QLOOKアクセス解析


私は創竜伝をこう読んだ
4−A

創竜伝の記述から学んだこと(1)


このコンテンツの
全一覧ページへ
次のページへ

No. 693
やっと半分・・・
masa 2000/3/06 12:48:13
こんにちは、みなさん。はじめて書き込みします。
今までこのような掲示板があることも知らず、たまたま一週間ほど前にこの掲示板を見つけました。今、過去logを1〜から読みつづけているところです。
やっと1100番台のところまで読み終えました。(^^;
最後まで過去logを読み終えて書きこみをしようと考えていたのですが、先は長いし、取あえずこの辺で一度書きこむことをお許し下さい。

創竜伝に関しては、当時、私も巻を重ねるにつれ感じた違和感や不快感、それを分析・考察するとこうなるのか。などと過去logを拝見しながら一人うなずいておりました。
当時私が感じた感想はまた次の機会に、全logを読み終えてからにしたいと思います。
ただ私の場合創竜伝は勉強になった部分もいくつかあります。もうずいぶん前に読んだのでうろ覚えなのですが、そのうちのいくつかをここで挙げます。

@ 中国人の名前の呼び方。
「諸葛亮孔明」などと中国では呼ばない、「諸葛亮」もしくは「諸葛孔明」と呼ぶのが正しい。
これは知らなかった! これを読んで以来、「劉備玄徳」や「関羽雲長」と言ってた自分が急に恥ずかしくなった。

A 血のつながり。
確か、「豊臣秀頼」と「徳川秀忠」の関係だったような・・・。
歴史上の人物の血縁関係を夫側からではなく妻のほうから見てみると、意外な閨閥関係が見えてくる。
こういう見方には感心した覚えがある。

B 反三国志
確かアメリカ、中華街での話。この本を見つけた始が妙に感動してた
後ほど本屋でこの「反三国志」が出版されてるのを見つけ、私も妙に感動して思わず購入してしまった。これも田中芳樹の功績か???

あといくつかあったような気がしますが結構忘れちゃってますね。
乱文乱調失礼しました。


No. 696
Re: やっと半分・・・
小村損三郎 2000/3/06 23:15:37
masaさんは書きました
> ただ私の場合創竜伝は勉強になった部分もいくつかあります。もうずいぶん前に読んだのでうろ覚えなのですが、そのうちのいくつかをここで挙げます。
>
> @ 中国人の名前の呼び方。
> 「諸葛亮孔明」などと中国では呼ばない、「諸葛亮」もしくは「諸葛孔明」と呼ぶのが正しい。
> これは知らなかった! これを読んで以来、「劉備玄徳」や「関羽雲長」と言ってた自分が急に恥ずかしくなった。

私が小学生の頃初めて読んだ岩波少年文庫の『三国志』(専門の学者の人が訳している)ではちゃんと「劉玄徳」「関雲長」と書いてありました。
横山『三国志』では「劉備玄徳」「関羽雲長」でしたから、こっちが定着してしまったようです。
もっとも横山『三国志』でもなぜか諸葛亮は「諸葛孔明」のことが多いんですけど(吉川『三国志』はどうだったか忘れた)。
私もどっちが正しいかまでは気にしてませんでした。

> A 血のつながり。
> 確か、「豊臣秀頼」と「徳川秀忠」の関係だったような・・・。
> 歴史上の人物の血縁関係を夫側からではなく妻のほうから見てみると、意外な閨閥関係が見えてくる。
> こういう見方には感心した覚えがある。

秀忠ではなく家光ですね。
これは私も長いこと気づきませんでしたが、気づかせてくれたのは創竜伝ではありません(笑)。
大河ドラマの『春日局』で子役の家光が局に向かって
「秀頼殿はわが従兄弟」
と言うシーンがあり、
「あ、そう言やあそうだなあ。」
とびっくりしました。
実は田中芳樹もこれで気づいたのかも(笑)。


No. 697
そう言えば
北村賢志 2000/3/07 21:26:23
小村損三郎さんは書きました
> 横山『三国志』では「劉備玄徳」「関羽雲長」でしたから、こっちが
>定着してしまったようです。
> もっとも横山『三国志』でもなぜか諸葛亮は「諸葛孔明」のことが多
>いんですけど(吉川『三国志』はどうだったか忘れた)。

横山「水滸伝」はもっと凄まじいですよ。
生辰鋼強奪時に公孫勝と劉唐がごちゃ混ぜになっているし、銅鞭の呼延灼は本当に鞭を使ってしまうし、燕青はザコキャラ扱いされ、ラストはハッピーエンドになるというとんでもなさです。
結構、漫画になっている「水滸伝」ですが、内容が内容のためか日本人向けに「三国志」以上に脚色されているので、漫画から原作に入るとショックをうける人間も多いそうです。

>これは私も長いこと気づきませんでした

私の場合、気づかせてくれたのは「影武者徳川家康」でした。


No. 698
Re: やっと半分・・・
宣和堂 2000/3/07 23:25:50
masaさま曰く

> @ 中国人の名前の呼び方。

 コレに関してはやはり、吉川英治に依るところが多いですよ。思いっきり“趙雲子龍”って連呼してますし…。劉備はお茶買いに行っちゃうし…この時代に北京近辺にお茶なんぞあるか!商品化なんて以ての外だ!って誰も言いませんねぇ…。前から自分はそう言ってるんですが…。

小村損太郎様曰く
>実は田中芳樹もこれで気づいたのかも(笑)。
 自分はお市ファンだったので、コレには早くから常識だと思っていたました。いくら田中芳樹でもそんなことは…。多分司馬遼太郎でも読んだんでしょう。


北村賢志様曰く

>横山「水滸伝」はもっと凄まじいですよ。
 某サイトでも一清道人(公孫勝)を僧侶に描いたのはどうかなぁ…と言う話がでてましたが、他にもありましたか…。でも、この程度なら脚色でいいんじゃないかなぁ…。別に劉備がお茶買いに行かなきゃ…(こだわってます)。


No. 703
『水滸伝』の話が続きますが・・・
小村損三郎 2000/3/09 00:46:39
北村賢志さんは書きました
> 横山「水滸伝」はもっと凄まじいですよ。
> 生辰鋼強奪時に公孫勝と劉唐がごちゃ混ぜになっているし、銅鞭の呼延灼は本当に鞭を使ってしまうし、燕青はザコキャラ扱いされ、ラストはハッピーエンドになるというとんでもなさです。

まあ、これについては横山先生必殺の言い訳
「描き始めた頃は日中国交回復前だったので資料があまり無かった」
というのを信用してあげましょう(^^)。
呼延灼の銅鞭にしても漫画では鞭の方が絵になるのは確かですし。
「はっきり言ってほとんど想像で書いていた」(爆)
そうですから・・・(^^;)。

> 結構、漫画になっている「水滸伝」ですが、内容が内容のためか日本人向けに「三国志」以上に脚色されているので、漫画から原作に入るとショックをうける人間も多いそうです。

巻末のコメントにも横山先生の苦衷がにじみ出てますな。

余談ですが、『水滸伝』のリニューアル物で私が一番好きだったのが、「タイラー」シリーズの吉岡平がK川書店から出していた『妖世紀水滸伝』。
近未来の日本に水滸伝の108人の好漢が全員(!)転生し、金沢に新生梁山泊が誕生する、という内容です。
水滸伝をモチーフにしたSFやファンタジーは数有れど、108人全員出したのはこれが最初でしょう。
しかもPSの『幻想水滸伝』と違い、各キャラクターの設定に前世(原典)の人物像がちゃんと投影されているのがスゴイ。
各巻のラストでその巻で登場した新キャラの前世が明かされる、というパターンなんですが、水滸伝マニアなら大抵正解が予想できます。

でも、この作品作者が何やら版元とモメたらしく(?)、108人勢揃いした所でパッタリ中断してしまいました(泣)。
実はこの方それまでのあとがき等で金聖嘆(勢揃いした所で終わってしまう『水滸伝』七十回本の編者)をさんざん批判していたのに、ご当人が「平成の金聖嘆」になってしまった、というオチ(^^;;)。

>宣和堂さん曰く
>コレに関してはやはり、吉川英治に依るところが多いですよ。思いっきり“趙雲子龍”って連呼してますし…。

やっぱりそうですね。
ちゃんと書いてある所もあるし、科白の語呂や調子によっては「雲長関羽」なんて言ってる所もある。
何とも融通無碍と言うか・・・。
田中芳樹は
「中国ではこんな風に言わない!間違っている!!」
と言い立てるでしょうが、まあ、この自由さがあの独特のリズムを引き出しているのでせう。
と、フォローする(笑)。


No. 711
Re: 『水滸伝』の話が続きますが・・・
北村賢志 2000/3/12 21:43:30
小村損三郎さんは書きました
> まあ、これについては横山先生必殺の言い訳
> 「描き始めた頃は日中国交回復前だったので資料があまり無かった」
> というのを信用してあげましょう(^^)。

これは無理有り過ぎと言う気がしますね。今でも120回本の主流である駒田信二の訳が出たのですら1962年の話ですよ。
やっぱり調査不足というところなんでしょうね。

> 巻末のコメントにも横山先生の苦衷がにじみ出てますな。

人肉食は散々出てくるわ、女子供まで皆殺しは当たり前だわ、これと見込んだ相手を仲間に引き入れるには4歳の子供まで惨殺するわ、小説を初めて読んだとき「これのどこがヒーローなんだ!」と愕然とした記憶があります。

> 余談ですが、『水滸伝』のリニューアル物で私が一番好きだったの
>が、「タイラー」シリーズの吉岡平がK川書店から出していた『妖世
>紀水滸伝』。
> 各巻のラストでその巻で登場した新キャラの前世が明かされる、とい
>うパターンなんですが、水滸伝マニアなら大抵正解が予想できます。

これは私も読んでいました。
恐らく大部分のファンにはかなり不満の残るであろう配役でしたね(花栄ファンの私もそうです)。


このコンテンツの
全一覧ページへ
次のページへ

トップページへ ザ・ベスト
全一覧ページへ
考察シリーズへ