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銀英伝のSF兵器理論
6−A

銀英伝世界のワープ航法理論(1)


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No. 432
はじめまして。
てんてんdwp 01/01/30(Tue) 09:53
今日、初めて見させていただきました。
これだけまとまってこのような面白い議論がなされるというのは私の知る限り類がなく、大変勉強になりました。
惜しむらくは、たとえ本当の思考は違ったとしても誰かが田中芳樹氏側にたって、反論を試みるというような形
式を追加すれば、もっと深い議論の展開が見られるような気がします。
#ワンダリングエンカウンターな連中では神経がもたないでしょうから、管理人さんしかできないと思いますが。

さて、反銀英伝なのですが、これって成立はある意味簡単で、ある意味難しいと思います。
何故なら、田中芳樹氏は戦術を根本的に知らない(としか思えない)からです。私は銀英伝の最初のアスターテ
のくだりを読んで、いきなりずっこけました。包囲殲滅戦に対して一点集中で突破を狙うというのは常識的な戦
術(というか、兵法の基礎の基礎)だと思うのですが、それが「斬新な戦術」とされてましたよね。宇宙では陸
上の常識は通用しないと言われてしまうかも知れませんが、その後の銀英伝の流れを見れば、特殊な例を除けば
すべて古典的な戦術が使われています。よって、銀英伝の世界というのは異様な世界で、我々の常識的な戦術は
知られていたり知られていなかったり、当たり前だったり当たり前でなかったりする世界と考えられます。
ですから反銀英伝を成立させるには「我々の戦術的常識は銀英伝の世界の常識」というスタンスに立ってしまう
と、まず一巻から帝国が敗れ、ラインハルト戦死(または失脚)(^^;;これは簡単ですね。でもそれじゃあ話に
なりません。
というわけで、戦術に対してどこまで常識を取り入れ、どこまで取り入れないかというのを取捨選択する必要が
あります。このさじ加減が大変難しいと思うのです。
反銀英伝では私は個人的に最初のアスターテからこういう流れにすると面白いかなと思います。
「戦術的に見れば包囲殲滅に対しては一点集中で突破を狙うのが常識なのに、密集して防御陣形を取る!」
それでどうやって勝つのかはわかりませんが、何か面白いアイデアはないでしょうか(^^;;;
なお、私はさすがに膨大な掲示板のログの全てに目を通したわけではありませんので、もし既に書かれている話
であればおわびいたします。

てんてん dance with penguin


No. 517
銀河英雄伝説2巻187Pから察するに
のぐ 2001/02/04(Sun) 12:50
たいていのSFでは相対性理論は無視されるのですが、
というか無視しないと物語が成り立たない・・・・。
田中芳樹氏はここで、光速に近づくにつれ、質量は増大する
と書かれています。ココから察するにこの世界では相対性理論は無視されていないようです。ということはもう1個有名な部分。
光速に近づけば近づくほど、時間はゆっくりになる。(うろおぼえ)
俗に言う「浦島効果」もかかるんじゃないかなぁ・・・と思いました。
戦いから帰ったヤンを待つのはユリアンの墓(!)なんてことも・・・。
みなさんはどう思われますか?


No. 523
Re^2: 銀河英雄伝説2巻187Pから察するに
S.Inoue 2001/02/05(Mon) 02:13
> たいていのSFでは相対性理論は無視されるのですが、
> というか無視しないと物語が成り立たない・・・・。

少なくとも宇宙のスカイラークではそうでしたが、それは措いといて、

> 田中芳樹氏はここで、光速に近づくにつれ、質量は増大する
> と書かれています。ココから察するにこの世界では相対性理論は無視されていないようです。ということはもう1個有名な部分。
> 光速に近づけば近づくほど、時間はゆっくりになる。(うろおぼえ)
> 俗に言う「浦島効果」もかかるんじゃないかなぁ・・・と思いました。
> 戦いから帰ったヤンを待つのはユリアンの墓(!)なんてことも・・・。
> みなさんはどう思われますか?

ワープ航法に浦島効果が適用されないのはお約束。
(少なくとも自分に関する限りは光より速くない。亜空間を通って近道をしているだけだ。)
(意味がわからない人は松本零士さんが書いた宇宙戦艦ヤマトの漫画を読むべし。)(但し、意味はわかるが納得がいかない人はどうしましょうか?)
従って、ワープ航法を肯定した時点でOKっすよ!
(ところで、超光速通信ってどんな通信なんでしょうか?)


No. 524
Re^3: 銀河英雄伝説2巻187Pから察するに
てんてんdwp 2001/02/05(Mon) 09:04
> > 光速に近づけば近づくほど、時間はゆっくりになる。(うろおぼえ)
> > 俗に言う「浦島効果」もかかるんじゃないかなぁ・・・と思いました。

> ワープ航法に浦島効果が適用されないのはお約束。
> (少なくとも自分に関する限りは光より速くない。亜空間を通って近道をしているだけだ。)
> (意味がわからない人は松本零士さんが書いた宇宙戦艦ヤマトの漫画を読むべし。)(但し、意味はわかるが納得がいかない人はどうしましょうか?)
> 従って、ワープ航法を肯定した時点でOKっすよ!

一応、補足。相対性理論の美味しいところ取りするSFってのは取り入れない
SFよりもたちが悪いと感じる今日このごろ。
相対性理論では光速度に近づけば物体は縮み、見えなくなります(数式で示
すと、長さL=L√(1-v^2/c^2)。vが光速度の場合、長さは0になる、つまり見
えない)。また光速度に達した時点で、その物体自身は何も見えない(めく
ら)状態になります(だって光と同じ速度ですから)。ついでに書くと、光
速度で非質量兵器(ようはレーザ)を打っても、それは光速度を越えること
はありえませんから、飛びません(^^;もちろん質量兵器(ミサイル類)もこ
の制限に引っ掛かることは言うまでもありません。
めくらな上(レーダもその原理上使えない)兵器が一切使用不能になります
から、戦闘中は非光速度に落としていると考えるのが妥当でしょう。
#そもそも光速度で移動する敵があった場合、その敵は長さがないので「見
#えない」んですがどうしましょう(笑)。
よって、浦島効果が適用されるほど長時間光速度にいるわけではないと考え
られますから、多少の時間のずれはあるにしても、それほど大きな問題には
ならないはずです。

てんてん dance with penguin


No. 525
戦術的に正しいかもしれない銀英伝
てんてんdwp 2001/02/05(Mon) 13:33
自己レス失礼。
これを突き詰めていくとアスターテ会戦で、ラインハルトが「集中陣形」を
取っても勝てることに気づきました(^^;

敵の包囲が完成する前は(実は完成した後でも)戦力の集中によって敵陣突
破を狙うのが常識、という話は前に書きましたが、ここであえてその戦法を
使わずに、敵の包囲が完成するまでひたすら集中陣形を取りつつ勝つ方法、
という反則技があるのです。
「戦術的に見れば包囲殲滅に対しては一点集中で突破を狙うのが常識なのに
密集して防御陣形を取るとは!」という台詞が出せます。

そもそも、ワープは光速度からさらに加速して行うものではなく、まったく
別のワープエンジンとでも呼ぶ代物を使用して、空間転移を行っていると考
えられます。とすれば、停止状態からのワープも可能なわけです。
ワープに制限があるとすればエネルギーのチャージにある程度の時間が必要
なはずですから、まず、全艦隊を密集陣形にします。そして敵の包囲が完了
した時点で一斉に質量兵器、非質量兵器(エネルギー問題があるなら質量兵
器だけでも可)をできるだけ前方放出、同時にワープに突入。位置的に背面
に出ます。密集陣形から放たれた質量・非質量兵器はその密度が高いですか
ら命中率が高いですし、包囲陣形から敵が一斉射撃すれば、ターゲットたる
自分がワープした時点で同士撃ちを起こします。

こうして、包囲殲滅を仕掛けた側は相手の突然のワープによって同士討ち及
び集中砲火によって多大なる損害を受け、しかもワープ直後の無傷の敵の襲
撃を受ける、と。その後は史実(?)のとおりの展開にすれば、一応戦術的
に正しい銀英伝というものが出来上がります。

てんてん dance with penguin
#その後この戦法が使えなくなった理由が必要には、なりますが(^^;;


No. 526
Re: 戦術的に正しいかもしれない銀英伝
てんてんdwp 2001/02/05(Mon) 19:42
書くまでもありませんが、一応。これは
銀英伝第一巻45ページのパロディです。


No. 527
初めまして。で、ワープに関して(^^;
KUR 2001/02/05(Mon) 20:59
初めまして、KURともうします。
ワープについては、つつけばいろんな話が出てきて
おもしろそうなところですね。
で、思わず横レスしちゃいました。

> 敵の包囲が完成する前は(実は完成した後でも)戦力の集中によって敵陣突
> 破を狙うのが常識、という話は前に書きましたが、ここであえてその戦法を
> 使わずに、敵の包囲が完成するまでひたすら集中陣形を取りつつ勝つ方法、
> という反則技があるのです。
> 「戦術的に見れば包囲殲滅に対しては一点集中で突破を狙うのが常識なのに
> 密集して防御陣形を取るとは!」という台詞が出せます。
>
> そもそも、ワープは光速度からさらに加速して行うものではなく、まったく
> 別のワープエンジンとでも呼ぶ代物を使用して、空間転移を行っていると考
> えられます。とすれば、停止状態からのワープも可能なわけです。
> ワープに制限があるとすればエネルギーのチャージにある程度の時間が必要
> なはずですから、まず、全艦隊を密集陣形にします。そして敵の包囲が完了
> した時点で一斉に質量兵器、非質量兵器(エネルギー問題があるなら質量兵
> 器だけでも可)をできるだけ前方放出、同時にワープに突入。位置的に背面
> に出ます。密集陣形から放たれた質量・非質量兵器はその密度が高いですか
> ら命中率が高いですし、包囲陣形から敵が一斉射撃すれば、ターゲットたる
> 自分がワープした時点で同士撃ちを起こします。
>
> こうして、包囲殲滅を仕掛けた側は相手の突然のワープによって同士討ち及
> び集中砲火によって多大なる損害を受け、しかもワープ直後の無傷の敵の襲
> 撃を受ける、と。その後は史実(?)のとおりの展開にすれば、一応戦術的
> に正しい銀英伝というものが出来上がります。

この点について、一応銀英伝に本文にフォローらしきものはありました。
アムリッツァ会戦の際の描写に「大質量の近辺でのワープは危険を伴う」
というものがあったはずです。
あるいは、これは勝手な予想ですが、ワープ後の座標を厳密に
設定できないと言うことも考えられると思います。
例えば、ワープ後の座標が一万キロ程度の誤差を含んでしまうとなると、
航法目的には十分でも戦術的には使えないでしょう。

ワープといえば、私としては、どっちかというと
イゼルローン回廊の方が気になります。
トゥールハンマーの射程が60万キロから、長くても100万キロ程度であれば、
その区間だけをワープでとばせないのかなあ、と。

それに、イゼルローン回廊の径がどの程度あるのかも気になります。
イゼルローン要塞は恒星アルテナの周囲を巡っているわけで、
ということは、イゼルローン回廊には恒星系を抱えるだけの
広さがあるはずなんです。
細いと強調されているわりには、めちゃくちゃ広大です。
なら、要塞主砲の射程外を悠々と航行できるのではないかと
思ってしまうんですよ。
このへんを、うまくつじつま合わせる説は無いものかと考えてしまいます。

それでは。


No. 549
微妙に話題それますが、いっそのこと・・・
K2 2001/02/09(Fri) 17:02
> たいていのSFでは相対性理論は無視されるのですが、
> というか無視しないと物語が成り立たない・・・・。
> 田中芳樹氏はここで、高速に近づくにつれ、質量は増大する
> と書かれています。ココから察するにこの世界では相対性理論は無視されていないようです。ということはもう1個有名な部分。
> 光速に近づけば近づくほど、時間はゆっくりになる。(うろおぼえ)
> 俗に言う「浦島効果」もかかるんじゃないかなぁ・・・と思いました。
> 戦いから帰ったヤンを待つのはユリアンの墓(!)なんてことも・・・。
> みなさんはどう思われますか?
ちょいと話題ずれますが、前前からおもっていたことなので。
ケンプはガイエスブルクをイゼルローンにつっこませましたが、
いっそのこと無人の要塞を「イゼルローンがある場所」
にワープさせた方が良かったような気がします。
戦術で無人艦ワープ突撃作戦というかワープ爆弾がないっていうのも
不思議な話ですなぁ


No. 552
Re: 微妙に話題それますが、いっそのこと・・・
Merkatz 2001/02/09(Fri) 19:09
> ちょいと話題ずれますが、前前からおもっていたことなので。
> ケンプはガイエスブルクをイゼルローンにつっこませましたが、
> いっそのこと無人の要塞を「イゼルローンがある場所」
> にワープさせた方が良かったような気がします。
> 戦術で無人艦ワープ突撃作戦というかワープ爆弾がないっていうのも
> 不思議な話ですなぁ

あ、それ私も前から不思議に思っていたんですよ。
後からラインハルトが「いっそのことガイエスブルクをイゼルローンにぶつければよかったのだ」みたいに言いますが、
だったら最初からそのように作戦指導すりゃいいじゃないかと。
ヤンやラインハルトのような戦術家なら気付いたみたいな書き方してますけど、
この程度なら誰でも気付くだろうと。

まあケンプが気付かなかったことを置いておくとしても、
効率的な方法を知っていながら指導せず、無意味に幾万もの将兵を死なせたラインハルトは、
怠慢の謗りを免れないと思うんですが。(^^;;


No. 553
Re: 微妙に話題それますが、いっそのこと・・・
モトラ 2001/02/09(Fri) 20:14
> ちょいと話題ずれますが、前前からおもっていたことなので。
> ケンプはガイエスブルクをイゼルローンにつっこませましたが、
> いっそのこと無人の要塞を「イゼルローンがある場所」
> にワープさせた方が良かったような気がします。
> 戦術で無人艦ワープ突撃作戦というかワープ爆弾がないっていうのも
> 不思議な話ですなぁ

昭和63年頃、アウトに掲載された田中芳樹インタビューにて、編集者が読者からの指摘という形で「いっそ、イゼルローン宙域ではなく、ハイネセンにワープしてしまえば良かったものを」との質問をぶつけたところ、「確かに出来るが、”要塞対要塞”というシチュエーションを用意してみたかったので、あえてそのようにした」との返答をしていました。了承するしないは別にして、作者としてはそういうことだそうです。

ドメル戦法いやボソン爆弾いやいやワープ爆弾等が、有効であるのに実行されない理由は
「人道上問題がある」
「敵、味方それぞれ互いにそのような戦法を用いては、戦闘そのものが成立しなくなる」
等の理由で、何らかの協定(条約)が結ばれている…なんてのはどうでしょう。


No. 563
細かいツッコミ
おかやん 2001/02/10(Sat) 17:38
 この掲示板はいつも楽しく拝見させて頂いてます。

 てんてんさんのお話ですが、ちょっと特殊相対論に対して誤解が
あるように見うけられます。
 特殊相対論の述べるところは「光速度はどの慣性系においても等しい」
ということですから、ある慣性系Aに対して光速に非常に近い速度で
運動(等速直線運動)をしている慣性系Bから光が発せられた場合、
この光自体はどちらの慣性系から観測しても光速で飛んでいくのが
観測されます。つまりレーザーを撃つ事は出来ます。
 ただ、慣性系Aから観測した場合にレーザー発射物体(慣性系B)と
レーザーの速度差が非常に小さく“見える”だけです。

 また、慣性系Bが慣性系Aに対して“真に”光速で運動していた場合、
慣性系Aからの観測に基づいて慣性系B上で運動がどのように観測されるかを
述べる事は“不可能”です。(分母に0が発生するため計算が破綻します)
 また慣性系B上で発生した事象とは、因果関係自体が発生しないので
「見える見えない」以前の問題です。

 かなり大雑把に話したので曖昧な表現が多いですが、もっと詳しい話は
物理系の啓蒙書等を見ると載っていると思います。あと観測哲学的に
これとは違った論もありますが、その辺りは置いておいてください。

 本論とはあまり関係ないうえに、細かいツッコミですがご容赦頂ければ
幸いです。

 最後に。もしワープ戦術が可能だったなら東西冷戦時代の核を抱えての
睨み合いのような事態が発生する可能性が高そうな気がします。
 戦場を必要とせずに敵に致命的な一撃を与えられるという点では核兵器も
ワープ戦術も似たような物ではないでしょうか?


No. 571
Re: 細かいツッコミ
モトラ 2001/02/11(Sun) 22:06
>  最後に。もしワープ戦術が可能だったなら東西冷戦時代の核を抱えての
> 睨み合いのような事態が発生する可能性が高そうな気がします。
>  戦場を必要とせずに敵に致命的な一撃を与えられるという点では核兵器も
> ワープ戦術も似たような物ではないでしょうか?

むしろ、テロが頻発して収拾がつかなくなる可能性が高いのでは? 核は民間で手軽に扱うことはできませんが、「銀英伝」世界におけるワープ技術は一般化していますし。例えば、軍施設や要人邸宅、宮殿等に爆弾(もしくは大質量の物体)をワープアウトさせるとか。


No. 584
Re: 初めまして。で、ワープに関して(^^;
うましか 2001/02/12(Mon) 23:45
KURさん。
はじめまして、うましかともうします。
私も同じような疑問を感じたことがありました。
うる覚えで申し訳ございませんが、
いくつかコメントつけさせてください。

> 例えば、ワープ後の座標が一万キロ程度の誤差を含んでしまうとなると、
> 航法目的には十分でも戦術的には使えないでしょう。
御意。

> ワープといえば、私としては、どっちかというと
> イゼルローン回廊の方が気になります。
> トゥールハンマーの射程が60万キロから、長くても100万キロ程度であれば、
> その区間だけをワープでとばせないのかなあ、と。

作品中から
ワープ1回で飛べる距離はかなり短い。
相当回数ワープを繰り返している。
との印象を受けます
また安全にワープできる空間が航路として有る
逆説的にはワープ航法には危険な宙域が多いと
と推測できるようです。

> ということは、イゼルローン回廊には恒星系を抱えるだけの
> 広さがあるはずなんです。
> 細いと強調されているわりには、めちゃくちゃ広大です。
> なら、要塞主砲の射程外を悠々と航行できるのではないかと
> 思ってしまうんですよ。

ヤン以前に同盟の提督が短期的に帝国側に侵入と
記載があったような気がします。
われわれのイメージよりも恒星が小さい
イゼルローン要塞の軌道近傍を除く周りの暗黒空間の形状が
刻一刻変化して航行に利用不可能と思われるほどリスクが
高いのかも知れません。


No. 609
Re: 細かいツッコミ
てんてんdwp 2001/02/15(Thu) 10:21
亀レス失礼(^^; url記録し忘れてて探しちゃいました(^^;


>  特殊相対論の述べるところは「光速度はどの慣性系においても等しい」
> ということですから、ある慣性系Aに対して光速に非常に近い速度で
> 運動(等速直線運動)をしている慣性系Bから光が発せられた場合、
> この光自体はどちらの慣性系から観測しても光速で飛んでいくのが
> 観測されます。つまりレーザーを撃つ事は出来ます。

そうだそうだ。そうでした。おっしゃる通りです。


>  ただ、慣性系Aから観測した場合にレーザー発射物体(慣性系B)と
> レーザーの速度差が非常に小さく“見える”だけです。
>  また、慣性系Bが慣性系Aに対して“真に”光速で運動していた場合、
> 慣性系Aからの観測に基づいて慣性系B上で運動がどのように観測されるかを
> 述べる事は“不可能”です。(分母に0が発生するため計算が破綻します)

>  また慣性系B上で発生した事象とは、因果関係自体が発生しないので
> 「見える見えない」以前の問題です。

ふむふむ。なるほど。ところで質問なのですが、光速で移動する遠方の物体
に対して、どうすれば標準を合わせられるか、という問題の解決策は何かあ
りませんでしょうか。私はそれがどうしても解けなくて困っています(^^;
#二点測量で光が届くまでのタイムラグを含めて計算すればいいのかな?
#でも、相手が「光速度」とわかってるわけではないし・・・


>  最後に。もしワープ戦術が可能だったなら東西冷戦時代の核を抱えての
> 睨み合いのような事態が発生する可能性が高そうな気がします。
>  戦場を必要とせずに敵に致命的な一撃を与えられるという点では核兵器も
> ワープ戦術も似たような物ではないでしょうか?

そうなんですよ。だから何らかの制限があるはずなんです。
一般にSFでよく使われる手法が「飛んだ先に何もないこと」なんです(重力
波だって「あるもの」ですから)が、これって量子論的見地から見ると不可
能(空間は常に揺らいでおり、陽子と反陽子が何も無い空間から現れては消
えている)なのですよね。
で、問題は自分の国がもう滅ぶ寸前になってもなお条約を守るかです。
あの「ガンダム」ですら南極条約で禁止されている「核」を用いたという話
があるのに。つまり、紳士協定だの条約だのは破られるためにあるわけで、
誰も暴走しないというのは不自然です。
よってワープ戦術は非常に好条件でないとできないからやらない、という縛
りしかないと思います。逆に言えば好条件なら可能、ということになります。
ところでテロなんか、光速どころか音速越えた時点で防ぎようがありません
からレーザー一発で終わりのはずなんだけれど・・・

てんてん dance with penguin


No. 619
Re^2: 細かいツッコミ
おかやん 2001/02/16(Fri) 00:48
>ところで質問なのですが、光速で移動する遠方の物体に対して、
>どうすれば標準を合わせられるか、という問題の解決策は
>何かありませんでしょうか。私はそれがどうしても解けなくて
>困っています(^^;


 特殊相対論の範囲では無理だと思います。前の書き込みでも
述べましたが分母にゼロが現れるのでローレンツ変換が出来ません。
多分、定性的には光が無限大に赤方偏移するなどして情報として
意味をなさないんだと思います。
 ま、おいらも所詮は挫折した物理屋なんで間違った事を言っているかも
しれませんが、そこはご容赦下さい。


 モトラさんの話にありましたが、ワープ航法が一般的な技術である
銀英伝の世界でワープ戦術が可能ならテロが頻発する可能性が大なので
銀英伝の大前提である、ある程度安定した政体を持つ二大国の戦争
という条件そのものが破綻しそうです。
 しかし物理学的には宇宙空間が希薄とは言えガスで満たされている以上、
ワープ航法が可能ならワープ戦術が出来ても良さそうな気がします。
 おいらとしてはワープ戦術が銀英伝において不可能な理由は物理学的な
理由よりも技術的なものが大きいと思っています。
 たしか作中でも「戦術が新技術によって変わるとしたら敵首都星まで
一気にワープできるようになったときだろう」みたいなことが言われて
ませんでしたっけ?


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