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投稿ログ77 (No.1251 - No.1258)

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board2 - No.1251

Re1245/1250:叛乱の動機と勝算について

投稿者:冒険風ライダー
2000年08月10日(木) 15時14分

<それほど病弱な皇帝に、新領土への来訪を要請するロイエンタールもロイエンタールだし、受けてやってくる皇帝も皇帝なのでは?ブリュンヒルトに乗って旧同盟領奥深くまでやって来る事が出来た、という事自体が、皇帝の健康には差し当たって問題がないことを現してはいませんか?それでロイエンタールが皇帝は病弱で、ラングとオーベルシュタインが専横を欲しいままにしていると思い込んだ、というのは無理があると思いますけど。しかも、皇帝の側には、ロイエンタールとしては信用できる、ミッターマイヤーもいるのに。>

 一応ロイエンタールがラインハルトに対して新領土への来訪を要請する招請状を送った理由については、銀英伝において次のように記述されています。

銀英伝9巻 P106上段~下段
<いずれにしても、ロイエンタールは、オーベルシュタインやラングの風下に立つ意思は皆無であったし、そうであれば当然、自分の未来に対して楽観的ではいられなかった。
 フェザーンに流れる不愉快な噂を知りながら、あえて皇帝に招請状を送ったのも、ひとつには皇帝の反応が知りたかったからである。皇帝がフェザーンを動かぬ、となれば、皇帝は噂を信じ、ロイエンタールを疑っている、ということになる。ロイエンタール自身に言わせれば、「皇帝はオーベルシュタインやラングの木偶になりさがった」というわけだ。不愉快ではあるが、事態は明確になる。ところで、皇帝が招請に応じて新領土へ行幸すれば、それはロイエンタールに対する信頼を証明する事になるのだろうか。残念ながらそうではない。ロイエンタールを油断させておいて、にわかに彼を捕縛し、処断するつもりかもしれぬではないか。これは皇帝ラインハルトらしからぬ詭計ではあるが、オーベルシュタイン、ラングあたりなら弄しかねない。>

 というわけで、ロイエンタールはラインハルトの反応を見てみたかったがためにあえて招請状を送ったという事が書かれています。したがって、ロイエンタールが招請状を送ったのは「流言が正しいかどうかを確認する」という意味合いが強かったのではないでしょうか。
 また、これに応じたラインハルトにはまた別の事情があります。ロイエンタールに流言(ちなみにこの「流言」というのはラングが流したウソです)が流れていたのと同じ時期に、フェザーンでもまた「ロイエンタールが皇帝に対して叛意を抱いている」という逆の流言が流れており、そんな時にロイエンタールの招請状が来てしまったため、ラインハルトの性格からいっても立場からしても、ラインハルトはそれに応じざるをえなくなってしまったのです。ロイエンタールに対する噂が流れている状況下でラインハルトが招請状を拒絶したら臆病者呼ばわりされますし、噂の信憑性を証明する事になってしまいますから。
 それにロイエンタールには、以前にリヒテンラーデ公の一族を身辺においていたために叛逆の疑いをかけられた前科があります。その疑いを再現させないためにも、あえてラインハルトは新領土へ行幸する必要性を感じていたのでしょう。
 そういうわけで、ロイエンタールがラインハルトを誘い出させるというところまでは、地球教徒の陰謀はそれなりに筋が通っていたのではないでしょうか。もっとも、ウルヴァシー襲撃あたりの構想は私も相当に支離滅裂だと思うのですけど。

<その責任、オーベルシュタインが問うようなことになりますかね。卑しくも帝国元帥にて新領土総督たるロイエンタールに、同格のオーベルシュタインが好きなように処置する、ってことに。ラインハルトの性格を考えても、皇帝自らロイエンタールに問い質す、ってことになるのでは。それくらいの事が解っていないロイエンタールとも思えませんし。>

 おそらくロイエンタールは「流言が完全に事実である」という「ロイエンタールにとって最悪の場合の想定」に基づいて行動してしまったのではないでしょうか。結局のところ、ロイエンタールはラインハルトがオーベルシュタインとラングの傀儡になっているかどうかを確認する事ができなかったのですから、最悪の事態に備えてオーベルシュタインを警戒しなければならなかったわけです。
 そしてその傾向を助長したのが、ロイエンタールのオーベルシュタインに対する偏見と反感、それにロイエンタールの乱世志向の性格ですね。したがって、ロイエンタールの性格がかなり判断力を狂わせてしまった可能性も高いのではないかと思います。

 それとロイエンタールがラングの流言に簡単に引っかかってしまった件についても、一応銀英伝の中にそれなりの理由が明記されています。

銀英伝9巻 P103上段~下段
<ロイエンタールは、かなり辛辣な政略的観察のできる男ではあったが、ラングがロイエンタールに「知らせる」ため、誇張と捏造をおこなっているとは気づかなかった。彼は本来、武人であって、叛乱が支配者にとってはマイナス要因であるという観念があった。最初から鎮定を条件とした叛乱の誘発――という発想はなじみにくいのである。そもそも、ロイエンタールは用兵には自信があったし、皇帝と自分との信頼関係を損ねようとする動きに平静でいられようもない。さらには、ラングという人物に対する先入観もある。ラングは皇帝を内心で尊敬してもおらず、ロイエンタールに対して害意をいだいている、という先入観である。しかも、その先入観は正しかった。ラングの策に、結果としてロイエンタールが乗せられたゆえんであった。>

 このように、ロイエンタールの発想的に陰謀を見抜く事ができなかったという要素も大きく、まさに「結果として」ロイエンタールは叛乱を起こすに至ったのではないでしょうか。

<一度は同盟領奥深くまで、大軍を率いてやってきた帝国軍ですから、同盟側に位置して少ない兵力で迎え撃つのは、どう考えても無理筋では。二正面作戦でなくても、勝てはしませんよ。それと、一体どうやって長期戦に持ち込むのか、です。方法がないのでは。相手が大兵力を押し立てて、素直に正面から攻めてきたら、どうやっても長期戦に持ち込めないと思いますが。決戦に応じざるを得ないので。ヤンみたいに、正規軍を使用した不正規戦(バーミリオン会戦前)を、ロイエンタールが実行する事が可能でしょうか。補給を絶つには、長期戦に持ち込んだ上、遊撃戦を展開する必要がありますけど、それを任せられる信頼すべき人材もいないでしょうし。>

 これについては、一応ロイエンタールもそれなりの対処法を考えてはいたようです。

銀英伝9巻 P171上段~下段
<ロイエンタールが最初、立案し実行しようとした作戦の大略は、つぎのようなものであった。
 一、ミッターマイヤー軍の進行にあたっては、新領土各所に配置した兵力を持って、幾重にも防御線をつくり最大限の損害を強要し、その前進速度を鈍化させる。
 二、敵主力を深く惑星ハイネセンまで引きずりこみ、その後方を遮断する、もしくはそれをよそおって敵の後退をさそう。
 三、敵の後退に際しては、各所に配置した兵力を再結集して要路をさえぎり、ハイネセンよりの主力と呼応しつつこれを前後より挟撃して敗北にみちびく。
 右のような基本的計画であった。
 ロイエンタールの戦略的構想と戦術的技量の双方を後世に知らしめる、壮大で緻密な作戦であったといえる。ただし、この作戦が完全な成功をおさめるには、ふたつの条件が必要であった。ひとつは、この作戦が完了するまで、イゼルローン方面からの敵兵力の侵入がなく、二正面作戦を強いられないこと。いまひとつは、新領土各地に配置された兵力を運用し、再結集する指揮官に人材をえること、である。>

 これって不沈戦艦さんが主張している作戦とほぼ同じものなのではないでしょうか。そして2つの難題のうち、前者はムライをイゼルローンに派遣する事によって解決を図り、後者はロイエンタールがもっとも信頼を寄せていたベルゲングリューン大将をその任に当てています。
 また、叛乱を長期化させてしまえば、新領土において民主共和主義者による暴動が発生し、それがロイエンタールの味方につくという計算もあったかもしれません。
 もっとも、この作戦はミッターマイヤー軍が神速のスピードで進行してきたために実行に移す事ができず、ロイエンタールとしては時間的余裕が与えられることなく短期決戦を行わざるをえなくなってしまったのですが、これは泥縄式に叛乱に追いやられてしまい、入念な準備ができなかったという要素も大きかったでしょう。

<また、今は従っているにしても、本来ロイエンタールの麾下にいる戦力は、「皇帝の軍」であって、ロイエンタールの私設軍ではありません。忠誠心も疑問です。100に一つも勝てる可能性などないと思いますね。その程度の事が解らず、単に「反乱をやってみたかった」で反乱した、としたらロイエンタールは名将との評判はトンデモで、実は単なる阿呆ではないかとは思いませんか?名将だとすると、こんな馬鹿な反乱に乗る訳もないでしょうし。>

 これはロイエンタールもその危険性は考えていて、とりあえず「君側の奸を討つ」という論法で一応将兵達を繋ぎ止めていたようです。そして一度でも敗北したら将兵が離反していく事もまたロイエンタールは知っていたように見えます。
 しかしロイエンタールの叛乱はそもそも「自発的に起こした」ものではなく「他者に乗せられた」ものですから、すくなくとも「ロイエンタールの主観的には」他に選択肢がなかったといえるものなのではないでしょうか。

<また、帝国軍がロイエンタールを叩いている間に、イゼルローン軍が暴れた場合ですけど、放っておきゃいいんじゃないですかね。どうせ小兵力ですから、こそ泥程度の話です。ロイエンタールが片づいてから切り返せば、尻尾を巻いてイゼルローンに退散するしかなくなります。結局どうやっても勝ち目はないでしょう。>

 まさにそう思ったからこそ、イゼルローン勢力はロイエンタールの叛乱に加担しなかったのでしょう。そしてロイエンタールにしても、とりあえず時間稼ぎさえしてくれれば良いという程度にしか考えていなかったようで、だからこそ「協力してくれたら旧同盟領全部とトリューニヒトの身柄をくれてやる」という、非常に気前の良い条件を提示していたように思うのですけど。

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board2 - No.1252

Re: 反銀英伝 「大逆転! リップシュタット戦役」(29)

投稿者:不沈戦艦
2000年08月11日(金) 15時18分

更に続き。

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 それこそ、オーベルシュタインが乗り移ったとしか思えないようなタンネンベルク伯の言いように、ミッターマイヤーは返す言葉を失った。

「おそらくオーベルシュタイン中将は、『グリューネワルト伯爵夫人を犠牲にしてでも、帝都を奪還すべし。躊躇せずに即刻タンネンベルク軍を撃滅せよ』と主張するだろうが、それはローエングラム侯が容れまい。卿は撤退するしかなくなると思うがな。そういうことであるので、卿の艦隊は、早急にヴァルハラ星系から退去されよ。2時間以内に退去を開始せぬ場合、グリューネワルト伯爵夫人の安全は保障できぬ、とローエングラム侯にも申し伝えるがよい」

 タンネンベルク伯爵は、それだけ言うと通信を切る。ミッターマイヤーは、苦悶の表情で、しばらくは微動だにしない。いや、微動だにできなくなってしまったのである。グリューネワルト伯爵夫人を人質に取ったタンネンベルク伯のやりように対する憤りと、容易ならざる事態に陥ってしまったことに対する不安、ローエングラム侯に一体どう報告したらよいのか・・・・・ミッターマイヤーの想いは千々に乱れ、纏まりがつかなくなってしまったようだ。

「帝都地区の制圧に成功。皇帝陛下及びグリューネワルト伯爵夫人の身柄、いずれも無事確保しました!」

 シュタウフェンベルクの弾んだ声が「クラウゼヴィッツ」のタンネンベルク伯に届いた。すでに、オーディン近辺の宇宙空間では、タンネンベルク艦隊とミッターマイヤー艦隊の交戦が始まって一時間近く経っている。タンネンベルク伯にとっては、待ちに待った朗報、というところである。ミッターマイヤー提督自身が率いる先遣隊は何とか叩いたものの、すでに後続がヴァルハラ星系に到着していた。今後、一万隻以上の戦力が、五月雨式にやってくることは間違いないのだから、さすがのタンネンベルク伯爵と雖も、その場合は尻尾を巻いて退散せざるを得なくなる。いや、退散できれば幸運、という話だろう。

「大佐、ご苦労だった。早速だが、グリューネワルト伯爵夫人の映像を、こちらに送るのだ。それでこちらの戦闘も終結する」

 アンネローゼの映像は、すぐに「クラウゼヴィッツ」に送られ、ミッターマイヤー提督、いやラインハルト軍に対する効果的な脅迫となる。ミッターマイヤー艦隊からの攻撃は完全に止み、さほど時間が経たない内に退却を開始した。現時点では、形勢不利を認め、退いたということだろう。タンネンベルク伯のオーディン直撃作戦、ブラウ作戦は成功したのである。

「では、これから私もオーディンへ降りる。シャトルの用意をせよ。『クラウゼヴィッツ』は、このまま臨戦待機すること。艦隊の指揮はクライスト准将に一時委任する。当分の間艦隊戦闘はないと思うが、私が『クラウゼヴィッツ』にいないことは秘匿するのだ」

 早速シャトルへ搭乗する為、「クラウゼヴィッツ」の艦橋を後にするタンネンベルク伯である。落ち着きがない、とか忙しない、ではない。決断したら即行動、それも、伯の指揮官としての優れた資質だった。いつまでもぐずぐずと決断を引き延ばし、行動も遅いのではどうしようもない。可能な限り収集した情報を元に、即断即決し、すぐ行動に移す。何も軍人にのみに限った話ではなく、企業経営者だろうが国家の舵取りだろうが、人の上に立つ者が必要とする資質と言ってもいいだろう。もちろん、その判断が間違っていた場合はどうしようもないが、現在のところタンネンベルク伯の決断は、どれもこれも状況に合致したものばかりだった。

 三十分後には地上に降り立ったタンネンベルク伯は、先ずはリヒテンラーデ公爵邸に向かった。すでに公爵邸の警備兵は排除され、公爵自身は自室に軟禁されている。タンネンベルク伯は、警護の兵とともにリヒテンラーデ公爵に面会し、通告した。

「リヒテンラーデ公爵閣下。地位と権力に執着するあまり、晩節を汚されましたな。帝国貴族主流の立場にありながら、成り上がりの体制破壊者に与するとは。先帝陛下の崩御とともに隠居なさっておられれば、今日の日を迎えることもなかったでしょうに」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「言うまでもないことですが、公爵閣下はこの始末を自身でお付けになるべきです。私の言っている意味は、一々説明しなくてもよろしいですな?」

 もちろん、タンネンベルク伯の言っている意味は、「自決しろ」である。金髪の孺子に付いたリヒテンラーデ公爵に、「名誉ある自決」を認めるということだけでも、貴族連合軍にとっては十分な譲歩であるのだ。

----------------------------------------------------------

<以下続く?>

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board2 - No.1253

Re: どうにもこうにも変?ロイエンタール元帥の叛乱

投稿者:小村損三郎
2000年08月11日(金) 23時31分

不沈戦艦さんは書きました
> 1.ロイエンタールが叛乱を起こす動機

そもそもロイエンタールの野心の根元にあるものが
「俺より強い奴と戦いたい」
という、まるでジャンプ漫画か格闘ゲームのキャラクターのような幼稚で漠然としたものだった為、その後の行動や描写にイマイチ説得力と陰影を持たせられなかったことが物語としての大きな弱点になった感じです。
ラインハルトの場合は姉を奪われるという具体的な体験が根っこにある上「ゴールデンバウム王朝の腐敗と社会の不公正」という背景を強調することで説得力を持たせていましたが。

でも、個人的にはこっちよりも4巻のエルウィン・ヨーゼフⅡ世の亡命を受け入れた同盟市民がこぞって騎士症候群に駆られ、世論が皇帝保護・ラインハルト打倒一色になってしまう、という展開の方が強引だと思いました。

「人道だと?ゴールデンバウム家の奴らが、人道なんぞ主張する権利を持っているとでも言うのか。ルドルフとその子孫どもが、何百億人の民衆を殺したか、歴史の教科書を読み返してみるんだな。」

というポプランの反応の方が普通だろ、どう考えても(^^;;)。

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board2 - No.1254

Re: 公約違反の受け止め方

投稿者:小村損三郎
2000年08月11日(金) 23時44分

モトラさんは書きました
> マスコミは基本的に判決に対しては批判的でした。しかし、もしこれが全く逆、万博賛成から反対に転じ、政権党から野党に(もしくは無所属に)鞍替え…という事態だとしたら、マスコミの反応はどうだったのか。支持者に対する背信行為という点では同じでも、ニュース23やNステあたりは当の議員を英雄扱いしていたのでは?

「今日の特集です。」
(ナレーション)「愛知万博賛成を唱えて選挙を戦ったS議員。
彼女は
「支持者を裏切ることになるのでは。」
と悩みながらも何故万博反対の声を上げることを決意したのか。
その心の軌跡を追います・・・。」

↑こんな感じで本人への取材フィルムを交えながらバンバンヨイショしてくれることは間違いないでしょう(^^;;)。
あの人たちのやり口は何年たっても進歩しませんね。

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board2 - No.1255

名将とは?及びその他

投稿者:平松重之
2000年08月12日(土) 02時49分

 不沈戦艦さん

>  どう考えたって不可能な条件ばかりなのに、それでも「叛乱」に酔ってそちらに邁進してしまうロイエンタール元帥ってのは、一体何なのでしょうか。これは、到底「名将」の成す業ではないと思いますわ。これでは、単なる阿呆にしか思えません。結局、田中芳樹が「ロイエンタールには叛乱させる」と最初から決めていて、合理的な理由を思いつかず、無理がある筋書きにしてしまった、というだけではないでしょうか。

 まあ必ずしも「名将」=「最終的な成功者」「常に理知的」という訳ではないですからね(ナポレオン・ボナパルトがいい例です)。

 話は変わりますが、「大逆転!リップシュタット戦役」の中でミッターマイヤーの階級が「中将」と書かれていますが、レンテンベルク要塞でロイエンタールと一緒にオフレッサーを罠に落とす際の台詞(第二巻P109)に、

「おれたちふたりは大将だ。オフレッサーの化物は上級大将。つりあいがとれていていいだろうが」

とありますので、あの時点ではすでに「大将」になっていたのではないですか?(細かいツッコミですいません)
 何はともあれ、毎回楽しく拝見させてもらっています。これからも頑張って下さい。

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board2 - No.1256

どうでしょ?

投稿者:不沈戦艦
2000年08月12日(土) 17時06分

冒険風ライダーさんは書きました

>  一応ロイエンタールがラインハルトに対して新領土への来訪を要請する招請状を送った理由については、銀英伝において次のように記述されています。
>
> 銀英伝9巻 P106上段~下段
> <いずれにしても、ロイエンタールは、オーベルシュタインやラングの風下に立つ意思は皆無であったし、そうであれば当然、自分の未来に対して楽観的ではいられなかった。
>  フェザーンに流れる不愉快な噂を知りながら、あえて皇帝に招請状を送ったのも、ひとつには皇帝の反応が知りたかったからである。皇帝がフェザーンを動かぬ、となれば、皇帝は噂を信じ、ロイエンタールを疑っている、ということになる。ロイエンタール自身に言わせれば、「皇帝はオーベルシュタインやラングの木偶になりさがった」というわけだ。不愉快ではあるが、事態は明確になる。ところで、皇帝が招請に応じて新領土へ行幸すれば、それはロイエンタールに対する信頼を証明する事になるのだろうか。残念ながらそうではない。ロイエンタールを油断させておいて、にわかに彼を捕縛し、処断するつもりかもしれぬではないか。これは皇帝ラインハルトらしからぬ詭計ではあるが、オーベルシュタイン、ラングあたりなら弄しかねない。>

>
>  というわけで、ロイエンタールはラインハルトの反応を見てみたかったがためにあえて招請状を送ったという事が書かれています。したがって、ロイエンタールが招請状を送ったのは「流言が正しいかどうかを確認する」という意味合いが強かったのではないでしょうか。
>  また、これに応じたラインハルトにはまた別の事情があります。ロイエンタールに流言(ちなみにこの「流言」というのはラングが流したウソです)が流れていたのと同じ時期に、フェザーンでもまた「ロイエンタールが皇帝に対して叛意を抱いている」という逆の流言が流れており、そんな時にロイエンタールの招請状が来てしまったため、ラインハルトの性格からいっても立場からしても、ラインハルトはそれに応じざるをえなくなってしまったのです。ロイエンタールに対する噂が流れている状況下でラインハルトが招請状を拒絶したら臆病者呼ばわりされますし、噂の信憑性を証明する事になってしまいますから。
>  それにロイエンタールには、以前にリヒテンラーデ公の一族を身辺においていたために叛逆の疑いをかけられた前科があります。その疑いを再現させないためにも、あえてラインハルトは新領土へ行幸する必要性を感じていたのでしょう。
>  そういうわけで、ロイエンタールがラインハルトを誘い出させるというところまでは、地球教徒の陰謀はそれなりに筋が通っていたのではないでしょうか。もっとも、ウルヴァシー襲撃あたりの構想は私も相当に支離滅裂だと思うのですけど。
>

 そりゃそうなんでしょうけど、「皇帝が招待を受けてやってきた」という事実自体が、「皇帝は病弱ではない」という事を証明していませんかね。病弱でもない皇帝が、何でオーベルシュタインやラングの専横を許さねばならないのか。ラインハルト・フォン・ローエングラムとは、そんなに甘い人物ですかな。それなのに後で「皇帝は病弱だから、オーベルシュタインやラングの専横を許している」となってしまう。矛盾していると思うんですけど。

>
>  おそらくロイエンタールは「流言が完全に事実である」という「ロイエンタールにとって最悪の場合の想定」に基づいて行動してしまったのではないでしょうか。結局のところ、ロイエンタールはラインハルトがオーベルシュタインとラングの傀儡になっているかどうかを確認する事ができなかったのですから、最悪の事態に備えてオーベルシュタインを警戒しなければならなかったわけです。
>  そしてその傾向を助長したのが、ロイエンタールのオーベルシュタインに対する偏見と反感、それにロイエンタールの乱世志向の性格ですね。したがって、ロイエンタールの性格がかなり判断力を狂わせてしまった可能性も高いのではないかと思います。
>
>
>  それとロイエンタールがラングの流言に簡単に引っかかってしまった件についても、一応銀英伝の中にそれなりの理由が明記されています。
>
> 銀英伝9巻 P103上段~下段
> <ロイエンタールは、かなり辛辣な政略的観察のできる男ではあったが、ラングがロイエンタールに「知らせる」ため、誇張と捏造をおこなっているとは気づかなかった。彼は本来、武人であって、叛乱が支配者にとってはマイナス要因であるという観念があった。最初から鎮定を条件とした叛乱の誘発――という発想はなじみにくいのである。そもそも、ロイエンタールは用兵には自信があったし、皇帝と自分との信頼関係を損ねようとする動きに平静でいられようもない。さらには、ラングという人物に対する先入観もある。ラングは皇帝を内心で尊敬してもおらず、ロイエンタールに対して害意をいだいている、という先入観である。しかも、その先入観は正しかった。ラングの策に、結果としてロイエンタールが乗せられたゆえんであった。>
>
>  このように、ロイエンタールの発想的に陰謀を見抜く事ができなかったという要素も大きく、まさに「結果として」ロイエンタールは叛乱を起こすに至ったのではないでしょうか。
>

 その「流言が完全に事実である」とロイエンタールが受け取ってしまった、という事が奇妙だと思うのですが。

「結局のところ、ロイエンタールはラインハルトがオーベルシュタインとラングの傀儡になっているかどうかを確認する事ができなかったのですから、最悪の事態に備えてオーベルシュタインを警戒しなければならなかったわけです。」

 との冒険風ライダーさんの意見ですが、「皇帝が自分でロイエンタールを信じようとして新領土にやってきた」という事実自体が、そんな判断をする根拠を否定していませんか。新領土に自らやって来られる以上、皇帝が病弱である筈もないし、病弱でないのならオーベルシュタインやラングの専横を許す筈もない。客観的情勢に対する判断力をロイエンタールが持っていない、というのはさすがにどうかと思いますが。

>
>  これについては、一応ロイエンタールもそれなりの対処法を考えてはいたようです。
>
> 銀英伝9巻 P171上段~下段
> <ロイエンタールが最初、立案し実行しようとした作戦の大略は、つぎのようなものであった。
>  一、ミッターマイヤー軍の進行にあたっては、新領土各所に配置した兵力を持って、幾重にも防御線をつくり最大限の損害を強要し、その前進速度を鈍化させる。
>  二、敵主力を深く惑星ハイネセンまで引きずりこみ、その後方を遮断する、もしくはそれをよそおって敵の後退をさそう。
>  三、敵の後退に際しては、各所に配置した兵力を再結集して要路をさえぎり、ハイネセンよりの主力と呼応しつつこれを前後より挟撃して敗北にみちびく。
>  右のような基本的計画であった。
>  ロイエンタールの戦略的構想と戦術的技量の双方を後世に知らしめる、壮大で緻密な作戦であったといえる。ただし、この作戦が完全な成功をおさめるには、ふたつの条件が必要であった。ひとつは、この作戦が完了するまで、イゼルローン方面からの敵兵力の侵入がなく、二正面作戦を強いられないこと。いまひとつは、新領土各地に配置された兵力を運用し、再結集する指揮官に人材をえること、である。>

>
>  これって不沈戦艦さんが主張している作戦とほぼ同じものなのではないでしょうか。そして2つの難題のうち、前者はムライをイゼルローンに派遣する事によって解決を図り、後者はロイエンタールがもっとも信頼を寄せていたベルゲングリューン大将をその任に当てています。
>  また、叛乱を長期化させてしまえば、新領土において民主共和主義者による暴動が発生し、それがロイエンタールの味方につくという計算もあったかもしれません。
>  もっとも、この作戦はミッターマイヤー軍が神速のスピードで進行してきたために実行に移す事ができず、ロイエンタールとしては時間的余裕が与えられることなく短期決戦を行わざるをえなくなってしまったのですが、これは泥縄式に叛乱に追いやられてしまい、入念な準備ができなかったという要素も大きかったでしょう。
>
>

 先ずは一.ですけど、「新領土各所に配置した兵力を持って、幾重にも防御線をつくり最大限の損害を強要し、その前進速度を鈍化させる。」って、タダでさえ相手より兵力が少ないのに、何でわざわざ分散配置をやろうとするのでしょうか?各個撃破されるのは目に見えていませんか。負けようとしてやっているとしか思えませんね、この案は。次には二.「敵主力を深く惑星ハイネセンまで引きずりこみ、その後方を遮断する、もしくはそれをよそおって敵の後退をさそう。」ですけど、後方を遮断する予備兵力がありますかね?ロイエンタールの手元に。それと、そういう戦術機動を行うのなら、相手以上の迅速なる行動力が必要ですが、「疾風ウォルフ」、ミッターマイヤー相手にそれが可能だと判断するほど、ロイエンタールが自惚れ屋とも思えません。そして三.「敵の後退に際しては、各所に配置した兵力を再結集して要路をさえぎり、ハイネセンよりの主力と呼応しつつこれを前後より挟撃して敗北にみちびく。」ですが、一.二.で敵の後退があり得ない以上、三.の結論にはならないと思いますわ。

 結局、どうあろうと長期戦には持ち込めないのでは、と思う訳です。何しろ、同盟領は帝国みたいに、奥深いようには見えないので。いかにフェザーンで入手した航路図があるとは言え、ラインハルト軍には簡単にガンダルヴァ星系まで来られてしまっていますからね。ハイネセンまでもそう難しくはないでしょう。領土の奥深さは、同盟がナチス・ドイツで、帝国がソ連という感じがしますけど。

>
>  これはロイエンタールもその危険性は考えていて、とりあえず「君側の奸を討つ」という論法で一応将兵達を繋ぎ止めていたようです。そして一度でも敗北したら将兵が離反していく事もまたロイエンタールは知っていたように見えます。
>  しかしロイエンタールの叛乱はそもそも「自発的に起こした」ものではなく「他者に乗せられた」ものですから、すくなくとも「ロイエンタールの主観的には」他に選択肢がなかったといえるものなのではないでしょうか。
>

 いや、ですから「他者に乗せられての叛乱」にロイエンタールが乗ってしまうのが奇妙なんですよ。ちゃんと状況を判断する材料はあったと思える(皇帝が病弱でない以上)ので。「他者に乗せられての叛乱」など拒否すると思うんですよね、ロイエンタールの性格なら。

>
>  まさにそう思ったからこそ、イゼルローン勢力はロイエンタールの叛乱に加担しなかったのでしょう。そしてロイエンタールにしても、とりあえず時間稼ぎさえしてくれれば良いという程度にしか考えていなかったようで、だからこそ「協力してくれたら旧同盟領全部とトリューニヒトの身柄をくれてやる」という、非常に気前の良い条件を提示していたように思うのですけど。

 結局イゼルローンの勢力は、回廊を押さえているという以外には、はっきり言って「ゴミ」レベルなので、決定的な役割は果たせません。こっちはあんまり気にする必要はないでしょう。イゼルローンの兵力が5個艦隊くらいあって、という話ならロイエンタールがそれを味方に付けられれば勝てるかも、と思っても不思議はないと思うのですが。

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board2 - No.1257

Re: ありゃりゃ

投稿者:不沈戦艦
2000年08月12日(土) 17時18分

平松重之さんは書きました
>
>
> >  どう考えたって不可能な条件ばかりなのに、それでも「叛乱」に酔ってそちらに邁進してしまうロイエンタール元帥ってのは、一体何なのでしょうか。これは、到底「名将」の成す業ではないと思いますわ。これでは、単なる阿呆にしか思えません。結局、田中芳樹が「ロイエンタールには叛乱させる」と最初から決めていて、合理的な理由を思いつかず、無理がある筋書きにしてしまった、というだけではないでしょうか。
>
>  まあ必ずしも「名将」=「最終的な成功者」「常に理知的」という訳ではないですからね(ナポレオン・ボナパルトがいい例です)。
>
>  話は変わりますが、「大逆転!リップシュタット戦役」の中でミッターマイヤーの階級が「中将」と書かれていますが、レンテンベルク要塞でロイエンタールと一緒にオフレッサーを罠に落とす際の台詞(第二巻P109)に、
>
> 「おれたちふたりは大将だ。オフレッサーの化物は上級大将。つりあいがとれていていいだろうが」
>
> とありますので、あの時点ではすでに「大将」になっていたのではないですか?(細かいツッコミですいません)
>  何はともあれ、毎回楽しく拝見させてもらっています。これからも頑張って下さい。

 こりゃ勘違いですね。確かに言われてみればそうでした。ミッターマイヤーとロイエンタールだけは大将でしたっけ。キルヒアイスが上級大将で、他は全部中将だったと思い込んでいたもので。

>まあ必ずしも「名将」=「最終的な成功者」「常に理知的」という訳
>ではないですからね(ナポレオン・ボナパルトがいい例です)。

 ナポレオンも、一旦権力を失う前に、連合国(ロシア、プロイセン、オーストリアなど)との停戦交渉で「イタリアは絶対に譲らない」と強弁して、結局全てを失う羽目になってしまったそうですから、確かにそうは言えますね。フランス本土だけでそれ以上欲張らなければ、停戦条約が締結されてフランスだけの皇帝の地位にはいられたそうなので。

 しかし、ナポレオン最後の戦場、ワーテルローはどうでしょう。客観的に全く勝算がなく始めた訳ではないと思いますけど。リニーの前哨戦ではプロイセン軍を叩いて、相手は逃げ出していますし。どう見ても勝ち目のない戦いを始めたという訳ではないと思いますが。ウエリントン卿の馬防壕の罠に騎兵隊がはまらず、どうやら命令が間違って伝わったというネイ元帥の騎兵だけの突撃(歩兵や砲兵と連携するのが当然)がなく、プロイセン軍を追撃したグルーシー元帥の3万5千の兵力が、相手を深追いし過ぎて最後の戦場に到達できなかったのに、リニーから逃げたプロイセン軍の方は決定的瞬間にワーテルローの戦場に到着した、というミスがなければ(ほとんど柘植久慶氏が言っていることですが)、ナポレオンが勝った可能性もあったのでは?、ということですので。ちょっとロイエンタールの話とは違うような気がします。

親記事No.1245スレッドの返信投稿
board2 - No.1258

Re: わはははは

投稿者:不沈戦艦
2000年08月12日(土) 17時31分

小村損三郎さんは書きました

> そもそもロイエンタールの野心の根元にあるものが
> 「俺より強い奴と戦いたい」
> という、まるでジャンプ漫画か格闘ゲームのキャラクターのような幼稚で漠然としたものだった為、その後の行動や描写にイマイチ説得力と陰影を持たせられなかったことが物語としての大きな弱点になった感じです。
> ラインハルトの場合は姉を奪われるという具体的な体験が根っこにある上「ゴールデンバウム王朝の腐敗と社会の不公正」という背景を強調することで説得力を持たせていましたが。
>

 その「強い奴と戦いたい」って願望があるにしても、もうちょっと主体的にやってもらいたかった、と思ったもので。陰謀家たちの筋書きにズルズルと流されてしまい反逆者になりおおせる、だなんて全然ロイエンタールらしくないと思うので。

>
> でも、個人的にはこっちよりも4巻のエルウィン・ヨーゼフⅡ世の亡命を受け入れた同盟市民がこぞって騎士症候群に駆られ、世論が皇帝保護・ラインハルト打倒一色になってしまう、という展開の方が強引だと思いました。
>
> 「人道だと?ゴールデンバウム家の奴らが、人道なんぞ主張する権利を持っているとでも言うのか。ルドルフとその子孫どもが、何百億人の民衆を殺したか、歴史の教科書を読み返してみるんだな。」
>
> というポプランの反応の方が普通だろ、どう考えても(^^;;)。
>

 これは確かに。同盟市民もそうですけど、トリューニヒト政権もおかしなものですよね。何でフェザーンの危険な提案にホイホイ乗ってしまうのか。一応、「危機を見抜いて近寄らない」って程度の知恵は、トリューニヒトにはあった筈なんですけど。アムリッツァの失敗をちゃんと予想しているくらいなのですから。トリューニヒトが断固として「皇帝の亡命」を受け入れなかったら、フェザーンはどうするつもりだったんだろ。あるいは「人道的見地から亡命は受け入れ同盟への居住は許可するが、亡命政権の樹立は認めない」とやらかしたら。そこまでフェザーンが同盟政府を意のままに動かせた、というのもおかしなものなのでは。

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