4代目掲示板過去ログ

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投稿ログ93 (No.1705 - No.1727)

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board4 - No.1705

Re:あずぎんが英雄伝説

投稿者:Merkatz
2002年04月08日(月) 09時43分

皆さん結構「あずまんが大王」読んでいらっしゃるんですね。
とうとうこのネタに手を出したかという感じです(笑)。

board4 - No.1706

過去ログ更新のお知らせ

投稿者:冒険風ライダー
2002年04月08日(月) 12時15分

HP「過去ログ資料館」に、
「田中芳樹を撃つ!」4代目掲示板の投稿1401~1700番
「ノイエ・ラント light board掲示板」の投稿941~980番
までをアップデート致しました。
過去ログをまとめて閲覧したい方は上記URLリンクからどうぞ。

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board4 - No.1707

Re:あずぎんが英雄伝説

投稿者:クロイツェル
2002年04月09日(火) 10時19分

ミッターマイヤー「卿はなぜラインハルト様に仕えているのだ?」
オーベルシュタイン「金髪の孺子とか好きだからー!」
ミッターマイヤー「…なら赤髪ののっぽはどうなのだ?」
オーベルシュタイン「それはそれでー!」

おそまつ(^^;

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board4 - No.1708

更新のお知らせ

投稿者:本ページ管理人
2002年04月10日(水) 15時54分

更新しましたのでお知らせします。

>冒険風ライダーさん
いつもありがとうございます。

>折橋 瞭さん
件の部分を削除しましたのでご確認下さい。

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board4 - No.1709

Re:自由惑星同盟は共産主義国家か?

投稿者:優馬
2002年04月10日(水) 15時56分

優馬です。イッチーさん、いらっしゃい。(私も久しぶりなんですが)

私も、「同盟の政治は日本型」というご指摘に賛成です。
というか、田中芳樹とうちゃん、「悪い民主主義」のモデルとして日本の「55年体制」、イッチーさんのおっしゃる「一党優位体制」を考えていたフシがありありです。もちろん田中芳樹的バイアスはしっかりかかっていて、後年「創竜伝」で大ブレイクする「政治評論」は同盟の政治描写の中に胚胎していたと言えます。

例えば、
1.非常に感情的なもので政治が動く
2.マスコミが政府をチェックする機能が弱い
3.三権のうち国会と司法の力が弱い
(戦争を始めるのに国会対策をする必要がないみたいですもんね。)
4.野党は吠えるが実質的には何も変わらない

・・・てなふうに、同盟の政治と自民党支配の日本政治は非常に似ていると思います。反戦政党ってきっと旧社会党みたいに政策は非現実的なんだけど根強い支持者がいるんでしょうね。

ん? そうするとジェシカ・エドワーズは辻元清美か?!
・・・それって結構イヤぁ!!

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board4 - No.1710

Re:おっしゃられていることは正論だと思いますが…

投稿者:本ページ管理人
2002年04月10日(水) 15時56分

> このページ自体を批判するより、中にはいって討論した方がよっぽど面白いという事です(笑)

そうですね。よろしくお願いします。

> ええと、この掲示板は銀英伝のパロディ掲示板ですか?
> なにか他の、例えば創竜伝などで討論になるようなことを思いついたら書き込んでもいいんですか?

パロディ掲示板ではありませんが、パロディ投稿もアリです。
何か議題になるような事がありましたらお願いします。

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board4 - No.1711

Re:自由惑星同盟は共産主義国家か?

投稿者:本ページ管理人
2002年04月10日(水) 16時00分

シチュエーション的に蒋経国あたりの台湾に似ている?
たぶん、モデルにはなってないでしょうけど(笑)

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board4 - No.1712

Re:更新のお知らせ

投稿者:本ページ管理人
2002年04月10日(水) 16時16分

前に話題になっていた田中氏のプロフィールが追加されています。
冒険風ライターさんの力作です。

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board4 - No.1713

Re:自由惑星同盟は共産主義国家か?

投稿者:イッチー
2002年04月10日(水) 16時56分

> 優馬です。イッチーさん、いらっしゃい。(私も久しぶりなんですが)

こちらこそよろしくお願いいたします。
>
> 私も、「同盟の政治は日本型」というご指摘に賛成です。
> というか、田中芳樹とうちゃん、「悪い民主主義」のモデルとして日本の「55年体制」、イッチーさんのおっしゃる「一党優位体制」を考えていたフシがありありです。もちろん田中芳樹的バイアスはしっかりかかっていて、後年「創竜伝」で大ブレイクする「政治評論」は同盟の政治描写の中に胚胎していたと言えます。
>
> 例えば、
> 1.非常に感情的なもので政治が動く
> 2.マスコミが政府をチェックする機能が弱い
> 3.三権のうち国会と司法の力が弱い
> (戦争を始めるのに国会対策をする必要がないみたいですもんね。)
> 4.野党は吠えるが実質的には何も変わらない
>
> ・・・てなふうに、同盟の政治と自民党支配の日本政治は非常に似ていると思います。反戦政党ってきっと旧社会党みたいに政策は非現実的なんだけど根強い支持者がいるんでしょうね。
>

優馬さんが私の意図を正確にとらえてくださって光栄です。同盟の政治を見ているとどうみても、現代日本政治(1955年体制)への批判にしか見えないんですよね。反戦派というのは日本でいえば革新勢力のことでしょうね。創竜伝は読んだことありませんが、他の作品を読んでいると革新派の人が言いそうな表現が散見されますしね。ただ、自分たちの国のあり方をもう一度再検討するという意味で同盟の政治ってけっこう興味深いとおもうのですが・・・。

> ん? そうするとジェシカ・エドワーズは辻元清美か?!
> ・・・それって結構イヤぁ!!

田中芳樹は現代の日本について銀英伝を発表した時点では予想していなかったと思いますが、サンフォード=森・トリューニヒト=小泉・ジェシカ=辻元とあてはめるとけっこううまくあてはまってしまうのが面白いですね。ちなみに、帝国領侵攻を最も強行に主張したウィンザー女史に扇国土交通相を思い浮かべてしまうのは私だけでしょうか(笑)。

親記事No.1694スレッドの返信投稿
board4 - No.1714

Re:自由惑星同盟は共産主義国家か?

投稿者:イッチー
2002年04月10日(水) 16時58分

> シチュエーション的に蒋経国あたりの台湾に似ている?
> たぶん、モデルにはなってないでしょうけど(笑)

初めまして。
むかし、銀河帝国・自由惑星同盟・フェザーンの関係って、中華人民共和国・台湾・香港の関係に似ていると思ったことがあります。

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board4 - No.1715

Re:反銀英伝ネタかな?

投稿者:Merkatz
2002年04月11日(木) 09時50分

>  ヤンは政府の命令を無視したことでいさぎよく裁きをうけようと考えますが、ヤンファミリーがそれを止めます。
>そのころ、ハイネセンポリス市内で同盟を一時裏切ったトリューニヒトに対する抗議暴動が発生し、トリューニヒトは捕らえられ、売国奴として市民からリンチを受けて虐殺されるでしょう。
>(あるいは地球教徒の援助をうけて逃亡)

虐殺まではいかないと思います。
民主国家の元首らしく、敗戦の責任を取って総辞職。
というより、国民が辞職を求めるのでそうせざるを得なくなるでしょう。
無責任ぶりがばれたので、二度と政界には復帰できないでしょう。
フェザーンで隠居生活でもするのでは。
(地球教徒の援助は受けないでしょう。
下野したトリューニヒトなんて何の利用価値も無いし、
トリューニヒトにしても、下手に救いを求めれば
過去の関係がばれる恐れがあるので)

>  後継首班には同盟の危機に縦横無尽の働きをしたアイランズが就任し、アイランズ政府はヤンの不問を決定し、市民は歓呼をもってヤンを出迎えます。アイランズは政府を一時離れていたレベロやホワンを再入閣させます。また非議員の閣僚が可能ならば、ビュコックが国防委員長に任命されるでしょう。これはビュコックを二度と危険な戦場に引きずりだしたくないというヤンの願望にも沿うものです。
>宇宙艦隊司令長官にはチェンが昇格し、ヤンは総参謀長としてこれを補佐。経済の再建をアイランズ政府に任せながら、
>イゼルローン要塞再奪取作戦を練ることになるでしょう。

閣僚は議員しかなれなかったような。(ちょっと曖昧)
アイランズが兼任する可能性のほうが高い気がします。
ビュコックは統合作戦本部長に昇進、
ヤンがバーミリオンの功績で宇宙艦隊司令長官に昇進するのが自然だと思います。
チュンはそのまま総参謀長に留まるか、他の要職にまわるか。

>  一方、銀河帝国では帝国宰相が死んだものの形ばかりの皇帝は残っているわけですから、当面これを残したまま、オーベルシュタイン・ミッターマイヤー・ロイエンタールによる三頭政治によってラインハルト死亡後の混乱を乗り切ろうとするのではないでしょうか。
とりあえず、マリーンドルフ伯またはブラッケやリヒターといった改革派貴族を帝国宰相に据えて、ラインハルトの改革路線の踏襲を帝国国民に示して人心の動揺をおさえる一方、オーベルシュタインが軍務尚書・ミッターマイヤーが宇宙艦隊司令長官・ロイエンタールがイゼルローン方面軍司令官(またはフェザーン方面軍司令官)に就任して、
>軍務を統率し、ラインハルト亡き後の軍隊の動揺をおさえるでしょう。

ラインハルトの改革路線を支持する点では、皆の利害は一致しているので、
当面の敵としては同盟、旧貴族連合軍、フェザーン残党、地球教となるのでしょう。
混乱といっても、民衆に対しては改革路線の堅持を約束すればよいだけですし、
リーダー不在とはいえ、ローエングラム陣営の人間は、
どうも野心が少ない人たちばかりですので(ロイエンタールを除く)、
信長の死における秀吉・勝家の争いみたいなことは、
すぐには起こらないでしょう。

ただし、ロイエンタールは爆弾です。
必ず一定期間ののち帝国簒奪を考えるでしょう。

>  ただ、帝国・同盟ともに他国に侵攻する余裕はなくしばらく緊張状態が続くのではないでしょうか。

どちらかといえば同盟が受けた傷の方が深いので、
帝国が混乱しているうちにイゼルローンを取り返さないと、
帝国軍の再侵攻は免れないでしょう。

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board4 - No.1716

Re:反銀英伝ネタかな?

投稿者:イッチー
2002年04月11日(木) 18時54分

Merkatzさま
私の書き込みに丁寧なご批評ありがとうございます。自分で書き込んだ後に考えたこととMerkatzさまのご批評を参考にして、自分の考えを少し修正しようと思います。

> 虐殺まではいかないと思います。
> 民主国家の元首らしく、敗戦の責任を取って総辞職。
> というより、国民が辞職を求めるのでそうせざるを得なくなるでしょう。
> 無責任ぶりがばれたので、二度と政界には復帰できないでしょう。
> フェザーンで隠居生活でもするのでは。
> (地球教徒の援助は受けないでしょう。
> 下野したトリューニヒトなんて何の利用価値も無いし、
> トリューニヒトにしても、下手に救いを求めれば
> 過去の関係がばれる恐れがあるので)

なるほど。その可能性は高いでしょうね。私もトリューニヒト、政界引退という考えに賛成です。ただし、フェザーンは帝国の支配下にあるはずですから、同盟の偏狭の惑星で隠遁生活でも送ることなりそうですね。
>
> 閣僚は議員しかなれなかったような。(ちょっと曖昧)
> アイランズが兼任する可能性のほうが高い気がします。
> ビュコックは統合作戦本部長に昇進、
> ヤンがバーミリオンの功績で宇宙艦隊司令長官に昇進するのが自然だと思います。
> チュンはそのまま総参謀長に留まるか、他の要職にまわるか。

閣僚は議員しかなれなかったでしたっけ?(私も曖昧)ただ、議長と閣僚は兼任が禁止されていたはずです。(ですから、トリューニヒトはネグロポンティやアイランズを国防委員長に据えたのです)ですから、アイランズが議長に就任した場合、国防委員長には別の人物を据えなくてはいけないはずです。私としてはヤンにも理解のあるホワン・ルイ国防委員長というのが面白いと思うのですが・・・。財政委員長にはレベロが再登板し、帝国にフェザーンが占領されたどさくさにまぎれて、フェザーン資本の国有化による財政再建がおこなわれるでしょう。(発展途上国で革命が起こったときによくおこなわれる手)
 軍隊内では、トリューニヒト派のロックウェルやベイは退役においこまれて、反トリューニヒト派が主流を占めるでしょう。ビュコック統合作戦部長・ヤン宇宙艦隊司令長官・チェン総参謀長はMerkatzさんのおっしゃるとおりだと思います。キャゼルヌが後方勤務本部長が就任するでしょう。ヤンはシェーンコップとアッテンボローに策を授けて、イゼルローンを再奪取させ、シェーンコップがイゼルローン要塞司令官、アッテンボローが艦隊司令官となるでしょう。

> ラインハルトの改革路線を支持する点では、皆の利害は一致しているので、
> 当面の敵としては同盟、旧貴族連合軍、フェザーン残党、地球教となるのでしょう。
> 混乱といっても、民衆に対しては改革路線の堅持を約束すればよいだけですし、
> リーダー不在とはいえ、ローエングラム陣営の人間は、
> どうも野心が少ない人たちばかりですので(ロイエンタールを除く)、
> 信長の死における秀吉・勝家の争いみたいなことは、
> すぐには起こらないでしょう。

考えてみたら、オーベルシュタインはブリュンヒルトに同乗しているので、ラインハルトと一緒に死亡していますね。すると、ラインハルト死後はロイエンタールとミッターマイヤーが中心となって帝国を支えることになりますね。(まさに帝国の双璧)おそらく、当面は政務と軍務を分離し、政務は改革派貴族に任せて、改革路線の継続を国民にアピールし、軍務はロイエンタールとミッターマイヤーが中心となって取り仕切ることとなるでしょう。おそらく、ロイエンタールが軍務尚書として政府ににらみをきかせ、ミッターマイヤーが宇宙艦隊司令長官として実際の指揮をとる形になるのではないでしょうか。帝国宰相には野心のないマリーンドルフ伯が軍部の支持を得て、就任するのではないでしょうか。
 ラインハルトが死亡しても、門閥貴族の勢力は根絶されているので、帝国に大きな混乱はないと思います。(小説ではラインハルトが死んでいたら、帝国はいくつかの領邦国家に分裂していたであろうと書かれていたような気がしますが、それは考えられません)ただし、フェザーンで独立または自治を要求する暴動が発生する可能性は高いと思います。当面、帝国政府はフェザーン暴動の鎮圧に手を焼くでしょう。
>
> ただし、ロイエンタールは爆弾です。
> 必ず一定期間ののち帝国簒奪を考えるでしょう。
>
むしろ、ミッターマイヤーの後押しで、ゴールデンバウム王朝の廃絶→ロイエンタール王朝の成立となるのでは?ただし、ロイエンタールは子孫を残そうという意志がなさそうなので、ミッターマイヤー夫妻に子供が出来た場合、その子を後継者とすると宣言しそうな気がします。あるいは女官かなにかに手を出して出来た子供が後を継ぐかもしれない。(笑)ロイエンタールは反乱のときの言動から同盟領には関心がなさそうなので、イゼルローン要塞が再奪取された後で、同盟が申し出る休戦に乗るかもしれません。ロイエンタール王朝誕生の時点で、ミッターマイヤーが宰相に就任するでしょう。(あるいは固辞して、軍務尚書に就任の可能性も)

> どちらかといえば同盟が受けた傷の方が深いので、
> 帝国が混乱しているうちにイゼルローンを取り返さないと、
> 帝国軍の再侵攻は免れないでしょう。
>
フェザーン暴動に乗じて、同盟がイゼルローンを再奪取するのでは。その時点で、同盟は今度こそ、帝国に休戦を呼びかけるでしょう。同盟領への野心のなさそうなロイエンタール・ミッターマイヤー政府であれば、これを受け入れるかもしれません。ここで休戦阻止を狙う地球教徒による陰謀が発覚し、帝国・同盟合同軍による地球教本部の捜索と侵攻がおこなわれるのでは。

帝国・同盟休戦後のキャラたち
ヤン・・・軍に退職を申し出て、初代駐帝国大使への任命と引き換えに認められる。新妻フレデリカと駐在武官ユリアンを連れて赴任。
ユリアン・・・駐帝国大使館駐在武官を務めた後、同盟軍戦史部に転属願いを出し、ヤンの伝記をまとめる。キャゼルヌの娘と結婚し平和な家庭を築く。
シェーンコップ・・・イゼルローン要塞で娘のカリンと出会う。長らく反目しあうも娘と和解。女性に縁のないアッテンボローとカリンを引き合わせ、軍を退職後は娘夫婦の世話になる。
アッテンボロー・・・軍に退職を願い出るも却下され、軍人として生涯を終える。軍を退職後、「イゼルローン要塞秘密日記」を出版。
ロイエンタール・・・帝国皇帝に就任。後継者にはミッターマイヤーの子供を指名するが、肝心のミッターマイヤー夫妻に子供が出来ず、女官に生ませた子供が後を継ぐ。
ミッターマイヤー・・・ロイエンタールより長生きし、ロイエンタールの死後、その子供を補佐。
ヒルダ・・・初代駐同盟帝国大使に就任。帰国後、工部尚書シルヴァーベルヒと結婚。

私がラインハルトが好きではないからかもしれませんが、バーミリオンでラインハルトが殺されるという展開のほうがストーリーとして無理がないような気がするのですが・・・。(なぜ、あのとき、ヤンがためらったのか全くわからない)

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board4 - No.1717

Re:反銀英伝ネタかな?

投稿者:赤の8番
2002年04月12日(金) 13時26分

こんにちは。
ヤンがあそこで停戦命令に従わなかった場合、ですね。
一番妄想の虫がうずく設定です。

ヤン艦隊は停戦命令に従わなかったとすると、同盟政府からすると「反政府勢力」と断罪されても仕方がないと思われます。その場合を個人的妄想に牽引してもらい考えてみました。

バーミリオンではブリュンヒルト撃沈の報で帝国軍は一旦引くでしょう。帝国軍は同盟領まで遠征していたわけですから、一旦停戦に近い状態になるのでは?と思います。
残された帝国軍提督たちは、弔い合戦を心に誓うにちがいありません。
ところが、ヤンとその一派は、一時停戦の後今度は同盟政府からの弾劾に立ち向かうことになります。
そこで2つ方向があると思われます。
1)大人しくハイネセンに戻り政府の追及を受ける、メルカッツに一定戦力を預けるのは同じ
2)バーイリオンからそのままヤン艦隊が動くシャーウッドの森と化す

1)の場合は、原作より時間や手間がかかったとしても、元一派によりヤンとその仲間たちが救出され、メルカッツたちと合流。。。しかしイゼルローン攻略へは向かえないのでは?と思います。流石にこれでビュコックたちがヤンたちに手を差し伸べられるとは思えないからです。そこで結局は(2)と同じ、少ない戦力で宇宙をさすらう・・・に陥ると思われます。

妄想を進めると、くされ同盟政府はヤン艦隊の殲滅作戦に出るかなと。拠点のないヤン艦隊はかなり厳しい立場になりますね。
とりあえずここまで。

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board4 - No.1718

Re:反銀英伝ネタかな?

投稿者:イッチー
2002年04月12日(金) 14時11分

> こんにちは。
> ヤンがあそこで停戦命令に従わなかった場合、ですね。
> 一番妄想の虫がうずく設定です。
>
赤の8番さま、こんにちわ。イッチーと申します。

> バーミリオンではブリュンヒルト撃沈の報で帝国軍は一旦引くでしょう。帝国軍は同盟領まで遠征していたわけですから、一旦停戦に近い状態になるのでは?と思います。
> 残された帝国軍提督たちは、弔い合戦を心に誓うにちがいありません。

「弔い合戦」という要素を忘れていました。先に私が予測したように仮にロイエンタール・ミッターマイヤー政府が帝国に誕生したとしても、簡単に休戦にはなりそうもありませんね。

> ところが、ヤンとその一派は、一時停戦の後今度は同盟政府からの弾劾に立ち向かうことになります。

なぜ、同盟はヤンを弾劾しなければいけないのでしょう?帝国軍が一時去ったとしても、再侵攻してくることは目に見えています。戦力がほとんどない同盟にとって、ヤンの戦力を失うことは得策ではありません。帝国への無条件降伏はトリューニヒトが独断で決めたことで同盟国民の大多数は降伏反対だと思います。仮にトリューニヒトがヤン討伐を命じても、同盟軍の大多数は従わないでしょう。(帝国保護下にあったレベロ政権とは明らかに状況が異なる)もし、トリューニヒトが情報操作をおこなって、ヤンを悪者にしたとしても、ヤンがバクダッシュの助けを借りて、同盟全土に「私は政府から即時停戦命令を受けたが、同盟と民主主義を守るためにあえてブリュンヒルトを攻撃した」と訴えれば、同盟の大多数はヤンの味方をするでしょう。そうでなくても、国家の非常時にトリューニヒトがいかに無責任であったかを同盟国民は覚えているはずですから、帝国軍撤退後、トリューニヒトの求心力は崩壊しているのではないでしょうか?
>

親記事No.1664スレッドの返信投稿
board4 - No.1719

Re:反銀英伝ネタかな?

投稿者:赤の8番
2002年04月12日(金) 15時16分

イッチーさま、よろしくです。

> なぜ、同盟はヤンを弾劾しなければいけないのでしょう?
双璧がハイネセンへ降伏を勧告したのです。
喉元に迫った帝国軍に、同盟政府は「こいつが勝手にやりました!」とヤンの首を差し出すことでしょう。その後での一時停戦です。
(ハイネセンに迫った帝国軍が双璧以外であった場合、その場でラインハルトの仇をハイネセン市民の命で償わせたかもしれません。)
なので、同盟政府からすれば「あいつが悪いから責任とらせましょう!」ということになると思います。
また、一応政府の対面を保っているならば、一軍人がその指示に従わないかつある程度の規模の軍閥を把握している、ならば、逆賊として見られても仕方がないと思います。

いずれにせよ、ヤンに残されたチャンスは同盟市民の支持と、帝国の出方ではないでしょうか。宿敵(?という設定にまでなっていればですが)ラインハルトを倒したヤンにはそれなりの支持が集まるかもしれません。しかしどんなに優秀な軍指導者も、議会制民主主義の国の元では公僕の一人でしかありえません(某パウエル氏しかり)。

いずれにせよこの後のヤンには「ルビコン」を越えるべきかどうか、という難題が待ち受けるわけです。

親記事No.1664スレッドの返信投稿
board4 - No.1720

Re:反銀英伝ネタかな?

投稿者:イッチー
2002年04月12日(金) 16時02分

> > なぜ、同盟はヤンを弾劾しなければいけないのでしょう?
> 双璧がハイネセンへ降伏を勧告したのです。
> 喉元に迫った帝国軍に、同盟政府は「こいつが勝手にやりました!」とヤンの首を差し出すことでしょう。その後での一時停戦です。
> (ハイネセンに迫った帝国軍が双璧以外であった場合、その場でラインハルトの仇をハイネセン市民の命で償わせたかもしれません。)

帝国の双璧の性格からしてラインハルト死去の報告を受け取ったあと、ハイネセン市民に危害をくわえず整然と去っていくと思います。そうすると、ハイネセン市民の心理状態からして、彼らの憎悪はハイネセン市民を危険に陥れようとした帝国軍ではなく、自己の保身のために国家自体を売り渡そうとしたトリューニヒトに向かうでしょう。そのなかでトリューニヒトが政権を維持できるとは考えられません。首都では当然暴動が発生するでしょうし、同盟国民の多数はヤンを支持するでしょう。

> なので、同盟政府からすれば「あいつが悪いから責任とらせましょう!」ということになると思います。
> また、一応政府の対面を保っているならば、一軍人がその指示に従わないかつある程度の規模の軍閥を把握している、ならば、逆賊として見られても仕方がないと思います。
>
むしろ、同盟国民はヤンを救国の英雄と迎えるのでは?そんなヤンを国賊のように扱う政府があるとすれば、同盟国民が黙っていないでしょう。

board4 - No.1721

やらないとは思うけど

投稿者:佐々木公彦
2002年04月12日(金) 17時36分

黒色騎兵団による、ハイネセン総攻撃。

親記事No.1721スレッドの返信投稿
board4 - No.1722

1664番へのレスのつもりでした

投稿者:佐々木公彦
2002年04月12日(金) 17時38分

> 黒色騎兵団による、ハイネセン総攻撃。
>
1664番へのレスのつもりでした。
またやってしまった。

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board4 - No.1723

銀英伝1巻刊行時の日本の政治状況

投稿者:イッチー
2002年04月13日(土) 04時27分

 銀英伝1巻が刊行された1982年11月前後の日本の政治状況について調べてみました。

 1955年の保守合同以後、国会の過半数を占め、政権を独占していた自民党の優位は1970年代に揺らぎ始め、1976年・1979年の総選挙では自民党は衆議院の過半数ギリギリしか占めない「保革伯仲状態」という結果に終わっていました。1974年には田中角栄の金脈問題がマスコミで追及され、1976年には田中がロッキード事件の容疑者として逮捕され、「政治とカネ」の問題がマスコミでとりあげられていました。
 1980年、社会党が提出した内閣不信任案に自民党反主流派が同調し、衆議院は解散されました。選挙は当初、野党有利と思われていましたが、選挙中、ときの大平首相が急死したため、自民党に同情票が集まり、選挙は自民党の勝利に終わりました。後継の総理には「党内融和」の観点から大平派の実力者・鈴木善幸が選出されました。鈴木はもともと総理の器とは党内外で思われておらず、意外の印象を与えました。鈴木の後継の座を狙っていたのは、党内最大派閥・田中派の支援をうけた中曽根康弘、自民党ハト派三木武夫の後継者・河本敏夫、大平派と犬猿の仲の福田派の後継者・安部晋太郎、自民党タカ派の中川一郎でした。自民党総裁選の結果、中曽根が圧勝し、1982年11月、中曽根が首相に就任しました。当時、自民党内では改憲論や軍備増強論を要求する声が高まり、社会党代議士・石橋政嗣は1980年、「非武装中立論」を出版し、社会の右傾化に警鐘を鳴らしました。この本は30万部のベストセラーになり、革新勢力の根強い支持者がいたことを示しました。

ん?銀英伝1巻に描かれている同盟の様子に似ているような・・・。

銀英伝1巻によれば、同盟議長サンフォードは政争の渦中から湧き出た調整型の老政治家(鈴木善幸に似ている)で、国防委員長トリューニヒトはパフォーマンスの得意な政治家で後継者に目されている(中曽根康弘に似ている)と描写されています。政府与党は反戦派(革新勢力に似ている)と強硬派(自民党タカ派に似ている)に挟撃され、過半数を割る危機にさらされており(保革伯仲に似ている)、なんらかの戦果をあげる必要がありました。帝国領侵攻にはトリューニヒトのほかにレベロやルイといった良心的政治家(自民党ハト派のこと?)が反対しましたが、社会の大勢は主戦論に傾いていました。(当時の改憲論や軍備増強論に対するあてつけ?)

 自由惑星同盟の描写は案外、当時の日本政治を戯画したものかもしれません。そういえば、同盟は財政赤字に悩んでいましたが当時の日本でも財政赤字は深刻な問題で行政改革の必要性が叫ばれていました。

親記事No.1664スレッドの返信投稿
board4 - No.1724

Re:反銀英伝ネタかな?

投稿者:赤の8番
2002年04月13日(土) 10時26分

イッチーさま、早速にどうもです。
> むしろ、同盟国民はヤンを救国の英雄と迎えるのでは?そんなヤンを国賊のように扱う政府があるとすれば、同盟国民が黙っていないでしょう。
世論がどう盛り上がろうとも政治が簡単に動けないところは、議会制民主主義国家のもどかしい点でしょう。クーデターでも起きない限り、とりあえず現政権がヤンをどう扱うか?という視点で考えざるをえないのが、私の妄想の限界です。ヤン一派の同盟政府における立場は、政治的活動家ではなく、ただの「軍人」なわけですから。
トリューニヒトが弾劾されても、せいぜいがムネオが弾劾された程度ではと思われます。また、「市民暴動で国政が動いたことは、近代民主国家においてはないんだよユリアン・・・」と提督風に。(専制政治から民主国家への揺籃期にはありえたのですが。)

双璧については同意です、ですがその後帝国が同盟に対してどのような外交施策に出るかは、いろいろバリエーションが考えられると思います。

どうでしょうか?

親記事No.1664スレッドの返信投稿
board4 - No.1725

Re:反銀英伝ネタかな?

投稿者:イッチー
2002年04月13日(土) 14時20分

赤の8番さま、早速レスありがとうございます。

> トリューニヒトが弾劾されても、せいぜいがムネオが弾劾された程度ではと思われます。また、「市民暴動で国政が動いたことは、近代民主国家においてはないんだよユリアン・・・」と提督風に。(専制政治から民主国家への揺籃期にはありえたのですが。)

市民暴動で国政が動いたことはあります。
一、1919年、ワイマール共和制に移行したドイツで軍の一部が蜂起し、カップという人物を首班に据えたことがあります。(カップ一揆)ところが、社会民主党が呼びかけた労働者のゼネストによってカップは政権を維持できなくなり、カップ一揆は失敗しました。
二、1960年、日本で安保条約改正案を強行採決した岸信介政権に反発した市民がデモを起こし、日本中が騒然となりました。赤城防衛庁長官が自衛隊の出動を拒否したこともあって、岸内閣は総辞職しました。
三、1991年、ソ連共産党の保守派がクーデターを起こして、政権を奪取しましたが、ソ連市民はデモを起こし、軍の一部も加わって、クーデターは失敗に終わりました。
一・三は専制政治から民主制への揺籃期の出来事とおっしゃるかもしれませんが、二は明らかに近代民主国家で起こった出来事です。トリューニヒト政権が総辞職して、アイランズ政権が誕生するというのは、1960年の日本で岸内閣が総辞職して池田内閣が誕生したというレベルのことです。(政権与党は変わらない)それくらいのことは市民暴動で実行可能でしょう。同盟憲章には抵抗権も認められているそうですし・・・。(コミック版10巻でシャンゴ星市長が言っています)

ことの推移を整理してみましょう。トリューニヒトはバーラトの和約で自分と自分の家族の安泰と引き換えに同盟の降伏を申し出ました。仲間も一緒に帝国に逃げられるようとりはからうのならともかく、自分だけの安泰をトリューニヒトははかったのです。
しかし、ラインハルトはヤンに殺され、和約は反故となります。双璧は無辜の市民を害することもなく整然と帝国に帰っていきます。ラインハルトが殺された以上、トリューニヒトはおいてけぼりです。そのトリュー二ヒトが今度はそしらぬ顔でヤン討伐を命じても、自分たちを見捨てようとしたトリューニヒトの命令を誰が聞くでしょうか?おそらく、トリューニヒト派の軍人たちも言うことをきかないでしょう。ハイネセンポリス市内は市民暴動で騒然となるでしょうし、機を見るに敏なロックウェルあたりがトリューニヒトを始末するかもしれません。仮に殺されなくてもトリューニヒトは外患誘致罪かなにかで裁かれる可能性もあります。
>
> 双璧については同意です、ですがその後帝国が同盟に対してどのような外交施策に出るかは、いろいろバリエーションが考えられると思います。
>
> どうでしょうか?

あくまでも同盟領併合を目指すか、休戦を目指すかのどちらかだと思います。ラインハルトは全宇宙の統一という壮大な目標を持っていましたが、ラインハルトの幕僚たちはラインハルトに従っていただけで別に同盟を何がなんでも滅ぼそうという考えはないでしょう。それはロイエンタールが反乱を起こしたとき「おれが欲しいのは銀河帝国だ。同盟領は共和主義者にくれてやる」と言っていたことからもうかがえます。ただ、「ラインハルトさまの仇を討ってやる!」と幕僚たちが思い込んでしまったら、あくまでも同盟再侵攻を目指すでしょう。
 ただ、同盟領侵攻のコストが高いと思えば無理に同盟には侵攻しないと思います。ですから、同盟としてはフェザーンで暴動を起こさせて、帝国軍をそっちにかかりきりにさせることとイゼルローン要塞を再奪取して帝国軍の戦意を喪失させることが必要でしょう。

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銀英伝考察3-1 ~銀英伝の戦争概念を覆す「要塞」の脅威~

投稿者:冒険風ライダー
2002年04月14日(日) 15時13分

 「銀英伝世界における要塞で連想するものは?」と問われたら、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか? イゼルローン要塞の「雷神の鎚(トゥールハンマー)」や、ガイエスブルク要塞の「硬X線ビーム砲(アニメ版銀英伝では『ガイエスハーケン』)」に代表される「要塞主砲」でしょうか? それとも、対ビーム用鏡面処理をほどこした超硬鋼度と結晶繊維とスーパーセラミックの四重複合装甲や、アニメ版銀英伝の流体金属に代表される「要塞外壁」でしょうか?
 銀英伝における要塞での戦いでは、必ずと言って良いほどこの「要塞主砲」と「要塞外壁」が持ち出され、しかも個人の用兵戦術や戦略理論の重要性が事あるごとに強調されるために、銀英伝世界における要塞は、ただ単に「強大な攻撃力と防御力を兼ね備えた巨大な軍事的ハードウェア」でしかないような扱いを受けています。
 しかし、私は以前からこのことに疑問を持っていました。銀英伝の記述を詳細に調べていくと、要塞には「主砲」や「外壁」といった「兵器としての攻撃力・防御力」など比べ物にならないほどの「最強の武器」が備わっており、しかもその「最強の武器」は、単に戦術上最強と言うのみならず、銀英伝のテーマや戦争概念をも完全に崩壊させてしまうほどの、恐るべき政治的・戦略的脅威をも兼ね備えていることが分かるからです。にもかかわらず、銀英伝のキャラクター達は、ヤンやラインハルトも含め、誰一人としてのこの「最強の武器」の存在に気づかず、要塞の素晴らしい潜在的能力を結果的に殺してしまう自爆的な戦いしか行っていなかったため、かなり滑稽な印象を私は受けてしまったものでした。
 その銀英伝の戦争概念やテーマをも完全に崩壊させる、戦術的にも戦略的にも政治的にも「最強の武器」とは一体何なのか? 今回はこれを検証してみたいと思います。
 では始めてみましょう。

1.銀英伝世界における「要塞」の基礎知識

 そもそも銀英伝世界における要塞というのは一体どのようなものなのでしょうか? 銀英伝世界の中では規模や能力において最大の存在であるイゼルローン要塞に関しては、以下の記述が存在します↓

銀英伝2巻 P11下段~P12下段
<イゼルローンは、銀河帝国領と自由惑星同盟領の境界に位置する人工惑星で、恒星アルテナの周囲をまわっている。いわゆる「イゼルローン回廊」の中心にあり、ここを通過しない限り、おたがいの領域に軍隊を侵攻させることは不可能だ。
 帝国が建設し、同盟が奪取したこの人工惑星は、直径六〇キロ、内部は細分すれば数千の階層にわかたれる。表面は、対ビーム用鏡面処理をほどこした超硬鋼度と結晶繊維とスーパーセラミックの複合装甲で、これが四重になっているという厳重さだ。
 戦略基地としての機能は、すべて備わっている。攻撃、防御、補給、休養、整備、医療、通信、管制、情報……。宇宙港は二万隻の艦艇を収容でき、整備工場は同時に四〇〇隻を修復できる。病院のベッド数は二〇万床。兵器廠は一時間に七五〇〇本のレーザー核融合ミサイルを生産する。
 要塞と駐留艦隊とを合計して、軍人の数は二〇〇万人に及ぶが、これに加えて三〇〇万人の民間人も居住している。大部分が将兵の家族だが、生活・娯楽関係の施設の運営を軍部から委託されている人々も含まれている。そのなかには女性ばかりの店もあるのだ。
 イゼルローンは要塞であると同時に、五〇〇万人の人口を有する大都市でもある。有人惑星で、これより人口のすくないものは数多い。社会資本もととのっている。学校はもとより、劇場、音楽堂、一五層をぶちぬいたスポーツ・センター、病院、保育所、そして内部完結型の給排水システム、淡水工場をかねる水素動力炉、酸素供給システムの一環でもあり森林浴の場でもある広大な植物園、主として植物性蛋白質とビタミンの供給源である水耕農場などの施設がそろっているのだ。
 要塞司令官と駐留艦隊司令官をかね、この巨大な宇宙都市の最高責任者として将兵を指揮する人物が、自由惑星同盟軍大将ヤン・ウェンリー提督だった。>

 また、レンテンベルク要塞に関しても、次のような記述が存在します↓

銀英伝2巻 P101下段~P102上段
<当初、ブラウンシュヴァイク公が第三の拠点に想定していたレンテンベルク要塞は、フレイア星系の小惑星ひとつをしめている。イゼルローンの巨大さにはおよばないが、それでも一〇〇万単位の将兵と一万隻以上の艦艇を収容する能力があり、戦闘、通信、補給、整備、医療など多種の機能をそなえ、貴族連合軍にとっては重要な存在だった。
 ミッターマイヤーに破れ、ラインハルトの本隊に追われたシュターデンは、残存兵力に守られ、かろうじてこの要塞に逃げこみ、傷ついた身体と心を休めていた。
 それだけなら、ラインハルトはこの要塞を路傍の小石として無視したかもしれない。しかし、この要塞には、多数の偵察衛星や浮遊レーダー類の管制センター、超光速通信(FTL)センター、通信妨害システム、艦艇整備施設などがあり、開戦以前から駐留している兵力も多かった。無視して前進すれば、後背でこうるさく蠢動される危険性がある。毒草の芽は早くつんでおくべきであろう。>

 これらの記述から考えると、戦略基地としての機能を全て備え、1~2万隻前後の艦艇を収容できるだけでなく、何百万人もの人口を何不自由なく生活させることができるだけの都市機能をも兼ね備えた人工惑星、それが銀英伝世界における要塞であると定義してかまわないでしょう。銀英伝2巻で貴族連合軍の根拠地として使用され、3巻で要塞対要塞の戦いを演じたガイエスブルク要塞、同じく銀英伝2巻のキフォイザー星域会戦後にリッテンハイム候が逃げ込んだガルミッシュ要塞にも、イゼルローン・レンテンベルクと同等の機能を保有しているものと思われます。
 ちなみに、銀英伝世界の中で一番大規模な要塞と定義されているのはイゼルローン要塞(直径60km)で、規模においてそれに対抗しうるとされているのがガイエスブルク要塞(直径40~45km、質量約40兆トン)となっています。その他のレンテンベルク・ガルミッシュといった帝国内に存在する要塞は、これよりもさらに小さい規模の要塞でしょう。

2.無限の自給自足能力を保有する「永久要塞」の脅威

 では、それほどまでの戦略基地としての能力と都市機能を兼ね備えた、銀英伝世界における要塞の補給体制は一体どうなっているのでしょうか?
 古来、堅固な城壁に囲まれた城塞都市や要塞が、外部からの連絡と補給路を寸断し、孤立させる封鎖作戦によって陥落した例は数多く、要塞や城塞都市にとって、外部からの補給システムは極めて重要なものでした。補給物資があって初めて要塞は攻撃・防衛の拠点として満足に機能するのであり、備蓄されている補給物資が尽きてしまえば、たとえ要塞自体の攻撃力・防御力がどれほどまでに強大であったとしても全く使い物にならなくなり、要塞は全面降伏するか自滅するかの二者択一を迫られる状況に追いやられることになってしまいます。
 また、将兵の心理というものは、実際に補給物資が底をつくことよりも「なくなる過程」での不安が大きいものです。補給を断たれた前線の将兵達は自分達の前途に不安を覚えるようになるため、補給を断たれた時点から士気と戦力が低下していき、さらにそれが長期化すると、次第に反乱やサボタージュ・脱走などといった行為を繰り返すようになり、まともな軍隊としての機能すら維持できなくなってしまうのです。外部からの連絡と補給に頼る要塞に対して、それを寸断する封鎖作戦はまさに必勝の戦法であると言えるでしょう。
 ところが銀英伝世界における要塞に対しては、この「必勝の戦法」であるはずの封鎖作戦が、逆に要塞攻撃側にとって圧倒的に不利な作戦となってしまっているのです。その恐るべき実態を最も直截的に窺い知ることができる記述が、銀英伝8巻における、ヤン暗殺後のイゼルローン陣営の戦略に関するユリアンとキャゼルヌの会話に存在します↓

銀英伝8巻 P204下段~P205上段
<「ヤン提督がいつもおっしゃっていたことはイゼルローン回廊の両端に、異なる政治的・軍事的勢力が存在してこそ、イゼルローン要塞には戦略的価値が生じる、ということでした」
「うん、それはおれも聞いたことがある」
「いまイゼルローンが安泰でいられるのは、皮肉なことに、その戦略的価値を失ってしまったからです。価値が回復されるとき、つまり帝国に分裂が生じるとき、イゼルローンにとって転機がおとずれるでしょう」
「ふむ……」
「どのみち、急速に事態が変わるとは思っていません。国父アーレ・ハイネセンの長征一万光年は五〇年がかりでした。それぐらいの歳月は覚悟しておきましょうよ」
「五〇年後には、おれは九〇歳になってしまうな、生きていれば、だが」>

 この会話が行われた当時の状況と、この会話で出てきている年数に注目してください。当時のイゼルローン要塞は回廊の両出口を帝国側に押さえられた孤立無援状態であり、外部からの補給に頼ることができない状態であることを当然承知しているはずのユリアンが「事態の急変には50年の歳月がかかる」と気長な持久戦戦略を述べているのに対して、「イゼルローン陣営における補給の権威」であるキャゼルヌが、孤立無援状態のイゼルローン要塞で50年もの持久戦を行うために必要な諸々の補給物資の調達に関して何ら懸念を抱いている様子がないのです。ということは、イゼルローン要塞で50年もの持久戦を行うに際し、補給事情は何ら問題にはならないということを、イゼルローン陣営の当事者達は当然のように認識していることになります。
 このことから、イゼルローン要塞には100万単位の人口を全て養えるだけの食糧自給能力と、軍隊が戦うに際して必要な戦略物資を全て自給自足で調達することができる能力が備わっていることが判明するのです。しかもこの自給自足能力は、孤立無援状態のイゼルローン要塞の人口と軍隊を半世紀以上も余裕で支えることができるというのですから、ほぼ半永久的に機能し続けるものであると言っても過言ではありません。そして、イゼルローン以外の要塞も、ほぼ同じ自給自足能力を保有していると考えて差し支えはないでしょう。
 この「無限の自給自足能力」が、戦術的にも戦略的にも、そして政治的・経済的にも、味方には莫大な利益を、敵には多大な脅威を与える「最強の武器」なのです。何しろ、要塞を防衛する側は、理論的には永遠に補給の心配をすることなく戦い続けることができるため、長期にわたる籠城戦が可能となるのですし、また要塞を攻撃する側は、要塞が保有する「無限の自給自足能力」のために、補給物資の欠乏を促す封鎖作戦を展開することがほぼ不可能で、まともに要塞を攻略しようとするのであれば、常に力攻めによる短期決戦を強要されることになるのです。それに対して要塞防衛側は、外壁と主砲を前面に押し出して艦艇の消耗を抑えつつ戦えば、余程の事態でも生じない限り、少ない犠牲で容易かつ確実に敵を撃退することができるのであり、このことが要塞防衛側に多大な心理的安心感を、要塞攻撃側に対して過重なまでの物質的・精神的な負担を与えることはほぼ間違いないでしょう。
 もしこの「無限の自給自足能力」が銀英伝世界の要塞に備わっていなかったら、攻撃側にとって要塞の攻略は遥かに容易なものとなったことでしょう。いかに要塞防衛側が主砲の破壊力と堅固な外壁に頼って籠城戦を行ったとしても、封鎖作戦を行って敵の補給路を断ってしまえば、要塞攻撃側はほとんど戦わずして要塞防衛側を餓死状態に陥れ、全面降伏か自滅かの二者択一を迫ることができるのですから。イゼルローン要塞に立て籠もって果てしない籠城戦を続ける方針を採用したユリアンらヤン・ファミリーのお歴々も、さすがに補給の問題を考慮して戦略方針を根本から練り直さなければならなかったことでしょう。
 要塞が持つ「最強の武器」とは、絶大な破壊力を持つ主砲でも、堅固な防御力を持つ外壁でも、要塞を支援する大規模な駐留艦隊でもなく、それらの攻撃力・防御力を支え続け、補給物資調達の心配をする必要なく永遠に戦い続けることができる「無限の自給自足能力」にこそあるのです。

3.「移動要塞」の大いなる可能性

 ところが銀英伝世界のキャラクター達は、ヤンやラインハルトも含め、この「永久要塞」が保有する「最強の武器」が秘めている驚異的な潜在的能力を活用した戦闘方法や政治戦略を立案しようとすらしなかったのです。アレほどまでに何度もしつこく補給の重要性を説き、かつ要塞が持つ「無限の自給自足能力」の存在を充分に認識していたにもかかわらずです。
 それを最も端的に表しているのが、銀英伝3巻で帝国軍科学技術総監の地位にあったアントン・ヒルマン・フォン・シャフト技術大将によって提言された「移動要塞技術」に対する各人の反応です。前述のように「永久要塞」が保有する「無限の自給自足能力」はあまりにも驚異的なものですが、それに加えて「永久要塞」を自由に移動させることができるなどという特性までさらに付加されるというのであれば、その潜在的能力はもはや計り知れないほどに強大なものとなり得るのです。
 たとえば、銀英伝7巻におけるヤンのイゼルローン再占領後、ヤンは自分達が他に取り得た戦略のひとつとして、次のような「共和革命戦略」を提唱したことがあります↓

銀英伝8巻 P216上段~P217上段
<さらには、「共和革命戦略」についても、ヤンは語ったことがある。イゼルローンを再占拠した後の一日である。
「吾々は、イゼルローン要塞を占拠するという道を選んだが、ほんとうはもうひとつ選択肢がなかったわけじゃないんだ」
 それは、革命軍の移動する先々に、共和主義の政治組織を遺してゆくというやりかたである。あえて単一の根拠地にこだわらず、広大な宇宙それ自体を移動基地にして、「人民の海」を泳ぎまわるのである。
「むしろそのほうがよかったのかもしれないな。イゼルローンの幻影に固執していたのは、私のほうだったかもしれない、帝国軍の連中ではなくて」
 後悔というほどの強烈な思いではないにしろ、ヤンには残念に思う気分があるようであった。ヤン家の一員になって以来何千杯めかの紅茶を彼の前に差しだしながら、ユリアンは当然すぎるほどの質問をした。
「どうしてそれが不可能だったのです?」
 ヤンの戦略構想が無に帰し、次善をとらざるをえなかった理由を、ユリアンは知りたかった。可能であれば、最善の途をヤンはとったにちがいないのだから。
「資金がなかったからだよ」
 即答してヤンは苦笑した。
「笑うしかない事実、とはこれだな。吾々はイゼルローン要塞にとどまっているかぎり、食糧も武器弾薬もどうにか自給自足できる。ところが……」
 ところが、イゼルローンを離れて行動すれば、定期的な補給が必要不可欠になる。バーミリオン会戦のときには、同盟軍の補給基地が利用できたが、今回はそうはいかない。物資の提供に対しては金銭で酬いねばならないが、資金がなかった。掠奪は絶対に許されない立場である。自給自足できる根拠地にたてこもらざるをえなかった。最初に充分な兵力があれば、ガンダルヴァの帝国軍基地を急襲し、その物資をえた後に方向を転じる方法もとりえたが、それがヤンに備わったのはイゼルローン占拠後のことだ。
「戦術は戦略に従属し、戦略は政治に、政治は経済に従属するというわけさ」>

 イゼルローン占領後にこのようなボヤキをユリアンに洩らしているヤンですが、このヤンが提唱する「共和革命戦略」を実行するに際して懸念材料として挙げられている「補給とそれに伴う資金の問題」は、実のところヤン自身が占拠したイゼルローン要塞を「移動要塞」に改造してしまえば簡単に片付いてしまう程度の問題でしかないのです。
 ヤン自身が明確に述べているように、イゼルローン要塞に籠もっている限りは、食糧も武器弾薬も全て自給自足することができます。ならばこれを「移動要塞」に改造してしまえば、補給の心配を全くする必要なく「革命軍の移動する先々に、共和主義の政治組織を遺してゆく」という戦略を、「あえて単一の根拠地にこだわらず、広大な宇宙それ自体を移動基地にして、『人民の海』を泳ぎまわ」って実行することが現実的なものとなりえるではありませんか。
 しかも「移動要塞」が技術的に可能であることはすでに帝国のシャフト技術大将が立証するところであり、さらにヤンは「ガイエスブルク移動要塞」という実例を目の前で確認までしているのです。ならば「無限の自給自足能力を持つ要塞」が「移動できる」という事実が持つ甚大な戦略的・政治的価値を理解することなど、普通に考えれば造作もないことであるはずでしょう。
 そもそも「移動要塞」の技術自体、実はそれほど難しいものではないのです。何しろ、シャフト自身が明言しているように、要塞の移動させる技術は「要塞にワープエンジンと通常航行用エンジンをそれぞれ12個ずつ円状に設置し、全てを同時に稼動させる」(銀英伝3巻 P45)という、ただそれだけの話でしかないのですから。「移動要塞」の提唱に際し、シャフトは別に何か特殊な技術を発明したわけではなく、ただ単に既存の宇宙航行用エンジンを少しばかり応用した使用方法を考案したに過ぎなかったわけです。これならばヤン側が「移動要塞」の技術を真似てしまうことはそれほど困難なことではないでしょう。
 もしもヤンがこの「移動要塞」の技術を駆使して件の「共和革命戦略」を発動したならば、さしものラインハルトも顔面蒼白にならざるをえなかったでしょう。何しろこの戦法は、バーミリオン会戦の前哨戦で帝国軍が散々苦しめられた「正規軍によるゲリラ戦」の超拡大発展バージョンであり、しかも「無限の自給自足能力」を持つ補給基地自体が巨大な火力と装甲つきでヤンに付随しているわけですから、このヤンの軍団を帝国軍が純軍事的に捕捉・殲滅することはほぼ不可能です。ヤン側にしてみれば、帝国軍が大挙して近づいてきたら要塞ごと逃走し、分散すれば要塞の火力と麾下艦隊を使って各個撃破するという戦法を取れば良いだけなのですから。事実上ヤンが全ての主導権を握った「より楽な戦い」を展開することが可能となったのは間違いないでしょう。

 また、銀英伝1巻における同盟の帝国領侵攻作戦や銀英伝5巻における帝国の「神々の黄昏(ラグナロック)作戦時、迎撃側は共に補給路を狙って敵を干上がらせるという戦法に出てきましたが、もし艦隊の遠征に際して常に「移動要塞」を付随させるような体制を取ったならば、遠征軍は「移動要塞」を使って補給物資をまかなうことが可能となるため、補給路自体が全く無用の長物と化してしまうのです。迎撃側が敵の補給を断つためには、軍団に付随している「無限の自給自足能力」を保有する「移動要塞」それ自体を破壊もしくは占拠するしかなく、それは補給路を断つことに比べて遥かに困難な難事業となることは疑問の余地がないでしょう。
 シャフトから「移動要塞」の件を持ち出され、それが技術的に可能であることが判明した時、ラインハルトはもう少しシャフトの提言に着目するべきだったのです。シャフトの提言は「補給に頼る必要のない軍団の出現」を技術的に可能にするという、それまでの戦争概念そのものを完全に変えてしまうほどの重要性を秘めていたのですから。ラインハルトから忌み嫌われていたシャフトは、自分でも気づかないうちにとんでもないアイデアを考案してしまったわけです。
 もしラインハルトがシャフトの「移動要塞技術」をきちんと正当に評価していたならば、アントン・ヒルマン・フォン・シャフト帝国軍科学技術総監の名前は軍事史に黄金の文字で記録されるようになっていたことでしょう。

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銀英伝考察3-2 ~銀英伝の戦争概念を覆す「要塞」の脅威~

投稿者:冒険風ライダー
2002年04月14日(日) 15時14分

4.望郷の念に囚われることがない要塞の居住システム

 さらに、イゼルローン要塞には200万人の軍人の他に、主にその家族を中心とした300万人ほどの民間人が居住していますが、実はこれも軍事的観点から見れば絶大な利益を味方に対してもたらすものです。というのも、これによって戦場で戦う将兵達が抱きがちな「望郷の念」を完全に消滅させてしまうことができるからです。
 古来、戦争を遂行する者にとってしばしば致命的なアキレス腱となったのが、望郷の念に駆られる一般将兵達の心理です。何年にもわたって遠征軍に従軍したり、単身赴任で辺境警備などの任務に従事したりしていると、将兵達は次第に「家族の元に帰りたい」という心理を抑えきれなくなり、やがて自分達を拘束する最大の元凶である(と将兵達が考える)戦争遂行者に対する叛逆やサボタージュを画策するようになるのです。古代のアレクサンドロス大王が意図したインド遠征などは、これが主原因で断念せざるをえなかった典型例でしょう。
 しかし、イゼルローン要塞に代表される銀英伝世界の要塞は、その内部の居住区に一般将兵達の家族を住まわせることができるようになっています。しかも要塞内部は絶大な防御力を持つ外壁に守護された絶対的な安全圏であり、社会生活を満足に営めるだけのインフラも充実しています。要塞の軍務に従事する軍人には、常に家族と共に満足な生活を営むことが充分に可能な環境が完備されているわけです。
 しかも、軍の管理が隅々まで行き届く要塞の内部に軍人の家族を住まわせることは、外部勢力の脅威から家族の安全を絶対的に保障すると同時に、将兵達の裏切りや造反を防止する効果も併せ持っています。「裏切る際には家族を置き去りにしなければならない」となれば、たとえ軍上層部の基本方針に不満を抱いたとしても、一般将兵達は余程の例外を除いて脱走やサボタージュなどできるはずもないでしょう。これは軍内部の団結力と統制力を著しく高める効果をもたらします。
 さらにこれに「無限の自給自足能力」と「移動要塞」の概念を付加すれば、たとえどれほどまで遠くに遠征しても、補給路を気にすることなく、物理的にも精神的にも永遠に戦い続けることができる、まさに夢のような軍団を創設することができるのです。これがどれほどまでの脅威を敵に与え、味方を鼓舞するかは今更言うまでもないでしょう。
 にもかかわらず、アレほどまでに「補給の概念」だの「将兵達が抱く望郷の念」だのといったテーマを、銀英伝世界における深刻な軍事問題として滔々と語っていたはずのヤンやラインハルトが、しかも「無限の自給自足能力」と「大都市機能」を併せ持つ要塞の存在価値を充分に認識していたにもかかわらず、シャフトが提言した移動要塞技術の軍事革命的要素に全く気づくことなく、延々と不毛かつ非能率的な戦争を続けていたと言うのですから、全くもって滑稽な話としか言いようがないではありませんか。「永久要塞」と「要塞航行技術」を駆使すれば、銀英伝世界の悩みの種であった「補給の問題」と「将兵の心理的な問題」など瞬時に解決してしまったというのに。

5.コストパフォーマンスの浪費でしかない「要塞特攻」

 それどころか、「移動要塞」に関するヤンとラインハルトの認識は、銀英伝3巻で見られるような「要塞自体を要塞にぶつけるための巨大な爆弾として使用する」などという非常にお寒いものでしかありません。前述のように「要塞の使い方」に関しては、軍事革命的要素を持つ、より有効な使用方法が他に存在するのであり、要塞の潜在的能力を全て殺してしまう「要塞特攻」は、戦術的にも戦略的にも政治的にも極めて効率の悪い手段でしかないのです。
 しかも要塞の建造には国家予算規模の莫大な予算を必要とします。たとえばイゼルローン要塞の場合、第2次ティアマト会戦で帝国軍が惨敗した後、時の銀河帝国第35代皇帝オトフリート5世が、重臣であったセバスティアン・フォン・リューデリッツ伯爵に命じて建造させたものですが、あまりに建造費用の高さに、皇帝は建造の途中で何度も後悔して建設を中止しようとし、ようやく要塞が完成した時も、その功労者であるはずのリューデリッツ伯爵が、予定よりはるかに建造費用がかかりすぎた責任を取らされて自殺したというのですから、要塞建造には相当に費用がかかることが伺われます。それほどまでの莫大な国家予算を費やしてまで建造した要塞を、たった1回の「要塞特攻」のために潰してしまうのは、普通に考えればコストパフォーマンスの壮大な浪費でしかありえないでしょう。
 そもそも、要塞に対抗するために別の要塞の火力と外壁をもって対抗するというのであればまだしも(これでもかなり効率の悪い方法だとは思いますが)、要塞を「破壊」するためにわざわざ「移動要塞」を使用しなければならない理由って一体どこに存在すると言うのでしょうか? 「要塞自体を要塞にぶつけるための巨大な爆弾として使用する」などという戦法は、単に要塞の規模と質量にものを言わせただけの手段でしかなく、それだけであれば別に要塞でなくとも代換可能な他の物質を使って特攻戦術に使用することが簡単にできたはずでしょう。すなわち、巨大要塞の規模と質量に相当する衛星なり小惑星なりに「移動要塞」同様のワープエンジンと通常航行用エンジンを搭載させ、それを要塞にぶつける「小惑星特攻」ないしは「衛星特攻」といった方法を用いれば、遥かに安いコストパフォーマンスで要塞破壊を容易に実行することができるではありませんか。いちいち莫大な国家予算を費やして一から建造しなければならない要塞と違って、衛星や小惑星など広大な宇宙空間のそこかしこにいくらでも転がっているでしょうに。
 しかも、銀英伝3巻でケンプがヤンに追い詰められた挙句に行った「要塞特攻」が失敗したとはいえ、それは決して「要塞クラスの質量を保有する小惑星や衛星を要塞にぶつけて破壊する」という戦法自体が戦術上無効であることを立証したわけではないのです。あの要塞特攻が失敗したのは、加速距離が短い中で要塞を無理矢理加速させるために通常航行用エンジンを稼動させ続けてしまったことが原因なのであって、欠点を是正した上でもう一度同じ事を行えば、間違いなくイゼルローン要塞を破壊することができたはずではありませんか。
 具体的には、イゼルローン要塞クラスの適当な小惑星にガイエスブルク要塞と同じ仕様でエンジンを設置し、同盟軍の火力が届かない遥か彼方からイゼルローン要塞を直撃するコースを取るように小惑星をスタートさせ、ある程度加速がついてきたところで全エンジンを停止し、宇宙空間をひたすら飛行している隕石と同じように慣性で航行させてしまえば良いのです。これだとエンジンがひとつ破壊されたところで移動する小惑星には何の影響もありません。かくしてイゼルローン要塞は破壊され、同盟は生命線である防衛拠点を失ってしまう事態に陥ったことでしょう。
 しかも「要塞特攻」を使った「要塞破壊」に関しては、それを考えたついたラインハルト自身が次のように明言しているのです↓

銀英伝3巻 P201上段
<命令を出した後、ラインハルトが、ケンプからの報告書を読みなおしていると、オーベルシュタイン上級大将が顔を出した。
「ケンプ提督からの報告書、なにやらお気に召さぬごようすとうかがいましたが……」
「ケンプがもうすこしやると思っていたが、どうやら敵を苦しめたというあたりが、彼の限界のようだな。目的はイゼルローン要塞を無力化することにあるのだ。必ずしも要塞を攻略、占拠する必要はない。極端なことを言えば、要塞に要塞をぶつけて破壊してしまってもよかったのだ」
 オーベルシュタインの義眼が光った。
「ですが、ケンプはガイエスブルク要塞を拠点として、正面から堂々と敵に挑戦したようです」
「だから限界だと言っている」
 報告書を、ラインハルトは乱暴にデスクにたたきつけた。>

 加えて同じく「要塞特攻」を考案してみせたヤンに至っては、さらに深く次のような戦略構想まで考えています↓

銀英伝3巻 P203上段~下段
<「イゼルローン要塞が外から陥ちることは、けっしてないように思えるのですけど……」
「さて、それはどうかな」
 ヤンの表情はほろにがい。
 イゼルローン要塞が不落とされてきた理由のひとつは、要塞それ自体の防御能力もさることながら、攻撃する側に完全な自由がなかったことである。イゼルローンを攻撃する目的は、イゼルローン回廊を制圧して帝国・同盟間の航路の制宙権を確保すること、それ以外にない。それが欲しいために、帝国軍はイゼルローン要塞を建設し、それを望んだために、同盟軍は幾度も要塞に攻撃をかけ、無数の死傷者を出した。それほどに重大な価値が、イゼルローン要塞にはあったのだ。
 要するに、イゼルローン要塞攻撃の理由は、破壊ではなく占拠にあった。そして、それに成功した歴史上ただひとりの人物がヤン・ウェンリーだったのだ。
 しかし、それは過去のことになった。イゼルローンに代わる戦闘と補給の拠点基地を回廊内に設けることが可能なら、破壊を目的とする攻撃を、帝国はイゼルローンに対してかけることができる。それは占拠を目的としたものより、はるかに苛烈で容赦ない攻撃となるであろう。
 ――そう考えて、じつは悪寒を覚えていたのだが、事実はそうでもないらしい。帝国軍の指揮官は、移動させてきた要塞を、イゼルローン占拠作戦の拠点としてしか活用していないようだ。それは弱体化した同盟軍にとって、せめてもの幸運であろう。>

 ここまで「要塞占拠より要塞破壊の方がはるかに効果的である」と明言しているのであれば、「要塞特攻」の欠点を全て是正した新戦術を「イゼルローン要塞破壊」のために考案しても良かったのではないかとすら思うのですけどね。特に私が前の文章で示した「小惑星特攻」戦術を使用すれば、兵士の損傷率から言ってもコストパフォーマンスの観点から見てもはるかに安上がりだったことでしょうに。
 しかし実際の銀英伝世界では、銀英伝3巻の要塞特攻失敗以後、「要塞特攻」も「移動要塞戦術」も銀英伝キャラクターの誰ひとりとして2度と顧みなかったばかりか、銀英伝3巻で「ケンプの限界」とやらを酷評していたはずのラインハルトが、銀英伝8巻では自らの個人的矜持とプライドに基づいて、自分がかつて「限界」と蔑視していたはずの「イゼルローン要塞占領」に固執してしまうありさまです。これならまだガイエスブルク要塞を「イゼルローン占拠作戦の拠点としてしか活用していな」かったケンプの方が、ラインハルトやヤンよりも余程まともな用兵家であったとすら言えるではありませんか。「要塞特攻」に対して色々述べておきながら、結局あの2人は要塞対要塞の戦いから何も学んではいなかったことになるわけなのですから。
 これではせっかく「移動要塞技術」という素晴らしい画期的なアイデアを提唱したシャフトも、それに殉じて戦死してしまったケンプも浮かばれないですね(T_T)。

6.イゼルローン要塞の構造的な独裁権力者、ヤン・ウェンリー

 ところで「4.望郷の念に囚われることがない要塞の居住システム」で触れたイゼルローン要塞の居住システムにはさらに重大な問題点があります。それは「要塞内部における政治・行政機構は一体どうなっているのか?」という疑問です。
 前述のようにイゼルローン要塞には、軍制上ヤンの直接指揮下に置かれることになる200万人の将兵以外に、主として将兵の家族で構成されている300万人もの民間人が居住しています。そして、この将兵と民間人とを合計した500万人という人口を擁するイゼルローン要塞は、前線の軍事要塞としての顔と同時に、そこらの有人惑星よりも規模が大きい大都市としての側面をも持ち合わせており、ヤンの地位は「この巨大な宇宙都市の最高責任者として将兵を指揮する」と定義されているのです。
 これっておかしくありませんか? イゼルローン要塞の軍事面における最高責任者に過ぎないはずのヤンが、500万人もの人口を擁する「大都市イゼルローン」の最高責任者をも兼ねているのです。これは「大都市イゼルローン」の地方行政が、中央から派遣された一軍人によって、住民の自由意思とは無関係に運営されていることを意味します。つまり「大都市イゼルローン」は、たかだか一軍人に過ぎないヤンが都市行政の最高責任者として事実上の政治・行政権力を合法的に掌握しているため、民主主義の基礎である「地方自治の原則」が一切機能していないことになるのです。
 銀英伝にもそのことを裏付ける記述が存在します↓

銀英伝8巻 P145上段
<イゼルローン要塞での生活をヤンが気に入ったのは、この辺境の軍事拠点にあっては彼より上位の者がおらず、接客や公的行事のわずらわしさが首都ハイネセンにいたときよりもいちじるしく軽減したからであった。ヤンは要塞都市における事実上の独裁者として、中世の王侯のようにふるまってもよかった。だが、その生活や態度が限界のはるか手前でおさまっていたことには、多数の証言がある。彼が高級軍人にありがちな利権と完全に無縁であった理由は、彼の意思というよりむしろ性格に求められるが、賞賛に値することであるにはちがいない。>

 この際「ヤンが高級軍人にありがちな利権と完全に無縁であった」などというヤン個人の資質の問題などどうでも良い話でしかありません。そんなものよりはるかに重大な問題は、ヤンの行動を掣肘すべき政治・行政上の上位者がイゼルローン要塞に存在せず、そのためヤンが「要塞都市における事実上の独裁者として、中世の王侯のようにふるまってもよかった」などといったことが(たとえヤンにその意思がなかったとしても)構造上可能であったという点です。ヤンは事実上の絶対的独裁権力者としてイゼルローン要塞に君臨することが政治システムの構造上許されていたのであり、しかもそれを立場的に掣肘しえる上位者はイゼルローン要塞内にはひとりも存在しなかったのです。これは「地方自治の原則」だけでなく、民主主義国家におけるシビリアン・コントロールの観点から見ても非常におかしな話でしょう。
 そもそも、将兵と民間人を合わせて500万人以上もの人口を擁するイゼルローン要塞は、それ自体が一個の行政単位として成立するものです。それほどまでの人口が密集している大都市では必然的に地域社会が形成されることになりますし、政治・行政上のトラブルも少なからず発生することでしょう。しかもイゼルローン要塞は元来帝国の建造物であって同盟に帰属した歴史が浅い上、住民のほとんどが同盟からの移住者であるため、要塞を統治するための政治システムや行政機構などを全て最初から構築しなければならない状態にあったのです。そうであるならば、ヤンがイゼルローン要塞の軍事面における最高責任者として赴任した後、速やかにイゼルローン要塞内における「地方自治」のシステム作りが行わなければならなかったはずではありませんか。
 具体的には、アムリッツァの惨敗後、イゼルローン要塞に移住してきた将兵と民間人とを合わせた人口が要塞の収容限界値近くに達し、要塞の内情が一段落したところで、イゼルローン住民による、地方議会の議員及び行政責任者である知事を選出する総選挙を行います。そしてイゼルローンの地方議会及び知事は「大都市イゼルローン」の政治・行政を、ヤンはイゼルローン要塞の軍事・軍政をそれぞれ担当する政治システムを整えるのです。
 もちろんこの政治システムの下では、政治・行政責任者と軍事責任者の密接な相互連携が必要不可欠であることは言うまでもありません。政治・行政責任者は、最前線でもある「大都市イゼルローン」の防衛と安全を担う軍事責任者と、人口構成のほとんどが軍関係者によって占められている選挙民の意向を無視することはできませんし、軍事責任者の方も、自分の部下達が自由意志で選出した政治・行政責任者の意見を尊重しなければならないのです。「大都市イゼルローン」の地方議会および知事は、選挙民の民意や要望をヤンに伝え、ヤンが政治的に暴走しないように常にその動向の監視・チェックの目を光らせる。ヤンは地方議会及び知事に軍事的見地に立った助言を行い、必要があれば地方議会や知事に協力を要請してイゼルローン防衛に支障をきたさないようにする。これこそが地方自治であり、またヤンの信奉する「シビリアン・コントロールの原則」というものでしょう。
 イゼルローン要塞が帝国側の手中に収まっていた時は、軍人が要塞内の政治・行政権力を掌握する統治システムでもそれほど問題ではありませんでした。というのも、そもそもイゼルローン要塞は帝国政府の直轄領である上、「国民による地方自治」という概念自体が存在しない銀河帝国では、帝国政府から派遣された高級軍人が要塞内の行政機構を掌握しても、軍閥化するといった懸念材料などはともかく、制度的・理念的には全く何の問題も生じないからです。むしろ、軍事的な観点から言えば要塞内の権力は集中していた方が良いですし、いつ叛逆を企むかも分からない門閥貴族が最前線の軍事要塞を統治するよりも、中央政府が直接任命した高級軍人の方が信用できるという利点すらあるくらいです。
 しかし、いくら最前線のイゼルローン要塞であるとはいえ、仮にも民主主義の理念を謳っている同盟で、ヤンのごとき構造的な独裁権力者の出現が地方行政レベルで許されるのは、民主主義の制度理念上大問題と言わざるをえません。この構造的な独裁体制はヤンの思想信条であるはずの「シビリアン・コントロールの原則」にも著しく反するばかりか、ヤンがその生涯にわたって全否定したはずの「軍事独裁政権」そのものではありませんか。たかが「ヤンが高級軍人にありがちな利権と完全に無縁であった」という程度のことで、その構造的な問題が免罪されるはずがないでしょう。
 このような構造的独裁権力者としての側面を持っていた自分の権勢を全く認識することなく、銀英伝2巻における救国軍事会議クーデターを引き起こしたお歴々に対して次のような主張を展開するに至っては、もはや笑止な話でしかないではありませんか↓

銀英伝2巻 P192下段
<「ヤン提督、吾々の目的は民主共和政治を浄化し、銀河帝国の専制政治をこの世から抹殺することにあった。その理想が実現できなかったのは残念だ。ヤン提督、貴官は結果として専制の存続に力を貸したことになるのだぞ」
「専制とはどういうことだ? 市民から選ばれない為政者が、権力と暴力によって市民の自由をうばい、支配しようとすることだろう。それはつまり、ハイネセンにおいて現に貴官たちがやっていることだ」
「…………」
 ヤンの声はやわらかいが、言うことには容赦がない。>

 今まで述べてきたように、ことイゼルローン要塞に関する限りは、ヤンもまた「市民から選ばれない為政者」だったのであり、また圧倒的な「権力と暴力によって市民の自由をうばい、支配しようとする」ことも構造的には可能だったのです。イゼルローン要塞の構造的な独裁権力者であるヤンは、救国軍事会議やゴールデンバウム王朝と「同じ穴の狢」でしかなく、しかも自分自身がすでに構造的な独裁権力者であったことの重要性を全く認識・自覚できなかったヤンが、救国軍事会議クーデターを批判したり、民主主義の擁護者であると言われたりしているのですから、何かどうしようもなく醜悪な喜劇を見ているような気がするのは私だけでしょうか。
 むしろ私は、ヤンが「専制政治の象徴」として全否定してきたルドルフ・フォン・ゴールデンバウムの方が、シビリアン・コントロールの原則を無自覚に踏みにじったり、個人的独走によって同盟を滅亡に追いやったり、エル・ファシル独立政府だのイゼルローン共和政府だのといった「排他的な独裁体制」の象徴的なシンボルとなったヤンよりも、「国民によって選出された為政者」としては遥かにマシな存在であるようにすら思えるのですけど。

 それにしても、SF設定というのは恐ろしいものです。現代の常識では不可能とされているとんでもない戦法を、想像もつかない技術力と理論を駆使することで実現可能にしてしまうのですから。「永久要塞」と「移動要塞技術」を駆使すれば、銀英伝の基本的な戦争概念である「補給の問題」や「将兵の心理的問題」が全て解決してしまうという事実は、SF小説である銀英伝にとって、まさにストーリーのテーマを完全に崩壊させてしまう最悪の大穴でしょう。
 まあ「軍事的ハードウェアを無盲目的に信仰しない」というのが銀英伝が訴えるテーマのひとつにあるのですが、それを差し引いても、要塞が持つ驚くべき軍事的ハードウェア技術に対する基礎認識と、それを実際に生かすための知恵がここまで欠如しているというのは大きな問題なのではないですかね。

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