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投稿ログ57 (No.1104 - No.1114)

board1 - No.1104

主に冒険風ライダーさんへ

投稿者:俺様ランチ
1999年04月15日(木) 10時07分

 そう言えばありましたね。「クラン」なんて小説。これは出た当時買わずに、後で買おうと思ったら探すのに偉い苦労した上に、田中芳樹が書いたとは思えない、同人誌みたいな安直なストーリー展開で、買って後悔したのを覚えてます。
 読み終えた直後の感想は「いくらジャンプノベルなんてしょうもなさそうなシリーズに客寄せで招かれてイヤイヤ書いた(様な気がする)とは言え、ここまでひねりのないストーリー作っちゃったら読者をバカにしすぎだろ」って感じでした。

>冒険風ライダーさん
 あなたの創竜伝批評のスタンス、承知しました。正直、このHPの本文で管理者直々にあれだけ叩いてる創竜伝を、さらにもう一度絨毯爆撃みたいにおさらいしなくてもいいだろう、と読んでいて思ってしまったので。気合いが入っているのはわかったのですが、「この人、なんか勘違いしてないか?」と思ってしまったのは事実です。
 あなたの口から「全否定している訳ではない」という言葉が聞けて安心しました。同時に、私の方もかなり熱くなって乱暴な口調になってしまった事をお詫びします。ごめんなさい。

 ただ、やっぱり批判HPの類には「批判しているうちに、自分の方がいい小説書ける様な気がしてきちゃう人」が発生するものだと思います。と言っても決して「イチローにコーチするにはイチロー以上の大打者じゃなきゃいけない」みたいな事を言う気は無いですが。
 で、この掲示板では新参者である上に皆さんと比べると田中芳樹弁護姿勢の私が言うよりは、管理者さんや冒険風ライダーさんの様な「身をわきまえている批判者」の方には、そういう人の行き過ぎをやんわりと止めて欲しいと思います。
 このHPが「くだらない悪口HP」にならない為にも。

 軍事オンチのネタについて
 私も、銀英伝の軍事ネタは、「補給は大事だぞ」と「戦略と戦術は別物だぞ」という2点を押さえていた事で他の矛盾点とかは相殺していいと思います。
 「それくらいの事はちょっと軍事にくわしくなればすぐわかるもので、別に田中芳樹が殊更独創的な訳ではない」と言われそうですが、「それくらいの軍事知識」を持ち合わせてない読者も大勢いたでしょうから。銀英伝を読み始めるのはまあ中・高の時期くらいが一般的でしょうから、そういう年代に軍事知識を求めてもしょうがないですし。

board1 - No.1105

追加。

投稿者:俺様ランチ
1999年04月15日(木) 10時33分

 あ、銀英伝の批判と言えば、私の知人には「銀英伝はあれくらいの政治学の初歩の初歩くらいのところで偉そうな議論をしているのがけしからん。つーか、あんなのは政治でもなんでもない」っていうのがいましたよ。「あんなのは、中高生向けの司馬遼太郎だ。」と。
 いや、銀英伝についてはあまり文句が出ないので、なんか言ってみようかなと。

 あと、このHPには小林よしのりとか藤岡信勝とか好きな人が多そうだ、ってイメージがあるんですが。正直、「なんで創竜伝なんか読むの?」って気がします。
 そりゃあ田中芳樹の言う事は頭にくるでしょう、特に創竜伝は。
 まあ、藤岡信勝を嫌いだったら田中芳樹を好きになる、という訳でもないでしょうけど、少なくとも藤岡信勝を好きだったら田中芳樹は嫌いになるだろうなあ、とは思います。どう考えても両立しないでしょ。この2つは。
 そういう人は「田中芳樹ファン時代」なんて心の隅の思い出の小箱にしまっちゃった方が精神衛生的にいいと思うんですが。わざわざ今更思い出したように文句言っていてもストレス溜まるだけなんじゃないか、と。
 だってどう考えても田中芳樹が「南京は無かった」とか始に今後言わせたりするとは思えないじゃないですか。

 ところで皆さん、田中芳樹批判と言うよりは「創竜伝及び最近の田中芳樹批判」って雰囲気がが強いですよね。HPのタイトル、「最近の田中芳樹を撃つ!」の方がしっくりくる気がするんですが。だって皆さん、創竜伝はこれでもか、ってくらい大嫌いなのが伝わってくるけど、銀英伝に対しては「昔はよかったなあ」って感じですごく寛大ですし。

 このBBSでの私のスタンス、批判スタンスの人に放水する、って感じになっちゃうんですけど、今後もこんな調子で書き込んでていいでしょうか?なんか自分だけえらい場違いのような気がして、書き込むの気が引けるんですが。

>管理人さん
 このHP、リンクとかは貼らないんですか?個人的にはファンHPとかと貼ってくれるといいなあ、とか思うんですが。

board1 - No.1106

と言いつつ甘やかし。

投稿者:俺様ランチ
1999年04月15日(木) 10時40分

 そう言えば、書店で「銀英伝・声優&メカニック事典」なるものが出てたので、つい買ってしまいました。

 こういうのを何も考えずに買ってしまう態度が田中芳樹を甘やかしてどんどんダメにしていくんだろうなあ、と買った直後に後悔。
 だって内容がすんごい薄いんだもの。「ファンは買うだろう」って足下見られてるのがあからさま過ぎて、むしろ爽やかなくらいです。そもそも前から思ってたんだけど、「田中芳樹2次版権取り扱い会社」って何よ?確かに田中芳樹作品、ビデオやらマンガやらカセットブックやらゲームやら他にもいろいろありますか?って感じだけど、会社まで作って「じっくり腰を据えて、過去の遺産食いつぶすぞ」って姿勢はなんなんなんでしょうか?

board1 - No.1107

結局、吊るし上げが好きなのかも

投稿者:M野
1999年04月15日(木) 17時17分

>冒険風ライダー様

ますますもって物凄い。
引用部分さえ全部読むことが苦痛です。

>P90下段
<つぎにあらわれたのは、蛙のような顔に卑しい笑いを浮かべた初老の評論家で、

これを読んだだけで、その後に続く文章を読むのが嫌になりました。
その後に続く文章が悪意と偏見に満ちていることが想像できてしまいます。

P110上段
<市町村議会から都道府県議会、そして国会に至るまで、権力と野次を売りものにしてする品性下劣な政治屋や、利権の汚泥にまみれた悪徳政治業者は、いくらでもいる。そして、そういう政治家を支持し、汚れた金銭のおこぼれにあずかることを喜び、自分自身の人格と権利を嘲笑する有権者も、数おおくいる。そういった連中の後始末を、竜堂兄弟がしてやる義務は、どこにもなかった。>

なんという思い上がりでしょう。
それに竜堂兄弟による後始末って、竜に変化して「粛清」することでしょう?
虐殺ですよ。テロですよ。そんなこと、間違ってもやってもらいたくは無いです。

>P127上段~下段
<もともと日本は個人の責任というものが厳格に追及されることのない社会であるようだ。第二次大戦の指導者から、いじめの主謀者に至るまで、みんなが決めたことに自分はしたがっただけで自分に責任はないと主張する。その結果、「みんなが平等に悪かった、みんなで反省しよう」といいだす者が出てきて、責任の所在は不明になり、まともな反省もおこなわれず、事態もさして変わらず、誰も罰せられずに終わってしまう。五〇〇人以上の生命が失われた航空機事故でも、ついに誰ひとり刑事責任を問われずに終わってしまうのだ。>

> 「第二次大戦の指導者」って、一切の責任を問われずに無罪放免されましたっけ? それに航空機事故で問われるのは会社の過失責任と賠償責任であって、誰かが飛行機を意図的に墜落させたのでない限り、個人の刑事責任は問われないと思いますが。

そのくせ誰かに責任を限定して吊るし上げると、今度は「トカゲの尻尾切り」とでも
おっしゃるのでしょう。
私はサラリーマンをやっていますが、もし仕事で大失敗が生じて、その全責任が
社員の誰かに限定されて、その個人が吊るし上げをくらうことを想像すると、
ぞっとします。

井沢元彦の「逆説の日本史」は、私も読みました。
最近では、SAPIOに連載中の「逆説のニッポン歴史観」を愛読していたりします。

>M野さん、私はそんな状況でも創竜伝は今出さないとまずいと思います。というのも今後左翼がかつての勢いを取り戻すとはとても思えないのですよ。時間が経てば経つほど、田中芳樹の社会評論の主張はますます不利なものになっていきます。

いまさら論調をがらりと変えるわけにもいかないし、出すとするなら、
これ以上事態が悪化する前に、ということですね。
ああ、何だか楽しみになってしまいました。
ゴーマニズム戦争論、有事法、ガイドライン等が、どんな風に書かれるのか。

>ところで座談会の批評の件ですが、「反論に対する態度」は6巻にありますのでそちらの批評のときに取り上げることにして、今までの座談会の批評は別のことについて指摘するという方針に変更いたしました。。そのうえ今回の批評は5巻の最後まで到達できなかったので、座談会の批評は次に持ち越しという事になってしまいました。期待を抱かせてしまって申し訳ありませんが、できるだけ急ぎますので、もうしばらくお待ちください。

いえ、急がせてしまっては申し訳ありません。マイペースで頑張ってください。

board1 - No.1109

ちょっとだけ

投稿者:本ページ管理人
1999年04月15日(木) 18時03分

ごめんなさい。今忙しいので少しだけ思ったことを。

>>M野さん、私はそんな状況でも創竜伝は今出さないとまずいと思います。というのも今後左翼がかつての勢いを取り戻すとはとても思えないのですよ。時間が経てば経つほど、田中芳樹の社会評論の主張はますます不利なものになっていきます。
>
>
>いまさら論調をがらりと変えるわけにもいかないし、出すとするなら、
>これ以上事態が悪化する前に、ということですね。
>ああ、何だか楽しみになってしまいました。
>ゴーマニズム戦争論、有事法、ガイドライン等が、どんな風に書かれるのか。

 11巻のやり方で最終巻であろう12巻を締める可能性が結構高いと思います。
 すなわち、評論部分が拍子抜けするほどない創竜伝。
 これ、我々が散々指摘して、理想として求めた創竜伝のはずなんですけど、肝心の小説部分がねぇ…
 物語は中学生のテーブルトークRPGなみだし、文章はまるでト書きだし…

 ルール違反の評論に対しての批判にはためらいはありませんが、この下手くそさに対して批判するのは痛々しいです。

board1 - No.1111

俺様ランチさんへ

投稿者:謎の転校生
1999年04月15日(木) 19時08分

俺様ランチさんはじめまして。

>このHPには小林よしのりとか藤岡信勝とか好きな人が多そうだ、ってイメージがあるんですが。正直、「なんで創竜伝なんか読むの?」って気がします。

このHPは田中芳樹から小林よしのりへの転向をした人、しつつある人、両方好きな人がけっこう多いんです。(管理人さんがこのサイトの立ち上げ時にいくつかの小林ファンサイトにリンクされたので。僕もその一人)結果創竜伝よりゴーマニズム宣言のほうが時期的に後でしたから小林よしのりを好きになる前に創竜伝を読んでいたケースが多いと思います。といってもゴー宣読む前から見限っていた人も多いですけどね。
それにサブカルで影響力のある作家の現一位と元一位なんですから重なることも多々あるんじゃないでしょうか?

>「田中芳樹ファン時代」なんて心の隅の思い出の小箱にしまっちゃった方が精神衛生的にいいと思うんですが。わざわざ今更思い出したように文句言っていてもストレス溜まるだけなんじゃないか、と。

臭いものにフタをするより生ゴミ(創竜伝の中の見るに耐えない評論)と再生可能な資源(人によって違いますが僕なら銀英伝)の分別をすることの方がより精神的に衛生かと思うわけです。

>銀英伝に対しては「昔はよかったなあ」って感じですごく寛大ですし。

たしかに寛大ですね、今でも心のベスト10に余裕でランクインです(笑)。このサイトで銀英伝を嫌いな人って今まであまり見なかったですから大歓迎です。
『真 田中芳樹を撃つ!』シリーズとでも題して新たに銀英伝批判をはじめてくだされれば一層このサイトが盛り上がると思います。このサイトは管理人さんのお力か論争時に醜い罵り合いになったことがないので安心して批判されてください。楽しみにしてます。

board1 - No.1112

わたしも……

投稿者:水野忠右衛門
1999年04月16日(金) 15時09分

No.1106 俺様ランチさん、

>>こういうのを何も考えずに買ってしまう態度が田中芳樹を甘やかしてどんどんダメにしていくんだろうなあ、と買った直後に後悔。

 私も買ってしまいました。
 同盟軍の軍艦名は、明らかに谷甲州の影響を受けてるような……。「カンチェンジュンガ」とか「アコンカグア」とか「ラザルス」とか。
 そう言えば、らいとすたっふの社長さんは谷甲州のファンでもあると(本人から)聞いたことがあります。
 ……むこうは私の事なんて忘れてるだろうなぁ。

>>「田中芳樹2次版権取り扱い会社」って何よ?

 単に事務処理を代行してるだけみたいですよ。
 たしか何名かの架空戦記作家の地図だとか軍艦のイラストとかも担当してます。横山なんとか氏とか。
 過去の遺産を食いつぶすのはいいんだけど、せっかく事務処理が軽減されるんだから、はやいとこ小説書いてくれって気はします。

 どうでもいいけど、この本の目次にニフのフォーラムへの入り方も書いてますね。プライベートフォーラムなのにいいんだろうか……ニフの規約的に……。

board1 - No.1113

私の創竜伝考察14

投稿者:冒険風ライダー
1999年04月17日(土) 07時46分

 「私の創竜伝考察シリーズ」の中で一番書きにくい所は、最初の書き出しの3~4行の部分だったりします。最初の挨拶って結構難しいんですよね~(^_^;)。いつも違う事を言わなければならないと考えていますので、いつも四苦八苦しながら文章を書いています。
 それでは創竜伝5、最後の批評です。

P148上段~P148下段
<続が皮肉っぽくいった。
「北京の天安門で何千人もの市民や学生を虐殺した老独裁者がいったそうですよ。奴らは外国をほめて祖国の悪口ばかりいう。愛国心教育がたりなかったのがよくない、とね」
「けっこうな論法だな。日本の文部省が愛国心教育とやらを強引に推進する理由がよくわかる」
 日の丸の掲揚や君が代の斉唱を教育現場に強制した文部省の事務次官は、R社という企業から賄賂を受け、在職中に、公務のための出張と称して何度も故郷へ帰り、代議士になるための選挙運動を公然とおこなっていた。彼は文部官僚中の親分として、多くの子分をかかえていたが、そのなかのひとりは九州のある県の教育長をつとめ、親分の選挙運動に協力し、パーティー券を部下に命じて押し売りさせていた。R社の事件が表面化すると、この教育長は、「パーティー券を売りつけるようなことに私は反対して会議を出ていった、マスコミに話せ」と部下に命じた。自分の責任を部下になすりつけようとしたのである。あまりのことに腹をたてた部下たちが、事実を証言したため、教育長はついに辞職した。
 このように薄よごれた貪官汚吏たちが、日本の教育行政を支配していたのである。日本の教育が荒廃するのは当然のことだろう。>

 何で田中芳樹はこれほどまでにトウ小平を毛嫌いするのでしょうか? トウ小平は田中芳樹にとって味方ではないのか、と言いたいのですけど。余談ですが、トウ小平の言葉は、日本の教育現状にこそ当てはまるのではないでしょうかね?
 それにしても、いつものことながら教育現場をろくに把握もしないでこんなタワゴトを吐き散らせる神経は大したものですね~(^^;)。「日の丸の掲揚や君が代の斉唱を教育現場に強制した文部省の事務次官」の汚職をことさらに取り上げ、それによって「日の丸の掲揚や君が代の斉唱を教育現場に強制した」事も良くないという論理につなげようとしているのは見え見えです。汚職と「日の丸の掲揚や君が代の斉唱を教育現場に強制した」こととは、いったい何の関係があるのですか? それと
「このように薄よごれた貪官汚吏たちが、日本の教育行政を支配していたのである。日本の教育が荒廃するのは当然のことだろう」
って責任を文部省に押しつけるのはやめなさいよ。「日本の教育が荒廃」した最大の原因は日教組を始めとする左翼的な教育組合にあり、特に竜堂始のような思想をもった人間が教育現場を実質的に支配していたのが学校荒廃の最大の元凶です。文部省の責任を問うとするならば、むしろこういった現状を改善するために積極的に取り組まなかった怠慢姿勢をこそ問うべきでしょうね。

P149上段
<この国では、開発と称して自然を破壊することが政治業者の利権に直結するのだ。そのような構造が温存されるかぎり、日本の自然は破壊されつづけるだろう。自然が消失してしまえば、つぎは都会の再開発。利権あさりの種は永遠になくならない。>

 「そのような構造が温存されるかぎり、日本の自然は破壊されつづけるだろう」という主張を聞いていますと、どうも「日本の自然を守るために革命を起こせ!」とでも主張しているのではないですかね、ここの記述は。
 さらにここの記述は矛盾がありますよ。「つぎは都会の再開発」や「利権あさりの種は永遠になくならない」という記述からすると、自然を破壊してまで利権を得る必然性が全くありません。自然破壊は、環境問題がクローズアップされるにつけてむしろ不利なものになっていくでしょうし、現にそうなっていきつつあります。「そのような構造が温存され」ても、日本の自然は立派に守れるではありませんか。自分で自分の主張を破壊してどうするのですか、田中さん。

P149上段~下段
<「城狐社鼠」という四字熟語もある。「晋書」に登場する言葉で、「城にすみついた狐、社にひそむ鼠」という意味だ。キツネやネズミは、この場合、大悪党というより小悪党のことだが、城や社の奥に隠れているので、彼らを排除するには城や社それ自体を破壊しなければならない。つまり、国家機構と犯罪者とが一体化しているので、犯罪者をつかまえるには国家をくつがえさなくてはならない。まさかそんなこともできないので、犯罪者たちは安全なのだ。
「日本という国は、城狐社鼠の巣窟だな」
つくづくと、そう思い知らされる。たまたま社から出てきた狐や鼠だけが、よってたかって袋だたきにされてしまうのだ。彼らをときおり犠牲として差し出すことによって、城狐社鼠どもは自分たちの安全を確保し、さらにせっせと私腹を肥やしつづけるのである。>

この論理でいくと、頻繁に起こっている汚職事件の摘発も、「彼らをときおり犠牲として差し出」すことによって「自分たちの安全を確保し」ている「城狐社鼠ども」の陰謀であると主張できますね(^_^)。いつも汚職事件の追及をしている日本のジャーナリズムもなめられたものですよ。だいたい何で「城や社の奥に隠れている」連中が「彼らをときおり犠牲として差し出す」必要があるのでしょうか? この辺りは論理矛盾を起こしていませんか?

P170上段~下段
<「果実のみのりすぎた実は、その重さに耐えかねて折れる。富みすぎた国も、その富に耐えかねて滅びる」
 そのような意味の文章を記したのは、明治時代の作家で徳富蘆花という人である。まさしく然り、と、始は思わざるをえない。どうやら日本は自分たちで得た富の重さに耐えられず、自壊していくように見える。侵掠されて滅びる国もあれば、過重な軍備によって亡びる国もある。貧困と飢餓のなかに消えさる国もある。虚妄の繁栄と飽食のはてに、ゴミの山に埋もれて滅び去る国があっても、不思議ではないのかもしれない。いずれにせよ確かなことは、永遠の繁栄などありえないということである。
 ポルトガルのように、一時は世界の半分を支配しながら、いつのまにか世界史の表舞台から退場し、静かな小国として存在しつづける例もある。カルタゴのように、巨億の富を貪欲に集めながら、他国の憎悪を買い、文化的遺産を何ひとつ残すことなく劫火のなかに滅びさった国もある。日本がどちらの例に近づくか、まだ未来は確定していない。>

 いや、田中芳樹の頭の中ではすでに未来は確定しているのでしょう。日本のことを「虚妄の繁栄と飽食のはてに、ゴミの山に埋もれて滅び去る国」などと論評していますから。こんな悪意に満ちた記述から、日本はカルタゴのように滅べばよいと思っている事は容易に分かりますよ。
 それと始さん、「日本は自分たちで得た富の重さに耐えられず、自壊していくように見える」って、そんな悲観的かつ絶望的に日本を見ているのはあなただけですよ。「日本など滅べばよい」という希望的観測で日本を見ているから正確な社会評論が展開できないのです。社会評論を展開する際に、旧日本軍と全く同じ陥穽に陥っている事を少しは反省してもらいたいものですね。

P201下段~P202上段
<「考えてもみろ。今の内閣や保守党の政治がまともだと思うか。血管に血ではなく腐汁が流れているような奴らが政権をにぎって、私腹を肥やし、権力をもてあそんでいるのだぞ。いくら何でも、おれはもうすこしまともな政治をするつもりだ。それに日本人は、どういう形でも、できあがった権力体制に対して家畜のように従順だ。自分たちの力で体制をひっくりかえしたという歴史をもたない、唯一の先進国民だ。いったん権力をにぎったら、もうこちらのものだ。いくらでもやりたいことができるが、どうだ、話に乗らんか」>

 創竜伝のキャラクターたちは敵味方を問わず似たりよったりな反日主張を展開しているのが特徴ですが、この綾小路良という笑いたくなる名前のキャラクターは、日本と日本人について史上最低の認識を披露していますね。
「血管に血ではなく腐汁が流れているような奴らが政権をにぎって、私腹を肥やし、権力をもてあそんでいる」
「日本人は、どういう形でも、できあがった権力体制に対して家畜のように従順」
「自分たちの力で体制をひっくりかえしたという歴史をもたない、唯一の先進国民」
 ……ここに書かれている認識は、よほど日本の歴史を悪意を持ってみなければ到底主張する事はできません。しかも綾小路良に敵対しているはずの竜堂兄弟も日本について似たり寄ったりな認識を持っているのは、今までの反日的な社会評論を見れば明白です。どうせ田中芳樹は、敵味方ともに反日的主張をさせる事によって、「反日は当然のことである」という認識を読者に植え付けようとしているのでしょうね。
 それにここまでひどい反日主義者と竜堂兄弟がなぜ手を組まないのかも理解に苦しみます。彼らが手を組まないのは、どうも「自分たちと違う陣営である」という理由だけのような気がするのですが、少なくとも、こんな反日主義者が「もうすこしまともな政治をする」と言っても信じられるものではない事は確実でしょうね。
 ところで「神聖真理教団」ってのは、どこの宗教団体がモデルなのでしょうね。

P210下段~P211上段
<フォッサ・マグナを活動させ、日本列島を分断すると脅迫すれば、名雲の権勢はたしかに日本を支配することができるだろう。政界も財界も慄えあがり、名雲の前にひれ伏すにちがいない。だが、それは名雲の権力ではなく、教主の権力であった。もう名雲に用はない。世界に誇る海東自動車の工場が炎上し、名雲はその炎によって社会的に火葬される。滅亡を予告された名雲が保守党幹事長にかみつくことによって、権力中枢も傷つく。残された群小の政治屋どもを恐怖と欲望によって支配するのは容易なことであった。そう教主は信じていた。日本の政界など、そのていどのものだと思いこんでいた。一七歳の若者をそこまで増長させ、妄想をいだかせた責任は、むろん日本の政治屋たちにある。実際におこなわれている政治の醜悪さと不遜さが、野心家の欲望を栽培する土壌となる。政治屋たちは自分たちで自分自身をはずかしめているのであり、まともな政治がおこなわれている社会で政治家が侮蔑されることはないのだ。>

 田中芳樹よ、自分のフィクション小説の設定から出てきたキャラクターの「野心と欲望」の原因と責任を、現実世界の政治家たちに押しつけるとは、あなたも相当ヤキが回りましたか? ときどき私は、創竜伝を書いている時の田中芳樹は現実と虚構の区別がついていないのではないか、とさえ考えてしまう時がありますが、これはその典型例ですね。野心家なんていつの時代、どんな「立派な政治」をしてもかならず出てくるし、それと「政治家の腐敗」は関係ないではないですか。第一、戦後の日本において国家を転覆させようとした「野心家」とやらを、私は誰ひとりとして知りません。日本の政治は、少なくとも田中芳樹が尊敬しているであろう中国に比べれば、はるかにまともな政治であると断言できます。
 それに関連して御質問ですが、田中さん、「まともな政治がおこなわれている社会で政治家が侮蔑されることはない」の文章中の「まともな政治」というのは、一体どういう政治なのかを教えていただけませんか? 間違っても「汚職が全くない政治」などとは言わないでくださいね。それがどれほど恐ろしいものか、知らないわけではないでしょうから。

P223下段~P224上段
<「東ヨーロッパでは、一党独裁の全体主義体制がつぎつぎと崩壊しています。腐敗した権力者たちもどんどん追放されていますが、日本の政治は、今度のことですこしは変わるのでしょうかね」
「さあ、そいつはどうかな。東ヨーロッパの諸国民は、これまで政治の腐敗を追及する権利を持っていなかった。日本人はずっと前からその権利を持っていたはずなんだがな」
 始の片手には、丸めた朝刊が握られている。その朝刊の社会面には、OLの代表という女性の発言が掲載されていた。
「わたしたちは選挙で投票するとき、内容より顔で選ぶ。候補者はもっとファッションや美容に気を使ってほしい」
 日本は自由の国だ。政治家を顔で選ぶのも、腐敗した貪欲な政治業者に権力を与えつづけるのも、日本人の自由である。ただ、自由に何ごとかをおこなえば、その結果には責任が生じるというだけのことだ。世界一、知能指数が高いと自慢する日本人は、そのことを充分にわきまえているだろう……たぶん。>

 最後の「たぶん」で、田中芳樹の考えが手に取るように分かりますね。どうせ「日本人は愚か者だから、俺のような立派な考えなど持っていないだろう」と考えているのでしょうけど。「世界一、知能指数が高いと自慢する日本人は、そのことを充分にわきまえているだろう」って、まるで自分が日本人じゃないみたいな論調ですね。そこまで日本が嫌いなのなら、止めはしないからさっさと大好きな中国に亡命すればよいのに。
 「日本人はずっと前からその権利を持っていたはずなんだがな」って始さん、日本人はしょっちゅう「その権利」を使っていますよ。過剰なくらいに。朝日新聞を始めとする反日グループだけでなく、産経も読売(創竜伝世界では「国民新聞」ですが)も、そして私を含む大半の日本国民も、「政治の腐敗を追及する権利」を使っていない日なんて一日もないのではありませんか?
 それと「OLの代表という女性の発言」というきわめて特殊な例に属するであろう主張を、あたかも一般的なOLの意見であるかのように扱ってはいけません。OLにだって様々な考え方があるのであって、こんな考えをしているOLばかりではありませんし、OLに対して読者が変な偏見を持ってしまうではないですか。ここの記述は、田中芳樹が否定しているはずの全体主義的発想で書かれていますよ。田中さん、早く自分の間違いに気づいてくださいよ。

さて、今回から巻末の座談会も批評いたしましょう。今回は批評というよりも私の個人的な感想みたいなものになっていますけどね。前の巻の方からも少し引用してみましょう。

創竜伝3 P223
<始「ま、しかし、ほんとに本が出て何よりだ」
余「読者の方から、早く第三巻を出してほしいってお便りを、ずいぶんいただいたものね」
始「それぞれ、ちゃんとお礼をいっときなさい。昔はともかく、もうお手紙をいただいても、いちいち返答が出せなくなってしまったからなあ」
終「みんな、ありがとよっ。返事は出せなくても、お便りはみんな読んでるよ」
続「あ、そこは正確にね。ええと、ずいぶんたくさんのお便りをいただいたなかに、一通だけ、差出人の住所氏名がまったく書かれていない封書がありました。残念ですが、作者は、匿名で郵送されたきた手紙は、いっさい読まない主義です。この封書は、開封しないまま保管しておきますので、お心あたりの方は、講談社あてにご連絡ください。住所氏名を明記してね。
余「ええと、郵便局のスタンプは「笠松」日付は七月二八日になっています。お心あたりの方、どうぞよろしく」>

 普通この手のあとがきで、自分に届けられた手紙について公言するでしょうか?どうもこれは不必要な記述だと思うのですが‥‥。「匿名」の人の手紙がさらし者になっているし、完全に当時の時事問題でしかないし、当事者以外にとっては何のことかもさっぱりわからないんですよね~。少なくとも私は、自分に対して届けられた手紙の苦情を、小説のあとがきで述べている人を他に見たことがないのですが。
それよりもこの作家は、「匿名で郵送されたきた手紙は、いっさい読まない主義」などと公言していますが、だとすると新聞の投稿欄やテレビ・ラジオ番組などの「匿名」の人の主張は一切見ていないのか、と問いたくなりますね。何しろこの掲示板での私の投稿も、ハンドルネームを使用した「匿名」での投稿ですからね(一応メールアドレスは書いていますけど)。だから「匿名」であるというだけの理由で「いっさい読まない」という考えを手紙以外にも拡大すると、ここの掲示板の主張も「匿名」であるという理由だけで読まれないし、自分を批判したいのならば実名を使え、ってな結論になってしまうわけです。手紙とインターネットの違いは当然あるのでしょうけれど、田中芳樹はどうも2つの概念を混同している気がするのですよ。私の思い込みでしかないのかもしれませんが、インターネットについて田中芳樹が触れている個所が、最近の田中作品のどこにもないんですよね~(^^;)。インタビューなどでも全然触れていないようですし。

創竜伝5 P229
<始「差出人には気の毒だが、しかたないな。作者はこれまでも匿名の手紙を読まなかったし、今後も読むことはない。きちんと住所氏名を明記して手紙をくださる他の読者に対して失礼にあたるからな」>

実はこの主張に関して、管理人さんに1つ聞きたいことがあります。管理人さんは以前田中芳樹に、このHPを紹介する手紙を「本名」を使って送ったとか。上の主張に従うと、田中芳樹はその手紙を読んでいるはずなのですが、それに対する返事か、このHPへの感想の手紙ないしメールは何かきましたでしょうか?その反応で、田中芳樹が自分への反論に対してどういう対応をしているのか、上の主張がウソか本当かということが少しは分かると思うのですが。

創竜伝5 P232~P233
<余「結末なんてあるの?」
終「こら、いうてはならんことを!」
続「それはあるでしょう。作者は、作品を未完に終わらせてはならないという強迫観念の所有者ですから、未完でずるずる続けるということはありませんよ」>

今となっては笑いたくなる(泣きたくもなりますが)タワゴトですな。この時期は作者もまだ今ほど遅筆じゃなかったんですよね~(T_T)。このままいくと、「寿命による作者死亡」という結末になって、冗談抜きに全てのシリーズ物が「未完」で終わってしまうのではないですかね?しかも創竜伝の場合はその偏向した社会評論のために物語が不必要に長くなっていますから。何でも創竜伝は最初10巻で完結するはずだったそうですが、それが伸びたのはやはり社会評論の入れすぎと中国物の前世話を入れすぎたことが響いていると思いますね。これらがなかったら、創竜伝はまだ8巻ぐらいで止まっていたのではないでしょうか?

ところで創竜伝の座談会も、いよいよ6巻から変な社会評論や5流の意見(もしくは一部分の引用)に対する「反論」などをやっています。座談会でまで社会評論をするなよな、と言いたくなりますが、次の巻からの批評はこれらも指摘していきます。

それでは、次からは6巻の批評に突入します。

board1 - No.1114

まとめレス

投稿者:冒険風ライダー
1999年04月17日(土) 07時48分

 俺様ランチさん、私にとって「クラン」は、田中芳樹作品のなかでも最低最悪のシロモノであると考えています。ストーリーも社会評論も創竜伝以上に劣悪だし、特に後半の「敵の変身シーン」のところで「変身は神聖な行為だ」なんてアホな理由で主人公が変身が終わるまで待っていた個所などは、「田中芳樹らしくない描写だ」と思いました。この小説、よほど売れなかったのでしょうね。この掲示板でさえ誰も批評していないし。
 それと私の創竜伝批評のスタンス、分かっていただけて何よりです。あの批評は正直言って、田中芳樹ファンにとっては不快なものだろうな、とは思っていましたので。田中芳樹ファンの感想も聞きたいと考えていましたので、「こういう視点もあるのだな」と参考にさせていただきました。やはり違う意見というのも結構貴重なものですからね。

 M野さん、「竜堂兄弟の後始末」の具体的な描写が、創竜伝2のP125~P131に詳しく載っています。深夜の不法侵入、人の寝込みを襲う、プライバシーの侵害、力を使った自白強要、強盗、器物破損……しかも本人達は「相手が権力者」だという理由だけで何の罪悪感も感じていないんです。私は、創竜伝最大の悪党は4人姉妹でも牛種でもなく、絶対正義を振りかざし、自分たちが勝手に悪とみなした者に対する容赦ない暴力的な行為に一切の罪悪感を覚えない竜堂兄弟なのではないかと最近考えています。創竜伝中最大の犯罪者(前科何十犯あるのでしょうか?)なのに警察は何もできないし(犯罪の立証は政治家の汚職事件よりもずっと簡単なのに)。竜堂兄弟の行動原理は、彼らが否定しているはずの「牛種の理論」そのものなんですよね~。
 井沢元彦氏の日本人論は私も結構好きです。創竜伝の社会評論などよりもはるかに説得力があるんですよね。「逆説の日本史6」では、岳飛と秦檜について田中芳樹と全く正反対の認識を披露している点も面白いです。

 管理人さん、私もあのストーリーの下手さぶりを批判するのは正直言ってイヤですね。社会評論がなくなったらストーリーが劣悪になるというのはどういう事なんでしょうか。偏向した社会評論を入れる事によってしか小説の面白さが保てないというならば、少なくとも現代物を書く資格はないと思うのですけどね。

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