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No. 1150
○岡信勝?
平松重之 2000/7/11 18:07:31

 魔天楼(講談社ノベルズ)P16〜17

 壇上でふんぞりかえっていたおっさん、というのは、この夜に開かれたパーティーの主賓であった。名を梶岡信勝という。(中略)梶岡という人は警察庁次長、警視監であったが、昨年末に退役した。今度の参議院選に出馬することになって、おべっか使いの誰かが、「警察全体で応援しよう」といいだしたわけだ。警察官僚の派閥は、政治家の派閥と結びついて、たがいに足を引っぱりあっている。そう簡単に「警察全体で」というわけにはいかないのだが、梶岡氏が「覚醒せよ日本人」などという気恥ずかしいタイトルの本を書いたので、出版記念パーティーという名目で、会が開かれることになった。(中略)何やかやで、この夜、梶岡氏のフトコロにはざっと五〇〇〇万円の選挙費用がころがりこむことになっていた。

 経歴はともかくとして、名前のモデルはやはり…あの人でしょう。まさか偶然ではないでしょうし(^^;)。南京事件肯定派の田中氏は当然某氏に好意を持っているはずもないので、こういった形でおちょくったという事なのでしょうか?だとしたらちょっと…。ユーモアのつもりだとしたら「センスがない」の一言に尽きますね。


No. 201
平河勝英って・・・?
画聖マニの再来(自称) 2000/12/22(Fri) 02:46
 薬師寺涼子の3巻(パリ編)読んだのですが、作中に登場する「警察官寮出身の保守党代議士、平河勝英氏」って、どう考えても自民党の平沢勝栄氏を指しているとしか思えないんですけど・・・。
 作中で、語られている事件(党にとってまずい情報を握っている代議士がホテルで自殺した際、警察が到着する前に、その代議士の死体を下ろしてベッドに寝かせた、証拠隠滅のためではないかという疑惑)って、何か元となる事件はあったのでしょうか。どなたかご存知ないですか?
(ここまであからさまに個人が特定できるキャラは流石に珍しいので、まるっきりデマカセで書いてるとは信じたくないのですが・・・)


No. 204
Re: 平河勝英って・・・?
とっしー 2000/12/22(Fri) 09:37
 どうも。とっしーです。

>  作中で、語られている事件(党にとってまずい情報を握っている代議士がホテルで自殺した際、警察が到着する前に、その代議士の死体を下ろしてベッドに寝かせた、証拠隠滅のためではないかという疑惑)って、何か元となる事件はあったのでしょうか。どなたかご存知ないですか?
> (ここまであからさまに個人が特定できるキャラは流石に珍しいので、まるっきりデマカセで書いてるとは信じたくないのですが・・・)

 おそらく自殺された新井将敬氏の一件ではないかと思います。


No. 206
Re201:新井将敬代議士の自殺のことですね
冒険風ライダー 2000/12/22(Fri) 20:32
> 薬師寺涼子の3巻(パリ編)読んだのですが、作中に登場する「警察官寮出身の保守党代議士、平河勝英氏」って、どう考えても自民党の平沢勝栄氏を指しているとしか思えないんですけど・・・。
> 作中で、語られている事件(党にとってまずい情報を握っている代議士がホテルで自殺した際、警察が到着する前に、その代議士の死体を下ろしてベッドに寝かせた、証拠隠滅のためではないかという疑惑)って、何か元となる事件はあったのでしょうか。どなたかご存知ないですか?

 問題の記述は薬師寺シリーズ3巻「巴里・妖都変」P44〜46で、自殺した代議士は泡井という名前の人物です。これから推測できる事件といえばたったひとつしかありませんね。
 1998年2月19日、日興証券に対して利益の追加を要求したとして、証券取引法違反容疑の渦中にあった新井将敬という名前の代議士が、ホテルの一室において自殺した事件がありました。そしてこの事件の際、警察の捜査過程において、一時期「証拠隠滅が謀られていたのではないか」という疑惑が持たれていたのも事実です(私がこれを知ったのは当時のテレビ朝日系列番組「サンデープロジェクト」の特集)。「巴里・妖都変」のあの記述の元ネタはそれ以外に該当するものは考えられません。
 ただし平沢勝栄氏がこの事件に関与していたかというとそうではないようで、警察の捜査体制全般にかけられていた疑惑を、小説作成過程における田中芳樹の悪意に満ちた創作で例のキャラクターひとりに集中させたというのが真相でしょう。もし本当に平沢勝栄氏にそんな疑惑がかかっていたのであれば、薬師寺シリーズに書かれるまでもなくテレビや新聞・週刊誌が叩くはずですが、そんな傾向は全くなかったですし。

 薬師寺シリーズには平沢勝栄氏の他にも、藤岡信勝氏がモデルとしか思えないキャラクターが「梶岡信勝」という名前で登場させられています(薬師寺シリーズ1巻「摩天楼」P16〜17)。田中芳樹はよほど藤岡信勝氏に恨みでもあるのか、創竜伝11巻でも「悪役」として友情出演させています。
 これらの記述を読んでいた時、ずいぶん安直かつ低レベルな作品構成を行ったものだと思わず感心してしまったものでしたね。そんな当てこすりまがいのことをやるより先に、もう少しマトモなストーリー構築を行えと言いたいところなのですけど。


No. 208
Re補足
とっしー 2000/12/22(Fri) 22:05
 どうも。とっしーです。

> (前略)警察の捜査体制全般にかけられていた疑惑を、小説作成過程における田中芳樹の悪意に満ちた創作で例のキャラクターひとりに集中させたというのが真相でしょう。もし本当に平沢勝栄氏にそんな疑惑がかかっていたのであれば、薬師寺シリーズに書かれるまでもなくテレビや新聞・週刊誌が叩くはずですが、そんな傾向は全くなかったですし。
>


 警察官僚あがりの政治家として当時事件に関与しているのではないか? と囁かれていたのは亀井静香氏ですね。
 警察に連絡する前に工作したとか色々な噂が流れていました。(遺書を隠匿したとか、警察に連絡するのが妙に遅いとか)
 ダーティぶりでも大物度の点でも亀井氏のほうがはるかにキャラがたつと思うんですが、なぜ平沢氏をモデルにしたんでしょうね。

 1.政治家サイドからクレームがきても言い逃れる余地を作るため
 2.亀井氏と平沢氏を混同してしまった。
 3.平沢氏が嫌い。(例えば北朝鮮拉致疑惑問題で積極的な政治家の一人です)

 うーん。どれでしょうね? どれでもないかもしれませんが。


No. 235
なるほど、そうでしたか。
画聖マニの再来(自称) 2001/01/10(Wed) 05:30
 冒険風ライダーさん、とっしーさん、丁寧なレスありがとうございました。恥ずかしながら、私はその事件をまったく知らなかった(覚えてないだけかも(^^;))ので、てっきり平沢氏がらみの疑惑と思っていました。まさかこうもいい加減なシロモノだったとは…。(この掲示板の方々にとっては『何を今更』といったところですか(--;))しかも例によって単なるキャラクターとしても存在理由が皆無ですし。嗚呼・・・・・・・っ!


No. 573
それでも好き
デアボリカ 2001/08/16 23:14
銀英伝のアニメ見て田中芳樹が好きになった。でも小説は読んでない。
読んでいるのは怪奇事件簿、夏の魔術、アルスラーン、創竜伝(今9巻を読んでいる)のシリーズと短編を何冊かぐらいだと思うが、田中芳樹の本を読んで、政治や宗教を考え出す人がいるのかと思うと笑えました。
ホームページを隅から隅まで見たわけではないし書いてあることが高度なんであんまり理解できないので読んだところで思ったことを少しだけ。
創竜伝は確かに政治評論のような小説だなぁとは思うけど、単純に「現代の日本を舞台にして世界を裏で操る者と戦うお話」程度に考えればそんなに気にならないんじゃないかと思うけどね。
あくまで田中の視点で見て書いてるだけなんだからさ。
妙に現実に近いようにお話を進めてるから余計にそう思えるだけなんだと思う。
田中教はなんにでも興りえるものだし、そういうものに反発する人がいるのも当然だと思う。ちなみに私は梶島正樹教(梶島正樹知ってる?)
発禁の話は冗談程度にしか読んでなかった。
最後に怪奇事件簿のパクリの話、じつはこの話だけが書きたかったんだけど、あんた馬鹿〜ぁ(パクリ)そんな事言ってたら世の中に出ている本はたいがいパクリになるんじゃないか。刑事物、探偵物、妖怪退治物、性別変換物、動物変化物。色々あるけどパクリのことを考えればどんな作品にもここはあの作品のパクリ、この話はあの作品のパクリなんてことがいくらでもいえるはずだよ。だからあんまりパクリの話だけはしないほうがいいんじゃないかと思う。ライオンキングよりはマシでしょ。たぶん。
どう思うかは勝手ですけどね。
思ったより長くなってしまった。どこか文法変じゃないかな?(小心者)


No. 575
Re:それでも好き
倉本 2001/08/17 10:01
> 最後に怪奇事件簿のパクリの話、じつはこの話だけが書きたかったんだけど、あんた馬鹿〜ぁ(パクリ)そんな事言ってたら世の中に出ている本はたいがいパクリになるんじゃないか。刑事物、探偵物、妖怪退治物、性別変換物、動物変化物。色々あるけどパクリのことを考えればどんな作品にもここはあの作品のパクリ、この話はあの作品のパクリなんてことがいくらでもいえるはずだよ。だからあんまりパクリの話だけはしないほうがいいんじゃないかと思う。ライオンキングよりはマシでしょ。たぶん。
> どう思うかは勝手ですけどね。
> 思ったより長くなってしまった。どこか文法変じゃないかな?(小心者)

私は元の作品の味を損なわないできちんと鑑賞に堪える作品になってる分ライオンキングの方が数段ましだと思いますけどね。
パクリが悪いとは言わないけどパクるにもパクリかたって言うもんがあるでしょう。
ライオンキングのパクリだって聞くとこによるとディズニーのスタッフが故手塚治虫先生に敬意を表して真似たそうですから。
それに比べて田中芳樹のあれはなんですか。
元になった作品に対する敬意が感じられません。
あの作品は読むのもつらいです。
あの作品はパクリが悪いんじゃなくてパクリが下手で作品の出来自体が悪いんです。
あれがきちんと読める名作に仕上がっていたら文句は言いませんよ。
パクリというのはとても危険なんです。
名作に仕上がってもパクリというだけで批判されることがありますし。
ましてパクったあげく駄作が出来たら何を言われてもしょうがないんです。
上手にパクって初めてオマージュとして評価されますがそれも元の作品があってのことです。
なんにしろパクリ作品は元になった作品の呪縛から逃れられないんです。
とても田中芳樹にその覚悟があってあの作品を書いたとは思えません。
最後にもう一度言いますが薬師寺涼子の怪奇事件簿は作品としての出来自体が悪いから批判されているのです。
けしてパクリだから批判されているのではありません。


No. 576
「本歌取り」なら良かったのに☆
2001/08/17 14:09
みなさま、おひさしぶりの恵です☆
最近、とても×2、忙しい日々を過ごしていますが(@_@;)、「パクリ(模倣)」のお話が出ていましたので、わたしの意見を少し。


> > 最後に怪奇事件簿のパクリの話、じつはこの話だけが書きたかったんだけど、あんた馬鹿〜ぁ(パクリ)そんな事言ってたら世の中に出ている本はたいがいパクリになるんじゃないか。刑事物、探偵物、妖怪退治物、性別変換物、動物変化物。色々あるけどパクリのことを考えればどんな作品にもここはあの作品のパクリ、この話はあの作品のパクリなんてことがいくらでもいえるはずだよ。だからあんまりパクリの話だけはしないほうがいいんじゃないかと思う。ライオンキングよりはマシでしょ。たぶん。
> > どう思うかは勝手ですけどね。
> > 思ったより長くなってしまった。どこか文法変じゃないかな?(小心者)
>
> 私は元の作品の味を損なわないできちんと鑑賞に堪える作品になってる分ライオンキングの方が数段ましだと思いますけどね。
> パクリが悪いとは言わないけどパクるにもパクリかたって言うもんがあるでしょう。

わたしも、倉本さんのご意見に賛成です。
たとえば、和歌や陶芸の世界では、過去の作品をあえて模倣して自分のオリジナル作品を創作する「本歌取り」と呼ばれる手法があります。これは、あちらの世界では贋作や単なる模倣という認識ではなく(もちろん、そう判断できるものは論外ですけど)、先人の偉大な作品に自分のテイストを加えることでまったく新しい別の「創作物」を生む手法として、立派に確立されているそうです。(本歌取りは、倉本さんが故手塚氏の例でおっしゃる通り、先人(模倣先)に対する敬意を持って行う行為のようです)田中氏の「怪奇事件簿」の場合、同じように模倣は模倣でも、とても「本歌取り」などと評価できる作品ではないと思います。オリジナルの作品は少ししか読んでいませんけど、「怪奇事件簿」の出来の悪さ・面白くなさは、こちらのサイトでは折り紙つきの評価ですし(わたしも同感です)。
「怪奇事件簿」が面白いor質の高い作品であるという前提があって、はじめて「パクリ(模倣)と言わないで!」と主張できるんじゃないでしょうか。個人的に、田中氏には他のもっと質の高いシリーズの執筆に努力していただきたいな、と思います。「怪奇事件簿」などは 突然、「残念ながらこのシリーズ中断します」と宣言しても誰も悲しまないような気がしますから(笑)(←むしろ、わたしは喜びますけどね☆)


No. 774
薬師寺涼子
倉本 2001/09/11 13:53
この間コンビニでバンチワールドのシティハンターVol17を買ったんですが。
その中のブックオンバンチというコラムに薬師寺涼子が紹介されてました。
それを読んでなぜ薬師寺涼子が嫌なのかわかりました。
あの人の能力というか権力って父と祖父から受け継いだ物が大部分で自分自身で築いたものじゃないんですね。
つまり親の七光りなんですよ。
だから嫌なんですね。
親から受け継いだ権力にものを言わせて好き勝手な事をする奴なんて創竜伝に出てきそうな典型的な悪役じゃないですか。
そいつが主人公でしかも正義を唱えてんですから嫌で当たり前です。
元になったリナも美神も結構好き勝手やってますけど彼女らの立場は自分で築き上げた物です。
涼子みたいに親の権力にものを言わせたりしてません。
同じようでもそこが違うんですね。
だから薬師寺涼子は嫌な感じがするんですよ。
基本的なキャラ造形が悪役と同じなんですもの。


No. 838
『夢幻都市』と『魔天楼』の類似性
塩屋 2001/09/22 14:52
はじめまして。
私は、『アルスラーン戦記』で田中芳樹氏の存在を知り、それ以降田中氏の小説を愛読していた者です。
(もっとも、『創竜伝』には皆さんが感じているような違和感を私も味わいましたが)

前置きはこれくらいにして、本題に入ります。
『魔天楼』を読んだ後で『夢幻都市』を読んで、気づいたことがありました。
「なんか、話の筋が似ている・・・」

具体的に挙げると、
1)人里離れたところに建てられた人工的なビル群が舞台になっている。(田中氏はこの種の施設が嫌いなんだろうなあ;塩屋の感想)
2)そこを怪物が襲撃する。
3)怪物の襲撃により外部との連絡が途絶する。
4)パニックに陥った人々がバス(ヘリ)に向かって殺到する。

『夢幻都市』を読んだ後、「こんなに似ていていいのか?」と思いました。田中氏の才能が枯渇していてワンパターンに陥っているのでしょうか・・・。

(既出の話題でしたらご指摘ください)


No. 839
『夢幻都市』と『魔天楼』の類似性(追記)
塩屋 2001/09/22 14:59
申し訳ありません、追記です。
類似点その5 オーナーが専制的

あと、『夢幻都市』と『魔天楼』を読んだ感想ですが、いまいちかなと。カタルシスも無いし、感銘も受けないし・・・。それと、『魔天楼』に限らず薬師寺涼子シリーズは、キャラクターの魅力に頼りすぎる印象を受けます。田中氏が才能を発揮するのは、やはり架空世界を舞台にした歴史小説ではないかと思います。


No. 1275
薬師寺シリーズ新作情報(ややネタばれ注意)
平松重之 2001/12/25 01:36
 薬師寺涼子の怪奇事件簿の新作である「クレオパトラの葬送」が出ていました。内容はお馴染みの面々が、南米のラ・パルマ元大統領で日本に逃れているホセ・モリタという日系人が操る怪物と豪華客船内で戦いを繰り広げるという話です。
 しかしこのモリタというのは明らかにフジモリ元大統領が大枠でのモチーフなのが読めばすぐ分かりますね。毎度の事ながら、ちょっと安直過ぎるかも…。


No. 1280
Re:薬師寺シリーズ新作情報(ややネタばれ注意)
クロイツェル 2001/12/30 15:39
 意外と感想、出てきませんねえ。みんな読んでないのかな?

 私はこのシリーズは買う気がないので、読んだ人の感想を楽しみにしているのですが。いや、薬師寺シリーズがつまらないから買わないと言う訳ではなく、例え面白かろうが、「強気な女王様気質の女性が、情けない男どもを尻目に傍若無人に大活躍する」物語そのものが性にあわないのですよ、根が男性上位主義者なもので(笑)。このタイプのもので楽しめたのって、それこそ「GS美神」ぐらいでしたからねえ。あれは、美神さんが変にせこい分、その手の反感が余りありませんでした。

 てな訳で読んだ方、どーか感想をお願いします(爆笑)。


No. 1295
Re:薬師寺シリーズ新作情報(ややネタばれ注意)
備前宰相 2002/01/01 20:37
>  薬師寺涼子の怪奇事件簿の新作である「クレオパトラの葬送」が出ていました。

いつもながら
つまらなくはないですがマンガ的、アニメ的な内容ですね
この手の作品も嫌いではありませんがね

ドタバタ + 怪奇物
怪事件の裏には謎の生命体が・・・というパターンですが
怪奇生命体の存在が軽い、浮いている、というか
個人的にはドタバタ・アクション活劇で充分です
怪奇趣味は余計だと思います

まあこれは好みの問題ですが

これで頭をリフレッシュさせた作者様が
多年の宿題に取り掛かってくれるといいのですが・・・


No. 3823
クレオパトラの葬送に思う
坂田火魯志 2003/03/02 02:41
 はじめまして、僕は小説家を志す者です。このサイトがあるということを知りこの度書かせて頂きました。今後とも宜しくお願いします。
 この作品を一読して思ったのですが田中芳樹は中南米とフジモリ大統領についての知識は皆無なのではないでしょうか?ホセ・モリタはどう見てもフジモリ大統領ですが彼をモデルとしたならばあまりにもお粗末です。これでは長野県の知事殿や某人権団体ピースクラフトと何ら変わらない左翼の薄っぺらいフジモリ批判です。
 南米はあのポルポトの影響を受けた左翼ゲリラによって多くの人命が失われました。日本人の技術者も殺されているのは有名でしょう。何故彼等が殺されたのか、それは南米を豊かにするからです。原始的共産主義を信奉する彼等左翼ゲリラにとって産業の発展は最も忌むべき物であり、それを助ける者は誰であろうと抹殺すべき対象なのです。この左翼ゲリラこそこの作品における「テロリスト」であるのは言うまでもないでしょう。そして日本のマスコミや知識人の中には彼等に共鳴する輩もおり、それが為にフジモリ大統領への中傷が生まれたのです。
 「クレオパトラの葬送」においてはホセ・モリタは腐敗し傲慢かつ卑しい独裁者として書かれています。異論のある方もおられるでしょうがこれは全くの的外れです。フジモリ大統領が今まで為してきた事、確かに日本人から見れば民主的ではありません。ですがペルーが発展する土台を築いたのはまぎれもない事実です。蓄財もしていなかったのが確かになったではありませんか。フジモリ大統領は韓国の朴大統領と比較されるべきでしょう。
 田中芳樹さん、貴方はひょっとして前述の知事殿やテロ国家北朝鮮との関係も噂される団体の代表の本や発言をそのまま鵜呑みにされてホセ・モリタを書かれたのですか?だとすればあまりにも思想が偏ってますねえ、まあ貴方がどの様な人物や団体を支持しようが一向に構いません。ですがそれが誤った知識と思想に基づきそれが為に作品をつまらないものにしてしまい、かつ読者に偏向思想を吹き込むのは作家として如何なものでしょうか。


No. 5429
外交官と領事官
蜃気楼3rd 2004/03/12 22:33
 外交関係に関するウィーン条約

第二十九条

 外交官の身体は、不可侵とする。外交官は、いかなる方法によつても抑留し又は拘禁することができない。接受国は、相応な敬意をもつて外交官を待遇し、かつ、外交官の身体、自由又は尊厳に対するいかなる侵害をも防止するためすべての適当な措置を執らなければならない。

 要するに外交官はどんな非道かつ重大な犯罪を犯しても逮捕されないということです。

 「黒蜘蛛島」の冒頭で高山正行というバンクーバー総領事が妻を殴ってカナダ警察に逮捕されます。
 その際彼は”日本語で”カナダの警察を罵倒します。
 この中に「外交官特権を知らんのか」という1節があります。

 この”外交官特権”というのがウィーン条約に定められた「外交官の身体の不可侵」というのは文脈から明らかです。
 カナダ警察はどんなことがあっても外国の外交官を逮捕することはできません。

 では何故高山正行は逮捕されているのでしょうか?
 理由は簡単です「外交官ではないから」です。
 高山正行は総領事ですから領事官ということになります。

 領事関係に関するウィーン条約

 第四一条

 領事官は、抑留されず又は裁判に付されるため拘禁されない。ただし、重大な犯罪の場合において権限のある司法当局の決定があつたときを除く。

 以上のように領事官は重大な犯罪を犯した場合逮捕されます。
 高山正行は当然そのことを知っていますから英語ではなく日本語で「外交官特権を知らんのか」と罵倒するしかなかったわけです。英語で言ってしまったら「貴方は外交官ではなく領事官ですがお忘れですか?」と反論されて一瞬で論破されてしまいますから。

 そんなわけで、この冒頭のシーンは小悪党の卑小振りを上手く表現できていると思います。
 お涼あたりに皮肉を言わせれば完璧でした。

 ところが、その直後お涼が高山正行のことを「外交官」と言います。
 さらに領事館員が”外交官特権”を振りかざして総領事の身柄を取り返すつもりだったり、
 泉田準一郎が高山正行のことを”エリート外交官”と評したりしています。

 何のことはありません、ただ単に作者が外交官特権について無知だっただけのことでした。

 PS.
 投稿者名が蜃気楼3rdになっている理由は光ファイバーを導入した結果「ドメイン名」が変わったからです。ちなみに初代はISDN、二代目はダイヤルアップでした。
 ちょっと前「カタリ」が問題になっていたようなので念のために。
 次回からはただの蜃気楼に戻ります。


No. 5455
「高山正行」?
新Q太郎 2004/03/19 05:08
>  「黒蜘蛛島」の冒頭で高山正行というバンクーバー総領事が妻を殴ってカナダ警察に逮捕されます。
>  では何故高山正行は逮捕されているのでしょうか?

-------------------------
非常に面白い話ですが、本筋とは別に気になったことが。
(既に指摘があったらすいません)
この外交官の名、「高山正行」だそうですが、
元サンケイ新聞の名物特派員で、今は帝京大教授の「高山正之」氏がいますね。

この人の言論活動は、たとえばこの
http://plaza.rakuten.co.jp/kaz1910032/048000
で読むことができますが、マア田中氏が共感できるような言論活動ではなさそうです(笑)。

もっとも、彼はイランイラク戦争の取材で実際に砲煙弾雨をくぐりつつ、ホメイニ神聖体制を「鞭と鎖の帝国」と批判、逮捕の危険もあったという、田中氏に「あなたは今どこにいるの?」とは言われないであろうキャリアの人。

証拠がない推理話ですが、この言論人の意見・思想への
田中氏の批判的感情が、作中の悪役に酷似した名前を命名
させた・・・なんてことはないですかのう。


No. 7840
ギブアップ
たけ 2007/12/26 03:09
初めましてです。

ここ十年来、田中先生の新刊は購入してましたが薬師寺涼子シリーズの新刊「水妖日にご用心」で遂にギブです。
といっても、やはり最近は惰性で購入でしたが…(待ち時間長いし)

いや設定とかあんまり気にしない私でも、いい加減個人攻撃にウンザリです。
まあ年くってある程度政治的な知識がついたし、やや左掛ってるな〜とは思ってはいたんですが、前作(霧の訪問者だったと思う)の武部幹事長→助部幹事長の変換のあまりの幼稚さにドン引きして今回は立ち読みから入ったら、冒頭から外務大臣批判…。
それも趣味がマンガなのがいけないとか、もう少しマシな批判の仕方はないんですか先生!

つか、田中先生確か同好の志(マンガ好き)だったと思うんですが。


No. 7841
Re:ギブアップ
S.K 2007/12/26 20:13
> 初めましてです。

 ようこそ。


> ここ十年来、田中先生の新刊は購入してましたが薬師寺涼子シリーズの新刊「水妖日にご用心」で遂にギブです。
> といっても、やはり最近は惰性で購入でしたが…(待ち時間長いし)
>
> いや設定とかあんまり気にしない私でも、いい加減個人攻撃にウンザリです。
> まあ年くってある程度政治的な知識がついたし、やや左掛ってるな〜とは思ってはいたんですが、前作(霧の訪問者だったと思う)の武部幹事長→助部幹事長の変換のあまりの幼稚さにドン引きして今回は立ち読みから入ったら、冒頭から外務大臣批判…。
> それも趣味がマンガなのがいけないとか、もう少しマシな批判の仕方はないんですか先生!

 お涼のケンカ相手の部下のノンキャリアオタク青年が、準メインキャラでありつつ愛すべき役立たずなポジションですし、ローゼン閣下は程度リアルでイジられキャラなのでアレは割と納得しました。
「助部幹事長」は「通俗小説だしなあ」で諦めてもいいんじゃないでしょうか。


> つか、田中先生確か同好の志(マンガ好き)だったと思うんですが。

 銀英ファンでも腐女子は抹殺したいらしいですし(苦笑)。

 ちなみにマガジンZの漫画版はそのあたり個人的には気にしないで読めるそこそこの娯楽漫画でいいですよ。
「亡命してきた元南米大統領の悪漢」が所謂「悪そうな脂デブ」で「実在する方」の痩身の欠片もないとか、とにかく「田中芳樹の個人攻撃」がことごとく「ステロタイプの悪役造型」に変換されてて。
 あとビジュアルで間とかタメとか入れると泉田君がらみのお涼は「無敵のバカ(注:スペック高)」で中々愛嬌がありますし。


No. 7842
Re:ギブアップ
2007/12/27 01:09
私もはじめましてです。薬師寺涼子シリーズ新刊を読み、どうにもおさまらない気持ちを抱えていたところ、リンクたどってこちらのサイトを拝見しました。
以前にも一度、どこかに張られたリンクで迷い込んだことがあったのですが、サイトの主旨を見て引き返した記憶があります。当時は、「うすうす分かってる痛いところを指摘されそうなサイトだから、今はあえて見たくない」という心境でした。田中作品に、色々と引いてる部分はあったものの、それを自己分析して直視したくないという気分だったのだと思います。

自分的にはラクダの背中に乗った藁一本が、今回の新作でした。それで、連休潰して(アホだ;)かなりのページを読破しました。行きつ戻りつして読み飛ばしたページもまだあると思いますが、追々拝読いたしますのでご容赦下さい。

創竜伝でもそうでしたが、架空の舞台で現実の人物をモデルにしたとしか思えない描写をして、中傷するかのような手法が、エスカレートしすぎです。

これが、現実の人物の「よろしくない言動」を皮肉っているうちは、まだ許容できたのです。「◇◇という手口で汚職したと言われるAという代議士は」てな手法ですね。
もっとも、これも、実際にやってもいない誇張をくっつけて「△△にも関わっていたとされる」と虚実混じらせると、読者には「ほうほうモデルになってるのはA'だな、そういえばあいつ◇◇してたもんな、そうか△△にも関わってたのか」という印象を刷り込みますが(またタチの悪いことに、「自分ってよく本を読むし社会情勢にも興味持ってるから作者の言いたかったウラが読めちゃうぜ♪」と優越感をくすぐるというオマケがつきます)。

これでも許容(というか見ないふり割り切ったふり)してきたのは、「不正や社会悪に対する、作者なりの怒りがあってぶつけてるんだろう」と解釈できたからです。

しかし、ギブアップです。今回引き合いに出されたのが、前外務大臣の麻生氏と前総理の安倍氏だった冒頭部分。
個人的に両氏を支持している部分が大きかったので、ぶっちゃけ「今までは、よく知らないか自分も苦々しく思ってた人物がモデルっぽかったのでスルーしていたが、好意を感じてる対象を貶されてムカついた」という私怨でしかないのかもしれません。

でも、あえて私怨を義憤にすり替えるとしたら、今回の手法は、「その職業にある者として、あるいは人としてよろしくない言動(失策、犯罪、マナー違反等)をしたから、その言動を皮肉って作中の人物に擬す」ものではありませんでした。
単に、マンガ好きな事をさも恥ずかしく滑稽なことであると貶めているだけ。

容姿の描写についてもそうですね。当人の責任でもない外見のことを中傷的に書くのはどうなんだ、と。品性が顔ににじみ出るという書き方はありかもしれませんが、田中氏が低レベルと見なすところの芸能リポーターや週刊誌記事だって、せいぜい顔色や表情、「青ざめて語気を荒げた」「苦々しげに吐き捨てた」系の修飾動詞で発言内容を脚色する程度です。あ、あと「○○と述べ、◇◇という認識を示しました」ってミスリードもあるか。実際は○○◎◎●●と言ってただけで、これのどこが◇◇って解釈できるんじゃ! って手法です(笑)

脱線しました。「その人物の言動に責められるべき何かがあった(と作者には思えた)」のではなく、「世間的に何ら咎められていない趣味嗜好や容姿」を引っぱり出した時点で、作者の品性は一気に何段階も下落したと見なしたのです。
そこには、不正に対する怒りはありません。右翼的(笑)な言論活動に対する反発すらありません。
ただ、貶めたいがために貶めた。
与党系政治家であるというその一点を持って、ペンによるテロの対象とした。(ポスターにヒゲを落描きして小躍りしてるレベルですが)
そこまで落ちたか、と思いました。

もしかしたら、自分こそが「文壇という高邁な世界で売れっ子でいながら、マンガやアニメにも詳しく、ずっと昔から高く評価してやっていた、頭の硬い世代に、その良さを説いてやっていた」という自負があったのに、お株を奪われて逆恨みでもしたのか、なんて勘ぐりましたよ。


No. 7843
つらつら返信
たけ 2007/12/27 21:51
S.Kさん、どうもです。

レオコン岸本君ですか、まあ彼は目的としているところが分かり易いキャラですよね。キャラ的(趣味・出世)にも、立ち位置的(引立て役・間抜けなエリート)にも。
いかにも使い勝手がよいようで、何気に田中先生の寵愛を受けています。
むしろ上司のお由紀さんのほうが、後始末ばかりであまり見せ場が無い…。活躍は涼子か泉田君に持っていかれるか、もしくは二人の次点に限定されてますし。

武部元幹事長及び麻生前外務大臣への揶揄については、ここの常連さんたちにとって今更でしたかね。
しかしその上で、なんというか、田中先生にはやはりもう少しクオリティの向上をお願いしたいです。
…無理か。なにせストレス解消だからな〜。


>銀英ファンでも腐女子は抹殺したいらしいですし(苦笑)。

そうだったのか…。
創竜伝の絵師にCLAMPさんが起用されてたので、そっち系には寛容なのかと思ってました。あの人たちそれ系のネタよく描いてるし。
まあ独立した作品としては良くても、自分の作品を元ネタにその行為をされるのは、さすがに耐えられないんですかね。

漫画版は連載当初は読んでましたが、順当な分目新しいことも無かったので、最近は気がつけば程度ですね。見やすい絵ですし、普通に良いと思いますよ。
悪役の考察については、まあ講談社も無駄な喧嘩はしたくないでしょうしね。分かり易さも兼ねて、よくいる悪役にシフトしているのかな。



茜さん、こんにちはです。

私も、本棚奥の銀英伝を捨てるほどではないにしろ、いい加減耐えれなくなった為、田中先生のこの個人攻撃の傾向についての批判をネットで探してこのサイトに辿り着きました。ここまで本格的とは意外でしたが。
当初はブログの批評記事にでも、傾向に触れているものがあれば、コメントさせてもらおうかぐらいに思ってましたし。

茜さんも指摘されてますが、最近特に手法がヒドいですよね。まず結論ありきというか。
元ネタが理解できるようになって感じるのが、批判するにしてももっと実のある批判をして下さいよ、と。
麻生前外務大臣についても安倍前首相についても功罪がある訳で、その罪の部分が許せないと思うならそれをきちんと説明してから糾弾するべきです、「マンガばかり読んでいる」なんて誤魔化さずに!
まあそれ以前に作中に実在の人物を、しかも道化役として登場させるという行為自体が問題なんですけどね…。
繰り返しになりますが、クオリティ向上してほしいです。批判するならするで尚更。
これは編集が強く言えないのも大きいのかな〜。この業界、やっぱり売れてれば作家のほうが強いだろうし。



しかしまだ読み始めですが考察の項目を見るに、やはり創竜伝が現代社会を舞台にしている分傾向が顕著のようですね。
私にとって創竜伝は、リアルタイムの頃はまだ政治的な知識に乏しかったので、実はそこまで気になってないんですよね。最近の新刊では舞台が既にパラレル日本になってるし(日本でクーデター…)。ある意味フィクション前提で読めます(苦笑)。
う〜ん、今読んだら鼻につきそうだ。
個人的感想ですが、イメージ的に創竜伝は「水戸黄門」なんですよね。
弱者をふりをした強者(黄門)が、権力者(悪代官)に喧嘩を売らせてとっちめる、という構図。まあ破綻しましたが。
そんなワケで、(1〜5巻くらいまでかな)前半は悪役がいかに悪役であるかの説明と竜堂兄弟へのちょっかい、後半は報復の破壊活動と悪役いじめという筋書きをそれなりに楽しく読んでましたね。

あと「ドラよけお涼」がスレイヤーズのパクリなのは、ああそうか、と納得。そうだよな、あれはあからさまだよね、と。
あ、でも極楽大作戦のイメージは無かったな〜。言われてみるとそうかな、といったところです。なんとなく繋がらなくて。
だって悪い意味ではないんですけど、田中先生ギャグの才能はないですし。
なんというか、パターン的に三枚目の皮を被った二枚目キャラが主流で、本当の三枚目キャラが光ることがあんまり無いんですよね(岸本君は別の意味で光ってますが、ギャグというか…)。創竜伝の座談会も内輪ネタというか。
まあこれはギャグの定義にもよりますが。そもそも小説でギャグは、世界観が合う合わないがかなり難しいですしね。
勿論、作品が面白くないというわけではないですよ念のため。
作中の「思わずニヤリとさせるエピソード」は枚挙に暇が無いですし、私も大好きです。


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