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投稿ログ73 (No.1323 - No.1332)

board1 - No.1323

アル戦10巻・天安門10年

投稿者:小村損三郎
1999年06月07日(月) 14時25分

7年・・・(^^;)。
中学生が社会人になる位の時間ですなー(^^;;)
吉川英治が『宮本武蔵』と『三国志』を完結させるのに要した時間の合計にほぼ等しい・・・。
スターウォーズみたいな映画の場合は資金やなんやの問題もあるけれど、さすがにこれはね~。
以前に俺様ランチさんが、「間が開きすぎて文体やセリフに違和感が出るのが恐い」と言ってましたけど、C.Jシリーズの『悪霊都市ククル』という悪しき先例もありますからねー(^^;;;)
(↑これは一話完結物だからまだいいけど、続き物のアル戦でこれをやられるとツライ。)

>しかし今回のアルスラーン戦記一番の目玉は、何といっても「田中芳樹が、あとがきでどう言い訳するのか?」でしょうね(^^)。
>私も買ったら真っ先にあとがきの方を見るだろうな~(^_^)。
>これだけ読者を待たせたのだし、見苦しい言い訳をしてもらいたくはないのですが、言い訳に困ってあとがきを書かなかったりして(-_-;)。

まあ、田中氏は大体の場合あとがきを書いてますし、アル戦では前の巻までずっと書いてたので、今回だけ逃げたらそれこそ非難轟々でしょう(笑)。
執筆に一番時間かかってるのはこれだったりして。

>もう10周年なのだね・・・

田中芳樹は天安門事件までは多少なりとも中共に幻想を持っていたのでしょうか。(黄老人のセリフからすると明らかか?)
あの事件が無かったら黄老人のキャラももっと違っていたのかな?
複雑きわまる国内事情を抱えた中国の先行きについては簡単に斬ってしまえるものではないでしょう(当の中国の指導者達にもよく分かんないのでは?)から田中センセも不用意なことは言わない方が良いと思ふ。
それにしても「台湾は必ず中国に『復帰』する」ってのは一体何なんでしょうね。
当の台湾の住人にそれを望んでる人がどの程度いるんだか。
そもそも中国の統一政権が台湾を有効支配してたのって実質何年位なんでしょう。(異民族王朝の清は除く)

>仕立て屋さんへ
正直、論争自体はちゃんと読んでないんですが(^^;;)、終結する時はあまり愚痴っぽくならない方が良いと思います。お互い完全に納得しあうことは難しいですしね。
あと、私がここ数日書込まなかったのは単にネタが枯れていたせいですので(爆)お気になさらずに。

>今(午後10時から)NHK教育で陳舜臣のインタビュー番組やってます。今日をふくめ3夜連続らしい。

007を見てたら見逃した(TT;)。
明日は見てみます。

board1 - No.1324

田中芳樹の願望とは違って

投稿者:不沈戦艦
1999年06月07日(月) 15時21分

>それにしても「台湾は必ず中国に『復帰』する」ってのは一体何なんでしょうね。当の台湾の住人にそれを望んでる人がどの程度いるんだか。

 ほとんどいないでしょうね。外省人で「俺は中国人」という意識が強い少数派以外は。はっきり言って、台湾人には「中国人」という意識はないと思いますわ。今現在、台湾が独立へ向かわないのは、北京政府が脅しているからでしょう。「もし台湾が独立するなら、武力侵攻する」と。民進党や建国党が政権を取れず、国民党政権が続いているのは、「実質的に北京の支配下にないのだから、無理に独立を叫んで大陸からの攻撃を招くこともあるまい」と台湾人が考えているということでしょう。裏を返せば、北京が台湾の武力解放を諦めたら、すぐにでも独立するということでしょうけどね。この辺は、田中芳樹の願望と現実が違うところでしょう。

board1 - No.1325

レス

投稿者:仕立て屋
1999年06月07日(月) 18時30分

 へぇ、田中氏の「台湾は必ず中国に復帰する」かぁ、わらわしおる。この復帰って武力併合(中国から見れば併合ではないらしいが)でも復帰っていうつもりなのだろうか?新聞に「台湾で日台交流をめざして財界人組織発足」とでてましたが、台湾としては日本との経済的パイプを強固にすることでいざってときに日本が台湾を見捨てないように布石をおいてるようにしか見えませんが。政治的パイプを表立って強化できないからなぁ。
 田中氏もいまの日本のご時世からあまり極端な中国への肩入れはよくよく吟味してからなさったほうがいいのにね(って天安門がおきるとは予想してなかったってことでしょうがないかもしれないが、説得力失うぞ)。それでも、その後の田中氏の作品(主に創竜伝)なんかでは認識あらためているようにはみえませんがなぁ。まあ、田中氏の今後のやり方としては露骨な思想の標榜を避けての読者の深層心理に訴えるって方向しかないでしょうな。

>仕立て屋さんへ
正直、論争自体はちゃんと読んでないんですが(^^;;)、終結する時はあまり愚痴っぽくならない方が良いと思います。お互い完全に納得しあうことは難しいですしね。
あと、私がここ数日書込まなかったのは単にネタが枯れていたせいですので(爆)お気になさらずに。

 たしかに、あのカキコみはまずかったとおもいます。衝動的にやってしまったずら。ちょっと卑怯でありましな。反省、反省。でも、正直な気持ちってことでご勘弁を。あと、ネタ切れっていうことだったのですね。よかったよかった。

角川文庫やファンタジア文庫などは、あとがきを書くのが義務みたいになってますけど、講談社はそうじゃないし、徳間書店もあまりあとがきを強制しないし。まさか田中芳樹が講談社からばかり小説を出しているのは「あとがきを書きたくないから」なんでしょうか?(^_^;;)
 しかし今回のアルスラーン戦記って、あとがきを見るだけでも買う価値があるのでは!?

 出版社によって後書きの義務の在る無しってあるのですね。ぜんぜん、認識がおよびませんでした。

board1 - No.1326

↓冒険風ライダーさんへのレスで引用符付けるの忘れました

投稿者:仕立て屋
1999年06月07日(月) 18時34分

>角川文庫やファンタジア文庫などは、あとがきを書くのが義務みたいになってますけど、講談社はそうじゃないし、徳間書店もあまりあとがきを強制しないし。まさか田中芳樹が講談社からばかり小説を出しているのは「あとがきを書きたくないから」なんでしょうか?(^_^;;)
 しかし今回のアルスラーン戦記って、あとがきを見るだけでも買う価値があるのでは!?

でした。

board1 - No.1327

私の創竜伝考察17

投稿者:冒険風ライダー
1999年06月08日(火) 09時20分

 大変長らくお待たせ致しました(って誰も待ってなかったでしょうけど(-_-))。約40日ぶりに「私の創竜伝考察シリーズ」を再開します。
 今回よりスタンスを若干変更し、いつもの社会評論を引用して叩く「社会評論批評」を今までの半分(だいたい4~6)ほどに押さえることに致しました。また、ランダムで創竜伝のキャラクター・ストーリー評論、創竜伝全体についての考察なども行いたいとも考えております。いつもネタがあるわけではないので、毎回展開するというわけにはいきませんが(^^;)。
 さて、久しぶりの創竜伝考察、始めましょうか。

創竜伝7「黄土のドラゴン」
1991年9月5日 初版発行

P31上段~下段
<「蒙古連合自治政府」とは、日本軍が中国を侵略していた当時、一九三九年に、内モンゴル地方に設立した傀儡政権である。いちおう政府ということになっているが、実体はその当時世界最大の麻薬シンジケートだった。日本軍はその「自治政府」の勢力圏で大量のアヘン、モルヒネ、ヘロイン等を生産し、中国から東南アジアにかけて売りさばき、多くの中国人を悲惨な麻薬中毒患者にしたてて、莫大な利益をあげた。その汚れた利益は侵略戦争の軍費や傀儡政権の予算にまわされた他、政治家や軍人の私腹をも肥やした。>

 こんなおいしいネタが本当にあったら朝日新聞が黙っているわけがないでしょうから、この「世界最大の麻薬シンジケート」という記述は明らかにウソでしょう。こんな問題が本当に実在したらとっくに国際問題になってますって。「蒙古連合自治政府」というのは本当に実在したようですけど、私がいくら植民地問題を調べても、この「蒙古連合自治政府の麻薬問題」について何も記されていなかったし、あれほど「過去の戦争責任」なるものを追及してくる中国も、「多くの中国人を悲惨な麻薬中毒患者にしたて」た責任について何も言ってこないではありませんか。日中平和友好条約締結の時だって話題に上がっていなかったし。
 おそらくここはイギリスのアヘン戦争でもモデルにして意図的に作った虚構なんでしょうけど、これをこの先の社会評論で「日本軍の悪行」として引用しているんですよね~。仮に事実であるならば参考にした資料を挙げてほしいものなのですが。
 ところで、「蒙古連合自治政府」成立の経緯について詳しく知っている方はいますか?

P61上段~下段
<「で、黄大人の兄上というのはどういう人なんですか」
「私らも直接お目にかかったことはないのですが、抗日戦争と中国革命の英雄だったそうです。巧妙な遊撃戦でさんざん日本軍を悩ませたとか……」
 李は口に手をあてた。竜堂兄弟が日本人であることをいまさら思い出したのだろう。
「気にしないで下さい。一九三一年から四五年にかけての日中戦争が、日本が一方的にしかけた戦争だということは歴史上の事実です。中国の勇気ある人々が侵略に抵抗したのは当然です。日本人のなかでも、私たちの祖父は愚劣な戦争に反対して投獄されました。誇りに思っています」
 水が流れるがごとくいってのけたのは続で、(略)>

 性悪説の時にはあれほど鳥羽靖一郎をネチネチ説教していた竜堂続が、現代史になるとここまで知識がないというのも驚きですね。彼は現代史をやっていないのでしょうか? これで得意教科が歴史であるというのも奇妙なものです。中国史だけで歴史の点数を稼いでいるとか(^^;)。
 まず「一九三一年から四五年にかけての日中戦争」って、そもそも基本的事実そのものが違います。田中芳樹の頭の中では「満州は中国の領土」なんでしょうから(「白い迷宮」ではっきりと言ってました)そう思いたい気持ちはよく分かりますが、小中学校で教えられる普通一般で言う「日中戦争」といえば「1937~1945」でしょう? これって小学生レベルの間違いではありませんか(^_^;)。それに満州問題では国民党と和解していましたし、当時満州事変を「侵略」などと言っていたのは中国共産党だけだったんですけど。
 それから日中戦争は「日本が一方的にしかけた戦争」などではありません。盧溝橋事件は日本兵になりすました中国共産党員(劉少奇の部下)による策謀でしたし(日本軍と国民党を戦わせるため)、それも三週間ほどで一時収束したのですが、その後に発生した、中国人による日本人260人虐殺事件「通州事件」によって国民感情が強硬になっていったというのが真相です。まあずるずると戦争に引きずり込まれた日本軍にも非がないとは言いませんが。
 それに日中戦争の原因追及は、かの東京裁判でも行なわれていません。理由は簡単で、これを深く追求すると上記の事情が判明してしまうからなんですけど。それと戦後は中国共産党が中華人民共和国を建国してしまいましたからね。だから中国共産党のプロパガンダが、あたかも「絶対の正義」であるかのごとく掲げられたという一面があることも忘れてはいけません。
 後、「日本人のなかでも、私たちの祖父は愚劣な戦争に反対して投獄され」たから「誇りをもっている」という主張もねえ……。当時の日本は世界恐慌による不況による影響で日本は経済的に追い詰められていましたし、それによって失業者が増大していたんですよね。他国との貿易によって利益を得ようにも、ブロック経済政策によってそれができない状態だったし。当時の日本のやり方は確かに下手だったでしょうし、それについては弁護の余地もないかなとは思いますが、単に「戦争に反対したから偉いんだぞ」と言っているだけの竜堂続に政治的センスはゼロです。戦争に反対さえすれば不況問題や失業問題が一挙に片付いたし、戦争が回避できたとでも言うのでしょうか? 「侵略」の背景を全く考えずに、当時の全ての日本人を愚か者呼ばわりする行為は止めてほしいものです。

P61下段~P62上段
<「解放軍とは、かつてはたしかに正義の軍隊だったのですがねえ」
「匪」という名詞が中国語にある。「民衆に害を与える悪党」という意味だ。汚職をしたり、無実の人に冤罪を着せたりする役人を「官匪」という。法律を悪用すれば「法匪」であり、略奪や虐殺をおこなう軍隊が「兵匪」である。一九三一年から四九年まで、中国を荒らした兵匪とは日本軍や国民党軍だった。当時の人民解放軍は、兵匪を追い払う正義の軍隊で、当時アメリカの新聞は「アジアにこれほど高潔な軍隊が存在するとは」と驚きつつ感動していた。それが一九八九年には、武器を持たない市民を戦車でひき殺す権力者の走狗に堕落してしまった。海外にいて、祖国の復権と発展を応援してきた華僑たちは、激しい怒りと失望を禁じえなかったのだ。我々は、強制収容所に国民を放りこむような国の出現を望んでいたのではないと。>

 当時の実情を一切考慮せず、日本軍と国民党軍を「中国を荒らした兵匪」とまで全否定し、「人民解放軍」を「兵匪を追い払う正義の軍隊」とまで礼賛するとはどういう神経をしているのでしょうね。「絶対的な正義は存在しない」というのは田中芳樹の持論じゃありませんでしたっけ? それに当時の「人民解放軍」が行ったのはゲリラ戦であり、民間人を巻き添えにしたという点では「中国を荒らした兵匪」以上だったんですけど。
 そもそも「人民解放軍」が1989年に突然「権力者の走狗に堕落」したみたいな事を言ってますけど、彼らは一貫して侵略者および虐殺者であり、常に「権力者の走狗」だったんですよ。彼らの主な「侵略及び虐殺行為」を列挙してみると、
①  満州の併合
②  朝鮮戦争の軍事介入
③  チベット「解放」
④  文化大革命
⑤  中越戦争
 私が知っているだけでもこれだけ並べられますし、さらには少数民族の独立運動や思想家の弾圧などは日常茶飯事です。間違っても「正義の軍隊」などではありませんね。そもそも「正義の軍隊」なんて比喩は銀英伝やアルスラーン戦記などでも一度として使用していないのに、なんで中国になると「客観的な評価」ができなくなるのでしょうかね? これらの事実を田中芳樹も知らないわけではあるまいに。

P64下段
<始は中国も中国人も好きだ。右手のカバンにわずかな資産を詰めこみ、左手に子供の手を引き、背中には万能調理具である中華鍋を背負って、中国人は世界中どこへでも旅だっていく。「おれの立っている場所こそが中国だ」と、わざわざ口に出してはいわないが、しっかりと大地を踏みしめ、異郷に根をおろし、いつかそこに街をつくりあげる。彼らの生命力、堂々たる生きかたは尊敬に値する。ただ一〇億人をはるかにこす中国人の全員が善人ではありえないのは当然のことだ。>

 またいつもの「中国は素晴らしい」論ですか。創竜伝は「伝奇アクション小説」と銘打っているのに、何でこうも非現実的な中国礼賛論ばかり聞かなければならないのでしょうか。創竜伝7はストーリー的に全く関係ない中国礼賛論ばかりで埋め尽くされていて、聞いててあきれるものがありますね。
 それにしても日本人論と違って、田中芳樹の中国に対する愛情が滲み出ている文章ですな。記述にここまで差があると「そんなに中国は偉いんかい!!」ってツッコみたくもなってきますが。一応おざなりに中国批判もあるにはありますが「言論の自由がない」とかいったありきたりなレベルでしかありませんし(文革批判やチベット問題は?)、批判の数十倍もの文章で中国礼賛をしていますから、こちらが本音と見て間違いないでしょう。こんな一方的な礼賛で中国に対する理解が深まるとでも思っているのでしょうか。そんなことは70年代に朝日新聞が経験済みであるのに「過去の歴史から何も学ばない」とは恐れ入りますね。こんなんで孔子あたりを引用しているのも笑止な限りですが。
 さらに、田中芳樹の悪い癖として「何かを貶める事によって褒め称える」などという性癖があるためか、創竜伝の社会評論はこの7巻が一番反日度が高いですね。あの癖はいいかげんにやめてほしいものです。聞いてて何の感銘も受けないんですから。

P70上段~下段
<一党独裁体制、言論の自由や思想の弾圧、知識人の殺害など多くの欠陥をかかえながら、革命後の中国政府は、ともかくも外国の軍隊を国内から追い出し、イギリスから香港を回復し、そして食糧の自給を達成した。ひとつの政府が、一〇億をはるかにこす民衆を食わせてきたのだ。これは偉業といってもよいことで、だからこそ、民衆の政治的な不満がおさえられてもきたのである。だが、蝗が穀物を喰いつくし、飢餓が国をおおったとき、いったい何ごとが生じるか。
「外国の侵略も、黄河の大洪水も、蝗の害も、すべて中国は切りぬけてきた。今回のことでたとえ北京の政府が倒れても、中国自体はけっして滅びない」>

 「北京の政府が倒れ」たら中国は滅びますって(^_^)。現在の中国の支配地域はかなり広大な上に、満州やチベット・内モンゴルなどは異民族が独自の文化を発展させてきた地域ですから、今の中国政府が倒れたらこれらの地域が独立し、中国は四分五裂の状態になる可能性が高いですよ。ソ連が崩壊した時のように。過去の中国政府が「侵略」に狂奔した報いでしょうけど。
 そもそも「今まで無事だったから、これからもそうとは限らない」ってのは、アルスラーン戦記や銀英伝で散々強調していた田中芳樹の持論ではありませんでしたっけ? 「ローマも滅んだし、蒙古帝国も滅んだ。中国だけが永遠であるはずがない。」そうでしょう? 田中さん。
 それからここに挙げている「偉業」とやらは相当に怪しいものですね。「外国の軍隊を国内から追い出し」はまあいいでしょう。しかし「イギリスから香港を回復し」は別に中国政府の功績ではなく、単に1997年にイギリスの香港租借期限が切れただけです。だからこれは「回復した」のではなく「返していただいた」が正しいでしょう。法的に言えばイギリス植民地支配の完全勝利です。さらに「食糧の自給を達成した」と「ひとつの政府が、一〇億をはるかにこす民衆を食わせてきた」というのは別に偉業でもなんでもなく、銀英伝のアレックス・キャゼルヌ曰く「善政の基本」に過ぎません。「民衆を飢えさせるような政府は滅んでも仕方がない」という田中芳樹の持論からいっても、この中国評価は大甘ですな。むしろ前半で挙げていた「一党独裁体制、言論の自由や思想の弾圧、知識人の殺害など多くの欠陥」の問題点を取り上げるべきでしょう。いくら大好きであるとはいえ、何で自分の正論を捻じ曲げてまで中国に肩入れするのでしょうか?

P78上段~下段
<「実際、新聞は事実を全て伝えるわけじゃない。どのニュースを載せるか、載せないか、どういう見出しをつけるか、その時点でもう情報のコントロールが行なわれるわけだ」
(中略)
水地が何か思い出したようである。
「そういえばプロ野球に関する記事だってそうだな。Aチームが負けてBチームが勝ったのに、見出しを見るとAチームの四番打者がホームランを打ったとか、遊撃手が好プレーをやったとかばかり書いて、敗戦の事実を隠すことがあるものな」
「悪かったな、うちの新聞のやりくちだよ」
 国民新聞社の元記者は苦りきった。彼が勤めていた新聞社はプロ野球チームを所有しており、一方的な報道を流すことで有名だった。
 プロ野球を記事などは苦笑してすませることができるが、文部省も教科書に対して同じようなことをやっている。「日の丸・君が代は法律でさだめられた国旗・国歌ではない」と事実を明記した教科書が、文章の削除を命じられた。言論を統制し、国民を洗脳するやりくちは、ナチス・ドイツも日本国文部省も同じである。一方で積極的な嘘をつきながら、もう一方ではつごうの悪い事実を隠すのである。>

 またいつもの「ナチス・ドイツ」を持ち出したレッテル貼りですか。いつも同じことをしてよく飽きませんね~(-_-;)。それに「一方で積極的な嘘をつきながら、もう一方ではつごうの悪い事実を隠す」ってのはあんたの社会評論のやりくちでしょうに。
 それにしてもこの文章、文部省の検定の実態を全く知らないとしか思えませんね。文部省は教科書会社が出した教科書に対しては「勧告」しかできません。そして教科書会社の方は、必ずしもそれに従わなければならないということもありません。1982年の教科書問題でも、「侵略という文字を文部省に強制削除された」のではなく「教科書会社が自主的に削除した」というのが事実だったのですから。おまけに、この時にできた「近隣諸国条項」なるシロモノのおかげで、文部省は教科書会社に対してあまり強硬意見を主張することができなくなってしまいましたからね。文部省の「命令」には全く強制力がないということが分かっているのでしょうか? 「積極的な嘘をついている」のはどっちですかね。
 それに「日の丸・君が代は法律でさだめられた国旗・国歌ではない」っていっても、明治維新以来ずっと慣習によって「国旗・国歌」として扱われていましたし、諸外国も「日の丸・君が代」を「日本の国旗・国歌」として認めています。そういった事実を無視して「法律で定められていない(といっても法制化が決まってしまったからな~、こっちも(^^;))」という側面だけを強調するのは、まさに「もう一方ではつごうの悪い事実を隠す」ナチス・ドイツのやりくちそのものではありませんか。
 ところで田中芳樹は、日本以外のほとんどの国が、「国旗・国歌を尊敬しなければならない」という「愛国心教育」を行っているという事実を知っているのでしょうか? これを知ったときの田中芳樹の顔が見てみたいものですが(^_^)。

 なんか久々に批判を展開したので、カンが鈍ってしまっているような……(-_-)。
まあ完全無欠な批判ができるとは私も思ってはいませんが。
 さて、次は何をしようかな~。

board1 - No.1328

雑談

投稿者:冒険風ライダー
1999年06月08日(火) 09時21分

 何でも「ジャンプ」で連載されている「封神演義」がアニメ化されるそうですね。
テレビ東京系列にて7月3日(土)午前7時より、ということだそうで……。
 また田中芳樹がアニメージュあたりで何かいちゃもんつけてくるのかな~。評論するのは勝手なんですけど、あの人は何かを貶めながら中国ものを誉めるという悪癖があるからな~(-_-)。ムーランの評論や陳舜臣の推薦文もそうだったし。

 そういえば気づくのが遅れましたけど、「陳舜臣の推薦文」って、確か読売新聞での書評だったんですよね? 創竜伝で散々コケにされているあの新聞が、よく田中芳樹に書評を書かせたものですな。田中芳樹も「政府の御用新聞」とまで罵倒した新聞で、よく書評を書く気になったものです。やはり「あれはフィクションなんだ!」の一言で誤魔化したのかな?(^_^;;)

<田中芳樹は天安門事件までは多少なりとも中共に幻想を持っていたのでしょうか。(黄老人のセリフからすると明らかか?)
あの事件が無かったら黄老人のキャラももっと違っていたのかな?>

 おそらく、とんでもないほど中国を礼賛するキャラクターになっていたでしょうね。「中国にはハエがいない」とか「毛沢東主席は偉大だ」とか言っていたカモ(^^;)。いまだってあの現状だし。
 あの御仁も、創竜伝のストーリーをダメにするために一役買ってます。

<そもそも中国の統一政権が台湾を有効支配してたのって実質何年位なんでしょう。(異民族王朝の清は除く)>

 明王朝が支配していた時代(鄭成功だっけ? こちらもあまり長くないとは思いますけど)は知りませんが、中華民国以降では最大に見積もっても5年以上はありませんね。戦前まで台湾は日本の植民地になっていたし。1945~1949くらいではないでしょうか? それでも「実効支配していたか」というとまた疑問なんですけど。敗戦でゴタゴタしていたし。「中国に復帰する」っていうほど台湾を支配してはいないはずなんですけどね~。

board1 - No.1329

お待ちしておりました

投稿者:M野
1999年06月08日(火) 17時26分

> 大変長らくお待たせ致しました(って誰も待ってなかったでしょうけど(-_-))。

ご謙遜を。私は長らくお待ちしておりました。

アルスラーンの新刊が近々出るらしいですが、もう話が何処まで進んでいるのか忘れてしまったし、
残念ながらこの7年(ですよね?)の間に、熱も冷めてしまいました。
やっぱり読者がアツくなっている間に出さないといけませんよ。
まあ、一応買って読んではみるつもりです。

>創竜伝7「黄土のドラゴン」
>1991年9月5日 初版発行

これ、本当に1991年の文章でしょうか。
まるで1970年代の朝日新聞みたいです。

>P70上段~下段
<一党独裁体制、言論の自由や思想の弾圧、知識人の殺害など多くの欠陥をかかえながら、革命後の中国政府は、ともかくも

「ともかくも」で済ませちゃうんですか?凄いですね。
さすが悠久の中国大陸。文革で虐殺された自国民が、ナチスの虐殺したユダヤ人より遥かに多くても、
悠久の中国大陸では「ともかくも」で済んでしまうのですね。

P78上段~下段
<「実際、新聞は事実を全て伝えるわけじゃない。どのニュースを載せるか、載せないか、どういう見出しをつけるか、その時点でもう情報のコントロールが行なわれるわけだ」

それって、左派がよく使う手口なんですけど…。
特に、田中先生の大好きな中国を礼賛する報道で、頻繁に使われていたと思うんですけど。
朝日新聞は林彪の死の事実を隠蔽しましたが、まさにこれに当たります。

board1 - No.1331

冒険風ライダーさんの分を読んで

投稿者:新Q太郎
1999年06月08日(火) 18時27分

いくつか賛否含めて、感想を述べたいと思います。

P31上段~下段
<「蒙古連合自治政府」とは、日本軍が中国を侵略していた当時、一九三九年に、内モンゴル地方に設立した傀儡政権である。いちおう政府ということになっているが、実体はその当時世界最大の麻薬シンジケートだった。

「こんなおいしいネタが本当にあったら朝日新聞が黙っているわけがないでしょうから、この「世界最大の麻薬シンジケート」という記述は明らかにウソでしょう」

*******************
いやあ、ちょっと待った。それが否定論の根拠と言うのは、あまりにも弱い。さすがに田中氏が根拠なしにこれを地の文章として書いたとは思えんぞ。それに蒙古自治政府云々は私もしらないが、麻薬を関東軍が扱っていたことは事実。「日章旗を麻薬販売所のマーク」と誤解した人もいた、というらしいから。
ただ、日本は台湾で「阿片中毒者は登録させ、必要最低の分だけ売ってやる」という施策で実際に中毒患者を減らした実績があるから、その延長線上に大陸占領地でも阿片販売を行ない、一部が暴走した可能性もある。私もあまり知らないで書いて申し訳ないが。

////////////////
「気にしないで下さい。一九三一年から四五年にかけての日中戦争が、日本が一方的にしかけた戦争だということは歴史上の事実です。中国の勇気ある人々が侵略に抵抗したのは当然です。日本人のなかでも、私たちの祖父は愚劣な戦争に反対して投獄されました。誇りに思っています」
 水が流れるがごとくいってのけたのは続で、(略)>

 まず「一九三一年から四五年にかけての日中戦争」って、そもそも基本的事実そのものが違います。田中芳樹の頭の中では「満州は中国の領土」なんでしょうから(「白い迷宮」ではっきりと言ってました)そう思いたい気持ちはよく分かりますが、小中学校で教えられる普通一般で言う「日中戦争」といえば「1937~1945」でしょう? これって小学生レベルの間違いではありませんか(^_^;)。それに満州問題では国民党と和解していましたし、当時満州事変を「侵略」などと言っていたのは中国共産党だけだったんですけど。

*****************
昭和15年戦争、という言い方もありますからねえ。このへんは事実関係の間違いと言うよりイデオロギーでしょう。
「中国」と「満州」で、中国が無条件に満州に権利を持つと考えるのも少し無理はありますがね。侵略戦争だとしても「満州事変」と「日支事変」に性質の差を認め、分けて考えるほうが実情にそってはいると思いますが。

 //////////
「それから日中戦争は「日本が一方的にしかけた戦争」などではありません。盧溝橋事件は日本兵になりすました中国共産党員(劉少奇の部下)による策謀でしたし(日本軍と国民党を戦わせるため)」

************
うーん、これも一説だとは思いますがまだ確定は全然されていないと思いますが。今のところ「天智--天武非兄弟説」くらいの信憑性と考えたほうがいいのでは。

//////////P61下段~P62上段
<「解放軍とは、かつてはたしかに正義の軍隊だったのですがねえ」
「一九三一年から四九年まで、中国を荒らした兵匪とは日本軍や国民党軍だった。当時の人民解放軍は、兵匪を追い払う正義の軍隊で、当時アメリカの新聞は「アジアにこれほど高潔な軍隊が存在するとは」と驚きつつ感動していた。それが一九八九年には、武器を持たない市民を戦車でひき殺す権力者の走狗に堕落してしまった。

***************
こおれはねえ・・・。
まあ一応、相対的には規律は正しいほうだったとは思いますがね。エドガー・スノーとかって基本的にシンパだから、当時の話はいいことしか書かないんだよね。「人民のものは針一本取らない」なんてのは「人民以外」の”階級の敵”を「人民裁判」にかけただけであってさ(笑)。けっこう長征時代は、やばい行為も多かった。
毛沢東はのちに、ソ連の指導者に「ひとつの村を(自分の手で直接)70人ほど殺した。もっと殺せば良かった」と語ってあきれさせているし(今年の産経新聞で当時の通訳証言。誰かしらべて)、「チャーズ」(上と下で一文字に子)では一町を封鎖し餓死に追い込むこともしていることが分かる。
ゆえにここは批判にも賛成。

ちなみにアメリカの新聞が「敵の敵」をいかに美化しがちかは、ムジャヒデーンやコントラを参照。ついでにこのときの欧米で、中国抵抗運動の一番のシンボルは毛でも周でもない、蒋介石のワイフ・マダム宋やんけ(笑)。

/////////
海外にいて、祖国の復権と発展を応援してきた華僑たちは、激しい怒りと失望を禁じえなかったのだ。我々は、強制収容所に国民を放りこむような国の出現を望んでいたのではないと。>

「大躍進」で気付けっちゅうの(笑)。だから
       ↓↓
「そもそも「人民解放軍」が1989年に突然「権力者の走狗に堕落」したみたいな事を言ってますけど」
これは田中氏が甘いよね。

////////////P64下段
<始は中国も中国人も好きだ。右手のカバンにわずかな資産を詰めこみ、左手に子供の手を引き、背中には万能調理具である中華鍋を背負って、中国人は世界中どこへでも旅だっていく。「おれの立っている場所こそが中国だ」と、わざわざ口に出してはいわないが、しっかりと大地を踏みしめ、異郷に根をおろし、いつかそこに街をつくりあげる。彼らの生命力、堂々たる生きかたは尊敬に値する。ただ一〇億人をはるかにこす中国人の全員が善人ではありえないのは当然のことだ。>

*****************
うーん、つっこみ所多し。
*ひとつの民族の生き方を強引に画一化して、尊敬に
値するかしないとか少なくとも私は言う気になれない。

*第一、「俺はこの村で育った。何があろうとここを
離れる気にはならないね。隣村にも十四歳のころ一度
行ったか・・・」という、動かざる農民もまた日本
以上に多いだろうに。

*華僑が、田中氏が嫌うはずの血族的結合、公私の
区別の曖昧な不定形の経済マフィア、そして何より
現地の文化に(あまり)同化せず、支配層(白人など)
と非支配層(現地人)の中間で利益を得て大きく
なったという歴史をどう思ったのか。

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<一党独裁体制、言論の自由や思想の弾圧、知識人の殺害など多くの欠陥をかかえながら、革命後の中国政府は、ともかくも外国の軍隊を国内から追い出し、イギリスから香港を回復し、そして食糧の自給を達成した。ひとつの政府が、一〇億をはるかにこす民衆を食わせてきたのだ。これは偉業といってもよいことで、だからこそ、民衆の政治的な不満がおさえられてもきたのである。

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まーずは、近代国家史上最大級の餓死者をだしたのはおそらく中華人民共和国であることを言っておく(大躍進--文革時ね)。おまけにこの時は対外的面子から、外国に援助を求めようともしなかった点で他の内乱、無政府による飢餓以下。
最低点である。

ただ、半分は私も田中氏の評価に賛成なのです。というのは私は、中華人民共和国時代を「毛沢東王朝」とそれを簒奪(笑)した「トウ小平王朝」に分けて考えておりまして、前者は人間が尊厳をかけて対決すべき「(北朝鮮のような)全体主義国”」後者はインドネシアや朴時代の韓国ような「開発独裁国家だとみなしています。さまざまな問題を抱えつつも、「共存可能な敵」として、また内政的にも合格点に近いものをトウ小平王朝は持っていると考えます。

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「外国の侵略も、黄河の大洪水も、蝗の害も、すべて中国は切りぬけてきた。今回のことでたとえ北京の政府が倒れても、中国自体はけっして滅びない」

セルビアもロシアも日本も、人が生きてりゃどこも同じ。以上。

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 それからここに挙げている「偉業」とやらは相当に怪しいものですね。「外国の軍隊を国内から追い出し」はまあいいでしょう。しかし「イギリスから香港を回復し」は別に中国政府の功績ではなく、単に1997年にイギリスの香港租借期限が切れただけです。だからこれは「回復した」のではなく「返していただいた」が正しいでしょう。

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あっ、これは反論のほうが違う。香港は租借ですが、「香港島」は永久租借地だったから返さなくても英国はよかったんです。しかし硬軟まぜた中国の外交が成功し、全面返還にあいなったのです。その駆け引きはは彼らの見事な成功ですね。

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<「実際、新聞は事実を全て伝えるわけじゃない。どのニュースを載せるか、載せないか、どういう見出しをつけるか、その時点でもう情報のコントロールが行なわれるわけだ」

・・・とりあえず冒険風さんの「田中こそそうだろう」というのに全面的に賛成。

「全体の感想」
しかし、黄土のドラゴンてこんなにひどかったかな?このへんから読む気しなくなってきて、斜め読みだったからなあ・・・。

board1 - No.1332

ようやく

投稿者:鳳杏樹
1999年06月08日(火) 19時07分

アルスラーン10巻が出るんですね、ようやく。嬉しい限りです。これだけ間が開いてしまうと、あの9巻までの世界が壊れていないかどうかが気になりますが。7年も待ったんですから、「さすが」と、読者をうならせるものであって欲しいです。
でも、一番の楽しみは「後書き」ですねえ、やはり。

*冒険風ライダーさま

「日の丸・君が代」について、明治維新以来の慣習上でも、諸外国においても「国旗・国家」として扱われているとのことですが、いまだ、反発する人間が多い事も事実です。「慣習」で片づけてしまうにはあまりにも大きな意味を「日の丸・君が代」は背負っていると思います。田中氏は、そこのところを曖昧にしたまま「義務化」や「法制化」に持っていこうとする動きが気に入らなくて批判しているんだと思います。
それから、田中氏が「法律で定められていない」という面だけを強調しているのが、「もう一方ではつごうの悪い事実を隠す」ナチス・ドイツのやり方そのもの、というのも、私は違うと思うのです。いくら現実世界の事に結び付けて批判を展開しようが、「創竜伝」はあくまで田中芳樹という個人の書いた作品です。自分が書きたいものを書いているわけですから、作者個人の考え方や感じ方を強調して当然だと思います。そして、その作品を読む、読まない、共感する、しない、あるいは批判するは、読者個人に完全に委ねられています。
一方、ナチス・ドイツのやった事というのは、国家全体のレベルであり、批判や拒否の自由だの余裕だのは国民に与えられていなかったはずです。
一作家が作品に自分の思想を色濃く反映させるのと、国家、政府がひとつの思想を浸透させようとするのでは、影響の大きさは比べ物になりません。「批判の自由と余裕」が与えられるか否かは大きな違いです。ですから、田中氏の論法をナチス・ドイツのやりくちと同一視するのは、私は賛同できません。

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