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投稿ログ72 (No.1173 - No.1187)

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board2 - No.1173

そう言えば同盟も

投稿者:北村賢志
2000年07月15日(土) 05時45分

そう言えば同盟も星や艦、兵器の名前が神話がらみ(ティアマト、ユリシーズ、アルテミス等々)であるにも関わらず、地球教を除けば具体的にどのような宗教があるのか不明ですね。
限られた頁では細かくは描けなかったのは仕方がありませんが、地球教以外の宗教が同盟の政治にどのような影響を与えていたのか、また地球教徒手を組んだトリューニヒトはそれらをどのように扱ったのか興味をそそられます。

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board2 - No.1175

名前からみてみると

投稿者:本ページ管理人
2000年07月15日(土) 12時29分

北村賢志さんは書きました
> そう言えば同盟も星や艦、兵器の名前が神話がらみ(ティアマト、ユリシーズ、アルテミス等々)であるにも関わらず、地球教を除けば具体的にどのような宗教があるのか不明ですね。
> 限られた頁では細かくは描けなかったのは仕方がありませんが、地球教以外の宗教が同盟の政治にどのような影響を与えていたのか、また地球教徒手を組んだトリューニヒトはそれらをどのように扱ったのか興味をそそられます。

星や兵器の名前は意図的でしょうが、おそらく意図していなかった点で、人名にも宗教的なものが出てきています。
オーベルシュタインの「パウル」とか、同盟だったらラップの「ジャン」。極め付きは皇帝の「ヨーゼフ」も、全部キリスト教の使徒由来の名前ですね。
Merkatzさんが
>カルトならともかく、既存の宗教はいわば社会道徳と相当部分一体となっている。
>信仰とは別の意味で社会の一部を成しているのに、そんなに簡単に崩壊するでしょうか?
と言われている通り、やはり設定の厳しさを感じます

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board2 - No.1176

Re: 田中流安保論の欺瞞

投稿者:celetaro
2000年07月15日(土) 13時01分

はじめまして。今日はじめてこんな濃いページがあるのを知りました。

>軍備の増強が経済発展と反比例の関係にあることは、近代社会が形成されて以来の法則である。

 これはあきらかに間違いです。
 軍備の増強が経済を発展させるという事実は存在します。
 それはいわゆるケインズの『有効需要の拡大』というやつです。
 現在の日本の状態のように供給は充分期待できるのに需要が満たされないばあい、公共事業に予算を投入して経済を上向きにするという方法があります。(現在の日本の場合、国の借金が多すぎるので、これをやってもうまくいきませんが)
 日本と違って国に大きな借金がない場合、公共事業の対象となるのは、高速道路の建設や図書館などの公共施設はもちろんのこと、民間の企業に資金をばらまき連鎖的に需要を拡大するなら、軍拡による軍需でもいいわけです。
 この場合軍拡をすればするほど、経済は上向きになり上昇していきます。
 では、旧日本軍のような軍拡がなぜ経済に悪い影響を与えたかというと、経済を発展させる基盤である民需を圧迫してしまったからです。軍部が社会において限られた労働力や生産の元になる資材をとってしまう、これでは需要が拡大しても経済は発展できません。いいかえれば、社会に労働力や資材が充分にある場合、軍拡によって経済は反比例ではなく比例して発展していきます。

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board2 - No.1177

Re: 田中流安保論の欺瞞

投稿者:新Q太郎
2000年07月15日(土) 17時38分

>  軍備の増強が経済を発展させるという事実は存在します。

第二次大戦後のアジアだけでも、目ざましい発展を遂げたのは台湾、韓国ですからね

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board2 - No.1179

Re:1074)イゼルローン要塞の怪への私見

投稿者:celetaro
2000年07月16日(日) 01時11分

 銀雄伝はSFに補給という概念やリアルな戦略・戦術をもちこんだ、と評価する人がいます。もちろん私の軍事的知識はまったくたいしたものではないのですが、その私が見てさえ、田中芳樹氏には近代戦、もしくは民主主義における軍隊の軍事的知識はほとんどないといっていいでしょう。小説の主要キャラクターが作者の反映であるというのはよくあることですが、氏もまさにヤン・ウェンリーと同じで軍事のことが嫌いなのかもしれません。彼の銀雄伝における戦略・戦術などにおける軍事知識の多くは、近代以前、それも三国志以前の古代中国時代の知識がほとんどだと思われます(もちろん、旧日本軍の失敗や、ナポレオンのドレスデンの戦い(アスターテ会戦)などを作品中に取り入れているので、すべてではないですが)。
 たとえば、敵兵力をほうっておいて首都を攻撃する、そして首都が陥落したらその国は戦争にまけるという考え方、戦略的勝利をすれば敵兵力の追撃・撃滅などはやるべきではないという考え方、敵を完全包囲するのではなく逃げ道をあけてやりながら攻めるという考え方、これはとても近代以降の軍隊が戦争でやることではありません。近代以降の軍隊が戦争でやらなければならないことはまず第一に敵兵力の完全包囲による撃滅なのです。

 さて、そうまさんが思っておられる問題に話題をうつしますと、日本の戦艦大和は、万里の長城やピラミッドとならべられて、無用の長物と言われたことがありました。田中芳樹氏は旧日本軍に対する批判的な態度がそのせいかどうかはしりませんが、どうも大艦巨砲主義はまちがいだとあたまから決めつけているようなところがあります。『七都市物語』などでもこの傾向は見受けられます。
 実は現在でも大艦巨砲主義は脈々と生き残っています。
 たとえば戦車を見てください。戦車は新型になればなるほど大きな主砲を搭載しています(戦車の場合は接地圧という問題があっていくらでも大きくなるというわけではないですが)。戦闘機だって、F15とゼロ戦の大きさをくらべればいかに大きくなっているかがわかるでしょう。戦艦はなくなりましたが、正規空母も第二次世界大戦のものにくらべて大きくなっています。第二次世界大戦において、間違いになったのは大艦巨砲主義ではなく、航空機の発達によって戦艦がコスト対効果の悪い兵器になってしまったことなのです。大艦巨砲主義の反対は小艦多砲主義でしょう(田中芳樹氏の銀雄伝や七都市物語がこの小艦多砲主義の有効な世界です)。しかし、太平洋戦争においては、戦艦に対して航空機が圧倒的に優勢なのは現実に証明されましたが、小規模で特殊な戦場でならともかく国家の帰趨をはかるような主要な戦場で、大艦巨砲主義よりも小艦多砲主義が有効だというのは、私の知識のレベルでは聞いたことがありません。
 田中芳樹氏は大和に象徴される戦艦のアンチテーゼとしての、航空機と小艦多砲主義を混同しているのではないかと思うところが多いです。

 日清戦争の定遠・鎮遠が有名ですが、宇宙船などにおいても数万隻の船をつくるのならそのコストをつかって、大きな船を少数つくったほうがおそらく強くなるはずです。ジュトランド海戦でも高速な船の柔軟な運用よりは強力な装甲の方が有効であるという結果がでています。カルタゴの五段橈ガレー船もそうでしょう。しかし、百歩ゆずって、未来の宇宙では大艦巨砲は有効とはいいきれないと、ここではしましょう。実際、未来の宇宙では現在の私の発想からはうかがいしれぬようなことが起こっているかもしれませんから。
 しかし、それでも銀雄伝は救われません。なぜなら、銀雄伝は軍事面であきらかな矛盾を持っているからです。その一つが、大艦巨砲主義はまちがいであり、比較的小型宇宙船多数による柔軟な運用が有効だというふうな表現をしていながら、大艦巨砲主義の権化中の権化であるイゼルローン要塞を作品中に登場させてしまったことです。

 イゼルローン要塞を作者がなぜ出そうと思ったのか、私は知りません。しかし、たとえばスターウオーズを見たのかもしれません。デススターとイゼルローン要塞は形としてもその主砲の能力においても非常によく似ていると私には思えます。もしかしたらスターウオーズを見て、こういうものを出せば作品が面白くなると思って作者は小説の中にいれてしまったのかもしれません。そのへんは私には知りようのないところですが、ともかくイゼルローン要塞を小説中に登場させることによって、大艦巨砲主義よりも比較的小型の宇宙船を多数運用するほうが有効だという、銀雄伝の軍事的側面の蓋然性の一つは自己崩壊してしまったのです。

 もちろん、長い年月の間、限られた相手とだけ戦っているばあい、兵器の運用や戦略・戦術面での考え方に停滞がおきることがあります(中世のヨーロッパの騎士など)。
 しかし、ここまで作者が考えていたかどうかは疑問です。なによりも、ヤンやラインハルトのような天才を登場させている上に、より大きな宇宙船、より大きな大砲のほうが強いんじゃないかと思うのは、天才でなくても普通のこどもでも考えつくレベルです。

 いってみれば移動できるガイエスブルク要塞はイゼルローン要塞のないところでは、おそらく無敵です。さらに言えば、ガイエスブルク要塞がイゼルローン要塞にやられても、問題点を解消し(推進装置に装甲をほどこしたり、装甲のある本体に内蔵したりすることは技術的に可能でしょう)、第二第三の(それもより巨大な)ガイエスブルク要塞をつくればいいということになります。ガイエスブルク要塞を二個も三個もつくってイゼルローン要塞に対抗するという方法もあります。莫大なコストがかかるでしょうが、国防の危機においてはそれも仕方がありません(大戦前の日本では戦艦を一隻つくるとGNPの5%を消費し、一〇年は不況が続くと言われていたそうです)。
 まあ、このあたりはエンターテイメント物語のお約束というところかもしれません。
 『ヤッターマン』シリーズなどに代表されるように、敵役はあれやこれやとあたらしいアイデアをもりこんで戦ってきます。そうして、実際に主人公を負かす寸前までいくのですが、ほんの些細なミスやきわめて低い確立でおこる偶然によって主人公に負けてしまいます。それなら、そのアイデアの欠点を修正したりしてもう一度おなじ方法で戦えば勝てる確立は非常に高いと思うのですが、エンターテイメント物語である以上、一度つかったアイデアを二度使うと読者が飽きてしまうというところでしょうか。

 ある本の対談で田中芳樹氏が、読者からガイエスブルク要塞をイゼルローンの前ではなくハイネセンの前にワープさせればいいんだと言われたというような内容のことを述べてられていたと思います。こんなことをいわれるのもすべては小艦多砲主義という軍事的蓋然性の自己崩壊に原因があるのではないでしょうか。

 そうまさんが疑問に思われることも、一つにはこの自己崩壊した矛盾に原因があるのかもしれませんね。
 ながながとした拙い私見ですが、こんな考え方もあるということで、ご理解の一助になれば幸いです。

 ★ガイエスブルク要塞をハイネセンの前にワープさせるという意見について。
 これは余談ですが、首都が陥落し政府の首脳が人質と同様の状態になっても、近代国家が(特にアメリカ型の近代民主主義国家ならより確実に)それだけで敗戦になるということはありません(例として、普仏戦争でのパリ陥落やナポレオン三世が捕虜になったこと、旧日本軍による南京陥落をあげておきましょう)。特にアメリカ型の近代民主主義国家では議会や大統領というものはあくまでも機関や職務であって、特定の建物や人を指すのではありません。人質状態になってしまい、その職務を遂行できなくなった議会や大統領は、すでに議会や大統領としての拘束権や命令権はなくなるわけで、バーミリオンでヤン・ウェンリーがとった行動はシビリアン・コントロールなどではなく、厳密にいえば、考え方の間違いもしくは偏見による戦場放棄です。民主主義をまもるために国民の血税によってまかなわれた戦力、それも勝利できると期待できる十分な戦力を国民からあずかりながら私意や偏見だけで敵前で降伏し戦力をあけわたした軍司令官は、普通の国ではまちがいなく死刑です。(現在の日本の自衛隊の場合はただの職場放棄でせいぜい懲役刑、それも執行猶予がつく可能性がありますが……))

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board2 - No.1180

Re:1074)銀雄伝?

投稿者:とっしー
2000年07月16日(日) 06時43分

はじめまして。

celetaroさんは書きました
>
>  たとえば、敵兵力をほうっておいて首都を攻撃する、そして首都が陥落したらその国は戦争にまけるという考え方、戦略的勝利をすれば敵兵力の追撃・撃滅などはやるべきではないという考え方、敵を完全包囲するのではなく逃げ道をあけてやりながら攻めるという考え方、これはとても近代以降の軍隊が戦争でやることではありません。近代以降の軍隊が戦争でやらなければならないことはまず第一に敵兵力の完全包囲による撃滅なのです。

 WW2のナチスドイツ軍の敗因の諸要素として専門家が話題とするものに、独ソ戦初期におけるキエフ大包囲戦があります。
 強大な野戦軍が展開するウクライナ方面を捨て置いて、敵首都モスクワ直撃を主張する前線の指揮官に対し、ヒトラー及び軍指導部は60万に及ぶ野戦軍の撃滅とウクライナの確保を重視しました。
 結果、ソ連軍主力は壊滅しましたが、ソ連側もこれによって貴重な時間を稼ぐことが出来、野戦軍の再建になんとか成功。モスクワ前面にまで迫った独軍ですが、結局撃退されることになります。
 このヒトラーの判断は多くの軍事史家から批判されています。むろん逆に支持するむきもあります。
 従って一概に野戦軍撃滅こそが近代軍隊の金科玉条であるとは私は思いません。第一に全盛期の独軍の電撃戦も野戦軍の撃滅というよりは戦線後方への急速な浸透による指揮系統の混乱、軍組織の崩壊にこそ主眼がおかれています。野戦軍の完全包囲撃滅を金科玉条、何よりも優先した軍隊は私の知る限りではソ連軍ぐらいです。1944年のバグラチオン作戦などが好例でしょうか?

>しかし、太平洋戦争においては、戦艦に対して航空機が圧倒的に優勢なのは現実に証明されましたが、小規模で特殊な戦場でならともかく国家の帰趨をはかるような主要な戦場で、大艦巨砲主義よりも小艦多砲主義が有効だというのは、私の知識のレベルでは聞いたことがありません。

 WW2後、最大の規模の戦争だったベトナム戦争はどうでしょうか?
 北ベトナム軍歩兵が装備する対戦車ロケットが米軍の戦車隊をどれだけ苦しめたか。
 同様に中東戦争ではイスラエル駆逐艦がミサイル艇に撃沈され、西側海軍に多大なショックを与えました。後のフォークランド紛争でも英駆逐艦がアルゼンチン軍の放ったわずか2発のミサイル攻撃により撃沈されています。対抗して米軍はイージスシステムを開発するわけですが。
 従って、こういった大艦巨砲主義と小艦多胞主義? のどちらが有効かというのはかなり無意味な話です。
 なお、本来の意味での大艦巨砲主義は日本海海戦を理想とする一種の戦略論であるといえ、現在では古典以外の何者でもないでしょう。

>  日清戦争の定遠・鎮遠が有名ですが、宇宙船などにおいても数万隻の船をつくるのならそのコストをつかって、大きな船を少数つくったほうがおそらく強くなるはずです。ジュトランド海戦でも高速な船の柔軟な運用よりは強力な装甲の方が有効であるという結果がでています。

 「定遠」「鎮遠」の装甲と大火力に頼んだ清の北洋水師は中口径砲の数的優位と速射性、及び機動性において優位にあった日本海軍に敗北したのでは(^-^;
 ジュットランドですが、あの海戦での戦訓は『装甲が硬いだけの戦艦は鈍重で役立たず。巡洋戦艦は高速で使い手があるが余りに脆すぎる。両者の利点をかねそろえた高速戦艦が必要』というものでしょう。
 実際、一番活躍したのは最初の高速戦艦といえるクィーンエリザベス級の五隻でしたし。

>  しかし、それでも銀雄伝は救われません。なぜなら、銀雄伝は軍事面であきらかな矛盾を持っているからです。その一つが、大艦巨砲主義はまちがいであり、比較的小型宇宙船多数による柔軟な運用が有効だというふうな表現をしていながら、大艦巨砲主義の権化中の権化であるイゼルローン要塞を作品中に登場させてしまったことです。
>  しかし、ここまで作者が考えていたかどうかは疑問です。なによりも、ヤンやラインハルトのような天才を登場させている上に、より大きな宇宙船、より大きな大砲のほうが強いんじゃないかと思うのは、天才でなくても普通のこどもでも考えつくレベルです。

 銀英伝の軍事描写はスペースオペラとして十分すぎる出来だと思いますよ。それこそ真剣に言い出したら、イゼルローン回廊でもう一回ワープして敵国領に直接進入を図ればいいわけで。

>
>  『ヤッターマン』シリーズなどに代表されるように、敵役はあれやこれやとあたらしいアイデアをもりこんで戦ってきます。そうして、実際に主人公を負かす寸前までいくのですが、ほんの些細なミスやきわめて低い確立でおこる偶然によって主人公に負けてしまいます。それなら、そのアイデアの欠点を修正したりしてもう一度おなじ方法で戦えば勝てる確立は非常に高いと思うのですが、エンターテイメント物語である以上、一度つかったアイデアを二度使うと読者が飽きてしまうというところでしょうか。

 これに関して弁護(笑)すると、フェザーン占領を前提にすることにより、移動要塞の必要性が少なくなったからでしょう。で、他の要塞をぶつけると言うプランはお蔵入りになったと。
 正攻法での勝算が極めて高い以上、移動要塞などという新兵器に頼る必要も無いですから。

>  ★ガイエスブルク要塞をハイネセンの前にワープさせるという意見について。
>  これは余談ですが、首都が陥落し政府の首脳が人質と同様の状態になっても、近代国家が(特にアメリカ型の近代民主主義国家ならより確実に)それだけで敗戦になるということはありません(例として、普仏戦争でのパリ陥落やナポレオン三世が捕虜になったこと、旧日本軍による南京陥落をあげておきましょう)。

>バーミリオンでヤン・ウェンリーがとった行動はシビリアン・コントロールなどではなく、厳密にいえば、考え方の間違いもしくは偏見による戦場放棄です。民主主義をまもるために国民の血税によってまかなわれた戦力、それも勝利できると期待できる十分な戦力を国民からあずかりながら私意や偏見だけで敵前で降伏し戦力をあけわたした軍司令官は、普通の国ではまちがいなく死刑です。(現在の日本の自衛隊の場合はただの職場放棄でせいぜい懲役刑、それも執行猶予がつく可能性がありますが……))

 戦場放棄なら銃殺は当然ですが、当時のヤンがそれにあたるとは思えません。(このへんは解釈の違いだとは思いますが)
 WW2の日本の場合を例にしますが、天皇の詔勅はB-29による原爆の脅威によって強制されたものだから従う必要は無いといって支那派遣軍あたりが徹底抗戦を続けても良いということになります。

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board2 - No.1181

Re:1074)銀雄伝?

投稿者:不沈戦艦
2000年07月16日(日) 12時33分

> >  たとえば、敵兵力をほうっておいて首都を攻撃する、そして首都が陥落したらその国は戦争にまけるという考え方、戦略的勝利をすれば敵兵力の追撃・撃滅などはやるべきではないという考え方、敵を完全包囲するのではなく逃げ道をあけてやりながら攻めるという考え方、これはとても近代以降の軍隊が戦争でやることではありません。近代以降の軍隊が戦争でやらなければならないことはまず第一に敵兵力の完全包囲による撃滅なのです。
>
>  WW2のナチスドイツ軍の敗因の諸要素として専門家が話題とするものに、独ソ戦初期におけるキエフ大包囲戦があります。
>  強大な野戦軍が展開するウクライナ方面を捨て置いて、敵首都モスクワ直撃を主張する前線の指揮官に対し、ヒトラー及び軍指導部は60万に及ぶ野戦軍の撃滅とウクライナの確保を重視しました。
>  結果、ソ連軍主力は壊滅しましたが、ソ連側もこれによって貴重な時間を稼ぐことが出来、野戦軍の再建になんとか成功。モスクワ前面にまで迫った独軍ですが、結局撃退されることになります。
>  このヒトラーの判断は多くの軍事史家から批判されています。むろん逆に支持するむきもあります。
>  従って一概に野戦軍撃滅こそが近代軍隊の金科玉条であるとは私は思いません。第一に全盛期の独軍の電撃戦も野戦軍の撃滅というよりは戦線後方への急速な浸透による指揮系統の混乱、軍組織の崩壊にこそ主眼がおかれています。野戦軍の完全包囲撃滅を金科玉条、何よりも優先した軍隊は私の知る限りではソ連軍ぐらいです。1944年のバグラチオン作戦などが好例でしょうか?
>

 そうですね。これは時と場合によりけり、という事でいいのでは。この場合は、もしモスクワが陥落していれば、モスクワ周辺にあったT34生産工場が無力化(というかそっくりそのままドイツ軍のモノになりかねない)できるし、更にスターリンの政治的権威が失墜するので、ロシア人が反共になびいて、「スターリンこそ倒すべき相手だ!」とドイツに協力する者が続出しかねない、という状況を受けてもの作戦批判でしょう。史実の展開でも、「スターリン嫌い」から来る対独協力者は結構いた訳ですから。彼らの末路は悲惨でしたけど。

>
> >しかし、太平洋戦争においては、戦艦に対して航空機が圧倒的に優勢なのは現実に証明されましたが、小規模で特殊な戦場でならともかく国家の帰趨をはかるような主要な戦場で、大艦巨砲主義よりも小艦多砲主義が有効だというのは、私の知識のレベルでは聞いたことがありません。
>
>  WW2後、最大の規模の戦争だったベトナム戦争はどうでしょうか?
>  北ベトナム軍歩兵が装備する対戦車ロケットが米軍の戦車隊をどれだけ苦しめたか。
>  同様に中東戦争ではイスラエル駆逐艦がミサイル艇に撃沈され、西側海軍に多大なショックを与えました。後のフォークランド紛争でも英駆逐艦がアルゼンチン軍の放ったわずか2発のミサイル攻撃により撃沈されています。対抗して米軍はイージスシステムを開発するわけですが。
>  従って、こういった大艦巨砲主義と小艦多胞主義? のどちらが有効かというのはかなり無意味な話です。
>  なお、本来の意味での大艦巨砲主義は日本海海戦を理想とする一種の戦略論であるといえ、現在では古典以外の何者でもないでしょう。
>
> >  日清戦争の定遠・鎮遠が有名ですが、宇宙船などにおいても数万隻の船をつくるのならそのコストをつかって、大きな船を少数つくったほうがおそらく強くなるはずです。ジュトランド海戦でも高速な船の柔軟な運用よりは強力な装甲の方が有効であるという結果がでています。
>
>  「定遠」「鎮遠」の装甲と大火力に頼んだ清の北洋水師は中口径砲の数的優位と速射性、及び機動性において優位にあった日本海軍に敗北したのでは(^-^;
>  ジュットランドですが、あの海戦での戦訓は『装甲が硬いだけの戦艦は鈍重で役立たず。巡洋戦艦は高速で使い手があるが余りに脆すぎる。両者の利点をかねそろえた高速戦艦が必要』というものでしょう。
>  実際、一番活躍したのは最初の高速戦艦といえるクィーンエリザベス級の五隻でしたし。
>

 軍事ドクトリンは、時代によってコロコロ変わります。大艦巨砲主義、航空機絶対主義、ゲリラ戦、ハイテク電子装備絶対優位、等々・・・・・時代背景を無視して、「これは絶対に正しい」とか「間違い」だとか言っても意味がないと私も思います。または戦場の条件などでも。湾岸戦争では見通しの良い砂漠だったから、圧倒的な結果になりましたけど、いかにハイテク兵器でも、ブッシュの多い熱帯の戦場では、どれくらい威力を発揮できるかどうか解りません。灌木の陰に潜んでいる対戦車ロケット砲を持った歩兵に、ハイテクの重装甲戦車がやられてしまうかも知れませんよ。側方や後方からなら。

> >  しかし、それでも銀雄伝は救われません。なぜなら、銀雄伝は軍事面であきらかな矛盾を持っているからです。その一つが、大艦巨砲主義はまちがいであり、比較的小型宇宙船多数による柔軟な運用が有効だというふうな表現をしていながら、大艦巨砲主義の権化中の権化であるイゼルローン要塞を作品中に登場させてしまったことです。
> >  しかし、ここまで作者が考えていたかどうかは疑問です。なによりも、ヤンやラインハルトのような天才を登場させている上に、より大きな宇宙船、より大きな大砲のほうが強いんじゃないかと思うのは、天才でなくても普通のこどもでも考えつくレベルです。
>
>  銀英伝の軍事描写はスペースオペラとして十分すぎる出来だと思いますよ。それこそ真剣に言い出したら、イゼルローン回廊でもう一回ワープして敵国領に直接進入を図ればいいわけで。
>

 まあ、イゼルローンが「大艦巨砲主義」なのはそうでしょうね。でも、色々な軍事ドクトリンが論争しつつ並立する可能性はあります。帝国海軍だって、大艦巨砲主義者と航空屋と、それぞれ別にいた訳ですよね。

> >
> >  『ヤッターマン』シリーズなどに代表されるように、敵役はあれやこれやとあたらしいアイデアをもりこんで戦ってきます。そうして、実際に主人公を負かす寸前までいくのですが、ほんの些細なミスやきわめて低い確立でおこる偶然によって主人公に負けてしまいます。それなら、そのアイデアの欠点を修正したりしてもう一度おなじ方法で戦えば勝てる確立は非常に高いと思うのですが、エンターテイメント物語である以上、一度つかったアイデアを二度使うと読者が飽きてしまうというところでしょうか。
>
>  これに関して弁護(笑)すると、フェザーン占領を前提にすることにより、移動要塞の必要性が少なくなったからでしょう。で、他の要塞をぶつけると言うプランはお蔵入りになったと。
>  正攻法での勝算が極めて高い以上、移動要塞などという新兵器に頼る必要も無いですから。
>

 まあ、「要塞」というのは、基本的に「守り」の為のモノですから。侵攻作戦には要らんでしょう。フェザーンが新銀河帝国帝都になった後には、フェザーン回廊の旧帝国側・同盟側両方に要塞を作ろうとしてますし。

>
> >  ★ガイエスブルク要塞をハイネセンの前にワープさせるという意見について。
> >  これは余談ですが、首都が陥落し政府の首脳が人質と同様の状態になっても、近代国家が(特にアメリカ型の近代民主主義国家ならより確実に)それだけで敗戦になるということはありません(例として、普仏戦争でのパリ陥落やナポレオン三世が捕虜になったこと、旧日本軍による南京陥落をあげておきましょう)。
>
>
> >バーミリオンでヤン・ウェンリーがとった行動はシビリアン・コントロールなどではなく、厳密にいえば、考え方の間違いもしくは偏見による戦場放棄です。民主主義をまもるために国民の血税によってまかなわれた戦力、それも勝利できると期待できる十分な戦力を国民からあずかりながら私意や偏見だけで敵前で降伏し戦力をあけわたした軍司令官は、普通の国ではまちがいなく死刑です。(現在の日本の自衛隊の場合はただの職場放棄でせいぜい懲役刑、それも執行猶予がつく可能性がありますが……))
>
>  戦場放棄なら銃殺は当然ですが、当時のヤンがそれにあたるとは思えません。(このへんは解釈の違いだとは思いますが)
>  WW2の日本の場合を例にしますが、天皇の詔勅はB-29による原爆の脅威によって強制されたものだから従う必要は無いといって支那派遣軍あたりが徹底抗戦を続けても良いということになります。

 これは私も思いました。ヤンが政府の停戦命令を受け入れたのが軍法会議やら死刑に相当する、というのはいくら何でも無理なのでは。支那派遣軍だけではなく、玉音放送があっても、抗戦意欲を失っていない日本軍部隊はあった訳で。「政府の命令の方が間違っている」といって、戦い続けていい、とはならないでしょう。むしろ、そちらの方が軍法会議や死刑になりかねないのでは。まあ、銀英伝の話では、ヤンが交戦を続けてラインハルトを戦死させてしまえば、自動的に帝国軍は撤退する訳ですから、「政府首脳と首都の住民を犠牲にして、同盟を救う」というオプションはありかも知れませんけどね。「同盟を救う」を最優先させるのなら。その場合、ラインハルトを討ったヤンが、その後に立て直された同盟政府に掣肘される、ということは先ずないと思いますし。

 また、首都陥落すれば戦争が終わるとは限りませんけど、それは政府首脳に逃げ場がある場合だけでしょう。南京が陥落しても、蒋介石は重慶に逃げられましたよね。あるいは、二次大戦のドイツ軍のフランス侵攻でも、フランス本国は負けてヴィシー政府が成立しても、ロンドンに逃げたド・ゴールが亡命政権を樹立していますし。結局これらは、敵の手が届かないところに逃げてしまっている訳です。普仏戦争の例は、パリ陥落とナポレオン三世自身が捕虜になることで、結局フランスの負けではないですか。「首都が陥落して政府首脳が人質同様の状態になったとしても、負けとは限らない」の事例としては不適当なのでは?

 同盟の件を言うと、同盟政府が逃げる事を考えていない(というか、安全な逃げ場がない)のでは、どうしようもないのではないか?と思いますけどね。もし逃げるのなら、雲隠れしかないでしょう。行き先を極秘にして、同盟政府全員がどこかの小惑星の基地にでも隠れしてしまえば、ミッターマイヤーとロイエンタールは相当困ったとは思いますけど。

 最後に、「銀雄伝」って略は、普通は使いませんよ。一般的には「銀英伝」です。何か「銀雄伝」って言葉に、拘らねばならない理由でもあるのでしょうか?

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board2 - No.1183

要塞の意義

投稿者:北村賢志
2000年07月16日(日) 14時09分

celetaroさんは書きました
>大艦巨砲主義よりも比較的小型の宇宙船を多数運用するほうが有効だ
>という、銀雄伝の軍事的側面の蓋然性の一つは自己崩壊してしまった
>のです。

それはまた別だと思います。
なぜなら「要塞」と「艦隊」の存在意義は全く別のものだからです。
イゼルローン要塞は言うなれば「絶対に敵が通らねばならない地域を防備する」ために存在しているのであり、またそれ以外の要塞の場合、具体的にいかなる戦略的意義があるのかは不明ですが、艦隊基地並びに重要星域との連絡線確保を意図しているのは間違いないでしょう。
そして要塞とは「己の周辺」という限定された地域において威力を発揮すればよいのであり、銀英伝におけるイゼルローン回廊という設定はまさしく要塞にとってうってつけの活躍場所です。

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board2 - No.1184

Re: 要塞の意義

投稿者:新Q太郎
2000年07月16日(日) 19時42分

私の軍事知識では付け加えるところも
反論するところも見つけ出せないが、
これが即座にザ・ベスト行きさせる
べきであることだけはわかる。

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board2 - No.1186

クリスチャンネーム

投稿者:ビュコック
2000年07月17日(月) 05時41分

田中芳樹は、クリスチャンネームが何なのかよく知らないのでしょう。

欧米人の名前には、クリスチャンネームといってキリスト教の聖人の
名前を付けることが良くあります。
たとえばアンドリュー(聖アンドレ)クラウス(聖二コラス、
サンタクロース)ヨアヒム(聖ヨアキム、イエスの祖父)ユリアン
(聖ユリアヌス)これらの名前は全てキリスト教の聖人から
取ったものです。また1巻に出てきたユースフ・トパロウルのユースフ
はヨセフのアラビア語読み(コーランに出てくるイスラムの聖人)ですし
5巻にはオスマン(第3代カリフ、ウスマーンのトルコ語読み)という
もろにイスラム教徒な軍人が登場します。ヒルデガルト・フォン・
マーリンドルフのヒルデガルド自体、中世の聖女ビンゲンのヒルデガルト
からとったものです。
ここまでキリスト教やイスラム教の聖人の名前が付いた人物が出てきて
「『銀英伝』世界には既存の宗教がない」というのはパラドックスです。

田中芳樹に限らず、日本人には西欧人の名前にはキリスト教の聖人の
名前が付いていることが多いという事実を知らない人が多すぎます。
ライトファンタジーでキリスト教がない世界なのにもかかわらず、
登場人物の名前が「ピーター」(ペテロ)だの「ポール」(パウロ)だの
という名前だと、うんざりしてしまいます。

親記事No.1005スレッドの返信投稿
board2 - No.1187

Re: お名前について

投稿者:小村損三郎
2000年07月17日(月) 13時05分

ビュコックさんは書きました
> 田中芳樹に限らず、日本人には西欧人の名前にはキリスト教の聖人の
> 名前が付いていることが多いという事実を知らない人が多すぎます。
> ライトファンタジーでキリスト教がない世界なのにもかかわらず、
> 登場人物の名前が「ピーター」(ペテロ)だの「ポール」(パウロ)だの
> という名前だと、うんざりしてしまいます。

銀英伝キャラの名前は歴史上の人物や現代の人名を適当に組合わせただけなので、

“綾小路熊吉”

みたいな感じの名前が結構有るらしく(笑)、欧米人からは失笑を買ってるようです。

ちなみに“ロイエンタール”は執筆当時の西独の郵政関係の偉いさんから取ったらしい。

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