるという論理でナルサスは、アルスラーンの即位に反対する意見を封じています。
 ということはアルスラーンたちは可能な限りアンドラゴラスの遺志を尊重する義務があると思うのです。
 もちろん改革に反するような事はアンドラゴラスの遺志を無視してもいいと思います。
 でも王位継承に関しては、将来の内戦の危機を未然に防ぐためにもアンドラゴラスの遺志を可能な限り、尊重して欲しいのです。
 アンドラゴラスはおそらく自分の娘とアルスラーンを結婚させるつもりだったと思います。
 そうすればタハミーネの立場を守ることもでき、自分の血筋に王位を譲れます。
 アルスラーンの志を知った後は、アルスラーンを排除しようとしましたが、アルスラーンが王位を継いだ今、アンドラゴラスの霊はせめて自分の孫に未来のパルス王になって欲しいと望んでいるのではないでしょうか。
 それなのにアルスラーンとのその側近は内戦の危険性を除く努力とアンドラゴラスに対する誠意が足りんと私は思うのです。>

 何か言っていることが支離滅裂ですね。「アンドラゴラスの遺志を尊重する義務がある」と発言したかと思えば、そのすぐ下で「改革に反するような事はアンドラゴラスの遺志を無視してもいい」と述べたり、「アンドラゴラスの霊」などというわけの分からないシロモノを持ってきたり。「アンドラゴラスの遺志」とやらをあまりにもご都合主義的に使い分けしすぎていますし、作中記述に基づかない推測まででっち上げられて批判されても「はあ?」としか思えないのですけど。生前に明らかにされなかった「アンドラゴラスの遺志」を忖度するなど、それこそ霊媒師でも使って「アンドラゴラスの霊」とやらを憑依させて直接尋ねたりしない限り不可能な話ですし、仮にそんなことをしたところで、政治的には全く意味のない不毛な行為でしかないでしょうに。
 これに関しては前の投稿でも述べた通りですよ。アルスラーン達は血筋による王位継承を「バカバカしい」とは思っていても否定しているわけではなく、だからこそ宰相ルーシャンなども「新王朝の血筋を安定させるために」アルスラーンに対して結婚を勧めているのだと。第一、作中にも「アルスラーンが新王朝の始祖として認められつつある」といった類の記述がありましたし、旧王朝の血筋に何が何でも固執しなければならない必然性はないのでは?

>アルスラーンの甘さについて
 これに関しても前の投稿で「私個人としてもある程度同意するのにやぶさかではありませんが」と主張していますし、また作中にも「アルスラーンの甘さ」を指摘する描写があると述べた通りです。ここで私が特に付け足すことは何もないですね。
 ただ、ひとつだけ言っておきますが、作中でも明確に書かれていることと同じ内容を、ただ鸚鵡返しのように述べたところで、それは結局のところ、まわり回って作品の正しさを肯定しているだけでしかありませんので、作品批判論としては決して有効打とはならないでしょう。それでも批判する、というのであればそれはあなたの自由ですので止めるつもりはありませんが。

P.S.
 それとひとつお願いがあるのですが、同じテーマで投稿する際にいちいち新規にスレッドを立てまくるのは止めてくれませんか? スレッドツリー方式で読む時に非常に読みづらくなってしまうのですけど。
 ひとつスレッドを立てた後、相手にレスを返す際には、掲示板上部にある新規投稿用書き込み欄からではなく、投稿番号の右にある「この話題へのレスはここをクリック!上の書き込み欄は"新規ツリー"用!」のリンクから書き込んで投稿してください。

board4 - No.3451

カイ・ホスローのほうがすごいと思います。

投稿者:へのへのもへじ
2003年01月22日(水) 20時33分

ライダーさんは、私がカイ・ホスローが指揮官としてはアルスラーンとは比べ物にならないほど優秀だということ推測していることに反論はしていません。
 それならばアルスラーンとカイ・ホスローが戦ったとします。
それもほぼ互角の条件でです。兵力も幹部の質もほぼ拮抗していたら、アルスラーンはカイ・ホスローにまず勝てないでしょう。
 戦争で得た成果がほぼ同じの二人の最高司令官の優劣を論じる場合は、最高司令官の資質以外にも、軍の指揮官としての資質も論じるべきです。
 最高司令官としての質に甲乙がつけがたいのならば、軍の指揮官として優秀な人物のほうを武将として優秀だと判断してもいいと思います。

board4 - No.3452

創竜伝の新作について。

投稿者:閑人
2003年01月23日(木) 03時18分

早く出して。

親記事No.3451スレッドの返信投稿
board4 - No.3453

Re:カイ・ホスローのほうがすごいと思います。

投稿者:
2003年01月23日(木) 05時23分

お久しぶりです。
ようやく時間がとれたので、久しぶりに書き込みさせていただきます(^-^)。

<ライダーさんは、私がカイ・ホスローが指揮官としてはアルスラーンとは比べ物にならないほど優秀だということ推測していることに反論はしていません。
 それならばアルスラーンとカイ・ホスローが戦ったとします。
それもほぼ互角の条件でです。兵力も幹部の質もほぼ拮抗していたら、アルスラーンはカイ・ホスローにまず勝てないでしょう。
 戦争で得た成果がほぼ同じの二人の最高司令官の優劣を論じる場合は、最高司令官の資質以外にも、軍の指揮官としての資質も論じるべきです。
 最高司令官としての質に甲乙がつけがたいのならば、軍の指揮官として優秀な人物のほうを武将として優秀だと判断してもいいと思います。>

はじめまして、へのへのもへじさん。
まず初めに、ちょっとお聞きしてみたいんですけど、あなたは田中氏の「銀河英雄伝説」はお読みになっておられないのでしょうか?

その作品の中で、田中氏は主人公の一人であるヤン・ウェンリーに、部下であるシェーンコップから
「もしローエングラム公(ヤンの宿敵でもう一人の主人公です)とまったく互角の条件で戦ったら勝てると思いますか?」
という内容の質問を受けた際に、

「戦略的にまったく無意味な仮定だ」

と、バッサリ切り捨てさせました。個人的に、この台詞は銀英伝の中でもベスト3に入る名言だと思っています。つまり、アルスラーンとカイ・ホスローが指揮官としてまったく同じ条件で競い合うなどというifも「まったく無意味な仮定」だとわたしは思いますけど。

一連の投稿を拝読していると、あなたが主張したいことの大意は「アルスラーンはカイ・ホスローと比べ優秀な部下に支えられているだけで、指揮官としての才能も自分自身の武勲もなく、王としての資質を疑ってしまう」ということのようですけど、そのような解釈は「アルスラーン戦記(もしくはアルスラーン自身)」という作品の魅力を誤読しているだけのように、少なくともわたしの目には見えます。
そもそも、田中氏はあの作品で「真の王の器」というものを「武力」や「戦闘指揮能力」などで量るような意図はなかったと思います。
確かに、ダリューンやナルサスの能力は飛び抜けて高く、他にも多くの勇将がアルスラーンの麾下にいます。トップがアルスラーンでなくとも、数多の戦争に勝ち抜けたかもしれません。しかし、ここには重要な事実として、「それらほとんど全ての人材はアルスラーンという人間の人格的な魅力に惹かれて集まった」というものがあります。アルスラーンがトップでなければ、ナルサスはもちろん、ギーヴといった自由人などは特定の君主に仕えようとは絶対に思わなかったでしょう。ストーリーの展開上、アルスラーンはジャスワントやトゥラーンといった、もともと敵国の異国人であった人材までをも、その人格的魅力からついには敵愾心を忠誠心に変えさせています。こんなことを、カイ・ホスローやアンドゴラス王が実行できたでしょうか?
そして、アルスラーンの功績で最も特筆すべきことは、即位後にパルス国内の奴隷を解放したという「解放王」の異名からくる奴隷制度を撤廃した先見性のある優れた政治的判断でしょう。身一つで蛇王からパルスを救い、武力で国内を統一して祖国を復興したカイ・ホスローも偉大ですが、今まで誰にも成しえなかった古い制度の打破をアルスラーンもやってのけたのです。軍略・政略に長けたナルサスでさえ、アルスラーンの王器には時として驚くことがあるほどでしたよね、確か。
つまり、カイ・ホスローが戦闘指揮官としてアルスラーンより優れていたとしても、アルスラーンにはそれと同等以上に価値のある「人材の発掘と彼らの優れた用い方」や「人格的吸引力(一種のカリスマ性)」という組織の長としての美点をもっていて、後の「国王」となった二人を「軍の最高司令官」として数ある王器の一つ才能の優劣だけで論じる意味はないと思います。「アルスラーン戦記」を普通に読めば、主人公・アルスラーンが仲間とともに幾多の危難を乗り越えて人格的に成長し、当代に冠する立派な国王になる過程が描かれているのがわかるでしょう。戦争による戦闘シーンが多いので軍事面での描写の比重が高い作品でもありますけど、決して戦上手の武将(将来の国王)が天下統一を目指して転戦させる…などいったことが田中氏の真意やテーマの作品ではないはずです。
平たく言うと、
「才能はそれぞれ違うが、成し遂げた業績は両者ともに大きく、カイ・ホスローもアルスラーンもどっちも偉い」
ということではありませんか?
それでも尚、アルスラーンとカイ・ホスローを軍の最高司令官として比較したいとおっしゃるなら、その意味や意義を教えて下さいませんか?今日において、例えば日本史で源頼朝と徳川家康を「最高司令官(武将・指揮官)として比べて優劣をつける」などいった論文や研究が存在することを、残念ながらわたしは寡聞にして知りません。それくらい無意味な論議だと思いますけど、おわかりになれませんか?

あと、最後に。
最終的にご自分が何を言いたいのか、もっとはっきりわかる文章を書かれたほうがいいと思います。アルスラーン戦記を作品として批判されているのか、ただ単に自分の好みに合わないストーリー展開が好きになれないだけなのか。あなたの文章を何度読み返しても、そのどちらなのか理解できないものですから。前者なら、作品テーマに外れた議論であまり意味はないと思われますし、後者であれば、誤読だとは思うけど、好き嫌いは個人の自由なのであなたはあなたの解釈を貫けばいいでしょう、ただし、その解釈を第三者が肯定するかどうかは別問題です。
それと、冒険ライダーさんも忠告されていますけど、同じ議論に対してどんどん新しいスレッドをつくるのではなく、「この話題へのレスはここをクリック!上の書き込み欄は”新規ツリー”用!」を選択してレスをつけられたほうがいいと思います。

親記事No.3447スレッドの返信投稿
board4 - No.3454

Re:Re3444/3445/3446/3447:まとめてレス

投稿者:へのへのもへじ
2003年01月23日(木) 10時42分

> >アルスラーンの武勲について
> <確かにアルスラーンは統率力ではカイ・ホスローに引けは取らないと思います。
>  でも軍の指揮官としての実績は比べ物にならないのではないでしょうか。
>  カイ・ホスローは自身も優れた武将で、不利な戦いを彼の立てた作戦で勝てたことも何度もあったと思います。
>  抜群の統率力+自身の指揮官としての実績この二つがなければ私はアルスラーンが、カイ・ホスローに匹敵する武勲の持ち主とは認めません。>

>
>  ではあなたは、アルスラーンが自分の力量をわきまえずに戦場で直接指揮を取ったり、前線に出て戦ったりした結果、戦死してしまったり、戦いに敗北したり、無用の戦死者を出したり、最悪の場合は亡国の憂き目を見たりした方が良かったとでも言うのですか? 言うまでもありませんが、そんなことをするような者は本当の意味で無能な人間でしかないでしょう。
>  アルスラーンはそのような愚に陥ることなく、ナルサスの意見を全面的に信頼して採用することを「最高司令官としての責任において」決定し、その他武将を十全に使いこなすことができたからこそ、戦争を勝利に導くことができたのですから、彼は自分の力量をわきまえ、自分の役割をきちんと果たしていたと言えるのですし、またいくらナルサスが知略に優れ、その他の武将が武勇に長じていたとしても、アルスラーンという「頭」がなければ彼らの知略や武勇も全く発揮することができず、「宝の持ち腐れ」でしかなくなるのですから、カイ・ホスローに匹敵する武勲の持ち主と評価される資格は充分に存在するのです。
>  逆に「抜群の統率力+自身の指揮官としての実績」を兼ね備えていたはずのアンドラゴラス王や、パルスに侵攻したトゥラーン国王トクトミシュなどが、作中でどのような敗北を喫していたかを振り返ってみてください。前者は第一次アトロパテネ会戦で、後者はペシャワール城塞攻防戦で、それぞれ敵の姦計にはまり、国家の土台を揺るがすほどの圧倒的惨敗を喫していたではありませんか。「政治は結果のみが評価される」という観点から考えても、アルスラーンの方が彼らよりも優れた最高司令官であることは明白でしょう。
>  最高司令官としての責任の重みに比べれば、たかが「自身の指揮官としての実績」などどうでも良いようなシロモノでしかありません。むしろ、なまじそれを誇ったアンドラゴラス王やトクトミシュ王などのように、それに溺れて結果として敗北してしまう事の方が余程問題であると思いますけどね。
>
>
>
> >エステルについて
> <私がエステルとアルスラーンが恋人同士になるのではと予想したのは次の理由からです。
>  田中作品では、男女関係については意外性がないからです。
> ラインハルト・キルヒアイス・ヤン・ユリアン・ヒルメス・リドワーンみんな大半の読者が予想した女性と結婚・相愛の関係なりました。
> だから、今度もそうじゃないかなと思ったんです。
>  それにエステルはカイ・ホスローの墓にも同行してますし。
> 二人が惹かれあっていると推測できる描写もしっかりありますし。>

>
>  「男女関係についての意外性がない」云々の話などどうでも良いことです。私が言いたいのは、いくら精度が高かろうが、現時点ではまだ実現の可能性すらも示唆されていない内容を先読みするだけならまだしも、それに基づいて作品批判まで展開するのは行き過ぎだし、愚かな話でしかない、ということですよ。ましてや、作中で色々な可能性が(たとえ形だけだったとしても)示唆されているのであればなおのことです。
>  第一、万が一予測が外れてしまうという可能性だってゼロとは言い切れないのですけど。
>
>
> <タハミーネは娘を愛しています。その彼女が偽者を本物と認めるようなことをするでしょうか。
>  その後に実の娘が見つかったら、彼女の娘は抹殺される可能性があります。アルスラーンが反対しても、部下の誰かが実行する可能性は大です。
>  タハミーネをだますのですか。でもうそがばれたらどうします。その前にタハミーネを毒殺でもするのですか。
>  それにエステルをアンドラゴラスの実子に仕立て上げることも無理だと思います。
>  大抵のパルス人はルシタニア人に対する反感があまりに強いから嘘をついているのではと疑うと思います。
>  その疑いを打ち消すためにエステルの過去をでっち上げる。例えばエステルはマルヤム人とか。そのような工作は失敗するでしょう。アルスラーンの軍にいたルシタニア人の集団のことを覚えているパルス人は結構いるし、エクバターナにも貸家にいたルシタニア人たちのことを覚えている人たちもいることでしょう。
>  他の女性をアンドラゴラスの娘に仕立て上げることはタハミーネをだませば可能ですが、エステルは無理でしょう。>

>
>  万が一タハミーネが偽者を「本物」と認めさせる障害になりえると言うのであれば、最悪の場合その「タハミーネ抹殺」をも含めて考える必要はあるでしょう。で、それに何か不都合や問題でもあるのですか? 「人倫にもとる」なんて反論は止めてくださいよ。それを言うのなら政略結婚だって充分に「人倫にもとる」行為なのですから。

 偽者を本物に仕立て上げるためにタハミーネを抹殺したのがばれた場合、あるいはそう疑われても仕方のない状況になってしまった場合アルスラーンは内心自分の即位が正統なものでなかったと認識していたと思われる危険性があります。
 「アルスラーンは自分の即位の不当さを知っていた。だから自分の妃がアンドラゴラスの娘という嘘をでっち上げようとした。そのために邪魔なタハミーネ王太妃アルスラーンは非道な簒奪者である。」とアルスラーンに敵対する者たちにアルスラーンを攻撃する口実を与えます。

>  それにどうしてもタハミーネの本当の子供も捜したいと言うのであれば、いっそのこと、タハミーネの子供の数そのものを水増しするという方法もありますけどね。二卵性双生児とか3つ子として設定するとか。そうすれば、詐称に何の支障もなく、かつタハミーネの本当の子供を引き続き捜すこともできるわけで、一石二鳥です。タハミーネも納得するでしょう。

タハミーネは納得しないと思います。その提案を認めたら将来彼女の子孫が命の危機にさらされる可能性があるからです。
 アルスラーンと偽者に子供が生まれたとします。表向きは旧王家の血を引いている人物です。しかし実際はそうではありません。このような人物は、本当に旧王家の血を引いている者を自分に対する脅威とみなしても不思議ではありません。
 もしそうなったら旧王家の血を引くものは、何らかの形で抹殺されるでしょう。

>  それからエステルの出自が問題であるのならば、「アンドラゴラス王に捨てられた後に諸国を流浪した末、ルシタニアにたどり着き、そこの養親に拾われた」とかいった類の「美談」でもついでにでっち上げれば簡単に解決するでしょう。どうせ捨てられた後にどこで何をしていたかなど、母親であるタハミーネも含めて誰にも分かるはずがないのですから、これで特に問題はないかと。
>  タハミーネの子供に関する詳細な情報が判明しているわけでも、巷に広がっているわけでもない以上、いくらでも詐称する余地はありますし、それで特に問題が発生するようには思えませんが。
>
>
>ルシタニアに対するパルス人の憎悪は、事の真偽に対する徹底的な調査を実行すると思います。
 エステルが住んだことがあると言っている場所にはすべて現地調査がなされると思います。エステルに対しても徹底的な尋問が行われると思います。
 その過程で、証言に対する矛盾を発見したりアルスラーンの部下が何か工作していたことを突き止めエステルが偽者であることを見破るのではないでしょうか。

> >アルスラーンの結婚について
> <アルスラーンの即位に反対するものはアンドラゴラスの遺志をないがしろにするものであるという論理でナルサスは、アルスラーンの即位に反対する意見を封じています。
>  ということはアルスラーンたちは可能な限りアンドラゴラスの遺志を尊重する義務があると思うのです。
>  もちろん改革に反するような事はアンドラゴラスの遺志を無視してもいいと思います。
>  でも王位継承に関しては、将来の内戦の危機を未然に防ぐためにもアンドラゴラスの遺志を可能な限り、尊重して欲しいのです。
>  アンドラゴラスはおそらく自分の娘とアルスラーンを結婚させるつもりだったと思います。
>  そうすればタハミーネの立場を守ることもでき、自分の血筋に王位を譲れます。
>  アルスラーンの志を知った後は、アルスラーンを排除しようとしましたが、アルスラーンが王位を継いだ今、アンドラゴラスの霊はせめて自分の孫に未来のパルス王になって欲しいと望んでいるのではないでしょうか。
>  それなのにアルスラーンとのその側近は内戦の危険性を除く努力とアンドラゴラスに対する誠意が足りんと私は思うのです。>

>
>  何か言っていることが支離滅裂ですね。「アンドラゴラスの遺志を尊重する義務がある」と発言したかと思えば、そのすぐ下で「改革に反するような事はアンドラゴラスの遺志を無視してもいい」と述べたり、「アンドラゴラスの霊」などというわけの分からないシロモノを持ってきたり。「アンドラゴラスの遺志」とやらをあまりにもご都合主義的に使い分けしすぎていますし、作中記述に基づかない推測まででっち上げられて批判されても「はあ?」としか思えないのですけど。生前に明らかにされなかった「アンドラゴラスの遺志」を忖度するなど、それこそ霊媒師でも使って「アンドラゴラスの霊」とやらを憑依させて直接尋ねたりしない限り不可能な話ですし、仮にそんなことをしたところで、政治的には全く意味のない不毛な行為でしかないでしょうに。

私は可能な限りアンドラゴラスの遺志を尊重すべきと言っているだけで絶対にアンドラゴラスの遺志を尊重しろとは言ってません。
 絶対にアンドラゴラスの遺志を尊重しろと言っているならば支離滅裂と言われても仕方ないと思いますが、私はそんなこと言ってません。
たしかに作中では、王位継承に関してアンドラゴラスははっきりと自分の意思を述べてはいません。
 しかし、アンドラゴラスは最終的には自分の血筋に王位を継がせるつもりだったと推測する方が、赤の他人に王位を譲るつもりだったと考えるよりは無理がないと思います。
 アンドラゴラスはタハミーネの立場を守ることと自分の血筋に王位を継がせることが両立するように行動していたと思います。
 それを実現させる唯一の方法は実の娘と彼らの実子という事になっているアルスラーンが結婚し二人の間に男子が生まれることです。
 アンドラゴラスに、実力も生母の身分もほぼ互角で、年齢も近い腹違いの息子が何人もいるのに、誰を王太子にするか決めないうちにアンドラゴラスが急死したというのならばともかく、今のパルス王室の現状ならば簡単にアンドラゴラスの遺志を推測できると思います。
 霊媒なんかいりません。

>  これに関しては前の投稿でも述べた通りですよ。アルスラーン達は血筋による王位継承を「バカバカしい」とは思っていても否定しているわけではなく、だからこそ宰相ルーシャンなども「新王朝の血筋を安定させるために」アルスラーンに対して結婚を勧めているのだと。第一、作中にも「アルスラーンが新王朝の始祖として認められつつある」といった類の記述がありましたし、旧王朝の血筋に何が何でも固執しなければならない必然性はないのでは?
>
>
>
> >アルスラーンの甘さについて
>  これに関しても前の投稿で「私個人としてもある程度同意するのにやぶさかではありませんが」と主張していますし、また作中にも「アルスラーンの甘さ」を指摘する描写があると述べた通りです。ここで私が特に付け足すことは何もないですね。
>  ただ、ひとつだけ言っておきますが、作中でも明確に書かれていることと同じ内容を、ただ鸚鵡返しのように述べたところで、それは結局のところ、まわり回って作品の正しさを肯定しているだけでしかありませんので、作品批判論としては決して有効打とはならないでしょう。それでも批判する、というのであればそれはあなたの自由ですので止めるつもりはありませんが。
>
>
>
> P.S.
>  それとひとつお願いがあるのですが、同じテーマで投稿する際にいちいち新規にスレッドを立てまくるのは止めてくれませんか? スレッドツリー方式で読む時に非常に読みづらくなってしまうのですけど。
>  ひとつスレッドを立てた後、相手にレスを返す際には、掲示板上部にある新規投稿用書き込み欄からではなく、投稿番号の右にある「この話題へのレスはここをクリック!上の書き込み欄は"新規ツリー"用!」のリンクから書き込んで投稿してください。

親記事No.3451スレッドの返信投稿
board4 - No.3455

Re:カイ・ホスローのほうがすごいと思います。

投稿者:六三
2003年01月23日(木) 13時58分

> ライダーさんは、私がカイ・ホスローが指揮官としてはアルスラーンとは比べ物にならないほど優秀だということ推測していることに反論はしていません。
>  それならばアルスラーンとカイ・ホスローが戦ったとします。
> それもほぼ互角の条件でです。兵力も幹部の質もほぼ拮抗していたら、アルスラーンはカイ・ホスローにまず勝てないでしょう。
>  戦争で得た成果がほぼ同じの二人の最高司令官の優劣を論じる場合は、最高司令官の資質以外にも、軍の指揮官としての資質も論じるべきです。
>  最高司令官としての質に甲乙がつけがたいのならば、軍の指揮官として優秀な人物のほうを武将として優秀だと判断してもいいと思います。

互角の条件って演習?(笑)。互角にならないように政治や経済を整えるのも軍事の内なのよ。軍を動かして戦場で戦うのは軍事の最終段階であって、その局面まで行って互角って段階で仮定として無意味。互角ってのはそっくり同じクローン軍隊ってことなのかな?(笑)。○○?。
兵士に武装を支給し、訓練を施し、戦力を維持するのも軍事的資質なのよ。武将として優秀ってのはその辺も含むのよん。純粋に一武人として優秀だってなら分かるけどね。他にもカイ君が攻めかかろうとした時に、アルスラーンが「勝てないから逃げろ」って命令したら、それはそれで武将として優秀なのよん。兵の根幹は是全勝不闘にありってのを学んでから武将の優劣を語っても遅くはないよん。
こんな曖昧な仮定を持ち出してまで、自己の意見が正しいって証明したがる理由は何なのかな?

親記事No.3447スレッドの返信投稿
board4 - No.3456

Re3451/3454:3度目のレス

投稿者:冒険風ライダー
2003年01月23日(木) 15時54分

>カイ・ホスローとアルスラーン比較の件
 これに関しては、私も恵さんと同意見ですね。恵さんが引用されていた銀英伝におけるヤンの言動は私も引用しようかと考えていましたし。
 そんなわけで、これに関する反論は割愛させて頂きます。

<偽者を本物に仕立て上げるためにタハミーネを抹殺したのがばれた場合、あるいはそう疑われても仕方のない状況になってしまった場合アルスラーンは内心自分の即位が正統なものでなかったと認識していたと思われる危険性があります。
 「アルスラーンは自分の即位の不当さを知っていた。だから自分の妃がアンドラゴラスの娘という嘘をでっち上げようとした。そのために邪魔なタハミーネ王太妃アルスラーンは非道な簒奪者である。」とアルスラーンに敵対する者たちにアルスラーンを攻撃する口実を与えます。>

 まあこれに関しては正直言って状況次第というところでしょう。タハミーネと「偽者」との会見でゴタゴタが発生し、その後すぐにタハミーネが病死ないし事故死してしまった、という状況ならば、(仮にそれが事実であったとしても)確かに疑われても仕方のない状況でしょう。
 ただ、これだって事前に回避しようと思えばできないことではないのですよ。将来に備えて、今すぐタハミーネを抹殺してしまえば良いのです。そしてほとぼりが冷めた頃合を見計らって、「先王陛下と王妃の遺児が見つかった!」と宣伝し、そのことをもっともらしくタハミーネの墓前に報告するとかいった類の「感動の美談」を作ってしまうのです。これだと状況的に疑われる余地はほとんどなく、むしろ熱狂的な祝福をもって迎えられることでしょう。
 まあさすがに私も、現時点ではそこまで切羽詰っていないアルスラーンやナルサスがこんな謀略を画策するとは思いませんけどね。ただ将来、アルスラーンが自分の結婚問題に際して、あくまで「政略」よりも「人倫」にこだわり続けた場合、周囲がこのような非道な策を取らなければならない事態もありえるだろう、という程度の話として受け取っていただければ、私としてはそれで結構ですよ。

<タハミーネは納得しないと思います。その提案を認めたら将来彼女の子孫が命の危機にさらされる可能性があるからです。
 アルスラーンと偽者に子供が生まれたとします。表向きは旧王家の血を引いている人物です。しかし実際はそうではありません。このような人物は、本当に旧王家の血を引いている者を自分に対する脅威とみなしても不思議ではありません。
 もしそうなったら旧王家の血を引くものは、何らかの形で抹殺されるでしょう。>

 こんな懸念材料は、タハミーネの遺児を貴族の一員として厚く処遇することと引き換えに王位継承権を認めないことを宣言してしまえば簡単に解決する程度の問題でしかないでしょう。この条件ならタハミーネも満足するでしょうし、将来の内戦の懸念もなくなりますのでパルス国民も納得するでしょう。
 第一、アルスラーンはすでに新王朝の開祖としてパルス国民から認められつつあるのですから、旧王朝の血筋など「必ずしも必要ではないが、あればそれなりに利用できる便利な道具」程度の利用価値しかないでしょう。すでにパルス王国は旧王朝がなくなっても新王朝でやっていける体制が整いつつあります。
 何でこんな環境下で、しかも問題を解決できる対策があるにもかかわらず、今更旧王朝の人間を狩り出して抹殺しなければならないのですか? むしろそちらの方がはるかに愚行でしょうに。

<ルシタニアに対するパルス人の憎悪は、事の真偽に対する徹底的な調査を実行すると思います。
 エステルが住んだことがあると言っている場所にはすべて現地調査がなされると思います。エステルに対しても徹底的な尋問が行われると思います。
 その過程で、証言に対する矛盾を発見したりアルスラーンの部下が何か工作していたことを突き止めエステルが偽者であることを見破るのではないでしょうか。>

 前にも言いましたが、そもそも「アンドラゴラス王とタハミーネ王妃の遺児」に関する詳細な情報が何も分かっていない上に民衆に全面公開されてもいない以上、真偽などそもそも誰にも分かりようがないのですよ。極端な事を言えば、仮に「本物」が現われたとしても、タハミーネ本人ですら「偽者」と見てしまう可能性さえありえるくらい、「アンドラゴラス王とタハミーネ王妃の遺児」に関する情報は何も分かっていないのです。「真実」そのものがかくのごとく曖昧なのに、一体どうやって「真偽」なるものを確認することができるというのですか?
 それから「現地調査」だの「徹底的な尋問」だのと、現代民主主義社会の警察が手軽にやるみたいなことが、アルスラーン戦記の世界で簡単にできるわけがないでしょう。パルスからルシタニア本国の「現地」に行く「だけ」でも一体どれくらいの時間がかかると思っているのですか? 仮にも「王妃」になることが決まっている人間に対して、下手をすれば不敬罪にも抵触しかねない「徹底的な尋問」ができるとでも思っているのですか? 「真実」が何も分からないことも併せて、危険で重労働な割に何も得られない不毛な結果にしかならないと思うのですけど。

<私は可能な限りアンドラゴラスの遺志を尊重すべきと言っているだけで絶対にアンドラゴラスの遺志を尊重しろとは言ってません。
 絶対にアンドラゴラスの遺志を尊重しろと言っているならば支離滅裂と言われても仕方ないと思いますが、私はそんなこと言ってません。
 たしかに作中では、王位継承に関してアンドラゴラスははっきりと自分の意思を述べてはいません。
 しかし、アンドラゴラスは最終的には自分の血筋に王位を継がせるつもりだったと推測する方が、赤の他人に王位を譲るつもりだったと考えるよりは無理がないと思います。
 アンドラゴラスはタハミーネの立場を守ることと自分の血筋に王位を継がせることが両立するように行動していたと思います。
 それを実現させる唯一の方法は実の娘と彼らの実子という事になっているアルスラーンが結婚し二人の間に男子が生まれることです。
 アンドラゴラスに、実力も生母の身分もほぼ互角で、年齢も近い腹違いの息子が何人もいるのに、誰を王太子にするか決めないうちにアンドラゴラスが急死したというのならばともかく、今のパルス王室の現状ならば簡単にアンドラゴラスの遺志を推測できると思います。
 霊媒なんかいりません。>

 あなたの言う「可能な限り」とやらが、「改革に反するような事」と「王位継承」とで全く正反対の主張に繋がっていることが「支離滅裂だ」と言うのですよ。「『可能な限り』アンドラゴラスの遺志を尊重すべき」というのであれば、そもそも奴隷制度廃止やその他諸々の改革もまた行うべきではなかったのではありませんか? 何しろアンドラゴラスは生前、奴隷制度を廃止すべきと進言したナルサスに激怒した挙句、宮廷から追放するという行為まで行っていたのですから、あなたの主張に従うのであれば、彼の遺志は「可能な限り」尊重されなければならなかったでしょうに(笑)。
 それから、あくまでも旧王朝の血筋を保全したいというのであれば、もっと確実な方法がひとつありますよ。非常に簡単な話で、アルスラーンがヒルメスにパルスの王位を譲渡してしまえば良いだけです。たったこれだけで旧王朝の血筋は完璧に保全できます(笑)。すくなくとも、行方不明の娘などを探すよりも、こちらの方が絶対確実な選択肢であったことは間違いないでしょう。それもせずに、「王太子」という理由だけで勝手に王位を「僭称」してしまったアルスラーンは、まさに「アンドラゴラスの遺志」をないがしろにしているとしか言いようがないではありませんか(笑)。これなどは「可能な限り」どころか、いとも簡単に行えたであろう話でしかないのですけど。
 あなたの主張を究極まで突き詰めれば、結局こういう話にまで行き着かざるをえないのです。自分の主張がおかしいことに、いいかげん気づいては頂けませんかね。

 それとあなたは、アルスラーン即位の際にナルサスが主張した「先王の遺志の尊重」を「選挙公約」の類か何かと根本的に勘違いしているようですが、そもそもナルサスは、「アルスラーンがカイ・ホスローの血筋を引いてはいない」ということをアルスラーンに対する政治的な攻撃材料として使用されないために、アンドラゴラスの生前にアルスラーンが王太子として立てられたという「事実」を「先王の遺志の尊重」と勝手に定義して自分達の正当性を主張しているだけに過ぎないのです。
 したがって、ここで挙げられている「先王の遺志の尊重」が当てはめられるのは「アルスラーンの即位の正当性」に関してだけであり、それ以外の「先王の遺志」を尊重する必要性など、アルスラーンもナルサスも全く認めていないのです。つまり彼らは、自分達のエゴイズムのためにのみ「先王の遺志の尊重」とやらを持ち出しているのであって、それ以上のものでは全くないのですよ。そして、それこそが「政治」というものの愚かしさであり、同時に面白さでもあるのです。
 亡霊だの推測だのを持ち出してまで展開しているあなたの作品批判論が、いかに愚劣で、しかも見当ハズレなシロモノであるのか、これから言っても一目瞭然なのではありませんか?

親記事No.3451スレッドの返信投稿
board4 - No.3457

Re:カイ・ホスローのほうがすごいと思います。

投稿者:六三
2003年01月23日(木) 18時14分

追記・要するに中国大好き田中芳樹はアルスラーンを「若くて御人好しで勇気のある劉兄貴」として設定してるのよ。劉兄貴は一対一で戦ったら項羽に勝てないよ。でもそれで劉兄貴の価値が落ちるかつったらそんな事ないでしょ。

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