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銀英伝考察2
ヤンが殉じたシビリアン・コントロールの実態
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No. 1101
Re: Re1087/1088/1091/1092:長文な色々レス
智司 2000/6/28 05:18:58
>私が言っているのは「民主主義国家における『通常の状態での』シビリアン・コントロールにおけるチェックシステム」についてなのですから、ファシズムなどという特殊事例を持ち出して反論するのは見当ハズレもいいところです。

『通常の状態での』シビリアン・コントロールにおけるチェックシステムであれば、その例にファシズムを挙げたのは不適切でした。そのために下記のようなことになったのかもしれません。

>行政府の暴走を放置するのは政治に携わる政治家としても国防を担う軍人としても最低
政治家に関しては否定していません。これは、はっきりと述べていますよね。行政府と立法府の牽制etc。問題の軍人ですが、ここに相互に誤解が(もっとも私の言い方がまずいだけかもしれませんが)あるかもしてません。私は軍人が能動的に議会に働きかけることは、一概には認められないとしているだけです。もし軍人が能動的に議会に働きかけるのであれば、制度でそれが保障されていなければならないと考えるのです。民主制には、手続き(制度)が必要でしょう。それを守らなければ、正当性はないでしょう。
そして軍人は、議会との関係において単なる諮問機関にすぎないのだから、パワーゲームのプレイヤーではないとしているのです。行政・立法というプレイヤーとノンプレイヤーである軍部を同じ次元で考えるのは疑問があるということです。まさに冒険風ライダーさんが「議会が全ての主導権を握っている」と述べていますよね。この意味で、行政・立法・軍部の相互牽制という表現はおかしい(誤解を与える)と考えるのです。なぜなら、この表現ですと軍部の恣意的行動まで許すと解釈できてしまうからです。もちろん冒険風ライダーさんは、これを認めてはいないですが。

>軍部が議会に対して意見陳述するその内容は戦略でも戦術でもありません。それよりもさらに上位に位置する「政治」、特に「予算・人事問題」です。というのも、これらは「政治」であるにもかかわらず、軍隊指揮・統率・管理にも重大な影響を与えるからです。
冒険風ライダーさんは「政治」、特に「予算・人事問題」を想定していたわけですね。上で述べた軍人は議会との関係において単なる諮問機関は、「戦略や戦術」ではいえますが、「予算・人事問題」ではいえないということなのでしょうか。
まず「予算」ですが、これは特に「戦略」と関わりますよね。極東の平和のためには沖縄に米軍基地がなければならないというのは「戦略」に基づくものであり、予算要求の際の説明に用いられるのではないですか? 「戦略や戦術」は一概には否定できませんよ。「人事問題」は、軍部の独立性を守るために必要なものですが、軍部は人事案を提出し議会がこれを承認するというものですよね。これは、どうしても軍部の能動的行為としては考えられないのですよ。あくまでも制度としてのものとしか考えられないのです。だから議会の諮問機関とみなすのですが。

いろいろ書きましたが、結局、行政・立法・軍部の問題に関していえば、ほとんど考えに差はないと思います。冒険風ライダーさんの考えは、軍部の独立性を保持するために必要な事があって、それが破られそうになったときに軍部はそれを是正するために動くべきだというものですよね。私は、軍部の独立性は制度で保障するべきで、軍部の判断に委ねてはならないと考えているのです。例えば議会に対する意見陳述は、軍部の判断で行うのか、制度にのっとって軍部が行うのかという違いです。どちらも軍部独自の判断を述べるのには違いはないのですが、内容ではなく意見陳述する/しないという意志の有無の違いがありますよね。私は、その意志がともすれば軍部の恣意になるのではないかと考えているのです。

>私は「代表されるものと代表するものの関係の喪失」という原因など全く信じていません。しょせん人間は「民主主義の理念」などよりも「自分の生活」の方が大事なのです。
何度もいってますが「民主主義の理念」という文脈で捉えないで欲しいのですが。冒険風ライダー自身もヒトラーに関して「行政権力の権力の弱さによって深刻な政情不安に対応できなかったために国民自身が独裁者の出現を望んでいたという事情がある」と述べていますが、独裁者の出現を望んで、ヒトラーを民主的にその地位に登らせたのは国民ですよね。私のいう「代表されるものと代表するものの関係」とは、この意味なのですよ。これは理念でも何でもなく、ただ単に、国民がヒトラーを「自分の生活」を守ってくれる(国民の利益代表である)としたという現実を指しているだけです。別に「民主主義の理念」に基づいてヒトラーを選んだといっているわけではないのです。

>「政治的な権利とやらよりも先に、生きる権利を与えてほしいもんだね。食糧がないんだ。赤ん坊のミルクもない。軍隊がみんな持っていってしまった。自由や平等より先に、パンやミルクを約束してくれんかね」

このようにいった農民は、自分の生活を保障する人物あるいは政府を、自分の代表とするのですよね。この関係が「代表されるものと代表するものの関係」ですよ。「民主主義的理想とは無関係」なのです。独裁者と国民の間にも「代表されるものと代表するものの関係」は成り立つのです。その例としてファシズムをあげたのです。要するに国民が、時の政権を自分たちの代表だと考えていれば、その政権がどんなものであろうと「代表されるものと代表するものの関係」は、そこにあるのです。誤解していませんか? 私はむしろ Democracy の問題を指摘しているのですよ。

>もちろん、行政府の暴走を事前に食い止めるための方策も重要ですが、それと同時に、万が一行政府が政治的に暴走してしまった時にその暴走を食い止めるための努力を、国民や政治家は行わなければなりません。そして民主主義国家では、そのためにこそ立法府があり、言論の自由を謳歌するマスメディアがあり、国民の権利を守るための司法などといった様々なチェックシステムがあるのではないですか。

私は行政の暴走ということで、軍事力を背景に立法府もマスメディアも行政に掌握されている状況を想定していたのです。だからどうしようもないと考えたのです。立法府もマスメディアも正常な状態であるなら、冒険風ライダーさんのご意見の通りです。私もそのとおりだと思います。
ただ冒険風ライダーさんがいっているように国民は「自分の生活が大事」なのだから、軍事力によって脅迫されたとしたら、どうしようもないと考えるのではないでしょうか。少なくとも多くの国民はそうでしょう。そして私は、冒険風ライダーさんのように、それでも民主主義的理念に基づいて活動する等とは明言できないのです。そうありたいという思いはありますが、その時になってみないとわからないですから。長いものには巻かれろとなるのでしょうか。私は、銃を前にしても言い切れるほど立派な人間ではありません。それを「似非民主主義」と非難されようと、甘んじて受けるしかないのです。

>私がいつ「立法府が弱く行政府が強い事は是とする」なんて事を言いました?
>行政権力が強く、かつ立法府のチェックシステムが完璧に確立されてさえいれば、政治形態は大統領制だろうが議院内閣制だろうが別に何でも良いのですけどね。だからこそ私は政治形態にはあまり拘らなかったのですけど。

まず独裁者の台頭という文脈で「権力の強弱」を述べていたわけでしょう。それに行政府の権限を強くすれば、相対的に立法府の権限が弱くなるのは当たり前です。大統領制と議院内閣制の違いから分かりますよね。制度上、大統領制は行政の権限が強く、議院内閣制は弱いのです。だから行政権力が強い=大統領制と考えるのは自然であり、冒険風ライダーさんもヒトラーに関して行政権力が弱かったからだといっていたので、そう捉えたのです。
なにせ「行政権力は強くなければならないからこそ、立法府のチェックシステムは確立されるべきである」と発言しているわけですから。それなのに「政治形態は大統領制だろうが議院内閣制だろうが別に何でも良い」というのは、矛盾しているとしか考えられません。「政治形態は大統領制だろうが議院内閣制だろうが別に何でも良い」というのであれば、「行政権力の強弱はどうでもよく、立法府のチェックシステムさえ確立されていれば良い」ということになってしまいます。
大統領制は、行政に政治的諸問題を処理するのに十分な権限を与えなければ、政治的不安定が生じので、それを回避するため制度です。議院内閣制は、行政に強大な権限を与える事は、行政の独裁化につながるので、それを回避するための制度です。つまり行政権力の強弱は(大統領制も議院内閣制も)一長一短あり、どちらが良いとはいえません。一概に一方でなければならないとするのは、それがはらんでいる問題を正しく認識していないからなのです。いうまでもなくチェックシステムは、権限の強弱に関係なく必要です。
これを踏まえた上で、行政権力の強弱のどちら(大統領制か議院内閣制か)を選択しますか(好きですか)という問題なのですよ。で、冒険風ライダーさんは、行政権力の強い大統領制を選択しているわけです。民主制は、大統領制と議院内閣制に大別されるわけだし。
上記の大統領制と議院内閣制の説明から分かるように、独裁政権の誕生は、権限の強弱とは関係がないのです。どちらも問題を孕んでいる訳で、それゆえ様々な制度(法律・手続き・機関)によって、その危険性を回避しようとしている訳でしょう。「行政権力は強くなければならない」などという発言は、Democracy に真摯に取り組んだ人たちへの暴言です。
それから「銀英伝世界における立法府の弱さ」は、これから読みますが、今のところは必然性を感じていまん。


No. 1104
Re1097/1101:銀英伝の世界設定における人口と大量亡命の関係その他
冒険風ライダー 2000/6/29 00:33:30
>平松さん
<「50億人分の食糧」と言うのは1年間に50億人を養えるだけの量という意味なのでしょうか? だとすれば、年間の帝国の全人口の5分の1の食料をフェザーン資本が握っているという事になりますが、ダミーとはいえ、たった3つの民間企業にそれだけの食糧増産計画を任せたりするでしょうか?「50億人分の食糧」と言われてもどのくらいの期間食べられる量なのかよく分かりませんが、これも解釈が分かれる所でしょう。>

 「3つの民間企業」については、素直に「フェザーンの巧妙な政策によるもの」と解釈して良いのではないですか? 別にそれで全然支障はないかと思いますけど。
 「50億人分の食糧」の方も、普通に解釈すると「50億人が一年間に食べるだけの食糧」しか考えられませんし、8つの惑星からそれだけの食糧生産を行うのもそれほど難ししいことでもないでしょうから、これで良いのではないですか?

<技術的には問題がない事は理解出来ました。ですが、定員が200人程度なら、自分達の数倍の居候を密かに管理するのはやはり難しいのでは?前にも書きましたが、仮に事故による混乱や暴動などが起こったら手がつけられないでしょうし、万一伝染病などが蔓延したら船医だけでは手が足りなくなるでしょう。通常の客船なら近くの惑星に寄港するか当局に連絡すればいいでしょうが、亡命者を大量に輸送していてはそうもいきません。この意味でも亡命者は少数の方が管理・統制しやすいのでは?>

 ですからこれは前にも言ったとおり、亡命者達を船内の中で50〜100人程度の小集団に分け、さらに複数の隠し部屋を作って別々に隔離して管理していけば問題はないのではないですか? 船内にはそれだけのスペースは充分にありますし、この方法を使えば暴動などが起こってもかなり楽に対処する事ができます。さらに亡命者達の隠し部屋の扉を外側からしか開けられないようにしてしまえばますます効果的です。
 また伝染病などについては、乗船する前に予防接種や診断を受けるなどの対策を練るという方法もありますし、前述の複数小集団管理方式であれば、仮に万が一伝染病が蔓延したとしても被害を最小限に食い止める事も可能です。
 このように色々な技術的な工夫や分割管理方式を採用すれば、たとえ小集団であっても大集団を管理する事は充分に可能なのです。刑務所などもこのような管理方法を使って少数人数で多くの囚人を管理しているのです。これと同じように考えて良いのではないですか?

<年間の亡命者数は…うーん、これは帝国内の非合法の亡命者輸送業者及び亡命者輸送を兼業としている帝国・フェザーンの商船の数及び規模が分からないので何とも言えません。彼らも年がら年中亡命者の輸送ばかりを行っている訳でもないでしょうから、大した数ではないのでは?>

 実は同盟の人口について少し調べてみたのですが、同盟建国時の人口は「長征一万光年」を生き延びた16万人からスタートしているにもかかわらず、銀英伝本編では130億人にまで跳ね上がっているのです。つまり、たった250年の間に人口が81250倍も増大していることになります。いくら同盟における出生率が飛びぬけて高かったとしても、ただそれだけの理由ではこの増加率を全く説明する事ができません。そこで「帝国からの大量亡命による人口増大」という説が必要となるわけです。
 帝国から同盟への大量亡命が可能となるのはダゴン星域会戦以降の事ですから、それから銀英伝本編までの約130年間の間に、大量亡命と出生率の2つを駆使して人口を130億にまで引き上げなければなりません。それから考えると、年間の亡命者の数は最低でも数千万〜1億、最盛期に至っては5〜10億近くの人間が同盟に亡命していなければならないのです。そうでなければ同盟の人口増大の謎が全く説明できなくなります。
 私が大量亡命にこだわる理由はまさにここにあるのですよ。これで説明できないとなると、銀英伝には設定上における致命的な矛盾が残ってしまう事になるため、私は必死になって弁護論を考えているわけです。



>智司さん
 まず最初に言っておきたいのですが、論争する過程で論点を移動・縮小していくクセはやめていただきませか? 最初の論点と現在の論点が全く違ってしまっているではありませんか。
 特にシビリアン・コントロールについては、

軍部が立法府に意見を述べるのは行政府と立法府の癒着なのではないか?

軍が独自に動いて議会に政策の是正を働きかけるのはおかしいのではないか?

「相互牽制」という表現には誤解があるのではないか?

 と言ったように、私に反論していく度にどんどん論点が移動・後退しています。しかも最後の主張に至っては優馬さんのNo.1091の単なるパクリでしかないではありませんか。そのことについては私はすでにNo.1095において返答しております。したがってこれに関してはすでに論点自体がありません。
 私に反論したいのであれば、このスレッドにおける私の投稿を最初から全て読んでいただき、その上で最初の段階で「あなたの考え方はここが違う」という「論争における論点」をきちんと述べた上で反論すべきではないのですか? あなたの投稿を見ていると、私の反論に合わせて論点をどんどんこちら側にずらし、論点を縮小させているようにしか見えません。これではまともな議論などできるはずがないではありませんか。
 それなのに何ですか、これは↓

<それから「銀英伝世界における立法府の弱さ」は、これから読みますが、今のところは必然性を感じていまん。>

 あなたはまさかこのスレッドにおける私の最初の投稿すらも全く読まずして私に論争を挑んだわけではないでしょうね。私のこのスレッドにおける投稿は全て「最初の投稿」を前提にして書いているのです。私に反論するには最低でもそれだけは読んでいただかないと話にならないのですけど。

 それから「代表されるものと代表するものの関係の喪失」についてですけど、普通このような言葉から連想されるのは「民主主義国家における国民と政治家との関係」ですし、また大統領制について「直接投票によって選ばれた国民の代表であり、そこには確固とした代表されるものと代表するものの関係が存在する」などと言われれば、そりゃこれだと確信しますよ。これはそちらの説明不足の問題でしょう。
 はっきり言ってこんな細かい事は私にとってはどうでも良い事なのです。私にとって「政治は結果が全て」であり、結果をもたらした「原因」や「背景」こそが重要であると考えているのですから。よくもまあこんな細かい事を持ち出して私に反論しようと考えましたね。
 あなたがわざわざ「大統領制と議院内閣制について勉強しましょう」などと竜堂続のコピーみたいな事をのたまっていたから「はてさて、どういう御説を披露してくれるのだろうか」と楽しみにしていたら、実は自分と全く同じ考えだったというオチなわけですか。はっきり言って醜悪な結末でしかありませんね。


<私は行政の暴走ということで、軍事力を背景に立法府もマスメディアも行政に掌握されている状況を想定していたのです。だからどうしようもないと考えたのです。立法府もマスメディアも正常な状態であるなら、冒険風ライダーさんのご意見の通りです。私もそのとおりだと思います。>

 アレほどまでにNo.1086で私が、

<末期同盟における帝国領侵攻作戦を「選挙目的」などという理由で強行した同盟政府やトリューニヒト一派の軍部支配、銀英伝6巻におけるレベロの暴走、現実世界ならばアメリカ・ベトナム戦争における大統領府の軍部に対する過剰な政治的干渉や、日本における政治家・官僚の自衛隊支配などについて>

と、わざわざ具体例まで挙げていたというのに(特に銀英伝の方はすぐに分かるでしょう)、そこは完全に読み飛ばしてしまっていたわけですか。人様に「誤読、誤読」と言っておきながら、自分の方こそが完全に誤読しているではないですか。
 それにここからも、このスレッドにおける私の投稿を全然読んでいないという事が手に取るように分かりますね。私の投稿を読んでいたのであれば「行政府の暴走」で「軍事力を背景に立法府もマスメディアも行政に掌握されている状況を想定」などするはずがありません。まさにそうならないためにこそ立法府のチェックシステムが重要であると私は主張していたわけなのですから。
 私の投稿を「誤読」どころか「全然読んでいない」からこんな誤解をするのです。論争の基礎が全然なっていませんね。


<まず独裁者の台頭という文脈で「権力の強弱」を述べていたわけでしょう。それに行政府の権限を強くすれば、相対的に立法府の権限が弱くなるのは当たり前です。大統領制と議院内閣制の違いから分かりますよね。制度上、大統領制は行政の権限が強く、議院内閣制は弱いのです。だから行政権力が強い=大統領制と考えるのは自然であり、冒険風ライダーさんもヒトラーに関して行政権力が弱かったからだといっていたので、そう捉えたのです。
なにせ「行政権力は強くなければならないからこそ、立法府のチェックシステムは確立されるべきである」と発言しているわけですから。それなのに「政治形態は大統領制だろうが議院内閣制だろうが別に何でも良い」というのは、矛盾しているとしか考えられません。「政治形態は大統領制だろうが議院内閣制だろうが別に何でも良い」というのであれば、「行政権力の強弱はどうでもよく、立法府のチェックシステムさえ確立されていれば良い」ということになってしまいます。>

 バカバカしい解釈をする前に私の主張の主旨をきちんと理解してくださいよ。何度も言うように私の主張の主旨は、
「行政府の権限が強くなければならないからこそ、立法府のチェックシステムは確立されるべきである」
であって、大統領制についても議院内閣制についても一言半句も触れていないではありませんか。自分の硬直した公式論を振り回して勝手な解釈をするのはやめていただきたいものなのですが。
 それに最近は議院内閣制を行っている国でも「行政権力が弱い」というのが弱点であることに気づき、行政権力を強化しつつあるという事実を知っているのですか? 議院内閣制を採用しているはずの日本でも「内閣や首相の権限強化」が唱えられており、行政府の権限は強化されつつあります。つまり「行政権力が強い=大統領制」という公式自体がすでに成り立たなくなってきているです。だからこそ私は政治形態については特に言及していなかったのですけど。
 あなたの頭の中では「行政権力の強い議院内閣制」とか言ったものが全然想定できないのですか? これは全然矛盾しない政治形態なのですけど。

<「行政権力は強くなければならない」などという発言は、Democracy に真摯に取り組んだ人たちへの暴言です。>

 人様の発言を「暴言」呼ばわりする前に、まずは論争相手の主張内容をまともに読もうとすらせず、頑迷な公式論と勝手な解釈を振りまわし、挙句の果てには「論争の論点」を勝手に移動させている自分の論争姿勢を少しは顧みてはいかがです? 思い当たるフシは多々あると思うのですけど。


No. 1106
Re: 軍人と政治家の関係の参考として
かっつ 2000/6/29 11:59:52
かっつです。シビリアンコントロールに関する議論、興味深く拝見しています。

Merkatzさんは書きました
> 民主主義(シビリアンコントロール)とは違いますが、
> 軍人と政治家の在り方として、WWIIのドイツにおける、ヒトラーに対するマンシュタインの態度は興味深いものがあります。
> 軍の中にはナチスに傾倒するものもいましたが、
> 多くのドイツ軍人は職業軍人として時の政府(すなわちナチス党)に従ったまでで、
> 特別、ヒトラーの思想に敬服していたわけではありません。
> その最たる例がマンシュタイン元帥です。
> 彼はプロフェッショナルとしてヒトラーに度々進言しています。
> 有名な「マンシュタイン作戦」(アルデンヌの森を突破しフランスを電撃的に陥落させた)にしても、
> 軍事的見地から「決戦を求めずに最終的勝利は得られない」と言い続け、
> 博打的要素を恐れるヒトラーに了承させることに成功しています。
> また、対ソ戦においてもドン軍集団司令官としてその責任を全うしようと度々ヒトラーと衝突しています。
> しかしヒトラーの不興を買い、解任されました。
> 彼の回想録を読んで印象深いのは、まず熱心に手紙を書いているという点です。
> ヒトラー宛に何通も、作戦に関する自分の見識やどのようにすれば最善であるか、また、さしあたり必要な処置などを懇切丁寧に書き送っています。
> さらに部下や自分自身がヒトラーの元に赴き説明をすることもしばしばで、
> なんと半日もヒトラーの説得に費やすこともありました(結局、そのような説得が功を奏したことは一度とて無かったが)。
> マンシュタイン自身、そのような作戦外の「手間」にウンザリしていることを書き記していますが、
> それでも彼は最後まで、自分の責任を放擲することはありませんでした。
>
> 果たして、たとえ相手が独裁者と雖も自分に負わされた将兵達の運命に対して最後まで諦めなかったマンシュタインと、
> 民主国家の軍人でありながら、「給料分の仕事はしたさ」で簡単に諦めてしまうヤンとでは、
> どちらが「与えられた責任を投げ出そうとしない」(byフレデリカ)と言えるのでしょうね。

…確かに一理あると思います。しかし、民主主義というのは手続が非常に大切な政治形態です。
 Merkatzさんが例にあげるこの時期は、独裁者であるヒトラーが、既に国防軍最高司令官、陸軍最高司令官などを兼任しており、集団軍司令官であるマンシュタインの直接の上司だった(直属していた)ということは重要です。
 同盟崩壊に至るまで、ヤンの地位は、政治的指導者に直接属する立場でなく、間に統合作戦本部長(でしたっけ?手元に資料がないから忘れてしまいました)や宇宙艦隊司令長官を介しています。小牧さんが仰っていたとおり単なる辺境の一軍人に過ぎません。このような立場の者が恣意的に個別の政治家と結びついたら、それこそ民主主義の危機なのではないでしょうか。
 ヤンはその地位の制約の中で、手続きを踏んで民主主義の擁護に努めていると思います。クーデターの時は、上司である宇宙艦隊司令長官ビュコックを通じて、善処を依頼したし、「神々の黄昏」のときには、やはり上司である国防委員長アイランズの要請に応じて諮問に答えているではありませんか。
 近代国家であるアメリカやには、軍事と政治を結びつける機関がありました。日本でも、陸海軍に政治との連絡を任務とする「軍務局」が置かれていました。。ヤンはそのような機関に属していた様子もありません。政治と無関係の任務に付いている軍人が、政治に過剰に関心を持ち、立憲政治を壊してしまったのが、戦前日本の歴史です。それを考えると、ヤンも人間ですから不完全なところはありましたが、出来る範囲で精一杯やっていたと認めてもいいのではないかと思います。


No. 1107
Re1104:帝国における食糧・亡命・人口の諸問題
平松重之 2000/6/29 12:41:02

 冒険風ライダーさん

>  「3つの民間企業」については、素直に「フェザーンの巧妙な政策によるもの」と解釈して良いのではないですか? 別にそれで全然支障はないかと思いますけど。
>  「50億人分の食糧」の方も、普通に解釈すると「50億人が一年間に食べるだけの食糧」しか考えられませんし、8つの惑星からそれだけの食糧生産を行うのもそれほど難ししいことでもないでしょうから、これで良いのではないですか?

 自分が言いたかったのは、人口の5分の1にあたる50億人もの人口を1年間養えるだけの食糧増産計画をたった3つの民間企業に寡占させるのは様々な意味で危険なのではという事と、帝国政府がそういった懸念を抱かなかったのか、という事です。まあ、このあたりを考え過ぎるとまた深みにはまりそうなので(^_^;)やめた方がいいですね。

>  ですからこれは前にも言ったとおり、亡命者達を船内の中で50〜100人程度の小集団に分け、さらに複数の隠し部屋を作って別々に隔離して管理していけば問題はないのではないですか? 船内にはそれだけのスペースは充分にありますし、この方法を使えば暴動などが起こってもかなり楽に対処する事ができます。さらに亡命者達の隠し部屋の扉を外側からしか開けられないようにしてしまえばますます効果的です。
>  また伝染病などについては、乗船する前に予防接種や診断を受けるなどの対策を練るという方法もありますし、前述の複数小集団管理方式であれば、仮に万が一伝染病が蔓延したとしても被害を最小限に食い止める事も可能です。
>  このように色々な技術的な工夫や分割管理方式を採用すれば、たとえ小集団であっても大集団を管理する事は充分に可能なのです。刑務所などもこのような管理方法を使って少数人数で多くの囚人を管理しているのです。これと同じように考えて良いのではないですか?

 確かに分割管理方式を採用すればかなり楽にはなるでしょうが、それでも危険が大き過ぎる事にあまり変わりはないのでは?乗組員も刑務所内の獄吏とは違って亡命者に対してあまり高圧的な態度に出れるはずもないですし、やはり1000人を無事にかつ密かに運ぶのは難しいのではないでしょうか。密航幇助などというやばい仕事である以上、身の安全を第一に考え、無難に少数の亡命者しか扱っていなかったと思うのですが。
 読み返してみるとどうも堂々巡りになっている様な…(^_^;)。「帝国後期において大量亡命は可能か否か」という問題についてはひとまず保留という事にしませんか?智司さんへのレスも大変でしょうし…。

>  実は同盟の人口について少し調べてみたのですが、同盟建国時の人口は「長征一万光年」を生き延びた16万人からスタートしているにもかかわらず、銀英伝本編では130億人にまで跳ね上がっているのです。つまり、たった250年の間に人口が81250倍も増大していることになります。いくら同盟における出生率が飛びぬけて高かったとしても、ただそれだけの理由ではこの増加率を全く説明する事ができません。そこで「帝国からの大量亡命による人口増大」という説が必要となるわけです。
>  帝国から同盟への大量亡命が可能となるのはダゴン星域会戦以降の事ですから、それから銀英伝本編までの約130年間の間に、大量亡命と出生率の2つを駆使して人口を130億にまで引き上げなければなりません。それから考えると、年間の亡命者の数は最低でも数千万〜1億、最盛期に至っては5〜10億近くの人間が同盟に亡命していなければならないのです。そうでなければ同盟の人口増大の謎が全く説明できなくなります。
>  私が大量亡命にこだわる理由はまさにここにあるのですよ。これで説明できないとなると、銀英伝には設定上における致命的な矛盾が残ってしまう事になるため、私は必死になって弁護論を考えているわけです。

 No,1046で冒険風ライダーさんご自身がおっしゃった通り、ダゴン星域会戦直後の頃に大量の共和主義者が亡命していったのと同じく、一般の亡命者も帝国上層部の政変やそれに伴う混乱が続いていたこの時期に大量に(それこそ数十億という単位で)同盟へ亡命していったという事で説明がつくのでは?で、帝国内の混乱が徐々に鎮静化していき、それに伴って頻繁な大量亡命が不可能になったという事なのでは?


No. 1111
Re1106/1107:ヤンの責任と亡命問題
冒険風ライダー 2000/6/30 00:16:55
>かっつさん
<同盟崩壊に至るまで、ヤンの地位は、政治的指導者に直接属する立場でなく、間に統合作戦本部長(でしたっけ?手元に資料がないから忘れてしまいました)や宇宙艦隊司令長官を介しています。小牧さんが仰っていたとおり単なる辺境の一軍人に過ぎません。このような立場の者が恣意的に個別の政治家と結びついたら、それこそ民主主義の危機なのではないでしょうか。>

 しかしヤンには「民主主義擁護」という明確な目的意識があったのでしょう? そうであるのならば「辺境の一軍人」になど甘んじていないで、自分がそれなりの影響力を発揮できるような地位につけるように努力するべきだったのではないですか? そして銀英伝3巻以降における同盟政府の軍部に対する過剰な政治的干渉を食い止め、健全な国防運営を行わせることができたのはヤンしかいなかったのです。にもかかわらず、ヤンは自分がそれなりの影響力を行使できるだけの地位にのし上がっていくための努力すら全く行っていません。
 イゼルローンに閉じこもっているだけではラインハルト率いる帝国軍から同盟を守る事ができないということが理解できていなかったわけではないにもかかわらず、また政府の愚劣な政治的行為について知っていたにもかかわらず、そして自分が同盟軍最高指揮官になればかなり有益な国防運営ができる確信があったにもかかわらず、ヤンは自分の影響力を行使するどころか出世しようとすらせず「辺境の一軍人」などに甘んじていたのです。これは民主主義国家を守る軍人の立場から言っても職業倫理からしても非常に無責任な態度ではないのですか?

<ヤンはその地位の制約の中で、手続きを踏んで民主主義の擁護に努めていると思います。クーデターの時は、上司である宇宙艦隊司令長官ビュコックを通じて、善処を依頼したし、「神々の黄昏」のときには、やはり上司である国防委員長アイランズの要請に応じて諮問に答えているではありませんか。>

 ではバーミリオン会戦時におけるヤンの無条件停戦命令違反は? 同盟政府の艦船を奪うようにメルカッツ提督に要請した件は? エル・ファシル独立政府やイゼルローン共和政府における非民主的な成立過程や政治形態は? そしてそれらの「民主共和政体」の存続に加担し、帝国との無謀な戦争を行ったヤンやヤン・ファミリーの行動は?
 これらの行動は全て民主主義の手続きなど踏んでいませんし、ましてや民意に基づいたものですらありません。エル・ファシル独立政府やイゼルローン共和政府は成立過程を見ても政治形態からしても「民主共和政体」とはとても言えませんし、前二者の件に至っては同盟滅亡の直接原因にすらなっています。これでもヤンは「民主主義の擁護者」と言えるのですか?

<近代国家であるアメリカやには、軍事と政治を結びつける機関がありました。日本でも、陸海軍に政治との連絡を任務とする「軍務局」が置かれていました。。ヤンはそのような機関に属していた様子もありません。>

 というよりも、同盟における政治システム自体にこのような制度があったとは思えませんね。帝国領侵攻作戦に反対していた統合作戦本部長のシトレ元帥の意見でさえ、同盟政府の愚劣な政治決定に対して全く無為無力だったあたりからしてもそのように見えるのですが。
 国防・軍事問題に関して、専門家たる軍人の意見が全く考慮されないという体制ははっきり言って異常です。そのあたりから見ても、どうも同盟の政治体制自体に致命的な欠陥があったとしか思えないのですが。



>平松さん
<確かに分割管理方式を採用すればかなり楽にはなるでしょうが、それでも危険が大き過ぎる事にあまり変わりはないのでは?乗組員も刑務所内の獄吏とは違って亡命者に対してあまり高圧的な態度に出れるはずもないですし、やはり1000人を無事にかつ密かに運ぶのは難しいのではないでしょうか。密航幇助などというやばい仕事である以上、身の安全を第一に考え、無難に少数の亡命者しか扱っていなかったと思うのですが。>

 しかし最低でもそれだけの大量輸送をしていかないと、

<No,1046で冒険風ライダーさんご自身がおっしゃった通り、ダゴン星域会戦直後の頃に大量の共和主義者が亡命していったのと同じく、一般の亡命者も帝国上層部の政変やそれに伴う混乱が続いていたこの時期に大量に(それこそ数十億という単位で)同盟へ亡命していったという事で説明がつくのでは?>

というのと矛盾してしまうんですよね。
 一隻の商船が年二回往復で亡命者を輸送すると仮定し、そのサイクルで年間10億人を輸送するとなると、一回の航行でたった50〜100人しか輸送しない場合、最低でも輸送するための艦船が500〜1000万隻以上必要となり、様々な点で不都合が生じてしまうという問題があるのです。何しろ500〜1000万隻と言えば単純に数だけを見ても恐るべき数字であり、また銀英伝における艦船事情から言っても「それだけの艦船を作るだけの余裕があるの?」という問題が出てきます。このあたりの問題点を整合させるためにも「500〜1000人クラスの大量亡命は可能」という設定が必要となったわけです。実は本音を言うとこれでもまだ少ないぐらいなのですが、ちょっとこれ以上はさすがに無理だと思うので(^_^;;)。まあ貨物スペース全てを割いて亡命者を押し込めてしまえば、1万〜2万人クラスの輸送能力は充分にあったでしょうけど。

 まあこの亡命問題をこれ以上やっていると、さらにどんどん深みにハマッていくような気もしますので(^_^;)、平松さんの仰る通り、このあたりで「保留」という事に致しましょうか。


No. 1115
創竜外伝--副題・ある軍人の責任
新Q太郎 2000/6/30 01:57:55
冒険風ライダーさんは書きました

> 健全な国防運営を行わせることができたのはヤンしかいなかったのです。にもかかわらず、ヤンは自分がそれなりの影響力を行使できるだけの地位にのし上がっていくための努力すら全く行っていません。

>  ヤンは自分の影響力を行使するどころか出世しようとすらせず「辺境の一軍人」などに甘んじていたのです。これは民主主義国家を守る軍人の立場から言っても職業倫理からしても非常に無責任な態度ではないのですか?
--------------------------
今、不沈戦艦氏の本格的仮想小説が続いているから、私のインチキ話は大変やりにくいのだが(笑)、これに関係したフィクションを書いてみようと思います。


「創竜外伝」
ある日、竜堂兄弟の家を、前ぶれもなく訪れた老人がいた。

かなりの年配者だが、背筋はぴんと伸び、足取りはしっかりしている。
風雪を経てきたものだけが持つ威厳を、その老人は身にまとっていた。

「君達が、4人のお孫さんだね」
「あの…失礼ですがどちらさまでしょうか」
続が、警戒を解かずにたずねる。
「これは失礼した。私は君達のお爺さんに、大陸で大変お世話になった者です。
たしか今日は彼の命日の筈だ。
いきなり訪れて恐縮だが、線香の一本もあげさせてもらえんかね」

「これはわざわざ…どうぞお上がりください」始が促した。

虚飾を嫌う竜堂家は、命日だからといって仏壇をごてごて飾り立ててはいないが、それなりの供え物はしている。その前で線香の煙につつまれながら、老人はいつまでも目を閉じていた。そして、大粒の涙をこぼした。

「ひょっとして、陸軍の磐田中佐…でいらっしゃいますか」

始はかつて、祖父から「わしの会った陸軍の男で、利巧で良心的だったのは磐田ひとりだ」という話を聞いていたのだ。

「そうだ…彼は、私の一番の友人だった。
始さんといったね。君達のお爺さんは、まさに野の遺賢だった。そして、彼の先見を知るものは私だけだったろう。夜を徹して議論しては、我々は祖国が間違った道をまっしぐらに進んでいることを慷慨していたのだ。そして、あるべき姿を二人で模索していた。
まず小さい範囲では、乱れた軍律を厳罰で正す事。次に国際法を兵士に周知徹底させること、占領地において衛生・医療を住民に解放する事、外国ジャーナリストの安全と活動を保障し、世界世論を抑止力にすること、地元の知識人と資本を尊重すること。
大きくは、各民族の融和と、何より和平と撤退の道を探ること……どれもこれも、我々の考え方は正しかったと思う。あの通りに少しでも進めば、わずかなりとも悲劇を減らすことができただろうに」


その一種他人事のような言い方に、軽い反発を覚えた始は、意地悪な質問をしてみた。
「じゃあ、なぜそれを実行しようとしなかったんです」

「提案した。却下された。それで『給料分の仕事はした』んであとは黙ってた」

「……ごもっともです」

おわり


No. 1116
Re1111:亡命問題ひとまず保留
平松重之 2000/6/30 11:54:22

 冒険風ライダーさん

>  まあこの亡命問題をこれ以上やっていると、さらにどんどん深みにハマッていくような気もしますので(^_^;)、平松さんの仰る通り、このあたりで「保留」という事に致しましょうか。

 長かったですねぇ(^^;)。このままズルズルと続けても様々な部分で支障が出て来そうでしたので…。気長にお付き合い頂きありがとうございました。今後の創竜伝への鋭い批評を楽しみにしていますので(さすがにあの作品を擁護する気にはあまりなれません(^^;))、これからも頑張って下さい。自分も今少し勉強して出直してきます。


No. 1122
Re: Re1097/1101:銀英伝の世界設定における人口と大量亡命の関係その他
智司 2000/7/02 03:30:33
>@軍部が立法府に意見を述べるのは行政府と立法府の癒着なのではないか?

A軍が独自に動いて議会に政策の是正を働きかけるのはおかしいのではないか?

B「相互牽制」という表現には誤解があるのではないか?

便宜上、番号を振りました。
@は、軍部を行政の下部組織と考えた場合ですが、軍部の独立性を理由に説明されました。それゆえ行政・立法・軍部をプレイヤーとして見なす(A)のであれば、官僚が議会を動かすのと同様に、軍部が議会を動かす、つまり官僚政治に習っていえば軍部政治になる可能性があるということです。これは優馬さんの言葉を借りてもいえることだといったまでですし、軍部を諮問機関と捉えるのであれば、当然のことではないですか。だからこそ行政・立法・軍部の相互牽制は、おかしいのだと主張しているのですよ。@は私の印象が誤りのためですし、A=Bでしょう。
あくまでも私は「相互牽制」という言葉から受ける印象(軍部の恣意を許しかねないというもの)に関して述べていた訳ですし、それに対して、冒険風ライダーさんは軍部独自の判断に基づく行動を認めると主張してきた訳でしょう。この対立構造は、一貫して変わっていませんよね。
それに冒険風ライダーの意見が、軍部の独自の判断を認めるといっておきながら、一方で当たり前といえば当たり前だけれども、例えば行政が軍部を抑圧した際に、議会へ訴えるということなどに限定していますよね。これを私は軍部の恣意性を認めないと解釈したのですが、違うのですか? 私は前者だけで当初は議論していたけれど、後者の意見が途中で出てきたので、これを考慮するのは当然ではないですか? それとも私に冒険風ライダーさんの意見の一方的決め付けという醜悪なことをしろとでもいうのですか?
それから、この問題に関しては、これ以上の議論は無駄だと思います。ただ、恣意的解釈の危険性(戦前の日本の軍部の暴走が、統帥権=天皇のためであれば何でも許されると解釈したことに発していた事など)が、私の念頭にはあったことは述べておきます。冒険風ライダーさんの発言だと、こうした解釈を許してしまいかねないので。というよりそのまま制度化されたら、悪意のある人間だったら、必ずするでしょう。だから厳密にいえば、同じ意見ではありません。こうした一見瑣末な部分をきちんとしておかないとマズイと考えている訳です。冒険風ライダーさんは、人間の善性に委ねているように見えるのですよ。
でも、これを醜悪な結末というのであれば、フレームの方が良かったんですか?

>「代表されるものと代表するものの関係の喪失」についてですけど、普通このような言葉から連想されるのは「民主主義国家における国民と政治家との関係」ですし

ファシズム(ルイ・ボナパルト)を最初から出していますが、これを民主主義的理想に基づく代表されるものと代表するものの関係と判断されたのであれば、冒険風ライダーさんの理解不足でしょう。まさかファシズムが民主主義的理想に基づく等と考えている訳ではないでしょうに。

>はっきり言ってこんな細かい事は私にとってはどうでも良い事なのです。私にとって「政治は結果が全て」であり、結果をもたらした「原因」や「背景」こそが重要であると考えているのですから。

つまり、自分が関心のない意見は、どうでもいいという訳ですね。政治学は細分化されているとはいえ、代表されるものと代表するものの関係は、重要なテーマの一つなんですが、そう思うなら御自由に。でも私の意見はアレントやハイデッガーがまさに述べている事なんですけどね。もともとはマルクス?だったかな。いずれもファシズム研究の第一人者ですが、たぶん彼らよりも冒険風ライダーさんの方が賢いのでしょうね。

>「行政府の権限が強くなければならないからこそ、立法府のチェックシステムは確立されるべきである」
であって、大統領制についても議院内閣制についても一言半句も触れていないではありませんか。

おやおや、冒険風ライダーさんが、ファシズムは議院内閣制からしか生じていないということを受けて、行政府の権限が弱いと言及し、行政府の権限が強いものとして大統領制をあげていた訳でしょう。だからそれにのって議論したのですよ。だいたい「行政府の権限が強くなければならないからこそ、立法府のチェックシステムは確立されるべきである」というのは、私が大統領制だから(行政の権限が強いから)といって必ずしもいいとは限らないと指摘してからの言説です。それで、この矛盾をどう説明してくれるのかなと思った訳です。
もともと行政府の権限の強弱を問題にしていたのは、独裁者の誕生の回避と行政権力の強弱の関係だったはずです。互いに熱くなったのか少々ずれてきていますが。これに関して、行政府の権限が強ければ独裁者は生まれないとしてきたのが、冒険風ライダーさんでしょう。それに対し、私は、行政府の権限の強弱と独裁者の誕生は無関係だといってきた訳ですよね。まあ、この件に関しては、フセイン大統領の例を挙げたらレスがなく「政治体制は何でもいいのだ」と述べている訳ですから、否定できなかったんでしょうけど。
現在の議院内閣制における行政権力の強化の流れは、「意思決定のスピード」という問題に関してですよ。独裁者の誕生とは関係のないところから出てきたことですし、私に何をいえというのでしょうか? こんなことを持ち出すなんて、おかしくないですか?
独裁者の誕生と行政府の権限の強弱は関係ないのであり、この流れで「行政権力は強くなければならない」と言い切ることはできないと主張するのが、どこがおかしいのでしょうか? それは相対的にしか言えないことなのだといっているだけなのに、馬鹿馬鹿しい解釈云々とは、理解に苦しみますね。
冒険風ライダーさんこそが、「論争の論点」を勝手に移動させているではないですか。

>人様の発言を「暴言」呼ばわりする前に、まずは論争相手の主張内容をまともに読もうとすらせず、頑迷な公式論と勝手な解釈を振りまわし、挙句の果てには「論争の論点」を勝手に移動させている自分の論争姿勢を少しは顧みてはいかがです?

という前に、私の意見を決め付けて、似非民主主義者呼ばわりした人に言われてもね。私は、少なくとも間違っていると思えば、その都度訂正していたけれど、冒険風ライダーさんにいたっては、何一つ訂正しないし、中傷までするのですから。


No. 1123
モノの見方
モトラ 2000/7/02 04:25:40
お二人の議論を傍聴させていただいたところ、冒険風ライダーさんの姿勢は「ある事象に対する仮説を立てて、その検証を重ねて正誤を確認する」智司さんは「ある事象に対して、予め用意した結論に合わせて解釈する」…といったところでしょうか。

>という前に、私の意見を決め付けて、似非民主主義者呼ばわりした人に言われてもね。私は、少なくとも間違っていると思えば、その都度訂正していたけれど、冒険風ライダーさんにいたっては、何一つ訂正しないし、中傷までするのですから。

中傷ではなく、批判です。冒険風ライダーさんは、現状、何一つ訂正する必要がないからそうなさっているのでしょう。自分自身の考えを疑う謙虚さが、智司さんには不足しているように思われます。


No. 1126
Re1106: ヤンは本当に出来る範囲で精一杯やっていたか?
Merkatz 2000/7/02 08:48:09
かっつさん、こんにちは。

>Merkatzさんが例にあげるこの時期は、独裁者であるヒトラーが、既に国防軍最高司令官、
>陸軍最高司令官などを兼任しており、集団軍司令官であるマンシュタインの直接の
>上司だった(直属していた)ということは重要です。

はい、もちろんそのことは知っています。
あの投稿には書きませんでしたが、マンシュタインは直接ヒトラーに諫言する以外にも、ツテを頼りに上申するということもしており、おそらくヒトラーがただの政治家だったとしても、同じように努力を惜しまなかったであろうと思ったからです。
それにマンシュタインの忠告内容は、たんに戦場の一局面に限らず、戦争全体のことまで及んでいます。これは政治家としてのヒトラーを意識していたからではないでしょうか。
いずれにしてもマンシュタインは、ヒトラーが軍における上司であり、かつ軍部の上に立つ政治家でもあるからこそ、なおのこと自身の責任の重大さを痛感し、必死になってそれを果たそうとしたのでしょう。
仮にマンシュタインの熱意が、軍事に限定されるものであったとしても、ヤンと充分比較できると思います。特に酷いと思うのがヤンの第二艦隊作戦参謀時代ですね。
ヤンは一度は進言しますが、それが却下されると「まあいい。給料分の仕事はしたさ」であっさり引っ込んでしまいます。しかし、それで済むことでしょうか?一介の作戦参謀とはいえ、彼は何十万もの将兵の命に関わる仕事をしているのですよ。それを「給料分の仕事はしたさ」で片づけられては、下っ端の兵士は堪りませんよ。
もし、もっと強硬に進言していたら、つまりヤンが「給料分以上の」仕事をしていたら、死ななくてよかった兵士がいるかもしれない。アスターテなどは特にそう思いますね。
そう考えると、ヤンは軍人としての責務を一体何と考えていたのかと疑問に思います。
ヤンは地位と責任という観念が、根本的に欠落しているか、もしくは希薄であるとしか思えないのです。

冒険風ライダーさんの指摘といくらかは重なりますが、

>ヤンはその地位の制約の中で、手続きを踏んで民主主義の擁護に努めていると思います。

というのは、私も到底そうは思えません。
クーデターの時は、私的にビュコックに会うという形でしたが、公的に問題にした方が、遥かに効果が高かったのではないですか?
問題が公になればクーデター派も動きにくくなるでしょうし、辺境の軍指令官とはいえ、同盟の英雄ですよ。その言動にはそれなりの政治効果が付随するのではないですか?
もしヤンが本気で民主主義の擁護に努めるならば、そういった己の虚像を利用することすら考慮すべきだったのではないでしょうか。

>それを考えると、ヤンも人間ですから不完全なところはありましたが、出来る範囲で精一杯やっていたと
>認めてもいいのではないかと思います。

冒険風ライダーさんご指摘のように、同盟の政治システムが不明のため言及できない部分はありますが、
少なくとも「出来る範囲で精一杯やっていた」とは到底思えません。
ヤンの地位、名声などを考慮すれば、彼はその意志さえあればより多くの命を救えたと思います。
彼は故意に「前線の一軍人」という枠を自分に嵌めて、余計な努力をしなくていいように回避した、
言い換えれば、わざと「給料分の仕事だけしていればよい」状態にしていたのではないでしょうか。

軍に限定するとしても、ヤンがマンシュタイン並の熱意をもって、直接の上司は言うに及ばず、ありとあらゆる軍関係者、およそ自分が手の届きうる範囲すべてに、働きかけていたら、同盟はもっと違った歴史を歩んでいたかもしれないと思うのは間違っているのでしょうか?


No. 1128
Re1122:智司氏への論争終結宣言
冒険風ライダー 2000/7/02 18:33:22
<@は、軍部を行政の下部組織と考えた場合ですが、軍部の独立性を理由に説明されました。それゆえ行政・立法・軍部をプレイヤーとして見なす(A)のであれば、官僚が議会を動かすのと同様に、軍部が議会を動かす、つまり官僚政治に習っていえば軍部政治になる可能性があるということです。これは優馬さんの言葉を借りてもいえることだといったまでですし、軍部を諮問機関と捉えるのであれば、当然のことではないですか。だからこそ行政・立法・軍部の相互牽制は、おかしいのだと主張しているのですよ。@は私の印象が誤りのためですし、A=Bでしょう。
あくまでも私は「相互牽制」という言葉から受ける印象(軍部の恣意を許しかねないというもの)に関して述べていた訳ですし、それに対して、冒険風ライダーさんは軍部独自の判断に基づく行動を認めると主張してきた訳でしょう。この対立構造は、一貫して変わっていませんよね。>

 ウソをついてはイケマセン。そもそも一番最初に「立法府と行政府との癒着」なるシロモノを「論点」として持ち出し、私の反論に合わせて論点を変えてきたのはそちらですし、「軍部が独自の意見を立法府に対して述べようと全ての決定権は立法府にあるから『軍部が独自に動く動かない』は全く関係ない」と私が主張したのに対して、全然関係のない「相互牽制の表現による誤解」を持ち出してきたのもそちらです。最初からこれが問題だったのであれば一番始めにそう言っていれば良かったのです。そうすればここまで論点がこじれる事もなかったでしょうに。
 そもそもあなたは自分の反論の主旨が間違っていたと判断した時点で自分の過ちを全面的に認め、その上で自分の論点を改めて整理した上で反論すべきではなかったのですか? にもかかわらず、あなたは私の反論を「取ってつけたような形で」肯定したばかりか、まるで私の反論を自分自身で展開していたかのように論調を進めた上で「別の論点」を持ち出しているではないですか。これが「論点のスリカエ」でなくて何だというのでしょうか。

<つまり、自分が関心のない意見は、どうでもいいという訳ですね。政治学は細分化されているとはいえ、代表されるものと代表するものの関係は、重要なテーマの一つなんですが、そう思うなら御自由に。でも私の意見はアレントやハイデッガーがまさに述べている事なんですけどね。もともとはマルクス?だったかな。いずれもファシズム研究の第一人者ですが、たぶん彼らよりも冒険風ライダーさんの方が賢いのでしょうね。>

 それで? アレントやハイデッガーやマルクスがファシズム研究の第一人者だからといって、それが私の主張とどのように関わると言うのですか? まさかアレントやハイデッガーやマルクスについて何も知らなければ、独裁性誕生やファシズムについて言及してはイケナイとでも言うのではないでしょうね。
 第一、政治学における「代表されるものと代表するものの関係」というのは本来「独裁性誕生の理由」という論点に基づいて出されただけのものであり、独裁性誕生の過程における双方の主張内容がほとんど同じである事を確認した以上、勝手に持ち出されたそちらの主張にそれ以上付き合う理由など当方には全くありません。
 どうしてもその課題について述べたいと言うのであれば、新たにスレッドを作り、万人に自分の正しさを訴えてみればいかがです? やったとしても私は参加しませんけど。何しろ全然関心がないもので。

<おやおや、冒険風ライダーさんが、ファシズムは議院内閣制からしか生じていないということを受けて、行政府の権限が弱いと言及し、行政府の権限が強いものとして大統領制をあげていた訳でしょう。だからそれにのって議論したのですよ。だいたい「行政府の権限が強くなければならないからこそ、立法府のチェックシステムは確立されるべきである」というのは、私が大統領制だから(行政の権限が強いから)といって必ずしもいいとは限らないと指摘してからの言説です。それで、この矛盾をどう説明してくれるのかなと思った訳です。>

 だから私は「大統領制と議院内閣制」には一言半句も言及していないと何度言ったら理解していただけるのでしょうかね。何度も言いますけど私は「行政権力が強い弱い」としか言っていませんし、その理想を一番実現している例としてアメリカ大統領制を挙げたまでの話です。それが「大統領制と議院内閣制」に結びつくのはあなたの頭の頑迷な公式論の中だけの話でしょう。私はあなたの考えに基づいて発言しているわけではないのでそういう意味には取っていないのです。自分だけで考えている公式論をムリヤリ論争相手の主張に当てはめて考えるクセはやめましょう。
 それに「行政府の権限が強くなければならないからこそ、立法府のチェックシステムは確立されるべきである」という意見はNo.998ですでに述べていますし、最初の論争の時にこの投稿番号を指摘してもいたのですけど、残念ながら全く読んではいただけなかったようですね(T_T)。あなたは他人と論争をする前に、まずは論争相手の投稿を全て読むという事から始めた方が良いのではないですか?

<という前に、私の意見を決め付けて、似非民主主義者呼ばわりした人に言われてもね。私は、少なくとも間違っていると思えば、その都度訂正していたけれど、冒険風ライダーさんにいたっては、何一つ訂正しないし、中傷までするのですから。>

 アレはあなたの「行政府が暴走したらそれまで」という主張に対し、私がそれなりの根拠をつけて評価してさし上げただけの話なのですけど。そしてその評価に対して「あれは私の解釈違いでした」と逃げた挙句、またしても論点のスリカエを行ったのはどこのどなたでしたっけ?
 あなたの致命的な間違いは、そもそも私がこのスレッドにおいて一体何を言っているのかを全然把握しようとすらせずに私に論争を挑んだ事にあります。何しろ私の投稿を全然読んでいないというのですから。したがって、

<この問題に関しては、これ以上の議論は無駄だと思います。>

という意見に私も全面的に賛成です。論争の基本が全然なっていないような相手と議論するなど労力の無駄でしかないですしね。
 というわけで私はあなたとの議論を打ち切り、このスレッド内におけるあなたからの以後のレスにも一切応じない事を宣言しておきましょう。今まで御付き合いくださり、どうもありがとうございました。


No. 1131
半可通の若い衆へ
優馬 2000/7/03 04:16:40
智司さんへ。

> つまり、自分が関心のない意見は、どうでもいいという訳ですね。政治学は細分化されているとはいえ、代表されるものと代表するものの関係は、重要なテーマの一つなんですが、そう思うなら御自由に。でも私の意見はアレントやハイデッガーがまさに述べている事なんですけどね。もともとはマルクス?だったかな。いずれもファシズム研究の第一人者ですが、たぶん彼らよりも冒険風ライダーさんの方が賢いのでしょうね。

・・・貴兄は、ご自分の知人や先輩に対しても、このような非礼なものの言い方をされる人物か?
1883年没のマルクスが「ファシズム研究の第一人者」であるかどうかという「瑣末な」ことは置いといても、極めて礼儀を失したものの言い方です。このような言説を読ませられるのは、迷惑であるのでハッキリ申し上げる。
ネット上で匿名の議論をする場合だからこそ、礼儀と相手に対する配慮が必要です。
貴兄の元気が良いのは認めるが、言っておられることは「生かじりの半可通」に過ぎません。客観的に見ると、貴兄はとっくに論破されていますよ。



No. 1136
Re: Re1122:論争終結宣言受諾
智司 2000/7/05 06:20:41
結局、冒険風ライダーさんは、議論とは最初の争点をはずしてはいけないという教条主義者だったのですね。相互牽制という言葉から生じた疑問が、議論していく中で誤解だったと分かったからこそ、相違点は軍部の能動的行為を認めるか否かだけでしかないと訂正したのですよ。訂正と受け取ってもらえなかったのは、こちらの不手際かもしれませんが、代表されるものと代表するものの関係を、民主主義的理想と決め付けた方なのだから、そちらの読解力の無さも間違いなくありますよね。でも、相互牽制という言葉から、「軍部が独自の意見を立法府に対して述べようと全ての決定権は立法府にあるから『軍部が独自に動く動かない』は全く関係ない」という意見を想定することなどできないですけど。これは、過去ログを良く読まなかった私のせいですが。

>政治学における「代表されるものと代表するものの関係」というのは本来「独裁性誕生の理由」という論点に基づいて出されただけのものであり、独裁性誕生の過程における双方の主張内容がほとんど同じである事を確認した以上、勝手に持ち出されたそちらの主張にそれ以上付き合う理由など当方には全くありません。

この件に関しては、冒険風ライダーさんに非がありますよ。過去ログを読んだらどうですか? 一旦、認めておきながら、私が確認すると、そんなこと認めていないと言ったのをお忘れになったんですか? あなたの主張する政治的問題に対処できなかったということが二次的要因であり、代表されるものと代表するものの関係が一時的要因であるという私の指摘のことですよ。政治的問題への対処が一時的要因でないのなら、これを理由に行政府の権限を強くするべきだとは、必ずしもいえないということなんですけどね。自分だけいい子ぶるのはやめませんか? スターウォーズ計画の例をあげて、何が言いたかったのかという質問にもレスをしてくれませんでしたし、都合の悪いことを無視するのは、あなたもですよね。

「行政府の権限が強くなければならない」ということに対して、大統領制の例を挙げて必ずしも強いことがいいとは限らないと指摘したのに対し、反論しなかったのはあなたでしょう。それなのに、こんな発言をするのは何故なのかわからないんですよ。イラクの大統領制を例に挙げましたよね。だから、権力の弱いとされる議院内閣制でも必ずしもいいとはいえないのだということで、行政府の権限の強弱はどちらがいいとは一概には、いえないと指摘したのですよ。あなたが受け入れやすいようにね。それに政治学ではこの図式は当然のものですよ。私だけではないのですよ。いい加減、自分の都合の悪いことを、相手の一人よがりと決め付けるのは、止めたらどうですか?
「立法府のチェックシステムは確立されるべきである」といのは、当たり前でしょう。三権のバランスを保つためには必要です。しかし、これって、行政府の権限の強弱とは関係ないんですけどね。この文脈だと、行政府の権限が弱ければ、立法府のチェックバランスは確立されなくてもいいと受け取られても仕方ないですしね。

>あなたは他人と論争をする前に、まずは論争相手の投稿を全て読むという事から始めた方が良いのではないですか?

これは、甘んじて受けましょう。相互牽制という言葉に引きずられたのは、確かなわけですから。しかし、私も忠告しましょう。意見を述べる際に、誤解されやすい表現は止めるべきですよ。実際、相互牽制に関して、優馬さんも誤解されると指摘していましたよね。そうそう、頑迷な公式論と言い張らなければ、自分の正しさをいえないなんてね… 反論するなら、別の見解を示したらどうですか? あなた自身が、私の議論のあり方について文句を述べたようにね。まるで、小中学生と議論しているようでしたよ。絶対に自分の非は認めないところなんかは、特にね。
そうそう、意思決定のスピードの問題も、政治システム全体の問題だから、当然視されていますね。これも行政権力の強弱とは関係ないんですが。このあたりを結び付けようとする、訳のわからなさが、あなたの特徴でしょう。頑迷な公式論にさえならないのだから、醜悪とさえいえないほどヒドイですね。
それから、誹謗中傷することが相手を評価することなのであれば、人格を疑われますよ。似非民主主義者呼ばわりするのではなく、例えば、そう呼ばれかねないと思われますが…という言い方でも良い訳ですから。感情が剥き出しになるところなんかは、笑わしてもらいました。まあ、何にせよ、議論が終わることは良いことです。議論の必要無しと指摘した事柄に、延々と愚痴をこぼすあなたが、終了宣言してくれたので、ホッとしてます。議論相手が厨房だったなんて思わなかったし、いい加減、面倒になってたので。では、さようなら。


No. 1137
Re: Re1122:論争終結宣言受諾
モトラ 2000/7/05 07:20:34
「教条主義者」「自分だけいい子ぶる」都合の悪いことを無視する」
…よくもまぁ。優馬さんの書き込みを読んでなお、それらの無礼な物言いが全て自分に”だけ”跳ね返ってくることに気づかないのですか?
何を言ってもわからない人にはわからないもんですが(昔の私がそうだった)、一言。

「もっと謙虚になりなさい」

1131番に優馬さんが書き込まれたことは、傍聴されている方の大半が、あなたに対して、だいぶ前から感じていたものを代弁されています。


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