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私は創竜伝をこう読んだ
4−C

創竜伝の記述から学んだこと(3)


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No. 3236
「小説」について
honoo 2002/11/06 16:54
みなさん、はじめまして!
私は中国の上海にいる一人の大学四年生です。田中氏の小説などに触れるのもただはじまったばかりなんですけど、(といっても「創竜伝」ならば3巻まで読んだ。次のはなかなか手にいられないから)今は彼のフアンになる一方です。今日は大学の卒業論文のためこの掲示版にきたのですが、皆さんの論争をみたら、何とかいやな気持ちになっちゃった。
もちろん、ある小説がつまらないとか、あるいはおもしろいとか;ある作家がすきとか、あるいは嫌いとか、これはもともと個人の問題です。でも、ここでみんなに考えてもらいたいのは「いったい、小説ってどんなもの?」という問題です。
皆さん、「小説神髄」という本をよんだはずなんでしょ?それによって、「小説」って作家の考えや感情などがいれた物語なんでしょ?もし、小説に自分の思想をいれじゃだめなんだっだら、エッセイだけでいいじゃないか?そりゃ、小説そのものも存在のいみがない!!小説に「ルール」なんかつけたら、一本だけ読んでもいいじゃないの?すべてにているから。
中国では政府や官僚機関などを批判する本はぜんぜんない。書いたら弾圧されるから。その点からみると、日本はなんか幸せじゃないか?わたしはあまり中国の本を読まない。内容も意味もないし、社会にそっくりして、なんか生命力のないものばかり。田中氏の作品がすきなのはここにあるかもしれないけど、なんとか小説で反映された作者の心のおくいところにある多彩な世界に吸い込まれるという感じがすき!
最後ですけど、一つ強調したいところがある。小説で反映されるのは作者の世界ですよ!作品の世界じゃない!!


No. 3237
Re:「小説」について
Ken 2002/11/06 21:05
> みなさん、はじめまして!

honooさん、はじめまして!

いろいろと言いたいこともありますが、とりあえず一点だけ。

>「創竜伝」ならば3巻まで読んだ。次のはなかなか手にいられない

これは、中国では日本の本が手に入らない、ということでしょうか?上海のような町でも?

クレジット・カードをおもちなら、アマゾンを利用するのもよいと思います。(http://www.amazon.co.jp
それがだめなら、私までメールをいただければ、創竜伝でも銀英伝でも、喜んで送らせていただきます。

どうぞご一報を。


No. 3238-3239
Re:「小説」について
Ken 2002/11/06 22:34
honooさん、

はじめに、ひとこと申しますと、よくぞ勇気をふるって書き込まれました。外国への投稿を外国語でやるなんて、とてもできない、という人がたくさんいます。たとえ、匿名(名前をかくすこと)でもです。また、「創竜伝」を日本語で3巻まで読んだのですか?だったら、すごいですね。私が大学4年生のときは、ようやく英語の小説を、簡単なものから読み始めていたころで、大人向けのむずかしい本なんか、読めませんでした。

実をいうと、私は「創竜伝」は読んでいないのです。興味はありましたが、この掲示板で、いろいろな人が言っていることを読んで、当面はその気がなくなりました。

つまり、この掲示板では、創竜伝や田中先生(「田中先生」は中国では「ミスター田中」という程度の意味ですが、日本人の私はもっと大きな尊敬を込めて使っています)に対して、それだけきびしい発言がなされています。

しかし、ここで大切なことは、みなさんが田中先生(中国式に「田中老師」といいましょうか?)の作品を酷評(わるぐちをいうこと)するのには、一つの大前提があります。それは、何を言おうが、そのことが田中老師の創作活動の自由を、決して制限しない、ということです。

もちろん、田中老師も人間だし、作品が多くの人に好かれることで、生活をしている人ですから、わる口を言われたら、影響をうけるかもしれません。それでも、そんなわる口を聞いて、(もちろん賞賛も聞いて、)その上で、どんな作品を書くか決める権利と責任は、田中老師にだけあります。このことは、みなさんにとっては、あたりまえすぎるので、わざわざ言葉にして発言する人はおりません。

もしも、わる口を言ったら、田中老師がこわがって、書きたいことを書かなくなるんじゃないか、と考えて、批判をひかえる人がいたら、その人は田中老師に対して、最大の侮辱をしています。

さらに言えば、田中老師が、もしも批判をされて「ひるむ」ような性格の人なら、小説の中で、社会の一部の人を、あれほど批判するはずがありません。私は、田中老師の作品は「銀河英雄伝説」しか読んでいませんが、銀英伝の中で「悪役」にされている登場人物には、明らかに現実世界のモデルがあります。そして、それはおそらく創竜伝も同じだと思います。

結論を言いますと、この掲示板で言われていることは、honooさんの好きな田中老師が、創作活動をすることの妨げには決してならず、むしろ「肥料」になっていると、私は考えます。だからこそ、私のようなファンが顔を出して、田中老師のわる口を言う人たちと、親しく言葉を交わしています。

私の日本語は分かりやすいですか?

くりかえしますが、中国で手に入らない、日本の本でほしいのがあったら、ぜひ電子メール知らせてください。私は、今、中国人の友人(中国語で「朋友」といいましたね)を作りたくて、しょうがないんです。


No. 3241
ありがとう!!
honoo 2002/11/07 23:44
kenさん、ご厚情をたまわり、ほんとにありがとう!
わたしが読んだ「創竜伝」は日本語で書いたものじゃない、中国語の訳本です。(残念ですね!)最近は7巻まで発刊したそうだが、まだ見つけていない。上海でも日本の原典が多くない。日本現代の作家なんかはいっそう少ない。田中先生の場合はただ外国語書店で3巻ある。近作の「岳飛伝」などの単行本だけ。そして値段はとっても受け入れない・・・クレジット・カードなどももってないですが・・・でも、本当に田中先生の原典が読みたい。
kenさんのご意見のとおり、みなさんがここで自分の意見をのべることは田中先生への一種の尊敬だと思う。でも、「田中作品が小説のルール破り」ということにどしてもうけとれない!これはただ作品に対しての感想じゃない、小説そのものの意味が認識できないのではないか?そして、田中先生の創作自由に手を出したい意味もあるまいか?今、どの国の先進都市でも、自分なりの社会問題を持つのはあたりまえです。そして、それらの問題もけっして外見のようにやわらかいわけでもない!そんな社会の膿を撃つ「創竜伝」は「自分娯楽」じゃない!
とりわけ、みなさんがここで田中先生の作品について論争するのは、「肥料」になるなんですけど、ここでたがいに攻撃するのは不祥じゃないか?「蝿」と呼び合えるなんて・・・「尻の穴が狭い」なんて・・・


さて、kenさんはよく考えてくれてありがとう!
わたしは今上海で日本語を勉強してるんですけど、日本語はまだまだです。きのう掲示版で書き込んだのもすきな田中先生の酷評を見てちょっと腹たって、どうしてもいいたくてたまらないから。返事してくれるなんか、思いもよらない。もともとは卒業論文をもっともすきな日本作家田中先生について展開するつもりで、この掲示版にきたのですが、いろいろ読んだ結果、田中先生の作品そのものにより深い興味を持つようになった。同じく田中作品がすきな日本人の友人もつくりたいです。


No. 3243
Re:こんにちは
不沈戦艦 2002/11/08 00:09
> わたしが読んだ「創竜伝」は日本語で書いたものじゃない、中国語の訳本です。(残念ですね!)最近は7巻まで発刊したそうだが、まだ見つけていない。上海でも日本の原典が多くない。日本現代の作家なんかはいっそう少ない。田中先生の場合はただ外国語書店で3巻ある。近作の「岳飛伝」などの単行本だけ。そして値段はとっても受け入れない・・・クレジット・カードなどももってないですが・・・でも、本当に田中先生の原典が読みたい。
> kenさんのご意見のとおり、みなさんがここで自分の意見をのべることは田中先生への一種の尊敬だと思う。でも、「田中作品が小説のルール破り」ということにどしてもうけとれない!これはただ作品に対しての感想じゃない、小説そのものの意味が認識できないのではないか?そして、田中先生の創作自由に手を出したい意味もあるまいか?今、どの国の先進都市でも、自分なりの社会問題を持つのはあたりまえです。そして、それらの問題もけっして外見のようにやわらかいわけでもない!そんな社会の膿を撃つ「創竜伝」は「自分娯楽」じゃない!
> とりわけ、みなさんがここで田中先生の作品について論争するのは、「肥料」になるなんですけど、ここでたがいに攻撃するのは不祥じゃないか?「蝿」と呼び合えるなんて・・・「尻の穴が狭い」なんて・・・

 どうもこんにちは。

 ところで、田中芳樹に対する批判は、ここ以外では「2ちゃんねる」のライトノベル板で悪口雑言浴びせられているくらいですよ。「ハゲ樹」呼ばわりされてますけど。管理人氏が述べているように、「Web上で田中芳樹に対しては礼賛以外には存在しない」という状態はあまりいいものとは思えないので、批判サイトを立ち上げたという経緯があります。

 それに、田中芳樹の全てを批判している訳ではありません。「銀河英雄伝説の素晴らしさ・面白さに比べて、何で創竜伝はあそこまで駄作なんだ。それと、ただでさえ刊行ペースが遅いのに、次から次へとシリーズ物を広げたあげく、何年もほったらかしにしているのはいい加減にしてくれ」と嘆いているからこそ、批判の声があがっているのです。

 ところで、あなたが思うところの創竜伝の「社会の膿を撃つ良い部分」とは、どのあたりなんでしょうか?できれば、具体的に指摘していただけると、ありがたいと思うのですが。


No. 3246
「社会の膿を撃つ」について
honoo 2002/11/08 01:37
あたしの書き込みに返事してくれて、どうもありがとう!


さて、ご質問に答えてあげよう。

あたしの読んだ訳本からみると、「創竜伝」で描かれた政治家、警察などの人物は発展途上国の中国の上海でもモデルがいる!!
もちろん、上海でも、東京でも、そんな政治家しかないわけでもないとしてるけど、やっぱりそのような人の数はすくないとはいえないでしょ?「創竜伝」では、この状況を倍に拡張して表現したけど、なんか「警世」の意味があるじゃないか?これは出すぎじゃないと思う。あたしたちが見たのはただの外皮で、本当の情況はどうかわからない。さらされたの不祥事はただの「氷山の一角」かもしれない。これらは「社会の膿」じゃない?そのぐらいの皮肉で「言い過ぎ」といったら、ほんとうにいいのか?


No. 3247
Re:「社会の膿を撃つ」について
Ken 2002/11/08 01:50
honooさん、

>わたしが読んだ「創竜伝」は日本語で書いたものじゃない、中国語の訳本です。(残念ですね!)

そうでしたか。でもまあ、だいじょうぶですよ。私は、以前に、田中先生の作品は、英語に訳すのは難しい、と言ったことがありますが、中国語なら漢字を共有しているし、なんとかいけるでしょう。


>そして値段はとっても受け入れない・・・クレジット・カードなどももってないですが・・・でも、本当に田中先生の原典が読みたい。

先の発言で書いたように、私にメールをくれたら、喜んで送ってあげます。お金のことは心配しないでください。私は、アメリカ人の友達から、キリスト教の本をたくさんもらいました。「これを読め。こっちも読め」と、次々にくれるのです。おかげで、キリスト教の本で、自分で買ったのはバイブルくらいです。私の友達は、そういう本を外国人――とくに日本のように、キリスト教が弱い国からきた外国人――が読むこと自体がうれしいのです。私も同じです。田中先生の本を、中国の人が読みたいと思うなら、協力します。電子メールをください。

さて、先に書いたように、私は創竜伝を読んでいないので、細かい話になったら、honooさんの相手ができないな、と思っていたのですが、不沈戦艦さんが回答をくれましたね。(ところで「不沈戦艦」というハンドル名を見て、「やっぱり日本は軍国主義」なんて、思わないでくださいね。「なんとなくかっこいい」から、こんな名前を使われているだけだと思います。)

不沈戦艦さんが書いたように、田中先生には「銀河英雄伝説」という、たいへんにすばらしい作品があります。とくに「ヤン・ウェンリー」という、すばらしい中国人がでてきます。ここの掲示板に来ている人の多くも、銀英伝は大好きで、それに比べて創竜伝がつまらないから、残念に思っているのだと思います。(自分が読んでいないので、想像するしかありませんが。)


>でも、「田中作品が小説のルール破り」ということにどしてもうけとれない!これはただ作品に対しての感想じゃない、小説そのものの意味が認識できないのではないか?そして、田中先生の創作自由に手を出したい意味もあるまいか?

honooさんがいう「ルール破り」をやっている小説家は、日本のような国には、田中先生だけでなく、ものすごくたくさんいます。ここの掲示板にくる人たちが、「ルール破り」を理由に小説家をつぶそうとしたら、田中芳樹だけに、こんなに時間と労力をかけられません。また、私などは、田中芳樹さんを擁護することが多いので、今頃はこうして掲示板に書き込めないほど、ひどい目にあっているでしょう。でも、私に対して「だまれ」とか「でていけ」という人はいません。


>ここでたがいに攻撃するのは不祥じゃないか?「蝿」と呼び合えるなんて・・・「尻の穴が狭い」なんて・・・

うーむ。いたいところをつかれました。(ところで「不詳」という中国語は「悪意がある」という意味なのでしょうね?)そういう言い方をする人は、たしかにいますし、そういう言い方をする人には、いなくなってほしいと、私も思います。ただ、インターネットの掲示板のように、互いの顔を見えないところで、相手を「蝿」と呼んだからといって、それが「実社会」での相手の立場を傷つけるわけではありません。相手を「蝿」と呼ぶ人は、そのことに安心しているから、半分はおもしろがって、わる口を言っているのです。


>あたしの読んだ訳本からみると、「創竜伝」で描かれた政治家、警察などの人物は発展途上国の中国の上海でもモデルがいる!!
>もちろん、上海でも、東京でも、そんな政治家しかないわけでもないとしてるけど、やっぱりそのような人の数はすくないとはいえないでしょ?「創竜伝」では、この状況を倍に拡張して表現したけど、なんか「警世」の意味があるじゃないか?これは出すぎじゃないと思う。あたしたちが見たのはただの外皮で、本当の情況はどうかわからない。さらされたの不祥事はただの「氷山の一角」かもしれない。これらは「社会の膿」じゃない?

そういう回答がくるだろうな、と思っていました。政府や権力者が悪いことをしているのを、痛烈にやっつける部分を言っているのですね?たしかに中国には、そういう小説はあまりないかもしれませんね。でも、そういうことをやっている小説家は、田中先生以外にも、ほんとうにたくさんいるのですよ。インターネットの掲示板で批判する程度で、そういう意見を封じることができるなどと、まじめに考える人はいません。

小説だけでなく、新聞の論説などでも、政府や権力への批判はあります。朝日新聞(http://www.asahi.com)の社説を読んだらおもしろいかもしれません。また、honooさんは英語は読めますか?もし読めるなら、アメリカのニューヨークタイムズ紙(http://www.nytimes.com)とか、ニューズウィーク誌(http://www.msnbc.com/news/NW-front_Front.asp)とかの記事を読んでみてはどうでしょうか?アメリカ政府のやり方を、「こてんぱん」にやっつけている記事がいくらでもみつかりますから。「ブッシュ大統領が、なにがなんでもイラクをやっつけようとするのは、父親がやり残した仕事を息子が仕上げたいという、個人的な感情だろう」とかね。(いくらなんでも、これはいいすぎだと、私は思いますが。)


No. 3248
Re:「社会の膿を撃つ」について
honoo 2002/11/08 02:48
> 先の発言で書いたように、私にメールをくれたら、喜んで送ってあげます。お金のことは心配しないでください。私は、アメリカ人の友達から、キリスト教の本をたくさんもらいました。「これを読め。こっちも読め」と、次々にくれるのです。おかげで、キリスト教の本で、自分で買ったのはバイブルくらいです。私の友達は、そういう本を外国人――とくに日本のように、キリスト教が弱い国からきた外国人――が読むこと自体がうれしいのです。私も同じです。田中先生の本を、中国の人が読みたいと思うなら、協力します。電子メールをください。

 ありがとう!今、あたしは「薬師寺涼子の事件簿」によっぱらているから、どうしてもそれが一番読みたい!そして、ストーリの構成と内容もより簡単ですし、原典のよみはじめるところにふさわしいと思う。


> さて、先に書いたように、私は創竜伝を読んでいないので、細かい話になったら、honooさんの相手ができないな、と思っていたのですが、不沈戦艦さんが回答をくれましたね。(ところで「不沈戦艦」というハンドル名を見て、「やっぱり日本は軍国主義」なんて、思わないでくださいね。「なんとなくかっこいい」から、こんな名前を使われているだけだと思います。)

 そんなことはない。不沈戦艦さんも田中先生がすき、こちらははっきりわかている。どちらともしりたい、kenさんと不沈戦艦さん、そしてこの掲示板で発表したみなさんも。論文にいれたいのは田中作品に対して、自分の意見や自分がこれから受けた影響など。ただ「創竜伝」その本を読んだあとの感想文じゃないから、「創竜伝」を読んでも、読んでいないでも、kenさんの意見が聞きたい。田中作品をどう思ってるとか、どうして田中先生を尊敬するとか。


> 小説だけでなく、新聞の論説などでも、政府や権力への批判はあります。朝日新聞(http://www.asahi.com)の社説を読んだらおもしろいかもしれません。また、honooさんは英語は読めますか?もし読めるなら、アメリカのニューヨークタイムズ紙(http://www.nytimes.com)とか、ニューズウィーク誌(http://www.msnbc.com/news/NW-front_Front.asp)とかの記事を読んでみてはどうでしょうか?アメリカ政府のやり方を、「こてんぱん」にやっつけている記事がいくらでもみつかりますから。「ブッシュ大統領が、なにがなんでもイラクをやっつけようとするのは、父親がやり残した仕事を息子が仕上げたいという、個人的な感情だろう」とかね。(いくらなんでも、これはいいすぎだと、私は思いますが。)

 そうですね。やっと気がついた。わが中国は日本とアメリカと違って、「言論自由」がまだ手に入れない国なんですよ!そんな「自由」に論争する場面になれないから、なんとか違和感がある。「互いの顔を見えない」インターネットの掲示板でも、誰かに「蝿」などと呼ばれると、必ず腹立つ、反撃するなんだが、新聞で大統領の悪口をいうなんて、想像でもできない!!中国では、そんあことのおこりはけっしてない!誰かが書いても、発刊前に逮捕されて、ひそかに「処理された」かもしれない。


PS:もねじゃだめ!明日また授業があるから。kenさんたちとここで知り合いできて、ほんとうによっかた! 今後もどうぞよろしくお願いします!!


No. 3252
Re:「社会の膿を撃つ」について
S.K 2002/11/09 10:13
>Kenさん
>honooさん


> >でも、「田中作品が小説のルール破り」ということにどしてもうけとれない!これはただ作品に対しての感想じゃない、小説そのものの意味が認識できないのではないか?そして、田中先生の創作自由に手を出したい意味もあるまいか?
>
> honooさんがいう「ルール破り」をやっている小説家は、日本のような国には、田中先生だけでなく、ものすごくたくさんいます。ここの掲示板にくる人たちが、「ルール破り」を理由に小説家をつぶそうとしたら、田中芳樹だけに、こんなに時間と労力をかけられません。また、私などは、田中芳樹さんを擁護することが多いので、今頃はこうして掲示板に書き込めないほど、ひどい目にあっているでしょう。でも、私に対して「だまれ」とか「でていけ」という人はいません。

「創竜伝」は「『エゴイスト』を『ひねくれた正義漢』に見せたがっている羊頭狗肉な作品なので苦情が多いというだけの話です。
 しかしKenさんは御自分は場の寛容さの恩恵を受けておいて人には


> >ここでたがいに攻撃するのは不祥じゃないか?「蝿」と呼び合えるなんて・・・「尻の穴が狭い」なんて・・・
>
> うーむ。いたいところをつかれました。(ところで「不詳」という中国語は「悪意がある」という意味なのでしょうね?)そういう言い方をする人は、たしかにいますし、そういう言い方をする人には、いなくなってほしいと、私も思います。

「価値観の違い」で「いなくなってほしい」んですねえ、便利便利(苦笑)。


> ただ、インターネットの掲示板のように、互いの顔を見えないところで、相手を「蝿」と呼んだからといって、それが「実社会」での相手の立場を傷つけるわけではありません。相手を「蝿」と呼ぶ人は、そのことに安心しているから、半分はおもしろがって、わる口を言っているのです。

 他人様はどうだか知りませんが私はいつでも本気ですよ?
 これはhonooさんにお聞きしてみたい事なのですが、私が「創竜伝」を大嫌いになった原因は作中肯定的かつ偉大な仙人的人物として描写されている人物(中国人の老人)が「毛沢東は人間が偉大過ぎた。文化大革命の真の意味はあと50年を経なければわかるまい」というような意味合いの科白を話したのに対し「文化大革命で死んだ人間と追放された人間はその50年を待てないだろうよ」と思った事がきっかけだったのですが、honooさんは文革の犠牲者達が紅衛兵、ひいては「偉大なる指導者」に対しただの一人として「犬畜生」と言わなかった、思わなかったと思いますか?
 私は「侮辱に値する行為、言論」はあると思いますし、そうした物を「正当に評価」する事にためらう必要を感じませんが。


> >あたしの読んだ訳本からみると、「創竜伝」で描かれた政治家、警察などの人物は発展途上国の中国の上海でもモデルがいる!!
> >もちろん、上海でも、東京でも、そんな政治家しかないわけでもないとしてるけど、やっぱりそのような人の数はすくないとはいえないでしょ?「創竜伝」では、この状況を倍に拡張して表現したけど、なんか「警世」の意味があるじゃないか?これは出すぎじゃないと思う。あたしたちが見たのはただの外皮で、本当の情況はどうかわからない。さらされたの不祥事はただの「氷山の一角」かもしれない。これらは「社会の膿」じゃない?
>
> そういう回答がくるだろうな、と思っていました。政府や権力者が悪いことをしているのを、痛烈にやっつける部分を言っているのですね?たしかに中国には、そういう小説はあまりないかもしれませんね。でも、そういうことをやっている小説家は、田中先生以外にも、ほんとうにたくさんいるのですよ。インターネットの掲示板で批判する程度で、そういう意見を封じることができるなどと、まじめに考える人はいません。

 御冗談、honooさんの祖国の「水滸伝」は「創竜伝」と比べるのも憚られる「正義の反逆者」の傑作ではないですか。
 ま、お目汚しだったかも知れませんが「他人を場合によっては『蝿』呼ばわりできる輩の言い草」なんてのもたまには貴重な見物でしょう。


No. 3258
Re:「社会の膿を撃つ」について
不沈戦艦 2002/11/10 06:16
> あたしの読んだ訳本からみると、「創竜伝」で描かれた政治家、警察などの人物は発展途上国の中国の上海でもモデルがいる!!
> もちろん、上海でも、東京でも、そんな政治家しかないわけでもないとしてるけど、やっぱりそのような人の数はすくないとはいえないでしょ?「創竜伝」では、この状況を倍に拡張して表現したけど、なんか「警世」の意味があるじゃないか?これは出すぎじゃないと思う。あたしたちが見たのはただの外皮で、本当の情況はどうかわからない。さらされたの不祥事はただの「氷山の一角」かもしれない。これらは「社会の膿」じゃない?そのぐらいの皮肉で「言い過ぎ」といったら、ほんとうにいいのか?

 えーとですね、創竜伝の一巻に出てきた「政財界の裏を統べる黒幕」の「船津忠厳」なんかは面白いキャラだと思いますよ。でも、「創竜伝」の中で、現実の海部俊樹(元)総理大臣をモデルにして、「目の間の離れた男」呼ばわりしていたことがあったんですけど、これはいかがなものでしょうか(何巻だったかは忘れましたが)?身体的特徴をあげつらって、笑いモノにしているという行為は、「批判」とか「社会の膿を撃つ」とかじゃないですよね。それに、現実の人間をモデルにして架空世界のキャラクターを作り出すという手法は構わないと思いますけど、だからと言って「現実の人間に対する批判(悪口雑言に近いです)」の為に、架空世界で現実の人間をモデルにしたキャラクターを出す、というのはいかがなものでしょう。私には、褒められたこととは思えませんね。それに、冒険風ライダー氏がこのHPで考察をまとめてくれていますけど、「社会の膿を撃つ」内容も、間違いが多いですし。


No. 3259
Re:「社会の膿を撃つ」について
不沈戦艦 2002/11/10 06:33
> さて、先に書いたように、私は創竜伝を読んでいないので、細かい話になったら、honooさんの相手ができないな、と思っていたのですが、不沈戦艦さんが回答をくれましたね。(ところで「不沈戦艦」というハンドル名を見て、「やっぱり日本は軍国主義」なんて、思わないでくださいね。「なんとなくかっこいい」から、こんな名前を使われているだけだと思います。)

「不沈戦艦」ですけど、「不沈戦艦紀伊」という、架空戦記小説が出所です。



> >ここでたがいに攻撃するのは不祥じゃないか?「蝿」と呼び合えるなんて・・・「尻の穴が狭い」なんて・・・

 そりゃね、「誰もが礼儀正しく議論を」が理想だ、というのは分かりますよ。しかし、現実はそうでもないでしょう。どうしようもないのが来ることもないでもなかったですし。「相手によりけり」で、罵倒表現を行うことは、私は否定しませんよ。但し、自分でもやってる人が泣き言をほざくのは問題(というか「みっともない」ですね)ですが。

 それと、「創竜伝」の中には、「現実世界への罵詈雑言」としか思えないような表現が多々出てきますけど、それについてはどう思われますか。言われた方は「腹立つ」で「反撃」したくなるんじゃないでしょういか。でも、「小説だからフィクションであって、あなたの事じゃない」と田中芳樹は逃げることができるんです。これって、いいことですかね?「作り話」という煙幕で、田中芳樹は現実の誰かをいくらでも攻撃できるのに、攻撃された方は一切反撃できない、という状況は。


> >そうですね。やっと気がついた。わが中国は日本とアメリカと違って、「言論自由」がまだ手に入れない国なんですよ!そんな「自由」に論争する場面になれないから、なんとか違和感がある。「互いの顔を見えない」インターネットの掲示板でも、誰かに「蝿」などと呼ばれると、必ず腹立つ、反撃するなんだが、新聞で大統領の悪口をいうなんて、想像でもできない!!中国では、そんあことのおこりはけっしてない!誰かが書いても、発刊前に逮捕されて、ひそかに「処理された」かもしれない。

 そこは中国と日本では違うところですね。ですから、田中芳樹も「政府に対する批判」などがやりたいのなら、堂々とノンフィクションの論説でも書けばいいんですよ。首相やら国会議員やら大企業やら官僚やらをいくら批判したところで、逮捕されるだの誰も知らないところに連れて行かれて殺されるだのということは、日本ではあり得ないんですから。それで逮捕されるんだったら、よく引き合いに出されますけど、佐高信などは、何回逮捕され殺されているか分からんところです。それどころか今もってピンピンしていて、相変わらず各種メディアで政府や官僚、大企業などの悪口を言いまくってますよ。


No. 3284
儂好。
阿Q太郎 2002/11/17 07:23
儂好。
今回は貴国の名作に敬意を表し名前を変えました(笑)。
貴方が日本のHPを積極的に閲覧、議論に加わるのを嬉しく思います。
その上で私の意見を話します。

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>小説に自分の思想をいれじゃだめなんだっだら、エッセイだけでいいじゃないか?そりゃ、小説そのものも存在のいみがない!!小説に「ルール」なんかつけたら、一本だけ読んでも・・・
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これは「だめ」(不可)の定義の問題です。
中国の人が政治批判、あるいは殺人、強盗はやっては「だめ(不可)」ですね。これはmust not、或いはforbiddenです。

しかし、例えば・・・貴国の例で言えば「四言絶句で踏韻を無視」「対句をやらない」。或いは「炒飯を作る時弱火で料理する」なども同じく「やってはだめ(不可)」だが、これはshould notの一種でしょう。

それは非合法でも法令違反でもない。
しかしそれをやると、結局醜くだめな物しかできない。
だから、我々はそれを避けよと主張している。


> 中国では政府や官僚機関などを批判する本はぜんぜんない。・・・

批判は重要だが、手段が愚かな批判は結局説得力を持たない。
貴国で紅青が、愚劣な「革命歌劇」を上演したが、それに説得力はなかった。自分の主張を一方的に小説に取り込めばそれは小説ではなくpropaganda(宣伝工作)にしかならない。
田中氏が小説の中で語る主張は宣伝工作と同種の一方的な主張が多い。
だから我々はそれを批判しています。

李登輝台湾共和国前総統は「漫画や小説の影響力は大きい」と語った。
だからそれに対する批判や論評も重要だと考えます。


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