田中芳樹の職業倫理
4−B

フィクション小説を巡る裁判問題(2)

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コンテンツの総収録投稿数20件の内、10〜20件目の投稿を掲載

収録投稿10件目
board2 - No.1140

小説における実名使用について

投稿者:速水右近
2000年07月07日(金) 12時53分

ご無沙汰しております。
田中芳樹(作品)についてではありませんが、少々発言したいことが出来、乱入させていただきます。ご興味のない方は、飛ばして下さい。

先日、航空自衛隊のアクロバットチームの機体が遭難。三名のパイロットが、亡くなられました。
六月、メンバー全員に挨拶してきた矢先の出来事に、呆然自失。この数日は、仕事もほとんど手につきませんでした。
この一年、知人の死が相次ぎ、精神的に参っていたのですが……。

さて、その亡くなられた知人のなかに、進藤三郎氏がいます。ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、零戦の名隊長の、進藤氏です(正確に述べるなら、お会いする前に亡くなられたのですが)。
実は進藤氏、亡くなるまで、かなり気にされていたことがあります。それは架空戦記に、氏の名前が無断使用されていたことです。
なにもこれは、進藤氏に限ったことではありません。名隊長のS氏、戦後地方政界に転進されたK氏など名前も、見受けられます。
無論、進藤氏をはじめ、全員が、作家に許可など出しておりません。それどころか、面識もなければ、取材さえ受けていないのです。
柳美里女史の判例を見るまでもなく、進藤氏が訴訟を起こせば、100%勝てたでしょう。このようなことをしている人間が、「作家」と名乗る資格があろのでしょうか?
彼らとその読者たちは、「架空の進藤氏」たちの活躍を楽しみながら、実は「本物の進藤氏」たちの人権を踏みにじっているのです。彼らに想像力があるとは、絶対に言わせません。
それとも彼らは、他人が楽しむのなら、自分の人権が踏みにじられてもいいというのでしょうかね?

最後にこの場をお借りして、三名のパイロットのご冥福を祈らさせていただきます。

収録投稿11件目
board2 - No.1141

Re: 小説における実名使用について

投稿者:ビュコック
2000年07月07日(金) 13時46分

はじめまして、いつも拝見させてもらっています。

速水右近さんは書きました
> さて、その亡くなられた知人のなかに、進藤三郎氏がいます。ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、零戦の名隊長の、進藤氏です(正確に述べるなら、お会いする前に亡くなられたのですが)。
> 実は進藤氏、亡くなるまで、かなり気にされていたことがあります。それは架空戦記に、氏の名前が無断使用されていたことです。
> なにもこれは、進藤氏に限ったことではありません。名隊長のS氏、戦後地方政界に転進されたK氏など名前も、見受けられます。

> 彼らとその読者たちは、「架空の進藤氏」たちの活躍を楽しみながら、実は「本物の進藤氏」たちの人権を踏みにじっているのです。彼らに想像力があるとは、絶対に言わせません。
> それとも彼らは、他人が楽しむのなら、自分の人権が踏みにじられてもいいというのでしょうかね?

これと同じ批判は、如月東氏が『架空戦記の実戦力』で書いてました。
過去ログでの速水右近さんの発言を見ていて以前から気になっていたのですが、
ひょっとして、速水右近さんは如月東氏と同一人物なのではないでしょうか?

収録投稿12件目
board2 - No.1145

Re: 小説における実名使用について

投稿者:速水右近
2000年07月09日(日) 14時38分

ビュコックさんは書きました
> はじめまして、いつも拝見させてもらっています。

> 過去ログでの速水右近さんの発言を見ていて以前から気になっていたのですが、
> ひょっとして、速水右近さんは如月東氏と同一人物なのではないでしょうか?

初めまして。
「正体は知っている」に、とどめておきます。正確に言うと、「一人ではない」のだそうです。

インパルス事故の続報。
行きつけの店に、亡くなられたパイロットの元上司がよく来られるのですが……。初めて部下を亡くしたということで、かなり落胆されていたそうです。
状況からみると、「空中接触ではなく、別の原因らしい」とのこと。詳細は教えてはくれなかった、と。どちらにせよ、やりきれなさは残るのですけども。
とりあえず、早めに時間を作って、お花だけでも捧げてきます。
某国航空博物館からの、「是非、わが国に来て、飛んで下さい」とのメッセージを伝えたばかり(皆さん、「遠いけど、行きたいですねぇ」と、おっしゃてました)だったのに……。本当に、残念です。

佐藤大輔&架空戦記ファンの人へ
『レッド・サン・ブラック・クロス』に、桜花特攻で亡くなられた野中五郎さんが、なにかの隊長で出てきますね?
小生、野中氏の海兵同期で、鹿屋で見送った方の、インタビューを以前に取りました。
死ぬ間際の人間の、切なる訴えというものを間接的にでも聞くと、所詮、作り物に過ぎない架空戦記など読めないですよ。
無論、「だから、読むな」とは言いません。ただ「実像の野中氏」の気持ちも、少しは汲んであげて下さい。
架空の戦争で自分たちだけ喜ぶのではなく、そこまで察するのが、本当の想像力というものです。
いくら虚構のなかで、大活躍させても……彼らは決して、浮かばれないでしょう。少なくとも、小生はそう思います。

とりあえず、また休眠へと入ります。では……。
最後に、「もう当分、知人の悲報は聞きたくない!」

収録投稿13件目
board2 - No.1146

場違いでは?

投稿者:不沈戦艦
2000年07月09日(日) 23時42分

速水右近さんは書きました
> ビュコックさんは書きました
> > はじめまして、いつも拝見させてもらっています。
>
> > 過去ログでの速水右近さんの発言を見ていて以前から気になっていたのですが、
> > ひょっとして、速水右近さんは如月東氏と同一人物なのではないでしょうか?
>
> 初めまして。
> 「正体は知っている」に、とどめておきます。正確に言うと、「一人ではない」のだそうです。
>
> インパルス事故の続報。
> 行きつけの店に、亡くなられたパイロットの元上司がよく来られるのですが……。初めて部下を亡くしたということで、かなり落胆されていたそうです。
> 状況からみると、「空中接触ではなく、別の原因らしい」とのこと。詳細は教えてはくれなかった、と。どちらにせよ、やりきれなさは残るのですけども。
> とりあえず、早めに時間を作って、お花だけでも捧げてきます。
> 某国航空博物館からの、「是非、わが国に来て、飛んで下さい」とのメッセージを伝えたばかり(皆さん、「遠いけど、行きたいですねぇ」と、おっしゃてました)だったのに……。本当に、残念です。
>
> 佐藤大輔&架空戦記ファンの人へ
> 『レッド・サン・ブラック・クロス』に、桜花特攻で亡くなられた野中五郎さんが、なにかの隊長で出てきますね?
> 小生、野中氏の海兵同期で、鹿屋で見送った方の、インタビューを以前に取りました。
> 死ぬ間際の人間の、切なる訴えというものを間接的にでも聞くと、所詮、作り物に過ぎない架空戦記など読めないですよ。
> 無論、「だから、読むな」とは言いません。ただ「実像の野中氏」の気持ちも、少しは汲んであげて下さい。
> 架空の戦争で自分たちだけ喜ぶのではなく、そこまで察するのが、本当の想像力というものです。
> いくら虚構のなかで、大活躍させても……彼らは決して、浮かばれないでしょう。少なくとも、小生はそう思います。
>
> とりあえず、また休眠へと入ります。では……。
> 最後に、「もう当分、知人の悲報は聞きたくない!」

 如月東氏の件はまあどうでもいいと思いますし、速水さんのモノの考え方にケチを付けるつもりはありませんが、あまりに場違いではありませんか?ここは「田中芳樹を撃つ!」であって、架空戦記掲示板じゃありません。田中芳樹はいわゆる二次大戦モノの架空戦記など書いてはいないし、現代物もない。そういう主張をされるのなら、MURAJI氏の掲示板(ご存じでしょうけど載せておきます。http://www.tcup3.com/306/muraji.html)などが適当なのでは?あそこは「佐藤大輔ファン」のたまり場ですから。あるいは、前に速水さんが大喧嘩した霧島那智氏の掲示板とか。例えばわたしゃ架空戦記は結構好きですけど、それほど佐藤大輔氏は好き、という訳じゃないです。記述がくどい感じがして、読んでいて疲れるもので。レッドサンブラッククロスも結局読んでいないですしね。田中芳樹ものは、「架空世界の架空歴史」の話や、「古代中国モノ」がメインで、じゃなかったら「現代物」ですけど、これには直接の戦争は出てこない。ですから、速水さんの主張をここでやられても、みんな困惑するだけじゃないかと思いますけどいかがでしょうか?

 あと、場違いだとは思いますけど、一応言っておきますね。速水さんの考え方と、架空戦記ファンの考えは合わないでしょうね。「今もなお続いているもの」と見るか、「すでに過去の歴史の中の話」と見るか、という違いですから。「架空戦記」と並んで最近結構多い「架空戦国戦記」もありますけど、これに関して「その時代の人たちの気持ちを考えろ!負けて滅びた家(豊臣家や武田家など)を大活躍させたって、その人たちの無念は浮かばれない」とは、速水さんは言わないでしょう?私としては、「じゃあ、何年経ったら使っていいの?」と逆に速水さんに聞いてみたいところですが。それと、速水さんの考えだと、「この人、結局『架空戦記』という分野を、潰したいのかな?」と思わずにはいられませんけど。「まだ生きている人がいるから、そんなもん書くな」って結論以外、何か出てきますか?確か前は「架空戦記の健全な発展」を望んで霧島那智氏に突っかかっていって、相手のあまりの情けない反応に絶望したのではなかったのでしょうか?何だか以前と主張が異なっている(「架空戦記分野の健全な発展」、から「架空戦記など絶滅させるべき」へ)ように思えますが。

収録投稿14件目
board2 - No.1152

法に詳しい人に聞いていますけど・・・

投稿者:不沈戦艦
2000年07月12日(水) 00時37分

速水右近さんは書きました

> この一年、知人の死が相次ぎ、精神的に参っていたのですが……。
>
> さて、その亡くなられた知人のなかに、進藤三郎氏がいます。ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、零戦の名隊長の、進藤氏です(正確に述べるなら、お会いする前に亡くなられたのですが)。
> 実は進藤氏、亡くなるまで、かなり気にされていたことがあります。それは架空戦記に、氏の名前が無断使用されていたことです。
> なにもこれは、進藤氏に限ったことではありません。名隊長のS氏、戦後地方政界に転進されたK氏など名前も、見受けられます。
> 無論、進藤氏をはじめ、全員が、作家に許可など出しておりません。それどころか、面識もなければ、取材さえ受けていないのです。
> 柳美里女史の判例を見るまでもなく、進藤氏が訴訟を起こせば、100%勝てたでしょう。このようなことをしている人間が、「作家」と名乗る資格があろのでしょうか?

 さて、普通に考えても、「進藤氏が訴訟を起こせば100%勝てる」とは到底思えないのですが。と、いうのは、もし速水氏の言う通りだとするのなら、あれだけ氾濫している現役の政治家やら、プロ野球選手やらをおちょくりまくった、パロディや風刺の4コママンガなどは一体どうなるんだ?ということです。あれも、モデルにされた人間が訴えれば、100%勝てるのですか?ナガシマさんやら、土井おたかさんやら、大魔人ササキやら、マツイくんやら、嫌と言うほどありますよ。それを考えると、速水説はかなり疑問です。それに、速水さんは「真剣に政治やプロ野球に取り組んでいる人たちに対する侮辱だ!」とは怒らないんでしょうか。だったら単なるダブスタではないですかね。

 柳美里氏の件は、「個人のプライバシーを赤裸々に描いたから」訴訟になって、発行差し止めやら損害賠償やらという話になったのではなかったのですか。少なくとも、私はそう理解していましたけど。進藤氏は、架空戦記で個人のプライバシーを暴露でもされたのでしょうか。そんな架空戦記など、先ずあり得ないと思いますけど。

 それと厳しいようですけど一言。速水さんが精神的にどうこうという事まで、インターネットに持ち込まれても困ります。自分で解決してください。「癒し」を求められても、そこまで面倒見切れませんよ。はっきり言ったら「あなた個人の事情まで知ったこっちゃないです。甘えるのは止めて下さい」ということ。「田中芳樹」と無関係に架空戦記の話題を振って、同意を求めるのはいい加減にされるべきでしょう。論争がしたいのなら架空戦記サイトへ行けばいい訳だし、慰めてもらいたいのなら、親兄弟や友人知人、恋人など個人的関係のある方にやって貰って下さい。架空戦記サイトの、速水さんの理想に対する無理解に絶望(するのは速水さんの勝手ですが)して、ここへ「自分の考えは間違っていないだろ、みんな賛同してくれ」と逃げてきてアジるのは、みっともないとは思いませんか?

 私も石井さんも、その他の常連さんたちも精神科医か何かではないのです。精神的に疲れた人の、癒しまでやってはいられません。もちろん、「田中芳樹を撃つ!」の趣旨に合う投稿なら、みんな歓迎すると思いますけど。「佐藤大輔を撃つ!(若しくは『架空戦記を撃つ!』)」をやりたいのなら、自分でサイトを作られた方がいいと思いますよ。

収録投稿15件目
board2 - No.1153

Re: 早速ですけど、聞いてみた結果です

投稿者:不沈戦艦
2000年07月12日(水) 01時00分

> > さて、その亡くなられた知人のなかに、進藤三郎氏がいます。ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、零戦の名隊長の、進藤氏です(正確に述べるなら、お会いする前に亡くなられたのですが)。
> > 実は進藤氏、亡くなるまで、かなり気にされていたことがあります。それは架空戦記に、氏の名前が無断使用されていたことです。
> > なにもこれは、進藤氏に限ったことではありません。名隊長のS氏、戦後地方政界に転進されたK氏など名前も、見受けられます。
> > 無論、進藤氏をはじめ、全員が、作家に許可など出しておりません。それどころか、面識もなければ、取材さえ受けていないのです。
> > 柳美里女史の判例を見るまでもなく、進藤氏が訴訟を起こせば、100%勝てたでしょう。このようなことをしている人間が、「作家」と名乗る資格があろのでしょうか?
>
>
>  さて、普通に考えても、「進藤氏が訴訟を起こせば100%勝てる」とは到底思えないのですが。と、いうのは、もし速水氏の言う通りだとするのなら、あれだけ氾濫している現役の政治家やら、プロ野球選手やらをおちょくりまくった、パロディや風刺の4コママンガなどは一体どうなるんだ?ということです。あれも、モデルにされた人間が訴えれば、100%勝てるのですか?ナガシマさんやら、土井おたかさんやら、大魔人ササキやら、マツイくんやら、嫌と言うほどありますよ。それを考えると、速水説はかなり疑問です。それに、速水さんは「真剣に政治やプロ野球に取り組んでいる人たちに対する侮辱だ!」とは怒らないんでしょうか。だったら単なるダブスタではないですかね。
>
>  柳美里氏の件は、「個人のプライバシーを赤裸々に描いたから」訴訟になって、発行差し止めやら損害賠償やらという話になったのではなかったのですか。少なくとも、私はそう理解していましたけど。進藤氏は、架空戦記で個人のプライバシーを暴露でもされたのでしょうか。そんな架空戦記など、先ずあり得ないと思いますけど。
>

 やはり速水さんの見解には無理があります。柳美里事件は、「名誉の他にプライバシー侵害が相当に深刻で、また当事者間に小説不公表の合意がなされているので、損害賠償に加えて公表差し止めが認められている」、ということだそうです。下はその事件の判例の解説。

「モデル小説の創作性ないし虚構性と名誉毀損等の成立との関係についての近時の事例としては、小説「名もなき道を」に関する東京地判平7・5・19が、当該小説が実在の人物を素材としても、一般読者に小説全体が作者の芸術的想像力の生み出した創作で虚構と受け取らせるに至っている場合には、実在の人物に対する名誉毀損・プライバシーの侵害に当たらないとして、当該小説の出版中止、謝罪広告の掲載及び損害賠償請求を棄却したが、小説『捜査一課長』に関する大阪地判平7・12・19及び大阪高判平9・10・12は、いずれも、素材事実と虚構事実が揮然一体となって区別できないモデル小説において、その素材事実に関係した個人にとってみだりに公開されることを欲しない私生活上の事実が摘示された場合にはプライバシー侵害となり、社会的評価を低下させるような事実である場合には名誉毀損となるとし、作家及び出版社に対する損害賠償請求を認容する判断を示し、最一判平11・2・4もこれを支持した。」

 架空戦記で名前を使われた、ということだけではプライバシー侵害には該当しないし、架空戦記が最初から虚構であることは明らかなので、被侵害法益としては名誉感情だけになり、まあ普通の場合は受忍限度の範囲内ということで損害賠償とかは無理だ、ということになるだろう、との事でした。訴訟を起こしても、逆に進藤氏の方が100%負けてしまう、ということになりそうです。

収録投稿16件目
board2 - No.1156

礼儀の問題なのでしょう

投稿者:北村 賢志
2000年07月12日(水) 12時25分

速水さんが言われているのは、法律ではなく礼儀の話なのでしょう。
普通の人だったらやはり何十年も前のつらい記憶と共に、自分の名前や死んだ戦友が勝手にフィクションに使われたら、いい気はしないでしょう。
勿論、山本五十六や東条英機のような(また野球選手や政治家のような)有名人であるなら、必要さえあれば「史実を元にしたフィクション」に出すのはかまわないと思います。
それは言ってみれば「有名税」です。
しかしストーリー上、特に必要があるわけでもないのに(一部隊の指揮官レベルでは全くの架空の人物を出しても問題はないでしょう)、ごく一部の人しか知らないような、実在する、しかもいまだ存命中の人物を出してくるのには疑問を感じます。
確かに法的な責任を追及するのは無理でしょうが、私個人としては少々礼を失する行為かと思います。

収録投稿17件目
board2 - No.1157

「歴史を題材にしたフィクション」の難しさ

投稿者:小村損三郎
2000年07月12日(水) 22時44分

> 勿論、山本五十六や東条英機のような(また野球選手や政治家のような)有名人であるなら、必要さえあれば「史実を元にしたフィクション」に出すのはかまわないと思います。
> それは言ってみれば「有名税」です。

こういった件では架空戦記に限らず「歴史を題材にしたフィクション」そのものの難しさが問題になってくるでしょうね。
「所詮つくりもの」というなら全ての小説や映画がそうですから。
どこまでが許容されるのか、という絶対に明確な線引きのできない議論になってしまう。
私自身はっきりとした結論は出せません・・・。

例えば、速水さんが挙げた野中五郎さんの実兄の野中四郎大尉が荒俣宏の『帝都物語』に登場しますが、これもやっぱりダメなのかなあ、となると疑問です。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんがこの作品はオカルト的な設定に基づく小説で、野中大尉ら226事件の首謀者達は魔人・加藤保憲の陰謀に躍らされて事件を起こす、というストーリーです。
大まかな行動は史実通りですから架空戦記とは一概に比べられませんが、ご本人や関係者から見れば噴飯ものの設定である点は変わらないでしょう。

いつの時代であっても(どれだけ時間が経っても)基本的には問題の本質に変わりありません。
いくつかの作品の例を挙げると、現在再放送中の大河ドラマ『武田信玄』の本放送時に信玄の正室・三条夫人の菩提寺から
「ドラマでの描かれ方があまりに酷い」
とクレームがついたり(新田次郎の原作はもっと酷いんだけど)、
『真田太平記』の連載時、池波正太郎の所に樋口角兵衛(真田兄弟の義弟。粗暴なキャラ)の子孫と名乗る女性から電話がかかってきて
「うちの先祖はあんな人じゃありません!」
と抗議されたり等等。
ノンフィクションなので比較の対象にはならないでしょうが、阿川弘之氏が『山本五十六』で、夫婦関係や愛人に関する事柄等をあまりにも赤裸々に描いてしまった為遺族から名誉毀損で訴えられた、ということもありました。(現在入手可能な版ではこの辺の記述が大幅に削除されていたと思う)
ケースとしては柳美里氏の場合に近いのかな?

やはりどんなジャンルであれ歴史を題材にした作品では必ずついて回る問題なんですよね。

ただ、架空戦記の場合は
「実在の人物が実際と大幅に異なる行動を取らされ、その結果も史実とかけ離れたものとなる」という点が最大の問題で、
「現実に行われた行為に対する解釈や肉付け」で構成される歴史小説とは根本的に異質なものだということです。
これについてはどこまで許容されるのか、これまた私にも明確な解答はありません。

もっとも、進藤三郎氏の場合のようにご本人が健在でいらした場合はしかるべき配慮があって当然ではあるでしょう。(北村さんがおっしゃる通り礼儀の問題です。)
いくらカッコ良く描かれていてもそれが本当にご本人の意に添うとは限りません。
横山信義氏が西沢広義は活躍させるのに坂井三郎氏は殆ど登場させないのもその辺の配慮なのかも。
まあ、坂井氏をボンボン出しちゃってる架空戦記もあるし、じゃあ故人なら好き勝手に動かしていいのか、って問題もありますが。

なんか支離滅裂な、とりとめのない書き込みになっちゃったな。
つまり自分でもよく分からん、ってことです(^^;;)。

> しかしストーリー上、特に必要があるわけでもないのに(一部隊の指揮官レベルでは全くの架空の人物を出しても問題はないでしょう)、ごく一部の人しか知らないような、実在する、しかもいまだ存命中の人物を出してくるのには疑問を感じます。
> 確かに法的な責任を追及するのは無理でしょうが、私個人としては少々礼を失する行為かと思います。

ちなみに『レッドサン』の野中五郎さんの件ですが、組織図か何かに名前が出ていただけで本編には登場してなかったと思います。
あの作品で実際に戦ってるのは佐藤氏の友人達です(笑)。

収録投稿18件目
board2 - No.1160

Re: そうですね

投稿者:不沈戦艦
2000年07月13日(木) 00時24分

「礼儀」の問題としては、北村さんや小村さんが言われる通りでしょう。速水さんの、そういう意味の「現状を憂慮」する姿勢に文句がある訳ではありません。線引きをどうするべきなのか?は結構難しい話だと思いますし、速水さんのような見解があっても、それが悪いとは思いません。

 しかし、今回は「裁判に訴えれば進藤氏が勝つ」と、ケースとしては類似とは言えない柳美里氏の件を持ち出して(結論も間違い)、アジ演説みたいな事を始めていましたので、ちょっと釘を刺しておくべきだな、ときついことを書いた次第です。それに、架空戦記の問題は、架空戦記板でやったらいいと思いますし。田中芳樹とは無関係ですから。何しろ、「創竜伝」に出てくるのは、「仮名」ばかりですからね。「誰」と解るような記述でも。「四人姉妹」もミューロンがメロンだとか、マリガンがモルガンだとか、知ってりゃ何のことはすぐ解りますけど。

収録投稿19件目
board2 - No.1162

Re: 野中五郎氏は

投稿者:不沈戦艦
2000年07月13日(木) 00時34分

小村損三郎さんは書きました

> ちなみに『レッドサン』の野中五郎さんの件ですが、組織図か何かに名前が出ていただけで本編には登場してなかったと思います。
> あの作品で実際に戦ってるのは佐藤氏の友人達です(笑)。
>

 むしろ、野中五郎氏をよく出すのは、横山信義の方ですね。「修羅の波濤」シリーズで出てきます。一式陸攻が撃墜されて、米軍の捕虜になってしまう、って話になっていますけど。「修羅の波濤 外伝」では、「ホットドッグ俘虜記」なんてタイトルで、 米本土の捕虜収容所で、「生きて虜囚の辱めを受けず」と思い詰めている、新入りの捕虜を諭す役をやらされていたりしますけど。続編の「修羅の戦野」でも、講和が成立して野中氏ら捕虜が日本軍に復帰し、米国製B24を駆って、満州に侵攻してきたソ連軍を攻撃する、なんて話を好きに作ってますわ。

収録投稿20件目
board2 - No.1164

一応このサイトとして言えば

投稿者:本ページ管理人
2000年07月14日(金) 00時46分

北村 賢志さん
> しかしストーリー上、特に必要があるわけでもないのに(一部隊の指揮官レベルでは全くの架空の人物を出しても問題はないでしょう)、ごく一部の人しか知らないような、実在する、しかもいまだ存命中の人物を出してくるのには疑問を感じます。
>不沈戦艦さん
>何しろ、「創竜伝」に出てくるのは、「仮名」ばかりですからね

 確かに、田中芳樹関係とはほとんど関係のない話題でした。
 田中芳樹関係にも問題があるとすれば、ストーリー上の必然性でしょうね。逆に必然性がなければ匿名だろうと問題だと思います。

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