- 親記事No.272スレッドの返信投稿
- board3 - No.321
あ、そういえば・・・
- 投稿者:画聖マニの再来(自称)
- 2001年01月17日(水) 13時32分
今日、1月17日は竜堂兄弟の誕生日でした。一応祝っときますか。
~♪はっぴばーすでーでぃあ竜堂兄弟ぃ~♪
~♪はっぴばーすでーつーゆ~♪
* ゴミカキコでした。失礼。m(__)m *
- 親記事No.272スレッドの返信投稿
- board3 - No.322
違法でも奴らならやる!!(笑)
- 投稿者:画聖マニの再来(自称)
- 2001年01月17日(水) 15時33分
> 冒険風ライダーさんのご意見も伺いたいものですケド(笑)、合理的(合法的)な説明や解釈は難しいと思います。そもそも、歴史不介入が天界の掟ですから、青龍王がそれを破る行為はどう理由づけても規律違反以外の何物でもないでしょうね。青龍王が頭かいてぼやいても、それだけで許される問題じゃないよね~?と思います。(ストーリー上での最低限のフォロー、という意味でならわかりますケド)
頭をかいてぼやいていたなら、『規律違反を犯したことには違いないけれど、すくなくともストーリー的にはつじつまが合った』という意味です。
彼らが歴史不介入の掟に違反していることについては異論はありません。
というより、弁護の余地がまるでありません。(泣)
しかし、連中が『違反行為にも関わらず、歴史への干渉を行っている』ことは事実として認めなくてはならないんですね、これが。(-_-;) 彼らの行動はもうやることなすこと全て『歴史不介入の原則』に抵触しまくってますからね~。そもそも連中に法を守らせようってのが無理な相談という気がしてきました。もっとも今にはじまったことじゃあありませんが。(笑)
たとえ許されていなくても『奴らはやる!』これは前提です。(マイッタネ、ド~モ)その上で、何故あえてそのような無法をやるか、という彼らの行動の『意味』を推定してみようと思います。ええ、無理やりにでも・・・
(できれば『奴らがアホだったから』以外の結論を・・・)とりあえず次は12巻の感想の続きやります。
- 親記事No.272スレッドの返信投稿
- board3 - No.323
Re: あ、そういえば・・・
- 投稿者:日傘
- 2001年01月17日(水) 15時50分
> 今日、1月17日は竜堂兄弟の誕生日でした。一応祝っときますか。
>
> ~♪はっぴばーすでーでぃあ竜堂兄弟ぃ~♪
>
> ~♪はっぴばーすでーつーゆ~♪
>
>
> * ゴミカキコでした。失礼。m(__)m *関西人である私としては、震災ネタにカチンときた思い出がありますね。
誕生日ついでに作品内に時事ネタを入れるのはもう止めにしてほしいものです。どうせ彼らは年齢不詳のサザエさんだし。
- 親記事No.272スレッドの返信投稿
- board3 - No.324
創竜伝12巻の感想あれこれ3
- 投稿者:画聖マニの再来(自称)
- 2001年01月17日(水) 16時36分
>「伯卿さま、どうかなさった?」
「思慮に欠けることをしてみたくなった」
「やっぱりね。だからわざわざ教えてさしあげたのよ」(P116)また人界に干渉してきました。宋の太子太保・趙普の家に押しかけます。
前回はまだ『玉帝の御意』とやらで正当性を主張できなくもなかったのですが、
今回は完全に青竜王の独断で人界に干渉します。もはや彼に遵法精神を期待しても
無駄ということでしょう。こういう不埒者を諌めるべき立場にある、
仙界サイドの太真王夫人は・・・>「ここに昏神香もあるわ」
「何があっても全て忘れる薬か。やれやれ、でもありがたい」むしろ煽ってます。(爆)太真王夫人の嗜好が多分に竜種よりであることを
加味しても、天界のお目付け役たる仙界の一員として、あまりに不見識な行為であると言わざるをえません。
竜種と仙界が癒着している証拠といえるでしょう。(続く)
- 親記事No.272スレッドの返信投稿
- board3 - No.325
その意味は…(笑)
- 投稿者:恵
- 2001年01月17日(水) 16時42分
> 何故あえてそのような無法をやるか、という彼らの行動の『意味』を推定してみようと思います。ええ、無理やりにでも・・・
> (できれば『奴らがアホだったから』以外の結論を・・・)画聖マニの再来(自称)さん、早速彼らの行動の意味を「推定」(邪推?)してみました♪ (^o^)
②おそらく、創竜伝(というより、竜堂兄弟)の中では「天界の法」と「日本国憲法」(人界の法)の重みに大差がない。
↓
③だから、(今までと同じように)竜堂兄弟にとっては自分たちの都合(感情)で簡単に両方の「法」を破ることができる。上記の仮定は、12巻の妙に軽いノリが現代版に通じることから推定してみました。うろ覚えですが、確か以前に、始(だったと思います)は法律より自分たち兄弟の安全の方が大事だ、というようなことを放言していたと思います。その是非はともかく、とにかくストーリー上で竜堂兄弟が日本の法律に違反したことはもぅ、数え切れないほどの多さです(笑)
おそらく、12巻で天界の「歴史不介入」の法をあれ程無頓着かつ無自覚に破る行為は、彼らにとっては「自分たちの安全のために」日本の法律を違反することと同じくらい、恐ろしく「簡単な」ことではないでしょうか?以上、竜堂兄弟の行動の「意味」を勝手に推定(邪推)してみました♪
でも、上記の「推定」は間違っても竜堂兄弟を弁護できるような要素ではありませんので、ご了解くださいね。P.S.冒険風ライダー様、いつもお手を煩わせて申し訳ありません~。創竜伝の知識で困ったときには、真っ先にあなたのお名前が浮かぶものですから(笑)、今後ともよろしくお願いいたしますね~(^o^)/
- 親記事No.272スレッドの返信投稿
- board3 - No.326
創竜伝12巻の感想あれこれ4
- 投稿者:画聖マニの再来(自称)
- 2001年01月17日(水) 17時48分
恐ろしいことに、この時『人界不干渉』の原則を破った理由は、単なる
青竜王の『趣味』だったという事実です。歴史に冠絶する大宰相と
『お話してみた~い!』などというゴミのような動機によって、
天界の定めた原則をいともあっさりと無視する青竜王。
『伯卿さま、喜ぶかしら?』程度のカミクズの如きオトモダチ感覚ゆえに、
仙界の一員としての役割を忘れて歴史の干渉を容認し、隠蔽工作にまで
手を貸す太真王夫人。何とお似合いのカップルなのでしょうか!
『天界最兇のひとつがい』と呼ばせていただきます。(続く)
-
- board3 - No.328
スーパー軍師への対抗札?
- 投稿者:makiya
- 2001年01月17日(水) 18時12分
はじめまして。
よくこのホームページをのぞかせてもらいますが、大変興味深い、というか、よくぞここまで、と感心して読ませていただいてます。特に(こう書かないと対象者が多すぎますので)冒険ライダーさんの多方面に渡る造詣の深さには圧倒されるばかりです。
ですが、最初に断っておきますが、ぼくは現在進行形で田中芳樹氏のファンです。例え現在がどうあれ、人生の聖書に祭り上げている銀英伝を書き上げた作者に対して畏敬の念を持って「氏」をつけさせていただきます。長い前振りでしたが、別にここで擁護論とか中傷をするつもりはありません。もともと呼びつけにしろという注意書きもなかったのですが、自分のスタンスの明確化というやつです。
ここでは「田中芳樹氏の戦記作品に登場する」スーパー軍師の存在への対抗札として提起してみたいと思います。
スーパー軍師とは、ナルサスやヴェンツェル、リュウ・ウェイといった放っておくと、想定しうる最悪の状況下さえ(読者から見れば)苦労らしい苦労もなく解決する人物たちのことです。はっきり言って、同じ分野(知力)で戦う限りいかなる人物であろうが彼らに抗するのは不可能であり、パワーバランスを粉砕するという意味においてはゴジラやリナ・インバースよりタチが悪いこと請け合いです。
彼らを倒すにはどうすればいいか。現時点で倒されている人物に注目してみると、ヒントがあるような気がします。
ヴェンツェルです。この際、戦術的な問題は横に置きましょう。彼と相打ちにまで持っていったのは、マヴァール戦記の主役(?)カルマ―ンです。スーパー軍師を倒すためには主役をぶつけるしかない!
以上です。では、おもしろくありませんね。少し理由を。
このサイトでまだ存在が許されている作品には七都市物語、タイタニア、銀英伝などがあります。少なくともぼくが読んだ範囲では、ということですが。これらの作品には共通点があります。それは敵味方にわかれた主役と準主役の存在です。
氏の作品を読むとよく分かるのですが、氏が感情移入するキャラクター(おそらく主役級であろう)は強いんですよね。もちろん作品の構成として、そうでなくても強いキャラクターたちはいますが(印象としてはギーヴやロイエンタールなんかがそうかな?)、感情移入されているキャラクターたちの強さは神懸っています。そしてその最もたる者たちこそがスーパー軍師の面々です。
敗北しらずのヤンや竜堂始なんかも、そういった意味ではこの面々に加えていいでしょう。彼ら両名と氏のシンクロ率の高さは方々で語られていますので。
こうやって見ていくと、氏は自分が感情移入する面々には敗北を与えません。ヴェンツェルは泥沼の相打ち、ヤンはテロと、死にはしていますが、戦闘において一方的な敗死をしたキャラクターはひとりとしていません。語り口を変えれば、感情移入しないキャラクターたちには冷酷なまでの敗北を与えることがあるために、パワーバランスが崩れることにつながるのではないでしょうか。
それゆえ感情移入キャラクターが敵味方にわかれる作品では、どちらに転ぶかわからない(と思わせる)緊張した展開を成功させているように思えます。この意味において、アルスラーンの一方的な勝利の連続も説明がつくのではないかと。
今後の氏の作品が、感情移入キャラクター同士の激突がパターンとなっても、銀英伝クラスの緻密さで以って行えば、批評のパターン化に比べて、あきることなく読めるのでは。というか、激突までの作品展開量と氏の執筆速度を考慮すれば、死ぬまでいけるでしょう。それ以前に既刊シリーズの全部を完結させることが今世紀中に可能なのか、という説の方が有力でしょうが。
もっともこの程度の認識は一般に流布しているようにも思えますが。ここでは蛇足にしかならないかな。では、ここからオリジナル(のつもり)です。
スーパー軍師への対抗。これには前述したような感情移入キャラクター同士の激突しかないと書きました。ところで氏の強い感情移入キャラクターには軍師タイプのほかにもうひとつありますよね。さすがに現代ものではそうそう軍師を出すわけにはいかないようです。もうひとつのパターンとは、大した特技がなく、不特定多数の異性にはもてないのだが、なぜか可愛い異性の相棒ができる(いる)という、タイプの男性。コーヘイ兄ちゃん、シュウさん、お父さん、大きいお兄ちゃん(すみません、彼らの漢字がわからなかったので。呼称でわかりますか?)がそうです。
なんといっても彼らは一般人よりも責任感が強いくらいしか特技がないのに、一般人なら十回は死にそうなところを五体満足のまま切り抜けていきます。頑丈さがない分だけ、竜堂兄弟などよりもサバイバヴィリティにおいては良い点を与えてももよいでしょう。彼らにはスーパー軍師が与えられた知力の代わりに、あらゆる災難も切り抜ける生存率100%の運があります。これはなかなかの数字といってもいいでしょう。伝記ホラーのバッドエンド確率(なんじゃそりゃ?)と氏の作品数を考えれば、不幸な主役が二、三人いてもおかしくないですよ。ですが、彼らは死にません。スーパー一般人と呼称してもいいくらいです。
ならば、無敗北率100%を誇るスーパー軍師には、生存率100%のスーパー一般人たちをぶつければ、勝てないまでも氏の作品に新たな方向性が生まれてくるに違いない!(断言)
まぁ、これも結局はパターンのひとつに過ぎないんですけどね。
最初はまじめに始まったはずなんですが、どんどんどうでもいい方向になっていったなぁ。最初に「田中芳樹氏の戦記作品に登場する」と限定している時点で、作風へのツッコミにならざるをえなかったと。
はじめましてのくせに、長々と書きました。では
- 親記事No.328スレッドの返信投稿
- board3 - No.329
難しいでしょう
- 投稿者:S.K
- 2001年01月18日(木) 02時19分
> ここでは「田中芳樹氏の戦記作品に登場する」スーパー軍師の存在への対抗札として提起してみたいと思います。
> スーパー軍師とは、ナルサスやヴェンツェル、リュウ・ウェイといった放っておくと、想定しうる最悪の状況下さえ(読者から見れば)苦労らしい苦労もなく解決する人物たちのことです。はっきり言って、同じ分野(知力)で戦う限りいかなる人物であろうが彼らに抗するのは不可能であり、パワーバランスを粉砕するという意味においてはゴジラやリナ・インバースよりタチが悪いこと請け合いです。
> 彼らを倒すにはどうすればいいか。現時点で倒されている人物に注目してみると、ヒントがあるような気がします。
> ヴェンツェルです。この際、戦術的な問題は横に置きましょう。彼と相打ちにまで持っていったのは、マヴァール戦記の主役(?)カルマ―ンです。スーパー軍師を倒すためには主役をぶつけるしかない!
> 以上です。
>
> では、おもしろくありませんね。少し理由を。
> このサイトでまだ存在が許されている作品には七都市物語、タイタニア、銀英伝などがあります。少なくともぼくが読んだ範囲では、ということですが。これらの作品には共通点があります。それは敵味方にわかれた主役と準主役の存在です。
> 氏の作品を読むとよく分かるのですが、氏が感情移入するキャラクター(おそらく主役級であろう)は強いんですよね。もちろん作品の構成として、そうでなくても強いキャラクターたちはいますが(印象としてはギーヴやロイエンタールなんかがそうかな?)、感情移入されているキャラクターたちの強さは神懸っています。そしてその最もたる者たちこそがスーパー軍師の面々です。
> 敗北しらずのヤンや竜堂始なんかも、そういった意味ではこの面々に加えていいでしょう。彼ら両名と氏のシンクロ率の高さは方々で語られていますので。
> こうやって見ていくと、氏は自分が感情移入する面々には敗北を与えません。ヴェンツェルは泥沼の相打ち、ヤンはテロと、死にはしていますが、戦闘において一方的な敗死をしたキャラクターはひとりとしていません。語り口を変えれば、感情移入しないキャラクターたちには冷酷なまでの敗北を与えることがあるために、パワーバランスが崩れることにつながるのではないでしょうか。
> それゆえ感情移入キャラクターが敵味方にわかれる作品では、どちらに転ぶかわからない(と思わせる)緊張した展開を成功させているように思えます。この意味において、アルスラーンの一方的な勝利の連続も説明がつくのではないかと。
> 今後の氏の作品が、感情移入キャラクター同士の激突がパターンとなっても、銀英伝クラスの緻密さで以って行えば、批評のパターン化に比べて、あきることなく読めるのでは。というか、激突までの作品展開量と氏の執筆速度を考慮すれば、死ぬまでいけるでしょう。それ以前に既刊シリーズの全部を完結させることが今世紀中に可能なのか、という説の方が有力でしょうが。
> もっともこの程度の認識は一般に流布しているようにも思えますが。ここでは蛇足にしかならないかな。
>
> では、ここからオリジナル(のつもり)です。
> スーパー軍師への対抗。これには前述したような感情移入キャラクター同士の激突しかないと書きました。ところで氏の強い感情移入キャラクターには軍師タイプのほかにもうひとつありますよね。さすがに現代ものではそうそう軍師を出すわけにはいかないようです。もうひとつのパターンとは、大した特技がなく、不特定多数の異性にはもてないのだが、なぜか可愛い異性の相棒ができる(いる)という、タイプの男性。コーヘイ兄ちゃん、シュウさん、お父さん、大きいお兄ちゃん(すみません、彼らの漢字がわからなかったので。呼称でわかりますか?)がそうです。
> なんといっても彼らは一般人よりも責任感が強いくらいしか特技がないのに、一般人なら十回は死にそうなところを五体満足のまま切り抜けていきます。頑丈さがない分だけ、竜堂兄弟などよりもサバイバヴィリティにおいては良い点を与えてももよいでしょう。彼らにはスーパー軍師が与えられた知力の代わりに、あらゆる災難も切り抜ける生存率100%の運があります。これはなかなかの数字といってもいいでしょう。伝記ホラーのバッドエンド確率(なんじゃそりゃ?)と氏の作品数を考えれば、不幸な主役が二、三人いてもおかしくないですよ。ですが、彼らは死にません。スーパー一般人と呼称してもいいくらいです。
> ならば、無敗北率100%を誇るスーパー軍師には、生存率100%のスーパー一般人たちをぶつければ、勝てないまでも氏の作品に新たな方向性が生まれてくるに違いない!(断言)makiyaさんはじめまして。
同じ新参者の身の上で恐縮ですが、いい着眼点とは思いますが田中氏には不可
能に近いと思われます。
以下に理由を二つほど
1)スーパー軍師には不幸な王様追尾装置がついている
ヤンが真に嫌悪し恐怖していたのはラインハルトではなくトリューニヒト
でした。
ナルサスの理想の最後の障壁はヒルメスではなくアンドラゴラスの筈でした。
リュウ・ウェイのアクイロニアにおける安息を奪ったのは結果的にはモー
ブリッジJr.ではなくリュウの友人である現元首でした。
にもかかわらず彼らは物語の中の偶然必然の要求で後者に味方し前者を害
している訳です。
アルスラーン戦記読本のヒルメスに対する田中氏のコメントを見る限り、
おそらく田中氏は存在論的に貴種と称される人種が大嫌いなのでしょう。
よってスーパー軍師は全ての存在に優先し時には物語の整合性の垣根さえ
飛び越えて不幸な王様を著者に代わって虐待しなくてはならない訳です。2)スーパー軍師は常にスーパー一般人の味方である。
makiyaさんも言われる通り田中氏は耕平兄ちゃん、シュウさんといった一
般人を愛していると思われます。
だからこそ1)の逆の理屈で作者の神の手の代行者たるスーパー軍師は常
にスーパー一般人を庇護する様に仕組まれている事がほとんどです。
『マヴァール年代記』のリドワーンなどその好例でしょうし、ヤンやリュ
ウ・ウェイなどは2つのカテゴリーにまたがる究極一般人とさえ言えましょ
う。もとより田中氏は勧善懲悪ならぬ“自分の理想が自分の嫌悪の対象を駆逐す
る”勧好懲悪の傾向がありますし(銀英伝でさえ物語の悪は全て地球教徒の
仕業で幕が降りましたし)ここ近年はそれが著しいので“活劇の整合性やダ
イナミズムを損なわないためのバランス感覚”を要求するのはやはり困難か
と思われます。
しかしこう考えると『七都市物語』のバランスの美しさって作者の偏愛対象
が後方に下がったまま中断してくれたおかげなんですね。
田中先生、飽きてくれて有難うございました。
makiyaさんも有難うございました。
改めて田中氏を嫌いになった理由が、マヴァール3巻終わり近辺のリドワーンがヘナチン野郎であるが故にカルマーンの苦悩もヴェンツェルのやる気も踏み倒して物語のおいしい所を全部もっていった所から始まった事を思い出させて
いただけました。
それでは、長文レス失礼いたしました。
- 親記事No.315スレッドの返信投稿
- board3 - No.330
Re: 2.田中芳樹は本当に中国を知っているか? について
- 投稿者:Merkatz
- 2001年01月18日(木) 09時49分
> 勘違いや、思い違いで誤った知識で他人に語ってしまうこともあります。
> 「陸機の言葉→孔子の言葉」の間違いは、勘違いや思い違いだったの
> ではないのでしょうか?
> それを、中国好きはうわべだけのインチキとか言われてしまっては
> 田中芳樹も大変だなぁと思いました。いや、そのとき勘違いで書いたのなら、後から訂正すればよいだけと思います。
例えば、銀英伝1巻39ページ(1991年59刷)には「戦略戦術シュミレーション」と書かれています。
これは正しくは「シミュレーション」です。「シュミ」じゃなく「シミュ」。
ですが、文庫版では該当箇所はしっかりと「シミュレーション」と訂正されていました。
勘違いで陸機→孔子と書いたならば、後の版では書き換えとけばよいだけのことと思いますけど。
ストーリー展開とは直接関係ないことなんですから。
今出ている版で訂正がなされているかどうかは知りませんが、
していないとすれば、不誠実あるいは無知のどちらかだと言われても仕方がないと思います。
- 親記事No.328スレッドの返信投稿
- board3 - No.333
Re: 難しいでしょう
- 投稿者:makiya
- 2001年01月18日(木) 13時51分
> makiyaさんはじめまして。
> 同じ新参者の身の上で恐縮ですが、いい着眼点とは思いますが田中氏には不可
> 能に近いと思われます。
> 以下に理由を二つほど
> 1)スーパー軍師には不幸な王様追尾装置がついている
> ヤンが真に嫌悪し恐怖していたのはラインハルトではなくトリューニヒト
> でした。
> ナルサスの理想の最後の障壁はヒルメスではなくアンドラゴラスの筈でし た。
> リュウ・ウェイのアクイロニアにおける安息を奪ったのは結果的にはモー
> ブリッジJr.ではなくリュウの友人である現元首でした。
> にもかかわらず彼らは物語の中の偶然必然の要求で後者に味方し前者を害
> している訳です。
> アルスラーン戦記読本のヒルメスに対する田中氏のコメントを見る限り、
> おそらく田中氏は存在論的に貴種と称される人種が大嫌いなのでしょう。
> よってスーパー軍師は全ての存在に優先し時には物語の整合性の垣根さえ
> 飛び越えて不幸な王様を著者に代わって虐待しなくてはならない訳です。
>
> 2)スーパー軍師は常にスーパー一般人の味方である。
> makiyaさんも言われる通り田中氏は耕平兄ちゃん、シュウさんといった一
> 般人を愛していると思われます。
> だからこそ1)の逆の理屈で作者の神の手の代行者たるスーパー軍師は常
> にスーパー一般人を庇護する様に仕組まれている事がほとんどです。
> 『マヴァール年代記』のリドワーンなどその好例でしょうし、ヤンやリュ
> ウ・ウェイなどは2つのカテゴリーにまたがる究極一般人とさえ言えましょ
> う。
>
> もとより田中氏は勧善懲悪ならぬ“自分の理想が自分の嫌悪の対象を駆逐す
> る”勧好懲悪の傾向がありますし(銀英伝でさえ物語の悪は全て地球教徒の
> 仕業で幕が降りましたし)ここ近年はそれが著しいので“活劇の整合性やダ
> イナミズムを損なわないためのバランス感覚”を要求するのはやはり困難か
> と思われます。
> しかしこう考えると『七都市物語』のバランスの美しさって作者の偏愛対象
> が後方に下がったまま中断してくれたおかげなんですね。
> 田中先生、飽きてくれて有難うございました。
> makiyaさんも有難うございました。
> 改めて田中氏を嫌いになった理由が、マヴァール3巻終わり近辺のリドワーンがヘナチン野郎であるが故にカルマーンの苦悩もヴェンツェルのやる気も踏み倒して物語のおいしい所を全部もっていった所から始まった事を思い出させて
> いただけました。
> それでは、長文レス失礼いたしました。レスありがとうございます。
S.K さんのおっしゃる「スーパー軍師は常にスーパー一般人の味方である」という点には自分も気づいておりました。ですが、最初に述べたとおり、ぼくは田中芳樹氏のファンです。ファンといっても相当に性根が悪い方に分類されるでしょうが。ファンでも、氏の現在手がけている作品たちの勧善懲悪もどきの一方的な勝利には物足りない、というのも本音です。
ここからの記述は支離滅裂となってしまうかもしれませんが。
ラインハルトとヤン、(七都市物語りも?)を見ればわかるように、非常に優れた才覚同士は作品の構成上、必然的にぶつかりあいます。必然的に、というのは、不自然な展開なくスムーズに、と言い換えられるかもしれません。それは至極最もな理由です。
そしてもうひとつ、氏の作品のキャラクターたちには苦悩しないという特性があります。例外としては、このサイトで述べられているように、ヴェスターラント事件後のキルヒアイス、銀英伝におけるラインハルト打倒に悩むヤン、くらいでしょうか。それら以外のキャラクターたちは飄々と苦難を乗り越えていきます。これは前回挙げたスーパー軍師のように自分を取り巻く環境自体を変革するキャラクターたち以外でも、スーパー一般人たちですらも開き直りですが悩みません。これは氏が説く、信念の弊害と真っ向から反しながらも、一見してかっこよく魅力的に映ります(主観)。
ここで問題なのが、悩むのは悩んだところで完璧な解決が可能なスーパー軍師ばかりだということです。彼らの前では実に都合よく事態が変わっていきます。一般人の、絶望的な状況に対する足掻きなんてありません。それこそが氏の作風の限界とも言われています。
だが、だからこそ、氏の作品内における神とも言うべきスーパー軍師に対して、スーパー一般人があがいていく姿を読んでみたい! ここでスーパー一般人を推すのは、前回書いたように氏の感情移入キャラクターではないと無残な結果しか待っていないことがわかりきっているからです。スーパー軍師をいきなり嫌いな思想に負けさせろとも、無理なことは言いません。これを書き上げことができれば、氏の作家としての格は間違いなく1つあがることでしょう。なんだかツッコミが聞こえてきそうですねぇ。「それができるのなら、そもそも田中芳樹はこうならなかったぞ」と。
ですが、まぁ、「スーパー軍師には不幸な王様追尾装置がついている」の指摘は完全に想定外でした。言われてみれば、その通りですね。これだけでもここにカキコした意義はあったと思います。
スーパー軍師対スーパー一般人の対決では、上位の軍師に対する下位の一般人からの反抗としか書きようがないでしょう。そしてそれに、権力の掌握を嫌う氏では、自分の分身に権力の掌握はさせないでしょう。したとしても、文句のない、完璧な権力者としてスーパー軍師を書くでしょうから、一般人に理に適った動機を与えることが難しい。一応書いておきますが、感情移入度から考えれば、名君ラインハルトはスーパー軍師ではないありません。
> スーパー軍師とは、ナルサスやヴェンツェル、リュウ・ウェイといった放っておくと、想定しうる最悪の状況下さえ(読者から見れば)苦労らしい苦労もなく解決する人物たちのことです。
>これに氏の感情移入度も加えておくべきでした。キャラクター例でわかっていただけるとは思いますが。
無責任な主張なのは承知の上で、この不利な状況を乗り越えた対決を読んでみたいです。自分の思想が真っ二つに分かれて苦悶する氏がみたいんだろう、というツッコミは不可です(笑)。では
-
- board3 - No.334
はじめまして。
- 投稿者:さる
- 2001年01月18日(木) 15時59分
はじめまして。
「雁屋哲」で検索して
ttp://club.pep.ne.jp/~yusuke.i/s-kousatu24.html
このページを発見してこちらに参りました、雁屋哲フリークの
「さる」と申します。
当方は雁屋哲関連のネタをHPで展開しているのですが、
なんと申しましょうか、それは田中芳樹批判ではあるものの、
この情熱には本当に恐れ入りました。質、量ともに圧倒されるばかり。
私ごときボンクラからしてみると本当に
「偏差値が高すぎるダップ!(C)カーレンジャー」
見習いたく存じます。ところで、「美味しんぼ」以外の雁屋哲作品は
ttp://village.infoweb.ne.jp/~ffactory/otoko_ka.html
こちらをどうぞ。雁屋哲という人物を理解する上で、
参考になれば幸いです。
- 親記事No.315スレッドの返信投稿
- board3 - No.335
Re: 2.田中芳樹は本当に中国を知っているか? について
- 投稿者:本ページ管理人
- 2001年01月18日(木) 16時17分
> ・田中芳樹の中国好きはうわべだけのインチキであること。
> ・田中芳樹は論語はおろか孔子解説本すらも読んだこともないということ!
> と、結論付けておられますが、それは言いすぎかなぁと思いました。
>
> 中国の歴史や文献ってのは、それは気の長くなるほどありますし、
> 全部読んでそれを知識として換えるのは至難です。
> 私も、中国の歴史が好きで色々な文献を読んだりしてますが、
> 知識として身についたかどうかは分かりません。
> 勘違いや、思い違いで誤った知識で他人に語ってしまうこともあります。
> 「陸機の言葉→孔子の言葉」の間違いは、勘違いや思い違いだったの
> ではないのでしょうか?
> それを、中国好きはうわべだけのインチキとか言われてしまっては
> 田中芳樹も大変だなぁと思いました。こんにちは。
「言い過ぎ」とのご指摘がありますが、古い文章と言うこともあり、表現がきついというのは事実だと思います。しかし、論の総体自体は今でも通用すると思っています。単なる間違いなら誰でもあります。かくいう私だってしょっちゅうです。
それを責められる人間なんていないでしょう。
私があそこで批判しているのはそういうことではありません。例えば、あそこが単なる故事格言の間違いだったらそれだけのことなんですよ。
ですが、あそこでは場面的に不必要とすら言える格言を知的こけおどしのためだけにわざわざ用い、しかもそれが間違っている。
とんでもなくみっともない姿ですね。
キン肉マンで、「ロビンマスクのヨロイをつけた方が重いから速く落ちる」なんてのは、その小学生並の無知さがいっそのこと爽快です。
しかし、
「悪役に大して優位に立ちたい」
↓
「故事でも垂れて格の違いを見せつけよう」
という、無知に対する知識の優位、「こけおどし」としての知を持ち出したあげく、それが初歩的に間違っているのであれば、田中芳樹の知識に対する態度というのは一体何者なんだろうか、と思います。
表題の「田中芳樹は本当に中国を知っているか?」には、単純な知識量だけでなく、そういう意味もあります。
- 親記事No.328スレッドの返信投稿
- board3 - No.336
Re^2: 狙った訳じゃないですけど
- 投稿者:不沈戦艦
- 2001年01月18日(木) 16時34分
> レスありがとうございます。
> S.K さんのおっしゃる「スーパー軍師は常にスーパー一般人の味方である」という点には自分も気づいておりました。ですが、最初に述べたとおり、ぼくは田中芳樹氏のファンです。ファンといっても相当に性根が悪い方に分類されるでしょうが。ファンでも、氏の現在手がけている作品たちの勧善懲悪もどきの一方的な勝利には物足りない、というのも本音です。
> ここからの記述は支離滅裂となってしまうかもしれませんが。
> ラインハルトとヤン、(七都市物語りも?)を見ればわかるように、非常に優れた才覚同士は作品の構成上、必然的にぶつかりあいます。必然的に、というのは、不自然な展開なくスムーズに、と言い換えられるかもしれません。それは至極最もな理由です。
> そしてもうひとつ、氏の作品のキャラクターたちには苦悩しないという特性があります。例外としては、このサイトで述べられているように、ヴェスターラント事件後のキルヒアイス、銀英伝におけるラインハルト打倒に悩むヤン、くらいでしょうか。それら以外のキャラクターたちは飄々と苦難を乗り越えていきます。これは前回挙げたスーパー軍師のように自分を取り巻く環境自体を変革するキャラクターたち以外でも、スーパー一般人たちですらも開き直りですが悩みません。これは氏が説く、信念の弊害と真っ向から反しながらも、一見してかっこよく魅力的に映ります(主観)。
> ここで問題なのが、悩むのは悩んだところで完璧な解決が可能なスーパー軍師ばかりだということです。彼らの前では実に都合よく事態が変わっていきます。一般人の、絶望的な状況に対する足掻きなんてありません。それこそが氏の作風の限界とも言われています。
> だが、だからこそ、氏の作品内における神とも言うべきスーパー軍師に対して、スーパー一般人があがいていく姿を読んでみたい! ここでスーパー一般人を推すのは、前回書いたように氏の感情移入キャラクターではないと無残な結果しか待っていないことがわかりきっているからです。スーパー軍師をいきなり嫌いな思想に負けさせろとも、無理なことは言いません。これを書き上げことができれば、氏の作家としての格は間違いなく1つあがることでしょう。
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> なんだかツッコミが聞こえてきそうですねぇ。「それができるのなら、そもそも田中芳樹はこうならなかったぞ」と。
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> ですが、まぁ、「スーパー軍師には不幸な王様追尾装置がついている」の指摘は完全に想定外でした。言われてみれば、その通りですね。これだけでもここにカキコした意義はあったと思います。
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> スーパー軍師対スーパー一般人の対決では、上位の軍師に対する下位の一般人からの反抗としか書きようがないでしょう。そしてそれに、権力の掌握を嫌う氏では、自分の分身に権力の掌握はさせないでしょう。したとしても、文句のない、完璧な権力者としてスーパー軍師を書くでしょうから、一般人に理に適った動機を与えることが難しい。一応書いておきますが、感情移入度から考えれば、名君ラインハルトはスーパー軍師ではないありません。
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> > スーパー軍師とは、ナルサスやヴェンツェル、リュウ・ウェイといった放っておくと、想定しうる最悪の状況下さえ(読者から見れば)苦労らしい苦労もなく解決する人物たちのことです。
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> これに氏の感情移入度も加えておくべきでした。キャラクター例でわかっていただけるとは思いますが。
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> 無責任な主張なのは承知の上で、この不利な状況を乗り越えた対決を読んでみたいです。自分の思想が真っ二つに分かれて苦悶する氏がみたいんだろう、というツッコミは不可です(笑)。では私が勝手に作った「エーリッヒ・フォン・タンネンベルク伯爵」は、到底田中芳樹には好かれそうにないですね。「存在論的に貴種と称される人種」もいいところですから。しかも「スーパー軍師」ですから、田中芳樹には「実に嫌な奴」と思われそうな気がします。でも、プロイセン貴族出身の名将、ってのは結構いたんですけどね、実際は。マンシュタイン(「エーリッヒ」はここからもらってますが)だってそうですし。むしろ、ラインハルトの天才ぶりは、どういう設定でああなっているのか、今ひとつ解りにくいと思いましたね。キルヒアイスの名将ぶりも。貧乏な下級貴族やら平民やらが、軍幼年学校に入って以降、あっという間に戦場で功績を立ててのし上がっていく、というのは(若すぎますし)。ヤンは「歴史に興味を持っていたから、戦史の知識が豊富」ということで説明できると思いますけど。
>ナルサスの理想の最後の障壁はヒルメスではなくアンドラゴラスの筈でした。
アルスラーンはわりと好きですけど、あそこまで安直だった第一部のラストは、ちょっとないんじゃないの、とは思ったです。「アンドラゴラス Vs アルスラーン」は一瞬で終わってしまいましたしね。
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- board3 - No.337
雑感
- 投稿者:Hosaka
- 2001年01月18日(木) 16時39分
田中芳樹ってこんなに議論の対象になるような作家でしたっけ?
自分は銀河英雄伝説と創竜伝ぐらいしか読んだことない者ですが、
ここ見てたらそう思いました。何かマンガをネタにして馴れ合いで
ダベッてた幸せな頃を思い出させてくれます。
あと、理屈でやり込めるのはこの掲示板の気風なのでしょうか?
ネット上とはいえ、随分感情的、もしくは好戦的な文章書いてる人がおられますよね(田中信者もアンチ田中も両方。一部だけだが)。
凝った(論理的な)文章書こうとして、逆にイヤミになってしまってるような感がします。(こんな
こと書くと「具体例を挙げろ」と書かれそうですが(笑)ま、人間変われば変わるもんですからね。良い状態に戻るのは難しいでしょう
が、皆さんの「こう考える奴もいるんだぞ」という声が少しでも田中氏
に届くことをお祈りします。