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映画「ストロベリーナイト」感想

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映画「ストロベリーナイト」観に行ってきました。
フジテレビ系列で放映された同名テレビドラマシリーズの劇場版。
竹内結子が演じるノンキャリア出世組の女刑事・姫川玲子、および「姫川班」と呼ばれる部下達の活躍を描いた刑事物です。
今作は姫川玲子シリーズのひとつ「インビジブルレイン」という小説が原作なのだとか。
ちなみに私は、過去のテレビドラマシリーズは全く未観賞で今作に臨んでいます。
その視点から見る限りでは、一応テレビドラマ版とは独立したストーリー展開となっていて事件の背景などについては問題なく理解できます。
しかし一方では、主人公である姫川玲子を取り巻く人間関係や過去のエピソードなどについてはほとんど何もフォローされておらず、そちらについては非常に分かりにくい構成でしたね。
作品の世界観や登場人物達について知りたいのであれば、過去のテレビドラマの事前復習は必須ではないかと思われます。

物語は、主人公である姫川玲子のモノローグと、事件の発端と思しき光景が混在する形で描写されていくところから始まり、直後に姫川玲子と菊田和男がバーで飲んでいる?シーンが映し出されます。
菊田和男は、姫川玲子が長年愛用していてすっかりくたびれてしまっている真っ赤なエルメスのバッグについて「買い替えないのか?」と尋ねるのですが、その場では明確な答えが出されることなく、2人は殺人事件発生の報に接することとなります。
殺害現場における被疑者は、何故か左目が切り裂かれている暴力団構成員の男。
ここ最近、全く同じ手口による殺人事件が、それも全く同じ暴力団の人間相手に発生していることから、警察では連続殺人事件と断定し、合同特別捜査本部が設置されます。
しかし、捜査本部設置初めての会議で事件のあらましを説明する段階から、姫川玲子は早々に異議申し立てを行い、暴力団等の組織犯罪を主に扱う組対四課の面々といがみ合うこととなります。
とても「互いに協力して捜査を行う」などという雰囲気ではなく、組対四課は捜査一課とは別個に捜査を行うことを上に提案する始末。
結果、組対四課の提案が採用され、警察の各課は「合同」の名に反し、「情報を共有すること」を条件としつつも全く連携の取りようがない捜査を行うこととなったのでした。

いきなり不穏な気配が漂いまくり、先行き不安な局面から始まった捜査でしたが、会議の終了後、誰もいなくなった会議室に一本の電話が鳴り響きます。
唯一その部屋にいた姫川令子が電話を取ると、コンピュータ音声を繋ぎ合わせたと思しき不審な声が「殺人事件の犯人は柳井健斗」などとしゃべったのでした。
電話は一方的に言葉を伝えた後、何も尋ねることなく一方的に切られてしまいます。
電話の内容をメモっていた姫川玲子は、体調不良だか何かで現在入院している自分の上司で係長の今泉春男の元を訪れ、電話の件を報告します。
ところが今泉春男は、「この件は一旦自分に預けておいてくれ」と不可解な言動を見せます。
さらに翌日、姫川玲子は橋爪俊介から「誰にも見られないよう早朝に公園に来い」命じられ、柳井健斗については一切触れるなと言われてしまいます。
当然のごとく不審を抱かざるをえなかった姫川玲子は、裏にヤバいものがあることを察し、命令に従わず単独での捜査を始めることとなるのですが……。

映画「ストロベリーナイト」最大の特徴は、物語のほぼ全編を通して雨のシーンばかり続くことですね。
物語全体でも数日の時間が経過しているはずなのですが、その大部分で雨または曇り空の天気が続いていました。
雲ひとつない晴れ上がった空が出てくるのは、物語のラストシーンのみです。
映画の原作および副題が「インビジブル『レイン』」なので、意図的に雨を意識した場面作りに精を出していたといったところでしょうか。
柳井健斗のアパートを姫川玲子がひとりで張り込みを行っていたシーンなどは、最低半日~1日程度の時間経過があるような感じだったにもかかわらず、その間ずっとクルマのワイパーを常時回していなければならないほどの雨が続いていたみたいですし。
アレだけ長時間にわたってそんな大雨が降り続いていたら、大雨洪水警報が発令して川が氾濫したり道路の浸水が発生したりで、交通網が大混乱に陥っていてもおかしくないのではないかと、ついついいらざる心配をしてしまったものでした(^^;;)。
もっとも、作中で描写されていない時間帯で、一時的に雨が止んだり小雨になったりしていた可能性はあるわけですし、高台などではそんな雨でも意外と普段とあまり変わらなかったりするものなのですが。

作中のストーリーを見てみると、主人公である姫川玲子の行動にはかなり不可解な要素が否めなかったですね。
彼女は「上司の命令に従順ではない反権力的・真実追及を第一とする思考をする女性」として描かれており、犯人追求に人一倍の情熱を燃やしています。
ここまでならばこの手の刑事物にはありがちな設定なのですが、作中における姫川玲子は、不審な電話で言われていた柳井健斗のことを調べる過程で、指定暴力団・竜崎組の若頭である牧田勲と接触するようになります。
最初は牧田勲が自身の身分を偽っていたこともあり「事件の参考人」程度の接し方だったのですが、竜崎組絡みの暴力沙汰に巻き込まれたことがきっかけとなって、姫川玲子は牧田勲の正体に気付くことになります。
そこまでは良かったのですが、彼女は牧田勲を犯人と見立てて素性を調べ真相を暴くべく迫った際、逆に自分の本質を相手に見抜かれた挙句、「お前が憎む相手を俺が殺してやろうか?」という相手からの申し出に対し「殺して」と同意の返答をしてしまうんですよね。
さらにその直後、2人は互いに抱擁しそのままカーセックスへとしけこむありさま。
あの時点における牧田勲は、姫川玲子にとってはどう控えめに見ても事件の重要参考人、場合によっては真犯人の可能性すら持ちえる存在であることを、彼女は当然のごとく知っていたはずなのに、それを承知でああいう展開になるというのが正直理解に苦しむところなんですよね。
暴力団関係者、それも事件の容疑者にもなりえる存在とそんな関係になることが、自分にとっても警察にとってもどれほどまでに致命的なスキャンダルたりえるのか、一般常識があれば誰でも普通に理解できそうなことでしかないではありませんか。
警察内部でも、姫川玲子と牧田勲の関係が噂され、姫川班の面々が公衆の面前で堂々と糾弾されていた描写すらあったのですし、部下の菊田和男などは、2人がカーセックスにしけこむ場面に居合わせてさえいました。
このシーンの後、姫川玲子は度重なる単独行動と命令違反が問題視され、事件の捜査から外れることとなってしまうのですが、警察内部でのスキャンダルな噂話の方が、実際にはもっと大きな問題だったのではないのかと。
菊田和男も、よくもまあ姫川玲子のカーセックス問題を追及しなかったものだと、逆の意味で感心せざるをえなかったですね(苦笑)。
牧田勲とカーセックスをやらかした時点で、彼女は犯罪捜査にある種の「私情」を持ち込んでいることになるわけですし、警察の人間として完全に失格であるとすら言えてしまうのではないのでしょうか?
物語後半で菊田和男から「あなたは警察として行動しているのですか?」と問いかけられたのに対する返答も、明らかに私情で動いていることを告白しているも同然のシロモノでしかなかったですし。
映画観賞後にWikipediaで調べてみたところ、姫川玲子には17歳の頃にレイプされた過去があるらしいのですが、だからと言ってそれが彼女の「私情」な言動の免罪符になるわけもないのですし、彼女は警察という職種にはあまり向いていない人間であると評さざるをえないですね。
いっそ、カーセックスで結ばれた牧田勲と共に、極道の世界で成り上がっていった方が、彼女の適性的に見てもはるかに良かったのではないのかと(苦笑)。

ミステリー系なストーリーとしては意外な真相で面白かった部分もあったのですが、姫川玲子のカーセックスの一件から、どうにも彼女の言動にはついていけないものがありましたね。
しかも結果的に見れば、彼女は結局自力では事件の真相に辿り着けておらず、真犯人の一種の「自爆」によって幕が下りたようなものでしたし。
この点から言っても、姫川玲子の「有能さ」よりも「常識外れの異常ぶり」の方がはるかに際立った作品であると言えますね。


コメント一覧

くらく (02/01 15:54) 編集・削除

原作では牧田と車の中で最後までいってないはずなんですよ。確か携帯が鳴ってなって中断終了って感じ。
だからあの車降りて菊田を会うシーンはどうもなって感じです。

冒険風ライダー(管理人) (02/01 22:01) 編集・削除

>くらくさん
あの展開では「最後までヤッちゃった」も同然のシロモノになってしまっていますからねぇ(苦笑)。
三角関係でいえば、菊田和男は完全なる敗者でしかないですし。
あの後で姫川玲子が牧田勲に迫っていく場面も、つくづく違和感を覚えてならないシロモノでした。
2人で姫川玲子をレイプした犯人を殺すんじゃなかったの? と疑問に思わずにいられなかったですから。

http://www.tanautsu.net/

通りすがり (02/10 01:56) 編集・削除

全面的に同意です。内容は分かりましたが、理解に苦しむ作品でした。
一度原作を読んでみたいと思います。

tasai2882 (02/21 23:23) 編集・削除

先ずは自慢ですが、誉田さんの本
ほぼ全部読んで、インビジは2回読んで、テレビドラマはDVDで、映画は三回見ました。姫川の貞操を擁護すると、誉田さんの本では、最後まではやってません。映画では若しかして、誉田さん以上にエゲツないプロデューサーのやらせではないかと思います。菊田のキャラも本の方がチャライので、映画よりも救いがあります。
本は想像力でうけとめるが、映画は、圧倒的な視覚から飛び込んで来るので、そこう前提にしで、映像美で支えようと目論んでいるのが窺えます。しかし、理を優先して評論すると、映画での姫川の人格は破綻しています。人それぞれですから、その破綻しているところにこそハートを持っていかれる人と白ける人が居てこれ、自然だと思います。次のブルーマーダーはどうなんでしょう?

冒険風ライダー(管理人) (02/22 00:44) 編集・削除

>tasai2882さん
私の場合、映画観賞の際は原作を知っている事例の方が珍しく、今作でも原作・テレビドラマ共に未読・未視聴です。
「原作では最後までヤッてない」という意見は別の方のコメントでもありましたが、映画版はどう見ても最後までヤッてしまっていますからねぇ。
あのカーセックスの後で姫川玲子が牧田勲に迫ったところで、「アンタ何言ってんの?」としか言いようがなかったですし。

続編の実写化はどうなりますかねぇ。
今作の興行的な成功次第ではあろうと思いますが。

http://www.tanautsu.net/

一般人 (05/04 08:50) 編集・削除

演出をいちいち現実的に捉え過ぎじゃないですか?

だったらドキュメンタリーでも見てれば?

カーセックスのこともやたらつっかかるし。

お前がやりたいんじゃないの?

評論家ぶるな。

食べログみたい。=主観的過ぎ

冒険風ライダー(管理人) (05/05 14:17) 編集・削除

カーセックスの件については、それが警察および姫川玲子にとって致命的な要素になりかねないから言及しているのですが。
姫川玲子は、自ら進んで暴力団関係者に脅迫材料にすらなり得るであろうスキャンダルネタを提供したも同然ですし、それが世間一般に露見しようものならば、姫川玲子個人の進退にとどまらず警察全体の汚点にすらなりかねないのですから。
作品的に見ても、事件の容疑者と寝るような女刑事が犯罪捜査に関わるのは矛盾もいいところですし、警察官としての資質にも多大な疑問符をつけざるをえず、何よりも「主人公としての魅力」をも大きく損ないかねない要素にもなりえるものでしょう。
「捜査の際に公私を混同するな」なんて、現実どころかテレビドラマの中でさえもよく言われるところなのですけどね。
これのどこが主観的過ぎると?

http://www.tanautsu.net/

オリジナルな展開を本格的に始動させたコミック版の薬師寺シリーズ

垣野内成美が連載しているコミック版の薬師寺シリーズで、完全なオリジナルストーリーを元にした巻が出版されています。
月刊連載に対する田中芳樹の桁外れな遅筆ぶりに、連載側がついに見切りをつけざるをえなくなった形ですね↓

http://a-hiro.cocolog-nifty.com/diary/2013/01/post-dcf9.html
>  田中さんの『薬師寺涼子の怪奇事件簿』を原作に、垣野内成美さんがコミックを描いてくださっております。
>  田中さんも、毎月、雑誌「アフタヌーン」が届くたび、垣野内さんの筆により活き活きと活躍する涼子の姿を楽しみに読んでおります。
>  で。
>  垣野内さんのコミック版は月刊連載。田中さんの原作は、不定期…と言えば聞こえは良いのですが、いささか停滞気味。
>  
ついにコミック版が追いついてしまいました。
>  そこで、「アフタヌーン」編集部の担当N氏が考えたのがコミック版オリジナル・ストーリー。
>  
もともと田中作品を愛読してくださっていた脚本家の植竹須美男氏の手によってストーリーが作られ、これを垣野内さんがコミックに仕立てて下さいました。
>  私はストーリーの段階からチェックさせていただいたのですが、さすが植竹さん。しっかり「お涼」の世界になっておりました。もちろん、
田中さん本人もすっかりお気に召したようで「これはいいなあ。これから先も原作がなくても大丈夫だ」などと口走り、担当さんに白い目で見られておりました(笑)。

いや、冗談抜きで原作者の存在意義は皆無なのですし、もう原作者はいらないのではないかと結構本気で思えてならないのですが(笑)。
田中芳樹が原作を書いたところで、原作の品質はひたすらに下がる一方でしかないのですから(爆)。
まあ、講談社その他出版社の担当者にしてみれば、そんなことをされたら自社の売上や自分の評価などに響くわけですから必死にならざるをえないのでしょうけど。
加えて、現在執筆中のタイタニア4巻に、次に執筆予定のアルスラーン戦記14巻が控えている事情を鑑みると、次の薬師寺シリーズの新刊が出るまでには、早くても3年以上はかかることになるでしょうし。
連載を完全に打ち切るか、田中芳樹を完全に除外した連載継続の体制を本格的に構築するかしないと、これ以上のコミック版の連載は出版社の視点から見ても不安定要素が大きすぎるでしょう。
今回のオリジナルストーリー作成だって、今後も永続的に続いていくという保証はどこにもないわけなのですから。
というか、オリジナルストーリーの方が原作よりも人気になった場合、原作者の面目は丸潰れもいいところなのではないですかねぇ(苦笑)。
かつてのシェアードワールド作品と異なり、薬師寺シリーズは原作の品質が悪すぎるのですから、そういう事態も充分にありえるわけですし。
コミック版の薬師寺シリーズの今後については、連載継続にせよ打ち切りにせよ、田中芳樹界隈にとっては何とも笑える喜劇的な展開が待っているような気がしてなりませんね(^_^;;)。
もちろん、自業自得な田中芳樹はともかく、原作者の職務怠慢に振り回される周囲の人間にとっては、何とも気の毒な話ではあるのですが。


アルジェリアの人質拘束事件における犠牲者の実名報道問題

アルジェリアの人質拘束事件で、遺族への取材で非公開を約束したはずの朝日新聞が約束を反故にして被害者の実名報道を行った問題が議論を呼んでいます↓

http://megalodon.jp/2013-0125-0103-42/www.rbbtoday.com/article/2013/01/23/101659.html
>  アルジェリア人質拘束事件について、犠牲者の実名を非公表とした日本政府に対し、朝日新聞が22日朝刊で実名報道を開始。メディア各社が追随したことに対し、論議を呼んでいる。
>
>  21日深夜、日本政府は同事件で日本人犠牲者がいたことを確認し、公表した。その会見の際に菅官房長官は、会社(日揮)、
ご遺族と相談の上、実名は公表しないことに決めたと、犠牲者の実名を明かさないことを表明した。
>
>  しかし翌22日、
朝日新聞は朝刊に犠牲者の実名と写真を公表。これを受けてテレビ、新聞各社も追随、実名が広く報道されることになった。
>
>  Twitterなどでは22日午前からこの実名報道に関するツイートが増加。トレンドにも「実名」が載ったほどで、そのほとんどは実名報道を非難するものだった。午後になり各社が追随し、記者やマスコミ関係者と思われる人からの「それが何よりの弔いになる」「事件を公的なものとして歴史に刻むため」といった論拠がツイートされたが、多くの反論が寄せられたようだ。
>
>  犠牲者の甥という本白水智也氏は23日になり、Twitterで
「朝日新聞の記者は2つ約束をしておりました。『実名は公表しない』『本白水さんの許可がなければ絶対に記事にしない』。この2つの約束を破りました」と朝日新聞記者とのやりとりの一部を公表。1000件を超えるリツイートがなされている。
>
>  本白水氏は、このほかにも
叔父の家庭近辺で過剰な取材があったことなどを明かし、「今回の約束を破って実名報道した朝日新聞には抗議文を書きまして、今回の実名報道されるまでのやりとりについての取材を受けます」と言明。実名報道に端を発した取材のあり方を今後も追及していくとしている。
>
>  新聞記者になると、まず初めにやらされるのが事件の際の被害者(場合によっては加害者)の写真集め。写真がないと叱られるといったこともある。こういった体質が実名報道を“是”とする傾向とつながっていないか。この実名報道、まだまだ論議を呼びそうだ。

今回の場合、何よりも問題なのは「政府が非公開と決めたことをマスコミが公開した」ことではなく、「取材対象が『非公開』を条件に応じた取材内容を無断で公開した」という点に尽きます。
政府主導による報道規制とは全く別の話となってしまうわけですから。
取材対象を詐欺同然に騙して取材を敢行し、その成果を本人の同意なしに無断公開するなどという行為が「テロの犠牲者への弔い」だの「権力に対する正当な監視行為」などと開き直れるとは、朝日新聞もどこまで堕ちているのやら。
まあ戦前から日本をミスリードし続けてきた、虚報と捏造の煽情報道を得意技とするアサヒる新聞にとって、取材対象との約束事など、最初から破り捨てるために存在するシロモノでしかないのでしょうけどね(苦笑)。

非公開を条件に取材をしているにもかかわらず、約束事を平気で破り捨てるアサヒる新聞は、言論統制を国是とする中国のような国であればともかく、民主主義国家における報道機関としては全く論外なシロモノでしかありません。
朝日をはじめとする日本の大手マスコミが主張する言論の自由というのは、「剣はペンより強い」とか「他者の圧力に屈することなく真実を報じる」などという崇高な概念などではなく、「報道で他人を傷つけ情報を操作し恣意的・捏造・虚報を垂れ流して責任を問われない自由」のことでしかないのでしょうが。
しかし、ここまで取材対象の意思を尊重どころか蹂躙すらする行為については、さすがに何らかの法的な対処が必要なのではないかとつくづく考えずにはいられないところですね。
言論の自由の概念を履き違えて好き勝手に振る舞いまくるアサヒる新聞をこれ以上放置していては、さらなる捏造と虚報と詐欺のテクニックを駆使した報道で、日本の国益どころか国民のプライバシーが蹂躙されることにもなりかねないでしょう。
アサヒる新聞が社是として敵視している安倍政権にとっても、今回のアサヒるの失態はアサヒるの息の根を止める好機にもなりえるのですし。
戦前から延々と続くこの「アサヒるの呪い」を、いいかげん断ち切るべき時期に来ているのではないのかと。


映画「東京家族」感想

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映画「東京家族」観に行ってきました。
「男はつらいよ」シリーズなどで知られる、山田洋次監督が手掛けた81作目の映画作品となるファミリー・ドラマです。

2012年の5月。
東京の郊外にある診療所・平山医院を営んでいる平山家では、瀬戸内海にある島のひとつ・広島県の大崎上島からはるばる新幹線で上京してくる予定の一組の老夫婦を迎えるべく、準備が進められていました。
老夫婦の長男で家主の平山幸一に代わり、料理を用意したり、2人の子供達に文句を言われながらも老夫婦の宿泊部屋を確保したりと、奥さんである平山文子は大忙し。
久々に両親に会えるということで、同じく東京郊外で理髪店を営んでいる長女・平山滋子も平山医院を訪れ、迎えに行った次男・平山昌次と共に帰ってくるであろう老夫婦との再会を待ちわびていました。
ところが何か手違いがあったのか、平山昌次は迎えに行くべき駅を間違え、本来老夫婦が降車する予定の品川駅ではなく、東京駅で待機していることが判明。
駅の間違いを指摘された平山昌次は、すぐさまイタリア製のオンボロ車・フィアットを駆使して東京駅へと向かいます。
しかし、品川駅で平山昌次を待ち続けていた老夫婦の夫である平山周吉は、これ以上待たされることに我慢が出来ず、妻の平山とみこを連れてタクシーで平山医院へと向かうことになります。
結局、タクシー代に1万円以上もかけたらしい老夫婦は、2人だけで平山医院へ到着することになります。
自分達にとっては孫に当たる、長男の子供達と挨拶を交わす平山周吉&とみこの老夫婦。
そうこうしているうちに、結果的には何の目的を果たすこともできなかった平山昌次も平山医院に到着。
久しぶりに家族一同が揃った平山家では、ささやかな歓迎の夕食会が行われることになったのでした。

翌日。
老夫婦を泊めていた平山家の長男は、自分の子供と一緒に老夫婦を東京観光へ連れて行く計画を立てていました。
ところが今まさに出かけようとしたその時、かねてより平山医院へ掛かっていた患者の容態が悪化したとの連絡が入り、長男はそのまま往診へ行くことを決断します。
当然、東京観光は取り止めとなってしまいました。
予定が立ち消えとなってしまった平山とみこは、父親と一緒に出掛けることを期待していた次男の勇と一緒に公園へ散策に出かけることに。
まだ9歳でしかない勇はすっかり人生を諦めてしまっており、平山とみこはその様子に溜息をつきながらも父親を引き合いに出して諭し続けるのでした。
その後、老夫婦は今度は長女の平山滋子の家で世話になるのですが、こちらは常日頃から理髪店の仕事が忙しくて老夫婦にかまっている余裕がなく、また天候にも恵まれなかったことから、2人は狭い家でただ佇んでいるありさま。
平山滋子は苦慮の末、次男の平山昌次に両親を連れて東京観光へ連れて行くよう依頼します。
平山昌次は、とりあえず東京観光用の遊覧バスに2人を乗せはしたものの、自分はバスの中で居眠りをこいて過ごすというやる気の無さを披露していました。
元々平山昌次は、何かと自分に厳しく当たってくる父親に隔意を持っており、老夫婦の子供である3人の中では一番父親を歓迎していなかったのでした。
そんな中、仕事の都合から両親の面倒を見ることが難しい長女・平山滋子は、同じ境遇にあった長男・平山幸一と相談して、2人を東京都内の高級ホテルに宿泊させることを思いつきます。
かくして2人の老夫婦は、一泊10万円近くもするらしい高級ホテルに宿泊することとなるのですが……。

映画「東京家族」に登場する家族および登場人物達は皆、どこにでも普通にいるような存在ですね。
特殊技能を駆使するスパイやヒーローというわけではなく、辣腕をふるう政治家や悪党というわけでもありません。
ストーリー自体も、手に汗握るスリリングな展開があるというわけでもなく、一応大きな事件は起きるものの、全体的にはそれすらも含めて淡々とした展開が続いていきます。
PG-12&R-15系な描写は何もないにもかかわらず、内容的には議論の余地なく大人向けの作品以外の何物でもないですね。
今作のストーリーは、平山周吉と平山昌次を中心に回っており、実質的にはこの2人が主人公ということになるでしょうか。

今回個人的に注目していたのは、やはり何と言っても平山周吉の平山昌次を巡るやり取りですね。
長男と長女は、父親に対して敬意は払いつつもどこか一歩距離を置いていたような態度に終始していたのに対し、次男は結構本気で父親を毛嫌いしているところがありましたし。
まあ、作中でも明示されていたあの父親の頑固一徹な態度に幼少時から晒され続けていれば、そうなるのも当然ではあったかもしれませんが。
あの父親は、今で言うならば「毒を持つ親(毒親)」に近いものが、平山昌次にとってはあったわけですからね。
あの2人の関係は、ストーリー中盤までは母親の平山とみこが、終盤30分ほどは恋人である間宮紀子が間に入ることで何とか成立していたようなものでしたし。
平山周吉も、次男のことを全く愛していなかったわけではないのでしょうが、父親のあの性格と息子の反感具合から考えると、あの2人だけでは永遠に和解する日など決してくることはなかったでしょうね。
ただ、母親の葬儀後、父親の世話や話し相手を全て恋人に押し付けていた平山昌次の対応は、さすがに正直どうかと思わなくはなかったのですが(苦笑)。
平山昌次の主観的には当然の選択肢であったにしても、厄介事を押し付けられた間宮紀子にしてみれば、「何故私が全く赤の他人の世話などをしなければならないのか?」と疑問に思わない方が不思議な話なのですから。
間宮紀子も、よくもまあアレだけのことを後悔しつつもやってのけたものだと、第三者的に見てさえも考えずにいられなかったですからねぇ。
まあ、そのことを当の父親本人に堂々と言ってのけた辺りは、彼女も相当なまでの「正直者」ではあったでしょうけど。

今作は2011年3月11日に発生した東日本大震災およびその影響をある程度意識して製作されたと聞いていたのですが、作中でそれが反映されていたのはたった2箇所程度でしかなかったですね。
ひとつは、平山周吉の友人宅で、家政婦さん?らしき女性の母親が東日本大震災で発生した津波の犠牲になったというエピソード。
もうひとつは、平山昌次と間宮紀子の出会いが、東日本大震災のボランティア活動がきっかけであったということ。
震災話はもう少し前面に出てくるものとばかり考えていただけに、「たったこれだけ?」という印象を抱かずにはいられなかったですね。
まあ、この映画が最初に企画されたのは東日本大震災発生前で、震災発生をきっかけに撮影を延期したとのことだったので、震災エピソードを大量に挿入する余裕もあまりなかったのでしょうけど。

アクション映画やVFX作品のごとき派手な演出も、ミステリー的な頭脳戦も皆無な作品なので、観る人をかなり選びそうな作品ではあります。
どこか響く物語であることは確かなのですが……。


自転車事故を悪玉扱いする警察が駆使する「数字のトリック」の実態

東京地検が、悪質な信号無視を繰り返す自転車の運転者を、従来の原則不起訴から略式起訴する方針に改めることを明らかにしました。
何でも、自転車による事故の「割合」が増えたことが理由なのだそうで↓

http://megalodon.jp/2013-0122-2237-49/sankei.jp.msn.com/affairs/news/130121/crm13012122280023-n1.htm
>  悪質な信号無視を繰り返す自転車の運転者について、東京地検は21日、これまで原則不起訴としてきた方針を改め、道交法違反(信号無視)罪で略式起訴する方針を明らかにした。都内で自転車が関係した事故の割合が高まっており、悪質な運転に厳しい姿勢で臨むことが必要と判断した。こうした運用は全国の検察で初めてという。
>
>  地検によると、略式起訴の対象となるのは、2人乗りや携帯電話を使用しながらなど安全への配慮を欠いた運転をしたうえで、さらに信号を無視し、事故を引き起こしそうになったケース。2回以上繰り返した場合、原則略式起訴する。略式起訴されれば、5万円以下の罰金刑が科される。
>
>  自転車の運転者には自動車と違って、刑事手続きを免除する反則金制度が存在しない。略式命令を受けると前科となるため、検察は同じ信号無視で自転車の運転手にだけ前科がつくのは不公平との考えから、すべて起訴猶予などの不起訴処分にしてきた。
>
>  事故を引き起こした場合は従来通り、より重い業務上過失致死傷罪などが適用される。
>
>  警視庁によると、
都内の交通事故のうち自転車が関係した割合は、平成19年の34・8%から24年には36・2%と上昇。信号無視の自転車が事故を引き起こした割合も同期間で8・0%から9・6%に増えている。

自転車事故にまつわるこの手の数字を見る度に、「数字のトリック」という言葉をついつい連想せずにはいられないですね。
警察が「自転車事故が増えている」と主張する時、その根拠として使われる数字は「事故全体の割合」であって「実数」ではありません。
「実数」で言えば、自転車事故による死亡者数は、警察の主張とは反対にむしろ減少傾向にすらあるのです。
総務省の公式サイトにある交通事故の各種統計表によると、ここ10年における自転車乗用中における死亡者数は以下のようになっています↓

自転車乗用中における死亡者数
平成14年(2002年) …… 919人
平成15年(2003年) …… 858人
平成16年(2004年) …… 772人
平成17年(2005年) …… 765人
平成18年(2006年) …… 720人
平成19年(2007年) …… 678人
平成20年(2008年) …… 639人
平成21年(2009年) …… 632人
平成22年(2010年) …… 586人
平成23年(2011年) …… 561人
平成24年(2012年) …… 512人

10年前と比較しても自転車事故による死亡者数が減っていることが、これで一目瞭然でしょう。
それに対し、交通事故全体の年間死亡者数は以下の通り↓

交通事故全体の年間死亡者数
平成14年(2002年) …… 7,498人
平成15年(2003年) …… 6,903人
平成16年(2004年) …… 6,594人
平成17年(2005年) …… 6,200人
平成18年(2006年) …… 5,704人
平成19年(2007年) …… 5,174人
平成20年(2008年) …… 4,590人
平成21年(2009年) …… 4,378人
平成22年(2010年) …… 4,288人
平成23年(2011年) …… 4,131人
平成24年(2012年) …… 3,908人

自転車事故も含めた交通事故による死亡者数そのものが減少傾向にあるという、なかなかに喜ばしい調査結果が叩き出されています。
そして、交通事故全体の年間死亡者数に対する自転車乗用中における死亡者数の「割合」を計算すると、以下のような数字が弾き出されるわけです↓

交通事故死者数全体に対する自転車事故死亡者数の割合
平成14年(2002年) …… 12.3%
平成15年(2003年) …… 12.4%
平成16年(2004年) …… 11.7%
平成17年(2005年) …… 12.3%
平成18年(2006年) …… 12.6%
平成19年(2007年) …… 13.1%
平成20年(2008年) …… 13.9%
平成21年(2009年) …… 14.4%
平成22年(2010年) …… 13.7%
平成23年(2011年) …… 13.6%
平成24年(2012年) …… 13.1%

そう、自転車事故の死亡者数以上に交通事故全体の死亡者数が減っているために、割合的には自転車事故が却って増えている「ように見える」、という「数字のトリック」がこれで成立するわけです。
こんな「数字のトリック」を利用して自転車を悪玉扱いする昨今の警察やマスコミの報道には、つくづく疑問符をつけずにはいられないですね。

※今回参考にした統計資料
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001104745

自転車事故ほど、警察から悪玉扱いされ「数字のトリック」が盛んに活用されている事例もそうはないでしょうね。
「割合」ではなく「実数」の上では、自動車事故も自転車事故もそれに伴う死亡者数も全て減少の一途を辿っているというのに、ちょっと数字をいじるだけで真逆に見せかけた結果を提示することができるわけです。
警察にしてみれば、交通事故の件数も検挙者数も激減の一途を辿っているので、仕事がなくなることに対する危機感と新たな利権確保の観点から、自転車事故を殊更大々的にクローズアップしている一面もあるのかもしれませんが、自転車利用者の一般庶民にしてみれば何とも傍迷惑な話でしかありません。
警察は以前にも、「自転車は歩道ではなく車道を走るべし」などという、地方の道路事情を完全に無視した上に却って事故を増やしかねない本末転倒の方針を実施しようとすらしていた前科があるわけですし。
自転車事故対策それ自体は結構なことなのですが、自動車による事故の方が自転車のそれよりも数も多ければ質も悪いことを無視した誇大広告的な自転車悪玉論は、事故撲滅とは全く別の意図を勘ぐられても仕方がありますまい。
こういった実態を無視した統計や方針って、交通事情を却って悪化させるだけでしかないのではないかと思えてならないのですが。


コメント一覧

syu (07/26 09:41) 編集・削除

すいません通りすがりの者です。
自転車の事故の関係をちょっと調べていてたどり着き、なるほど…と読んでおりましたが、対車以外も対軽車両・対人もあるな…と思い調べてみました。

(財)交通事故総合分析センターの研究会の発表資料
http://www.itarda.or.jp/ws/pdf/h24/15_02bike-ped.pdf
上記で『交通事故』という枠では無く、『自転車事故』という枠で考える研究発表がありました。

今回の東京地検の方針には、この資料のような統計が反映されていると思われます。

やはり、信号無視が多いという事と、対車という部分の他に対人という部分を考えるとどこかに抑止力を発生させたいと思うのは致し方無いかとは思います。(当方、長野の人間ですが、県庁所在地でさえ、歩行者も自転車もふらふら出てくるので、都会なんてもっとひどいのかなぁと思っております)

レオナルド・ディカプリオが俳優を長期休業?

レオナルド・ディカプリオが俳優業の長期休暇を取る方針とのことです。
2年間で3本もの映画に出演したために疲れ果てたというのが理由とのこと↓

http://www.cinematoday.jp/page/N0049521
>  [シネマトゥデイ映画ニュース] 強烈な映画の撮影が3作続いたレオナルド・ディカプリオは、俳優業に疲れ果ててしまったため、しばらくはハリウッドから遠ざかるつもりのようだ。
>
>  レオは映画『ジャンゴ 繋がれざる者』の前に、バズ・ラーマン監督の映画『華麗なるギャツビー』とマーティン・スコセッシ監督の映画『ザ・ウルフ・オブ・ウォールストリート(原題) / The Wolf of Wall Street』に出演。
「正直、くたくただよ。長い長い休暇を取ることにした。2年間で3本の映画を撮影したから疲れ果てたよ」とドイツのBild紙に語っている。
>
>  休暇中は環境保護に力を入れるつもりだという。「世界をもう少し改善させたいんだ。世界中を飛び回り、環境を良くすることに手を貸したい。僕の家の屋根はソーラーパネルで覆われている。車は電気自動車だ。普通の人は一日に50キロ以上は走らないだろ。それなら電気自動車で十分だ」とコメントしている。
>
>  レオのリラックス方法は、根っからのバカのような態度を取ることだという。「撮影現場では真剣に演技だけに集中する。だから友達と一緒に騒ぐときは、意味のないことを話し、根っからのバカのような振る舞いをして楽しむんだ。友達とバカ騒ぎするのは僕にとってのセラピーみたいなもの」と言っている。
>
>  しかし、忙しいスケジュールのせいで、そんな友達らと自宅で過ごすことができていないとのこと。「友達を家に呼ぶのは大好きなんだけど、1年半ほどまともに自宅に帰ってないから、最後に家で集まったのがいつかも覚えていない。自宅に帰るのが楽しみだよ」と語っている。(BANG Media International)

環境保護に手を貸すこと自体は結構なことなのですが、グリーンピースやシーシェパードなどには協力しないでもらいたいところですね(^^;;)。
アレ系の団体も、欧米ではそれなりの地盤や人気があるので、その危険性もなきにしもあらずですし。
もちろん、個人で真っ当な活動をする分には大いに推奨されて然るべきことではあるのですが。
しかしまあ、「長い長い休暇」って一体どのくらいの期間にわたるのでしょうかね?
普通に考えて、半年~1年くらいといったところなのでしょうか?
個人的には、できるだけ早く復帰して頂き、「インセプション」のような映画で活躍してもらいたいところなのですけどね。

最近のディカプリオはとにかく「裏稼業に手を染めた犯罪者ないしボス」的な役柄を担うことが多いのですが、出演自体を後悔しているという「タイタニック」の時と異なり、今は自分が目指していたものや、自分のイメージと合致する役柄などをきちんとこなせているのでしょうね。
日本では2013年3月1日に公開予定の映画「ジャンゴ 繋がれざる者」では、ディカプリオは初めて悪役を演じることになるらしいですし。
悪役が大物俳優の場合、元来メインであるはずの主人公を食ってしまうほどの存在感が出てしまう危険性もあったりするので、その辺はいささか心配なところではあります。
「ジャンゴ 繋がれざる者」はアメリカではかなりの成功を収めているとのことですから、出来自体は大丈夫だろうとは思うのですけどね。


実は田中芳樹はマイナー映画の愛好家だった?

http://twitter.com/adachi_hiro/status/292834969280192512
田中芳樹さんがマイナー映画が好きって言う話。同じような感覚を持つ人たちを集めて、それぞれが自分の推薦する映画のビデオを持ち寄って鑑賞する会を開いたら面白そう、と思ったけど、立ちあわされるのは私だと気付いて辞めた。>

田中芳樹って、実は映画そのものが嫌いなのではないかとすら私は考えていたくらいなのですけどね。
何しろ、過去にはこんなタワゴトをくっちゃべっていた経緯もあるわけで↓

イギリス病のすすめ・文庫版 P185
<田中:
 政権交代があることを当然と思ってるところと、現実にないところではね、意識が全然違う。
ぼくは映画の「インディペンデンス・デイ」に見られるようなアメリカ人のセンスをなにかと言うと笑い話のネタにしてるけども……。(笑)
土屋:
 うん、ぼくもそうだから。(笑)>

アメリカの1映画、それも全体的な傾向を代表しているわけでもない作品を論って「アメリカ人のセンス」なるものを嘲笑っている人間のどこに、映画に対する理解や愛情などといったものが存在するのかと、何度も私は考えざるをえなかったくらいなのですが。
ディズニー映画についても、「既存作品の借り物」「独創性がない」などと散々な評価を叩きつけまくっていましたし。
田中芳樹は映画というものが大嫌いで、極端なことを言えば「映画のポスターを見ただけで映画批評をやっている」レベルの人間であろうとすら、私は偏見混じりに見做していたくらいだったのですけどね(苦笑)。
田中芳樹の映画評というのは、映画を観賞する手間すら惜しむ人間が、巷に溢れる俗説的な映画レビューをコピー改変しながら適当に殴り書きしたようなシロモノでしかなかったのですから(爆)。
そんな田中芳樹が実はマイナー映画の愛好家だったとは、逆の意味で驚きですね。
一体どんな映画が好みだったのやら。


映画「テッド」感想

ファイル 873-1.jpg

映画「テッド」観に行ってきました。
2000年公開映画「パーフェスト・ストーム」、および2008年公開映画「ハプニング」のマーク・ウォールバーグ主演のドタバタ異色コメディー作品。
作中では、麻薬の隠語である「ハッパ」を吸引したり、デリヘル嬢を招いてスカトロプレイをやらしたりするシーンの他、様々な下ネタが満載のため、今作は当然のごとくR-15指定されているのですが、その中では記録的ともいえる大ヒットを達成したのだとか。
アメリカ版におけるテディベアのテッド役の声役は、今作の監督であるセス・マクファーレン自らが担当したのだそうです。
作品の雰囲気的には、日本では2011年公開の映画「デュー・デート ~出産まであと5日!史上最悪のアメリカ横断~」に近いものがありますね。

1985年のアメリカ。
ボストン郊外に住んでいた当時8歳の少年ジョン・ベネットは、同年輩の少年達から仲間外れにされ、友人もおらず孤独な日々を送っていました。
その年のクリスマス、ジョンは両親からテディベアのぬいぐるみをプレゼントされます。
幼いジョンはぬいぐるみに「テディ」と名付け、「君と話が出来たら良いのに」と願いながら、ベッドで「テディ」を抱いて眠りにつきます。
すると、気まぐれな神がその願いを聞き入れでもしたのか、翌日の朝、眠りから覚めたジョンは、自立歩行して歩く「テディ」に挨拶をされます。
ジョンは仰天しながらも大いに喜び、互いに唯一無二の友達となることを誓い合います。
そしてジョンは、「テディ」のことを両親に報告・紹介します。
両親はジョン以上にヒステリックに驚きまくりますが、ジョンと「テディ」が仲睦まじく語り合っている様子を見て和やかな表情に変わっていくのでした。
その後、「テディ」は名前をさらに短縮して「テッド」と呼ばれるようになり、その物珍しさからマスコミに引っ張りだこにされ、一躍大人気となっていきます。
しかし、そんなテッドは少年ジョンのことを常に忘れることなく、テッドは雷を怖がるジョンに「雷兄弟」として一緒に添い寝するなど、ジョンとの間にひとかたならぬ友情と絆を結んでいくのでした。

それから27年後の2012年。
一時は一種の「セレブ」として人気を博したテッドも、今ではすっかり落ちぶれ果て、「ハッパ」を吸引しながら下ネタを乱発しまくる中年オヤジへと変貌を遂げていました。
ちなみに「ハッパ」吸引絡みでは逮捕歴もあるようで(苦笑)。
一方、35歳の中年になったジョンは、ボストン南部のアパートでそんなテッドと相変わらず一緒に暮らしつつ、レンタカー会社へ惰性で勤めに行く日々を送っていました。
そんなジョンではありましたが、彼は4年ほど前からバリバリのキャリアウーマンであるロリー・コリンズという女性と交際を続けており、そのまま結婚を前提とした付き合いをするかどうかで悩んでいました。
交際相手たるロリーもまた、自分よりもテッドを優先しているかのごときジョンに苛立ちを募らせており、彼女はジョンに対してテッドと別れるよう要望し始めるようになります。
そんな2人が交際を初めてからちょうど4年目を迎えた記念の日、何となく良い雰囲気になったデートを終えたジョンとロリーがジョンの家に入ると、そこでは留守番をしていたテッドが4人のデリヘル嬢を呼び、酒池肉林の乱痴気騒ぎをやらかしまくっていました。
しかもテッドとデリヘル嬢達はスカトロプレイでもやっていたらしく、部屋の中にはデリヘル嬢のひとりがひり出したらしいウンコが転がっている始末。
かねてからテッドの存在にイラついていたロリーはついに堪忍袋の緒が切れ、テッドを家から叩き出すようジョンに強く促すのでした。
その後、ジョンと共に水族館を訪れたテッドは、ロリーの要望に動かされたジョンから家を出ていくよう言われてしまうのでした。
テッドもロリーも大事だから2人とも別れたくないというジョンの意向を尊重し、テッドはジョンと別居することを承諾するのですが……。

映画「テッド」では、中年テディベアのテッドが繰り出しまくる下ネタ騒動ばかりでなく、昔の映画ネタや「本人役」として出演する俳優達の登場も大きな魅力のひとつです。
作中で特に扱いが大きかったのは、1980年代に公開された「フラッシュ・ゴードン」というアメリカ映画と、その映画で主演を担っていたサム・J・ジョーンズ(本人役)という俳優との出会いですね。
ジョンは明らかにサム・J・ジョーンズに憧れを抱いている様が伺えましたし、出会った後もノリノリに意気投合していましたからねぇ(苦笑)。
まあ、それが原因でロリーには三行半を突き付けられて破局の危機を迎える羽目になってしまうのですが(-_-;;)。
またその後には、グラミー賞受賞歴を持つ歌手のノラ・ジョーンズがこれまた本人役で登場し、テッドの説得でジョンに舞台を明け渡すというシーンが出てきます。
何でもテッドとノラ・ジョーンズは10年前からの知り合いで、疑似セックスまでヤりあった仲なのだそうで(笑)。
テッドは過去に多くのメディアに出演して人気を博していた過去があったので、そのツテから芸能界への人脈があったという事情もありはしたのでしょうが、テッドも色々な方面で顔が広いなぁ、とつくづく考えてしまったものでした。
他にも、携帯の着信音で「ナイトライダー」のオープニングテーマが流れたり、2011年公開の映画「グリーン・ランタン」がネタにされた上に同作で主演を担ったライアン・レイノルズがゲイ役で友情出演していたりと、往年のアメリカTVドラマや映画を知る人達にとっては思わずニヤリとするネタが満載でしたね。
そして何よりのサプライズネタとしては、ジョンとテッドがホテルで口ゲンカを繰り広げている中で、ジョンが「お前なんかより『くまモン』の方がマシだ」などと発言するシーンが挙げられます。
こんなところでまさか「くまモン」が出てくるとは夢にも思っていなかったので、さすがにここは私の方が仰天せざるをえなかったですね。
そりゃまあ確かに、テッドとくまモンには「クマ系のキャラクター」という共通項がありはするわけですが、くまモンって「テッド」がアメリカ公開された2012年時点では、まだ本格的に海外進出してはいないはずだったのではないのかと。
ハリウッド映画で「くまモン」が言及されたのって、実は今回が初めてなのではないですかねぇ(^^;;)。
まあここでは日本語翻訳の際に、元来映画にはなかった「くまモン」が挿入された可能性もあったりするのですが、やはり熊本県民としてはこれが一番のサプライズではありましたね。

ストーリー内容に目を向けてみると、今作におけるジョンとテッドは、映画「僕達急行 A列車で行こう」に登場した2人の鉄道オタクの友人関係を髣髴とさせるものがありましたね。
他人には到底理解しがたいマイナーな映画ネタでアレだけ盛り上がれる雰囲気というのは、まさに件の鉄道オタク達と同じく「同じ趣味を持つ者同士」にしか分からないものが多々ありましたし。
そして一方で、その2人の友情や趣味について全く理解を示さず、序盤から中盤にかけてただひたすらテッドの排除を主張していたロリーについては、正直「ジョンとはむしろ別れた方が良くないか?」という疑問すら抱かざるをえなかったくらいでした。
前述の「僕達急行 A列車で行こう」で、主人公の「鉄っちゃん」趣味に全く理解を示そうともせず、結局破局に至ってしまった女性達と全く同じ運命を、ロリーもまた辿りそうな気がしてなりませんでしたし。
そりゃまあ、「ハッパ」吸引やスカトロプレイに理解を示すのはさすがに無理があるにしても、映画絡みの趣味や憧れの俳優との邂逅について事情を察することくらいは、彼女の立場から言っても決して不可能なことではなかったはずでしょう。
にもかかわらず、パーティを抜け出したジョンに癇癪を爆発させ、問答無用とばかりに別離宣言を行ったロリーの言動は、「こりゃ一緒になるのは無理だろう」という感想を抱かずにはいられませんでした。
ロリーは元々ジョンと結婚して一緒になるつもりだったのでしょうし、将来伴侶となるべき相手の趣味は理解し許容できるくらいでないと、結婚後の生活が大いに危ぶまれることが容易に予想できるはずなのですが。
まあ彼女の場合、ジョンの趣味への無理解というよりは「ジョンが肩入れするテッドに対する反感や嫉妬」という側面が少なくなかったのかもしれませんが。
ロリーのテッドに対する反感というのも、個人的にはイマイチ理解し難いところがあるんですよね。
別にジョンはテッドを「性の対象として」「伴侶として」愛しているというわけではなく、またジョンのロリーに対する愛情にも嘘偽りがないことを、当のロリーだって全く理解できていないわけではなかったでしょうに。
相手に対し悪戯に完璧さを求める完全主義者的な要素でも影響していたりするのでしょうかね、これって。

コメディ映画が好きな方はもちろん、往年のアメリカTVドラマや映画が好きという方にも文句なしにオススメできる一品ですね。


ルーピー鳩山の珍道中かつ傍迷惑な中国行脚

民主党の深刻な廃棄物であるルーピー鳩山が、中国に招聘されてまたもや余計なタワゴトをくっちゃべっています。
「元首相」という立場で「尖閣は係争地」「南京大虐殺を日本人として反省しなければならない」などという、日本政府の公式見解に反する言動をのたまったのだそうで↓

http://megalodon.jp/2013-0118-0027-49/photo.sankei.jp.msn.com/kodawari/data/2013/01/17hatoyama/
>  【上海=河崎真澄】中国を訪問中の鳩山由紀夫元首相は17日、日中戦争で旧日本軍による南京占領で起きたとされる「南京事件」の資料などを展示する江蘇省南京市の「南京大虐殺記念館」を訪問した。日本の首相経験者が同館を訪れるのは、海部俊樹、村山富市両元首相に続いて3人目。
>
>  
中国版のツイッター「微博」などでは、「もっと日本に鳩山元首相のような人が増えればいい」といった同館訪問を歓迎する発言に加え、「記念館で鳩山はざんげしろ」「日本人は歴史を直視しろ」などとの書き込みもある。鳩山氏と対比する形で、東南アジア歴訪中の安倍晋三首相を「右翼的思想だ」と警戒感をむき出しにした発言も目立つ。
>
>  歴史認識をめぐって植民地支配と侵略を認めた「村山談話」を継承しつつ、新たな談話の作成を進める安倍内閣に対し、中国側はいわば同館への鳩山氏訪問のタイミングを利用し、牽制する狙いもありそうだ。
>
>  
鳩山氏は16日の賈慶林全国政治協商会議主席ら中国要人との会談で、沖縄県の尖閣諸島について、日本政府の公式見解と異なり中国との「係争地」と発言、波紋を広げている。

中国の掌の上で踊らされ好き勝手に利用されているだけでしかないのに、さも自分が何か偉大な存在であるかのごとく勘違いしているルーピー鳩山は、本当に有害無益も極まれりな存在ですね。
日本としては恥ずべき黒歴史な事実ではありますが、ルーピー鳩山も一応は「日本国元首相」であり、その発言力と権威も、日本国内では名ともかく、日本の国内事情に疎い他国ではそれなりに尊重されてしまう立ち位置にあります。
その立ち位置で他国の公式の場で政治的な発言をすることが日本の政治情勢にどれほどの影響を与えるのか、普通の人間であればほんのわずかでも考えて自重しそうなものなのですがね。
まあそんなことは寸毫たりとも考えが及ばず、中国の傀儡ロボットとして振る舞うのがルーピーのルーピーたる所以ではあるのでしょうけど。
どこまでも日本の足を引っ張るのが好きなのですねぇ、ルーピー鳩山は。
まあ、当人の脳内世界では「自分ほどに有能な人間はこの世に存在しない」ということにでもなっているのかもしれませんが。
民主党の阿呆共も、かつては自分の政党に所属していた超濃度の産業廃棄物くらい、きちんと管理してもらわないと困るのですけどねぇ(-_-;;)。

ただまあ今回の件で唯一吉報があるとすれば、こんな産廃を排出した民主党の支持率がさらに急落を余儀なくされる、という点にあるでしょうか。
何しろ、この期に及んでさえも民主党に期待を寄せ議席を与えたがる日本人は実在するわけで。
今回の件でさらに民主党の離反者が続出すれば、次回の参院選で民主党は壊滅的な打撃を被りこの世から消滅するという、日本の大多数の国民にとっては慶賀すべき結果を招きよせることも可能かもしれません。
すくなくとも、今回の件で民主党が株を上げるなどということは間違ってもないでしょう。
ただでさえ、ルーピーで有名な鳩山なのですし(笑)。

しかし、中国もアレくらいしか対安倍政権の道具に利用できるシロモノがないとはいえ、よくもまあルーピー鳩山をあそこまで持ち上げられるものですね。
「もっと日本に鳩山元首相のような人が増えればいい」って……。
もちろん、彼らとしては国家戦略としてそうしているのでしょうし、内心ではさぞかし蔑視しているであろうことは確実なのでしょうけど。
「無能な働き者」というのは、味方にすれば脅威ですが、敵に回せばこれほどまでに頼もしい存在もまたとないものなのですからねぇ(爆)。

ルーピー鳩山を何とか合法的に処断できる良い方法というのは、何かないものなのでしょうか?


中国版味千ラーメンが減退傾向

中国の味千ラーメンが2012年に40店舗前後閉店していることが判明しました。
反日デモによる襲撃やボイコットに、上海市でスープ原料を巡る虚偽宣伝で行政処分を受けたことなどが響いたのだそうで↓

http://megalodon.jp/2013-0116-2024-25/sankei.jp.msn.com/world/news/130116/chn13011617480010-n1.htm
>  【上海=河崎真澄】中国で600店以上をチェーン展開する日本式の「味千(あじせん)ラーメン」が昨年、北京市や湖北省、福建省などで合わせて40店前後を閉店していたことが16日、分った。
>
>  地元紙によると、
昨年9月に暴徒化した反日デモや日本製品ボイコットの影響で、“日本ブランド”で知られる「味千」への客足が遠のいた。2014年に中国でチェーンを千店にする計画だったが、実施は1年以上延期される見通し。
>
>  10年の反日デモでは店舗が暴徒の襲撃対象となった。11年にはラーメンのスープ原料をめぐる虚偽宣伝で上海市工商局から行政処分を受けるなど、
中国で逆風が強まっていた。
>
>  味千ラーメンは熊本に本社を置く重光産業のチェーン。中国には1995年に進出し、香港法人が中心となって展開してきた。日系外食チェーンの店舗数では中国で最大規模という。

中国もつくづく「目先の反日」しか見えていないのだなぁ、としか思えない事象ですね。
中国の味千ラーメンというのは熊本本家の重光産業ではなく、重光産業とは資本関係がほとんどない香港系の企業でしかなく、そんな不買運動など展開したところで大打撃を受けるのは当の中国自身なのですが。
味千本家の重光産業は、味千中国ホールディングスの数%程度の株式を保有し、年間1.5億~2億程度のライセンス料や技術指導料などを受け取っているだけでしかないのですし。
中国の味千ラーメンの経営者も従業員も全て中国人なのに、それを攻撃して反日を誇示している「つもり」になっている中国人達の、何と浅はかなことでしょうか(苦笑)。
重光産業自身は中国への進出にあまり乗り気ではなかったとのことですが、一連の反日暴動や今回の件などを考えると、まさに先見の明があった以外の何物でもないでしょうね。
下手に中国に進出などしていたら、進退窮まってボロボロになっていたこと必至でしたし、今この時期にまさにそういう事態に陥っている日本企業って少なくないですからねぇ(-_-;;)。
私個人としても、熊本を代表するラーメン屋のひとつが消失するなんて事態は避けてもらいたいところです。

下手に日本ブランドを掲げたがために災禍を被っている味千中国ホールディングスは実にお気の毒としか言いようがありませんが、中国の反日な風潮は一体いつまで続くことになるのでしょうか?


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