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投稿ログ17 (No.338 - No.356)

親記事No.328スレッドの返信投稿
board3 - No.338

あえて可能性を追求するなら

投稿者:S.K
2001年01月18日(木) 16時57分

makiyaさん、恐縮です。
前回のレスで表現の足りない部分がありましたので補足いたします。
『スーパー軍師はスーパー一般人の味方』といたしましたがこう訂正します。
『スーパー軍師はスーパー一般人の生贄』であると。
ご存知の通り田中氏のスーパー軍師は大なり小なり『理想家』です。
ゆえにスーパー軍師は、『理想』のキャンバスである世界の代弁者、スーパー
一般人が苦悩の果てに「死ね」と求めてきた場合死ぬ義務があります。
そうでない少数の例外は武運つたなく『理想』の障害者と刺し違えて果てるか
単なる暴君のなり損ねとして神である田中氏の手により無様な破滅を賜る事になります。
多数派の好例は銀英伝のヤン、オーベルシュタインであり少数派の好例はマヴァールのヴェンツェルでしょう。
七都市のリュウ・ウェイも“アクイロニアの混乱が市民に害を及ぼすのを嫌っ
て自発的に追放された”という事でやや幸運な多数派と言えると思います。
では何者なら田中氏の作品に正しい対立、正しい苦悩を与えられるのか、一つ
の可能性を提示したいと思います。
それは、『復讐鬼』です。
自業自得や八つ当たり以外の要素により人生で最も大切な何かを不当に奪われ
もう復讐以外の何者も持たなくなった存在だけがスーパー一般人をも『見殺
し』の罪状で裁く事が許されるのです。
よく田中氏は作品中で“衆愚”としての一般市民を描きますが、作者の嫌悪を
かわずにこの一般市民に不利益を働けた人物は私の知るかぎりただ一人、ブエノスゾンデの存亡など知った事かとばかりに妻の仇である独裁者ラウドルップ
を射殺しブエノスゾンデを捨てたギュンター・ノルトだけでした。
『自由・自律・自尊』をおそらく自己の正義の最終防衛線にしているであろう
田中氏は、それを不当に害された存在の報復を否定できないのです。
ゆえに、復讐鬼と、その行動により間接的に重大な損失を被るかもしれない
スーパー一般人との衝突と葛藤というのは、ある程度makiyaさんの要求を満た
しつつ辛うじて田中氏にも表現できる可能性がある対決ではないでしょうか。
ここからは余談で恐縮ですが創竜伝でも、牛種陣営に竜堂兄弟の竜化の巻き添えをくらって家族や大事な存在を喪った、例えば『トライガン・マキシマム』
のホッパード・ザ・ガントレットのような刺客が激怒の余り血涙を流して襲っ
てくれば、負けないまでも少しは自分たちの無思慮を反省してくれないもので
しょうか。
そこに至ってさえ刺客を一捻りにした挙句「彼も牛種の犠牲者なんだ」だの
「八つ当たりもはなはだしい、自業自得ですね」などとほざいた日には是非
もない、人類最強の男空条承太郎に「ちがうね、彼はてめーらの被害者だ。
本物の自業自得ってやつを受け取りやがれッ!!」とスタープラチナのオラ
オラ5億発で天界の果てまですっ飛ばしてやって欲しいものです。
……ある意味田中芳樹からはずれた話で申し訳ありません。

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board3 - No.339

Re: 雑感

投稿者:モトラ
2001年01月18日(木) 17時20分

一部改行を修正させて頂きました。ご了承ください。

> あと、理屈でやり込めるのはこの掲示板の気風なのでしょうか?
> ネット上とはいえ、随分感情的、もしくは好戦的な文章書いてる人がおられますよね(田中信者もアンチ田中も両方。一部だけだが)。
> 凝った(論理的な)文章書こうとして、逆にイヤミになってしまってるような感がします。(こんなこと書くと「具体例を挙げろ」と書かれそうですが(笑)

最近連続した、感情論で食って掛かる方々や、ねじくれた屁理屈であらかじめ愚鈍に設定された悪役をやり込めて悦に入っている竜堂兄弟とそのさまを執筆する父チャンよりは、はるかに健康的な精神の方々が揃っていらっしゃると思います。

> ま、人間変われば変わるもんですからね。良い状態に戻るのは難しいでしょうが、皆さんの「こう考える奴もいるんだぞ」という声が少しでも田中氏に届くことをお祈りします。

届いていないはずはないと思うのですがねー。どうなんでしょう。しかし、ここの存在と議論の内容を知ったら知ったで「戦後(21世紀にもなって”戦後”でもないと思うが)55年を経て、あの忌まわしい記憶が語り継がれることも減り、結果、若者の右傾化が著しい現状の何と嘆かわしいことよ。ここは自分が奮起して、ペンの力で彼らに正しい歴史観と民主主義的価値観を示さねば」などと決意を新たにしたりして。

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board3 - No.340

創竜伝12巻の感想あれこれ5

投稿者:画聖マニの再来(自称)
2001年01月18日(木) 23時18分

>「そのおぬしが、人に罪を着せて、宰相の地位を回復する。すこし将来のことだがな。
 斉王・趙廷美に不軌(むほん)のくわだてあり、と報告し、彼を失脚させるのだ。なぜそのようなことをしたのか。」(P118)

 まだ実行してもいないことについて、過去形で詰問してます。さすが天下の青竜王、言うことがちがいますな。(笑) 時間を自由に行き来できる天仙の傲慢さには慄然とします。しかし、こんな前提からして不公平な議論吹っかけて、しかも論破されるとは・・・(汗)

 (P118~P119)
>「斉王は皇帝の弟で帝位継承権を持つが、もともと不軌(むほん)をはかるような男ではない。それをあえて告発したのは邪神の教唆によるのか」
「邪神ごときの教唆は必要ない。斉王は天下のため害となる。本人にその気がなくとも、存在自体が危険なのだ。彼を擁して帝位につけようとする野心家どももあらわれよう。斉王をそのまま放任しておけば天下の安寧がそこなわれる。」
「それが政治上の罪か」>

 これには正直感服しました。『統治者の側のリアリズム』を実に分かりやすく示しています。竜王は思考能力がちょっとアレなためか、「闘って身を守る覚悟がなくては、権力者の思いのまま処分されるだけだ。」などと自分に都合のいい結論を出してますが。(笑) さすがは田中芳樹、魅せてくれます。これからはその調子で、権謀術数や駆け引きの光る物語を書いてくださいね。あ、さしあたって『タイタニア』の続きを・・・。

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board3 - No.341

いや、そもそも

投稿者:S.K
2001年01月19日(金) 00時40分

タイトルから『反銀英伝』ではないですか、やはりそれにふさわしい田中氏に
なしえない主人公としてタンネンベルグ候には聳え立っていただきたいと思い
ます。
不沈戦艦さん、レス有難うございます。
と言ってmakiyaさん宛ならでしゃばり申し訳ありませんが。
『大逆転!リップシュタット戦役』いつも面白く読ませていただいて
おります。
タンネンベルグ陣営の将帥も続々登場し、ラインハルト陣営との会戦も本格化
しそうで楽しみですが、個人的にはもっと楽しみなのがそれを乗り越えた後の
タンネンベルグ候が作中でも言及した“ノーブレス・オブリージ”、これに基
づく社会の再構築のプランニングです。
正史でのラインハルトの統治はそれなりに評価できるものでした。
勝者は最終的に統治の義務を担う訳ですからやはりこの最終段階で候につまづ
いては欲しくありません。
最低限、“貴族のバカボン”が形容矛盾になる世を築いていただきたいものです(貴族なら無条件で有能にして大体において高潔、もしくはバカボンな段階
で爵位剥奪)。
それでは今後も楽しみに読ませていただきますのでどうかご自愛の上執筆におはげみ下さいますよう。
追記:酉も面白く読ませていただいてますので本当にお体を大事に。

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board3 - No.342

申し訳ありません、若干の訂正を

投稿者:S.K
2001年01月19日(金) 02時51分

誤解を招く表現がありましたので少々の手直しと注釈を。

一般人に死ねと言われて死んだ典型がヤン→これは5巻までの“民意に選ばれ
た政府”のデタラメな決定に従って死地に赴いていた点を指すもので、6巻及
び8巻の個人ないしは特定集団による謀殺未遂や暗殺テロはヤン自身には事後
選択の余地さえなかった行為として除外しております。

田中芳樹氏は存在論的に貴種と称される人種が大嫌い→二十歳前のお姫様や気
品ある老婦人などには例外的に愛や敬意を注いだ事例もありました。その代り
“由緒正しい血統の若くて有能な美男”は十割方生き地獄の果てに本物の地獄
に叩き落とされてますが。

失礼いたしました。

親記事No.328スレッドの返信投稿
board3 - No.343

Re: あえて可能性を追求するなら

投稿者:makiya
2001年01月19日(金) 08時10分

> では何者なら田中氏の作品に正しい対立、正しい苦悩を与えられるのか、一つ
> の可能性を提示したいと思います。
> それは、『復讐鬼』です。
> 自業自得や八つ当たり以外の要素により人生で最も大切な何かを不当に奪われ
> もう復讐以外の何者も持たなくなった存在だけがスーパー一般人をも『見殺
> し』の罪状で裁く事が許されるのです。
> よく田中氏は作品中で“衆愚”としての一般市民を描きますが、作者の嫌悪を
> かわずにこの一般市民に不利益を働けた人物は私の知るかぎりただ一人、ブエノスゾンデの存亡など知った事かとばかりに妻の仇である独裁者ラウドルップ
> を射殺しブエノスゾンデを捨てたギュンター・ノルトだけでした。
> 『自由・自律・自尊』をおそらく自己の正義の最終防衛線にしているであろう
> 田中氏は、それを不当に害された存在の報復を否定できないのです。
> ゆえに、復讐鬼と、その行動により間接的に重大な損失を被るかもしれない
> スーパー一般人との衝突と葛藤というのは、ある程度makiyaさんの要求を満た
> しつつ辛うじて田中氏にも表現できる可能性がある対決ではないでしょうか。

 ありがとうございます。
 S.Kさんの指摘は実に的を得ていると思えます。
 RESを読んだ後の自分の思考順路を書いてみます。間違っていると思われたら、ご指摘をいただけるとうれしいです。

> 『自由・自律・自尊』をおそらく自己の正義の最終防衛線にしているであろう
> 田中氏は、それを不当に害された存在の報復を否定できないのです。

 竜堂兄弟の恨みは十倍、ヤンの1発殴られたら1・1発の仕返し、に代表される思想の応用ともいえるかもしれませんね。ですが、あえて言うなら、スーパー一般人は「見殺し」をしないのではないかと。すごい屁理屈に聞こえるかもしれませんが。
 氏の作品でまともな対立になるには、氏が不足なく感情移入できるキャラクターが二分化することです。氏の思想では「スーパー一般人をも『見殺し』の罪状で裁く事ができる」者には感情移入自体ができないのではないかと思うんです。それは結局、スーパー一般人の一人勝ちになってしまいそうな気がします。氏は思想も発言も物騒ですが、行動まで過激かというと、どうでしょうか。ただし、この復讐者の構成で書くのなら、銀英伝6巻冒頭で述べられた、シリウス指導者対地球のスーパー一般人なら結果が決まっていることをのぞけば、相当に面白くなりそうな気がしますね。あれを読んだ分では地球側の人材は、有能でも馬鹿ぞろいばかりのようですから。この地球のスーパー一般人がルシタニアの騎士見習のようになっては興ざめですが。(笑)

 ところで例にあがったギュンター・ノルトについて考えている最中に浮かびました。
 七都市すべてが一応民主主義制度をとっていたので、都市が滅びたところで民主主義制度そのものの存続の危機というわけではなかったとはいえ(だからこそ、か?)、市民を見捨てていくという行動は、矛盾を抱えたままで、それでもラインハルトと戦うために同盟を背負ったヤンとは明らかに違います。氏の好きな、独裁による政権掌握拒否という点では実に自然な行動です。もし七都市の中に専制都市があって、そこが攻めてきたらどうしたのかな、彼。独裁か、専制への屈服か。また違った対応が見れたでしょう。もしその状況下でさえも見捨てるという選択肢が取れるほど覚悟が徹底していれば、彼は氏の作品を根底から変えるきっかけとなったかもしれませんね。
 今回は比較の対象として用いましたが、氏の作品は民主主義信奉から離れられませんね、やっぱり。そういえば氏の描く銀英伝では、民主主義とは信奉すべき制度であっても、それを構成する市民はどのような者たちでもいいような印象を受けますね。そりゃ同盟市民全員が熱心な民主主義者ということはないでしょうが、戦略上の難関という理由だけでハイネセンに残った者たちを無視していいものではないのでは。(ちと現実無視した理想論過ぎるか?)イゼルローン共和国などという制度存続のためだけの小集団は、例えジョークにしてもタチがわるいでしょう。民主主義制度と国家を入れ替えると、3巻の査問委員会でヤンの毒舌が自分にはね返ってくるかも。

> ここからは余談で恐縮ですが創竜伝でも、牛種陣営に竜堂兄弟の竜化の巻き添えをくらって家族や大事な存在を喪った、例えば『トライガン・マキシマム』
> のホッパード・ザ・ガントレットのような刺客が激怒の余り血涙を流して襲っ
> てくれば、負けないまでも少しは自分たちの無思慮を反省してくれないもので
> しょうか。
> そこに至ってさえ刺客を一捻りにした挙句「彼も牛種の犠牲者なんだ」だの
> 「八つ当たりもはなはだしい、自業自得ですね」などとほざいた日には是非
> もない、人類最強の男空条承太郎に「ちがうね、彼はてめーらの被害者だ。
> 本物の自業自得ってやつを受け取りやがれッ!!」とスタープラチナのオラ
> オラ5億発で天界の果てまですっ飛ばしてやって欲しいものです。

 いえいえ、ついていけますよ。(笑)
 ジャンプ漫画の男◯とJ◯J◯(伏字になってない)はまだ通じるんですね。
 「八つ当たりもはなはだしい、自業自得ですね」はおそらく言うことはないのでは。というのも、彼なら自分に向かってくる時点で、相手の人権は消滅しますから、そんな口上を述べる間もなく、被害者は殴られて口がきけなくなるでしょう。

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board3 - No.344

エーリッヒ・フォン・タンネンベルク伯爵はどこにいる!?

投稿者:makiya
2001年01月19日(金) 08時38分

>「エーリッヒ・フォン・タンネンベルク伯爵」は、到底田中芳樹には好かれそうにないですね。

 確かに。それに、氏の作品では思想の同調率と能力は基本的に正比例ですし、反する思想の持ち主の場合、能力に限界が設けられているようですから。もしエーリッヒ・フォン・タンネンベルク伯爵が現在の能力のまま本伝に登場したとしても、能力を発揮する前にブラウンシュバイク公あたりの低俗な策謀に足を絡めとられることでしょう。氏の言葉に従うなら陰謀には知能の高さよりも品性が関係するらしいですから、不可能ではないかも。そして故事に倣って、敗戦直前に公爵が「エーリッヒ・フォン・タンネンベルク伯爵はどこにいる!?」と叫べば完璧。このように貴族の低劣さが証明されるのです(笑)。
 このままでは中傷だな。メルカッツの苦労を見た身としては、無能な貴族なら逆転可能な切り札を持ったとしても、この程度のことはやるのではと思ったので。根拠はありませんが。(やはり中傷かな?)

ぼくも不沈戦艦さんの作品は読ませていただいています。このサイトの常連さんたちの知識の深さはすごいの一言ですね。これからも完結までがんばってください。

親記事No.328スレッドの返信投稿
board3 - No.345

いやいや、理屈と膏薬は

投稿者:S.K
2001年01月19日(金) 09時53分

makiyaさん、いたみいります。
さて、それでは少しばかり拙論の補強をさせていただきます。
『スーパー一般人は見殺しをしない』は、スーパー一般人が「来夢守護神モード」の耕平か竜堂兄弟でない限りクリア可能な問題点です。
私曰くの復讐鬼は、ブラジルで起った惨劇に対して日本人に『見殺し』の罪状を突き付けるクラスの代物ですから。
先のギュンター・ノルトの行いと作者の扱いは前述の通りですが、彼に対して
AAA(だったかな?クルガンかギルフォードだったかも知れない)に石を投げたブエノスゾンデの少年が何をしたというのでしょう。
しかし少年はこれからおそらくそう短くはない期間被征服民の屈辱を味わう訳
です。
救国の英雄が独裁者ごと少年の故国を断罪したがために。
また、思い入れが全く無いのもまずいでしょうが、極端に肩入れしない個性で話を組み立てた方がかえって田中氏は冷静に創作できるのではないでしょうか(今となっては、というやつですが)。
七都市物語ばかり引き合いに出すのも恐縮ですが、アルマリック・アスヴァールVSケネス・ギルフォードやギュンター・ノルトVS六都市連合など、特に一方
に肩入れすること無く良質の佳品に仕上がっていると思います。
また、スーパー一般人対復讐鬼ならば思いきって筋の通った悲劇を目指すのも
方法でしょう。
ラグラングループの話が出たのでこんな例えを一つ。

シリウス軍のフランクール司令は、地球シリウスを問わず救命活動に励むボランティアグループの婦人と想いを通わせる様になった。
だが地球で活動する彼女が戦災孤児や病人を連れて逃げ込んだ先は地球政府の本拠、ヒマラヤだった。
それでも躊躇することなくヒマラヤに注水、三十万人を殺害したフランクール
は哄笑し、号泣していた。

こんなのも一つのスーパー一般人対復讐鬼になりうると思うのですが。
この場合敗者はもちろん生き残ったフランクール(復讐鬼)です。
まあ、拙案の出来不出来は今回のところは見逃してください。

それでは。

親記事No.337スレッドの返信投稿
board3 - No.346

Re^2: 雑感

投稿者:Hosaka
2001年01月19日(金) 12時48分

モトラさん、レスどうもです。
読みにくくてスイマセンでした
> 最近連続した、感情論で食って掛かる方々や、ねじくれた屁理屈であらかじめ愚鈍に設定された悪役をやり込めて悦に入っている竜堂兄弟とそのさまを執筆する父チャンよりは、はるかに健康的な精神の方々が揃っていらっしゃると思います。
>
なるほど、「健康的な精神」ですか……
ま、ログ読んだ後のちょっとした感想なんで深く考えないでください。

> 届いていないはずはないと思うのですがねー。どうなんでしょう。しかし、ここの存在と議論の内容を知ったら知ったで「戦後(21世紀にもなって”戦後”でもないと思うが)55年を経て、あの忌まわしい記憶が語り継がれることも減り、結果、若者の右傾化が著しい現状の何と嘆かわしいことよ。ここは自分が奮起して、ペンの力で彼らに正しい歴史観と民主主義的価値観を示さねば」などと決意を新たにしたりして。

ハハハ、これってネタですよね(笑)お見事。
自分は田中芳樹が態度を改めることはないだろうと思いますよ。そこまで考えてるようなもの書きじゃないと思います。
作家になるまでにあのぶっ飛んだ考え方が形成されていったのでは。
そして、その考え方をベースにして作品を書いてるんだと思います(創竜伝にはその考え方が色濃く出ちゃってる)。
ただ、悪いことに肝心の作家としての力がなくなったんだでしょう。
田中芳樹がこの調子で作品を垂れ流すのも自由ですし、批判を真摯に受け止めないのも自由だと思います。
彼を盲目的に信ずるのも自由ですし、ここの方々のように異を唱えるのも自由でしょう。
小林よしのりでも池田大作でも胡散臭い奴はざらにいますからね。←バリバリ僕の主観です。
自分がそういった胡散臭い奴の盲目的信者の方に逢ったときは、放って置いて、適当に応対してます。
他人に迷惑かけない限りは好きにさせておきます。本人はそれで満足なんでしょうから。
田中芳樹の作品も同様です。放っといて害はないでしょう。いちいち突っ込んでたらキリないですしね。
彼に「作家としての態度やモラル」を求めることからして、何だか馬鹿らしいと思ってしまいます。
何らかの命題に取り組んでいるような作家でもないし、影響力もカスみたいなものでしょう。
今はこうでも、いずれ淘汰されますって(個人的には銀英伝は残して欲しいが(笑)
マンガのようなもんでしょう。
これで失礼させてもらいます。では。

board3 - No.349

真・銀英伝「トリューニヒト伝」

投稿者:とっしー
2001年01月19日(金) 22時54分

 獅子帝ラインハルトによって建国されたローエングラム朝銀河帝国の崩壊から四半世紀が過ぎた今、幾多の新資料の発掘により、我々人類が恣意的な歪んだ歴史を学んでいたことが明らかになって久しい。
 しかしながら市井レベルでは未だ伝説が一人歩きしており、昨年も『銀河英雄伝説』なる歴史小説が国民的レベルで愛読されたように、その固定観念を打破するには未だ容易ならざる前途が待ち受けていると思われる。
 本稿はそれら俗説を少しでも啓蒙せんという意図をもって世に送られる。
 読者諸兄各位が抱いているであろう伝説を終わらせ、歴史が始まらんことを。

         宇宙歴1021年 チュン・タァナカ記す
          (編註 これはタァナカ氏の遺稿となった)
-------------------------------------------------------

 ・・・帝国政府(ローエングラム朝のこと。以下同)の歴史資料の改竄は広範囲にわたっていたが、中でも時の同盟政府指導者であるトリューニヒトと、末期における同盟軍内の実力者ヤン提督に対するそれは捏造といえるほどのレベルにあり、特筆するに価する。
 長年国防関係に親しみ、また無謀な帝国領進攻作戦に単身反対するなど軍事的識見に富み、活力溢れる若きカリスマ政治家として同時代に知られた存在だったトリューニヒト。帝国は彼を卑劣漢、売国奴として後世に伝えた。
 彼に倣う存在が出て来ては困るからであった。
 そう、同盟滅亡後も飽くことなく精力的に帝国そのものの民主主義化を図っていたトリューニヒトは、帝国当局にとり、イゼルローン武装勢力よりよほど危険な存在であった。
 意外に思われるかもしれない。巷間ではイゼルローン要塞に篭城したヤンと彼の軍隊こそ、民主共和主義政体存続をかけた最後の希望であったと信じられているからだ。
 が、当時、複数の帝国高官が言明している通り、彼等の影響力は極微細なもので、その軍事力を最大限に用いてすら一有人星系の維持すら危ういものに過ぎなかった。彼等の存在が本質的なレベルで軍事力に依拠している以上、より強大な軍事力を持つ帝国にとり、とりたてて危険な存在ではなかったのである。
 そう、彼等イゼルローン武装勢力の主体的行動による新帝国の国家的危機など本来ありえなかった。(この時期の獅子帝については次章にて詳述する)
 これに引き換え、トリューニヒトが帝国内部で行っていた合法・非合法とり混ぜた様々な政治工作は、建国間もない新帝国にとって劇薬そのものであった。
 彼は人類の存在する全ての領域に強力なネットワークを維持していた二つの組織、フェザーン経済界、及び地球教と水面下で協定を結び、新帝国の緩やかな共和化、立憲君主制への移行を進めようとしていた。
 そしてこれはかなりの成功を見せつつあった。
 当時、獅子帝によって進められた民政の改革は旧帝国においてこれまで脆弱な経済的基盤しか持たなかった中産階級の台頭を促していたが、トリューニヒトはこの中産階級台頭に着目した。
 質量ともに強化された中産階級が自らの政治的発言力を体現する場を求めるのは西暦時代からの歴史的必然といえたが、トリューニヒトはこれを利用して帝国の統治機構に議会制度の導入させることを計画していたのである。
 この構想は帝国を実質的に運営していた官僚たちの欲求にも合致していた。
 当初、獅子帝が旧帝国時代の旧弊を一掃したことを歓迎し、新体制支持で纏っていた官僚団であったが、新帝国もまた皇帝親政の名のもとに皇帝個人の私物として扱われる玩具に過ぎないという現実を、多くの若い官僚たちは苦く噛み締めつつあったのだ。事実、獅子帝のイゼルローン出兵に多くの官僚たちは批判的だったのである。(当時の官僚団を代表する立場にあったブラッケの手記にもそれは窺える)
 彼等は(獅子帝にとって皮肉なことではあったが)有能であるがゆえに皇帝権力の弱体化を期待していたのである。少なくともそれをある程度掣肘できる公的機構を待望していた。
 獅子帝の権力基盤である軍部においてですら、これに同調する動きはあった。事実、重臣であったオーベルシュタインの発言に皇帝の軽視が散見される。獅子帝を神聖視していた軍令と違い、軍政関係者には皇帝の行為に疑念を持ったものも多かった模様である。
 なお、このころ軍令と軍政の組織的対立は、互いのトップであるミッタ-マイヤー宇宙艦隊司令長官とオーベルシュタイン軍務尚書の個人的レベルでの確執も手伝い深刻なものとなっていた。
 新帝国は平和的手段(言い方を変えれば陰謀)によって、国家の本質そのものを変体させられかねない危機にあったのだ。これに比べればイゼルローン武装勢力など大河の前の水溜りに過ぎない。
 が、一時は新帝国を根幹から覆す寸前まで進んだトリューニヒトの計画が最終的に失敗したのは、彼自身の思わぬ死が直接の原因だった。
 フェザーン経済界、地球教、旧同盟各勢力、帝国官僚団の複雑に絡まった利害関係と意思を無難に調整出来るほどの逸材は当時トリューニヒトを除いて存在しなかった。彼の稀有な政治的才能のみがこのいびつな共同体をひとつの方向に牽引していたのだから。
 彼の死後、計画は船頭を失った船のごとく迷走し、瓦解。そのごく一部がルビンスキーの火祭りと称される自暴自棄なテロ計画や地球教による皇帝暗殺未遂に発展することになる。
 なお、この時期、すでにイゼルローン武装勢力は指導者であったヤンを失ったことにより、以前からの軍閥的色彩をさらに強め、実質的な世襲体制(民主的的選挙によることも無く、ヤンとの個人的繋がりのみを根拠として彼の妻子が全権を掌握していた)に移行していたから、トリューニヒトの死をもって同盟建国以来の正統的な民主主義政治の火が一旦失われたと結論づけても良かろうと考えられる。

 …以下はトリューニヒトに協力した民主主義政治家たちの顛末である。

 イゼルローン武装勢力が主体になって建設されたバーラト共和国が、銀河の楽園との言葉とは裏腹に神秘的な全体主義国家だったことは、今では明らかになっているが、近年の研究によればバーラト共和国建国当時、トリューニヒト計画に関わってきた多数の政治家、テクノクラートたちが極秘裏に入国を果たしていたらしい。(これらの中には世襲に疑問をもち、一旦離脱したムライ提督の一派も含まれていたようである)
 民主主義国家再建を期して入国してきた彼等旧トリューニヒト派の要人たちは当初、バーラト政府により歓迎された。
 が、やがて「再教育」の名のもとに大半が粛清され、生き残った少数も、のちのヤン主義革命においてことごとく「反動分子」とされ非業の死を遂げたという。
 これにより帝国内部の共和主義者は一掃された。
 バーラト共和国は帝国当局との密約どおり、危険な共和主義者たちの活動家を捕囚する収容所国家としての役割を忠実に果たしたのだ。

-------------------------------------------------------------
 どうでしょうか(笑)
 才能無いのでいまいち出来が悪いですが。(^^;
 最後のオチは新Q太郎さんのバーラト共和国のあれに繋げてみました。
 好評であれば続編も考えます。では!

board3 - No.350

初めてカキコしますけど。ちょい質問

投稿者:のぐ
2001年01月20日(土) 07時26分

えっと・・・田中芳樹氏の書かれた白い迷宮って
トクマノベルズと講談社の両方ででてるんですけど。
何か違うところってあるのでしょうか???
良ければ教えてください。どっちがいいか。とか(ないかな笑
いきなり頼みごとですいません。

board3 - No.351

田中芳樹と福本伸行はだぶるところがある

投稿者:させゆう
2001年01月20日(土) 15時02分

どうやら、あの巨大掲示板に直リンされると例外なく荒らされますね。
それはともかくとして、その某巨大掲示板で高い評価をされている
「金と銀」「カイジ」の福本氏と田中氏は、表層的な部分で似ているところがありますね。

・いろいろな作品に手を出して、どれもまともに終わらせない。
 福本氏の「金と銀」は休載のまま、それっきり。「アカギ」もすでに一年以上お休み。さらに、週間連載を2本抱えるという無茶をしたあげく、その無理がたたって片一方を一ヶ月休載するというファン号泣の展開。
・不得意な分野の作品をヒットさせている。
田中氏は軍事知識に関して言えば、さほどの造詣は深くないようですが、それでも銀英伝は面白いし、福本氏もあまり麻雀をやらないが、しかし、天やアカギは評価が高い。
・女性描写が下手。
田中氏は画一的な女性キャラしか書けないが、福本氏は画一的な女性すら書けない。
・最後のボス的悪役の造形が同じ。
福本氏の黒幕の悪役も、欲ボケした妖怪みたいな老人が多いですね。
・しかし、中間管理職の悪役は魅力がある。
「カイジ」の利根川や「創竜伝」のタウンゼントは、魅力的な敵役でした。
二人とも末路は悲惨ですが。
・どちらも熱狂的なファンが多数いる。
意外と傾向としては似ているかもしれない。
竜堂兄弟の社会批判を楽しみにするファン。
利根川らの説教を楽しみにするファン。

ただし、福本氏に関しては、作品の休載に対する批判は多くても、
作中で敵側の人間が語る「説教」に関しての、ここの掲示板のような
批判をする人間はいませんね。

「福本伸行を撃つ」
という掲示板があったら面白いと思いますが。

ちなみに僕はこんなことを書いておきながら、福本氏のファンです。
しかし、強いアンチもいて欲しいと思う曲がった根性の持ち主ですので・・・

board3 - No.352

人食い

投稿者:NERO
2001年01月20日(土) 15時05分

田中氏の本の中で
「中国人が人肉食をするのはデマ」
ということが書いてあったと思うのですが(うろ覚え)
三国志や水滸伝、西遊記などを見る限り
そういう習慣はあったと思うのですが
皆さんはどう思われますか?

親記事No.352スレッドの返信投稿
board3 - No.353

本当ですか?

投稿者:本ページ管理人
2001年01月20日(土) 15時38分

> 田中氏の本の中で
> 「中国人が人肉食をするのはデマ」
> ということが書いてあったと思うのですが(うろ覚え)
> 三国志や水滸伝、西遊記などを見る限り
> そういう習慣はあったと思うのですが
> 皆さんはどう思われますか?

こんにちは。
件の話ですが、出典などはわかりますか?
いくら何でもこんなバカなことは言わないと信じたいですが…

親記事No.352スレッドの返信投稿
board3 - No.354

Re: 人食い

投稿者:不沈戦艦
2001年01月20日(土) 15時40分

> 田中氏の本の中で
> 「中国人が人肉食をするのはデマ」
> ということが書いてあったと思うのですが(うろ覚え)
> 三国志や水滸伝、西遊記などを見る限り
> そういう習慣はあったと思うのですが
> 皆さんはどう思われますか?

 デマじゃないですよ。むしろデマを飛ばしているのは田中芳樹の方で。

 何も昔だけの話ではなく、文革の混乱した時期にも、「人食い」はあった
そうですし。さすがに、今はそんなことはないようですけどね。孔子の弟子
でも塩漬けにされて喰われた人もいた筈です。「現在ではそういうことは行
われていない」と言っているのであれば、正しいと思いますが。

 彼の愛する中国が、日本人が嫌うことは間違いない「人食いの国」と言わ
れることに耐えられないんでしょうね。

親記事No.19スレッドの返信投稿
board3 - No.355

反銀英伝 大逆転! リップシュタット戦役(52)

投稿者:不沈戦艦
2001年01月20日(土) 15時47分

 タンネンベルク伯爵は皇宮の玄関前に付いた車から降り、階段を上って宮殿
の大広間に向かう。ゴールデンバウム王朝の開祖、ルドルフ・フォン・ゴール
デンバウムの思想が具現されているこの宮殿は、とにかく広いのであるが自動
化された移動手段などはない。強靱な肉体を持たない者には存在価値がない、
というルドルフ個人の信念から、宮殿内の移動は全て徒歩である。

「やれやれ。『肉体は一定レヴェルまでは鍛えるべきである』という考えには
賛成するが、広大な宮殿を全て徒歩移動、とするのはいくら何でもやりすぎだ
ろうに。私もそうだが、若い者はそれでも構わぬかも知れぬが、年齢のいった
者に対する配慮がまるでないではないか。今後、多少は考慮する余地はあるか
も知れぬ」

 ようやく大広間にたどり着いたタンネンベルク伯は、戴冠式の会場を見渡し
た。入り口では警備兵が、伯に対してもボディチェックを行う。伯は何度もこ
こに姿を現しているので、兵も解ってはいるが、一応用心の為に例外なくチェ
ックを行うこととなっている。もちろん、テロを警戒してのものだ。こういう
ことは、用心するに越したことはないのである。
 すでに現在でも、今すぐにでも戴冠式を始められるように会場の準備は完了
しており、準備を行っていた要員の姿はない。警備兵が大広間内の各所に詰め、
厳戒態勢を敷いているのと、戴冠式中継用のテレビカメラが何台か据え付けら
れており、テレビ局のクルーが機材に取り付いてあれこれやっているくらいで
ある。

 伯が到着してから二十分ほど経ったところで、大広間の入り口付近で騒ぎが
起こった。タンネンベルク伯が寄っていくと、騒いでいるのは何のことはない
リッテンハイム侯爵本人である。

「この無礼者めが!わしを誰だと思っている!!新皇帝の父にて帝国宰相たる
リッテンハイム侯爵たるぞ!貴様ら下賤の身が触れていい身分の者ではない!!」

 リッテンハイム侯爵は、「職務ですから何とぞご協力を」と繰り返す警備兵
の前で、怒りに満ちた声を張り上げていた。タンネンベルク伯は侯爵に近づき、
苦笑しながら話しかける。

「侯爵閣下、申し訳ありませぬが、この警備兵たちは私の指示を忠実に実行し
ているに過ぎませぬ。ご無礼は私の方からお詫びさせて頂きますので、どうか
協力下さるようお願いしたいのですが」

 リッテンハイム侯爵はタンネンベルク伯に機先を制され、直ぐには言葉が出
てこないようだ。

「いえ、どこの何者がサビーネ様の戴冠式を害しようと企てるやら、解ったも
のではありませぬ。事によると、私や侯爵閣下に化けてここに侵入し、爆弾を
仕掛けるのような挙に出るやも知れませぬぞ。よって、戴冠式の会場に入る人
間は、身分に拘わらず全員のボディチェックを行うよう指示してございます。
ご不快は重々承知ではありますが、サビーネ様の安全の為でございます。どう
か曲げて、チェックを受けるようお願いしたいのですが」

 タンネンベルク伯にそこまで云われて、不精不精ながら納得したリッテンハ
イム侯であった。しかし、やはり愉快ではないらしく、不満そうな顔でボディ
チェックを受けている。ようやく解放されて、入場を許されても、まだ不機嫌
そうな顔をしていた。

「ところで、ご覧のように戴冠式の準備はほぼ終了しております。あとはサビ
ーネ様のご到着を待つばかりといったところで」

 話を次に持っていって、侯爵の気を逸らそうとするタンネンベルク伯である。

「うむ、そうだな。ここで、サビーネが即位する訳か。そうなれば金髪の孺子
めが、我らに対し『賊軍』などと大それた口をきくこともできなくなる。今度
は孺子たちの方が『賊軍』になる訳だからな」

「左様ですな。その点は何度も『今からはお前たちが賊軍だ』と、繰り返し強
調しておいた方がよろしいかと心得ます。ローエングラム侯や彼の麾下の提督
たちはともかく、将兵レヴェルでは動揺することに間違いはありませぬので。
今までは、自分たちが皇帝を擁して正統な軍権の下に軍務を行っているつもり
だったのに、いきなり逆転して『賊軍』と化すのでは、動揺するなという方が
無理というものです」

 タンネンベルク伯の云いように、うんうんと頷くリッテンハイム侯でった。
多少は機嫌が直ってきたようだ。

「ところで、わしとしては、少々気になることがあるのだが。卿に聞こうと思
っていたのだがな」

 何なりと、と答えるタンネンベルク伯に、更に問いを投げかけるリッテンハ
イム侯である。

「いや、確かに我が軍の戦力は五万隻はあるのだが、あの孺子は全部合わせれ
ばそれでも十万隻は持っておる。ガイエスブルグにも同程度は残存していよう。
それらを相手に、まともにやり合って果たして勝てるのか、ということだ。卿
なら五万隻もあれば、相当戦えるであろうことは疑ってはおらぬが、さすがに
しんどいのではないか、と思ってな」

 艦隊の指揮を行っていただけあって、まるっきり軍事に無知という訳ではな
いリッテンハイム侯である。数が少ない、という危惧を持つのは当然だった。

「なるほど。当然のご心配でございますな。ローエングラム侯だけをとっても
戦力は倍。しんどいどころではなく、まともにやり合えば、勝利するのは確か
に困難でしょう」

 リッテンハイム侯爵の言うことを否定しないタンネンベルク伯である。

「しかし、我が貴族連合軍は、現在侯爵閣下の麾下にある艦隊戦力だけではあ
りませぬ。ガイエスブルグにも、巨大な戦力が残っております。それをこちら
の下に持ってくればよろしいのですよ」

 平然と、「ガイエスブルグの戦力を味方に付ける」と言い放つタンネンベル
ク伯であった。これはすでに麾下の「取り巻き」たちにも告げている方針なの
で、タンネンベルク伯にとっては「今さら」の話である。

「ぬ、卿は簡単そうに言うが、ブラウンシュヴァイクのやつが、わしに従う気
になるかな?それとも何か、わしがブラウンシュヴァイクに頭を下げて、味方
になるよう乞わねばならぬのか?」

 ブラウンシュヴァイク公に頭を下げることを想像したのか、リッテンハイム
侯は多少不愉快そうな顔をした。

「いえいえ、そのようなことはありませぬ。侯爵閣下は帝国宰相であらせられ
ます。『指揮下に入れ』と、ご命令なさればよろしいのですよ。従わなかった
場合は、ブラウンシュヴァイク公自身が、反逆者になるということで」

「しかし、ブラウンシュヴァイクのやつがわしの命令に素直に従うかな?やつ
がわしを蔑ろにするからこそ、袂を分かった訳だしな。わしの言うことを聞く
とは思えぬのだが」

「なるほど。それはそうでしょうな。ブラウンシュヴァイク公は意地を張って、
侯爵閣下には従わない、と言い張ると私も思います。公爵の甥のフレーゲル男
爵なども同様でしょう。しかし、ブラウンシュヴァイク公とその血縁者以外の
貴族連合軍の同志たちはどうでしょうか。彼らは、リヒテンラーデ公とローエ
ングラム侯の専横に反対していただけで、ブラウンシュヴァイク公の部下とい
う訳ではありませぬ。侯爵閣下が新皇帝陛下の代理人たる帝国宰相としてご命
令を下されれば、総司令官のメルカッツ提督以下、閣下の指示に従うのが当然、
と考えるであろうことに疑いはありませぬぞ」

 それを聞いてリッテンハイム侯は「そうか!」と言わんばかりに、得心のい
った顔で唸り声をあげた。しばらくしてから、改めてタンネンベルク伯に問い
かける。

「そこまで卿が先を読んでいるということは、すでにガイエスブルグの方には
手を打ってある、ということなのだな?用意周到な卿のことだ、まさか何もし
ていない、ということはあるまい」

 それを聞いて照れたような顔をするタンネンベルク伯である。

「お気づきになられましたか。ガイエスブルグには私の指示に従う者を何人か
残してございますので、彼らが同志たちを説得してくれるでしょう。更に、メ
ルカッツ提督には、私の親書を手渡すよう、すでに親書を載せた艦を差し向け
てございます。ブラウンシュヴァイク公がいかに怒り狂おうとも、9割以上が
侯爵閣下を支持する方向になびくことは疑いなし、と私は思います。よって、
貴族連合軍の同志たちへの呼びかけは、なるべく寛大にするようお願いしたい
のですが。諸君らを快く我が陣営に迎える、というように」

 それを聞き、高笑いを始めるリッテンハイム侯であった。

「うわっはっはっはっはっはっ、さすがは卿だ。するとブラウンシュヴァイク
めは、わしが宰相になることにより盟主の座を奪われるばかりか、下手をすれ
ば反逆者という訳か。これは愉快だ。そして遠からず、金髪の孺子とブラウン
シュヴァイクの両方を亡き者にできる、ということだな。うわっはっはっはっ
はっはっ」

 先ほどまでの不機嫌も何のその、上機嫌で高笑いを続けるリッテンハイム侯
である。タンネンベルク伯も微笑しながら、調子を合わせていた。侯爵の高笑
いは、しばらく続きそうであった。

(以下続く)

親記事No.352スレッドの返信投稿
board3 - No.356

Re: これはもちろん

投稿者:不沈戦艦
2001年01月20日(土) 15時51分

> > 田中氏の本の中で
> > 「中国人が人肉食をするのはデマ」
> > ということが書いてあったと思うのですが(うろ覚え)
> > 三国志や水滸伝、西遊記などを見る限り
> > そういう習慣はあったと思うのですが
> > 皆さんはどう思われますか?
>
> こんにちは。
> 件の話ですが、出典などはわかりますか?
> いくら何でもこんなバカなことは言わないと信じたいですが…

「中国では昔、日常的に人食いがあった」と管理人さんは知っているので、
「いくら何でもこんなバカなことは言わないと信じたい」と言っている訳
です。「人食いがあった事実」に関しては、疑う余地はありません。むし
ろ、こんなすぐばれる嘘を本当に田中芳樹ともあろう者が言ったのか?と
いう方が疑問ですね。

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