反銀英伝・設定検証編
2−B

銀英伝世界における各国の国力分析(2)

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コンテンツの総収録投稿数152件の内、23〜35件目の投稿を掲載

収録投稿23件目
board4 - No.2271

経済から見た銀英伝

投稿者:蜃気楼
2002年07月04日(木) 19時25分

 はじめまして、まだ途中までしか読んでいないのでひょっとしたらすでにどなたか考察している方がいらっしゃるかもしれませんが経済面から銀英伝を見るとどうなるでしょうか?
 帝国においては軍人になるくらいしか庶民に栄達の道はなく、一方貴族たちはその特権を活かしてなんらリスクを負うこともなく儲けています。ミッターマイヤーの父親の言葉と、フェザーンの商人の言葉より。
 このような社会が経済的に見て活力を持つとは思えません。近代資本主義と比べればその効率はかなり劣るのではないでしょうか?

 ですから同盟と帝国の国力は一度同盟が追いつけばあとは追い越すだけで、その差は開き続ける一方のはずですが、何故か、130年も戦争を続けています。このことから同盟の経済にも何らかの致命的な欠陥があると推察されるのですが、経済関係の描写が少ないことからどのような欠陥か推察できません。
 どなたかうまい説明を考えてはくれないでしょうか?

収録投稿24件目
board4 - No.2273

Re:経済から見た銀英伝

投稿者:イッチー
2002年07月05日(金) 03時41分

> はじめまして、まだ途中までしか読んでいないのでひょっとしたらすでにどなたか考察している方がいらっしゃるかもしれませんが経済面から銀英伝を見るとどうなるでしょうか?
>  帝国においては軍人になるくらいしか庶民に栄達の道はなく、一方貴族たちはその特権を活かしてなんらリスクを負うこともなく儲けています。ミッターマイヤーの父親の言葉と、フェザーンの商人の言葉より。
>  このような社会が経済的に見て活力を持つとは思えません。近代資本主義と比べればその効率はかなり劣るのではないでしょうか?

江戸時代の日本を考えれば比較的わかりやすいのではないでしょうか?江戸時代は人々は士農工商の身分制度にがんじがらめになった封建社会のように感じる人が多いようですが、実際には功績のあった農民や町人が武士にとりたてられたり(二宮尊徳など)、金の力で富裕な農民や町人が武士の身分を買ったり、養子にはいったりして、階級を上昇することは可能でした。また、一応、職業は世襲とされていましたが、農民のなかには農業に見切りを付けて都市に流れ込み、別の職業に就く者が数多くいました。(そういった人たちは公的には出稼ぎ扱いとされ、明治初めに壬申戸籍が作成されたときに百姓と記載されました。今日の歴史書はそれを基にしているため、江戸時代の農民の割合は80%以上などと記載しています)このように、表向き、身分制度で縛られながらも、江戸時代は割合身分が流動した時代で、物資や人間の流通は活気に満ちて、元禄文化や化政文化といった町人文化が栄えました。
おそらく、銀河帝国も江戸時代の日本と同じような社会なのではないでしょうか。軍の高級将校や閣僚・高級官僚になるには貴族出身でないと難しいでしょうが、平民出身であっても学問や産業振興、科学技術の分野などで功績をあげれば貴族に登用される道が開けていたのではないでしょうか。また、ビジネスの世界ではおそらく身分による差別はなかったでしょうから、平民階級でもビジネスに成功して巨万の富を築き、没落した貴族の身分を買ったり、娘を嫁にもらったりして(ロイエンタールの父が良い例)自分のステイタスを上げることは十分可能だったのではないでしょうか。
また貴族と言ってもブラウンシュヴァイク公やリッテンハイム候のような名門の大貴族ならば、広大な領土と様々な特権で贅沢三昧の生活が送れたでしょうが、江戸時代の中小の大名が遣り繰りに苦しんだように、銀河帝国の中小の貴族たちの台所もそんなに豊かではなかったのではないでしょうか。マリーンドルフ伯がどこかの会社に投資して少し損をしたとかいうキュンメル事件のときにでてきたと思いますが、貴族の中には投資に失敗して財産を失った者も少なくなかったと思います。(だから貴族がリスクなしで儲けているとはいえない)
ところで、銀河帝国を時代劇に例えるならば、
銀河帝国皇帝が将軍様、アンネローゼが大奥に召抱えられた浪人の娘、ラインハルトが将軍様の姉への寵愛によって大名に取立てられた若侍、キルヒアイスがそんな若侍に健気に尽くす小姓、ブラウンシュヴァイク公やリッテンハイム候が次期将軍を狙う御三家、アンスバッハがブラウンシュヴァイク家の家老といったところでしょうか?(笑)

>  ですから同盟と帝国の国力は一度同盟が追いつけばあとは追い越すだけで、その差は開き続ける一方のはずですが、何故か、130年も戦争を続けています。このことから同盟の経済にも何らかの致命的な欠陥があると推察されるのですが、経済関係の描写が少ないことからどのような欠陥か推察できません。
>  どなたかうまい説明を考えてはくれないでしょうか?

おそらく、軍事費が予算を圧迫していることと、フェザーンがダミー会社を通じて同盟経済を牛耳っているのが原因なのではないでしょうか?別のスレで考察しましたが、私の計算だと同盟の軍事費は国家予算の50%前後に達しています。これは戦時中とはいえかなりの効率です。その分、経済開発にまわされる予算は縮小されるでしょうから、設備投資や辺境星域の開発は後回しにされ、経済は沈滞します。フェザーンの目的は戦争の継続ですから、経済を握ったフェザーンは同盟が強くなりすぎないよう様々な工作をするでしょう。さらに、人的資源の面でも同盟は帝国の1.5分の1程度の人口しかありません。総力戦を続けていけば、同盟国内での兵役年齢の人口のほうが先に減少し、老齢者や年少者がその代わりをつとめることになります。これでは生産性は上がるどころか下がる一方でしょう。(ホワン・ルイが指摘するように)さらに、帝国では政治犯を奴隷階級に落とし、鉱山などで強制労働されていますから、ほとんど0に近いコストで軍需品の原料を手に入れることが出来ます。一方、同盟はそのような非人道的なまねは出来ないでしょうから、高いコストで原材料を手に入れなければなりません。このあたりも同盟が帝国に対して経済面で不利な点ではないでしょうか?
と言う風にわたしは本編に合う様に分析しましたが、私自身はゴールデンバウム王朝が500年も続くのと、130年も帝国・同盟の戦争が続くのは明らかにおかしいと思っています。

収録投稿25件目
board4 - No.2276

レスありがとうございます

投稿者:蜃気楼
2002年07月05日(金) 14時40分

銀河帝国が江戸時代の日本のようなものだったということも、江戸時代がそれほど酷い時代ではなかったということにも賛成です。むしろ江戸時代の日本というのは近代以前における理想的な社会の一つだったと思っています。ただ近代資本主義経済と比べると効率においてはかなり落ちると思います。仮に江戸時代の身分制度を維持していたとしたら今の日本の経済力とは比べ物にならないほど低かったと思います。まあこれは私が資本主義の礼賛者だというだけのことかもしれませんが。

>帝国では政治犯を奴隷階級に落とし、鉱山などで強制労働されていますから、ほとんど0に近いコストで軍需品の原料を手に入れることが出来ます。一方、同盟はそのような非人道的なまねは出来ないでしょうから、高いコストで原材料を手に入れなければなりません。このあたりも同盟が帝国に対して経済面で不利な点ではないでしょうか?

まずこれから反論します。やり易いので。政治犯に奴隷労働をさせるというのは一見経済的なようですが、実は、「政治犯が社会においてなしえたはずの貢献」というコストが掛かっています。無論ただ飯を食わせるよりはましですが。そもそも、ここで考察する必要があるほど多くの政治犯がいたのでしょうか?

>別のスレで考察しましたが、私の計算だと同盟の軍事費は国家予算の50%前後に達しています。これは戦時中とはいえかなりの効率です。その分、経済開発にまわされる予算は縮小されるでしょうから、設備投資や辺境星域の開発は後回しにされ、経済は沈滞します。

これが1番説得力がありそうです。ただ、予想以上の戦果を挙げたときなどに戦費を節約したり、守勢に回ることで(補給線や地理的要因で防御側が有利)戦費を減らし余剰分を設備投資に回せばあとは 設備投資>経済成長>税収増大>設備投資のサイクルで鼠算式に同盟の国力が増大し帝国を圧倒できます。もっともこの程度の戦略を立てられる政治家が同盟にいなかったとしても不思議じゃないですが。結局のところ130年も戦争を続けるには両国の潜在的な経済成長率(軍事支出が0の場合の成長率)がほぼ同じでないといけません。たとえ1%違っていても130年では大きな差が出ます。

>人的資源の面でも同盟は帝国の1.5分の1程度の人口しかありません。総力戦を続けていけば、同盟国内での兵役年齢の人口のほうが先に減少し、老齢者や年少者がその代わりをつとめることになります。これでは生産性は上がるどころか下がる一方でしょう。

 同じ10億人の兵士が死んだとしても同盟と帝国ではその意味が違うということですね。ところで20代30代の人間が少ないというのは負けが込んできた時のそれも軍内部だけの話だと思っていましたが慢性的でしかも社会全体の話だったのですか?今手元にテキストがないんで、すみません。

あとフェザーン関係の指摘ですが、フェザーンが同盟の経済発展を抑制するのは難しいと思います、どこの企業が自分のところの子会社の業績をわざと低下させるでしょうか?利益を本社が吸い上げるという手もありますがそれを長く続けると今度はフェザーンが肥大化します。ん?待てよ何でフェザーンの国力が肥大化していないんだ?ろくに軍事費もかけず商人の国というくらいだから資本主義だったはずなのだから、同盟から吸い上げなくても130年の間にゼン銀河を制圧できるくらい強大化してもよさそうなものだが、、フェザーンよおまえもか!(笑)どうやら銀英伝の世界では資本主義は絶滅しているようです。

収録投稿26件目
board4 - No.2277

Re:レスありがとうございます

投稿者:IK
2002年07月05日(金) 18時13分

蜃気楼さんへ。
以前、友人とこのあたりについて議論した時、ほぼ同様の結論に達しました。
独裁専制国家が資源集中によって短期的に自由主義国家を圧することはあっても、長期的にはその非効率性によって自由主義国家の敵とはなり得ないというのはソ連の崩壊を見た我々にはもはや歴史の常識でしょうね。
但し、自由というのは自己増殖を行いますので、国家の中心核が希薄になった時、崩壊にいたるか、専制政治に循環するという現象はまま見られます。ただフリー・プラネッツではそこまで状況は進行しているようには見られませんでしたが。
私の結論は、あの小説の設定(政治的なものに限っての話ですが)は現実性に乏しいというものです。

収録投稿27件目
board4 - No.2278

Re:レスありがとうございます

投稿者:イッチー
2002年07月05日(金) 19時36分

> 銀河帝国が江戸時代の日本のようなものだったということも、江戸時代がそれほど酷い時代ではなかったということにも賛成です。むしろ江戸時代の日本というのは近代以前における理想的な社会の一つだったと思っています。ただ近代資本主義経済と比べると効率においてはかなり落ちると思います。仮に江戸時代の身分制度を維持していたとしたら今の日本の経済力とは比べ物にならないほど低かったと思います。まあこれは私が資本主義の礼賛者だというだけのことかもしれませんが。

私のレスはわかりにくいところが多々あったと思われますが、私の意図を正確に把握してくださった感謝いたします。銀河帝国は前近代的な資本主義としては高度だが、近代資本主義には効率の面で劣るという段階にあると思われます。
これは作品に出てくる数字からも推測されます。フェザーンを1とした場合、人口比では帝国12.5・同盟6.5となります。ところが、国力比では帝国4・同盟3.3となり、1人あたりの経済力は帝国は同盟の3分の2、フェザーンの3分の1しかありません。

> まずこれから反論します。やり易いので。政治犯に奴隷労働をさせるというのは一見経済的なようですが、実は、「政治犯が社会においてなしえたはずの貢献」というコストが掛かっています。無論ただ飯を食わせるよりはましですが。そもそも、ここで考察する必要があるほど多くの政治犯がいたのでしょうか?

ラインハルトの改革のなかに「農奴の解放」というのがあったので、農奴または奴隷階級におとされた政治犯(とその子孫)がたくさんいたと思ったのですが、作品内では農奴=小作農の意味で使われているのかもしれません。あるいは数は少なく、農奴解放は象徴的な意味しかなかったのかもしれません。(明治維新のときの身分解放令みたいなもの)
>
> これが1番説得力がありそうです。ただ、予想以上の戦果を挙げたときなどに戦費を節約したり、守勢に回ることで(補給線や地理的要因で防御側が有利)戦費を減らし余剰分を設備投資に回せばあとは 設備投資>経済成長>税収増大>設備投資のサイクルで鼠算式に同盟の国力が増大し帝国を圧倒できます。もっともこの程度の戦略を立てられる政治家が同盟にいなかったとしても不思議じゃないですが。結局のところ130年も戦争を続けるには両国の潜在的な経済成長率(軍事支出が0の場合の成長率)がほぼ同じでないといけません。たとえ1%違っていても130年では大きな差が出ます。

同盟はもともと長征1万光年に生き抜いた16万人余の子孫がつくった国でダゴン星域会戦のときは取るに足りない小国だったのでしょう。そんな小国の経済成長が高くても帝国とは勝負になりません。帝国から大量の亡命者が流れ込んで同盟が大国になったあとは、フェザーンが同盟の強硬派を支援して無理な軍事作戦を実行させて国力を削いだのでしょう。

>  同じ10億人の兵士が死んだとしても同盟と帝国ではその意味が違うということですね。ところで20代30代の人間が少ないというのは負けが込んできた時のそれも軍内部だけの話だと思っていましたが慢性的でしかも社会全体の話だったのですか?今手元にテキストがないんで、すみません。

帝国領侵攻作戦が討議されたとき、ホワン・ルイが指摘しています。
>
> あとフェザーン関係の指摘ですが、フェザーンが同盟の経済発展を抑制するのは難しいと思います、どこの企業が自分のところの子会社の業績をわざと低下させるでしょうか?利益を本社が吸い上げるという手もありますがそれを長く続けると今度はフェザーンが肥大化します。ん?待てよ何でフェザーンの国力が肥大化していないんだ?ろくに軍事費もかけず商人の国というくらいだから資本主義だったはずなのだから、同盟から吸い上げなくても130年の間にゼン銀河を制圧できるくらい強大化してもよさそうなものだが、、フェザーンよおまえもか!(笑)どうやら銀英伝の世界では資本主義は絶滅しているようです。

おそらくフェザーンが徹底的に同盟国内の子会社から利益を絞り上げたのでしょう。それでも大国化しなかったのは、フェザーンの人口が少なすぎたためでしょう。

以上いろいろ考察しましたが、私自身はIKさんのように銀英伝の世界観には無理がありすぎると思います。

収録投稿28件目
board4 - No.2279

Re:経済から見た銀英伝

投稿者:蜃気楼
2002年07月05日(金) 23時19分

 IKさんもっちーさん私の駄レスにコメントありがとうございます。もっちーサンの指摘におおむね賛成です。

> ラインハルトの改革のなかに「農奴の解放」というのがあったので、農奴または奴隷階級におとされた政治犯(とその子孫)がたくさんいたと思ったのですが、作品内では農奴=小作農の意味で使われているのかもしれません。あるいは数は少なく、農奴解放は象徴的な意味しかなかったのかもしれません。(明治維新のときの身分解放令みたいなもの)

 この件ですが仮に農奴がたくさんいたとしても、農奴の生産性は労働者の生産性に劣ります。ゆえに農奴の存在は帝国の経済的強みではなく逆に弱点になってしまいます。

> 同盟はもともと長征1万光年に生き抜いた16万人余の子孫がつくった国でダゴン星域会戦のときは取るに足りない小国だったのでしょう。そんな小国の経済成長が高くても帝国とは勝負になりません。帝国から大量の亡命者が流れ込んで同盟が大国になったあとは、フェザーンが同盟の強硬派を支援して無理な軍事作戦を実行させて国力を削いだのでしょう。

 ダゴン星域会戦において同盟が取るに足らぬ小勢力であった点は同意します。ただあまりに小さければ緒戦では勝ててもその後本気になった帝国によって踏み潰されてしまいます。私は帝国の10分の1の勢力というのが最低限必要な国力だと考えます。日露戦争時の国力差がこのくらいだったと思います。もっとも当時のロシアは革命寸前でしたし、全国力を対日戦争に注ぐわけには行かない事情もありまた日英同盟により様々な妨害を受けていました。だから本当は5分の1は欲しいところです。
 ダゴン星域会戦当時の帝国人口を250億人と仮定し同盟の生産性を帝国の2倍とするなら必要な人口は12.5億人となります。また当時は帝国からの亡命者はいなかったはずですから、この人口はみな例の16万人の子孫だということです。
 日本の人口が1番増えたと思われる開国から第2次世界大戦までの時期でも人口が2倍になるのに40〜50年かかっています。40年で人口が2倍になると仮定すると160年間で人口はたったの16倍にしかなりません!!これでは到底必要な人口はまかなえません。
 ここはおもいっきって、「女性は子供を産み育てるための道具」と割り切りましょう。それでも1人の女性が生涯に産む子供の数は平均で6人が限度でしょう。そうすると1世代で人口は3倍になります。1世代30年とすると160年で6世代人口は16万X729で1億1664万人ぜんぜん足りません、そこで極限まで無理をして1世代20年としたら、160年で8世代人口は16万X6561で10億4976万人死んでいない旧世代も含めると何とか必要人口に達します。しかも生活水準を維持するだけでも平均して年6%の実質経済成長率を必要とします。これだけの成長を輸出に頼れない状況で達成するのはほとんど不可能ではないでしょうか?

 こうしてみると同盟の先人たちは10倍以上の国力差のある相手と戦いつつ国家を繁栄させ最後にはほぼ互角のところまで持ってきたのです。銀河英雄伝説当時の同盟からは想像も出来ない有能さです。同盟がたまたま無能な連中に牛耳られている時に帝国にラインハルトという天才が現れたのでなければおそらく最後に勝利したのは同盟だったでしょう。

収録投稿29件目
board4 - No.2281

Re:経済から見た銀英伝

投稿者:イッチー
2002年07月06日(土) 01時24分

>  ダゴン星域会戦において同盟が取るに足らぬ小勢力であった点は同意します。ただあまりに小さければ緒戦では勝ててもその後本気になった帝国によって踏み潰されてしまいます。私は帝国の10分の1の勢力というのが最低限必要な国力だと考えます。日露戦争時の国力差がこのくらいだったと思います。もっとも当時のロシアは革命寸前でしたし、全国力を対日戦争に注ぐわけには行かない事情もありまた日英同盟により様々な妨害を受けていました。だから本当は5分の1は欲しいところです。
>  ダゴン星域会戦当時の帝国人口を250億人と仮定し同盟の生産性を帝国の2倍とするなら必要な人口は12.5億人となります。また当時は帝国からの亡命者はいなかったはずですから、この人口はみな例の16万人の子孫だということです。
>  日本の人口が1番増えたと思われる開国から第2次世界大戦までの時期でも人口が2倍になるのに40〜50年かかっています。40年で人口が2倍になると仮定すると160年間で人口はたったの16倍にしかなりません!!これでは到底必要な人口はまかなえません。
>  ここはおもいっきって、「女性は子供を産み育てるための道具」と割り切りましょう。それでも1人の女性が生涯に産む子供の数は平均で6人が限度でしょう。そうすると1世代で人口は3倍になります。1世代30年とすると160年で6世代人口は16万X729で1億1664万人ぜんぜん足りません、そこで極限まで無理をして1世代20年としたら、160年で8世代人口は16万X6561で10億4976万人死んでいない旧世代も含めると何とか必要人口に達します。しかも生活水準を維持するだけでも平均して年6%の実質経済成長率を必要とします。これだけの成長を輸出に頼れない状況で達成するのはほとんど不可能ではないでしょうか?

「ダゴン星域会戦記」によれば、帝国軍の将兵440万8000・同盟軍の将兵は250万でした。同盟にとっては祖国の存亡を賭けた一大決戦ですから、軍隊への動員率は相当高かったでしょう。仮に動員率5%として、同盟の人口は5000万、動員率1%として同盟の人口は2億5000万です。おそらく当時の同盟の人口はその間でしょう。まあ、この程度でしたら、蜃気楼さんの計算でも無理がないような・・・。結局、ダゴン星域会戦は帝国軍の指揮をとったヘルベルト大公の救いようのない無能さに助けられて同盟軍の大勝利に終わりました。その後、帝国内では激しい権力闘争が起こったようなので、同盟に再侵攻する余裕はなかったでしょう。20数年後、コルネリアス1世による親征がおこなわれましたが、これも宮廷クーデターで途中で中止されました。こうして、帝国の脅威が薄れている間に同盟は帝国から大量の亡命者を受け入れ、国力のさらなる充実をはかったのでしょう。ただし、人口に応じて過分の亡命者を受け入れて同盟国内は大混乱に陥ったと思われます。同盟の政治レベルの低下はそんなところに原因があるのではないでしょうか?

収録投稿30件目
board4 - No.2284

人口から見た銀英伝

投稿者:蜃気楼
2002年07月08日(月) 20時55分

 ようやく、銀英伝を手に入れました。1巻の途中ですがいろいろと衝撃的なことが書いてありました。「ルドルフの時代には技術の進歩はすでに限界に達していた。またクローニングが実用化されていた」「同盟の全兵力は約5000万人」これらを基にした考察はいつかやろうと思います。

動員率の話が出てきましたが銀英伝の世界では人間だけでは役に立たないので単純に動員率について議論しても仕方ないと思われます。銀英伝1巻の記述から同盟の全兵力は約五千万人とありますがこれには注意が必要です。
 半個艦隊の人員が70万人であることから1個艦隊の人員は140万人となります。1個艦隊は1万隻の軍艦と100万人の兵士によって構成されるというような記述が漫画版にありましたがこれとも整合します。同盟は当時12個艦隊を持っていました。140万X12で1680万人が同盟の実働部隊の全兵力となります。おそらく残りの人たちは後方部隊なのでしょう。
1巻の時点で社会に深刻な影響が出ていることから、同盟にはこれ以上の軍備を維持することは出来ないでしょう。1680万人を150億で割ると0.11%これが戦場に送り込める人間の上限だろうと思います。
 さてこの数値を元にダゴン会戦時の同盟の人口を計算すると22億3000万人となります。無論乾坤一擲の大動員をかければより多くの兵力を準備できたでしょうが、そんなことをする時間はなかったと思われます。同盟側からしても帝国との戦争は、「予想はしていても予定はしていなかった」ことでしょう。

> 帝国領侵攻作戦が討議されたとき、ホワン・ルイが指摘しています

ここのところも読みましたが、アムリッツア以降ならともかく以前において財政上の問題が発生するのならわかりますが社会全体で人的資源の枯渇が発生するわけがないと思います。アスターテ会戦はまれに見る損害を出したと思われるのですがそれでもたったの150万人です。同盟の総人口を考えればこの程度の人的被害は容易に回復すると思います。

収録投稿31件目
board4 - No.2286

Re:人口から見た銀英伝

投稿者:イッチー
2002年07月09日(火) 23時26分

> 動員率の話が出てきましたが銀英伝の世界では人間だけでは役に立たないので単純に動員率について議論しても仕方ないと思われます。銀英伝1巻の記述から同盟の全兵力は約五千万人とありますがこれには注意が必要です。
>  半個艦隊の人員が70万人であることから1個艦隊の人員は140万人となります。1個艦隊は1万隻の軍艦と100万人の兵士によって構成されるというような記述が漫画版にありましたがこれとも整合します。同盟は当時12個艦隊を持っていました。140万X12で1680万人が同盟の実働部隊の全兵力となります。おそらく残りの人たちは後方部隊なのでしょう。
> 1巻の時点で社会に深刻な影響が出ていることから、同盟にはこれ以上の軍備を維持することは出来ないでしょう。1680万人を150億で割ると0.11%これが戦場に送り込める人間の上限だろうと思います。
>  さてこの数値を元にダゴン会戦時の同盟の人口を計算すると22億3000万人となります。無論乾坤一擲の大動員をかければより多くの兵力を準備できたでしょうが、そんなことをする時間はなかったと思われます。同盟側からしても帝国との戦争は、「予想はしていても予定はしていなかった」ことでしょう。

たった人口16万余の国が移民もなしに22億人まで拡大するというのはいくら考えてもおかしいです。作者は人口と言うものをどう考えているのでしょう?
ただ強いて設定に合うような解釈を考えると、自由惑星同盟がある程度安定した後、密かに軍を銀河帝国辺境に派遣して、奴隷労働を強いられていた政治犯を事故か何かを装って解放し、同盟に移送していたのではないかという解釈はどうでしょう?帝国との衝突を恐れていた同盟が自ら火中の栗を拾いに行っていたとは思えませんが、16万余ではいくらなんでも労働力が足りませんし、遅かれ早かれ帝国に発見されると考えれば、少しでも国力を強めていたほうが良いでしょう。それに自分たちだけが助かったというのでは彼らの良心も痛むでしょうし。

> > 帝国領侵攻作戦が討議されたとき、ホワン・ルイが指摘しています
>
> ここのところも読みましたが、アムリッツア以降ならともかく以前において財政上の問題が発生するのならわかりますが社会全体で人的資源の枯渇が発生するわけがないと思います。アスターテ会戦はまれに見る損害を出したと思われるのですがそれでもたったの150万人です。同盟の総人口を考えればこの程度の人的被害は容易に回復すると思います。

同盟社会の衰退はアスターテの敗戦のみによってもたらされたわけではなく、100年におよぶ帝国との戦争の結果、徐々に進行したものです。

収録投稿32件目
board4 - No.2302

ReX2人口から見た銀英伝

投稿者:蜃気楼
2002年07月11日(木) 21時20分

>同盟社会の衰退はアスターテの敗戦のみによってもたらされたわけではなく、100年におよぶ帝国との戦争の結果、徐々に進行したものです。

 これは少し言葉が足りませんでした。記録的大敗北でもたったの150万人しか死なない戦争をいくら続けても、人口150億の大国で人的資源の枯渇は起こりえないということです。現在日本では年間3万人の自殺者が出ているそうです。同盟に例えるなら、毎年3回アスターテ並みの敗北を喫しているということです。しかし、自殺者のせいで人的資源が枯渇したという話は聞きません。

 あと人口問題ですが、クローニング、あるいは人工子宮による大量生産や、その後も、脱出者はいた、などいくつか仮説があるのですが、結局作者のミスというのが1番ありそうな話です。

収録投稿33件目
board4 - No.2308

同盟衰退の要因

投稿者:イッチー
2002年07月13日(土) 04時48分

>  これは少し言葉が足りませんでした。記録的大敗北でもたったの150万人しか死なない戦争をいくら続けても、人口150億の大国で人的資源の枯渇は起こりえないということです。現在日本では年間3万人の自殺者が出ているそうです。同盟に例えるなら、毎年3回アスターテ並みの敗北を喫しているということです。しかし、自殺者のせいで人的資源が枯渇したという話は聞きません。

戦前の日本において召集令状がどのようなメカニズムで送り届けられたのかという本を読んだことがありますが、それは軍隊である技能を持った兵士が不足すると、各町村役場兵事係に作成させた名簿のなかから必要な技能を持つ兵士をピックアップして徴兵したそうです。(役場の係が徴兵される人間を決定したというのは誤り)もしも同盟がこの方法を採用していたら、医師や整備士といった特別の技能を持った人々は何度でも徴兵の憂き目にあうとおもいます。その結果、技能を持った人々は社会に定着せず、未熟練労働者でその穴をうめるしかない・・・。ホワン・ルイの懸念はそこにあったのではないでしょうか?

>  あと人口問題ですが、クローニング、あるいは人工子宮による大量生産や、その後も、脱出者はいた、などいくつか仮説があるのですが、結局作者のミスというのが1番ありそうな話です。

明らかに作者のミスです。移民なしでは人口の増加は不可能です。同盟成立の報は帝国辺境に届き、政治犯たちは未知の土地をもとめて次々と脱走した。しかし、帝国はそれを見過ごし続けた。だが、同盟が帝国辺境に進出してきたことで、両国の衝突は不可避となった・・・みたいな描写だと無理がなかったんでしょうけどねー。

収録投稿34件目
board4 - No.2309

Re:同盟衰退の要因

投稿者:蜃気楼
2002年07月13日(土) 10時25分

>戦前の日本において召集令状がどのようなメカニズムで送り届けられたのかという本を読んだことがありますが、それは軍隊である技能を持った兵士が不足すると、各町村役場兵事係に作成させた名簿のなかから必要な技能を持つ兵士をピックアップして徴兵したそうです。(役場の係が徴兵される人間を決定したというのは誤り)もしも同盟がこの方法を採用していたら、医師や整備士といった特別の技能を持った人々は何度でも徴兵の憂き目にあうとおもいます。その結果、技能を持った人々は社会に定着せず、未熟練労働者でその穴をうめるしかない・・・。ホワン・ルイの懸念はそこにあったのではないでしょうか?

特定の技術者が不足するという可能性は一応考えましたが、100年も戦争を続けていたら初めからそういった技術者は多めに育成しておくと思って特に触れませんでした。
人的資源枯渇の件もやはり作者のミスだと思います。作者にすれば「150万人も1回の会戦で死ぬ戦争を続けたら人的資源が枯渇する。」と考えたのでしょうが実際は「150万人しか1回の会戦で死なない戦争を続けても人的資源は枯渇しない。」のです。

そもそも銀英伝において徴兵制があること自体おかしい気がします。前述したように銀英伝世界では、総力戦の最中であるにもかかわらず動因率はきわめて低いです。これはおそらく戦艦等の建造及び運用にかかるコストが非常に高いためだと推測します。ならばこのような高額の兵器を徴兵されてきた連度の低い者たちに任せるくらいなら、ちゃんと訓練された職業軍人に任せる方が結局安上がりではないでしょうか?だいたい、徴兵しないとまかないきれないほどの人員を抱えているわけでもありません。

収録投稿35件目
board4 - No.2311

総力戦概念の欠落

投稿者:イッチー
2002年07月13日(土) 17時37分

> 特定の技術者が不足するという可能性は一応考えましたが、100年も戦争を続けていたら初めからそういった技術者は多めに育成しておくと思って特に触れませんでした。
> 人的資源枯渇の件もやはり作者のミスだと思います。作者にすれば「150万人も1回の会戦で死ぬ戦争を続けたら人的資源が枯渇する。」と考えたのでしょうが実際は「150万人しか1回の会戦で死なない戦争を続けても人的資源は枯渇しない。」のです。
>
> そもそも銀英伝において徴兵制があること自体おかしい気がします。前述したように銀英伝世界では、総力戦の最中であるにもかかわらず動因率はきわめて低いです。これはおそらく戦艦等の建造及び運用にかかるコストが非常に高いためだと推測します。ならばこのような高額の兵器を徴兵されてきた連度の低い者たちに任せるくらいなら、ちゃんと訓練された職業軍人に任せる方が結局安上がりではないでしょうか?だいたい、徴兵しないとまかないきれないほどの人員を抱えているわけでもありません。

私もどのくらいの兵員が全艦隊で動員されたのか、計算してみたのですが、どう考えても、総力戦という概念にはほど遠いのですね。無理に原作に沿った解釈を試みてみたのですが、人口や経済に関する設定は穴だらけでとても弁護しきれません。白旗掲揚です。(笑)
どうも、銀英伝は古代や中世の戦争観を未来社会にあてはめているので、近現代の総力戦の概念と大きく齟齬がでてしまったようですね。
というか、同盟の人口が16万余から飛躍的に増えるというのは素人が考えてもおかしいとわかるような気がしますが・・・。(苦笑)

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