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反創竜伝・思考実験編
4−A

四人姉妹&牛種の逆転シミュレーション(1)


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No. 167
別の反創竜伝〜どうしたら竜堂兄弟に勝てるのか〜
本ページ管理人 2000/12/16(Sat) 00:39
『反創竜伝』ときて、竜堂四姉妹(しかも右)ときたのは結構意外でしたね。
しかもなかなか面白いし(笑)
こうして考えると、竜堂兄弟のキャラクター骨格自体は、いささかジュブナイル的ながらもそれほど悪いものではない感じ…さすが田中芳樹、という面がありますね。ただ、キャラクター性の肉付けが腐肉だったために鼻持ちならない面が強調されていますけれど……


ところで、『反〜伝』の元は、三国志の歴史を逆転させて劉備を曹操に勝たせる『反三国志』から来ていて、現在不沈戦艦さんが書かれている『反銀英伝』もそれを由来にしています。
と考えると、『反創竜伝』となると牛種(もしくは船津)が竜堂兄弟に勝つ…って言うことになるんですけれど、誰かこれはシミュレーション出来ませんか(笑)
私もちょっと考えてみたんですけど、なにぶん敵が核を食らっても地球を放逐されても問題にしない超究極生物なのでまったく手が思いつきません。実はタンネンベルク伯よりも旧日本軍よりも蜀よりもよっぽど辛い立場に置かれているのが牛種なんですよねぇ。
最善の策は兄弟を共和学園の枠の中に放置しておいて関わり合いを持たないことだと思うんですけど(笑)、どうしても交渉しなければならないとしたら人質を取るくらいしか考えつきません。どうも、竜堂兄弟の敵が卑怯と言うよりは、卑怯な手を使わざるを得ないだけじゃないかと思えるなぁ…


No. 169
四兄弟を仲違いさせる!
日傘 2000/12/16(Sat) 19:30
何とか四兄弟を仲違いさせることができれば、あるいは可能かも知れませんね。決定的に戦力が上回る相手には、相手方の自滅を誘う以外に方法はないような気がします。(タイムマシンで存在そのものを消しちゃう以外ですが。)
 大体、劇中に兄弟喧嘩のシーンが一回もないのが解せません。ホントはこいつら、仲悪いんとちゃうやろか。

 でも、こういう手を使う輩って、往々にして直前で阻止されるのがパターンなんですよね。そして雨負って地固まった四兄弟にぼこぼこにされると。


No. 170
Re167/169:竜堂兄弟を屈服させるシミュレーション
冒険風ライダー 2000/12/17(Sun) 00:05
>管理人さん
<ところで、『反〜伝』の元は、三国志の歴史を逆転させて劉備を曹操に勝たせる『反三国志』から来ていて、現在不沈戦艦さんが書かれている『反銀英伝』もそれを由来にしています。
と考えると、『反創竜伝』となると牛種(もしくは船津)が竜堂兄弟に勝つ…って言うことになるんですけれど、誰かこれはシミュレーション出来ませんか(笑)
私もちょっと考えてみたんですけど、なにぶん敵が核を食らっても地球を放逐されても問題にしない超究極生物なのでまったく手が思いつきません。実はタンネンベルク伯よりも旧日本軍よりも蜀よりもよっぽど辛い立場に置かれているのが牛種なんですよねぇ。
最善の策は兄弟を共和学園の枠の中に放置しておいて関わり合いを持たないことだと思うんですけど(笑)、どうしても交渉しなければならないとしたら人質を取るくらいしか考えつきません。どうも、竜堂兄弟の敵が卑怯と言うよりは、卑怯な手を使わざるを得ないだけじゃないかと思えるなぁ…>


 残念ながら、現代科学の粋をいくら駆使したところで、あの無敵の竜堂兄弟を物理的に殺すのは不可能でしょう。至近距離で中性子爆弾を食らっても平気な顔をしているくらいですし、核弾頭は威力以前にそもそも当たる前にあっさり迎撃されてしまいます。
 加えてあの連中は、竜型形態になっている時は、現代の科学力では到底成し得ない「ソニックビーム」だの「重力制御」だのといった現象を自力で引き起こす力があります。これに対抗できない状態では竜堂兄弟と互角に戦うことすら不可能です。
 物理的に殺すことができるとしたら、現代科学が今の水準よりも飛躍的に発達し、宇宙進出や惑星破壊・恒星破壊ができるだけの超高レベルの科学力を確立した時でしょう。竜種や天界の支配体制は太陽系内に収まるレベルですから、それをはるかに凌駕する科学力・技術力と、それによって支えられた軍事力があれば不可能ではないかと。
 まあ現時点ではまず無理な話ですがね(笑)。

 しかし竜堂兄弟を物理的にではなく、精神的ないしは思想的に屈服させるというのであればそれほど難しくはありません。牛種の立場からすればむしろ実に簡単な方法で、あえて連中に一国を支配できるだけの国家権力をくれてやり、連中に国家を統治させてやれば良いのです。この時、何も連中の意思確認など取る必要はなく、何らかの方法で無理矢理に押しつけてしまってもかまいません。
 竜堂兄弟の愚劣な主張の数々を見ていると、どうも連中は民主主義と国家権力というものを非常に楽なものであるとでも考えているように思えてなりません。民主主義は単純にスバラシイものであり、国家権力は政治家が特権を享受するためだけのものとでも見なしているのでしょう。常日頃国家権力を批判(?)している竜堂兄弟自らに国家を統治させることによって、竜堂兄弟のそれらの考え方がいかに甘いシロモノであるかを思い知らせてやる事ができるのです。
 この時重要なのは、竜堂兄弟に権力を委託する時に何人かのブレーンをつけてやることです。このブレーンはガチガチすぎるほどに「民主主義的な手続き」を重視するメンバーで構成し、竜堂兄弟が少しでも「民主主義的な手続き」に背く行動を取った時には、それがいかに現状に一致した行動(例えば阪神大震災の時の自衛隊の「違法な」救助活動やオウム心理教に対する警察の「違法な」強制捜査など「現状では必要不可欠であるにもかかわらず法律的には違法な行動」)であったとしても阻止させるのです。そして竜堂兄弟の「人道的・感情的な反論」に対しては、ただひたすら「民主主義的な手続きを履行せよ」とだけ主張させるのです。「たかだか何千人が死ぬことよりも民主主義的な手続きを履行するのが先決である」と極端な主張を言わせればさらに効果的ですね。それに反発を抱いたからといって少しでも独裁的傾向に走ってしまったら、自分達の思想信条である「民主主義至上主義」を自分で破壊してしまうことになるのですから、連中は大きなジレンマに陥ってしまうことでしょう。
 もし竜堂兄弟が国家権力を駆使して牛種や四人姉妹に敵対するような行動に出た場合は、国内・国外のマスメディアや他国の政府機関・NGOなどを動かして竜堂兄弟が統治する国を国際的に孤立させたり、竜堂兄弟に「他国との協調を重んじない独裁者」のレッテルを貼ったりすれば良いのです。政治的・経済的制裁という選択肢もかなり有効です。
 連中があの愚劣な思想信条を持っている限り、国を挙げて四人姉妹や牛種に対して戦争を仕掛けたりすることなどありえません。そんなことをしたら今度は「何でも力で解決しようとする軍国主義者」というレッテルを貼られることになってしまいますから、これまた連中の思想信条は自己破綻をきたすことになってしまうのです。
 そして連中が精神的・思想的に屈服し、国家運営がにっちもさっちもいかなくなったところで、四人姉妹や牛種は「政治を好転させるための交換条件」という形で竜堂兄弟に対して「自分達の野望に必要不可欠な行動を行えという」要請を「表面的には友好的かつ民主主義の手続きに則って」行えば、四人姉妹や牛種の内心を知ってても竜堂兄弟は断ることができませんし、牛種や四人姉妹は自分達の手を汚さずして自分達の目的を達成させることもできるわけです。

 四人姉妹や牛種が竜堂兄弟を屈服させることができるとしたら、連中に「国家権力」という「足枷」をはめて「権力の陥穽」に引きずり込むぐらいしか方法がないでしょう。竜堂兄弟にまともな「責任意識」があるのであれば、この方法は確実に効果を発揮するのですが…………まあ難しいでしょうね。ロクな代案も阻止プランもなしに「50億人も抹殺するのは可哀想だから」という感情的な理由だけで「染血の夢」計画に反対した挙句、事後責任の全てを他者に押しつけた上に罵倒までするほどの無責任・無定見な連中ではね〜。
 まあ個人的に、常日頃から権力をあれほど罵っているような連中自身が権力を握って最高権力者となった時、どのような対応を取るかというシミュレーションはぜひ見てみたいですね。どうせロクな結果は出ないでしょうけど(笑)。


>日傘さん
<何とか四兄弟を仲違いさせることができれば、あるいは可能かも知れませんね。決定的に戦力が上回る相手には、相手方の自滅を誘う以外に方法はないような気がします。(タイムマシンで存在そのものを消しちゃう以外ですが。)>


 あの兄弟を外部勢力が仲違いさせるなど、まず不可能でしょう。何しろ竜堂兄弟は「すこしは兄達を疑った方が良いのではないか」という程度の忠告ですら「誹謗中傷」と見なしてしまうほどに他者に対して排他的かつ拒絶的な反応を示す連中なのですからね(「私の創竜伝考察34」参照)。そもそも竜堂兄弟のあの独善的な性格ではロクな友人もできないでしょうから「常に周りは敵であり、自分達以外に信用できる人間などいない」という環境で育ってきたのかもしれません(笑)。
 排他的・独善的であり、他者からの批判を受け入れるどころか存在自体を許容することすらできない性格だからこそ、却って内部の意思統一が強いんですね。兄弟間の関係も前近代的な家父長制によって支えられているみたいですし、竜堂兄弟の団結の強さは「ヒトラーもびっくりの、完成された究極の全体主義」と言っても過言ではないのではないでしょうか(笑)。


No. 172
Re: 四兄弟を仲違いさせる!
2000/12/17(Sun) 01:21
>  大体、劇中に兄弟喧嘩のシーンが一回もないのが解せません。ホントはこいつら、仲悪いんとちゃうやろか。
>
>  でも、こういう手を使う輩って、往々にして直前で阻止されるのがパターンなんですよね。そして雨負って地固まった四兄弟にぼこぼこにされると。

えっと、記憶がはっきりしないのですが、兄弟喧嘩に近いシチュエーションは、劇中に一回だけあったように思います。(何巻のどことは、詳しく憶えていなくて申し訳ないですが…(--;))

四兄弟が共同でカレーライスを作っていた場面で、続と終が憎まれ口の叩き合いからエスカレートして、一気に刃物沙汰(笑)寸前までの緊張が走り、危ういところでそれを始が制止した…というシチュエーションが存在したはずです。(四兄弟が自らカ料理をしていたということは、外伝で茉理がいなかったときかなぁ…うーん、やっぱりはっきりしないです(--;))

この事実は、やはりあの四兄弟は感情が先走りやすいヒト達であるという証拠でもあり、口論がエスカレートして刃物沙汰(未遂)って、普通に考えたらかなり俗っぽい行動ですよねぇ(笑)。
しかし、牛種陣営がこれを利用して、たとえば続と終を相撃たせるという作戦を立てたとしても、やはり日傘さんのおっしゃる通り、始と余の必死の努力で地が固まり、より一層の結束力で敵をなぎ倒すという「めでたし、めでたし」のハッピーエンドで終わっちゃうんじゃないでしょうか。

もしも、人間の手で四兄弟を倒すとしたら、「ロードス島戦記」の古代竜くらいのハンディ(制約)を四兄弟につけないと無理なんじゃないでしょうか?(竜形態時の飛行や特殊能力の制限とか)
意外と、どんなハンディを負わせれば四兄弟に勝てるのか?…などと考えるのも面白いかも♪♪


No. 173
Re^2: 四兄弟を仲違いさせる!
日傘 2000/12/17(Sun) 03:40
恵さん、レスありがとうございます。

> 四兄弟が共同でカレーライスを作っていた場面で、続と終が憎まれ口の叩き合いからエスカレートして、一気に刃物沙汰(笑)寸前までの緊張が走り、危ういところでそれを始が制止した…というシチュエーションが存在したはずです。(四兄弟が自らカ料理をしていたということは、外伝で茉理がいなかったときかなぁ…うーん、やっぱりはっきりしないです(--;))

 仰るとおり、五巻にそんなシーンがあったような気もします。(先日の掃除の折に、誤って捨てちゃったので……)
 それにしても、不死身の竜堂兄弟に刃物って……。やっぱり、あれは漫才の過激ヴァージョンじゃないでしょうか。田中先生も『刃物漫才』って言ってたことですし。


> もしも、人間の手で四兄弟を倒すとしたら、「ロードス島戦記」の古代竜くらいのハンディ(制約)を四兄弟につけないと無理なんじゃないでしょうか?(竜形態時の飛行や特殊能力の制限とか)
> 意外と、どんなハンディを負わせれば四兄弟に勝てるのか?…などと考えるのも面白いかも♪♪

 『ロードス島戦記』を読んだことがないのでわからないのですが、具体的にはどのようなものでしょうか?
 初期の創竜伝のように、変身時には意識がない程度では勝ち目は薄いと思います。普通の漫画なら、装甲が堅いヤツに攻撃するときは口の中、っていうのが常套手段ですね。あるいは変身後の巨大生物の弱点は目だとか……。最低このくらいは必要ではないでしょうか?


No. 174
あっちゃ〜。
日傘 2000/12/17(Sun) 04:22
>
>  あの兄弟を外部勢力が仲違いさせるなど、まず不可能でしょう。何しろ竜堂兄弟は「すこしは兄達を疑った方が良いのではないか」という程度の忠告ですら「誹謗中傷」と見なしてしまうほどに他者に対して排他的かつ拒絶的な反応を示す連中なのですからね(「私の創竜伝考察34」参照)。そもそも竜堂兄弟のあの独善的な性格ではロクな友人もできないでしょうから「常に周りは敵であり、自分達以外に信用できる人間などいない」という環境で育ってきたのかもしれません(笑)。
>  排他的・独善的であり、他者からの批判を受け入れるどころか存在自体を許容することすらできない性格だからこそ、却って内部の意思統一が強いんですね。兄弟間の関係も前近代的な家父長制によって支えられているみたいですし、竜堂兄弟の団結の強さは「ヒトラーもびっくりの、完成された究極の全体主義」と言っても過言ではないのではないでしょうか(笑)。

う〜ん、どうも『兄弟喧嘩作戦』は挫折を余儀なくされそうですね。実体験より、堅い絆ほど壊れるときは脆いと思ったのです〈涙〉。
始と続なんて、一回喧嘩したら一生和解しなさそう気がしたのですが、言われてみれば多少のアジ程度ではびくともしないでしょう。仮に実行するなると、相当長い年月をかけて兄弟間の齟齬を深めるしかないようです。

 ところで、冒険風ライダーさんの論を拝見して、藤子不二雄先生の短編を思い出しました。記憶が曖昧ですが、『ウルトラスーパーデラックスマン』だったと思います。
 独善的な主人公が超能力と不死身の肉体を手に入れたために落ちる悲劇を描いたホラーなのですが、人が死ぬことに鈍感になり、力を行使することをためらわなくなった主人公〈くらく・けんとだったかな?〉の姿がぴたりと竜堂兄弟に当てはまります。四人もいるからさらに性質が悪い。
 この話のラスト、この不死身の超人は死去するのですが、死因はなんと病死! ウルトラスーパーデラックス癌細胞に人類は太刀打ちできず、満足な治療も受けられないまま〈肌がメスを通さないし〉、死んでいくラストシーンは哀愁さえ感じました。

 結論。おとなしくドラゴン癌細胞の発病を待つ。でも、竜堂兄弟が自然死するのって、どれくらいかかるんだろう?


No. 175
Re: 別の反創竜伝〜どうしたら竜堂兄弟に勝てるのか〜
NNG 2000/12/18(Mon) 00:28
> 私もちょっと考えてみたんですけど、なにぶん敵が核を食らっても地球を放逐されても問題にしない超究極生物なのでまったく手が思いつきません。実はタンネンベルク伯よりも旧日本軍よりも蜀よりもよっぽど辛い立場に置かれているのが牛種なんですよねぇ。

そもそも天界では竜種と牛種って勢力を二分するような一族同士でしたよね?いくら竜種が戦闘能力に優れているからといっても、彼らだけに特殊能力があるのはおかしいと思います。
シユウレベルじゃないと無いだけかも知れませんが……
天界において竜種が絶対不可侵の戦闘力を持っているなら、牛種だって陰謀を起こせないでしょうし。
仮に起こしたとしても、竜堂兄弟の時代と同じ様に彼らに暴力で陰謀を潰されてしまいますからね。

別の対処方
変身ヒーローを倒す基本戦術その2、変身させないようにする!
直接攻撃できないのなら、術で彼らを単なる人間に転生させてしまうとか……

その1は人質作戦なんですけど……鳥羽のおっさんでも人質にできそうな気がするんですけどね。どうでしょう?


No. 176
Re^3: 四兄弟を仲違いさせる!
2000/12/18(Mon) 10:15
>  『ロードス島戦記』を読んだことがないのでわからないのですが、具体的にはどのようなものでしょうか?

日傘さん、こちらこそレスありがとうございます!

えっと、ロードス島戦記の古代竜の話ですが、もう何年も読んでいないので(ごめんなさい、私こればっかりですね(--;))設定はうろ憶えなんですが、あのお話には竜堂兄弟の竜形態変身時に匹敵する(!)古代竜(地水火風の元素にちなんだ特殊能力を持った竜たちだったと思います)が登場します。
もう、普通の人間ではまったく歯が立たないくらいの超生物(さすがはファンタジー世界って感じです!)なのですが、彼らは普段、古代魔法王国時代からの“呪い”というものをかけられた状態なんですね。ですから、自由に動きまわったりすることができず、いろいろ行動に制約があったのです。おかげで、主人公たちは魔法やら魔力のこめられた武器を駆使して、その超強い古代竜の一匹(確か、火竜シューティングスター…という古代竜でした)を倒すことに成功しました。

まぁ、つまりハンディとファンタジーもどきな超兵器でもないと、竜堂兄弟には勝てないんじゃないかなぁ、と恵は思うわけなんです。
…でも、こうやって竜堂兄弟をどうしたら倒せるんだろうって考えてたら、これも一種の“ドラゴンクエスト”なのかなぁ(笑)などと思っちゃいました♪

どこかに、竜堂兄弟を倒せるぐらい強い“竜殺し”(ドラゴンスレイヤー)はいないのでしょうか?(牛種陣営に設定しても面白いかも。「やばい、あいつは竜殺しだ!」とかって四兄弟が焦る姿を見てみたいものですね♪)


No. 180
Re176:「ロードス島戦記」追加補足
冒険風ライダー 2000/12/18(Mon) 21:42
> えっと、ロードス島戦記の古代竜の話ですが、もう何年も読んでいないので(ごめんなさい、私こればっかりですね(--;))設定はうろ憶えなんですが、あのお話には竜堂兄弟の竜形態変身時に匹敵する(!)古代竜(地水火風の元素にちなんだ特殊能力を持った竜たちだったと思います)が登場します。
> もう、普通の人間ではまったく歯が立たないくらいの超生物(さすがはファンタジー世界って感じです!)なのですが、彼らは普段、古代魔法王国時代からの“呪い”というものをかけられた状態なんですね。ですから、自由に動きまわったりすることができず、いろいろ行動に制約があったのです。おかげで、主人公たちは魔法やら魔力のこめられた武器を駆使して、その超強い古代竜の一匹(確か、火竜シューティングスター…という古代竜でした)を倒すことに成功しました。

 「ロードス島戦記」は私も手元に持っていますので、私も少し説明を補足しておきましょう。
 「ロードス島戦記」には何種類かの竜が存在し、生きている年数が長ければ長いほど、強さがだんだん上がっていき、また高度な知識も身につけるという設定となっています。それらを区分してみると、

・ 数十年単位の年齢の下位竜(レッサードラゴン)
・ 下位竜が数百年単位を生き、知性を得た老竜(エルダードラゴン)
・ 千年以上の年月を経て博学な知識と強大な力を身につけた古竜(エンシェントドラゴン)
・ 神々の戦いの際、暗黒・光両陣営の神々を全て殺し尽くした竜王(ドラゴンロード)

となっていて、ここで取り上げられているのは古竜(エンシェントドラゴン)です。
 「ロードス島戦記」の舞台であるロードス島には全部で5匹の古竜が存在し、その5匹には次のような名前がつけられています。

・ 邪竜ナース
・ 金竜マイセン
・ 水竜エイブラ
・ 火竜シューティングスター
・ 氷竜ブラムド

 作中ではこの内3匹の古竜(ブラムド・エイブラ・シューティングスター)が人間によって倒され、残りの2竜も「制約」を解かれています。
 しかしこれらの竜の名前は、個々の竜の特殊能力ではなく、竜の外見(鱗の色)や竜が守護している地名(たとえば氷竜ブラムドはロードス島最北部の寒冷山脈「白竜山脈」に生息している古竜)などが由来になっていて、たとえば「氷竜」や「水竜」と呼ばれているからといって別に氷や水を主体とした攻撃を行うわけではありません。その基本形態(空を飛ぶとか炎を吐くとか)は全ての竜がほぼ同じものを持っています。固体的な力の差はあるようですけど。
 さらに古竜には休眠期と活動期とがあるらしく、休眠期と活動期とでは竜の強さが全く異なるように設定されています。ブラムド・エイブラは休眠期に倒さているのに対し、シューティングスターは活動期に入っていました。

 そして「制約」についてですが、彼ら5匹の古竜は、かつての古代魔法文明時代に「制約(ギアス)」という呪いをかけられ、それをかけた魔術師達によって好き勝手に使役されていました。そして彼らに与えられた最後の命令が「強大な魔力を秘めたアイテムや宝物の守護」で、その命令の直後に古代魔法文明が滅んでしまったため、古代竜たちは「制約」を解かれることがないままに、その最後の命令を死ぬまで守りつづけなければならないわけです。
 この「制約」の魔法が生かされてくるのは、彼らが守護すべきアイテムや宝物が保管されている彼らの巣穴に入ったときです。「制約」の魔法のために何が何でも宝を守護しなければならない古竜は、自分達が持つ最強の武器である「飛翔能力」を発揮することができないばかりか、そもそも狭い巣穴からまともに動く事すらできないのです。
 しかしいかに行動を制限したところで、竜が吐く炎や鉤爪などの直接攻撃力自体は全く変わることがないので、この状態になっても人間側が勝てる可能性は極めて少ないのです。生半可な戦力で挑んでもやっぱり返り討ちにされるのがオチで、よほどの手練れを大量にそろえ、魔法援護をバリバリに整えてようやく勝てるかどうかというところでしょう。それでも竜の飛翔能力が健在だと「空を自由に飛ぶ敵」に対して使える手段が限られてくる上にいつでも簡単に逃げられてしまうのですから、人間側にとって「竜の行動を制限させることができる」ということは充分に大きな意義を持つことではあるのですが。
 「ロードス島戦記」における古竜の「制約」は、古竜側の行動を制限すると同時に、人間側の行動の制約を解き、全力を発揮させるという側面も大きいのです。


 しかし創竜伝の場合は「ロードス島戦記」のような「上手くすれば何とか勝てるかもしれない」というレベルに持っていく事すらほとんど不可能でしょう。そもそも人間側はいかなる最新兵器をもってしてもドラゴンに傷ひとつ与える事ができませんし、ドラゴンの超兵器にまともに対抗することすらできません。せめて「これで攻撃すれば少しは効果がある」というレベルの兵器でもあれば何とかなるかもしれないのですが……。
 まあそれ以前に「竜堂兄弟の行動をどうやって制約するか」という大きな難問が存在しているわけですけど。


No. 181
Re: Re176:「ロードス島戦記」追加補足
2000/12/18(Mon) 22:00
>  しかし創竜伝の場合は「ロードス島戦記」のような「上手くすれば何とか勝てるかもしれない」というレベルに持っていく事すらほとんど不可能でしょう。そもそも人間側はいかなる最新兵器をもってしてもドラゴンに傷ひとつ与える事ができませんし、ドラゴンの超兵器にまともに対抗することすらできません。せめて「これで攻撃すれば少しは効果がある」というレベルの兵器でもあれば何とかなるかもしれないのですが……。
>  まあそれ以前に「竜堂兄弟の行動をどうやって制約するか」という大きな難問が存在しているわけですけど。

あ〜、やっぱりうろ憶えで披露した半端知識ではやはり全然ダメですねぇ…(--;)
実際のところは、詳細に調べてて下さった冒険風ライダーさんのおっしゃる通りで、竜堂兄弟のいろんな意味での凄まじさ(笑)に比べたら、ロードスの古竜の方がよほどかわいい存在に思えちゃいますね。

「竜堂兄弟の行動をどうやって制約するか」については、少なくとも三男坊・終クンに関しては食べ物次第で制約できそうな気もしますけど(笑)、上に行くほど制約(というか、禁忌、かな?)が少ないようにも(続クンなどは特に!)感じます。
ホント、根本的人の言うことを聞かないヒト達ですからねぇ…(**;)。


No. 183
竜堂兄弟の行動の制約
日傘 2000/12/19(Tue) 00:29
> >  まあそれ以前に「竜堂兄弟の行動をどうやって制約するか」という大きな難問が存在しているわけですけど。


> 「竜堂兄弟の行動をどうやって制約するか」については、少なくとも三男坊・終クンに関しては食べ物次第で制約できそうな気もしますけど(笑)、上に行くほど制約(というか、禁忌、かな?)が少ないようにも(続クンなどは特に!)感じます。
> ホント、根本的人の言うことを聞かないヒト達ですからねぇ…(**;)。


 終以外にも始を博物館や図書館に閉じ込めるという手もありますね〈笑〉。

 「竜堂兄弟の行動をどうやって制約するか」に関してですが、やはり彼ら〈というより実質始)が、意地でも変身できないような状況に追い込むのが最も手っ取り早いでしょう。
 中国人と老人に特殊なシンパシーを感じる彼らのことです。純朴な中国老人など登場した日には、それこそ兄弟をあげて友好関係を築こうとするに違いありません。少なくとも、邪険に振り払われる心配などないでしょう。ここにつけいる隙があります。
 具体的には前述の通り、竜堂兄弟好みの老人を彼らに会わせます。かつて肉親を旧日本軍に虐殺されたなどの生い立ちを語らせるとなおよろしい。ここらで例によって続の毒舌に始まる一連の社会評論が展開されます。
 当然の帰結として、その夜は彼の宿泊することに。深夜、寝つけない始に、老人は長年連れ添った老妻が先年に死んだことを明かすのです。
「青海(もしくは日本、サンフランシスコでも可)に旅行したときのことじゃった。ささやかな食事を終えて外に出たわしらの前に、突然巨大な竜が現れたのじゃ。妻は腰を抜かして動けなくなった。あの光景は忘れることはできん。
 竜は憎しみを込めた目つきで遠方を見回した。わしらのことなど虫けらのように黙殺しおったわい。次の瞬間じゃった。竜が宙に飛んだ衝撃で落下してきた瓦礫が、わしの目の前で妻を押しつぶしたのじゃよ」
「……」
「わしは憎い! 初孫の顔すら見せずに、婆さんを殺した竜がな! 彼らにも確かに正当な理由があったろう! だが、それならなぜ他のものを巻き添えにするのじゃ。婆さんがあんなふうに殺される理由があったとでも言うのか!」

 まあ、こんな風に遺族の怒りをぶちまけます。始は老人の前で変身することにためらいを覚えるはず。次の朝、官憲が老人の家を取り囲みます。反撃しようとする弟たちに始は無言の静止。相互の協調を欠いた彼らに強靭な網が発射されます。無論のこと、こんなものは簡単に破られるでしょうが、一瞬でも動きが止まればよいのです。その間に遠距離から、かつて続が投与された物より数倍強力な麻酔弾でもって彼らを狙撃します。(この辺は範馬勇次郎捕獲を参考にしています。〉
 命の危険がなければ彼らは変身することはありません。また、始が変身しようとしない限り、弟たちが変身する事もまずないでしょう。後は崩れ落ちた彼らに定期的に睡眠薬でも投与し、意識を取り戻す隙を与えなければよいでしょう。まあ、こんな状態でも田中先生はあっと驚く新設定を持ち出して、見事脱出を成功させるのでしょうがね。

 この作戦、はっきり言って机上の空論です。でも、あれだけ相互主義を標榜しておいて、竜の破壊活動の巻き添えになった人々について野次馬だのなんだの嘲笑しているのはいまいち納得がいきません。もうちょっと遺族の悲哀などについて言及している部分があってしかるべきではないかと……。
 発想の大本になったのは、創竜伝の偉大な先輩である銀英伝の「ヴェスターラントの虐殺」ですが、竜堂兄弟がラインハルトの経験した苦悩に直面したとき、どのように考え、行動するのか実に興味深いところです。


No. 184
危険な賭けですね
本ページ管理人 2000/12/19(Tue) 01:00
>  しかし竜堂兄弟を物理的にではなく、精神的ないしは思想的に屈服させるというのであればそれほど難しくはありません。牛種の立場からすればむしろ実に簡単な方法で、あえて連中に一国を支配できるだけの国家権力をくれてやり、連中に国家を統治させてやれば良いのです。この時、何も連中の意思確認など取る必要はなく、何らかの方法で無理矢理に押しつけてしまってもかまいません。

 その方法は何かいい方法はあるでしょうか?
 ちなみに、彼らが政治を嫌悪し距離を置いているのは、人格的に高潔だからではなく、政治に関わることで必然的に発生する責任や、行政上(行政の本質が意見調整とその強制執行である以上)必ずやらなければならない「汚れ役」を回避したいからでしかないと私は思っています(意識的になのか無意識なのかは知りませんが)。
 清廉潔白な高見に立って政治説教を垂れたい彼らが、汚れ仕事である権力の仕事に自分から就くことはまずあり得ないでしょう。


…もっとも、権力者になったらなったでどんな暗殺手段も通用せず、どんなクーデターや反乱も個人で鎮圧できる、恐るべき権力者が生まれてしまいそうですけれど(笑)

 政治の「民主的手続き」は、実はその理念とは全く逆に、政治力(そしてその政治力を保証している暴力)によって保証されていますので、竜堂兄弟的な圧倒的暴力が出てきてしまうと、まったく制御が効かなくなってしまいます。
 あのダブルスタンダードぶりを見ると、ゆいいつの拠り所が竜堂兄弟の良心というのも怖い話で…(笑)


No. 185
Re183/184:「反創竜伝」シミュレーションあれこれ
冒険風ライダー 2000/12/19(Tue) 18:57
>日傘さん
> まあ、こんな風に遺族の怒りをぶちまけます。始は老人の前で変身することにためらいを覚えるはず。次の朝、官憲が老人の家を取り囲みます。反撃しようとする弟たちに始は無言の静止。相互の協調を欠いた彼らに強靭な網が発射されます。無論のこと、こんなものは簡単に破られるでしょうが、一瞬でも動きが止まればよいのです。その間に遠距離から、かつて続が投与された物より数倍強力な麻酔弾でもって彼らを狙撃します。(この辺は範馬勇次郎捕獲を参考にしています。〉
> 命の危険がなければ彼らは変身することはありません。また、始が変身しようとしない限り、弟たちが変身する事もまずないでしょう。後は崩れ落ちた彼らに定期的に睡眠薬でも投与し、意識を取り戻す隙を与えなければよいでしょう。まあ、こんな状態でも田中先生はあっと驚く新設定を持ち出して、見事脱出を成功させるのでしょうがね。

 あの個人的感情と病的なプライドばかり優先して利害・打算と言ったものを全く考慮することができない竜堂兄弟のことですから、感情に訴えた戦略自体はかなり有効な方法でしょう。ただ、上記の作戦には主に技術的な問題が2つばかりありましてね。
 ひとつは本当に麻酔弾で変身しないという保証があるのかという問題。創竜伝2巻で竜堂続に投与されたであろう麻酔弾も相当強力なレベルのものだったはずですが、それよりさらに数倍強力な麻酔弾ともなると、麻酔弾自体が人間の致死量レベルをはるかに超えている可能性が高いのです。これは麻酔弾の即効性や効果などにもよるのでしょうけど、その辺りもある程度調整しておかないと危険極まりないですね。すくなくともレディLが使用した「体が麻痺するだけで意識が失われることはない」麻酔弾では却って逆効果です。竜堂続はアレで変身しているのですから。
 もうひとつは定期的に投与する睡眠薬の分量の問題。どのくらい投与すれば連中を眠らせ続けることができるのかが医学的に全く解明されていません。常人と違うのは確実ですが、だからといってただひたすら投与すれば良いわけではありません。睡眠薬は一度に摂取しすぎると人を死に至らしめることもある薬です。投与しすぎた結果、致死量に達して竜に変身させてしまったなどという結末に至ったら笑い話にもなりません。
 したがって薬を使った戦法はあまり有効ではないように思いますが。

 竜堂兄弟の竜形態変身を阻止する方法と言ったら、私としては「人口密集地帯、それも住宅地や障害者施設などのある地域を戦場にして戦闘をためらわせる」というぐらいの方法しか思いつきませんね。それに「泣き落とし」などの感情に訴えた戦法を交えれば、少しは竜堂兄弟の力を制限させる事ができるのではないでしょうか。完全とは言い難いですけど。


> この作戦、はっきり言って机上の空論です。でも、あれだけ相互主義を標榜しておいて、竜の破壊活動の巻き添えになった人々について野次馬だのなんだの嘲笑しているのはいまいち納得がいきません。もうちょっと遺族の悲哀などについて言及している部分があってしかるべきではないかと……。
> 発想の大本になったのは、創竜伝の偉大な先輩である銀英伝の「ヴェスターラントの虐殺」ですが、竜堂兄弟がラインハルトの経験した苦悩に直面したとき、どのように考え、行動するのか実に興味深いところです。

 案外簡単に開き直りそうな気がしてなりませんね。
「あの犠牲者達は自分達を襲った権力者に対する正当防衛の結果として発生したものなのだから自分達に責任はない。全ての責任は自分達を襲った権力者側にある」
とでも言って(-_-;;)。
 創竜伝2巻において権力者側がフェアリーランドの一般市民を巻き添えにする事をほのめかして自分達との同行を迫った時、「おれたちの知ったことじゃない。全ての責任はお前達にある。自分達は自分達のやりたいようにやるだけだ」と堂々と言い放った竜堂兄弟(正確には竜堂始ですが)ですから、そもそも竜堂兄弟には一連の行動に対する自己責任意識それ自体が全くないのではないでしょうか。
 自分達の行動が引き起こした惨劇の全責任を、正当防衛に引っ掛けて相手側に押しつけるなど、かつて四人姉妹が遂行していた「ヴラド計画」そのものではないのかと思ったものでしたが。「染血の夢」計画阻止の時には「正当防衛」という理由すらなかったし(>_<)。



>管理人さん
> その方法は何かいい方法はあるでしょうか?
> ちなみに、彼らが政治を嫌悪し距離を置いているのは、人格的に高潔だからではなく、政治に関わることで必然的に発生する責任や、行政上(行政の本質が意見調整とその強制執行である以上)必ずやらなければならない「汚れ役」を回避したいからでしかないと私は思っています(意識的になのか無意識なのかは知りませんが)。
> 清廉潔白な高見に立って政治説教を垂れたい彼らが、汚れ仕事である権力の仕事に自分から就くことはまずあり得ないでしょう。

 私も全く同感ですが、まさにその辺りの御都合主義の部分にこそ連中に権力を押しつけることのできる間隙があるのですよ。それも連中自身が唱える社会評論自体を利用する方法で。
 竜堂兄弟に権力を押しつける時、ストレートに「権力をくれてやる」と言うのではなく、まずは適当に政治の話題でも提供し、連中が社会評論を展開するのを待ちます。それほど時を待つ事もなく連中は社会評論を語りたい衝動(笑)に耐えられなくなり、相手に対する警戒心そっちのけでペラペラとしゃべり出すでしょうから、その社会評論の内容に対して一切言及せずにこう進言してやるのです。

「あなたがそれほどまでの政治的識見を持っているのであれば、今の政治に対して何もしないで黙っているのではなく、自分から積極的に政治の中枢に参画して今の政治を変えてみたらどうでしょうか? そうしないと、あなたが言っている社会批判は所詮口だけで何ら信頼に値しないということになりますが」

 この論法、どこかで見た事ありませんか? 実はこれ、田中芳樹作品でおなじみの「お前が戦争に行け論」の社会評論バージョンで、「そこまで今の社会に対して批判するのであれば自分が率先して行動するべきだ」というメッセージを暗に込めているのです。竜堂兄弟も戦争に関しては似たような事を口走っているのですから、連中の主張を社会評論に当てはめて反論するわけで、これは連中に抵抗できるものではありません。
 連中が反論に窮したところで「力不足で権力を掌握できないというのであれば我々が力を貸そう」と申し出、連中を自分達自身の思想的陥穽に突き落としてやるのです。ことのついでに「実は自分達も今の政治には不満を抱いていてね。あなたのような人間が権力を掌握してくれればこちらとしても助かる」などと心にもないことを言っておけばさらに効果的ですね。すくなくとも竜堂兄弟が頭から四人姉妹ないしは牛種の申し出を断ることは不可能となります。そんなことをしたら、すくなくとも竜堂兄弟の主観的にはそれなりの意義があると考えているであろう社会評論の正当性(?)を、自分達自身の手で、しかも四人姉妹ないし牛種の面前で破壊してしまう事になり、竜堂兄弟の面子も思想的正当性も完全に潰れてしまうことになるのですから。あくまでも竜堂兄弟があの愚劣な思想を堅持しようとするのであれば、権力委託の申し出を受け入れるしかありません。
 自分達だけ「清廉潔白」という絶対安全な高見から、しかも自己主張の責任を全く取ることなく社会評論を展開することがいかに醜悪なことであるのかということを、「お前が戦争に行け論」を持論のひとつとしている竜堂兄弟に理解させるのはそれほど困難な事ではないでしょう。そこを突けば理をもって説得する事は充分に可能です。

 もっとも、アレほどまでに知能程度の低い竜堂兄弟のこと、ひょっとすると上記のような主張内容を全く理解する事すらないままに感情的な拒絶反応を示してくるという事態もありえるかもしれません。そのため、この方法が失敗した時の強攻策も策定しておく必要があります。
 第二の強攻策、それは四人姉妹ないしは牛種が策定する世界支配計画の一部を竜堂兄弟に自ら報告する事です。たとえば「日本の少年犯罪発生率を5年間で2倍に跳ね上げる」だの「中国を内部分裂させ、大規模な内戦に陥れる」「金融危機を意図的に誘発させ、世界恐慌を発生させる」とか言った、竜堂兄弟の超人的な力ではどうにもならない政策を一部公開し、その上で「もしお前らが権力を掌握したいというのであればこれらの計画は中止しよう」と交換条件を提示するのです。最初のうちは竜堂兄弟も半信半疑で拒絶してくるでしょうから、竜堂兄弟に報告した政策のひとつを実現させて四人姉妹ないし牛種の世界支配力を誇示しておいた方がよいでしょう。そして万が一自分達に少しでも反抗のそぶりを見せた場合、世界を道連れにして破滅させるという「脅し」もつけておけば、四人姉妹ないし牛種の身の安全も確保できます。
 そもそも四人姉妹ないし牛種の得意分野は政治力と経済力を使った支配にあり、竜堂兄弟の超人的な力とは本質的に全く次元が異なるものなのですから、竜堂兄弟を自分達が得意とする分野の「政治的・経済的な戦い」に引きずり込み、竜堂兄弟を徹底的に翻弄する事によって、連中を自分達の言いなりにならざるをえない境遇に追い詰めていけば良いのです。政治分野における自分達の無力さを徹底的に思い知らされた竜堂兄弟は、四人姉妹や牛種の世界支配計画を阻止するという目的を達成するためにも、権力を掌握するという選択肢を取らざるをえなくなってしまうでしょう。
 竜堂兄弟の外形を打ち崩す事に比べれば、支離滅裂な思想と行動原理で動く連中を「権力の陥穽」に陥れて思想的・精神的に屈服させるなど容易なことです。四人姉妹や牛種も、わざわざ自分達の得意分野とは異なるジャンルで相手と同じダンスを踊って転倒する必要もなかろうに。


>…もっとも、権力者になったらなったでどんな暗殺手段も通用せず、どんなクーデターや反乱も個人で鎮圧できる、恐るべき権力者が生まれてしまいそうですけれど(笑)
> 政治の「民主的手続き」は、実はその理念とは全く逆に、政治力(そしてその政治力を保証している暴力)によって保証されていますので、竜堂兄弟的な圧倒的暴力が出てきてしまうと、まったく制御が効かなくなってしまいます。
> あのダブルスタンダードぶりを見ると、ゆいいつの拠り所が竜堂兄弟の良心というのも怖い話で…(笑)

 まさにそれだからこそ、竜堂兄弟を権力の座につけるシミュレーションは面白いんですよね。権力の座についた竜堂兄弟は自分達の立場に気づいて愕然とせざるをえないはずです。何しろ自分達が理想としているであろう民主主義思想からはほど遠い状態なのですから。これに比べたら、常日頃竜堂兄弟が非難している現代日本の政治家達の方がはるかに民主主義的だと思いますよ(笑)。
 この思想的・立場的な大矛盾を連中が一体どのように整合していくか、非常に興味があるところなのですが。


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