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銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察13

やることなすこと傍若無人かつ「自分が他人からどう見られているか」という自己客観視の視点的なものが完全に欠落しているエーリッヒ・ヴァレンシュタインに、作者氏は一体どのようなものを投影しているのか?
「本編」を読んでいてヴァレンシュタインの性格破綻ぶりに反感を抱き始めた頃からこれはずっと疑問となっていて、この疑問を解消すべく、私は様々な推論を考えていたりします。
過去のヴァレンシュタイン考察本論やコメント欄でしばしばネタとして出してきた、「アクセス増と小説に対する評価高を目的とした確信犯的な釣り&炎上マーケティング説」などもそのひとつです。
ただ、釣り&炎上マーケティングというのは、あくまでも「一発勝負」「一時的な集客」のネタとして使うからこそ大きな成果が見込めるのであって、こうまで長々と同じネタを延々と続けていては却って逆効果でしかありません。
作者氏がそんな程度のことも理解できないとはさすがに思えないので、これも今となってはあくまで「作者や作品の意図に反して笑いのネタになってしまっているヴァレンシュタインの惨状」を嘲笑う意味合いで使っているだけですね。

その「釣り&炎上マーケティング説」以外の要素で以前に考えたことのある推論としては、「老人の視点から、自分の理想と願望を全て叶えてくれる【孫】を描いている」というものがあります。
この推論から導き出される作者氏は、最低でも「初老」と呼ばれる年齢に到達している人間で、老人が邪険にされ若者が英雄として称揚される銀英伝を嫌い、「最近の若い者は…」という負の情念をベースに、原作とは逆に老人を持ち上げ原作主人公キャラクター達を無能低能の水準まで貶めることを目的に「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」を執筆し始めた、ということになっていたりします(^^;;)。
そして一方で、ラインハルトよりも(取消開始)若い(取消終了)(修正開始)2歳程度年長の(修正終了)人間という設定のヴァレンシュタインは、その老齢な自分が考える「自分の理想や願望を全て実行してくれる孫」を投影する形で描かれているというわけです。
ヴァレンシュタインがあれほどまでの傍若無人に振る舞うのは、若者を格下に見ていて常に「最近の若い者は…」という情念が発露されているため。
そのヴァレンシュタインに周囲、特に老人キャラクターが寛大なのは、ヴァレンシュタインを「自分の孫」的な視点で見ていて「何をやっても愛い奴よ」と甘やかす様を表現しているため。
そして、リヒテンラーデ候や帝国軍三長官などといった老人達が原作とは一転して有能なキャラクター扱いとなっているのは、自分と同年代以上の「老人」であるから、というのが理由になるわけですね。
こういう視点で見てみると、ヴァレンシュタインが作中でああまで「神(作者)の奇跡」によって守られ、依怙贔屓されている構図の実態というものも見えてくるのではないかと、半分は面白おかしく考えてもみたわけなのですが……。
もっとも、これは所詮、作者氏の年齢が分からないからこそできる空想の産物に基づいた推論でしかなく、作者氏の実年齢が想定よりも若いと分かれば、一発で瓦解する程度のシロモノでしかないのですけどね。

ただ、「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」を見てみると、全体的に「老人に対する幻想ないしは願望」のようなものがあるのではないかとは、正直感じずにいられないところなんですよね。
「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」に登場する「原作から設定を改変された老人達」は、皆若者(というか主人公)に理解がある上にその時その時の状況に応じて迅速かつ的確な判断を下し、さらにはそれまでの政治思想や基本方針をあっさり転換できるほどの柔軟性まで持ち合わせていたりします。
しかし実際の老人は、慣習的に続いてきたことをこなすのは得意であっても、全く新しい未知の事態になると古い考え方に固執し、周囲がどれだけ進言しても頑固なまでに受け入れない「思考の硬直性」を発揮することの方がはるかに多いのです。
特に政治思想については、老齢になればなるほど、如何に現状の政治情勢が変化してさえ、その転換は絶望的とすら言っても良いほどの不可能事になっていくことがほとんどです。
銀英伝の原作者である田中芳樹などはまさにその典型例で、学生時代に培ったであろう、今となっては時代錯誤かつカビの生えた政治思想を未だに堅持し続け、すっかり「老害」と化している始末だったりするのですからねぇ(苦笑)。
その要因としては、脳の老化、長年堅持し続けてきた思想や慣習に対する信仰や依存、個人のプライドや矜持の問題、さらにはそれこそ「最近の若い者は…」に象徴される自分より下の世代を格下に見て蔑視する性格など、様々なものが考えられますが、一般的な傾向として見ても、老人の思考発想法が若者のそれと比べて一種の硬直性を多分に含んでいることは誰しも否定できないでしょう。
そして何より、その田中芳樹が執筆した原作「銀英伝」に登場する老人達もまた、比較的優遇されているビュコックやメルカッツなどの「老練」な登場人物達も含めて軒並みそのように描かれているわけです。
にもかかわらず「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」では、まるでその現実に挑戦状でも叩きつけるかのごとく老人に入れ込みまくった描写が展開されているのですから、これはもう「作者氏の老人に対する幻想なり願望なりが作中に反映されている」としか判断のしようがありますまい。
「原作で主人公達の引き立て役にしかなっていない無能キャラクターの描き方に疑問を抱いたから、あえて反対の描写を展開している」などという大義名分は、ロボスやフォークが原作通りだったり、キルヒアイスがありえないレベルで無能化していたり、さらには「法律に全く無知な惨状を露呈しているヴァレンシュタインごときに一方的に論破される検察官」なるものが登場したりしている時点で到底信用などできるものではないのですから。
で、そのような「老人に対する幻想や願望」を最も抱きそうなのは当の老人自身なのではないか(常に上位者として君臨し「最近の若い者は…」と若年世代を見下す傾向のある老人相手に、当の若年世代が好評価的な幻想や願望を抱くとは考えにくい)、という結論の下、冒頭のような推論を作ってみたのですが、実際はどんなものなのでしょうかねぇ。

さて今回は、同盟の主要人物およびヴァレンシュタインによる4者会談、および第7次イゼルローン要塞攻防戦開始直前の話について検証していきたいと思います。
なお、「亡命編」のストーリーおよび過去の考察については以下のリンク先を参照↓

亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
http://ncode.syosetu.com/n5722ba/
銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察
その1  その2  その3  その4  その5  その6  その7  その8  その9  その10  その11  その12

シトレ・トリューニヒト・レベロとの3者と、政治や軍の今後の行動方針について聞かれることになったヴァレンシュタイン。
サンドイッチを頬張りつつ、ひとしきり得意気になってイゼルローン要塞攻略の愚を説きまくったヴァレンシュタインは、3者が自分を呼んだ意図を図りつつ、自分が取るべき選択肢を模索していくことになるのですが……↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/44/
> しかし扇動政治家トリューニヒトが和平を考えるか、冗談なら笑えないし、真実ならもっと笑えない。原作ではどうだったのかな、トリューニヒトとレベロは連携していたのか……、トリューニヒトの後はレベロが最高評議会議長になった。他に人が居なかったと言うのも有るだろうが、あえてレベロが貧乏くじを引いたのはトリューニヒトに後事を託されたとも考えられる。いかん、ツナサンドが止まらん。
>
> さて、どうする。連中が俺に和平の件を話すと言う事は俺の帝国人としての知識を利用したいという事が有るだろう。そして和平の実現に力を貸せ、仲間になれという事だ。どうする、受けるか、拒絶か……。レベロ、シトレ、トリューニヒト、信用できるのか、信用してよいのか、
一つ間違えば帝国と内通という疑いをかけられるだろう。特に俺は亡命者だ、危険と言える。

…………はあ?
今更何を言っているのでしょうかね、ヴァレンシュタインは(笑)。
「一つ間違えば」も何も、フェザーンでスパイ活動もどきな行為をやらかし、「伝説の17話」の自爆発言で既に同盟に対する裏切りの意思を表明しているヴァレンシュタインは、【本来ならば】とっくの昔に「帝国と内通という疑い」をかけられて然るべき状態になっているはずではありませんか。
イゼルローンで敵前交渉を独断で行った行為も、「敵との内通や情報漏洩を行っている」と他者、特にヴァレンシュタインに敵対的な人間から見做される可能性は充分にあったのですし。
帝国からの亡命者、それも当初は「スパイ容疑」までかけられるというオマケまで付いていた自分の微妙な立場と危険性についてヴァレンシュタインが本当に自覚していたのであれば、そういった言動が如何に自分の評価や安全を悪い方向へ追いやるかという自己保身的な発想くらい、ない方が逆に不自然というものでしょう。
アレほどまでに他人の目を気にせず衝動の赴くままに傍若無人な言動に奔走してきた過去の経緯を全て無視して、今更取ってつけたように「特に俺は亡命者だ、危険と言える」などと考えても、既に手遅れな上に何のフォローにもなっていないのですけど。
むしろ、ヴァレンシュタインに「亡命者は一般人と比べて不利な立場にある」という常識が備わっているという事実の方に驚愕せざるをえなかったくらいでしたし(苦笑)。
まさかヴァレンシュタインは、あれら一連の言動全てが、何ら後ろ暗いところも他人に恨まれることもない公明正大かつ危険性など全くないシロモノだった、とでも考えていたりするのでしょうか?
こういうのを見ると、現時点でさえ史上最低レベルを極めているヴァレンシュタインの対人コミュニケーション能力は、今後も全く改善の見込みがないばかりか、更なる悪化の可能性すら見出しえると判断せざるをえませんね。
原作知識など比べ物にならないヴァレンシュタイン最大最強の守護神である「神(作者)の祝福」というものには、ここまで人を堕落させる禁忌の魔力なり呪いなりの副作用でも備わっていたりするのでしょうかねぇ……。

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/44/
> 「君は先程同盟を帝国に認めさせる、対等の国家関係を築く事は可能だと言っていたね」
> 「そんな事は言っていませんよ、レベロ委員長。可能性は有ります、少ないですけどねと言ったんです」
>
> シトレとトリューニヒトが笑い声を上げた。レベロの顔が歪み、俺をきつい目で睨んだ。睨んでも無駄だよ、レベロ。自分の都合の良いように取るんじゃない。お前ら政治家の悪い癖だ。どうして政治家って奴は皆そうなのかね。
頭が悪いのか、耳が悪いのか、多分根性が悪いんだろう。
>
> いや、それよりどうするかだ。
和平そのものは悪くない、いや大歓迎だ。これ以上戦争を続ければ何処かでラインハルトとぶつかる。それは避けたい、とても勝てるとは思えないのだ、結果は戦死だろう。戦って勝てないのなら戦わないようにするのも一つの手だ。三十六計、逃げるに如かずと言う言葉も有る。そういう意味では和平と言うのは十分魅力的だ。
>
> 「その可能性とは」
> どうする、乗るか? 乗るのなら真面目に答える必要が有る……。この連中を信じるのか? 信じられるのか? ……かけてみるか? 血塗れとか虐殺者とか言われながらこのまま当てもなく戦い続けるよりは良い……、最後は間違いなく戦死だろう。
>
>
同盟が滅べば俺には居場所は無いだろう。生きるために和平にかけるか……。宇宙は分裂したままだな、生きるために宇宙の統一を阻む。一殺多生ならぬ他殺一生か、外道の極みだな、だがそれでも和平にかけてみるか……。

トリューニヒトやレベロも、トンチ小僧の一休さんのごときお子様レベルなひっかけ問答に終始する「頭・耳・根性はもちろんのこと、現状認識能力も精神状態も最悪の水準を極め過ぎている、フォークばりに幼児レベルの衝動的発作ばかり引き起こす超低能バカな被害妄想狂患者のヴァレンシュタイン」ごときに文句を言われたくはないでしょうねぇ(苦笑)。
第一、原作知識を用いてさえ拙劣としか言いようのない甘過ぎる予測や、常識で考えれば間違いなく極刑ものの言動を、「神(作者)の奇跡」の乱発による超展開で強引に乗り切ってきたのは一体どこの誰なのかと。
そして、そんな狂人ヴァレンシュタインが「同盟が滅べば俺には居場所は無いだろう」などとほざくに至っては、「どのツラ下げてお前が…」としか言いようがないですね。
何しろ、この期に及んでさえ、「伝説の17話」における自爆発言が「公の場」で未だに撤回されていないままの状態にあるのですから。
同盟を裏切る意思表示をすらした過去を持ち、しかもその発言について何ら謝罪も訂正もしていないヴァレンシュタインが「同盟を自分の居場所にする」って、一体何の冗談なのでしょうか?
同盟に対して明らかに害意を抱いている上にその意思表示までしているヴァレンシュタインを、当の同盟が保護しなければならない理由など、宇宙の果てまで探してもあるはずがないでしょうに。
しかもヴァレンシュタインは、シトレに対してすら敵愾心を抱いている上に、そのことを少しも隠してすらいませんし。
ヴァレンシュタインと対談している3者も、その辺りの事情は当然のごとく熟知しているはずでしょうに、ヴァレンシュタインのどこら辺に「信用できる」という要素を見出したのかは全くの謎であると言わざるをえません。
「神(作者)の奇跡」の産物によるものとはいえ、これまでの実績?から能力面??を高く評価したという事情はあるにせよ、「国家への忠誠心」「同志としての信頼性」については「あの」ヤンをすらもはるかに下回る、いやそれどころかゼロを通り越してマイナスにすらなっているのがヴァレンシュタインの実態だというのに。
この手の謀議を持ちかける際に重要となるのは、機密保持の観点から言っても「能力」ではなく「忠誠心」や「信頼性」の方なのではないかと思うのですけどねぇ(-_-;;)。

それとヴァレンシュタインは、帝国と同盟が和平を結べば自分の身が安泰になると素朴に信じ込んでいるようですが、それはいくら何でも少々どころではなく楽観的に考えすぎなのではないですかね?
同盟が帝国との和平を結ぶための交渉材料のひとつとして、「ヴァレンシュタインの死」という選択肢を検討しないという保証はどこにもないのですから。
帝国にとってのヴァレンシュタインは、疑問の余地なく「裏切り者」かつ「虐殺者」であり、彼の亡命の経緯がどうであろうが、事実関係から言っても政治的に見てもその「公式見解」が揺らぐことはありえません。
その帝国にとって「ヴァレンシュタインの死」は喉から手が出るほど欲しい事象たりえますから、政治的にも軍事的にも極めて美味しい取引材料となります。
一方、同盟側の場合、確かに帝国との戦争が続いている現状で、「神(作者)の祝福」によって常に大勝利をもたらしてくれるヴァレンシュタインの存在は、確かにその点にのみ限定すれば「使い勝手の良い道具」ではありえるかもしれません。
しかし、「帝国との和平」という段になれば、当然戦争をする必要自体がなくなるわけですから、ヴァレンシュタインの「神(作者)の祝福」もまた必要性が薄まってしまうのです。
そうなれば同盟としても、別にヴァレンシュタインに依存しなければならない理由もなくなり、「ヴァレンシュタインの死」を帝国との取引材料として利用する「余裕」も出てくるわけです。
ただでさえヴァレンシュタインは亡命者な上、「伝説の17話」に象徴されるがごとく同盟に対する裏切りの意思表示まで行っており、お世辞にも従順とは到底言い難い性格破綻な惨状を呈しているのですから、本来ならば能力の有無以前の問題で排除されて然るべき存在ですらあるのです。
そこにもってきての「帝国との和平」となれば、同盟にとってもまさに渡りに船で「ヴァレンシュタインの死」を和平での取引材料に使うことを視野に入れることになるでしょうね。
原作「銀英伝」でも、ダゴン星域会戦で勝利したリン・パオとユースフ・トパロウルが不遇な人生を送っていたり、ブルース・アッシュビーが政界進出を警戒された上に不可解な死を遂げたり、バーラトの和約後にヤンが謀殺されかけたりといった「狡兎死して走狗煮らる」的な作中事実が複数事例明示されているではありませんか。
それと全く同じことがヴァレンシュタインの身に起こることなどないと、一体どうして断言することができるというのでしょうか?

これから考えると、ヴァレンシュタインが同盟軍を強化すべく優秀な人材を積極的に登用させようとしている行為も、ヴァレンシュタインの生命の安全保障という観点から言えば非常に危険な行為であると言わざるをえないところです。
ヴァレンシュタインが同盟軍を強化すればするほど、「ヴァレンシュタインがいなくても同盟軍は精強を誇っていられる」ということになり、その分同盟がヴァレンシュタインを犠牲の羊にする可能性が高くなってしまうのですから。
特にヤンが原作同様に「奇跡のヤン」的な功績と声望を確立しようものならば、ヤンがヴァレンシュタインに取って代わることでヴァレンシュタインの必要性と存在価値が大きく減退してしまい、「ヴァレンシュタイン不用論」が台頭する可能性は飛躍的に高くなります。
ヤンにその気がなくても、その周囲および同盟の政軍上層部がそう考える可能性は充分に考えられるのです。
「自分が生き残ること」に執着するヴァレンシュタインの立場的に、同盟軍の強化や帝国との和平が自身の身を却って危険にするという構造的な問題は、決して無視できるものではないはずなのですが……。

まあ、ヴァレンシュタインが「自分が生き残ること」について考える時、その脅威として見ているのって実はラインハルトひとりしかいなかったりするんですよね。
単純に考えても、同盟によって危険視され粛清・暗殺されたり軍法会議で裁かれ処刑されたりする可能性の他、帝国やフェザーン・地球教の刺客によって暗殺される可能性、さらには「亡命者としての立場」に対する偏見を抱く者や功績を妬まれた同僚や部下などによって陥れられたりする可能性など、「生き残る際に立ちはだかる障害」には様々な要素が色々と想定されるべきはずなのですが。
第6次イゼルローン要塞攻防戦で敵前交渉に臨んだ際に敵の一兵士から撃たれた際も、それで自分が死ぬとは全く考えていなかったみたいですし。
いやそれどころか、誰も何も画策してなどいなかったのに、病気や食中毒など全く偶発的な事件から突然死に至る、という事態すら実際には起こりえるわけなのですから、本当に「自分が生き残ること」に拘るのであれば、ラインハルトひとりのみを対象とするのではなく、というよりもそれ以上に「味方からの猜疑や脅威についての対策」を真剣に考えないとマズいのではないかと思うのですが。
7話におけるフェザーンでの一件では、よりによってミハマ・サアヤとバグダッシュにしてやられてしまったことを、まさか忘れてしまっているわけではないでしょうに。
「俺様を殺せる人間はラインハルト以外にいるはずがない」「同盟は自分の身を常に無条件で守ってくれる」などという何の根拠も保証もない思い込みを、ヴァレンシュタインはいいかげん捨て去るべきなのではないかと思えてならないのですけどね。

ところで、ヴァレンシュタインの自身の身辺に対する警戒心のなさっぷりを象徴しているのが、今やすっかりヴァレンシュタインの腰巾着と化した感すらあるミハマ・サアヤの存在そのものですね。
ミハマ・サアヤの立ち位置がヴァレンシュタインにとってどれほど脅威となりえるのかについては考察3や考察6でも色々と述べてきたわけですが、ヴァレンシュタインはミハマ・サアヤを警戒するそぶりすら全く見せておりません。
ではヴァレンシュタインがミハマ・サアヤに打算レベルでも信頼しているのかというと、そういうことも全くなかったりするんですよね。
48話で、ミハマ・サアヤの今後の処遇についてバグダッシュから話を持ちかけられた際も、まさにそんな対応を返しているわけで↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/48/
> 俺が自分の席に戻ろうとするとバグダッシュが相談したい事があると言ってきた。余り周囲には聞かれたくない話らしい、ということで宇宙艦隊司令部内に有るサロンに行くことにした。アイアースに有ったサロンも広かったが、こっちはさらに広い。周囲に人のいない場所を探すのは難しくなかった。
>
> バグダッシュが周囲をはばかるように声を低めてきた。
> 「ミハマ少佐の事なのですが……」
> 「……」
> サアヤの事? なんだ、またなんか訳の分からない報告書でも書いたか、俺は知らんぞ。
>
> 「彼女はこれまで情報部に所属していました。宇宙艦隊司令部の作戦参謀ではありましたが、あくまで所属は情報部という扱いだったのです」
> 「……」
> まあそうだろうな、身分を隠して情報を入手する。まさにスパイ活動だ。その任務は多分、俺の監視かな。
>
> 「しかし本人は納得がいかなかったのでしょう。情報部の仕事は自分には合わない、人を疑うのはもうやめたいと何度か異動願いが出ていたのです。ワイドボーン准将に閣下を疑うなと言われたことも堪えたようです」
> 「……」
>
> ワイドボーンか、まあ何が有ったかは想像がつく。それに例のフェザーンでの盗聴の件も有った。若い女性には厳しかっただろう。味方だと思っていた人間に裏切られたのだから……。
>
> 「彼女は今回正式に宇宙艦隊司令部の作戦参謀になります。情報部は以後彼女とは何の関わりも有りません」
> 「……」
>
> 本当かね、
手駒は多い方が良い、本人は切れたと思っても実際には切れていなかった、なんてことはいくらでもある。彼女が協力したくないと思っても協力させる方法もいくらでもあるだろう。
>
> 「それを私に言う理由は?」
> 「彼女を司令部要員として育てていただきたいのです」
> 「……」
>
> なるほど、そう来たか。
関係は切りました、そう言ってこちらの内懐に食い込ませようという事か。しかしちょっと拙劣じゃないのか、見え見えだろう、バグダッシュ。思わず苦笑が漏れた。
>
> 「お疑いはごもっともです。しかしこれには何の裏も有りません。信じてください」
> はい、分かりました、そんな答えが出せると思うのか? 俺の苦笑は酷くなる一方だ。
>
> 「彼女をキャゼルヌ准将の所に送ることも考えました。彼女からはそういう希望も出ていたんです。しかしそれでは閣下の周りに閣下の事を良く知る人間が居なくなってしまう……」
> 今度は俺のためか……。
>
> 「こんな事を言うのは何ですが、閣下は孤独だ。我々がそう仕向けたと言われれば言葉も有りません。だから……」
> 「だから彼女を傍にと?」
>
> 「そうです、他の人間では閣下を怖がるでしょう。彼女ならそれは無いと思います」
> 「……」
>
不愉快な現実だな、俺はそんなに怖いかね。まあ怖がらせたことは有るかもしれないが……。
>
> 「ミハマ少佐は階級の割に司令部要員としての経験を積んでいません。本人もその事を気にしています。自分が此処に居る事に不安を感じている。彼女を後方支援参謀として作戦参謀として育ててはいただけませんか?」
>
> 「育ててどうします?」
> 「いずれ閣下を理解し、支える士官が誕生する事になります。これからの帝国との戦いにおいて、ミューゼル少将との戦いにおいて、必要ではありませんか」
> 「……」

そこまで分かっているのならば、ヴァレンシュタインはミハマ・サアヤを「潜在的な脅威」として徹底的に排除するべきなのではないのですかね?
ミハマ・サアヤが近くにいるというだけで、ヴァレンシュタインは常に彼女が持つ「潜在的な脅威」に晒され続けることになるのですから。
フェザーンの一件では、ミハマ・サアヤ本人ですら知らない間に仕込まれていた盗聴器にヴァレンシュタインはしてやられたわけですが、もしこれが遠隔操作可能な超小型高性能爆弾とかだったりしたら、ヴァレンシュタインはミハマ・サアヤ共々確実にあの世行きだったでしょう。
すくなくとも当面の間は戦場でしか会うことがないであろうラインハルトの脅威にアレだけビクビクしているにもかかわらず、四六時中一緒にいて常にヴァレンシュタインを狙える立ち位置にいるミハマ・サアヤに全く脅威を感じない、というのは支離滅裂もいいところなのですが。
まさに、「本人は切れたと思っても実際には切れていなかった」「彼女が協力したくないと思っても協力させる方法もいくらでもある」わけですから、ミハマ・サアヤのヴァレンシュタインに対する好意や性格などは全く何の緩和要素にもならないわけで。
むしろ、そのお人良しで甘すぎる性格を、フェザーンでの一件のごとく自分に悪意を抱く他者に利用されてしまう危険性が、ヴァレンシュタインに常に付き纏うことになってしまうのですし。
常日頃から発散している、自分に恩恵を与えてくれるシトレに対してすら感謝どころか憎悪さえ抱いてしまうほどの被害妄想狂ぶりから考えても、常に自分をターゲットに据えているかのごときミハマ・サアヤの「潜在的な脅威」を、ヴァレンシュタインは常に警戒して然るべきではないのでしょうかねぇ。

次回からは第7次イゼルローン要塞攻防戦へと移ります。


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ジョニー (06/18 00:30) 編集・削除

 お久しぶりです。
 最近のコメント欄が凄まじい賑わいを見せていますね。36って…。びっくりして、さらに笑わせてもらいました。
 もちろん、管理人さんを笑らっているのではなく(ですが、毎度楽しませていただいています)まぁ、なんというか…ちらほら見える猛者(?)の方々のことです。
 管理人さんと議論をしている猛者の方の意見に丁寧な言葉遣いで「じゃあ、もう勝手にしろよ」とか「お前がそう思うんならそうなんだろう?おまえの中ではな」的なニュアンスのコメントを見るたびに、段々と道場破りが増えているなぁ、と感じます。
 表面では穏やかに見せているがその実虎視眈眈と出る杭を打たんとするチャレンジャーたちと管理人さんとの試合は私にとって完全にヴァレンシュタイン伝を楽しむことにおけるメインディッシュになりました。
 議論というより戦いにきてますよね、彼ら。(笑)
 横綱相撲みたいな感覚で拝見させて頂いています。

 最近、ヴァレンシュタインはいわゆる能力バトル漫画もしくはライトノベルの、敵やボスキャラ的な立ち位置に神の御加護を能力として登場したら面白いんじゃないかとふと考えたことがあります。
 しかし逆に、味方だと鬱陶しいし当然主人公では言うに及びません。
 味方と書きましたが、その場合ならまず間違いなく潜在的な敵、つまり結局は敵になっちゃうんでしょうね。
 一人の人間としてみたときヴァレンシュタインはあまりに邪悪で混沌としていますから。

冒険風ライダー(管理人) (06/18 01:49) 編集・削除

>ジョニーさん
>  管理人さんと議論をしている猛者の方の意見に丁寧な言葉遣いで「じゃあ、もう勝手にしろよ」とか「お前がそう思うんならそうなんだろう?おまえの中ではな」的なニュアンスのコメントを見るたびに、段々と道場破りが増えているなぁ、と感じます。

まあ、記事をアップする都度あちらのサイトにトラックバックが飛ばされてリンクされ、サーチエンジンで「エーリッヒヴァレンシュタイン」検索を行えば本家に次いで上位表示される状況にありますからね、今のヴァレンシュタイン考察は。
あの二次創作の読者はイヤでもヴァレンシュタイン考察の存在に気づかざるをえないようになっているわけで、そりゃ訪問者数の増大に比例して「道場破り」も増えるでしょうね。
もちろん、それは最初から私の意図通りであり、期待していた反応でもあったわけなのですが。
その上で当ブログまで来て賛否いずれにせよ責任を持って投稿してくれる方々には、最終的に意見が合わないことはあるにせよ、私としても敬意を払うのにやぶさかではありません。

>  表面では穏やかに見せているがその実虎視眈眈と出る杭を打たんとするチャレンジャーたちと管理人さんとの試合は私にとって完全にヴァレンシュタイン伝を楽しむことにおけるメインディッシュになりました。
>  議論というより戦いにきてますよね、彼ら。(笑)
>  横綱相撲みたいな感覚で拝見させて頂いています。

ありがとうございますm(__)m。

>  最近、ヴァレンシュタインはいわゆる能力バトル漫画もしくはライトノベルの、敵やボスキャラ的な立ち位置に神の御加護を能力として登場したら面白いんじゃないかとふと考えたことがあります。

性格的に見ても、ヴァレンシュタインは悪役のそれでしかないですからねぇ(苦笑)。
政治や謀略の世界だと、一般的な善人よりも悪人の方が適任だったりはするのですが、ヴァレンシュタインの場合は性格があまりにも幼稚&短絡的過ぎるのが何とも言えないところで(-_-;;)。
上司の受けが良くその権威を盾に部下に威張り散らすブラック企業の中間管理職的な中ボスとしてならば、ヴァレンシュタインの背丈にもあった役柄と言えるのではないかと。
しかしラスボスとしては、あの卑小な人格と器の小ささがあまりにも致命的で……(爆)。

http://www.tanautsu.net/

kaoru (06/20 21:59) 編集・削除

> そして一方で、ラインハルトよりも若い人間という設定のヴァレンシュタインは、その老齢な自分が考える「自分の理想や願望を全て実行してくれる孫」を投影する形で描かれているというわけです。

ヴァレンシュタインはラインハルトよりも2歳年上の設定ですよ。
ヴァレンシュタイン伝本編第33話、34話では、ほぼ同時期の二人の年齢はヴァレンシュタイン20歳、ラインハルトは18歳と書かれています。

冒険風ライダー(管理人) (06/20 22:18) 編集・削除

>kaoruさん
改めて調べてみたところ、ヴァレンシュタインは帝国歴465年、ラインハルトは467年生まれですので、確かに2歳ヴァレンシュタインが年長ですね。
問題の箇所は修正箇所であることを明示した上で訂正しておきました。
ご指摘ありがとうございますm(__)m。

http://www.tanautsu.net/

銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察12

二次創作には「メアリー・スー」と呼ばれる用語があります。
「メアリー・スー」とは、原作の登場人物をはるかに凌ぐ実力と優秀さを兼ね備え、原作の主人公をもそっちのけにして万能的に活躍し、主人公も含めた原作キャラクターや読者から無条件に畏怖・礼賛されるオリジナルキャラクターの総称です。
この用語の由来は、「スタートレック」の二次創作に登場した女性のオリジナルキャラクター「メアリー・スー大尉」にあるのだとか。
欧米の二次創作では、「メアリー・スー」は物語の世界観を破壊しかねないという理由からその存在そのものが忌み嫌われ、敬遠される傾向にあるのだそうですが、日本では一次創作からして「メアリー・スー」のごとき万能系の主人公が登場し他を圧倒して活躍する作品も珍しくない(創竜伝や薬師寺シリーズもそうですし)ためか、意外と受け入れられているフシが多々ありますね。
そして、「本編」も「亡命編」も含めた「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」もまた、典型的過ぎるほどに「メアリー・スー」の系譜に属する二次創作であると言えるでしょう。
この「メアリー・スー」のオリジナルキャラクターが持つ特性を、ヴァレンシュタインは軒並み踏襲している始末ですからねぇ(苦笑)。
以下のページでは、自分が作成した二次創作の「メアリー・スー度」を診断することができるのですが、作者氏自身の性格や意向が絡む要素を抜きにして「作中に表れている主人公の傾向」のみに限定しても、かなりの項目にチェックが入ってしまいますし↓

Mary Sueテスト
http://iwatam-server.sakura.ne.jp/column/marysue/test.html

同じサイトの別ページでは、「メアリー・スー」が良くない&嫌われる理由について、以下のようなメッセージが込められているからだと書かれています↓

http://iwatam-server.sakura.ne.jp/column/marysue/index.html
<今の自分は酷い扱いを受けているけど、本当は秘めた能力を持っている。自分がこんな扱いを受けているのは、単に自分の能力を発揮する機会を与えられなかっただけだ。今みたいに周囲に悪い人しかいないのではなく、良き理解者がいればもっと活躍できるのに。

思わず笑ってしまったのですが、これってヴァレンシュタインが常日頃抱いている被害妄想そのものでもありますよね。
ヴァレンシュタインはまさに、「自分のことを理解できない他人が悪い」「自分の意図を忠実に実行できない他人が悪い」「自分の意に沿わない他人は無条件で悪だから何をしても良い」「だから常に自分は正しく他人が悪い」的なことばかり主張し、自分の責任や失態を免罪すると共に他者を罵倒しまくっているのですから。
しかし、作中におけるヴァレンシュタインの言動が正当化されるためには、どう考えても「良き理解者」どころか「全知全能の神」でも味方につけないと不可能なレベルであるようにしか見えないのが何とも言えないところで(T_T)。
ヴァレンシュタインが「メアリー・スー」を貫くなら貫くで、もう少し読者にその有能さを納得させられるだけの理論的説得力や物語的な必然性といったものが伴っていて欲しいものなのですけど。
また、「メアリー・スー」は作者の願望や理想が投影されたものでもあるそうなのですが、「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」の作者氏は、あんなシロモノになりたいとかアレが理想像であるとか本気で考えていたりするのですかねぇ……。
いくら希少価値があるからと言っても、狂人やキチガイに魅力を感じ憧れを抱くというのも考えものではあるのですが。

それでは、今回より第6次イゼルローン要塞攻防戦が終結して以降の話を検証していきたいと思います。
なお、「亡命編」のストーリーおよび過去の考察については以下のリンク先を参照↓

亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
http://ncode.syosetu.com/n5722ba/
銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察
その1  その2  その3  その4  その5  その6  その7  その8  その9  その10  その11

暴言と失態を重ねるたびに何故か周囲から絶賛され昇進していく、原作「銀英伝」のビッテンフェルトすらも凌ぐ文字通りの「奇跡の人」ヴァレンシュタイン。
38話の軍法会議で、本来ならばありえるはずもない無罪判決を「神(作者)の奇跡」によって勝ち取ってしまったヴァレンシュタインは、しかしそのことについて神(作者)に感謝もしなければ悔い改めることもなく、相変わらずの「我が身を省みぬ狂人」ぶりを披露してくれています。
特に、ミュッケンベルガーが辞任して空位になった帝国軍宇宙艦隊司令長官の後任に誰が就くのかについて聞かれた際にこんな回答を返したことなどは、軍における自分とロボスの関係自体をすっかり忘れてしまっているのではないかとすら危惧せざるをえないほどなのですが↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/40/
> 部屋が静まり返りました。准将のいう事は分かりますが私にはどうしても納得いかないことが有ります。
> 「准将、周囲の提督達はどうでしょう。素直に命令に従うんでしょうか?」
>
> 私の問いかけに何人かが頷きました。そうです、いきなり陸戦部隊の指揮官が司令長官になると言っても提督達は納得できないと思うのです。准将は私の質問に軽く頷きました。
>
>
「従わなければ首にすれば良い。そして若い指揮官を抜擢すれば良いんです」
> 「若い指揮官?」
> 「ええ、今帝国で本当に実力が有るのは大佐から少将クラスに集中しているんです。彼らを抜擢して新たな宇宙艦隊を編成すればいい」
> 「……」

じゃあ何故ロボスは、上官侮辱行為だの214条発動の進言だのを行ったヴァレンシュタインを処断することができなかったのでしょうかねぇ(笑)。
「従わなければ首にすれば良い」というのであれば、当然ロボスもヴァレンシュタインに対してそれが行えたはずなのに。
ヴァレンシュタインがロボスに対して行っていたことは誰の目にも明らかな軍規違反だったのであり、またヴァレンシュタインがロボスに露骨なまでの反抗の意思を示していたのもこれまた明白だったのですから。
その際にヴァレンシュタインが自己正当化の手段として掲げていた「司令官は無能低能&無責任だ」程度の言い訳ならば、オフレッサーが自分達の上官になることに不満を持つ軍人であれば誰だって言うでしょうよ。
上記引用にもある通り、「いきなり陸戦部隊の指揮官が司令長官になると言っても提督達は納得できないと思う」事態は当然発生しえるのですから。
つまりヴァレンシュタインは、「あの場における自分は上官たるロボスに排除されて当然の人間だった」と自分から告白しているも同然であるということになってしまうわけです(爆)。
せっかく「神(作者)の奇跡」で無罪判決を恵んでもらったというのに、その正当性を自分から破壊するような言動を披露しているようでは世話はないですね。
まあそれ以前に、あの当時のヴァレンシュタインの立場で「自分は何故ロボスから処断されなかったのだろう?」と少しも疑問に思わないのは論外もいいところなのですが(苦笑)。

自分の身に起こっている「神(作者)の奇跡」を「望外の幸運」として感謝するどころか至極当然のものとすら認識しているヴァレンシュタインの傾向は、同盟軍における宇宙艦隊司令長官の後任人事話の際にも垣間見ることができます。
ここでヴァレンシュタインの恰好の被害妄想サンドバッグにされてしまっているのは、同盟軍ナンバー1の統合作戦本部長シドニー・シトレ元帥です↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/41/
> 「なら、お前は誰が司令長官に相応しいと思うんだ」
> 「シトレ元帥です」
> 「な、お前何を言っているのか、分かっているのか?」
> ワイドボーンの声が上ずった。まあ驚くのも無理はないが……。
>
> 軍人トップの統合作戦本部長、シトレ元帥が将兵の信頼を取り戻すためナンバー・ツーの宇宙艦隊司令長官に降格する。本来ありえない人事だ。だがだからこそ良い、周囲もシトレが本気だと思うだろう。彼の“威”はおそらく同盟全軍を覆うはずだ。その前で反抗するような馬鹿な指揮官など現れるはずがない。オフレッサーにも十分に対抗できるだろう。
>
> 俺がその事を話すとワイドボーンは唸り声をあげて考え込んだ。
> 「これがベストの選択ですよ」
> 「それをシトレ元帥に伝えろと言うのか?」
> 「私は意見を求められたから答えただけです。どうするかは准将が決めれば良い。伝えるか、握りつぶすか……」
> 「……」
>
> 「これから自由惑星同盟軍は強大な敵を迎える事になる。保身が大切なら統合作戦本部長に留まれば良い。同盟が大切なら自ら火の粉を被るぐらいの覚悟を見せて欲しいですね」
>
> 蒼白になっているワイドボーンを見ながら思った。
シトレ、俺がお前を信用できない理由、それはお前が他人を利用しようとばかり考えることだ。他人を死地に追いやることばかり考えていないで、たまには自分で死地に立ってみろ。お前が宇宙艦隊司令長官になるなら少しは信頼しても良い……。

もうここまで来ると、ヴァレンシュタインは常に被害妄想を抱いていないと死んでしまう病気の類でも患っているのではないか、とすら思えてきてしまいますね(苦笑)。
シトレが第5次イゼルローン要塞攻防戦の際に宇宙艦隊司令長官の職にあったという作中事実を、まさかヴァレンシュタインが知らないわけはないでしょう。
別に原作知識とやらがなくても、「亡命編」の世界の人間であれば誰でも普通に理解できる「過去の作中事実」でしかないのですから。
「たまには自分で死地に立ってみろ」も何も、シトレはとっくの昔にヴァレンシュタインが所望する宇宙艦隊司令長官の職を経た上で現在の地位にあるわけなのですから、「お前が戦争に行け」論的な批判など最初から当てはまりようがないのですが。
そもそも軍に限らず、組織の長というのは「組織全体の方針を決める」「人を使っていく」ことをメインの仕事としているのであり、その観点から見ればシトレは自分の職務を忠実にこなしているだけでしかありません。
むしろ、その立場にある者が他者を使うことなく自分で全ての仕事を処理していくことの方が、人材を死蔵させ下の者の仕事を奪うという二重の意味で迷惑極まりない話なのであり、一般的な評価でも「本来やるべき仕事をしていない」と見做されて然るべき行為なのです。
人の上に立つ者には人の下で働く者とは別の責任と義務があるのであり、それは決して楽なものでも軽いものでもないということくらい、よほどのバカでもない限りは分かりそうなものなのですけどね。

それにヴァレンシュタインにとってのシトレは、「死地に追いやる」どころか、むしろ「一生の恩人」とすら言って良いほどの恩恵をヴァレンシュタインに与えているはずではありませんか。
7話におけるフェザーンで帝国軍人であるミュラーと秘密の会話を交わしていた件では、そのことを報告しなかったミハマ・サアヤ共々、法的にも政治的にも本来ならばスパイ容疑で処断されても文句は言えない局面でした。
しかしシトレは、それでもヴァレンシュタインを「殺すには惜しい有用な人材」であると考え、彼に本当の同盟人になってもらおうと意図してヴァンフリート4=2への赴任を命じたわけです。
しかも、ヴァレンシュタインの要望に100%応え、大規模な戦力を増強させるという便宜を図ってまで。
それでヴァレンシュタインがヴァンフリート星域会戦を勝利に導き、シトレの意図通りになったかと思いきや、今度は「伝説の17話」で極刑ものの自爆発言を繰り出してしまう始末。
シトレにしてみれば、せっかくヴァレンシュタインを登用し要望まで全部聞いてやったにもかかわらず、自分と同盟の双方に対する裏切りの意思まで表明され憎まれる羽目となったのですから、「あれだけのことをしてやったのに」「自分の方こそ裏切られた」と激怒しても良さそうなものだったのですけどね。
そしてさらに38話では、どう見ても214条発動の緊急避難性を何も証明できていないヴァレンシュタインに対し、わざわざ無罪判決を出してしまうという「贔屓の引き倒し」もはなはだしい茶番&八百長行為すらも堂々とやらかしてくれたシトレ。
これらの過去の経緯を鑑みれば、ヴァレンシュタインはシトレに対し「一生かかっても返せないほどの恩恵を与えてくれた恩人である」と絶賛すらして然るべきはずでしょう。
いくら「神(作者)の奇跡」という絶対的な力の恩恵だからとは言え、異様なまでに理解のあるシトレがヴァレンシュタインを贔屓していなければ、ヴァレンシュタインはとっくの昔に「亡命編」の世界からの退場を余儀なくされていたのは確実なのですから。
にもかかわらず、ヴァレンシュタインは「自分に対する最大の良き理解者」でさえあるはずのシトレにすら、一片の感謝の意も示さないどころか憎悪すらしているときているのですから、その想像を絶する被害妄想狂ぶりにはもう呆れるのを通り越して笑うしかありません。
自分がいかに原作知識や能力とは全く無関係なところから、それも常識ではありえないレベルで恩恵を享受している立場にあるのか、ヴァレンシュタインは一度死んでみないと理解できないのですかねぇ(笑)。

その後、ヴァレンシュタインはシトレに呼ばれ、トリューニヒトとレベロも交えた秘密の会合に参加することになります。
そこでヴァレンシュタインは、自身が初めて原作の流れに介入したアルレスハイム星域会戦以降における政治の舞台裏を知ることになります。
しかし、そこはやはりヴァレンシュタイン、他人を罵り自分を正当化するのは相変わらずのようで↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/43/
> 「彼には正直失望した。あの情報漏洩事件を個人的な野心のために利用しようとしたのだ。あの事件の危険性を全く分かっていなかった」
> トリューニヒトが首を振っている。ワインの不味さを嘆いている感じだな。シトレが顔を顰めた。つまりシトレにも関わりが有る……。
>
> ロボスはあの事件をシトレの追い落としのために利用しようとしたという事か。何をした? まさかとは思うが警察と通じたか? 俺が疑問に思っているとトリューニヒトが言葉を続けた。
>
> 「自分の野心を果たそうとするのは結構だが、せめて国家の利益を優先するぐらいの節度は持って欲しいよ。そうじゃないかね、准将」
> 節度なんて持ってんのか、お前が。持っているのは変節度だろう。
>
> しかし国家の利益という事は単純にトリューニヒトの所に駆け込んでこの件でシトレに責任を取らせ自分を統合作戦本部長にと言ったわけではないな。警察と裏で通じた……、一つ間違えば軍を叩きだされるだろう。となると捜査妨害、そんなところか……。
>
> 「節度がどうかは分かりませんが、国家の利益を図りつつ自分の野心も果たす。上に立とうとするならその程度の器量は欲しいですね」
> 「全くだ。その点君は違う。あの時私達を助けてくれたからね。国家の危機を放置しなかった。大したものだと思ったよ」
>
>
突き落としたのも俺だけどね。大笑いだったな、全員あの件で地獄を見ただろう。訳もなく人を疑うからだ、少しは反省しろ。まあ俺も痛い目を見たけどな。俺はもう一度笑みを浮かべてサンドイッチをつまんだ。今度はハムサンドだ。マスタードが結構効いてる。

「訳もなく人を疑う」も何も、当時のアンタは「帝国への逆亡命計画」などという、他者に露見したら重罪に問われること確実な後ろ暗い陰謀を普通に画策していたのではありませんでしたっけ?
しかもフェザーンでは、同盟側が抱いていたスパイ疑惑をわざわざ裏付けるような軽挙妄動に及んでいましたし、「伝説の17話」では同盟を裏切る意思表示までしていたのですから、同盟側のヴァレンシュタインに対する疑惑は全くもって正しいものだったと言わざるをえないところなのですが。
それを「少しは反省しろ」って、少しどころではなく本当に反省すべきなのは、目先の、それも逆恨みの類でしかない怒りに駆られて軽挙妄動した挙句、結果として自分の「帝国への逆亡命計画」を頓挫させてしまったヴァレンシュタイン自身でしょうに。
「あの時あんなバカな行動に走らなければ…」といった類の自省心を、ヴァレンシュタインは一片たりとも持ち合わせていないのか……とは今更問うまでもなかったですね(苦笑)。
上記引用のほんの少し前では、こんなことを平気で述べてもいたわけですし↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/42/
> 溜息が出る思いだった。発端はアルレスハイム星域の会戦だった。あそこでサイオキシン麻薬の件を俺が指摘した。その事がこの二人を結びつけロボスの失脚に繋がった。何のことは無い、俺が此処にいるのは必然だったのだ。にこやかに俺を見るトリューニヒトとシトレを見て思った、俺も同じ穴のムジナだと……。

ヴァレンシュタインの自業自得な軽挙妄動がなければ「帝国への逆亡命計画」の発動で帝国に帰れたかもしれず、シトレの異常なまでの「贔屓の引き倒し」がなければとっくの昔に処刑されていたことを鑑みれば、42~43話におけるヴァレンシュタインが置かれている状況は必然でも何でもありません。
狂人ヴァレンシュタインの狂気な言動と「神(作者)の奇跡」のコラボレーションによる超怪奇現象、それがこれまでのストーリーから導き出される正しい評価というものでしょう。
そして、そのような異常事態を作中の誰ひとりとして認識できないという事実こそが、この作品の醜悪な本質を表しているものであると言えるのかもしれません。

次回は引き続き、シトレ・トリューニヒト・レベロの3者と会合するヴァレンシュタインの主張を検証していきます。


コメント一覧

黒犬13号 (06/09 15:13) 編集・削除

>「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」の作者氏は、あんなシロモノになりたいとかアレが理想像であるとか本気で考えていたりするのですかねぇ……。

身も蓋もなく、かつ下品な言い方をすれば、
メアリー・スー作品てのは詰まるところ
「公開オナニー」ですから。
書いてる本人は気持ちいいんでしょうけど、
他人から見れば醜悪なものにしかなり得ない。
そのことに気づいていないんでしょうね。

宋朝 (06/09 19:22) 編集・削除

私もこの作品は好きになれないですが

>他人から見れば醜悪なものにしかなり得ない。

そう思うのは、あなたや冒険風ライダーさんのように少ないとは思います。実際、ここにファンと思われる方々が多数、書き込んでいますし、あちらの書き込みを見ると人気はありますよ。醜悪とは思ってないという証拠でしょう。

<米の二次創作では、「メアリー・スー」は物語の世界観を破壊しかねないという理由からその存在そのものが忌み嫌われ、敬遠される傾向にあるのだそうですが、日本では一次創作からして「メアリー・スー」のごとき万能系の主人公が登場し他を圧倒して活躍する作品も珍しくない(創竜伝や薬師寺シリーズもそうですし)ためか、意外と受け入れられているフシが多々ありますね。>

最低系SSと言う用語が、あるとおり日本の二次創作でも基本的には、嫌われてると見て差し支えないないと思いますよ。原作レイプとかヘイトをするなという批判もよくありますし。

あと全世界の作品に詳しいわけではないんですが、万能系の主人公が他を圧倒して活躍する作品というのは、どこの国でも需要はあるんじゃないかと思います。メアリー・スー自体はスター・トレックという原作をぶち壊したのが駄目だったのであり、ああいう万能系の主人公
例えば、ドック・サヴェジみたいに海外でも作られてます。最終的に失敗しましたが、三国志の孔明なんかも史実以上に万能化され、「人なのか、神なのかわからない」と司馬懿に言われるほど暴れましたし(三国志平話)一時創作でも、需要はあると思いますよ。

yui (06/09 21:45) 編集・削除

まあ、メアリー・スー的な主人公が出て来る最低系、蹂躙系SS特有の爽快感というのは確かに認めざるを得ない訳で。
特に銀英伝の場合、ある程度歴史に詳しくなればなるほど(あるいはある程度人生経験積むと)、あの物語のエンディングが事実上のバッドエンドとしか思えなくなって来るせいで”もっと違う可能性があるんじゃないか?”と思わせ易いのではないでしょうか? そんな訳で原作中の乱麻を断ってくれる快刀の如き(棒)二次創作が喝采を浴びる、と。
しかしそんな快刀乱麻を断つ作品の主人公をヴァレンシュタインの様な他罰主義にも程があって、その上余りにも幼稚で人間性が成長する兆しすら見せない考える事言う事がほとんど全てブーメランな主人公というのは……ああ、最低物SSだから問題ないのか(笑)

冒険風ライダー(管理人) (06/10 03:10) 編集・削除

>黒犬13号さん
>宋朝さん
「メアリー・スー」のごとき主人公に爽快感を覚えるか否かは、結局のところその主人公に感情移入できるか否かに尽きるのでしょうね。
ヴァレンシュタインも、何らかの「魅力」に共感する読者が多いからこそ、あれだけのファンを獲得できてもいるわけで。
ただヴァレンシュタインの場合、本来その「魅力」の主要な成分となるはずの思想や言動に致命的な大穴がいくつも空いているから問題にならざるをえないのですが。
逆に、思想や言動以外でヴァレンシュタインの「魅力」となるべき要素が一体どこにあるのか、それについては以前から興味を持って考えているところではあります。
創竜伝や薬師寺シリーズのような「キャラ同士の掛け合い」などでは間違ってもないでしょうし、「と学会」みたいに「自身の矛盾も省みずにとにかく他者を叩く」ことそれ自体に魅力なり共感なりを感じていたりするのでしょうかねぇ……。

> あと全世界の作品に詳しいわけではないんですが、万能系の主人公が他を圧倒して活躍する作品というのは、どこの国でも需要はあるんじゃないかと思います。メアリー・スー自体はスター・トレックという原作をぶち壊したのが駄目だったのであり、ああいう万能系の主人公
> 例えば、ドック・サヴェジみたいに海外でも作られてます。最終的に失敗しましたが、三国志の孔明なんかも史実以上に万能化され、「人なのか、神なのかわからない」と司馬懿に言われるほど暴れましたし(三国志平話)一時創作でも、需要はあると思いますよ。

なるほど、チート能力を持つような主人公それ自体が忌避されているというわけではないということですね。
確かに、強い主人公に感情移入して爽快感を覚えるという手法は、ハリウッド系のアクション映画でも時々見かけるものですし。

>yuiさん
> 特に銀英伝の場合、ある程度歴史に詳しくなればなるほど(あるいはある程度人生経験積むと)、あの物語のエンディングが事実上のバッドエンドとしか思えなくなって来るせいで”もっと違う可能性があるんじゃないか?”と思わせ易いのではないでしょうか?

銀英伝二次創作の場合は、オリジナルな政治・謀略などを駆使した歴史改変物が少ないという事情もありそうですね。
銀英伝二次創作で私が連想するものと言えば、政治や謀略などは原作の流れをそのまま踏襲しつつ、人間ドラマに重きを置いたり、ヤオイ系に突っ走ったりするようなものばかりですし(^^;;)。
私が「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」を読むようになったのも、そういう方向で面白い二次創作なのではないかという期待感からでした。
まあ、主人公の性格と言動がアレだったせいで、その期待はいともあっさり崩壊する羽目になったわけですが(苦笑)。

http://www.tanautsu.net/

伊武 (06/13 22:07) 編集・削除

「帝国編」の中盤までは名二次小説だったんですけどね。
「同盟編」になってからの気違いぶりとチートが笑ってしまう程酷い。
管理人様の解説どおり、亡命者である立場を少しも考慮せず、生意気な態度で目立ちまくりw 肩入れしてくれる素晴らしい上官シトレに感謝の欠片も無い。俺様至上主義のヴァレンシュタイン。
アレはギャグかと思ってたら本気の作風だったんで呆れた。
あれだけ生意気な若造なら、上官に睨まれ左遷か、死亡率高い最前線送りが当然なんですけどね。
イゼルローンで逃がして貰う超ご都合主義にも笑えた。私もラインハルトがキルヒアイスの仇を見逃すとは到底思えません。勇気を称えつつ、ヴァレンシュタインに決闘を申し込むか、苦しまないように一撃で射殺が常識でしょう。おめおめローゼンリッターごと帰してあげる帝国軍って大馬鹿の集団なのか。
今度は二階級特進して艦隊司令官に成りましたね。それも特別仕様2万隻のw どこまでチートしたら気が済むのか。作者さんの頭の中身を心配してしまう。
チート満載の偽英雄に虚仮にされる原作提督達はお気の毒としか言葉がありません。
何時マトモに成るのかと我慢してたんですけど、もうバカバカしいので、すっかり読む気が醒めました。

「なろう」の銀英伝なら、皇女テレーゼ様がギャグとシリアス程良く面白いですよ。唯我独尊じゃなく、原作キャラを上手く使ってる点が好感持てます。
管理人様お勧めの「大逆転!リップシュタット戦役」は私も好きです。
野心を隠し上司の機嫌を取れる大人だし、帝国再建の使命感を持ち、部下からは信頼され、あざとい謀略も駆使するタンネンベルクは乱世の英雄。あれこそ二次小説の傑作でしょう。同盟と闘う続編を書いてくれないものか。

冒険風ライダー(管理人) (06/14 20:41) 編集・削除

>伊武さん
> 「帝国編」の中盤までは名二次小説だったんですけどね。
> 「同盟編」になってからの気違いぶりとチートが笑ってしまう程酷い。
> 管理人様の解説どおり、亡命者である立場を少しも考慮せず、生意気な態度で目立ちまくりw 肩入れしてくれる素晴らしい上官シトレに感謝の欠片も無い。俺様至上主義のヴァレンシュタイン。
> アレはギャグかと思ってたら本気の作風だったんで呆れた。
> あれだけ生意気な若造なら、上官に睨まれ左遷か、死亡率高い最前線送りが当然なんですけどね。

私も似たような感想ですね。
ヴァレンシュタインの性格破綻ぶりは「本編」の頃から酷くはありましたが、「亡命編」はそれがさらに悪化したのに加えて無理のあり過ぎる展開が多過ぎですし。
あまりに酷すぎるので「アクセス増と評価高を目的に確信犯で仕込んだ炎上マーケティング説」なるものまで考えたくらいでしたし(苦笑)。
作者氏はあんなバカげた描写を綴りまくっていて何の疑問も覚えなかったのかと。

> イゼルローンで逃がして貰う超ご都合主義にも笑えた。私もラインハルトがキルヒアイスの仇を見逃すとは到底思えません。勇気を称えつつ、ヴァレンシュタインに決闘を申し込むか、苦しまないように一撃で射殺が常識でしょう。おめおめローゼンリッターごと帰してあげる帝国軍って大馬鹿の集団なのか。

ヴァレンシュタインは、原作におけるラインハルトの寛大さを勘違いしているのでしょうね。
あれらは全て「寛大さを示しても特に問題は生じない」という状況下で行われている「余裕」の表れなのであって、別に正々堂々とした敵だからといって全て寛大に許しているわけではないのですが。
「ゴールデンバウム王朝の打倒」という目的に向かって邁進している途上にある上、キルヒアイスを失ったラインハルトにその手の「余裕」などあるはずもないのですから、ヴァレンシュタインが正々堂々としていようが本来ならばその場で殺されてお終いですよ。
ヴァレンシュタインの意図が「撤退のための時間稼ぎ」ということも帝国側は最初から理解していたのですし、その状況下で何故わざわざ敵の手に乗ってやらなければならないのかとつくづく疑問でしたね。
オフレッサーもリューネブルクも原作設定が著しく改竄されている上、そのことを(「亡命編」では)面識すらないはずのヴァレンシュタインが何故か最初から知っているという御都合主義までオマケでついていましたし。
原作設定から考えてもありえない展開のオンパレードな上、「亡命編」オリジナルの設定であるはずの214条発動の件でさえ破綻が生じているなど、「神(作者)の奇跡」の乱発は作品の質や作者氏の責任にまで及ぶ問題と言わざるをえないですね。

> 何時マトモに成るのかと我慢してたんですけど、もうバカバカしいので、すっかり読む気が醒めました。

まあ私のように「最初からネタとして割り切って楽しむ」というスタンスで挑まないと、普通に読んでいたら確実に挫折せざるをえないでしょうね(-_-;;)。
最近はもう、ヴァレンシュタインが出てくるたびに「また恥を晒しに出てきたんですか?」「今度はどんなトンデモ言動で楽しませてくれるんだ?」と反射的に考えてしまうくらいですし(爆)。

> 管理人様お勧めの「大逆転!リップシュタット戦役」は私も好きです。
> 野心を隠し上司の機嫌を取れる大人だし、帝国再建の使命感を持ち、部下からは信頼され、あざとい謀略も駆使するタンネンベルクは乱世の英雄。あれこそ二次小説の傑作でしょう。同盟と闘う続編を書いてくれないものか。

同じ「エーリッヒ」というファーストネームを持つ人間同士なのに、ああまで性格が違うのですからねぇ(-_-;;)。

http://www.tanautsu.net/

Jeri (06/15 21:35) 編集・削除

管理人様
再びこんにちは。
一応トレッキーを自認していながら、寡聞にして「メアリー・スー」なる二次キャラを存じませんでした。
でも、リンク先のMary Sueテストは、面白いので、早速私のオリキャラ化しているエルフリーデやヒルダ、ホントのオリキャラ達にもやってみました。
結果は、当方のブログで公開しようと思います。
が、先に申し上げておきますと、残念ながらどのキャラも高得点が出ませんでした。
多分、うちのサイトが相互リンクして頂いているサイトさんのオリキャラさん達も同じような数字だと思います。
どうもオバさんには、世代的に、万能キャラや、複数の人物が代わる代わる一人称で語るという文体が、読みにくいのかもしれません。

バレンシュタイン伝についての先日頂いたレスですが、「期待して読み始めた長編二次小説が、途中から自分の期待通りに展開しなくなった」といったことは、銀英伝に限らずよくあることです。
そういう場合、普通は読むのを止め、別の自分の嗜好に合ったものを探すか、自分で書くかどちらかです。
気に入らない二次創作の一文一文を引用して、矛盾点を突っ込み、最後には「徹底的に叩き潰す」などということこそ、常軌を逸した言動に私には見えます。
管理人さんは、あの二次創作の作者さんに対して、何を求めているのでしょうか?
主人公の行動や、状況設定でおかしな点を指摘し、その部分を改訂して書き直させたいのですか?
それとも、書くこと自体を止めさせたいのでしょうか?
どちらにしても、あの作者さんは、管理人さんの「考察」に従って、作品を書き直すことも、連載を止めることもないと思いますよ。
最初はファンだったので「可愛さ余って」という気持ちはわからなくはありませんが、こう言っては何ですが、作者さんにしてみれば、「勝手にファンになって勝手に失望された」わけですから、「徹底的に叩き潰す」などと言われても笑止千万なのではないでしょうか。

タンネンベルク氏の二次創作ですが、「あれこそ二次創作の傑作」と読む人もいれば「死にそうなくらい退屈な話だった」と感じる人間もいるのですから、本当に人それぞれですね。
バレンシュタインの方をまともに読んでいないので、タンネンベルクだけに関して言えば、確かに彼は、有能だし、ラインハルトよりもずっと理性的で統治者に向いている人格だと思います。
でも、私はなぜか彼に魅力を感じない。
なぜ感じないのか、言葉で全部表現するのは凄く難しいですが、一つ例えれば、なんか、「理想の専制政治家」という試験問題の模範解答を見せられているような感じがするんですよね。
模範解答なので、間違ってはいないし、全て正しいのですが、そこに新鮮な発見や驚きといった心を揺さぶられるようなものが存在しないのです。
これを俗に「キャラクターの魅力」というのではないでしょうか?
結局、合理性や整合性を第一に追求すると、タンネンベルクのような味も素っ気もないキャラになってしまうのかと妙に納得しました。

冒険風ライダー(管理人) (06/16 13:08) 編集・削除

>Jeriさん
> が、先に申し上げておきますと、残念ながらどのキャラも高得点が出ませんでした。
> 多分、うちのサイトが相互リンクして頂いているサイトさんのオリキャラさん達も同じような数字だと思います。
> どうもオバさんには、世代的に、万能キャラや、複数の人物が代わる代わる一人称で語るという文体が、読みにくいのかもしれません。

いや、あのテストは「高得点であればあるほど逆にヤバイ」というものです(^^;;)。
高得点であればあるほど、主人公が独善的かつ万能過ぎて、自分およびキャラクターに共感する人以外がついてこれない小説、ということになってしまうのですから。
元々「メアリー・スー」という概念自体、どちらかと言えば否定的に語られることの方が多いのですし。
低得点で済んだというのであれば、それは逆に自身の小説に過剰な自己投影を反映させることなく比較的客観的に描くことが出来ていると言えるなのではないかと思います。

> バレンシュタイン伝についての先日頂いたレスですが、「期待して読み始めた長編二次小説が、途中から自分の期待通りに展開しなくなった」といったことは、銀英伝に限らずよくあることです。
> そういう場合、普通は読むのを止め、別の自分の嗜好に合ったものを探すか、自分で書くかどちらかです。
> 気に入らない二次創作の一文一文を引用して、矛盾点を突っ込み、最後には「徹底的に叩き潰す」などということこそ、常軌を逸した言動に私には見えます。

作品に対して違和感を覚え、全然面白く感じられなくなった際に「何故そう感じるようになったのか?」を追求するのはそれほど異常なことなのでしょうか?
もちろん、あくまでも個人個人の主観や感性の問題もあるでしょうが、もしそれが作品の構造的な問題に起因することが明らかなのであれば、それを客観的に語ることは充分に可能です。
その手の問題を語ることは、普通では楽しめなくなった作品を全く別の観点から楽しむことを可能にする、いわば「作品のリサイクル」にも繋がることになるわけです。
それはそれで、一定の意義はあると言えるのではないでしょうか?

> 管理人さんは、あの二次創作の作者さんに対して、何を求めているのでしょうか?
> 主人公の行動や、状況設定でおかしな点を指摘し、その部分を改訂して書き直させたいのですか?
> それとも、書くこと自体を止めさせたいのでしょうか?
> どちらにしても、あの作者さんは、管理人さんの「考察」に従って、作品を書き直すことも、連載を止めることもないと思いますよ。
> 最初はファンだったので「可愛さ余って」という気持ちはわからなくはありませんが、こう言っては何ですが、作者さんにしてみれば、「勝手にファンになって勝手に失望された」わけですから、「徹底的に叩き潰す」などと言われても笑止千万なのではないでしょうか。

どちらかと言えば、作者氏よりも読者の方をターゲットにしている、というのが正しいですね。
以前にも何度か述べていますが、私は「作品に対する感想や批評もまたエンターテイメントの一種である」と考えています。
読者を相手に小説の問題点を明示することで、作者氏の意図とは全く異なる新しい視点を提供すると共に、全く別の観点から作品を楽しんでもらう、というのが最大の目的です。
これはタナウツ本家の全コンテンツにも同じことが言えます。
もちろん、私の考察を読んでどのような感想を抱くのはそれこそ人それぞれですから、かねてから作品について疑問に思っていた人が膝を叩いて喝采することもあれば、「何だこの批評は!」「ヴァレンシュタインをバカにし過ぎだ!」と激怒するファンも当然いるでしょう。
ただし、私は後者についても、「ヴァレンシュタインが作中で行っているのはこういうことだ、そのヴァレンシュタインを絶賛しているのであれば、私のやり方も当然肯定されて然るべきなのではないか?」という問いかけは行っているつもりですよ。
わざわざああいう叩き調にしているのも、そういう意図があるからなのですから。

作者氏の反応については、「あれば確かに僥倖だが、なくても別に支障はない」というのが正直なところですね。
この手の考察に作者氏が素直な反応を示すことなどないであろうことは、タナウツ本家での長年の経験からも分かりきっていますので。
作者氏が私の考察を読んでどのような感想を抱くのか、またはそもそも読まないという選択肢を選ぶのかも作者氏個人の自由ですし、それに直接指図する権利など私にはないのですから。
ただしこちらにも、私の考察を無視してさらに好き勝手な描写を展開するならば、こちらもさらに叩き続けることになるという無言のメッセージは示されていると言えるでしょうし、それが結果的には一定の抑止力になる「かもしれない」、という程度の期待はあります。
もちろん、それを素直に受け入れるのも、無視してひたすら今の路線を突っ走るのも、これまた作者氏の自由ではあるわけですが。

http://www.tanautsu.net/

Jeri (06/17 11:31) 編集・削除

>冒険風ライダーさん
早速「Mary Sueテスト」をやってみて記事をアップしたんですが、トラックバック送信ができないので、(やり方を忘れてるだけかもw)こちらで失礼します。
バレンシュタインなるキャラは、あのテストで高得点が取れるのですか?
だとしたら、所謂「最近の人達」の一部に受けるのは何となくわかりますし、それはそれでわざわざ水を挿すべきでない気もしますが…
バレンシュタインに限らず、今思えば、銀英の二次創作では、昔からあのテストで高得点を期待できそうなオリキャラが主人公の恋愛ものが散見してます。
だいたいが、キルヒアイスやロイエンタールとオリキャラが大恋愛をしてハッピーエンドになるってやつですw
特にロイエンタールは、その手の嗜好の方々のオナペット化してますwww
この場合、アンネローゼやエルフリーデの存在は、無視されるか、恋愛に絡まないかどちらかで、原作者の意向をからかけ離れた原作レイプになっていますが、書いてる人は物凄い思い入れがあって書いていて、しかも一部熱烈にそれを支持する読者もいるから不思議です。
私は、見つけても深読みせずスルーしてますが、なぜか、ラインハルトが相手のその手のオリキャラとの恋愛小説ってあまり見かけません。
一番美形で一番権力もあるのに、何故か男性として魅力に欠けるキャラということなんでしょうか。

また場所違いで申し訳ないのですが、「大奥」について。

>大奥のメインテーマは、「男女逆転による人間ドラマ」ではなく「男女逆転」そのものである。

というご意見について、真っ向から異議を唱えます。
そんなことの為に、あんな長編を描く漫画家はいませんし、第一これ程人気が出ません。
ご主張の根拠に「赤顔疱瘡」だの「男子相続の禁止」だのという男女逆転の理由を延々と描いている。本当に男女が逆転した世界での人間たちのドラマを描きたいなら、最初から異世界ものとして「こういう世界なんだ」としておけばいいじゃないかとのご意見ですが、私はその理由を、この男女逆転が徳川幕府の滅亡=大奥の終焉までを描く物語だからと考えています。
タイトルもまさに「大奥」ですし。
大奥の廃止=物語の終了と考えれば、あの話はまだ終盤にさしかかったところで、完結していせん。
完結していない話なので、テーマを決めつけるのは時期尚早です。
多分、赤顔疱瘡の治療法が発見されると同時に、徳川幕府と大奥も幕を閉じ、元のあの時代の本来あるべき男女の比率や立場に歴史が修正していくのではないかと思われます。
その中で、江戸時代という一時期男女が全く逆転する社会を形成していた日本で、その時代を生きた人間たちが織り成したドラマに意義があるのではないでしょうか。
勿論、どのように描いても、管理人さんには突っ込みどころ満載だと思いますよ。
でも私は、あの話に描かれている絵島や徳川吉宗や田沼意次に理屈ではなく魅力を感じますし、これから登場するであろう大奥最後の総取締・滝山の登場が楽しみです。
あの話に、時代背景や政治システムの矛盾を突っ込むのは、とてもナンセンスな気がします。
以前、BL同人誌を初めて見たらしい人が、自分のブログで「同性愛的嗜好者が社会の中にある一定数存在するのは認めるが、チーム全員がホモだという解釈は不自然」と大真面目に論評しているのを読んだことがあります。
管理人さんの「大奥」への「考察」は、私から見ればそれと同じレベルに感じるんですよ。

冒険風ライダー(管理人) (06/17 16:16) 編集・削除

>Jeriさん
> バレンシュタインなるキャラは、あのテストで高得点が取れるのですか?
> だとしたら、所謂「最近の人達」の一部に受けるのは何となくわかりますし、それはそれでわざわざ水を挿すべきでない気もしますが…

私が作者氏の意向が絡む項目を総スルーして「作中に表れているヴァレンシュタインの性格・設定・傾向」のみをベースにあのテストの診断を行ってみたところ、だいたい以下のような該当項目と判定結果が出ています。
各項目の末尾にある()の部分は、私がその項目が該当すると考えた理由となります↓

-----Mary Sueテスト 診断開始-----

名前
 全項目判定不可によりスルー

外見
・ 10代もしくは20代前半である。
 → ・ そして中身も外見の通り、まったく成長していない(成長どころか幼児退行すらしている)。
・ 美形である。
・ 障がい者である(「身体が弱い」「生まれた直後に心臓が一度止まった」等の設定あり)。
 → ・ しかし、そのせいで生活に著しい支障をきたしているようには見えない。
・ 身体的な特徴が異常に多い(「身体が弱い」「中性的な容姿」という設定あり)。

生い立ち
・ 養子であるか、本当の親ではない人に育てられた(転生後の親は「本当の親」ではない。また出生自体にも「男爵家の孫」という秘密がある)。
・ トラウマになるような過去がある(転生後の両親が殺されたことの他、前世経験に基づく女性不信の履歴あり)。
・ 幼いころ両親に捨てられたか、あるいは幼くして両親をなくしずっと一人で生きてきた(中学生の頃に両親を殺害され、以後ひとりで生きている)。
・ 過去の記憶がない(転生した際の記憶(死因など)がない。また、前世の生い立ちや生活環境等についての言及が非常に少ない)。
・ (その世界にとっての)異世界から来た。

能力
・ その他の超能力がある(原作知識と「神(作者)の祝福」)。
・ 本来知らないはずのことをいろいろ知っている(同上)。
・ 世界の秘密、あるいはこの世界を根底からくつがえす何かをあなたのキャラだけが知っている(同上)。
・ 難しい技能を訓練なしですぐ覚えることができる(転生者のため、ある程度の基本知識は最初から習得済み)。
・ 普通ならその種族が持つことのできない能力がある(原作知識と「神(作者)の祝福」)。
 → ・ その能力を使っても、寿命が縮まる以外のデメリットはない(「寿命が縮まる」も含めて一切のデメリットなし)。
 → ・ そして、その能力があるせいで人々から疎んじられている(ヤンやラインハルト一派から警戒されている他、その能力を他者から恐れられている描写多数)。
 → ・ こんな能力なんてなければよかったのに、と思っている。その能力を使いたがらない(まさにそういうボヤキを吐いている描写あり)。
 → ・ しかし物語のクライマックスで自ら進んでその能力を発揮して問題を解決する。

他人との関係
・ 初対面の人とすぐ友達となるか、あるいは猛烈に拒否されるかのどちらかだ(あの性格と境遇であの異様な人望……)。
 → ・ しかし最後には、嫌っていた人も含めて全員があなたのキャラを好きになる(あくまでも敵対を続ける人間は排除され、肯定的な人間だけが残ります)。
・ いつも悪事を繰り返して、ちっとも反省しない。しかし周囲の人は誰も本気でそれを矯正しようとはしない(これがなかったらそもそも考察自体が作られていない(笑))。

あなたとキャラとの関係
 全項目判定不可によりスルー

ストーリー
・ 身に覚えのない濡れ衣を着せられる。しかしその理由はまったく説明されない(前者のみ当てはまる)。
・ もともとの物語世界の超重要アイテムのコピーを持っている(原作知識)
・ あなたのキャラが世界を救う。
 → ・ そしてそれは魔法や超能力や神など、何か説明のつかないものの力によってである(原作知識と「神(作者)の祝福」)。

プロット
・ あなたのキャラの自己紹介が、あなたの書いた物語の第一段落にある(実質的なストーリー開始となる「本編」2話の第一段落に自己紹介あり、「本編」1話は既に機能不全状態)。
・ あなたの物語は、すべてあなたのキャラの一人称視点で書かれている。
・ あなたの書いた物語には、主人公と呼べる人は一人しかいない(原作の登場人物全てがヴァレンシュタインの引き立て役にしかなっていない)。

採点結果:81点
「なんでこのテストは私が書いた小説のことを知っているのだろう?」と思いませんでしたか?あなたの小説はそのくらいオリジナリティというものに欠けているのです。しかし、本当に問題なのはオリジナリティのなさではありません。

-----Mary Sueテスト 診断終了-----

……作者氏の意向が絡む項目を全て除外しているにも関わらず、この点数ですよ?
作者氏の意向を含めると、実際には90点以上、下手すれば100点を超えている可能性も濃厚です。
この結果を踏まえて考えれば、「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」は「メアリー・スー」の要素を大量に含有していると言えるのではないかと。

ちなみに同じテストを「反銀英伝 大逆転!リップシュタット戦役」でもやってみたのですが、「美形である」「秘密の団体に属している。あるいは属していた」以外は何も当てはまりませんでした(採点は4点)。
こちらは主人公の名前の由来などは分かっているのですが、それと照合しても該当するものがありませんでしたし。

>「大奥」の考察について
> 多分、赤顔疱瘡の治療法が発見されると同時に、徳川幕府と大奥も幕を閉じ、元のあの時代の本来あるべき男女の比率や立場に歴史が修正していくのではないかと思われます。
> その中で、江戸時代という一時期男女が全く逆転する社会を形成していた日本で、その時代を生きた人間たちが織り成したドラマに意義があるのではないでしょうか。

「大奥」の公式ガイドブックなどを読んでみると、
「女の人が働いている話、しかも権力を持っている話が描きたかった」
「現代を舞台にしなかったのは、女性が権力を持っていないから」
「最初は完全なファンタジー世界を舞台に考えていて、そこでは男女両方働き、経済力はほぼ同列という設定だった」
「最初から女子相続を決定づける事件として忠臣蔵を描くつもりだった」
「男女比率というのは、男女の立場や役割を決める上で重要な要素」
など、作者本人が「男女逆転」について詳細に考えていたエピソードを延々と述べている記述が相当箇所あったりするのですが。
あの作品では人間ドラマも確かに重要な位置付けではあるのでしょうが、その人間ドラマを成立させるための前提条件としても「男女逆転」は確実に必要とされます。
作中で展開される人間ドラマは、時代や人間や世界観などを別に置き換えても成立しえるかもしれませんが、「男女逆転」はどうやっても代替が効きません。
だからこそ、あの作品における「男女逆転」というのは作品のメインテーマであり、また同時に作品の「核」でもありえるわけです。

http://www.tanautsu.net/

Jeri (06/18 11:41) 編集・削除

>冒険風ライダー(管理人)さん
「Mary Sueテスト」は、当方でも話題になって皆面白がってるんですが、感想を総括すると、

・極端に高得点のキャラは確かにイタいけど、低すぎると面白みや魅力に欠けるのではないか。

・主人公が「転生者」だと必然的に「説明のつかない力(原作知識)」を持つことになるので、どうしてもチェック項目が多くなり点数が上がってしまう。

・採点する人が作者本人か第三者で点数が変ってくるのではないか?

ということでした。
特に、「悪行を続けても反省しない」などの項目は、冒険風ライダーさんから見て「悪行」でも、作者氏はそういうつもりで書いていないかもしれません。

冒険風ライダーさんは、より点数の低いキャラが理想的と考えているようですが、タンネンベルクが4点と聞いて私は「さすが」とは思いませんでした。
逆に彼の場合、この低得点が、面白みのないキャラにしてしまっている最大要因なのではないかと。
面白い、面白くないが個人の主観によるものであることを充分承知の上で言ってます。

冒険風ライダーさんも、お気づきと思いますが、あのテストは、二次創作キャラを対象にしていながら、多くの項目が一次キャラである銀英伝の主要キャラに当てはまりますよね。

・美形である(ラインハルト、アンネローゼ)
・右目と左目で目の色が違う(ロイエンタール)
・髪の毛の色が通常ではあり得ない色である(砂色とかオレンジとかw)
・身体的な特徴が異常に多い(しつこい程繰り返されるラインハルトの美貌描写)
・男なのに女の格好、あるいは女なのに男の格好をしている。しかしそのキャラは同性愛者ではない(ヒルダ)
・トラウマになるような過去がある(ロイエンタール)
・幼いころ両親に捨てられたか、あるいは幼くして両親をなくしずっと一人で生きてきた(ラインハルト、アンネローゼ)
・いつも悪事を繰り返して、ちっとも反省しない。しかし周囲の人は誰も本気でそれを矯正しようとはしない(戦争大好き病を誰も面と向かって非難せず逆に「偉大」と評されている)

こうして見ると、タンネンベルクは、どの銀英伝キャラ達よりも人間的に優れていることがわかります。
しかし、もし彼が一次創作キャラだとしたら、私は彼で二次創作を書きたいという気持ちになりません。
彼に恋愛させてみたいとか、彼と疑似恋愛してみたいとか、そういう気持ちが沸いてこないのです。
戦争狂で癇癪持ちのお子様でも、トラウマ持ちのろくでなし野郎でも、私はタンネンベルクよりもラインハルトやロイエンタールの方をいじりたいです。

特にファンではありませんでしたが、ミステリー作家の故山村美紗は、存命中からトリックの稚拙さや、ストーリーの矛盾点をしばしば世間から指摘されていました。
インターネットが普及する前の話ですから、現在ならもっと酷いバッシングか、或いは、このサイトの「考察」の如き検証サイトがたくさん出来たことでしょう。
でも、それを伝えられた当人は平然と「でも、私の作品が面白いから皆買ってくれるんでしょ?細かいことなんて問題じゃないのよ。要するに、面白ければいいのよ」という主旨の発言をして、批判を一蹴したというエピソードがあります。
その「売れたほうが勝ち」的な態度が、創作者として正しいかどうかは別として、言っていることは一理あるなと思いました。
山村氏よりも、遥かに緻密で隙のない完成度の高い作品を書いていながら、彼女よりも売れないミステリー作家はごまんといます。
どんな傑作を書いても、読んでもらえなければ意味ないですから。

冒険風ライダーさんは、あのテストで0点のキャラこそが究極の理想だとか思ってますか?
もしいたら、多分、全然面白みのないキャラとストーリーになると思いますよ。
バレンシュタインの81点(スルーした項目を採点に入れたら100点越えの可能性)は確かにちょっとイタいかもしれませんが、仮に50点くらいいくキャラがいたとしても、そこに何らかの人を惹きつける魅力があれば、それは「退屈な傑作を凌駕する楽しい駄作」かもしれません。
「欠点も魅力のうち」は創作の世界でも実社会でも同じです。
完璧すぎるは人間はかえって不気味です。

葵猫 (06/18 19:38) 編集・削除

横レス失礼致します。

Jeriさん

オレンジ色と砂色の髪があり得ないとは言い切れないのでは?
欧米人は明るい濃いめの毛色の茶虎猫を、オレンジ色の猫と言いますし、人の見方は色々ですから。
私は砂色の髪は、薄めのベネチアブロンドをイメージしてます。
あり得ないといえば、菫色の瞳があり得ないと思ってましたが、ブルーアイでメラニン色素の薄い人に稀にあるそうなので、解らないものです。

管理人様
スノーホワイトでいただいたレスで思ったのですが、相応しい相手、より難ありの相手の方がラブストーリーは盛り上がると思います。
相手の心の中に、亡き妻がいる、なんて盛り上がり要素の一つです。
実際の恋愛や結婚ならともかく、物語なわけですし、どう見ても安全上牌の相手と、という展開は、私は望みません。
キャラも、メアリー・スー度があまり低いキャラと言うのは、無難で安心な分面白味に欠けるのでは、と私もおもいます。

ま、あまりに高いのも鼻について白けるでしょうか。

冒険風ライダー(管理人) (06/18 23:52) 編集・削除

>Jeriさん
> ・極端に高得点のキャラは確かにイタいけど、低すぎると面白みや魅力に欠けるのではないか。
>
> ・主人公が「転生者」だと必然的に「説明のつかない力(原作知識)」を持つことになるので、どうしてもチェック項目が多くなり点数が上がってしまう。
>
> ・採点する人が作者本人か第三者で点数が変ってくるのではないか?
>
> ということでした。
> 特に、「悪行を続けても反省しない」などの項目は、冒険風ライダーさんから見て「悪行」でも、作者氏はそういうつもりで書いていないかもしれません。

「メアリー・スー」に該当するオリジナルキャラクター達は、原作の主人公達以上に万能の力を持っているのが常なので、その定義に真っ向から該当する転生およびそれに伴う特殊能力が多数チェックに引っかかるのは当然ですね。
始めからそういう定義なのですから。
それに、これまで私が指摘してきたような問題点を作者氏が問題と認識していないというのであれば、それは作中のキャラクターではなく作者自身に問題があるということになってしまうのではないですかね?
却って「メアリー・スー」以上に傷が大きくなってしまうのではないかと思うのですが。

まあ「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」の場合は、転生および原作知識とは実は全く無関係に乱発される「神(作者)の奇跡」の弊害の方が圧倒的に酷いのですが。
軍規違反や叛逆罪の類の所業を何度もやらかして処罰すらされないという作中事実の存在は、原作知識なんて全く何の関係もないのですし。
アレは特殊能力なんてレベルではないですし、あんなのがあったら原作のフォークだってラインハルトをも凌駕する大英雄になれますよ。
あんなシロモノをヴァレンシュタインが持っているという設定なんて、作中のどこにも書かれてはいないのですけどねぇ。

> こうして見ると、タンネンベルクは、どの銀英伝キャラ達よりも人間的に優れていることがわかります。
> しかし、もし彼が一次創作キャラだとしたら、私は彼で二次創作を書きたいという気持ちになりません。
> 彼に恋愛させてみたいとか、彼と疑似恋愛してみたいとか、そういう気持ちが沸いてこないのです。
> 戦争狂で癇癪持ちのお子様でも、トラウマ持ちのろくでなし野郎でも、私はタンネンベルクよりもラインハルトやロイエンタールの方をいじりたいです。

いや、私はそういうこと自体、全く考えたことすらないのですが(^^;;)。
銀英伝は政治やそのあり方(特に民主主義と専制政治の対比)をメインテーマに据えている話であることは当の作者自身も明言している事実なのですから、キャラ同士の恋愛要素などはサブ的な位置付けでしかありませんし。
政治がメインテーマの物語なのですから、キャラクターにまず必要不可欠なのは政治的・思想的な正当性および政治・軍事的な手腕などであって、性格や魅力などはその後で付随させれば良いものでしかない、というのが私の考え方ですね。
そして、所詮はサブでしかない性格の破綻が、メインとなる政治的・思想的な正当性をすら大いに損ねるほどに酷く、自身で批判しているはずのヤンやラインハルトと比べてさえ幼稚&自己中もいいところだからこそ、ヴァレンシュタインは問題外なわけで。

> 冒険風ライダーさんは、あのテストで0点のキャラこそが究極の理想だとか思ってますか?
> もしいたら、多分、全然面白みのないキャラとストーリーになると思いますよ。
> バレンシュタインの81点(スルーした項目を採点に入れたら100点越えの可能性)は確かにちょっとイタいかもしれませんが、仮に50点くらいいくキャラがいたとしても、そこに何らかの人を惹きつける魅力があれば、それは「退屈な傑作を凌駕する楽しい駄作」かもしれません。

あそこの「Mary Sueテスト」でも「24点までは問題なし」という扱いですし、ある程度の該当は当然あるでしょうから、私も項目に該当することそれ自体は特に問題ではないと思いますよ。
ヴァレンシュタインの件で「メアリー・スー」を取り上げてみたのは、あのチート設定を前提にヤンやラインハルトを高みから批判しつつ、それ以上の醜態を晒すことに羞恥すら感じることのないという構図が、「メアリー・スー」で言われている弊害や構造的な問題と全く同じものなのではないかと考えたからですし。
それに私は別に、「メアリー・スー」の構図そのものを必ずしも全否定しているわけでもないのですが。
考察本文でも、
【ヴァレンシュタインが「メアリー・スー」を貫くなら貫くで、もう少し読者にその有能さを納得させられるだけの理論的説得力や物語的な必然性といったものが伴っていて欲しいものなのですけど】
とも述べているわけですし。
分かりやすく言えば、ヴァレンシュタインは「メアリー・スー」ならではの【強さ】を身につけようとして果たせず、「メアリー・スー」の問題点と弊害ばかりが前面に出てしまっている、ということにでもなるでしょうか。

>葵猫さん
確かに「身分違いの恋」を描くというのが映画制作者達の意図ではあるのでしょうけど、ただ劇中ではあまりにもスノーホワイトとエリックの恋愛的なやり取りが無さ過ぎるのがちょっと引っかかったところなんですよね。
むしろ、ウィリアムの方がスノーホワイトとの関係が描かれていて相思相愛的なやり取りもあったくらいですし。
エリックが「死んだ奥さんのことを今でも愛している」というのであれば、その想いを一生胸に抱きつつ、スノーホワイトとウィリアムが晴れて結ばれる中で「忠実な側近OR影から見守る保護者」として生きるという道も、それはそれで誰も傷つくことのない綺麗なまとまり方なのではないかなぁ、と。
まあ3部作の1作目とのことでしたし、今作では「女王との戦い」がメインでしたから、スノーホワイトを巡る三角関係の行方は最初から次回作以降で展開する方針ではあったのでしょうけどね。

http://www.tanautsu.net/

ykdr (06/28 01:02) 編集・削除

「Mary Sueテスト」、ココアさんことヴァレンシュタインでやってみましたが、31点になりました。(名前、キャラとの関係の項目を除く
同じキャラ、同じ質問であっても、回答する人によって見方や解釈が違うということです。
このテストに限ったことではないですが、誤字脱字などの書き方を除けば、
小説の良し悪しとは結局、読む人の主観に委ねられるとは思います。万人受けする小説なんて無い、当たり前ですが。

yui (06/28 07:41) 編集・削除

>ykdrさん

ちなみにykdrさんがヴァレンシュタインでやったみたMary Sueテストの答案の内容はどの様な物だったのでしょうか?

ykdr (07/02 17:05) 編集・削除

>yuiさん
遅れてしまいました、済みません。

【名前】 → 回答不可。

【外見】
・複数の種族の混血である。 → 不明。
・その両者の長所を受け継いでいるが、短所は受け継いでいない。 → 不明。
・人工的に作られた種族である。(それがもともとロボットなどの人工物である場合は除く) → 該当せず。
・10代もしくは20代前半である。 → 該当。
・あるいは、千年以上生きているが、魔法などの何かの理由でそのくらいの年に見える。そして中身も外見の通り、まったく成長していない。 → 該当せず。
・美形である。 → 該当。「怖い美人」byシェーンコップ
・右目と左目で目の色が違う。 → 該当せず。
・髪の毛の色が通常ではあり得ない色である。 → 該当せず。
・顔には一生消えない大きな傷跡があるが、そのせいで醜い顔だという評価をされることはなぜかない。 → 該当せず。
・障がい者である。しかし、そのせいで生活に著しい支障をきたしているようには見えない。 → 障害者とは、障害・社会的障壁によって継続的に日常生活・社会生活に相当な制限を受ける人のことです。企業で障害者を一定の割合で雇用するというのはご存知だと思います。ヴァレンシュタインは虚弱ではありますが、障害者には該当しないでしょう。司令長官なんて激務をやってますし…。
・お話の最後にそれが直る。 → 不明。
・身体的な特徴が異常に多い。 → 該当せず。「異常に」多い訳ではないと思います。
・男なのに女の格好、あるいは女なのに男の格好をしている。しかしそのキャラは同性愛者ではない。 → 該当せず。

【生い立ち】
・登場人物の隠し子、生き別れになった兄弟、あるいは生まれ変わりである。 → 該当。リメス男爵の隠し孫。
・養子であるか、本当の親ではない人に育てられた。 → 該当せず。コンラート&ヘレーネとは遺伝的に本当の親子。彼も自分自身を佐伯隆二ではなくヴァレンシュタインと自己認識しており、2人を親と考えているので、本当の親と考えて差し支え無いと思います。
・このストーリーの最後の敵(ラスボス)の関係者である。 → 不明。
・トラウマになるような過去がある。 → 該当。両親を殺されたのはトラウマものでしょう。
・秘密の団体に属している。あるいは属していた。そして、その最後の生き残りである。 → 該当せず。
・幼いころ両親に捨てられたか、あるいは幼くして両親をなくしずっと一人で生きてきた。 → 該当。
・存在自体が法的に認められていない。(産児制限法に違反して産んだ子供など)クローンか双子であり、もう片方はあなたのキャラとは違って社会的に認められている。(同じクローンが何百人もいてあなたのキャラがその中の一人にすぎないのなら、チェックしなくてよい) → 該当せず。
・自分がした過去の行為に対する罪悪感にいつも苦しめられている。 → 不明。
・過去の記憶がない。 → 該当。前世のことは覚えているようですが、「死んだ時」の記憶が無い。
・(その世界にとっての)異世界から来た。 → 該当。そもそもこれが無ければ物語が成り立ちません。

【能力】
・テレパシー能力がある。予知能力がある。 → 該当せず。
・その他の超能力がある。 → 該当せず。ヴァレンシュタインには超能力・霊感等の超常能力はありません。原作知識は前世で得たもので、それ自体は超能力などではありません。また前世の記憶を引き継いだ「転生」はどういう理屈によって行われたのか全く不明、少なくとも良くある「神」が絡んだ描写はありません。
・本来知らないはずのことをいろいろ知っている。 → 該当。原作知識。
・世界の秘密、あるいはこの世界を根底からくつがえす何かをあなたのキャラだけが知っている。 → 「だけ」なのか如何か、厳密には不明ですが、登場人物の中で言えばヴァレンシュタインだけですので該当。
・難しい技能を訓練なしですぐ覚えることができる。 → 該当せず。転生者なので小中学校の勉強は軽いものでしょうが、難しい技能ではないと思います(ついでに言うと、「難しい技能」の定義が不明。どのレベルのものを言うのでしょうか。
・子供や動物がよくなつく。 → 不明。
・一人になるといつも何かの楽器を弾く。そしてその音楽には、人の心を浄化するパワーがある。 → 該当せず。
・普通ならその種族が持つことのできない能力がある。(それがまったく利点にならないのならあてはまりません)その能力を使うと寿命が縮まる。その能力を使っても、寿命が縮まる以外のデメリットはない。そして、その能力があるせいで人々から疎んじられている。こんな能力なんてなければよかったのに、と思っている。その能力を使いたがらない。しかし物語のクライマックスで自ら進んでその能力を発揮して問題を解決する。 → 該当せず。そもそもそういう不思議な能力は無い。

【他人との関係】
・初対面の人とすぐ友達となるか、あるいは猛烈に拒否されるかのどちらかだ。 → 該当。これは割と当て嵌まるかと。
・しかし最後には、嫌っていた人も含めて全員があなたのキャラを好きになる。 → 該当せず。本編のラインハルト一派、亡命編のロボスら。
・いつも悪事を繰り返して、ちっとも反省しない。しかし周囲の人は誰も本気でそれを矯正しようとはしない。 → 該当せず。
・登場人物のだれか、あるいは他のオリジナルキャラのだれかと恋に落ちる。 → 該当。オリキャラのユスティーナと結婚。
・そして、悪役がそれを妬む。本来、その登場人物は恋人がいることになっているのに、その設定は無視されている。 → 該当せず。
・物語はあなたのキャラの結婚式で終わる。 → 該当せず。終わりませんでした。

【あなたとキャラとの関係】 → 回答不可。

【ストーリー】
・身に覚えのない濡れ衣を着せられる。しかしその理由はまったく説明されない。 → 該当せず。
・もともとの物語世界の超重要アイテムのコピーを持っている。 → 該当せず。原作知識は「物語世界のアイテム」とはちょっと違うでしょう…。
・その物語の中で、全世界の半分以上の人が死ぬ。 → 該当せず。
・あなたのキャラが世界を救う。 → 不明。
・そしてそれは魔法や超能力や神など、何か説明のつかないものの力によってである。 → 該当せず。「その他の超能力がある」を参照。神等の存在は一切出て来ません。
・そのためにあなたのキャラが何か特別なことをしたわけではなく、ただその場に行って祈っただけである。 → 該当せず。
・あるいはあなたのキャラが死ぬことによってである。しかし、実は死んではいなかった。もしくは後で生き返る。 → 不明。
・あなたのキャラは皆に注目されるような偉業を達成したのに、そのことをその世界の人は誰も知らない。 → 該当せず。寧ろ皆知ってます。

【プロット】
・あなたのキャラの自己紹介が、あなたの書いた物語の第一段落にある。 → 該当。本編の始め。
・あなたの物語は、すべてあなたのキャラの一人称視点で書かれている。 → 該当せず。様々な人が登場します。
・あなたは、今書いた物語の後日談も書こうと思っている。 → 不明。
・あなたの書いた物語には、主人公と呼べる人は一人しかいない。 → 該当せず。亡命編のラインハルトは帝国側の主人公でしょう。後異伝なので微妙ですが、ロイエンタールも。

能力云々については、「その世界の他の人々が知らないことを知っている」のは事実ですが、それは超能力には当たらないと思います。「転生」という現象によってそういうことが起きてしまっている訳です。
転生自体にヴァレンシュタイン、というか佐伯の何らかの干渉があった訳では無いですし。

Jeri (07/08 01:36) 編集・削除

メアリー・スーテスト、やはり採点する人によって点数の変動が大きいと感じました。
バレンシュタイン伝を細部まで読んでいない私が、テスト内容に口を出すのはどうかと思って今まで黙っていたのですが、この「転生者の原作知識」を「超能力」の部類として考えるかどうかで、ずいぶんと点数が違ってくると思っていました。
冒険風ライダーさんは、その部分を「超能力的な能力」と解釈し、結果的にそれに関連する他の項目もチェックが入って、点数が上がっていますが、私は、ykdrさんの考えに近く、「原作知識」は超能力ではないと思います。
確かに、周囲の人たちには一種の予知能力に見えるでしょうが、「転生者」のそれはエスパー的なものではありませんので、私的には、この項目にチェックを入れる気はありません。
それと、「養子であるか、本当の親ではない人に育てられた。」という項目ですが、転生者なので、前世の親との血縁関係はなく、転生後の両親が遺伝的には実の親ということになり、バレンシュタインも彼らを実の両親と思って、ある程度の年齢まで彼等の元成長しているようでのので、私もこの項目は当てはまらないと解釈します。

どうも、冒険風ライダーさんは、無意識か意図的かはわかりませんが、悪意的にバレンシュタインのメアリー・スー度をあげようとして採点しているように感じます。

ともあれ、ykdrさんの31点という点数(しかも名前項目やあなたとキャラとの関係の項目が回答不可能であることを鑑みれば)、アブナイ線の境界線の24点を楽に越える数字であり、たぶん、好意的な採点しても充分に痛いキャラなのでしょう。

ただ、自分の意見を発信する相手が作者であれ、その愛読者であれ、「考察」という名の事実上バッシングを行い、作品を必要以上に悪い方に歪曲して考えるのもいかがなものかと思います。

冒険風ライダー(管理人) (07/08 12:35) 編集・削除

>Jeriさん
> 冒険風ライダーさんは、その部分を「超能力的な能力」と解釈し、結果的にそれに関連する他の項目もチェックが入って、点数が上がっていますが、私は、ykdrさんの考えに近く、「原作知識」は超能力ではないと思います。
> 確かに、周囲の人たちには一種の予知能力に見えるでしょうが、「転生者」のそれはエスパー的なものではありませんので、私的には、この項目にチェックを入れる気はありません。

事実上の予知が可能であることや、通常の努力で得られるものではない超人的かつ万能的な特典要素という点において、原作知識は立派な「チート能力」と言えるものなのでは?
そもそも作者氏も、その「チート能力」を主人公に付与したいがために「転生」という設定を導入したのでしょうし。
また、ヴァレンシュタインの対人コミュニケーション能力の著しい欠如ぶりと、それに反する人間関係の良好ぶりも、一度でさえ奇跡の類なのにああも複数回常態的に続くというのは常識では到底ありえないものであり、これも「御都合主義に限りなく近い【能力】」の一種であろうと考えるのが妥当と言えるところがあります。
私は「神(作者)の祝福」「神(作者)の奇跡」と呼んでいます(苦笑)。
なまじ作者氏が作中で明示していない分、こちらの方がはるかにタチが悪いのですが。

> それと、「養子であるか、本当の親ではない人に育てられた。」という項目ですが、転生者なので、前世の親との血縁関係はなく、転生後の両親が遺伝的には実の親ということになり、バレンシュタインも彼らを実の両親と思って、ある程度の年齢まで彼等の元成長しているようでのので、私もこの項目は当てはまらないと解釈します。

ではヴァレンシュタインこと佐伯隆二は、前世の親との関係を一体どうやって清算したというのでしょうか?
前世の記憶がある限り、佐伯隆二にとっての「本当の生みの親」というのはあくまでも「前世の親」であり、他の何者にも代替することなどできないのです。
今世のヴァレンシュタインの両親は、如何に過保護気味に育てヴァレンシュタインにとって尊敬の対象であったとしても、前世記憶を持つ佐伯隆二にとっては「養親」「自分のことを親身に考えてくれる知人」の類にしかなりえません。
佐伯隆二と前世の両親の関係が良好であっても、DVまみれの最悪なシロモノだったとしても、この構図が変わることはありえません。
養親に子供が「実の親」と同じかそれ以上の親愛の念を抱いても、養親はあくまでも養親でしかなく「本当の生みの親」にはなりえないのですから。
遺伝的に血が繋がっているという事実も、前世記憶を持つ転生者本人にとっては何の意味もないシロモノです。
転生者にとって一番重要なのは前世記憶であり、それがある限り、今世の両親を「本当の生みの親」として認めるのは違和感を伴わざるをえないのですから。

むしろ私は、転生した佐伯隆二が「前世の親」について全く何も考えないことの方に問題があると考えています。
今世の両親が殺害された際にはアレほどまでに激烈な悲しみと怒りを抱いたヴァレンシュタインが、同じように(転生による)突然の別れを強いられた「前世の親」については何の感情も抱かず「そんなものは最初からいなかった」かのごとく認識しているって、そんなことがありえるのでしょうか?
存在していたことが明示されている「前世の恋人」に至っては、その別れを悲しむどころか「まさか俺を毒殺したのではあるまいな」などと猜疑すら抱く始末ですし。
佐伯隆二という人間は身内に対してどれだけ酷薄な人間だったのかと。
昨日観賞した映画「スープ ~生まれ変わりの物語~」でも、前世の人間関係を引き摺っていた(前世記憶持ちの)転生者の話が描かれていましたし、これが普通の光景なのではないかと思うのですけどね。

http://www.tanautsu.net/

Jeri (07/08 13:31) 編集・削除

>冒険風ライダーさん
原作知識を「超能力」に断定してしまうと、転生オリ主の二次創作の主人公は、殆どがメアリー・スー度が24点越えになってしまう、必然的に管理人さんの言うところの「主人公が独善的かつ万能過ぎて、自分およびキャラクターに共感する人以外がついてこれない小説」ということになってしまいませんか?

>転生した佐伯隆二が「前世の親」について全く何も考えないことの方に問題があると考えています。

作者さんが書きたかったのは、「原作知識を持った転生者の主人公が活躍する話」であるので、前世をどう生きたかとか、前世の親をどう思っているのかなどはどうでもいいことなのではないでしょうか?
私はこの作品を斜め読みなので、前世とか転生を扱ったフィクション作品の一般論として言わせて頂ければ、前世の親との間に何か特別な確執(ロイエンタールやラインハルトみたいな)とか、来世まで引きずるような思い残すことがあったわけでない限り、いくら前世の記憶があったとしても、普通の親子関係で普通に年老いた親を看取って終えたなら、前世の親に執着しないのはごく自然なことではないでしょうか?
逆に、自分に置き換えて考えてみれば、弥生時代の前世の親なんかよりも、現在の自分の身体のDNA上の親であり、物心つくまでずっと一緒に暮らしてきた親の方を本当の親と認識しているのも当然のことだと思います。
また、別の項目ですが、私も虚弱体質は障害者とは違うという意見同意です。
銀英伝の中で障害者なのは、生まれつき眼球のないオーベルシュタインと、片腕を失って途中から障害者になったワーレンとコンラート・リンザーくらいで、バレンシュタインには、身体の一部が欠損していたり、重要な臓器がなかったり、自力歩行ができないといった障害はなかったように見受けられます。
表面上からはわからない脳の障害(ADHDとかアスペとか)の診断を受けたという記述もありませんから、虚弱体質なだけで「障害者である」にチェックは無理があるように思えます。

冒険風ライダー(管理人) (07/09 00:19) 編集・削除

>Jeriさん
> 原作知識を「超能力」に断定してしまうと、転生オリ主の二次創作の主人公は、殆どがメアリー・スー度が24点越えになってしまう、必然的に管理人さんの言うところの「主人公が独善的かつ万能過ぎて、自分およびキャラクターに共感する人以外がついてこれない小説」ということになってしまいませんか?

前世知識付きで転生、というだけでも、一般的な赤子~中学生レベルと比較して圧倒的な優位に立てるのですから、ましてや予知すらもある程度可能にする上、誰もが知らないはずの秘密を掌握できる特典まで付く原作知識が付いているというのであれば、「チート能力」認定も当然というものでしょう。
それに実際、原作知識を持つヴァレンシュタインは、ただそれだけでラインハルトやヤンを圧倒的に凌ぐだけの先見性と実力を持ってしまっているのですし。
ヴァレンシュタインのみならず、他の二次創作の転生物でも同じことは普通に当てはまりますよ。
だから「原作知識や前世知識を伴う転生オリ主物」というだけで、メアリー・スー呼ばわりされるのも当然なのです。
実際問題、巷の二次小説投稿サイトなどでも、転生物というだけで「メアリー・スー」として嫌われる傾向はあったりするのですから。

> 作者さんが書きたかったのは、「原作知識を持った転生者の主人公が活躍する話」であるので、前世をどう生きたかとか、前世の親をどう思っているのかなどはどうでもいいことなのではないでしょうか?

作者の意図から言えばまさしくそうでしょうね。
ただ「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」の場合、ヴァレンシュタインの生い立ちが語られる2話から9話までは、原作のストーリーがほとんど絡んできません。
原作話は抜きにして、ヴァレンシュタイン個人のエピソードばかりが延々と語られているわけです。
ならば、ヴァレンシュタインの前世話だって少しは盛り込んでも問題ないはずですよね。
しかも一方では、「前世では地方公務員で市役所に勤めていた」「恋人はいる」などと語っていたりもするのですからなおのこと。
今世の両親を殺されて怒り狂ったり悲しんだりすることができるのであれば、前世の両親や恋人と突然の別れを余儀なくされた際、何故正負いずれの感情を示すことすらなかったのか、疑問に思わない方がおかしいというものでしょう。
佐伯隆二が銀英伝世界に転生したのは25歳の時のことですが、25歳で両親共に死別ないし蒸発しているというケースはあまり考えにくいのではないかと。
しかも佐伯隆二自身、前世の自分のことを「普通の一般人」と考えていたわけですし。

> 私はこの作品を斜め読みなので、前世とか転生を扱ったフィクション作品の一般論として言わせて頂ければ、前世の親との間に何か特別な確執(ロイエンタールやラインハルトみたいな)とか、来世まで引きずるような思い残すことがあったわけでない限り、いくら前世の記憶があったとしても、普通の親子関係で普通に年老いた親を看取って終えたなら、前世の親に執着しないのはごく自然なことではないでしょうか?

転生直後の佐伯隆二は「恋人はいる」と明言していますが、その恋人のことを心配するどころか「自分は恋人に毒殺されたのではないか?」などという猜疑すら抱いていましたよ。
前世の人間関係が転生直後でさえこの程度の認識でしか捉えられないって、いくら何でもおかしくはありませんか?
両親だって、生きているのであれば当然「二度と会えない」境遇を悲しまざるをえないでしょうし、いなければいないで「両親は既に居ないからその点は気楽なものだ」くらい述懐しても良さそうなものなのですが。

> 逆に、自分に置き換えて考えてみれば、弥生時代の前世の親なんかよりも、現在の自分の身体のDNA上の親であり、物心つくまでずっと一緒に暮らしてきた親の方を本当の親と認識しているのも当然のことだと思います。

ヴァレンシュタインにとっての「前世」というのは、1600年近くも前の遠い歴史の話などではなく、「これまで自分が生きてきた過去の人生の一部」なのですが。
DNAが一致していようが、世間体的に見て完全無欠の親子関係であろうが、前世の記憶がある限り、転生者にとっての転生後の親はどうやっても「本当の生みの親」にはなりえません。
それはたとえ、佐伯隆二にとっての「本当の生みの親」がDVまみれの人間失格な暴君の類であったとしても、決して変えることのできない事実なのです。
今世のヴァレンシュタインの両親は、「2番目の新しい親」にはなりえても「最初の親」「(佐伯隆二にとっての)本当の生みの親」にはどうやっても絶対になれないのですから。
それが、前世の知識を持ったまま生まれた転生者の、一種の「宿命」と言えるものなのではありませんか?

> また、別の項目ですが、私も虚弱体質は障害者とは違うという意見同意です。
> 銀英伝の中で障害者なのは、生まれつき眼球のないオーベルシュタインと、片腕を失って途中から障害者になったワーレンとコンラート・リンザーくらいで、バレンシュタインには、身体の一部が欠損していたり、重要な臓器がなかったり、自力歩行ができないといった障害はなかったように見受けられます。
> 表面上からはわからない脳の障害(ADHDとかアスペとか)の診断を受けたという記述もありませんから、虚弱体質なだけで「障害者である」にチェックは無理があるように思えます。

辞書的な定義による「障害者」というのは、「身体障害、知的障害または精神障害があるため、継続的に日常生活または社会生活に相当な制限を受ける者」のことを指します。
虚弱体質のヴァレンシュタインは、その体質故に前線勤務を忌避し、兵站・補給などの事務的な職に就くことを自ら積極的に望んでいたわけです。
その割には日常生活にあまり支障があるようには見えないという部分も含め、「メアリー・スー的な意味合い」としての障害者の定義には充分に該当すると思うのですが。

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ykdr (07/09 02:36) 編集・削除

>冒険風ライダー(管理人)さん

> それに実際、原作知識を持つヴァレンシュタインは、ただそれだけでラインハルトやヤンを圧倒的に凌ぐだけの先見性と実力を持ってしまっているのですし。

管理人さんは散々ヴァレンシュタインを貶しているようですけれど、ラインハルトやヤンを圧倒的に凌ぐ実力を持っていると認めているんですか。
実際そうだと思いますけれど。ラインハルトやヤンは根本的に戦術家ですが、ヴァレンシュタインは軍人としては戦略家で、本質的には政治家ですから、政略レベルで仕掛けられると二人とも弱いのは作品で見られる所です。
転生者でなくたって十分生きていけそうなくらい有能ですから、ヴァレンシュタインは。

> 作者の意図から言えばまさしくそうでしょうね。
ただ「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」の場合、ヴァレンシュタインの生い立ちが語られる2話から9話までは、原作のストーリーがほとんど絡んできません。
原作話は抜きにして、ヴァレンシュタイン個人のエピソードばかりが延々と語られているわけです。
ならば、ヴァレンシュタインの前世話だって少しは盛り込んでも問題ないはずですよね。
> 両親だって、生きているのであれば当然「二度と会えない」境遇を悲しまざるをえないでしょうし、いなければいないで「両親は既に居ないからその点は気楽なものだ」くらい述懐しても良さそうなものなのですが。

この辺は作者さんの筆の向きの問題で、書かれる対象であるヴァレンシュタインに「前世の親はどうなのよ」と訊いても無意味ではないかと。
作者さんが書かない限り、ヴァレンシュタインに答えられる訳無いのですから。「そう言われても…」としか言いようが無い。

> 佐伯隆二が銀英伝世界に転生したのは25歳の時のことですが、25歳で両親共に死別ないし蒸発しているというケースはあまり考えにくいのではないかと。

いや、いなかったかも知れませんよ。二親ともいるともいないとも断言出来ません。
人間、いつどこで死ぬかなんて解りませんから、25年の内に親を亡くしている可能性はあります。現にヴァレンシュタインだって、12で両親とも亡くしているではありませんか。

> DNAが一致していようが、世間体的に見て完全無欠の親子関係であろうが、前世の記憶がある限り、転生者にとっての転生後の親はどうやっても「本当の生みの親」にはなりえません。

肉体的な親子関係は勿論ですが、私は転生した「彼」(敢えて「彼」と書きます)の自己認識が最重要ポイントではないかと思います。
「彼」は、転生した当初は勿論自分のことを「佐伯隆二」と認識しているでしょうが、その佐伯隆二の生活はもう戻ることは無く、「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン」としての第二の生をスタートさせます。それは一二年続き、「彼」はヴァレンシュタインとしての両親の死に自ら軍人となることを選ぶ程憤り、悲しんだ筈です。
その後に見られる描写でも、第二の 人生を歩む「彼」は自分を「佐伯隆二」ではなく「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン」として認識していました。
もし「彼」が自分を「佐伯隆二」と認識しているならば、姿形が「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン」であってもコンラート&ヘレーネは本当の両親足り得ないと思いますが、肉体的、社会的、そして自己認識として「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン」が統合されている以上、コンラート&ヘレーネの子として転生した「彼」を「佐伯隆二」と定義することは難しいと思います。

> 虚弱体質のヴァレンシュタインは、その体質故に前線勤務を忌避し、兵站・補給などの事務的な職に就くことを自ら積極的に望んでいたわけです。

虚弱体質はヴァレンシュタインが兵站科を選んだ理由のあくまで1つであって、それが全てではないです。
ラインハルトの部下の傾向、将来のこと等を踏まえて選択した訳ですし、前世が地方公務員でしたから元々向いている職だったでしょう。寧ろこれらの方が兵站等の仕事を選んだ理由としてはウェイトが大きいと思います。
大体、士官学校では白兵戦などの実技や様々な野外訓練があるでしょうし、それに耐えられないと判断される者はそもそも入学出来ないでしょう。ヴァレンシュタインは普通の人より多少虚弱ではあっても、軍隊の 訓練に耐えられる者であったのですから、そんな人が「継続的に日常生活または社会生活に相当な制限を受ける者」に該当するとは到底思えません。

冒険風ライダー(管理人) (07/09 20:20) 編集・削除

>ykdrさん
> 管理人さんは散々ヴァレンシュタインを貶しているようですけれど、ラインハルトやヤンを圧倒的に凌ぐ実力を持っていると認めているんですか。

その前に「【原作知識を持つ】ヴァレンシュタイン」とはっきり但し書きしていますし、その後にも「ヴァレンシュタインのみならず、他の二次創作の転生物でも同じことは普通に当てはまりますよ」と明言していますが。
原作知識と「神(作者)の祝福」があれば、フォークだってヤンやラインハルトを凌ぐ大英雄になれる、とも以前に私は述べてもいますし。
原作知識というのはそれほどまでのチート設定である、というのが私の主張の主旨なのですけど。
「神(作者)の祝福」に至っては、その「チート設定」の枠にすら入りきれないレベルの全知全能性を持ち合わせてさえいるのですし。
そして、それほどまでの力を有していながら、アレほどまでに悲惨な惨状を呈し、作品論的にも無理のありすぎる展開ばかりが延々と続くからこそ、ヴァレンシュタインの言動は問題となるのです。

> この辺は作者さんの筆の向きの問題で、書かれる対象であるヴァレンシュタインに「前世の親はどうなのよ」と訊いても無意味ではないかと。
> 作者さんが書かない限り、ヴァレンシュタインに答えられる訳無いのですから。「そう言われても…」としか言いようが無い。

それは「ヴァレンシュタインの前世の両親」についてヴァレンシュタインに語らせなかった「作品論的な最終責任」が作者にある、というだけの話でしかなく、1人称視点で自分の前世の両親について語らなかったヴァレンシュタインの問題が免責されるわけではありません。
普通に考えれば、転生直後の右も左も分からない状態で、自身の身内や人間関係について全く思いを致さないというのは変です。
しかも、ヴァレンシュタインが転生の事実を理解したのは、銀英伝世界に転生してから3年も経過した後の話だったのですし。
ヴァレンシュタインは転生したことによって、前世の身内や恋人や友人達との人間関係の一切合財全てを、しかも何の事前準備もなく突然断ち切られてしまい、しかも最初の3年ほどはロクな情報もなくひたすら混乱を余儀なくされる環境下に置かれていたのです。
今世の両親が殺された時と同じ、場合によってはそれ以上のショックが当然あって然るべきなのではありませんか?
前世の人間関係を懐かしんだ形跡すら全くないことや、転生早々に恋人の毒殺を疑った事例を鑑みても、ヴァレンシュタインこと佐伯隆二は前世に深刻な憎悪か黒歴史の類でもあるのかとすら思えてくるところなのですけど。

> もし「彼」が自分を「佐伯隆二」と認識しているならば、姿形が「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン」であってもコンラート&ヘレーネは本当の両親足り得ないと思いますが、肉体的、社会的、そして自己認識として「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン」が統合されている以上、コンラート&ヘレーネの子として転生した「彼」を「佐伯隆二」と定義することは難しいと思います。

「佐伯隆二」と「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン」という2つの存在は、別に対立概念でも何でもありません。
作中における「彼」は、「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン」であるのと同時に「佐伯隆二」でもある、より正確に言えば「佐伯隆二」が「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン」という存在をも兼ねている、というのが正しい実態なのです。
それは、作中で披露されている「彼」の行動原理に、「佐伯隆二」の影響が色濃く出ていることからも分かります。
前世知識や原作知識はもちろんのこと、ヤンやラインハルトに対する不自然な態度、前世の恋人との付き合いからもたらされたらしい女性不信の感情などは、まぎれもなく「佐伯隆二」の影響によるものなのですから。
かくのごとく、「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン」を兼ねる「佐伯隆二」という存在であり、かつ思考発想法が「佐伯隆二」をベースとしている「彼」が、如何に前世を否定し「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン」として自己を認識し振る舞おうと、「佐伯隆二」の影響を完全に払拭するのは不可能なのです。
それ以前に、転生者である「佐伯隆二」に前世の親がいるというのは認識云々以前の「作中事実」であり、その作中事実から目を背けることはできても、作中事実そのものを変えることは誰にもできないのです。
「彼」が「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン」として今世の両親を「【新しい】両親」「転生後の【2番目の】両親」として認識し、親愛の情を抱き、尊敬していたことは確かに作中にもはっきり明示されている事象ではあるでしょう。
しかし、前世の記憶を持つ「佐伯隆二」にとっての両親はあくまでも前世のそれでしかなく、今世の両親はどうやっても「最初の親」「本当の生みの親」にはなりえないのです。
「佐伯隆二」の「最初の親」「本当の生みの親」を「なかったこと」にすることはできないのですから。

> 大体、士官学校では白兵戦などの実技や様々な野外訓練があるでしょうし、それに耐えられないと判断される者はそもそも入学出来ないでしょう。ヴァレンシュタインは普通の人より多少虚弱ではあっても、軍隊の 訓練に耐えられる者であったのですから、そんな人が「継続的に日常生活または社会生活に相当な制限を受ける者」に該当するとは到底思えません。

それはむしろ、「障害者であるにもかかわらず、生活に著しい支障をきたしているようには見えない」というメアリー・スー的な構成要素を完全に満たすものでしかありえませんね。
あるいは、虚弱体質という設定を忘れてヴァレンシュタインを士官学校に入学・進学・卒業できるようにしてしまった作者のミスです。
「あの」ヤンでさえ士官学校の軍事訓練に一応は耐えることができたことを考えると、ヴァレンシュタインの「虚弱体質」というのは、本来ヤン以上の弊害と問題を抱えていて然るべき事項であるはずなのですし。
まさか、ヴァレンシュタインの「虚弱体質」なる自己申告自体が実は全くの虚偽の類だった、というわけでもあるまいに。
まあどれを選んでも、ヴァレンシュタイン・作品・作者の全てにダメージが行くものにしかなりえないのですが。

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侍従長 (10/12 19:10) 編集・削除

エーリッヒシリーズは良くも悪くも楽しめるけど、ここの管理人の文章は楽しめないな。
まあ「最初から馬鹿にするつもりで読んでます」と公言している人間の、理論武装しているだけの文章なんかを楽しめるのは、同じ様に他人を嘲笑して悦ぶ奴だけだろうけどね。

冒険風ライダー(管理人) (10/12 21:55) 編集・削除

ヴァレンシュタインも、「最初から馬鹿にするつもり」的な態度でヤンやラインハルト他、自分の気に入らない相手に常に接しているのですが、それは良いのですかね?
しかもヴァレンシュタインの場合は、その主義主張が「理論武装」にすらなっていないのが大いに問題となっているのですが。
「他人を嘲笑して悦ぶ奴」という指摘は、そっくりそのままヴァレンシュタインに返してやりたいシロモノですね(爆)。

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侍従長 (10/14 17:28) 編集・削除

別にエーリッヒがどんな下劣な人格のキャラだったとしても、どうでもいいよ。現実の人間じゃないから。
管理人に批判的=エーリッヒ擁護だとでも思ってるの?
俺は「他人を馬鹿にすることに躍起になる、ここの管理人は気持ち悪い奴だ」って言っただけだよ。
自分が散々に馬鹿にしたキャラと同じ事をしてる自覚できたなら改めたら?

冒険風ライダー(管理人) (10/14 22:27) 編集・削除

>「他人を馬鹿にすることに躍起になる、ここの管理人は気持ち悪い奴だ」

こういうのは批判とは言いません。
単に「自分の印象」を述べて「個人的感情のままに悪のレッテル貼りをやっている」だけです。
個人的印象と批判の区別くらい、きちんとつけるべきですね。
そもそも、「現実の人間じゃないどうでもいい」などと自分で述べているキャラクターのことについて、わざわざ「現実に存在している」余所様のブログに乗り込んで物申すあなた自身は、「フィクション小説の架空の人間」を批判する私などよりもはるかに「他人を馬鹿にすることに躍起になる気持ち悪い奴だ」ということになってしまうのですが。
自分の発言が何倍にも増幅されたブーメランになってしまっている、という自覚はないのですかね?

「釣り」にしても相当なまでに稚拙かつ自爆テロ的な投稿ですね。
こんな間抜けではなく、もう少し手ごたえのある論客の登場を期待したいところではあるのですが(苦笑)。

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侍従長 (10/15 19:00) 編集・削除

管理人の文章は批評とは言えません。「個人的感情のままに中傷行為を行っている」だけです。「批評と誹謗の区別くらい、きちんとつけるべき」ですね。
水掛け論にしかなりませんね。不毛だ。

管理人は、今日までのご自分の行いを完全に忘れ去っていますね。ご自分の駄文を読み返して、どれほど「他人を馬鹿にすることに躍起になっている」かを自覚しましょう。
管理人の書いている「ヴァレンシュタイン考察」は現在、第何回目でしたっけ? その中で批評から逸脱して、キャラへの中傷、作者への侮辱にまで発展したケースは何件?
総文字数は原稿用紙何枚分? 対する私がこのブログに書き込んだ文字数は?

管理人が「読者の為」と称して、たったひとつの小説とその作者を嘲笑うために費やしている時間や労力と、私が管理人に対して費やしたそれは、どちらの方が多いですか?
「他者を侮辱する現実の人間」のブログに数言書き込むのと、「フィクション小説の架空の人間」とその作者への中傷を数万字、数ヶ月にも渡って自らのブログで書き続けるのとでは、
どちらの方が敵意の維持と不断の努力を必要とするでしょう? 現実の卑劣漢と、小説の中の卑劣漢。傍迷惑なのはどちらですか?
謙遜しないでください。「他人を馬鹿にすること」に注ぎ込んだ情熱は、私なんか管理人の足元にも及びませんよ。

管理人が他の映画の感想文などと同じように「一回」で済ませていたら、私も気にしなかったんですけどね。
小説の内容がどれほど稚拙だったとしても、架空のキャラに病的な敵意を長時間抱き続け、何度も繰り返し中傷した挙げ句、作者への人格攻撃まで行うのは、明らかに異常です。
他者を貶めるために、あれほどの時間と労力と悪意を注ぎ込める管理人の精神が、私にはあまりにも「気持ち悪い」のです。

だから私は、管理人の言う「余所様のブログに乗り込んで物申す」事を、わざわざやる気になってしまった訳ですね。
まあ、「余所様の小説への中傷を何万字も書き続けている」管理人に、千文字足らずの文章を書き込んだだけの事を「ブログに乗り込んだ」と表現されたのは驚きましたけど。
そんなに衝撃的だったんですかね? 私がやったことなんて、通りすがりに目についたブログの管理人に「他人を一生懸命馬鹿にする奴は気持ち悪いよ」と言っただけなんですけど。
他人を誹謗する事を好む人間は、得てして自分が誹謗されるのは耐えられないものですからね。仕方のない事なのでしょう。
そう言えば、これに対する返答がありませんでしたね。「自分が散々に馬鹿にしたキャラと同じ事をしてる自覚ができたなら改めたら?」

最後に「手ごたえのある論客」にブログに来て欲しいなら、論じる価値のない駄文を書くのは止めましょう。
他者を中傷するだけの低劣な文章が、まともにとり合って貰えるわけがないでしょう?
他人を馬鹿にする文章には、他人を馬鹿にする文章しか返っては来ません。管理人の所に来るのは、「一緒になって馬鹿にする」か、「管理人を馬鹿にする」文章だけですよ。
まさにブーメランです。無様としか言いようがありませんね。お互いに。まあ、ネットに繋ぎながら自分のブログに閉じ籠っている管理人には、それで十分なんでしょうけど。

・・・ああ、疲れた。俺は何をやってるんだ。こんな他人を馬鹿にするためだけの文章をだらだらと書き連ねて・・・。
空しい。気力が尽きた。こんな不毛なことは止めよう。

嫌いなものじゃなくて、好きなもののために時間を使おう。

冒険風ライダー(管理人) (10/15 22:24) 編集・削除

> 管理人の文章は批評とは言えません。「個人的感情のままに中傷行為を行っている」だけです。「批評と誹謗の区別くらい、きちんとつけるべき」ですね。
> 水掛け論にしかなりませんね。不毛だ。

一般的に通用する批判というのは、単に「俺はこう思った」とか「こう感じた」とか言った主観的なこと「だけ」を述べるのではなく、客観的に検証可能な根拠と論理でもって相手の問題点を指摘する文章のことを指します。
確かに私はヴァレンシュタインのことをこれでもかと言わんばかりに酷評しまくり、キチガイとか被害妄想狂患者とか言いまくってはいますが、そういう結論を出すに至る客観的な根拠や論理はきちんと提示しているはずなのですけどね。
「いや、お前の主張のここにはこういう穴がある」的な指摘や反論であれば、私としては再反論があるにせよ、相応の敬意を持っていつでも応じるつもりなのですが。
一方で、あなたが私に対して述べている発言内容のどこに「客観的に検証可能な根拠と論理」といったものが存在するのですか?
まさに「俺はこう思った」とか「こう感じた」とか言ったことを並べているだけですよね。
だから「個人的印象と批判の区別くらい、きちんとつけるべき」と前回の投稿で述べてもいたわけで。

> 管理人は、今日までのご自分の行いを完全に忘れ去っていますね。ご自分の駄文を読み返して、どれほど「他人を馬鹿にすることに躍起になっている」かを自覚しましょう。
> 管理人の書いている「ヴァレンシュタイン考察」は現在、第何回目でしたっけ? その中で批評から逸脱して、キャラへの中傷、作者への侮辱にまで発展したケースは何件?
> 総文字数は原稿用紙何枚分? 対する私がこのブログに書き込んだ文字数は?

何か勘違いしているようですが、私は別に「他人を馬鹿にすること」それ自体を否定したことなど、一連のヴァレンシュタイン考察も含めて一度たりともありはしませんよ。
ヴァレンシュタインがやっているようなヤン&ラインハルト批判なんて私もタナウツ本家でやっていますし、きちんとした筋の通った理論でもって相手を批判し、かつダブルスタンダードやブーメランを犯すような愚行をやらかしたりするのでなければ、私も大いに首肯するところなのですが。
ヴァレンシュタインと同じようなラインハルト批判を作中で展開している「反銀英伝 大逆転!リップシュタット戦役」のエーリッヒ・フォン・タンネンベルクなんて、私は結構肯定的に評価していたりしますし。
ヴァレンシュタインがここで批判の対象になる最大の理由は、ヤンやラインハルトを批判しているはずのヴァレンシュタインが、まさにその批判内容と全く同じかそれ以下のことを他ならぬ自分自身でやらかしている上、そのことに対する反省もないからですよ。
ラインハルトを精神的に未熟と罵りながら、他ならぬ自分自身のワガママぶりはラインハルトのそれをはるかに凌ぐとか、自分で自爆しているブーメラン以外の何物でもないではありませんか。
ラインハルトどころか、ロボスやフォークなどと比較してさえ、ヴァレンシュタインの言動が優れているようにはまるで見えないのですし。
他者を批判する人間がダブスタをやらかしたり、論理が稚拙&電波だったり、ブーメラン発言を披露して恥じ入りもしないからこそ、ヴァレンシュタインはここまで全面的に検証されることになってしまうわけなのですが。

> 管理人が「読者の為」と称して、たったひとつの小説とその作者を嘲笑うために費やしている時間や労力と、私が管理人に対して費やしたそれは、どちらの方が多いですか?
> 「他者を侮辱する現実の人間」のブログに数言書き込むのと、「フィクション小説の架空の人間」とその作者への中傷を数万字、数ヶ月にも渡って自らのブログで書き続けるのとでは、
> どちらの方が敵意の維持と不断の努力を必要とするでしょう? 現実の卑劣漢と、小説の中の卑劣漢。傍迷惑なのはどちらですか?
> 謙遜しないでください。「他人を馬鹿にすること」に注ぎ込んだ情熱は、私なんか管理人の足元にも及びませんよ。

「他人を馬鹿にすること」に何の努力も労力も払うことなく、イッチョカミな考えなしの文章だけで済まそうと考える人間こそ、傍から見れば論外もいいところなのですが?
仮にも他者を批判するのであれば、己の全身全霊を挙げてとまではいかぬまでも、決して手を抜くことなく自分の正しさと相手の間違いをアピールするよう努めるべきではありませんか。
すくなくとも私は、ヴァレンシュタインおよび作者氏に対して、あなたのような人を舐めた態度で臨んではいません。
架空の人物であることは充分承知の上で、その言動の一切合財を全て真剣に検証し論じているのです。
むしろ、そういうキャラクターの言動を「フィクションだから」として無条件に免罪してしまうことの方が、はるかに作品とキャラクターに対して失礼だとすら考えているくらいですしね。
手抜きで他人を馬鹿にしていることを堂々と公言して恥じ入ることもないあなたは、私に対してのみならず、ヴァレンシュタインおよびあの作者氏にとっても相当なまでの非礼を働いている人間としか言いようがないですね。
作者氏だって迷惑極まりないのではないですかね、あなたのような人間が自分の二次創作の読者であるという事実には。

> 管理人が他の映画の感想文などと同じように「一回」で済ませていたら、私も気にしなかったんですけどね。
> 小説の内容がどれほど稚拙だったとしても、架空のキャラに病的な敵意を長時間抱き続け、何度も繰り返し中傷した挙げ句、作者への人格攻撃まで行うのは、明らかに異常です。
> 他者を貶めるために、あれほどの時間と労力と悪意を注ぎ込める管理人の精神が、私にはあまりにも「気持ち悪い」のです。

こういうのをまさに「自分の印象【のみ】を並べて個人的感情のままに悪のレッテル貼りをやっているだけでしかない」というのですよ。
私の文章を読んだ際の個人的印象なんて読んだ人の数だけ存在するというのに、自分の個人的印象がそこまで客観的かつ普遍的なものだとでも思っているのでしょうか?
すくなくとも私は、ヴァレンシュタインの言動のどこがどう問題なのか、客観的な根拠と論理でもって具体的に指摘していった上で評価を下しているつもりですが。
そりゃ労力や手間暇だってバカにならないレベルでかかりますが、人の数だけ異なる価値観がある人達から賛同や同意が得られるだけの理論を構築する作業というのはそういうものなのですから仕方がありますまい。
まあイッチョカミな罵倒だけで満足しているような人間には、そういう労力を払う「楽しみ」というのも理解できるものではないのでしょうが。

> だから私は、管理人の言う「余所様のブログに乗り込んで物申す」事を、わざわざやる気になってしまった訳ですね。
> まあ、「余所様の小説への中傷を何万字も書き続けている」管理人に、千文字足らずの文章を書き込んだだけの事を「ブログに乗り込んだ」と表現されたのは驚きましたけど。
> そんなに衝撃的だったんですかね? 私がやったことなんて、通りすがりに目についたブログの管理人に「他人を一生懸命馬鹿にする奴は気持ち悪いよ」と言っただけなんですけど。

……普通、顔なじみの人間というわけでもない全く赤の他人の、それも自分とは全く価値観が異なるブログや掲示板に対して、イッチョカミの投稿なんて行おうものならば「荒らし」と見做されても文句の言えない所業なのではないかと思うのですけどねぇ。
かくいう私自身、自分が作った考察をあちらの感想板に書き込むのは「荒らし」と見做される可能性を考慮して控え、かわりに1記事毎にトラックバックを飛ばすという手法で代用していたわけですし。
まあ私は自己中なヴァレンシュタインと違って「他人を批判する以上は、自分に反論が来ても当然である」という思考の持ち主なので、あなたのようなイッチョカミかつ「釣り」を意図しているような人間であってもこうやって付き合ってやったりしているのですが(苦笑)。
私があなたの投稿にウンザリしている点があるとすれば、それはあなたの投稿に何ら論理性がなく、自分の個人的印象を考えなしに羅列しているだけのゴミなシロモノでしかないという点ですね。
反論内容自体、今までも何度となく繰り返されたテンプレートな内容でしかありませんし。

> そう言えば、これに対する返答がありませんでしたね。「自分が散々に馬鹿にしたキャラと同じ事をしてる自覚ができたなら改めたら?」

上でも述べたように、そもそも私は「他人を馬鹿にすること」自体は否定していませんし、それが無条件で悪いこととも考えていませんので、改める必要なんて欠片たりとも認められませんね。
まあ、「ヴァレンシュタインのごとき被害妄想やダブスタ&ブーメランはみっともないから、あんな無様なことだけはしないようにしよう」とは何度も繰り返し考えてはいるのですが(爆)。

> 最後に「手ごたえのある論客」にブログに来て欲しいなら、論じる価値のない駄文を書くのは止めましょう。
> 他者を中傷するだけの低劣な文章が、まともにとり合って貰えるわけがないでしょう?
> 他人を馬鹿にする文章には、他人を馬鹿にする文章しか返っては来ません。管理人の所に来るのは、「一緒になって馬鹿にする」か、「管理人を馬鹿にする」文章だけですよ。

私の文章が「中傷するだけの低劣な文章」であるというのは、あなたが個人的にそう考えているというだけのことでしかありません。
それを自分以外の他者に納得させたいというのであれば、具体的にどの箇所がどのような形で「中傷するだけの低劣な文章」になっているのかを、まずは自分から客観的に指摘するべきでしょう。
それができない限り、あなたの投稿は私に対する批判などとは到底認められるものではありません。
そういう労力も払わずに他者を批判するなど、おこがましい限りではないですか。

> まさにブーメランです。無様としか言いようがありませんね。お互いに。まあ、ネットに繋ぎながら自分のブログに閉じ籠っている管理人には、それで十分なんでしょうけど。

イッチョカミと自爆テロを信条にしているとしか思えないような人にそんなことを言われましてもねぇ(苦笑)。
ちなみに前述しましたが、私はブログに考察記事を書いているだけでなく、作者に対してもトラックバックを飛ばしてその所在をわざわざ自分から教えていますよ。
トラックバック送信先が今は亡き「にじファン」な上、暁にはトラックバック機能がないので、現在はその痕跡もなくなっていますが、一連の考察を作者氏が存在すらも知らないということはありえないでしょうね。
すくなくとも、あなたのような人間よりは、あの作者氏に対して必要最低限の礼儀作法は遵守していると思うのですけどね。

> ・・・ああ、疲れた。俺は何をやってるんだ。こんな他人を馬鹿にするためだけの文章をだらだらと書き連ねて・・・。
> 空しい。気力が尽きた。こんな不毛なことは止めよう。
>
> 嫌いなものじゃなくて、好きなもののために時間を使おう。

いや~、私もあなたのような「釣り」を意図しているような稚拙で間抜けで自爆テロ的なイッチョカミ相手に、しかもそれと承知でここまで付き合ってやるとは何とお人良しな人間なんだろう、と若干自嘲してすらいたところですよ(爆)。
満足しましたか? 私が釣れて。

http://www.tanautsu.net/

通りすがり (06/25 16:35) 編集・削除

冒険風ライダーさんは前後で発言が矛盾している

まず、自分を一言「他人を馬鹿にすることに躍起になってて気持ち悪い」と批判した侍従長さんに「あなたの方が他人を馬鹿にすることに躍起になってて気持ち悪いよ」と言い返した

しかし「費やした時間と労力の差」という明らかに自分の方が躍起になっている根拠を突きつけられた途端、「手を抜いて適当に馬鹿にするのは駄目だが、
躍起になって馬鹿にすることは相手に真摯に向き合う誠実さの証明」だから「手抜きで自分を馬鹿にした侍従長は不誠実。一生懸命他人を馬鹿にしてる自分は誠実」と主張した

冒険風ライダーさんは侍従長さんを、前半は「自分よりも他人を馬鹿にすることに躍起になっている気持ち悪い人間」と評しておいて、後半は「自分よりも他人を馬鹿にすることに躍起になっていない不誠実な人間」と評しているのだ。
自分よりも躍起になっているのか、いないのか。
躍起になる人間は誠実なのか、気持ち悪いのか。
侍従長さんと自分自身、そして「他人を馬鹿にすることに躍起になる人間」への客観的評価が一定しておらず、主張に一貫性がない

何度読み返してみても、冒険風ライダーさんは明らかに自分の方が躍起になっている根拠を突きつけられ、窮した挙句「躍起になった方がむしろ良いんだ!」と「見苦しい言い訳」をしているとしか思えない。
結果、自身の最初の主張「自分よりも侍従長の方が他人を馬鹿にすることに躍起になっている」と矛盾が生じてしまっている

冒険風ライダーさんはどうも、話しているうちに自身のほんの数日前の発言を忘れてしまうようである。自分の中に確固たる価値観がない人間にありがちなことだ

冒険風ライダー(管理人) (06/25 20:10) 編集・削除

> まず、自分を一言「他人を馬鹿にすることに躍起になってて気持ち悪い」と批判した侍従長さんに「あなたの方が他人を馬鹿にすることに躍起になってて気持ち悪いよ」と言い返した

それってこれのことですか↓

> そもそも、「現実の人間じゃないどうでもいい」などと自分で述べているキャラクターのことについて、わざわざ「現実に存在している」余所様のブログに乗り込んで物申すあなた自身は、「フィクション小説の架空の人間」を批判する私などよりもはるかに「他人を馬鹿にすることに躍起になる気持ち悪い奴だ」ということになってしまうのですが。
> 自分の発言が何倍にも増幅されたブーメランになってしまっている、という自覚はないのですかね?

これって私の主張ではなく、相手の主張が「『批判は気持ち悪い』という批判」という構図になっていて、「自分の主張がそっくりそのまま自分自身に跳ね返っているんだけど、その自覚はありますか?」と指摘しているだけなんですけどね。
だからわざわざ「他人を馬鹿にすることに躍起になる気持ち悪い奴だ」の部分を「」でくくっている上に、
> 自分の発言が何倍にも増幅されたブーメランになってしまっている、という自覚はないのですかね?
と最後に付け足してもいるわけなのですが。
「『批判は気持ち悪い』という批判」などという矛盾した主張を繰り広げている相手に対し、「じゃああなたの主張に従えば、あなたこそが気持ち悪いシロモノでしかないよね(笑)」と返す際、私が「他人を馬鹿にすることに躍起になる気持ち悪い奴だ」などという主張を信奉している必要はないでしょうに。

> 何度読み返してみても、冒険風ライダーさんは明らかに自分の方が躍起になっている根拠を突きつけられ、窮した挙句「躍起になった方がむしろ良いんだ!」と「見苦しい言い訳」をしているとしか思えない。
> 結果、自身の最初の主張「自分よりも侍従長の方が他人を馬鹿にすることに躍起になっている」と矛盾が生じてしまっている

前述のごとく、「最初の主張」とやらはそもそも私自身の主張ではないのですから、矛盾など最初から生じようがないのですが。
あらかじめ予防線をきちんと張っているのに何度読み返してもそう読めない、というのは、相当なまでに文章読解力が低いとしか言いようがないですね。

http://www.tanautsu.net/

おばっさん (10/29 14:48) 編集・削除

つまり管理人は、自分の「最初の主張」は他人の価値観に沿って発言したものだから、後半の発言と矛盾しても何の問題も無いし、その中でどれだけ客観性の欠如した発言をしようと、他人に対して不当な中傷を行おうと自分は一切の責任を負わなくていい、ということですか。
では、貴方の「最初の主張」が一体どこのどなたの価値観に沿ったものだったのか説明してください。

このブログで日常的に他人を批判していた管理人と、それを「他人を馬鹿にすることに躍起になってて気持ち悪い」と一言非難しただけの侍従長さんを比較して「侍従長の批判は何倍ものブーメランになって侍従長に跳ね返っている」とか「侍従長の方が他人を馬鹿にすることに躍起になっている気持ち悪い奴だ」などと客観性の欠如した結論に至る異常な価値観の持ち主とは、いったい誰なのでしょうか?

少なくとも侍従長さんではありませんよね? 彼は「『批判は気持ち悪い』という批判」なんて一切していませんから。
彼は「他人の馬鹿にすることに『躍起になっている』人間」を気持ち悪いと評価したのであり、躍起になっているかいないかの判断基準として「費やしている時間と労力」をあげていますからね。
彼が「気持ち悪い」と評価するほど「他人を馬鹿にすることに躍起になっている」のは、第三者が確認できる中では、このブログ中探しても管理人ただ一人だけです。

本当に、管理人は誰の価値観に沿って「管理人より侍従長の方が他人を馬鹿にすることに躍起になっている」なんて客観性も説得力もない発言をされたのしょうか?

ああ、そう言えば一人だけ変な人がいましたね。わざと侍従長さんの発言を曲解して、「『批判は気持ち悪い』という批判をしている馬鹿」だというレッテル貼りをしようとネガキャンを繰り返していた人が。

確か名前は冒険風ライダーとか言いましたっけ? 管理人は、この人の価値観に沿って発言されてたんじゃないでしょうか?

自分の発言に責任を持たない人間って最低ですよね。

名無し (03/24 22:50) 編集・削除

結論
管理人さんはエーリッヒ・ヴァレンシュタインと同じくらい気持ち悪い。

ねじまき (05/31 10:59) 編集・削除

こんな過疎ブログで叩かれるってどんなバカ発言したのかと思って読んでみたら、あまりの管理人の恥知らずっぷりに驚愕しました。
ブーメランもダブスタも全部管理人自身のことじゃないですか。しかも都合が悪くなると自分自身の発言すら責任放棄してる。
ここまで無恥・無責任・不誠実な人間はネット上でも他に見たことが無いです。

銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察11

エーリッヒ・ヴァレンシュタインは、「本編」の初期の頃から一貫して「弁護士になりたい」という夢を語っています。
何でも、尊敬する(今世の)父親の職業が弁護士だったので、一緒に仕事をしたいというのが元々の理由だったとのこと。
その父親が変死しても「弁護士になりたい」という志望そのものは全く変わらなかったようで、「亡命編」でも同盟で弁護士資格を得るための勉強を行い、弁護士として生計を立てる計画を構想していたりします。
じゃあ何故同盟軍に入ってしまったんだ、とは以前の考察でも述べたことですが、実のところ、そもそもヴァレンシュタインは弁護士としての適性そのものが全く垣間見られない惨状を呈していたりするんですよね。
あの対人コミュニケーション能力の致命的な欠如ぶりと「何が何でも自分は正しく他人が悪い」という自己中心的な思考法は、弁護士のみならず「人付き合い」を重視する全ての職種で諸々の軋轢を引き起こすに充分過ぎるものがあります。
法廷の場でも、自制心そっちのけで依頼主や訴訟相手を罵倒しまくって審議を止めてしまったり、素行不良から法廷侮辱罪に何度も問われたりで、民事・刑事を問わず、裁判自体をマトモにこなすことすら困難を極めるであろうことは最初から目に見えています。
そして何よりも、今回取り上げることとなる38話の軍法会議の様相を見てみると、弁護士のみならず司法に携る者として最も大事なものがヴァレンシュタインには完全に抜け落ちてしまっており、性格面のみならず能力的にもこの手の職種に向いていないことが一目瞭然なのです。
作中で少しも言及すらされていない罪状の数々を前に、三百代言の詭弁にさえなっていない支離滅裂な内容の答弁でもって裁判に勝てるなんて、私に言わせればまさに「神(作者)の奇跡」以外の何物でもないのですが。
それでは、いよいよ第6次イゼルローン要塞攻防戦の締めを飾ることになる、自由惑星同盟軍規定第214条絡みの軍法会議の実態についての検証考察を行っていきたいと思います。
なお、「亡命編」のストーリーおよび過去の考察については以下のリンク先を参照↓

亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
http://ncode.syosetu.com/n5722ba/
銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察
その1  その2  その3  その4  その5  その6  その7  その8  その9  その10

第6次イゼルローン要塞攻防戦における214条の発動に伴い、ハイネセンに帰還後、その是非について審議を行うための軍法会議が開廷されることとなりました。
これまで検証してきたように、ヴァレンシュタインは214条発動の件以外でも軍法会議で裁かれるに値する軍規違反行為を引き起こしていますし、214条発動自体、法的な発動条件が整っていたとは到底言い難いものがあります。
ところが作中における軍法会議では、まるで最初からヴァレンシュタインの勝利が確定しているかのような楽勝ムードで話が進行していくんですよね↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/38/
> 「偽りを述べると偽証罪として罰せられます、何事も偽りなく陳述するように」
> 判士長であるシトレ元帥が低く太い声で忠告し、ヴァレンシュタイン大佐が頷きました。私の時もありましたが身体が引き締まった覚えがあります。
>
> 宣誓が終わると早速検察官が質問を始めました。眼鏡をかけた痩身の少佐です。ちょっと神経質そうで好きになれない感じです。大佐を見る目も当然ですが好意的ではありません。何処か爬虫類のような目で大佐を見ています。
>
> 無理もないと思います。これまで開かれた六回の審理では原告側はまるで良い所が有りません。
いずれも皆、ロボス元帥の解任は至当という証言をしているのです。特に “ローゼンリッターなど磨り潰しても構わん! 再突入させよ!” その言葉には皆が厳しい批判をしました。検察官が口籠ることもしばしばです。

この審議過程を見ただけでも、今回の裁判における当事者達全員が「政治の問題」と「法規範の問題」を混同して論じているのが一目瞭然ですね。
この軍法会議で争点となるのは、最前線における214条発動およびロボスの解任強行が「法的に」かつ「緊急避難措置として」妥当なものだったのか、というものであるべきでしょう。
作中で説明されている法の内容に関する説明を見ても、それは明らかです↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/29/
> 自由惑星同盟軍規定、第二百十四条……。細かな文言は忘れましたが戦闘中、或いはそれに準ずる非常事態(宇宙嵐、乱気流等の自然災害に巻き込まれた時を含む)において指揮官が精神的、肉体的な要因で指揮を執れない、或いは指揮を執るには不適格だと判断された場合(指揮官が指揮を執ることで味方に重大な損害を与えかねない場合だそうです)、その指揮下に有る部下が指揮官を解任する権利を有するといった内容の条文です。
(中略)
> 第二百十四条が適用された場合、後日その判断の是非を巡って軍法会議が開かれることになります。第二百十四条は緊急避難なのですからその判断の妥当性が軍法会議で問われるのです。軍の命令系統は上意下達、それを揺るがす様な事は避けなければなりません。そうでなければ第二百十四条は悪用されかねないのです。
(中略)
> この第二百十四条が適用されるのは主として陸戦隊が多いと聞いています。凄惨な白兵戦を展開している中で指揮官が錯乱し判断力を失う……。特に実戦経験の少ない新米指揮官に良く起こるそうです。

この立法趣旨から考えれば、あくまでも緊急避難の手段である214条は、その「緊急避難」の内容や是非こそが最も大事なのです。
ロボスがどれだけ無能だろうが失言をやらかそうが、その責任追及は戦闘終結後にいくらでも行える「先送りもやり直しも充分に可能なもの」でしかなく、それだけでは「緊急避難」の要件を満たすものではありえません。
上記引用にもあるように「司令官が発狂した」とか「司令官に明確な軍規違反行為があり、かつそれが味方を壊滅に追いやったり民間人に大被害が出たりする」とかいった事態でもなければ、「緊急避難」としての大義名分になどなりえないでしょう。
ロボスが無能で失言をやらかしたという「総司令官としての責任および政治的問題」と、最前線という場での解任強行についての是非という「法規範の問題」は、本来全く別に分けて論じるべき事案なのです。
また、数百万の艦隊を率いる総司令官という社会的地位と立場、および一会戦毎に最低でも数十万単位の人間が戦死する銀英伝世界の事情から考えると、数で言えば十万もいるかどうかというレベルの陸戦部隊がたとえ全滅したとしても、全体的なパーセンテージから見てそれが「【軍にとっての】重大な損害」であるとは言えません。
ただでさえ、軍における司令官という存在は、軍事的成果を上げるため、自軍の一部に犠牲を強いるような決断を余儀なくされることも珍しくない立場にあります。
それに対して「司令官として不適格」という烙印をいちいち押しまくっていたら、それこそ「一部の犠牲を忌避して全軍瓦解の事態を招く」という本末転倒な「【軍にとっての】重大な損害」を招くことにもなりかねないのです。

「【軍にとっての】重大な損害」というのであれば、むしろ214発動に伴う指揮系統の混乱の方がはるかにリスクが大きいのです。
最前線において指揮系統の混乱の隙を敵に突かれてしまえば、それこそ全軍瓦解の危機に直面することにもなりかねません。
そればかりか、214条発動で取って代わった臨時司令官を他の軍人達が承認せずに「非合法的な軍事クーデター」「反乱軍」と見做し、解任された上位者を担ぎ上げて再度叛旗が翻されるといった事態すらも構造的には起こりえるのです。
前回の考察でも引き合いに出していた映画「クリムゾン・タイド」でも、原子力潜水艦の艦長を解任した副長に不満と不安を抱いた艦長派の軍人達が、監禁状態にあった艦長を解放して担ぎ上げ、武器まで持ち出して副長のところに殴り込みをかけ、あわや一触即発の危機が現出した、という描写が展開されていました。
敵との戦闘が行われている最中、敵の眼前で味方同士が相撃つ事態なんて、それ自体が「【軍にとっての】重大な損害」、最悪は全軍壊滅という結末すらもたらしかねない超危機的状況なのですが。
ごく一部の部隊を救うために「軍事クーデター」紛いのことを引き起こして軍の秩序と指揮系統を混乱させ、全軍瓦解の危機を招くということが、果たして称賛されるべきことなのでしょうか?
すくなくとも、イゼルローン要塞に突入した陸戦部隊以外に所属する大多数の軍人達にとっては、それによって自分の生死が悪い方向へ作用することにもなりかねなかったわけで、むしろ214条発動に対する非難の声が沸き起こったとしてもおかしくないのではないかと思うのですけどね。
軍法会議の当事者達は、そういったリスクまで考えた上で214条発動の妥当性を論じているのでしょうか?
何よりも、214条発動の正しさを信じて疑わないヴァレンシュタインは、「陸戦部隊を救うために陸戦部隊以外の軍人全てを危機に陥れた」という構造的な問題を、果たして自覚できているのでしょうか?
「結果として犠牲が少なかったのだから……」などという言い訳は、こと裁判で有罪無罪の是非を論じる際には全く使えないどころか、むしろ「有罪の立証」にしかなりえないものでしかないのですけどねぇ。

さて、214条発動の妥当性を訴えるヴァレンシュタインの答弁ですが、これがまたありえないレベルで支離滅裂なタワゴトだったりするんですよね(苦笑)。
裁判の場におけるやり取りというよりは、トンチ小僧の一休さんと将軍様OR桔梗屋とのやり取りを髣髴とさせるシロモノでしかないですし↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/38/
> 「ヴァレンシュタイン大佐、貴方とヤン大佐、ワイドボーン大佐、そしてミハマ大尉は総司令部の作戦参謀として当初仕事が無かった、そうですね?」
> 「そうです」
>
> 「詰まらなかった、不満には思いませんでしたか?」
> 「いいえ、思いませんでした」
> 大佐の言葉に検察官が眉を寄せました。
不満に思っているという答えを期待していたのでしょう、その気持ちが二百十四条の行使に繋がったと持っていきたいのだと思います。
>
> 「おかしいですね、ヴァレンシュタイン大佐は極めて有能な参謀です。それが全く無視されている。不満に思わなかったというのは不自然じゃありませんか?」
> ヴァレンシュタイン大佐が微かに苦笑を浮かべました。
>
>
「仕事をせずに給料を貰うのは気が引けますが、人殺しをせずに給料を貰えると思えば悪い気持ちはしません。仕事が無い? 大歓迎です。小官には不満など有りません」
> その言葉に傍聴席から笑い声が起きました。検察官が渋い表情で傍聴席を睨みます。
>
> 「静粛に」
> シトレ元帥が傍聴席に向かって静かにするようにと注意しました。検察官が幾分満足げに頷きながら傍聴席から視線を外しました。そして表情を改めヴァレンシュタイン大佐を見ました。
>
> 「少し発言には注意してください、場合によっては法廷侮辱罪が適用されることもあります」
>
「小官は宣誓に従って真実を話しているだけです。侮辱するような意志は有りません」
> ヴァレンシュタイン大佐の答えに検察官がまた渋い表情をしました。咳払いをして質問を続けます。

ヴァレンシュタインって弁護士志望なのに、法廷侮辱罪がどういうものであるのかすらも理解できていないのですかね?
法廷侮辱罪における「侮辱」とは、裁判所の規則・命令などの違反・サボタージュ行為や裁判および裁判所そのものの権威を害する行為と定義されており、その中には審議を妨害すると判断される不穏当・不適切な言動なども含まれます。
現実世界の諸外国では、ズボンを下げてはく「腰パン」で裁判所に出廷した男が法廷侮辱罪に問われたり、法廷の場でチューイングガムを膨らませて破裂させた男が同じく法廷侮辱罪で禁固30日を言い渡されたりする事例があったりします。
法廷侮辱罪は、法廷の場における非礼・無礼な発言どころか、裁判の内容とは何の関係のないルックスや癖のような行動だけでも、その是非は別にして処罰の対象には充分なりえるわけです。
件のヴァレンシュタインの言動は、法廷の場における非礼・無礼な発言であることはむろんのこと、軍に対するある種の罵倒・誹謗にも該当します。
軍の職務を「人殺しの仕事」と断じ、怠けることを正当化する発言なんて、現代日本ですら非難の対象になるのは、かつての民主党政権における仙谷「健忘」長官の「暴力装置」発言の報道などを見ても一目瞭然です。
ましてや、日本以外の国における軍というのは、国民から一定の尊敬と敬意を払われるのが常なのですからなおのこと、軍に対する誹謗の類は下手すれば人非人的な扱いすら受けても文句が言えるものではないでしょう。
というか、法廷どころか一般的な社会活動やビジネスの場においてさえ、場の秩序を破壊しかねない非礼な言動をやらかせば、その態度を咎められるのは至極当然のことでしかないのですが。
この軍法会議におけるヴァレンシュタインの発言は、ヴァレンシュタイン的に真実を話していようがいまいが、その内容だけで法廷侮辱罪に問われるには充分過ぎるものがあります。
「真実を話しているだけ」「侮辱するような意志は有りません」とさえ言えばどんな非礼な暴言をやらかしても許される、というのであれば、法廷や裁判の内容に不満を持つ者は皆それを免罪符にして法廷を侮辱する諸々の行為をおっぱじめてしまうことにもなりかねないではありませんか。
ヴァレンシュタインは弁護士や法律に関する勉強どころか、「一般的な社会的常識を一から学習し直す」というレベルから人生そのものをやり直した方が良いのではないのでしょうか?

勝利を確信して思い上がっているのか、実は桁外れに危機的な状況に今の自分が置かれている事実に全く気づけていないのか、ヴァレンシュタインの法廷それ自体を侮辱するかのごとき言動はとどまるところを知りません↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/38/
> 「不謹慎ではありませんか? 作戦参謀でありながら仕事をしないのが楽しいなどとは。その職務を果たしているとは思えませんが?」
> 少し粘つくような口調です。ようやく突破口を見つけた、そう思っているのかもしれません。
>
>
「小官が仕事をすると嫌がる人が居るのです。小官は他人に嫌がられるような事はしたくありません。特に相手が総司令官であればなおさらです。小官が仕事をしないことで総司令官が精神の安定を保てるというなら喜んで仕事をしません。それも職務でしょう」
> そう言うと大佐は僅かに肩をすくめるしぐさを見せました。その姿にまた傍聴席から笑い声が起きました。

これなんて、ヴァレンシュタインのロボスやフォークに対する罵倒や非難や諫言などの一切合財全てが「嫌がらせ」の一環として行われていた、と自分から告白しているも同然のシロモノでしかありませんね(爆)。
ロボスに対するヴァレンシュタインの上官侮辱罪が、軍の秩序や最善を尽くす目的から出たものではなく単なる個人的感情に基づいたものでしかないことを、ヴァレンシュタインは自ら積極的に裏付けてしまっているわけで、これはまた悲惨過ぎる自爆発言以外の何物でもないでしょう。
裁判を舐めきって次から次に墓穴を掘りまくっているはずのヴァレンシュタインに対して、しかし検察官は何故か一層悲痛な面持ちで質問を繰り返すありさまです↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/38/
> 「十月に行われた将官会議についてお聞きします。会議が始まる前にグリーンヒル大将から事前に相談が有りましたか?」
> 「いいえ、有りません」
> その言葉に検察官の目が僅かに細まりました。
>
> 「嘘はいけませんね、大佐。グリーンヒル大将が大佐に、忌憚ない意見を述べるように、そう言っているはずです」
> 「そうですが、それは相談などではありません。小官が普段ロボス元帥に遠慮して自分の意見を言わないのを心配しての注意です。いや、注意でもありませんね、意見を述べろなどごく当たり前の事ですから」
>
> 検察官がまた表情を顰めました。
検察官も気の毒です、聞くところによると彼はこの軍法会議で検察官になるのを嫌がったそうです。どうみても勝ち目がないと思ったのでしょう。ですが他になり手が無く、仕方なく引き受けたと聞いています。

もし私が件の検察官の立場にいたら「表情を顰め」るどころか、むしろ「勝利を確信した得意満面な笑み」すら浮かべるところですけどねぇ(苦笑)。
何しろこの時点でさえも、ヴァレンシュタインの法廷侮辱罪と上官侮辱罪は既に確定しているも同然であるばかりか、それらが情状酌量の余地すらも皆無なものであることを、当のヴァレンシュタイン自身が自ら積極的に裏付けていっているのですから(爆)。
そして、特に上官侮辱罪の有罪が確定すれば、214条発動の件もそれと関連付けることで、ヴァレンシュタインの正当性、および判事を中心とするヴァレンシュタインに対する心証の双方に大きなダメージを与えることも可能となります。
状況証拠的に見ても、個人的感情から上官侮辱罪をやらかして平然としているような人間が全く同じ動機から214条発動を行わないわけがない、と第三者から判断されても何ら不思議なことではないばかりか、むしろそれが当然の帰結ですらあるのですから。
検察側から見れば、「どうみても勝ち目がない」どころか「(検察側の)負ける要素が全く見出せない」というのが正しい評価なのですけどね、この軍法会議は。

全体的な流れから見れば枝葉末節な部分ばかり論じつつ、しかもそこでさえ、ひたすら墓穴を掘るばかりのヴァレンシュタイン。
既に取り返しのつかない失点を稼ぎまくっているヴァレンシュタインは、しかしその事実を少しも認識すらすることなく、今度は25話でフォークを卒倒させロボスを侮辱した件についての正当性を述べることとなります↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/38/
> 「大佐はどのように受け取りましたか?」
> 「その通りに受け取りました。将官会議は作戦会議なのです、疑義が有ればそれを正すのは当然の事です。そうでなければ不必要に犠牲が出ます」
> 検察官がヴァレンシュタイン大佐の言葉に一つ頷きました。
>
> 「ヴァレンシュタイン大佐、大佐は将官会議でフォーク中佐を故意に侮辱し、会議を終了させたと言われています。今の答えとは違うようですが」
> 低い声で検察官が問いかけます。勝負所と思ったのかもしれません。
>
> 傍聴席がざわめきました。この遠征で大佐が行った行動のうち唯一非難が出るのがこの将官会議での振る舞いです。私はその席に居ませんでしたが色々と話は聞いています。確かに少し酷いですし怖いと思いました。
>
> 大佐は傍聴席のざわめきに全く無関心でした。検察官が低い声を出したのにも気付いていないようです。穏やかな表情をしています。
>
「確かに小官はフォーク中佐を故意に侮辱しました。しかし将官会議を侮辱したわけではありません。フォーク中佐とロボス元帥は将官会議そのものを侮辱しました」
>
> 「発言には注意してください! 名誉棄損で訴えることになりますぞ!」
> 検察官がヴァレンシュタイン大佐を強い声で叱責しました。ですが大佐は先程までとは違い薄らと笑みを浮かべて検察官を見ています。思わず身震いしました、大佐がこの笑みを浮かべるときは危険です。
>
> 「将官会議では作戦の不備を指摘しそれを修正することで作戦成功の可能性を高めます。あの作戦案には不備が有りました、その事は既に七月に指摘してあります。にもかかわらずフォーク中佐は何の修正もしていなかった。小官がそれを指摘してもはぐらかすだけでまともな答えは返ってこなかった」
> 「……」
>
> 「フォーク中佐は作戦案をより完成度の高いものにすることを望んでいたのではありません。彼は作戦案をそのまま実施することを望んでいたのです。そしてロボス元帥はそれを認め擁護した……」
> 「……」
>
>
「彼らは将官会議を開いたという事実だけが欲しかったのです。そんな会議に何の意味が有ります? 彼らは将官会議を侮辱した、だから小官はフォーク中佐を挑発し侮辱することで会議を滅茶苦茶にした。こんな将官会議など何の意味もないと周囲に認めさせたのです。それが名誉棄損になるなら、どうぞとしか言いようが有りません。訴えていただいて結構です」
>
> 検察官が渋い表情で沈黙しています。名誉棄損という言葉にヴァレンシュタイン大佐が怯むのを期待したのかもしれません。甘いです、大佐はそんなやわな人じゃありません。外見で判断すると痛い目を見ます。外見は砂糖菓子でも内面は劇薬です。

一般的な裁判ではあるまいし、何故ここで出てくる罪名が「名誉毀損」なのでしょうか?
ここで本来出すべき罪名は上官侮辱罪でしょうに。
ロボスに214条を発動しても、ロボスが第6次イゼルローン要塞攻防戦におけるヴァレンシュタインの上官であるという事実は全く消えることなどないのですし、軍法会議で勝訴しても、それが適用されるのはあくまでも214発動についてのみであり、上官侮辱罪までもが免罪されるわけではないのですが。
民法で定められた名誉毀損や刑法における名誉毀損罪があくまでも「個人」に対するものであるのに対して、軍法における上官侮辱罪は「軍」に対して犯す犯罪行為であるとされており、その意味合いも刑罰も名誉毀損とは全く異なります。
軍に対する犯罪行為を犯した、という時点で、軍法会議におけるヴァレンシュタインの有罪は確定したも同然となってしまうのですけどねぇ(苦笑)。
この軍法会議の場でまたもやロボスに対する罵倒を蒸し返していることも、「上官侮辱罪の現行犯」として普通に不利に働くのですし。
しかも前述したように、上官侮辱罪が確定してしまったら、それが214条発動の件とも関連付けられるのは確実なのですから、なおのことヴァレンシュタインは進退窮まることになってしまうのですが。
そして、ロボスやフォークが将官会議を侮辱していたという事実が正しいとしても、その行為自体は何ら軍法に抵触するものではないのに対して、ヴァレンシュタインの上官侮辱罪は完全無欠な軍規違反行為です。
すくなくとも法的に見れば、裁かれるべきは上官侮辱罪を犯したヴァレンシュタインただひとりなのであり、ロボスやフォークの行為は何ら問題となるものではないのです。
ロボスやフォークの行為が「政治的・軍事的」に問題があるからといって、自身の「法的な」違反行為が免罪されるとでも思っているのでしょうか?
それこそ、法律を何よりも重視すべき弁護士が一番陥ってはならない陥穽でもあるはずなのですけどねぇ(笑)。

読者の視点的には自滅と奈落への道をひたすら爆走しているようにしか見えないのに、当のヴァレンシュタインは逆に勝利を確信すらしており、むしろここが勝負どころとばかりに、214条発動の正当性を訴え始めます。
しかし、その弁論内容がまた何とも笑えるシロモノでして↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/38/
> 「フォーク中佐は健康を損ねて入院していますが……」
> 「フォーク中佐個人にとっては不幸かもしれませんが、軍にとってはプラスだと思います」
> 大佐の言葉に傍聴席がざわめきました。酷いことを言っているというより、正直すぎると感じているのだと思います。
>
> 「検察官はフォーク中佐の病名を知っていますか?」
> 「転換性ヒステリーによる神経性盲目です……」
> 「我儘一杯に育った幼児に時としてみられる症状なのだそうです。治療法は彼に逆らわないこと……。
彼が作戦を立案すると誰もその不備を指摘できない。作戦が失敗しても自分の非は認めない。そして作戦を成功させるために将兵を必要以上に死地に追いやるでしょう」
>
> 法廷が静まりました。隣にいるシェーンコップ大佐も表情を改めています。
>
「フォーク中佐に作戦参謀など無理です。彼に彼以外の人間の命を委ねるのは危険すぎます」
> 「……」
>
>
「そしてその事はロボス元帥にも言えるでしょう。自分の野心のために不適切な作戦を実施し、将兵を無駄に戦死させた。そしてその現実を認められずさらに犠牲を増やすところだった……」
> 「ヴァレンシュタイン大佐!」
> 検察官が大佐を止めようとしました、しかし大佐は右手を検察官の方にだし押さえました。
>
> 「もう少し話させてください、検察官」
> 「……」
>
「ロボス元帥に軍を率いる資格など有りません。それを認めればロボス元帥はこれからも自分の野心のために犠牲者を増やし続けるでしょう。第二百十四条を進言したことは間違っていなかったと思っています」
>
>
この発言が全てを決めたと思います。検察官はこれ以後も質問をしましたが明らかに精彩を欠いていました。おそらく敗北を覚悟したのでしょう。

……あの~、犯罪者の自己正当化よろしくヴァレンシュタインがしゃべり倒した一連の発言の一体どこに、「(軍法会議の帰趨を決するだけの)全てを決めたと思います」と評価できるものがあるというのでしょうか?
ヴァレンシュタインが長々と主張していたのは「ロボスやフォークの軍人としての無能低能&無責任」だけでしかなく、それだけで「214条発動を正当化しえるだけの緊急避難性を有する」とは到底判断しえるものではないのですが。
何度も言っていますが、ロボスやフォークが無能低能&無責任というだけであれば、戦闘が終わってハイネセンに帰還してから改めてその責を問うという方針でも、何ら問題が生じることはありえません。
ロボスが総司令官であることを鑑みれば、最前線の陸戦部隊が仮に壊滅したとしても、全軍の規模からすればその損害も微々たるものでしかない以上、緊急避難としての要素を満たすものとは到底なりえず、これまた戦後に責任を追及すればそれで足りることです。
そもそも、当のヴァレンシュタイン自身、第6次イゼルローン要塞攻防戦時におけるロボスが、遠征軍全てを壊滅状態に追い込むほどの状態にあるとまではさすがに断じえておらず、最悪でもせいぜい陸戦部隊の壊滅に止まるという想定が関の山だったはずでしょう↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/26/
> 問題は撤退作戦だ。イゼルローン要塞から陸戦隊をどうやって撤収させるか……。いっそ無視するという手もある。犠牲を出させ、その責をロボスに問う……。イゼルローン要塞に陸戦隊を送り込んだことを功績とせず見殺しにしたことを責める……。
>
> 今日の会議でその危険性を俺が指摘した。にもかかわらずロボスはそれを軽視、いたずらに犠牲を大きくした……。
ローゼンリッターを見殺しにするか……、だがそうなればいずれ行われるはずの第七次イゼルローン要塞攻略戦は出来なくなるだろう。当然だがあの無謀な帝国領侵攻作戦もなくなる……。トータルで見れば人的損害は軽微といえる……。

ヴァレンシュタイン御用達の原作知識とやらから考えても、アムリッツァの時はともかく、第6次イゼルローン要塞攻防戦当時のロボスにそれ以上のことなどできるはずがないであろうことは、さすがのヴァレンシュタインといえども認めざるをえなかったわけでしょう。
そして、214条の立法趣旨から言えば、ロボスが総司令官の職にあることで遠征軍それ自体が壊滅レベルの危機に直面する、もしくはロボスに重度の精神錯乱ないしは重大な軍規違反行為が認められ総司令官としての任務遂行それ自体に多大な支障をもたらす、といった事態でもない限り、「214条発動を正当化しえるだけの緊急避難性を有する」とは雀の涙ほども断じられるものではありません。
ましてや、214条の発動それ自体が全軍に混乱をもたらしかねない極めて危険な要素があることを考えればなおのこと、その危機的状況をすらも上回る、それも「一刻を争う」「やり直しも先送りも全くできず、その場での決断を余儀なくされる」レベルの超緊急避難性を、ヴァレンシュタインが軍法会議で主張しなければならないのは自明の理というものです。
この「214条発動を正当化しえるだけの緊急避難性」について、軍法会議におけるヴァレンシュタインは実質的に何も主張していないも同然なのです。
自らの正当性について何も主張していないのに、それが何故「(軍法会議の帰趨を決するだけの)全てを決めたと思います」という話になってしまうのでしょうか?

というか、一連のやり取りを見ていると、ヴァレンシュタインはただ単に「ロボスやフォークに対する自分の印象や評価」を述べているだけでしかなかったりするんですよね。
原作知識があるとは言え、個人的な印象や評価が最悪だから軍法を悪用した緊急避難措置を行っても許される、と言わんばかりなわけです。
これって原作「銀英伝」における救国軍事会議クーデターや、戦前の日本で5・15事件や2・26事件を引き起こした青年将校達の論理と、根底の部分は全く同じであるとしか言いようがありませんね。
当のヴァレンシュタイン自身が常に抱いている「自分は絶対に正しく他人が悪い」という独善的な発想からして、「我々は理想や大儀があるから絶対に腐敗などしない!」などとほざいていた救国軍事会議クーデターの面々に通じるものがあるのですし(笑)。
そう考えると、他に担ぎ上げる人物がいなかったとは言え、グリーンヒル大将を押し立てて214条を発動させるというヴァレンシュタインのやり方それ自体が、形を変えた救国軍事会議クーデターそのものであるとも言えるわけで、何とも皮肉な限りではありますね(苦笑)。
ひょっとするとヴァレンシュタインは、原作における救国軍事会議クーデターが実は正しいものであると信じていて、彼らの主張に共感したりしていたのでしょうか?
まあ、文字通りの「自制心がなく常に暴走する青年将校」という点で共通項があるわけですから、好悪いずれにせよ感情的な反応を示さない方がむしろ不思議な話ではあるのかもしれませんが(爆)。
これでヴァレンシュタインが、原作における救国軍事会議クーデターの構成メンバーを罵倒しまくっていたりしていたら、なかなかに面白い同族嫌悪・近親憎悪な構図であると言わざるをえないところですね(笑)。

ここまで主張に穴がありまくり過ぎる上に、214条の正当性について何も述べていないに等しいヴァレンシュタインに対して、しかし何故軍法会議は無罪判決なんて下してしまうのでしょうかねぇ。
214条発動の件とは別に総司令官としての責任が問われる立場にあるロボスはともかく、ヴァレンシュタインが無罪というのはどう考えてもありえない話なのですが↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/38/
> 軍法会議が全ての審理を終え判決が出たのはそれから十日後の事でした。グリーンヒル参謀長とヴァレンシュタイン大佐は無罪、そしてロボス元帥には厳しい判決が待っていました。
>
> 「指揮官はいかなる意味でも将兵を己個人の野心のために危険にさらす事は許されない。今回の件は指揮官の能力以前の問題である。そこには情状酌量の余地は無い」

「亡命編」38話時点において、ヴァレンシュタインが犯した軍規および法律に対する違反行為というのは、実にこれだけのものがあったりするんですよね↓

1.フェザーンにおける帝国軍人との極秘接触スパイ容疑、国家機密漏洩罪)
2.ヴァンフリート星域会戦後の自爆発言スパイ容疑、必要な情報を軍上層部に対し隠匿し報告しなかった罪、国家反逆罪
3.ロボスに対する罵倒上官侮辱罪
4.214条発動(敵前抗命罪、党与抗命罪)【審議中】
5.イゼルローン要塞における敵前交渉上層部への確認を行わない独断専行、スパイ容疑、国家機密漏洩罪、国家反逆罪)
6.軍法会議における一連の言動法廷侮辱罪、上官侮辱罪

赤文字部分は事実関係から見ても無罪とは言えない嫌疑、またはヴァレンシュタイン自身が認めている罪。

作中におけるヴァレンシュタインが実際にどんな行動を取っていたかはともかく、同盟側としては状況から考えてこれだけの行為から想定される罪を嫌疑し起訴することが、理論的には充分に可能なわけです。
そして「1」「2」「3」「6」、および「5」の独断専行については、当の本人が自ら積極的に事実関係を認めてしまっているのですから、それで無罪になるということはありえません。
これだけの「前科」があるのであれば、「4」の214条発動についても、その「前科」の存在だけでまず動機が関連付けられることになってしまいますし、特に「2」で同盟に対する裏切りの意思を表明しているのは致命傷とならざるをえないでしょう。
元々「2」単独でも、ヴァレンシュタインを処刑台に送り込むには充分過ぎる威力を誇っていますし(苦笑)。
しかも最高判事であるシトレは、このヴァレンシュタインが犯した1~6の罪状を全て知り尽くしているはずなのですから、「法の公正」という観点から見てもなおのこと、ヴァレンシュタインに対して手心を加えたりなどしてはならないはずなのですが。
これで無罪になるというのは、もはやこの軍法会議それ自体が、実は軍法に基づかない「魔女裁判」「人民裁判」的な違法かつ茶番&八百長なシロモノであるとすら評さざるをえないところなのですが。
そこまでしてヴァレンシュタインに加担などしなければならない理由が、同盟軍の一体どこに存在するというのでしょうか?

また、ここでヴァレンシュタインの214条発動行為を合法として認めてしまうと、それが「判例」として成立してしまい、以後、この軍法会議の審議と判決を錦の御旗にした214条の発動が乱発される事態をも引き起こしかねません。
何しろ、個人的な評価に基づいて「あいつは無能低能&無責任である」と断じさえすれば、それが214条発動の法的根拠たりえると言っているも同然なわけなのですからね(爆)。
今後の同盟で、上官との人間関係が最悪で常に自分の意見を却下されている部下が、私怨的な理由から上官に対する214条発動を行使することなどないと、一体誰が保証してくれるというのでしょうか?
裁判における「判例」というものは、判決が下った1案件だけでなく、今後発生しえるであろう同様のケースにも適用されるものとなりえるのですから。
何よりも、同盟軍においてこの「判例」が真っ先に適用されそうな人間は、他ならぬヴァレンシュタイン自身だったりするのですし(爆)。
極端なことを言えば、フォークのような部下がヴァレンシュタインのごとき上位者に対して「あいつは無能低能&無責任である」として214条を発動したとしても、それが他者から支持されるか否かは別として法的・判例的には妥当であると見做される、などという滑稽な事態すらも将来的には招きかねないのです。
ヴァレンシュタインも一応弁護士志望だったのであれば、そして何よりも「自分が生き残る」ということを最優先目標としているのであれば、他ならぬ自分自身が作り上げてしまった「判例」が自分に跳ね返ってくる危険性を、否が応にも見据えていなければならなかったはずなのですけどねぇ。

この軍法会議におけるヴァレンシュタインの最大の問題は、「結果さえ出せれば軍規違反は正当化される」という致命的な勘違いに基づいて弁論を繰り広げていることにあります。
結果さえ出せれば過程は問われない、というのは政治に対する考え方なのであって、裁判の場ではむしろ全く逆に「過程が全て」「法律が全て」という発想で臨まなければなりません。
裁判の場において「結果を出したのだから良いじゃないか」と主張する行為は、その時点で法律違反や有罪を自分から認めているも同然であり、「戦わずして敗北している」のと何も変わるところがないのです。
裁判の場における「政治的結果」というのは、自分の罪を認めた上での情状酌量を求めるためのものでしかありえないのですから。
最初から有罪・敗訴を前提として答弁を繰り広げるなんて、弁護士の法廷戦略としては最低最悪の手法以外の何物でもありません。
その最低最悪の手法について何の疑問も嫌悪も抱くことなく、むしろ得意気になって振り回したりしているからこそ、ヴァレンシュタインに弁護士としての適性は全くないと私は評さざるをえないわけです。
今回の軍法会議でも、ヴァレンシュタインは「法的な問題」について結局何も主張していないも同然の惨状を呈していたのですし。
弁護士としてのヴァレンシュタインは、現実世界で言えば、殺人容疑の被告に対し「ドラえもんが助けてくれると思った」などと主張する行為を許したトンデモ人権屋弁護士と同レベルな存在であると言えるのではないでしょうか?

あと、今回の軍法会議における描写は、ヴァレンシュタインの弁論術とロボスに対する圧倒的優勢ぶりを際立たせることを目的に、「神(作者)」がヴァレンシュタインにとって都合の悪い罪の数々を意図的に触れさせないようにしているのがありありと見受けられますね。
軍法的には、フォークへの侮辱よりもロボスへのそれの方がはるかに重大事項であるにもかかわらず、そちらの方はおざなりな言及しかされていませんし。
他にも、前回の考察で言及した敵前交渉の決定・実行における独断専行やスパイ容疑などの件についても、法的どころか政治的な観点から見てさえも多大な問題を抱えこんでいながら、そちらに至っては一言半句たりとも言及すらされていない始末です。
まあ下手にそれらの罪を検察官が指摘してしまおうものならば、その時点で軍法会議におけるヴァレンシュタインの有罪が確定してしまうのでやりたくてもやれなかった、というのが実情ではあるのでしょうが、おかげさまでストーリー展開としてはあまりにも不自然極まりないシロモノとなってしまっています。
検察官が創竜伝や薬師寺シリーズの三流悪役ばりに無能過ぎて、およそ現実的にはありえない存在に堕していますし、前述のように裁判自体も恐ろしく茶番&八百長的な印象が拭えないところです。
作者的には、この一連の描写でヴァレンシュタインの正当性と強さを読者に見せつけたかったところなのでしょうが、最大限好意的に見ても「釣り」の類にしかなっていないですね。
主人公の有能性と人格的魅力(爆)をこんな形でしか描けない、というのは、作品および作者としての限界を示すものでもあると言えるのではないでしょうか?

次回より、第6次イゼルローン要塞攻防戦終結以降の話の検証へ移ります。


コメント一覧

クアン (05/28 16:51) 編集・削除

管理人さんに、少々申し上げたいことが。

考察と称して様々に書かれていますが、このヴァレンシュタイン伝の考察には、可也誹謗中傷・非難・侮辱的な言葉や表現が使われていると見受けます。
勿論、管理人さんがご自分のブログの中で、どのような文章を書かれようともそれは管理人さんのご自由です。
しかし、そのような文章を、相手の小説ページへトラックバックを飛ばす行為はちょっと如何なんでしょう。
気に入らない相手に対して悪意ある手紙を送り続けるようなもので、陰湿な嫌がらせに類するものだと思います。
管理人さんも、ご自分やご自分の文章を散々に貶された手紙やメールを送り続けられたら嫌な気分になりませんか?
相手方がトラックバックを削除しないから、やり続けて良いものではありません。褒められた行為ではないです。常識的に考えて下さい。
トラックバックは他のブログさんなどに作品を紹介して貰って、より多くの方に読んで貰う為のものです。
それをこのような形で行うのは、正直管理人さんの常識と品性を疑ってしまいます。
悪意のある言葉は、結局それを言った管理人さんに跳ね返ってくるものです。
善意でご忠告しますが、考察を書かれるのは兎も角、内容を鑑みればトラックバックを送信するのは止めた方が良いと思います。

初見読者より (05/28 22:10) 編集・削除

 初めて拝見いたします。

 ヴァレンシュタイン伝の批評として、特にこのサイトの考察は、小生にとって面白いと思われないことを告白します。

 批判の内容や言葉づかい、罵倒か否かなども、文芸上の技法(あるいは「芸」)の一つであることは言うまでもありません。近代文学史は同時に論争史でもあったことを想起すれば充分でしょう。

 ここのサイトの考察に小生が面白みを感じないのはなぜか。

 まず、小説に対する批評とは何か。それは、対象作品の善悪巧拙を論じることを通じて、その議論の書き手の所信、小説観を明らかにする営みである、と小生は捉えます。どのような批判であれ、あるいは否定的意図を持たない(肯定的もしくは中立的な)評論などであれ、そこには書き手の小説に対する考え方が含まれているものです。別の角度から言えば、批評の根拠として、批評の書き手自身の小説観が示されなければならないということです。そして、小生の期待する批評とは、対象作品を論じつつも、そのような小説観が端的に示されている文章(もしくは口述)を指します。

 上記の小生の批評観を踏まえると、このサイトの考察には小説観を示す箇所が欠けていると思われます。もちろん、どのようにすべきであるか、どのようにしてほしいのかは諸処に断片的に(場合によっては否定的に)言及されているのですが、端的にどのような小説がよいのか、そしてどのような二次創作がよいのか、どのような二次創作を書き手が賞賛するのかが、書き手自身の言葉で示されていません。初期の田中芳樹作品がひとつの基準として機能していることはサイトの他の部分(田中芳樹作品の批評)から拝察できるのですが、二次創作にもそれを基準とするのかどうかがわかりません。さらにいえば、初期の田中芳樹作品的なる小説のあり方というのはどのようなものかが、作例ではなく言葉で述べられているものでもありません。批判の書き手としての管理人様は、どのような小説観、どのような二次創作観をお持ちなのでしょうか。

 今回、小生は、批評にはその根拠として書き手の小説観が必要であるという批評観を明らかにしました。そのうえで、このサイトのヴァレンシュタイン伝に対する考察には小説観の開示が欠けており、面白味に欠けると主張いたします。
 ここで小生は、このサイトの書き手が、どのような小説を肯定的に評価するのかを、作品名ではなく、書き手自身の議論として伺いたく存じます。もちろん、ここはコメント欄であり、全てのコメントに管理人様が(直接間接ともに)応じる必要はありません。ご不要と思われるならご笑殺くださいませ。

 いきなりの書きこみ、大変失礼いたしました。ごめんください。

ジョニー (05/28 23:40) 編集・削除

 こんにちは。
 今回はかなり気合の入った喧嘩を売られちゃいましたね。管理人さんの切り返しを勝手に楽しみにしています。
 ライダーさんは作品自体の感想、にじファンに書いてあるやつはお読みになっているのでしょうか。本当に不思議なんですが批判がびっくりするほど無いんですよね。好きなところからツッコンでいいのよ?(笑)と言わんばかりに混沌としているというのに。
批判が全く無いというのは語弊があるかも知れません。なんて言うんでしょうか、例えるなら北朝鮮的かなぁ…。なんか核心に触れてるものがない気がするんですよね。私はあれをゾォッとするのを楽しむ類のものだと考えています。最近暑くなってきてるのでちょうどいいです。
 救国軍事会議の面々が今後どんな扱いになるのかというのは、私は楽しみにしています。azuraiiru神は彼らにお得意のヒールをカッコ良く描くという加護をおあたえになるや否や!(爆笑)

白黒 (05/29 00:28) 編集・削除

 気合いの入った考察、お疲れさまでした。
非常に論理的な内容で、管理人様は法曹関係の
知識の高い方なのかな、と思いました。
 しかし、かのヴァレンシュタイン氏は、
最古の法典の、最も有名な一節の本来の意味さえ
理解されていないと思うのです。
 あれは罪科に対する報復は、相応にとどめるべきであるという非常に理性的なものなのですが…………。
 私自身、「本編」の長大さに、まずこちらから読み始め、鳥肌が立ったのはこの話でした。(悪い意味で)
 あの創作で個人的に引っ掛かるのは、原作の台詞を
ヴァレンシュタインが本歌どりして話すシーンなのです。
 フォークを追い詰めたあのセリフ、原作では前線で
奮戦する、老練の宿将ビュコックの役どころでした。
叩き上げの老将が、安全な場所から笑止な言葉を
囀る青二才に対する叱責だから、作中人物も読者も
ごもっとも!とカタルシスが得られます。
 しかし、同じくらい安全な総旗艦の艦橋で、
自分より先輩で、生粋の同盟人の学年主席をドヤ顔で
嘲弄して、よくも周囲が受け入れるものだと。
 言動に対する周囲の反応なんて、人間が変われば
同じでなくなる、ということを作者はともかく
ヴァレンシュタインは絶対に分かっていないと
思います。
 二回の人生を足した人生経験は、あまり役に
立っていませんね。
 個人的には、転生人生経験の合算は、
剣道初段、柔道初段あわせて武芸百般!
というぐらい無理があると思っています。
 この主人公という共通の敵に、帝国と
同盟が手を結んで、排除、講和を結び、
それをヤンが退役後に著述するという
IFが私には浮かんでしまいます。
 そういう展開ならば、この人物造形には
脱帽せざるを得ません。

 

 

冒険風ライダー(管理人) (05/29 02:50) 編集・削除

>クアンさん
「本編」や「亡命編」のヴァレンシュタインや小説のストーリー進行の中でも、原作のヤンやラインハルトを散々侮辱する内容の文章がしばしば展開されていたりするのですが、それは良いのですかね?
それらの罵倒に反発を感じたり眉を顰めたりしている原作ファンだっているでしょうに。
ああいう文書を公に配信する以上、それに対する反発も当然あって然るべきであると、すくなくとも作者側は自覚的であるべきでしょう。
第一、トラックバックを送信せずに考察を書いたら、今度はそれを良いことに「作者の見えないところで陰口を…」と言われるのが最初から目に見えているのですが。
実際、ヴァレンシュタイン考察どころかタナウツ本家の考察シリーズでも同じことを言われたことがありますし。
そもそも、あちらのサイトの感想欄でも小説に対する批判や指摘などがしばしば投稿されたりするのですが、アレも作者氏に対して失礼だから規制すべきという話になるのでしょうか?
トラックバックにしても一記事につき一回しか送信していないのですし、荒らし呼ばわりされる覚えは全くありませんけどね。

作者氏が私の書いた考察に不満や反発があるというのであれば、ここに来るなり自分のところなりで反論を書けば良いだけの話でしょう。
別に私も、作者氏が私に対して反論する権利を否定するつもりは全くありませんよ。
私があちらの感想欄ではなく、自分のブログで考察を展開するのも、あちらの感想欄を荒らすことなく作品についての議論をするというのが目的のひとつでもあるのですし、むしろ、そういうのは歓迎したいところですらありますので。

>初見読者よりさん
> 批判の書き手としての管理人様は、どのような小説観、どのような二次創作観をお持ちなのでしょうか。

小説観や二次創作観と言えるものなのかは分かりませんが、私が一連のヴァレンシュタイン考察やタナウツ本家の考察シリーズでキャラクター批判を論じる際には、「作品で【有能な存在】であると作者が設定したキャラクターが、その設定にふさわしい言動をきちんと披露できているのか?」ということを主軸に据えて論じるようにしています。
私がヴァレンシュタインの言動をいちいち取り上げて批判するのも、その自己中心的な思考と自分に跳ね返ってくるダブスタ言動が「原作のヤンやラインハルトと比較してさえも有能どころかマトモと呼べるシロモノですらない」と考えるからで。
創竜伝の竜堂兄弟や、薬師寺シリーズの薬師寺涼子&泉田準一郎などについても同じことが言えます。
エンターテイメント作品に限ったことではありませんが、有能と自称する人達は、常にそれ相応の有能性を自ら示し、自分の実力を周囲に認めさせる必要がありますし、そのための努力も常に行わなければならないでしょう。
それが出来ない人間は、周囲から嘲笑され潰されても文句は言えないのです。
私は小説批評どころか、現実の田中芳樹や「と学会」の面々に対してすら同じように接してきたのですから、これについての一貫性はそれなりにあるものと自負しています。

逆にこれまた小説に限らず、肯定的に評価できるのは「自分を特別視せず、ブーメランのように自分自身に返ってくることのない一貫性と説得力のある言動を常に心掛けている人物像」といったところになるでしょうか。
銀英伝の二次創作としてそれに該当するのは、やはりタナウツご推薦の「反銀英伝 大逆転!リップシュタット戦役」のエーリッヒ・フォン・タンネンベルクですね。
タンネンベルクにも若干判断が甘い部分はありますが、すくなくとも彼には全体を通じて筋の通った思想や一貫性がありますし、また「自分の失敗を認めることなく全て他人のせいにして罵倒しまくる」などということもありませんでしたので。
タンネンベルクとの比較から、ヴァレンシュタインに対する評価がより一層厳しくなっているという一面もありますしね(^^;;)。
これが私なりの答えになりますが、いかがでしょうか?

>ジョニーさん
>  ライダーさんは作品自体の感想、にじファンに書いてあるやつはお読みになっているのでしょうか。本当に不思議なんですが批判がびっくりするほど無いんですよね。好きなところからツッコンでいいのよ?(笑)と言わんばかりに混沌としているというのに。
> 批判が全く無いというのは語弊があるかも知れません。なんて言うんでしょうか、例えるなら北朝鮮的かなぁ…。なんか核心に触れてるものがない気がするんですよね。

あの感想欄でも小説に対する批判はそれなりにあると思うのですが、問題はその方向性ですね。
あそこの感想欄における「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」に対する批判的な感想というのは、「ヴァレンシュタインの目から見て損になる」ということに対するものがかなりのウェイトを占めていたりするんですよね。
ミハマ・サアヤに対する批判なんか特にその典型例で、彼女に対する批判は「ヴァレンシュタインに害を与えておきながら今更何をぬかす」的なものが少なくなかったですし。
第7次イゼルローン攻防戦終結後にヴァレンシュタインの副官に任ぜられるまでのミハマ・サアヤは「ヴァレンシュタインの監視」を主任務としていたのですから、彼女の仕事がヴァレンシュタインのためにならないのは当然のことではないか、と私などは考えていたくらいなのですけどね(苦笑)。
いつでもヴァレンシュタインを抹殺できるミハマ・サアヤの立ち位置は、ヴァレンシュタインにとって最大の脅威でしかないとも述べていますし。
むしろ、その仕事を放り出してヴァレンシュタインに対して過剰に肩入れすることの方が「公人としては」よほどに問題行為である、とすら思っていたくらいですからねぇ。
一方で、副官になって以降のミハマ・サアヤに一転して好印象的な感想が寄せられるようになったのも、これまたやはり「ヴァレンシュタインの利益になる」という要素が大きいわけで。
ヴァレンシュタインに対する感情移入ぶりが非常によく分かる反応だよなぁ、というのが、あの感想欄におけるミハマ・サアヤ問題についての私の雑感ですね(苦笑)。
同時に、そこまでヴァレンシュタインに感情移入しているのであれば、確かにヴァレンシュタインの痛い所を突く感想は少ないだろうなぁ、とも納得せざるをえなかったところですが。
まあ、ヴァンフリート星域会戦後の自爆発言が繰り出された「伝説の17話(笑)」では、さすがにあの感想欄でも非難轟々でしたけどね。

>白黒さん
>  言動に対する周囲の反応なんて、人間が変われば
> 同じでなくなる、ということを作者はともかく
> ヴァレンシュタインは絶対に分かっていないと
> 思います。

その辺りについては、「原作がこういう流れだったのだから、それと同じ発言をしさえすれば同じ流れを無条件に再現できる」と何の疑問もなく信じ込んでいるのでしょうね。
今回の裁判でヴァレンシュタインが主張している「人殺しをせずに給料を貰えると思えば…」云々の発言も、原作でヤンが書き記していた文章のパクリでしかありませんし(苦笑)。
「本編」で発生したキュンメル事件でも、原作のラインハルトと同じことをすれば自分も無条件で助かる、と安易に信じ込んでいたフシがありましたし。
原作知識に囚われ過ぎて、状況的な違いや必然性とか、全く予想外の要素の介入とか、そういったものが全く眼中に入らないのでしょうね、ヴァレンシュタインは。

>  この主人公という共通の敵に、帝国と
> 同盟が手を結んで、排除、講和を結び、
> それをヤンが退役後に著述するという
> IFが私には浮かんでしまいます。
>  そういう展開ならば、この人物造形には
> 脱帽せざるを得ません。

しかし、「本編」におけるラインハルト一派の末路や、「亡命編」におけるヴァレンシュタインに乱発される「神(作者)の奇跡」の数々を見ても、とてもそんな結末に至るようには見えないのが何とも…(-_-)。
それどころか、ヴァレンシュタイン自らヤンを殺して快哉を叫ぶ、という可能性の方がはるかに想定できてしまうありさまですし(苦笑)。

http://www.tanautsu.net/

トモ (05/29 08:58) 編集・削除

10年程前までタナウツの掲示板の愛読者で、ここ半年ほどでまた読ませて頂くようになりました。今回は、管理人さんのブログを中心に拝読させていただいております。私も映画好きなので、いつも映画評を中心に楽しみに読ませて頂いております。
 今回書き込ませて頂くのは、ヴァレンシュタインと214条発動を巡る軍法裁判について、管理人さんの所論に少し疑問を感じるところがあり、もしよろしければ管理人さんの御意見を仰ぎたく思ったからです。
 私が疑問に感じたのは以下から始まる部分です。

>この軍法会議で争点となるのは、最前線における214条発動およびロボスの解任強行が「法的に」かつ
>「緊急避難措置として」妥当なものだったのか、というものであるべきでしょう。

 この部分には完全に同意します。
 しかし、この争点を巡って争うのはヴァレンシュタインよりも実際に発動したグリーンヒル参謀長が中心になって争うべきなのではないでしょうか?
 実際にこんな軍事裁判が行われるとしても、被告グリーンヒル・参考人ヴァレンシュタインぐらいの扱いになるのではないかと思います。確か第二百十四条には進言した者にも罪が及ぶとありますけど、そもそも発動自体に問題がないなら進言した者は罪に問えないでしょうし。
 参謀は指揮官(しかし参謀長に指揮権とは・・・)に進言するのが大きな仕事でありますので、ヴァレンシュタインが合理的な判断の元、第二百十四条を進言したと認められたら、罪に問えないでしょう。
 軍法裁判の結果、第二百十四条を実際に発動したグリーンヒル参謀長が無罪。つまり第二百十四条発動について問題ないとされている以上、進言したにすぎないヴァレンシュタインが無罪になるのは至って理にかなっていると思います。

 個人的にはロボスがあっさり断罪されたのは、これを機にロボス一派を軍から一掃しようとしたシトレの深慮遠謀というか、同盟軍上層部の権力闘争があったのかもと邪推しております。
 ヴァレンシュタインの担当検事がいやいや担当したとの描写は、どうせロボスは政治的に抹殺されるのが目に見えているし、反対にグリーンヒルが無罪になるのを確信している(組織内の泳法に長けている人物ならこの予測はさして難しいものではないでしょう)から、ヴァレンシュタインの裁判が消化試合というか茶番のように感じられるのでしょう。
 ヴァレンシュタインが不規則発言(管理人さんは法廷侮辱罪っておっしゃいますけど、僕はせいぜい裁判長にたしなめられるぐらいのレベルに思えます)が軽くスルーされているのも、そもそもこの裁判自体が、重要度の低いものであるからではないでしょうか?

http://honyhony967.blog47.fc2.com/

冒険風ライダー(管理人) (05/29 21:26) 編集・削除

>トモさん
はじめまして……でいいのでしょうか?(^^;;)
それにしても、私の映画感想って、今や当ブログのメインコンテンツにまでなっているのだなぁとしみじみ感じますね(^_^;)。

>  しかし、この争点を巡って争うのはヴァレンシュタインよりも実際に発動したグリーンヒル参謀長が中心になって争うべきなのではないでしょうか?
>  実際にこんな軍事裁判が行われるとしても、被告グリーンヒル・参考人ヴァレンシュタインぐらいの扱いになるのではないかと思います。確か第二百十四条には進言した者にも罪が及ぶとありますけど、そもそも発動自体に問題がないなら進言した者は罪に問えないでしょうし。

いえ、214条発動については、それを進言したヴァレンシュタインも立派な被告となります。
29話に以下のような文章がありますし↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/29/
> グリーンヒル参謀長だけでは有りません。ヴァレンシュタイン大佐も第二百十四条の適用を勧めたとして罪に問われます。グリーンヒル参謀長が第二百十四条を行使しなくてもです。

また38話にもヴァレンシュタインは被告であるとはっきり書かれております↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/38/
> 今回、原告はロボス元帥、被告はグリーンヒル大将、ヴァレンシュタイン大佐になります。容疑は抗命罪です。私はグリーンヒル大将もヴァレンシュタイン大佐も間違ったことをしたとは思っていません。しかしそれでも不安です。

軍法の観点から言えば、ヴァレンシュタインが214条発動を進言する行為は、ロボスの命令に明確に背いている他、「軍事クーデター」を唆すものであるとも解釈可能です。
だからこそ、38話の軍法会議では、ヴァレンシュタインとグリーンヒル大将は共に「抗命罪」で起訴されているわけですし。
214条発動に関しては、ヴァレンシュタインも立派な当事者なのであり、参考人的な立場に収まるものとは到底言えたものではないのです。

>  参謀は指揮官(しかし参謀長に指揮権とは・・・)に進言するのが大きな仕事でありますので、ヴァレンシュタインが合理的な判断の元、第二百十四条を進言したと認められたら、罪に問えないでしょう。
>  軍法裁判の結果、第二百十四条を実際に発動したグリーンヒル参謀長が無罪。つまり第二百十四条発動について問題ないとされている以上、進言したにすぎないヴァレンシュタインが無罪になるのは至って理にかなっていると思います。

グリーンヒル大将に214条発動を進言したのはヴァレンシュタインであり、その正当性についてはヴァレンシュタイン自らが主張しなければならない立場にあります。
最終的にその進言を容れて決断したのはグリーンヒル大将であるにしても、それはヴァレンシュタインの説明責任をいささかも減じるものではありません。
何しろこれが説明できなければ、ヴァレンシュタインが有罪になるのはむろんのこと、そんなヴァレンシュタインの言を許してしまったグリーンヒル大将の見識と責任までもが問われ一緒に有罪とされてしまうのですから、ヴァレンシュタインの弁明は極めて重大なものがあるのです。
にもかかわらず、ヴァレンシュタインは結局「214条発動を正当化しえるだけの緊急避難性」について何も説明できておらず、だからこそ「これで無罪になるなんてありえない」という話になってしまうわけで。

>  個人的にはロボスがあっさり断罪されたのは、これを機にロボス一派を軍から一掃しようとしたシトレの深慮遠謀というか、同盟軍上層部の権力闘争があったのかもと邪推しております。
>  ヴァレンシュタインの担当検事がいやいや担当したとの描写は、どうせロボスは政治的に抹殺されるのが目に見えているし、反対にグリーンヒルが無罪になるのを確信している(組織内の泳法に長けている人物ならこの予測はさして難しいものではないでしょう)から、ヴァレンシュタインの裁判が消化試合というか茶番のように感じられるのでしょう。

この後に展開されるストーリーでも、シトレやトリューニヒトがロボスを排除する意向であったことが判明していますから、そういう傾向は確かにあったでしょうね。
ただし、それがヴァレンシュタインを214条絡みで助けなければならない理由には全くなりえないのですが。
シトレやトリューニヒトにしてみれば、ロボスと一緒にヴァレンシュタインを葬ってしまっても、別に何の支障もなかったりするわけですよ。
ロボスは別に214条の件がなくても、総司令官として前線の兵を無為に死なせたという理由で責任を問い、普通に排除することが可能でした。
そしてヴァレンシュタインは元々亡命者な上、例の自爆発言で同盟を裏切る意思をはっきりと表明していたわけですし、214条以外でも上官侮辱罪や独断での敵前交渉などといった違法行為を堂々と行っていたのですから、むしろこの機会に排除した方が厄介者を片付けられるという側面もあったわけです。
特にシトレなんて、一連のヴァレンシュタインの凶行の類を全部把握していたはずなのですからなおのこと。
そんなヴァレンシュタインを、法を捻じ曲げ悪しき「判例」を作り出してまで、何故助けてやらなければならないのでしょうか?
そちらの方がよほど理解に苦しむ行為なのではないかと思うのですが。

http://www.tanautsu.net/

紫猫 (05/30 00:51) 編集・削除

今晩は。

このヴァレンシュタイン伝のイゼルローン攻略における冒険風ライダー氏の考察には、「はあ?」と思いました。

氏が考察対象にしているのは、ヴァレンシュタイン伝の軍法第214条に関することですが。
それを私たちの現実に於ける法や常識で解釈している。ナンセンスです。

そもそも氏の「考察対象」はエーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝という、「1600年も先の遠未来」というステージを前提とした「フィクション」です。
それを「現代」の「現実」の私たちの法や常識で図ることは出来ません。元々型の違うものを、一方からの視点で見ても正しい姿など認識出来ません。
ああ、「現代の現実の私たち」と「1600年も先の遠未来を前提としたフィクション」の法や常識を対比するという考察なら解らなくも無いですよ。まあそんな考察をする人なんてあんまりいないでしょうけど・・・。

時代や場所が変われば常識も法も変化する。当然です。
ましてやフィクションに対してそれを当て嵌めるのは、無理としか言いようがありません。
実際、ヴァレンシュタイン伝の人々は軍法会議の結果をほぼ当然と受け止めています。彼らにとってはそれが常識的なことだからでしょうね。

まあ、それがご都合主義だと仰るなら、それはもう仕方ありません。ご都合主義無き物語などありませんし、その世界の常識などは物語の基盤の1つとして必要でしょうから、それを否定したら物語そのものが成り立たなくなるでしょう。
でも個人的に言えば、この物語のご都合は酷いとは思えませんけどね。例えば某少年漫画ジ●ンプとかには、ヴァレンシュタイン伝なんて比較にならない程のご都合主義が溢れ返ってますしね。

・・・それと、冒険風ライダー氏のヴァレンシュタイン伝に対する言動、ですか。確かに少々不味いと思います。
批判するにしても、度が過ぎていて悪意になってしまっている感じですね。上の感想のトラックバックも然りです。

それに諌言があってもそれを受け入れないところを見ると、氏が「氏が評するヴァレンシュタイン」に対して言うところの「自分が全て正しいと思っている」という評価をそのまま氏に対して当て嵌められそうですね。
まさしくブーメランとなって己に返って来るようですよ。

冒険風ライダー氏へ。
私たちは無料で小説を読ませて頂いている立場です。
作者様が小説を提供して下さらなければ、こうして考察したりも無かった、出来なかったでしょう。
無料で多くの方々に小説を提供して下さるのは、作者様の大きな善意です。それに対して敬意も礼儀もへったくれも無い、悪意の塊を投げ付けるかの行為は、この作品に対する好き嫌いを抜きにして見ても、嫌悪感を抱かざるを得ません。
作者様に対する礼儀は忘れないようにしましょう。それが読者としての心得だと思います。

長文失礼しました。

冒険風ライダー(管理人) (05/30 01:27) 編集・削除

>紫猫ことクアン
まず、騙りをやるのを止めたらどうですか?
タナウツに設置しているアクセス解析の情報から、以下の投稿者が同一人物であることが確認できたのですが↓

> クアンのユニークユーザー情報
ホスト
 183.22.232.111.ap.yournet.ne.jp
 111.232.22.183 埼玉, 日本
OS/ブラウザ
 Windows 7
 MSIE/9.0
環境
 [ja-JP] 日本語-日本
 1,366x768 [24bit]
User-Agent
 Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 9.0; Windows NT 6.1; WOW64; Trident/5.0; YTB730)

> 紫猫のユニークユーザー情報
ホスト
 71.171.243.49.ap.yournet.ne.jp
 49.243.171.71 Kawaguchi, 埼玉, 日本
OS/ブラウザ
 Windows 7
 MSIE/9.0
環境
 [ja-JP] 日本語-日本
 1,366x768 [24bit]
User-Agent
 Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 9.0; Windows NT 6.1; WOW64; Trident/5.0; YTB730)

リモートホストの「ap.yournet.ne.jp」の部分およびアクセスポイント(埼玉)、OS/ブラウザ(Windows 7/MSIE/9.0)、モニタサイズ(1,366x768)、User-Agent(Mozilla/5.0 (compatible; MSIE 9.0; Windows NT 6.1; WOW64; Trident/5.0; YTB730) )と、これだけの情報が全部合致しているのですけど。
ちなみにリモートホストの照会だけならば、HTMLソースコードから誰でも閲覧可能なのですけどね。
あなたは人に意見を述べるのにすら、ダブハンや一人二役を駆使しないと何も言えない卑小な人間なのですか?
作品に対する悪意や非礼がどうのこうのって、「騙り」ごときに言われる筋合いはどこにもないのですが(笑)。

あと、銀英伝世界における法や常識って、1600年の年月で現代から著しく変化しているという設定でしたっけ?
むしろ、「いつの時代、科学技術がどれだけ発展しても、人の営みは何も変わることがない」というのがコンセプトだったと思うのですが。

http://www.tanautsu.net/

aun (05/30 10:40) 編集・削除

作品の好みは人それぞれだし、批判するのも読者の自由だと思う。ただそれも行き過ぎれば単なる誹謗中傷になる危険があると理解すべき。作者さんそれぞれに銀英伝に対する解釈の違いがあり、それが読者と食い違う事もある以上、誰の意見が正しい等という事はない。
それを認識した上で、クアンさん、紫猫さん、そして管理人さんももう少し角が立たない言い方を心がけてみませんか。

Jeri (05/30 13:19) 編集・削除

>管理人様
こちらでは、はじめまして。
私も日本のマンションからアクセスするとリモートホストがap.yournet.ne.jpになります。
プロバイダーが、集合住宅等でよく使われるフリービット株式会社というところらしいのですが、クアンさんとも紫猫さんとも別人です。(まあ、アクセスポイントも閲覧環境も全然違いますからそれはお判りかとは思いますが)
ただ、リモートホストはともかくとして、他人様の個人情報にも近いアクセス元や環境をこのような形で晒しものにし、「卑小」だの「騙り」だのといった言葉で罵るのは、如何でしょうか。
確かに、同じ場所でハンドルを変えて別人を装って意見を述べるのは、ネット上のマナーとしても、道義的にも褒められた行為ではありません。
しかし、管理人さんの態度の中にも、相手にそうさせてしまうものがあるからこそ、起こったことなのではありませんか?
同じCGIスクリプトのブログを使用している者なので、私も経験があるのですが、うちでも偶に、今回のようなことがあります。常連で長いお付き合いになってしまった方では流石にいらっしゃいませんが、ある程度サイトの形が整った後に、新規でいらしたお客様の中には、時々同じケースが見受けられます。
それに対して、ホストを晒し、「あなたは先に書き込みをした○○さんと同じ人ですね」などと言って相手の意見を封じ込めたら、場が険悪になってしまいませんか?
きっと、私のブログ上での言動の中に、その方にとっては、コテハンでは言いにくい雰囲気があったのだろうと解釈しています。
そう考えると、相手ばかりのせいではなく、こちらの対人姿勢にも問題があったのではと思えてきます。

さて、ストーリーの理論的整合性と、娯楽性とのバランスの取り方は非常に難しいです。
よくわからないのは、一次創作である銀英伝に関して批評するのは、突っ込みも悪態も「ファン故」と理解できなくはないのですが(実際同じようなことを書いてる人間として)、自分の嗜好に合わない(と思われる)二次創作に関してまで、ここまで長文で批評したくなる気持ちが私には理解できません。
きっと、バレンシュタインなるキャラクターを、管理人さんは好きになれないのでしょうね。
一次創作も二次創作もオリキャラは既存のキャラをカスタマイズするよりもずっと作者の「地」が出てしまいますので、バレンシュタインは、この二次創作の作者さんの分身のような存在です。
そのキャラの人柄について、あのような言葉を使って批評することは、極論すればあの二次創作の作者さんへの人格批判にもなりかねません。
趣味に合わない二次創作に、膨大な字数を割いて批評するなど時間の無駄。嫌いなものは、無視&放置というスタンスはとれませか?
因みに、私はこの「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」なる二次創作をじっくり読む気になれませんでした。
話のだいたいの設定や所々ななめ読みしたところ、私が読みたい種類のものではなかったからです。
なので、この作品及びキャラクターについて、特に感想はありません。
管理人様ご推奨(?)のタンネンベルク氏の方の二次創作は、頑張って全部読みました。
率直な感想を述べさせていただきますと、読み物として全く面白くありませんでしたし、いかに理論的に整合性があろうが、タンネンベルクというキャラに何の魅力も感じませんでしたし、特に嫌いにも好きにもなれませんでした。
これは、あくまでも私の主観です。
でも、面白くないものは仕方がないし、魅力を感じないものは仕方ないのです。
何故面白くないのか?なぜ魅力を感じないのか?と問われて、それを理論的に説明することは難しいですが、「理論的に説明できないものを嫌うな」とは、まさかおっしゃいませんよね?(笑
私は、あの二次創作を否定するつもりはありません。あれを面白いと思って読み、主人公のタンネンベルクというキャラに好感や共感を持つ方もいらっしゃるでしょう。
でも、私は残念ながらそうではなかったので、あの作品について、批評や考察を展開する気になれませんでした。

場違いを承知でもう一つ。
「大奥」についての「考察」ですが、私には全てが的外れな批評に思えました。
確かに、「男女逆転」という有り得ないIFを前提に展開していますので、矛盾を探し出せばきりがありません。
ただ、娯楽作品として、もう少し素直な心で楽しめないものかと、管理人さんの「考察」を拝読する度にいつも感じていました。
私はあの作品の「男女逆転」を例えるならドラえもんの「もしもボックス」のようなものと捉えて読んでます。
そう思えば、多少の矛盾には思考停止して、男女が逆転した人間同士の愛憎劇として、凄く面白いです。
少なくとも、理論的で有能な主人公だけど、結局作品として何が言いたいのかが全然伝わって来なかった(私にとってですが)二次創作よりずっと楽しいです。

トモ (05/30 22:57) 編集・削除

>はじめまして……でいいのでしょうか?(^^;;)
>それにしても、私の映画感想って、今や当ブログのメインコンテンツにまでなっているのだなぁとしみじみ感じますね(^_^;)。

 実は掲示板の方にも何度か書き込んだことがありまして・・・。
 本来なら初めましてと御挨拶するべきなのでしょうが、面映くて失礼ながら省かせていただきました。申し訳ありません。

>>  しかし、この争点を巡って争うのはヴァレンシュタインよりも実際に発動したグリーンヒル参謀長が中心になって争うべきなのではないでしょうか?
>>  実際にこんな軍事裁判が行われるとしても、被告グリーンヒル・参考人ヴァレンシュタインぐらいの扱いになるのではないかと思います。確か第二百十四条には進言した者にも罪が及ぶとありますけど、そもそも発動自体に問題がないなら進言した者は罪に問えないでしょうし。

>いえ、214条発動については、それを進言したヴァレンシュタインも立派な被告となります。
>29話に以下のような文章がありますし↓

>http://ncode.syosetu.com/n5722ba/29/
>> グリーンヒル参謀長だけでは有りません。ヴァレンシュタイン大佐も第二百十四条の適用を勧めたとして罪に問われます。グリーンヒル参謀長が第二百十四条を行使しなくてもです。

>また38話にもヴァレンシュタインは被告であるとはっきり書かれております↓

>http://ncode.syosetu.com/n5722ba/38/
>> 今回、原告はロボス元帥、被告はグリーンヒル大将、ヴァレンシュタイン大佐になります。容疑は抗命罪です。私はグリーンヒル大将もヴァレンシュタイン大佐も間違ったことをしたとは思っていません。しかしそれでも不安です。

>軍法の観点から言えば、ヴァレンシュタインが214条発動を進言する行為は、ロボスの命令に明確に背いている他、「軍事クーデター」を唆すものであるとも解釈可能です。
>だからこそ、38話の軍法会議では、ヴァレンシュタインとグリーンヒル大将は共に「抗命罪」で起訴されているわけですし。
>214条発動に関しては、ヴァレンシュタインも立派な当事者なのであり、参考人的な立場に収まるものとは到底言えたものではないのです。

  ヴァレンシュタインを参考人と書いてしまったのは私の間違いでした。グリーンヒル参謀長とヴァレンシュタインは同じレベルで運命を共有しているのでは無く、グリーンヒル参謀長が無罪になれば自動的にヴァレンシュタインも無罪になるので、214条発動を巡る裁判自体の中ではヴァレンシュタインへの裁判は重きをおかれないと考えていて、その事を表現する為に"参考人"と書いたのですが、実行犯と教唆犯とした方がまだ間違いの度合いが少なかったかなと猛省しております。

>>  参謀は指揮官(しかし参謀長に指揮権とは・・・)に進言するのが大きな仕事でありますので、ヴァレンシュタインが合理的な判断の元、第二百十四条を進言したと認められたら、罪に問えないでしょう。
>>  軍法裁判の結果、第二百十四条を実際に発動したグリーンヒル参謀長が無罪。つまり第二百十四条発動について問題ないとされている以上、進言したにすぎないヴァレンシュタインが無罪になるのは至って理にかなっていると思います。

>グリーンヒル大将に214条発動を進言したのはヴァレンシュタインであり、その正当性についてはヴァレンシュタイン自らが主張しなければならない立場にあります。
>最終的にその進言を容れて決断したのはグリーンヒル大将であるにしても、それはヴァレンシュタインの説明責任をいささかも減じるものではありません。
>何しろこれが説明できなければ、ヴァレンシュタインが有罪になるのはむろんのこと、そんなヴァレンシュタインの言を許してしまったグリーンヒル大将の見識と責任までもが問われ一緒に有罪とされてしまうのですから、ヴァレンシュタインの弁明は極めて重大なものがあるのです。
> にもかかわらず、ヴァレンシュタインは結局「214条発動を正当化しえるだけの緊急避難性」について何も説明できておらず、だからこそ「これで無罪になるなんてありえない」という話になってしまうわけで。

 ヴァレンシュタインが説明責任を果たさなくても、グリーンヒル参謀長は有罪とされないと思います。なぜなら、グリーンヒル参謀長はヒラ参謀のヴァレンシュタインとは異なり、より上位の役職に就いているわけですから、「ヴァレンシュタインから進言を受けたが、自分は当時の状況や多くのスタッフからの報告、その他の要素をヴァレンシュタインの進言とは独立して総合的に考慮した結果、214条の発動に至りました」と主張すれば、ヴァレンシュタインが説明責任を果たさなくてもグリーンヒル参謀長の審判自体には大きな影響を与えないと思うからです。

 ロボス元帥がヴァレンシュタインとグリーンヒル参謀長を被告人として「抗命罪」だと訴えたこの裁判ですが、この裁判の中心的な論点は「ヴァレンシュタインが214条を進言した」ではなく「グリーンヒル参謀長が214条を発動した」事の是非を問う裁判になろうかと思います。管理人さんのお言葉を拝借させて頂きますと「最終的にその進言を容れて決断した」以上、214条を発動した全責任はグリーンヒル参謀長にあり、ヴァレンシュタインが無罪になるかどうかは、上記の理由からグリーンヒル参謀長の有罪か無罪かを問う審判への影響が限定的であるのに対して、グリーンヒル参謀長が有罪か無罪になるかはヴァレンシュタインが有罪になるかどうかに決定的な影響を与えるという意味で、214条発動の「進言」の責任追及はこの裁判全体を俯瞰してみれば、付随的で限定的なものになると思います。
 
>>個人的にはロボスがあっさり断罪されたのは、これを機にロボス一派を軍から一掃しようとしたシトレの深慮遠謀というか、同盟軍上層部の権力闘争があったのかもと邪推しております。
>>ヴァレンシュタインの担当検事がいやいや担当したとの描写は、どうせロボスは政治的に抹殺されるのが目に見えているし、反対にグリーンヒルが無罪になるのを確信している(組織内の泳法に長けている人物ならこの予測はさして難しいものではないでしょう)から、ヴァレンシュタインの裁判が
>>消化試合というか茶番のように感じられるのでしょう。

>この後に展開されるストーリーでも、シトレやトリューニヒトがロボスを排除する意向であったことが判明していますから、そういう傾向は確かにあったでしょうね。
>ただし、それがヴァレンシュタインを214条絡みで助けなければならない理由には全くなりえないのですが。
>シトレやトリューニヒトにしてみれば、ロボスと一緒にヴァレンシュタインを葬ってしまっても、別に何の支障もなかったりするわけですよ。
>ロボスは別に214条の件がなくても、総司令官として前線の兵を無為に死なせたという理由で責任を問い、普通に排除することが可能でした。
>そしてヴァレンシュタインは元々亡命者な上、例の自爆発言で同盟を裏切る意思をはっきりと表明していたわけですし、214条以外でも上官侮辱罪や独断での敵前交渉などといった違法行為を堂々と行っていたのですから、むしろこの機会に排除した方が厄介者を片付けられるという側面もあったわけです。
>特にシトレなんて、一連のヴァレンシュタインの凶行の類を全部把握していたはずなのですからなおのこと。
>そんなヴァレンシュタインを、法を捻じ曲げ悪しき「判例」を作り出してまで、何故助けてやらなければならないのでしょうか?
>そちらの方がよほど理解に苦しむ行為なのではないかと思うのですが。

 まずは謝罪からさせて頂きます。本来なら本伝・亡命編全てを読破した上でこのような書き込みをすべきだというのは重々承知しております。しかしながら、前回と今回の管理人さんの考察を読んで、急遽この小説に興味を持ち、考察がされている該当箇所を読んだだけなのです。その結果、お恥ずかしい邪推を披露してしまい、大変失礼いたしました。
 
 ヴァレンシュタインを214条がらみで助けた理由についてですが、上記した通りグリーンヒル参謀長を助けると自動的にヴァレンシュタインも無罪となるので、助ける理由というものがあってもなくても、結果的にヴァレンシュタインは助かってしまった。という事ではないかと思います。 
 
 最後に2点、失礼ながら違う論点について、私見を述べさせて頂きます。

 まずは1点目、管理人さんは、214条発動に伴う「悪しき判例」の発生を危惧なさっておられます。私もこのような「悪しき判例」が出来てしまったら軍の指揮系統などに甚大な悪影響を与えると思います。しかし、同盟軍にとって本当に「悪しき判例」なら、思い切って214条自体を撤廃もしくは発動要件を厳しくしてしまえばいいだけだと思います。むしろ214条のような「指揮官が精神的、肉体的な要因で指揮を執れない」と発動用件が明記されているのにもかかわらず、軍医の同意を不要としているような欠陥法など、ロボス元帥の処理も済んだことですので、これを機に撤廃してしてしまうよう働きかけるのもこの世界のシトレらしくていいかな?などと思ってます。

 2点目、独断での敵前交渉は違法行為とのことですが、私は必ずしもそうではないと考えます。WW2では敵陣地前で戦死した味方の死体を回収したいから発砲しないでくれといった敵前交渉がままあったそうですし、海軍乙事件では福留参謀長達を拘束したゲリラ部隊の交渉に日本陸軍の大隊長の大西精一中佐は独断で応じ、福留参謀長達の引渡しに成功します。敢闘精神の塊のような皇軍でもこのような現場の裁量が許されていました。
 軍人は与えられた目的の達成のため、自身に許された手段を用い、最小限の被害で達成すればいいのであって、敵への出血の強要は目的ではないということは管理人さんにおかれましても同意して頂けるかと思います。
 ひるがえってヴァレンシュタインの敵前交渉はどうだったかについて私見を述べさせて頂きますと、確かに同盟軍にとっては敵国の軍人であるキスリングを個人的な理由でオフレッサー達に引き渡した行為は問題かと思います。しかしながら、この交渉には時間稼ぎという目的も持っており、交渉の結果、全滅の危機に瀕していた上陸部隊の撤退の黙認を獲得できたのですから、ヴァレンシュタインの行為は賞賛されてもいいかと思います。
 ヴァレンシュタインの外形だけを見れば、危険を冒して数人の捕虜と引き換えに上陸部隊の撤収までの貴重な時間を稼いだ。彼が同盟軍の将校として疑いをもたれるような言動が無かった事はバグダッシュ中佐、サアヤ大尉の両名が確認している(この2人ならこう報告するでしょう)のに加えて、その場にいた敵から銃撃を受け負傷した、ということになる以上、同盟側が問題視しないのは、むしろ自然なことかと思います。

 その他のヴァレンシュタインの罪状については私も同意いたします。同盟側がなぜヴァレンシュタインを助け続けなくてはならないのかというご質問につきましては、本伝などを読み終わらないとまた妙な珍説を披露してしまいそうなので、あまり積極的に申し上げたくはないのですが、同盟側はヴァレンシュタインにまだ利用価値(原作知識に基づいた言動)を見出しているからだと思います。もちろん利用価値がなくなってしまえば「狡兎死して走狗煮らる」ではありませんが、カストロプ公爵に似た末路を辿るかと思います。

冒険風ライダー(管理人) (05/31 01:09) 編集・削除

>aunさん
> 作品の好みは人それぞれだし、批判するのも読者の自由だと思う。ただそれも行き過ぎれば単なる誹謗中傷になる危険があると理解すべき。作者さんそれぞれに銀英伝に対する解釈の違いがあり、それが読者と食い違う事もある以上、誰の意見が正しい等という事はない。
> それを認識した上で、クアンさん、紫猫さん、そして管理人さんももう少し角が立たない言い方を心がけてみませんか。

そう、まさにそれですよ。
そういう主張内容こそが、ロボスやフォークを罵り倒していたヴァレンシュタインに対して本来発生すべき周囲の反応なのです。
そして一方、あれが全面的に絶賛されるというのであれば、ヴァレンシュタインに対する私のやり方も当然肯定されて然るべきである、とそういう話です。

>Jeriさん
う~む、まさかこの件でJeriさんが投稿されるとは思ってもみませんでしたね(^^;;)。
Jeriさんの趣味的には合わないであろう話題ですし、それ以前に私事(小説執筆でしたっけ?)で多忙なのだろうと考えてもいましたので。
何はともあれ、お久しぶりです&こちらでははじめまして。

> 私も日本のマンションからアクセスするとリモートホストがap.yournet.ne.jpになります。
> プロバイダーが、集合住宅等でよく使われるフリービット株式会社というところらしいのですが、クアンさんとも紫猫さんとも別人です。(まあ、アクセスポイントも閲覧環境も全然違いますからそれはお判りかとは思いますが)

もちろん、アクセス解析からもJeriさんは例の騙りとは全くの別人であるとの結果が出ています。
タナウツではサイト内全ページにQLOOKアクセス解析を設置しており、今回の騙りもそれによって判明したものです。
QLOOKアクセス解析はクッキー情報を使って同一ユーザーであるか否かの判定を行うため、接続毎に情報が変わるIPアドレスやリモートホストよりもその辺りの精度は高いのです。
リモートホストの一部が同一という理由だけで騙り判定を行っているわけではありませんので、そこは警戒しなくても大丈夫ですよ。

> 同じCGIスクリプトのブログを使用している者なので、私も経験があるのですが、うちでも偶に、今回のようなことがあります。常連で長いお付き合いになってしまった方では流石にいらっしゃいませんが、ある程度サイトの形が整った後に、新規でいらしたお客様の中には、時々同じケースが見受けられます。
> それに対して、ホストを晒し、「あなたは先に書き込みをした○○さんと同じ人ですね」などと言って相手の意見を封じ込めたら、場が険悪になってしまいませんか?

うちの掲示板やブログでも、捨てハンで投稿する人なら普通にいますし、それだけならば私も特に目くじらを立てることはありません。
このヴァレンシュタイン考察でも、一度きりの捨てハン投稿で私の主張内容というより「作品批判をしていることそれ自体」に物申してきた人はいるのですし、それについては私も(辛辣な内容ではあったとしても)普通に対処してきたつもりです。
自分が他者に対して辛辣な表現を用いる以上、自分にそれが返されても(内容は別にして)そのこと自体は受け入れるべきであろうとも考えていますし。
今回の騙りで問題なのは、「他人に上から目線で礼儀を説いている当人が、相手に対する非礼を犯している」「一人二役を演じて論旨を強化しようとした」という2点に尽きるのです。
仮にも他者に対して礼儀を説くのであれば、まずは他ならぬ自分自身こそがその模範であるべく努めるべきでしょう。
にもかかわらず、騙りでもって相手を黙らせようとする「自分に甘く他人に当り散らす卑劣漢(女性かもしれませんが)」などという人物相手に、私は情けも容赦もかける必要を認めておりません。
コテハンにせよ捨てハンにせよ、他者に対して意見を述べるのであれば、それなりの責任と覚悟を背負って行うべきなのではありませんか?
ましてや、他人に礼儀を説くなどという行為に及ぶのであればなおのことです。

> よくわからないのは、一次創作である銀英伝に関して批評するのは、突っ込みも悪態も「ファン故」と理解できなくはないのですが(実際同じようなことを書いてる人間として)、自分の嗜好に合わない(と思われる)二次創作に関してまで、ここまで長文で批評したくなる気持ちが私には理解できません。
> きっと、バレンシュタインなるキャラクターを、管理人さんは好きになれないのでしょうね。

どちらかと言えば、「元々は好きだったものがアンチになった」といったところですね、私の「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」に対するスタンスは。
元々私は「本編」からあの二次創作を読んでいたのですが、最初は「反銀英伝 大逆転!リップシュタット戦役」に並ぶかそれ以上の「合理的な政治・戦略・謀略」をメインに据えた二次創作としての期待が大きかったんですよね。
まあ、ヴァレンシュタインのあまりにもありえない言動と破綻した性格には早々に違和感を覚えるようになり、100話も過ぎた頃には既に反感を持つようにもなっていましたが、それでも「本編」にはそれを補って余りある「原作考察」がまだありました。
もちろん、その「原作考察」にしても全てに賛同したわけではなく、中には「これは変だろう」という話もなくはありませんでしたが、それを含めて考えても「よく原作を読み込んで考え込まれている」とは充分に評価できるものでしたし、これがかろうじて「本編」におけるヴァレンシュタインの評価を肯定的なものにしていたわけです。
ところが「亡命編」になって以降、この「原作考察」が完全に消滅した上、ヴァレンシュタインの性格破綻がさらに深刻化するに至り、「本編」で維持されていた微妙なバランスが完全に崩壊してしまいました。
そして、そこに致命的な一撃を加えたのが、あちらの感想欄でも非難轟々だった「伝説の17話」におけるヴァレンシュタインの自爆発言です。
この「伝説の17話」から、私は「亡命編」におけるヴァレンシュタインの言動を徹底的に叩き潰すことを決意するに至り、それが今回の考察にまで繋がったわけです。

自分で書いていて何ですが、この流れは銀英伝のみならず田中作品全般を読むファンがアンチに転向していく過程と同じですね。
銀英伝やアルスラーン戦記で田中作品のファンになっていった人間が、創竜伝や薬師寺シリーズで幻滅していくという流れです。
かくいう私自身、まさにそういう流れでタナウツの2代目管理人にまでなったクチでしたし(^_^;;)。
コメント欄でも、「本編はまだしも亡命編は……」という意見は見受けられましたからねぇ。
「かつては好きだったから」というのは、「最初から嫌いだった」よりもはるかに強烈なアンチになってしまうものなのでしてね(-_-;;)。

> 一次創作も二次創作もオリキャラは既存のキャラをカスタマイズするよりもずっと作者の「地」が出てしまいますので、バレンシュタインは、この二次創作の作者さんの分身のような存在です。
> そのキャラの人柄について、あのような言葉を使って批評することは、極論すればあの二次創作の作者さんへの人格批判にもなりかねません。
> 趣味に合わない二次創作に、膨大な字数を割いて批評するなど時間の無駄。嫌いなものは、無視&放置というスタンスはとれませか?

う~む、あの作者氏がそこまで精神脆弱なものですかね?
あちらの感想欄でも、作品に対する批判もあれば、作品や作者を嘲笑するだけのイッチョカミな投稿もしばしばあったりします。
「伝説の17話」の際やミハマ・サアヤに対する批判などは、コメントのほとんどが非難で埋められていたこともありましたし。
特にあれほどの批判を受けてさえミハマ・サアヤをヨイショしていた描写の数々を見ると、作者氏はむしろ「炎上マーケティング」の一環として読者の反応自体を楽しみながら小説を書いているようなフシも多々あったりするんですよね。
私が書いている考察にしても、本当に忌避しているのであればトラックバックを拒否したり削除したりすれば良いだけの話なのですし。
また実際問題、自分の小説にこれだけの反響があるということは、それだけの影響力が自分の小説にあるということでもありますから、必ずしもネガティブに構える必要もないわけです。
それらのことから考えると、作者氏はすくなくともヘコんではいないのではないかなぁ、と思わなくもないのですが。

> 管理人様ご推奨(?)のタンネンベルク氏の方の二次創作は、頑張って全部読みました。
> 率直な感想を述べさせていただきますと、読み物として全く面白くありませんでしたし、いかに理論的に整合性があろうが、タンネンベルクというキャラに何の魅力も感じませんでしたし、特に嫌いにも好きにもなれませんでした。
> これは、あくまでも私の主観です。
> でも、面白くないものは仕方がないし、魅力を感じないものは仕方ないのです。
> 何故面白くないのか?なぜ魅力を感じないのか?と問われて、それを理論的に説明することは難しいですが、「理論的に説明できないものを嫌うな」とは、まさかおっしゃいませんよね?(笑

もちろん、ひとつの物語を見てどう感じるのかは人の数だけ色々あるのですから、私が気に入っている作品を他者が毛嫌いしていたとしても何ら不思議なことではありません。
その逆も当然あることなのですし。
ただ、ここは勘違いしないでもらいたいのですが、人の価値観が人の数だけあるからと言っても、それは人それぞれが自分の意見を声高に主張し、時には他者との価値観とぶつかり合い、その正当性を争うことを否定するものではないということです。
面白い面白くないは主観の問題ですから「人それぞれの好み」ということで問題はないでしょうが、私の考察では「主観の相違」を超えた「客観的な是非」を論じるよう努めています。
人の価値観が人の数だけあるからこそ、価値観のぶつかり合いも当然のごとく生じる、それで良いのではありませんか?

> 「大奥」についての「考察」ですが、私には全てが的外れな批評に思えました。
> 確かに、「男女逆転」という有り得ないIFを前提に展開していますので、矛盾を探し出せばきりがありません。
> ただ、娯楽作品として、もう少し素直な心で楽しめないものかと、管理人さんの「考察」を拝読する度にいつも感じていました。

いや、別に私も作品を素直に楽しんでいないわけではないのですが(^^;;)。
当ブログで展開している映画感想みたいな「普通に観賞して楽しみ、ツッコミも入れて楽しむ」というのが、私の常日頃なスタンスでもありまして。
私は批評や感想もエンターテイメントの一種であると考えていますので、その辺りは自分も他人も楽しめるよう、それなりに考えているつもりです。
ただもちろん、私の考察にもまた、人それぞれに色々な感想があるのは至極当然のことではありますが。

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ykdr (05/31 19:34) 編集・削除

本論から外れてしまうのですが、管理人さんはタンネンベルクの小説を推奨されているのですか<題名忘れました。
私もあの小説は読んだことがありますが、あまり面白いとは思いませんでした。
一応公開されている部分は読みましたが、その先を読もうという気になれなかったのです。
何故かというと、やはり主人公タンネンベルクに魅力を感じない、思い入れることが出来ないからだと思います。

物語を書いたことがある方ならば判るかと思いますが、一次でも二次でもキャラクターを、特に主人公を造形するのはとても難しいことです。
設定を作り、それを実際に物語の中で動かす。書きたいことがあってもキャラクターが動かない時って、ほんとーに筆が進みません。
反面キャラクター、特に主人公が上手く動く時って、話それ自体が活き活きします。それくらい主人公って重要なものです。

一次小説も二次小説も、人気がある作品は主人公に必ず光るものというか、グッとくるものがあります。論理的には説明しづらいですが、魅力? 強い個性? そういうもので、それが光る時、文章の拙さや話の合理性、論理性を超越して、読者を掴んで離さないものだと思います。
逆にいうと、そういうものが無いといくら整合性がある話であっても、物語としては味気ないものになってしまうのかなと思います。タンネンベルクの小説はそういうのだと思いました。

銀英伝の転生物は数多いですが、多くの方がココアさんことヴァレンシュタインに強い魅力を見ていると思います。だから人気も凄いですし。

私的にこの小説以外でにじファンのおすすめ作品は、ゼロ魔のグラモン伯爵家の五男の物語です<やっぱ題名忘れました(^^;)
総合評価が高い順で検索するとすぐに見つかりますので、是非読んでみて下さい。原作を知らなくても十分面白い作品です。

冒険風ライダー(管理人) (05/31 23:15) 編集・削除

>トモさん
>  ヴァレンシュタインが説明責任を果たさなくても、グリーンヒル参謀長は有罪とされないと思います。なぜなら、グリーンヒル参謀長はヒラ参謀のヴァレンシュタインとは異なり、より上位の役職に就いているわけですから、「ヴァレンシュタインから進言を受けたが、自分は当時の状況や多くのスタッフからの報告、その他の要素をヴァレンシュタインの進言とは独立して総合的に考慮した結果、214条の発動に至りました」と主張すれば、ヴァレンシュタインが説明責任を果たさなくてもグリーンヒル参謀長の審判自体には大きな影響を与えないと思うからです。

ではその場合、グリーンヒル大将は一体どのような理由で214条発動を正当化するに至ったのでしょうか?
ヴァレンシュタインがその正当性を説明しない場合は、当然グリーンヒル大将にそれについての説明をすべき義務が発生するのですが、作中にそんな描写はないですし、そもそも38話の軍法会議におけるグリーンヒル大将は発言の描写すらなく名前しか出てきていない始末です。
さらに、作中のヴァレンシュタインの発言は「この発言が全てを決めたと思います」「おそらく敗北を覚悟したのでしょう」などという、軍法会議の帰趨を決するレベルのものとまで評されていたりします。
これらのことから考えると、グリーンヒル大将の正当化発言もまた、ヴァレンシュタインのそれをなぞったものでしかない可能性が濃厚(というより小説的な描写から考えればそれしかありえない)であり、ヴァレンシュタインの主張は当人のみならずグリーンヒル大将の有罪無罪をも左右するものであると言えます。
もしグリーンヒル大将が、ヴァレンシュタインとは全く違った「214条発動の緊急避難性」を主張していたのであれば、それに関する説明や描写が作中になければ変というものでしょう。
発言している人間がヴァレンシュタインだろうがグリーンヒル大将だろうが、ロボスの無能低能や陸戦部隊の危機程度のことが「214条発動の緊急避難性」など構成しえないという事実は全く変わりようがありませんし、無罪を勝ち取ること自体が茶番&八百長もいいところなのです。
私の主張は、発言者の【主体】ではなく、発言の【内容】が「214条発動の緊急避難性」を構成しえないというものなのですから、発言者が別人になってもそいつが無罪にならないことに変わりはないのですよ。

>  ヴァレンシュタインを214条がらみで助けた理由についてですが、上記した通りグリーンヒル参謀長を助けると自動的にヴァレンシュタインも無罪となるので、助ける理由というものがあってもなくても、結果的にヴァレンシュタインは助かってしまった。という事ではないかと思います。

上記の通り、グリーンヒル大将が無罪になった理由がヴァレンシュタインの発言とは別にあるというのであれば、その理由は本来作中で説明されて然るべきものです。
それがない中で作中の評価を鑑みれば、ヴァレンシュタインの発言が自分自身のみならずグリーンヒル大将の無罪をも勝ち取ったものであることは自明の理と言えるのではありませんか?

>  まずは1点目、管理人さんは、214条発動に伴う「悪しき判例」の発生を危惧なさっておられます。私もこのような「悪しき判例」が出来てしまったら軍の指揮系統などに甚大な悪影響を与えると思います。しかし、同盟軍にとって本当に「悪しき判例」なら、思い切って214条自体を撤廃もしくは発動要件を厳しくしてしまえばいいだけだと思います。むしろ214条のような「指揮官が精神的、肉体的な要因で指揮を執れない」と発動用件が明記されているのにもかかわらず、軍医の同意を不要としているような欠陥法など、ロボス元帥の処理も済んだことですので、これを機に撤廃してしてしまうよう働きかけるのもこの世界のシトレらしくていいかな?などと思ってます。

しかし214条って、38話の軍法会議が終わって以降は作中に名前すら出てこなくなりましたよ。
シトレも214条の問題を改革するそぶりすら全く見せていないですし。
それ自体が、作中における214条発動が「正当な理由として(シトレやヴァレンシュタインも含めて)誰もが認識していた」という証明になるのではないかと。

>  ひるがえってヴァレンシュタインの敵前交渉はどうだったかについて私見を述べさせて頂きますと、確かに同盟軍にとっては敵国の軍人であるキスリングを個人的な理由でオフレッサー達に引き渡した行為は問題かと思います。しかしながら、この交渉には時間稼ぎという目的も持っており、交渉の結果、全滅の危機に瀕していた上陸部隊の撤退の黙認を獲得できたのですから、ヴァレンシュタインの行為は賞賛されてもいいかと思います。
>  ヴァレンシュタインの外形だけを見れば、危険を冒して数人の捕虜と引き換えに上陸部隊の撤収までの貴重な時間を稼いだ。彼が同盟軍の将校として疑いをもたれるような言動が無かった事はバグダッシュ中佐、サアヤ大尉の両名が確認している(この2人ならこう報告するでしょう)のに加えて、その場にいた敵から銃撃を受け負傷した、ということになる以上、同盟側が問題視しないのは、むしろ自然なことかと思います。

これはどちらかと言えば、ヴァレンシュタインを「法的に」追い込むためにロボスや検察側が持ち出す事項にはなりえるという理由からあえて持ち出しています。
たとえ敵前交渉が時間稼ぎを目的としており、結果としてそれで多数の生命が救われたにしても、「法的に見れば」それが問題行為であることは疑いようもない事実です。
それに加えて、ヴァレンシュタインは亡命者であり、ローゼンリッターの過去の実例と照らし合わせることで、ヴァレンシュタインが帝国側と内通し裏切る意思を持っているのではないかという状況証拠や演出を行うことも構造的には充分可能です。
何よりも、キスリングを個人的感情から帝国に引き渡した事実は、法的のみならず政治的に見てさえも問題行為として取り上げられるべき事項です。
これらの構図を、ロボスや検察側がヴァレンシュタインに一矢報いるための法廷闘争戦略の一環として利用しないはずが【本来ならば】全くないはずでしょう。
特にロボスの場合は、自分の軍としての立場のみならず保身までもがかかっているのですから。
もちろん、ミハマ・サアヤやバグダッシュ、それにヴァレンシュタインに助けられたシェーンコップや陸戦部隊の面々は積極的にヴァレンシュタインを擁護してくれるでしょうが、法的な問題や亡命者に対する偏見、それにキスリングの件を鑑みれば、戦場における評価はともかく、軍法会議における法廷闘争戦略としては、かなり有利にヴァレンシュタインを追い込める武器として機能しえたのではないでしょうか。
そして、それを上官侮辱罪とも絡めてヴァレンシュタインの動機や正当性を崩す根拠としても活用すれば、本件である214条発動の問題でもヴァレンシュタインに有罪を下させることもできたかもしれないのです。
作中でも、検察官がヴァレンシュタインの動機面にケチをつけて勝訴への活路を求めようとしていましたよね。
上官侮辱罪もそうですが、それに利用できる道具が目の前に存在するのに、手をつけるどころかその存在に気づいてすらいないことの方がおかしいのです。
こういうことばかりやっているから、ヴァレンシュタインには原作知識などをはるかに超えた力を持つ「神(作者)の祝福」があるだの「神(作者)の奇跡」が乱発されているだのと評されてしまうのですけどね。

> 同盟側がなぜヴァレンシュタインを助け続けなくてはならないのかというご質問につきましては、本伝などを読み終わらないとまた妙な珍説を披露してしまいそうなので、あまり積極的に申し上げたくはないのですが、同盟側はヴァレンシュタインにまだ利用価値(原作知識に基づいた言動)を見出しているからだと思います。

同盟側がヴァレンシュタインに利用価値を見出すには、「伝説の17話」の自爆発言が最大最悪の障害となりますね。
アレって、同盟を明確に裏切る意思表示をヴァレンシュタイン自らが行っているも同然のシロモノなのですから。
同盟側にしてみれば、こんな人物、利用価値を見出すどころか完全無欠の敵そのものであり、放置しておく方が逆に危険なのです。
よくまああんな発言を行って殺されもせず罪に問われすらされずに済んだよなぁ、と私などは結構本気で考えるくらいなのですが。

>ykdrさん
> 一次小説も二次小説も、人気がある作品は主人公に必ず光るものというか、グッとくるものがあります。論理的には説明しづらいですが、魅力? 強い個性? そういうもので、それが光る時、文章の拙さや話の合理性、論理性を超越して、読者を掴んで離さないものだと思います。
> 逆にいうと、そういうものが無いといくら整合性がある話であっても、物語としては味気ないものになってしまうのかなと思います。タンネンベルクの小説はそういうのだと思いました。

私の場合、作品内で「聡明かつ有能なキャラクター」として設定されている登場人物は、それを常に実地で証明しなければならないと考えているんですよね。
政治思想を主張するキャラクターも、常にその正しさと一貫性を示さなければならないと考えていますし。
それが全く出来ていないから、創竜伝や薬師寺シリーズの主人公一派やヴァレンシュタインなどは徹底的に叩き潰され、逆に曲がりなりにもその道を歩んでいるタンネンベルクは肯定的な評価の対象となるわけで。
ただまあ、私のように考える人間はあまりいないのでしょうし、さらにそのことに執念を燃やす人間はさらに極少数派でしかないのだろうとは、他ならぬ私自身も自覚せざるをえないところではあるのですが(-_-;;)。
この辺りは、タナウツ本家に収録されている「創竜伝や薬師寺シリーズが何故読者受けするのか?」という議論にも通じるものがありそうですね。

http://www.tanautsu.net/

yama (06/01 19:55) 編集・削除

自分で納得のゆく作品を書いては見ないのですか?あなたの作品を読んでみたいと思います。

トモ (06/01 23:01) 編集・削除

>管理人さん
考察を読み興味が出て、亡命編の途中から読み出して、思ったより面白かったので、この小説の整合性を何とか取れないものかと奮戦してまいりましたが、なかなか一筋縄ではいかないものですね(苦笑)。ですが、もう少しあがいてみようかと思いますので、よろしければお付き合い頂ければ幸いです。

>ではその場合、グリーンヒル大将は一体どのような理由で214条発動を正当化するに至ったのでしょうか?
>ヴァレンシュタインがその正当性を説明しない場合は、当然グリーンヒル大将にそれについての説明をすべき義務が発生するのですが、作中にそんな描写はないで
>すし、そもそも38話の軍法会議におけるグリーンヒル大将は発言の描写すらなく名前しか出てきていない始末です。
>さらに、作中のヴァレンシュタインの発言は「この発言が全てを決めたと思います」「おそらく敗北を覚悟したのでしょう」などという、軍法会議の帰趨を決する
>レベルのものとまで評されていたりします。
>これらのことから考えると、グリーンヒル大将の正当化発言もまた、ヴァレンシュタインのそれをなぞったものでしかない可能性が濃厚(というより小説的な描写
>から考えればそれしかありえない)であり、ヴァレンシュタインの主張は当人のみならずグリーンヒル大将の有罪無罪をも左右するものであると言えます。
>もしグリーンヒル大将が、ヴァレンシュタインとは全く違った「214条発動の緊急避難性」を主張していたのであれば、それに関する説明や描写が作中になけれ
>ば変というものでしょう。
>発言している人間がヴァレンシュタインだろうがグリーンヒル大将だろうが、ロボスの無能低能や陸戦部隊の危機程度のことが「214条発動の緊急避難性」など
>構成しえないという事実は全く変わりようがありませんし、無罪を勝ち取ること自体が茶番&八百長もいいところなのです。
>私の主張は、発言者の【主体】ではなく、発言の【内容】が「214条発動の緊急避難性」を構成しえないというものなのですから、発言者が別人になってもそい
>つが無罪にならないことに変わりはないのですよ。

 まずは、下記のサアヤ大尉のこの発言から検討させて頂きます。

>「この発言が全てを決めたと思います」
>「おそらく敗北を覚悟したのでしょう」などという、軍法会議の帰趨を決するレベルのものとまで評されていたりします。

 ヴァレンシュタインは7回目の審理に呼び出されております。ヴァレンシュタインの審理が終了してすぐに214条発動を巡る軍事裁判において最重要被告ともいうべきなグリーンヒル大将の無罪判決が出ていることからも、審理全体を見てもかなり後半、終盤に近い審理だと思われます。
 検察官はこの裁判では発動者たるグリーンヒル大将について、すでに過去6回の審理の内のいずれかに出廷し、無罪が内定していることから、せめて進言者たるヴァレンシュタインに進言した罪について有罪と認めさせることでグリーンヒル大将に心理的圧迫を加えようとしたが、ヴァレンシュタインに言を左右にされて翻弄されて、明白に有罪と認めさせることが出来ず、グリーンヒルに心理的圧迫をかけるという法廷戦術が実行できなくなったとも考えることも出来ます。

>「おそらく敗北を覚悟したのでしょう」

 というサアヤ大尉の所感は

> 「ロボス元帥に軍を率いる資格など有りません。それを認めればロボス元帥はこれからも自分の野心のために犠牲者を増やし続けるでしょう。第二百十四条を
>進言したことは間違っていなかったと思っています」

 とのヴァレンシュタインの発言を聞き、検察官は彼がどうあっても進言したことに対しての正当性を撤廃しないと確信し、彼のグリーンヒル大将に対する、最後の法廷戦術は費えてしまったので、「敗北を覚悟した」と感じたという見方もできます。
 さらに

>「この発言が全てを決めたと思います」

 という所感は、ヴァレンシュタインの発言により、検察官は想定していた法廷戦術が取れなくなり、おそらく終盤であったであろう214条の審理の行方は事実上、グリーンヒル大将の無罪とり、彼の無罪に付随してヴァレンシュタインの無罪と決定してしまった。
 その意味で、「この発言が全てを決めたと思います」というサアヤ大尉の感想が浮かび上がってきたのだと思います。

 また、私はこの一連のサアヤ大尉の所感はあくまでも、彼女の個人的な見解だと感じております。私はサアヤ大尉の所感と実際の裁判の進展はもう少し違ったのではないかと疑っております。なぜならサアヤ大尉は、ことヴァレンシュタインの事になると分別が疎かになるということは管理人さんの考察によっても明らかですので。

>ではその場合、グリーンヒル大将は一体どのような理由で214条発動を正当化するに至ったのでしょうか?
>ヴァレンシュタインがその正当性を説明しない場合は、当然グリーンヒル大将にそれについての説明をすべき義務が発生するのですが、作中にそんな描写はないで
>すし、そもそも38話の軍法会議におけるグリーンヒル大将は発言の描写すらなく名前しか出てきていない始末です。

 グリーンヒル大将がどのような主張をしたのかは、明示的に描写がない以上、私には正直に言って分かりません(ある程度予想は出来ますが)。しかし同じように明示的に描写がない以上、グリーンヒル大将がヴァレンシュタインと同じ様なことを主張したという解釈の他、いくつかの解釈が可能だと思います。
  
 私は視点を変えてグリーンヒル大将が214条発動を正当化した理由よりもまず、グリーンヒル大将が無罪になった理由を考えてみたいと思います。
 審理過程はその一切の描写は割愛されていますが、グリーンヒル大将は無罪となったと記述されていることを踏まえると、①「214条発動の緊急避難性」を構成すると判断するに足る証言をした、または②ロボス排除という高度な政治的意図(この事件を奇貨としたトリューニヒトによって仕組まれた)によって、本来なら214条発動の緊急避難性」を構成すると認められないような証言でも、シトレ判士長によって無罪判決がくだされたという二つが考えられます。
 
 管理人さんと同じように私も内心、グリーンヒル大将は基本的にはヴァレンシュタインと似たような主張をしたのではないか(もっともヴァレンシュタインの主張よりももっと正当性を前面に押し出したとは思いますが)と思います。しかし、進言者ならまだしも、実際の発動者であり、高度な軍事的判断を要求される参謀長という役職を鑑みても、それだけではまだ足りないと思います。にもかかわらずグリーンヒル大将が無罪になったのは、足りない部分を補って余りある高度な政治的意思が働いたのではないかと思います。

 そもそも、この214条を巡る裁判自体そのものがロボスを政治的に抹殺して、シトレ体制を同盟軍に確立するための一種の政治ショーでだったという意味で、私は茶番&八百長だと思います。ロボスとライバル関係にあるシトレが判士長になるという所からして、公正な軍事裁判が行われるとは最初から期待できないのですから。
 
 私の結論としては「214条発動の緊急避難性」を構成すると判断するには十分な証言とは言えないが、ロボス排除という高度な政治的意図が働いたため、グリーンヒル大将はその(欺瞞的な)正当性が認められて無罪となり、ついでにヴァレンシュタインも無罪となった、というものです。かなり危ういとは思いますが整合性は保てるのではないかと思います。

>私の主張は、発言者の【主体】ではなく、発言の【内容】が「214条発動の緊急避難性」を構成しえないというものなのですから、発言者が別人になってもそい
>つが無罪にならないことに変わりはないのですよ。

 グリーンヒル大将、ヴァレンシュタイン両名の発言の内容が積極的に「214条発動の緊急避難性」を構成しえないという所までは、私も同感です。
 その上で申し上げさせて頂くと、ヴァレンシュタインの発言内容が、彼が無罪になった理由にするのに不適当であれば、むしろ真の渦中の人であるべきグリーンヒル大将に焦点をおいてみれば、辛うじてヴァレンシュタインが無罪になった件についての合理的な理由が導き出せるのではないか?というのが私の立場であり、不十分ながらそういった理由を書かせて頂きました。

>上記の通り、グリーンヒル大将が無罪になった理由がヴァレンシュタインの発言とは別にあるというのであれば、その理由は本来作中で説明されて然るべきもの
>です。
>それがない中で作中の評価を鑑みれば、ヴァレンシュタインの発言が自分自身のみならずグリーンヒル大将の無罪をも勝ち取ったものであることは自明の理と言
>えるのではありませんか?

 「その理由は本来作中で説明されて然るべきもの」という御意見には私も同感です。ですが、現実として説明されていないということは、多様な解釈が読者によって許されるということでもあるのではないでしょうか。
 これまで書かせて頂いた私の文章では、作中での描写がないことを最大限利用して、かなり我田引水がすぎる推論を行ったとは思いますが、私が考えるグリーンヒル大将が無罪になった理由はこれまで書いてきた通りでありますので、ヴァレンシュタインの発言が自身とともに、グリーンヒル大将の無罪を勝ち取ったものであるとされる管理人さんのご主張とはまた違った可能性の提示が出来たのではないかと思います。

>これはどちらかと言えば、ヴァレンシュタインを「法的に」追い込むためにロボスや検察側が持ち出す事項にはなりえるという理由からあえて持ち出しています。
>たとえ敵前交渉が時間稼ぎを目的としており、結果としてそれで多数の生命が救われたにしても、「法的に見れば」それが問題行為であることは疑いようもない事実です。
>それに加えて、ヴァレンシュタインは亡命者であり、ローゼンリッターの過去の実例と照らし合わせることで、ヴァレンシュタインが帝国側と内通し裏切る意思を持っているのではない
>かという状況証拠や演出を行うことも構造的には充分可能です。
>何よりも、キスリングを個人的感情から帝国に引き渡した事実は、法的のみならず政治的に見てさえも問題行為として取り上げられるべき事項です。
>これらの構図を、ロボスや検察側がヴァレンシュタインに一矢報いるための法廷闘争戦略の一環として利用しないはずが【本来ならば】全くないはずでしょう。
>特にロボスの場合は、自分の軍としての立場のみならず保身までもがかかっているのですから。
>もちろん、ミハマ・サアヤやバグダッシュ、それにヴァレンシュタインに助けられたシェーンコップや陸戦部隊の面々は積極的にヴァレンシュタインを擁護してくれるで
>しょうが、法的な問題や亡命者に対する偏見、それにキスリングの件を鑑みれば、戦場における評価はともかく、軍法会議における法廷闘争戦略としては、かなり有利に
>ヴァレンシュタインを追い込める武器として機能しえたのではないでしょうか。
>そして、それを上官侮辱罪とも絡めてヴァレンシュタインの動機や正当性を崩す根拠としても活用すれば、本件である214条発動の問題でもヴァレンシュタインに有罪
>を下させることもできたかもしれないのです。
>作中でも、検察官がヴァレンシュタインの動機面にケチをつけて勝訴への活路を求めようとしていましたよね。
>上官侮辱罪もそうですが、それに利用できる道具が目の前に存在するのに、手をつけるどころかその存在に気づいてすらいないことの方がおかしいのです。
>こういうことばかりやっているから、ヴァレンシュタインには原作知識などをはるかに超えた力を持つ「神(作者)の祝福」があるだの「神(作者)の奇跡」が乱発さ
>れているだのと評されてしまうのですけどね。

 なるほど、承知いたしました。少々論点について誤解していたようです。申し訳ありません。
 ですが、ロボスや検察側が持ち出す事項になりえるのかどうか?という点についてはやや疑問を感じます。
 ロボスや検察側はキスリングがヴァレンシュタインの友人であることを突き止めるのは、そもそも極めて困難だと思うからです。
 ヴァレンシュタインを二重スパイのように仕立て上げるのは、確かに理論的には可能かと思います。しかし、当時の状況を思い出してみれば、建軍以来、同盟軍が初めて足を踏み入れたイゼルローン要塞内の出来事であり、しかも撤退戦という軍事行動の中でも最も困難な行動を実施中であり、恐らく極めて錯綜した状況の中で行われたヴァレンシュタインの言動の状況証拠を集め、しかもロボス達の都合のいいように改竄するとするのは、現実的な方法ではないと考えるからです。
 むしろ、裁判官がそのような状況証拠を集めることの困難な状況を理解していれば、ヴァレンシュタインを二重スパイの容疑で起訴するのということは、上陸部隊の撤収の為の貴重な時間を稼いだ功労者(しかも名誉の負傷を負っています)に対するロボス達の難癖だと思われ、かえって裁判長(判士長)の心象を悪くするだけかと思います。
 つまり、ロボス達はヴァレンシュタインの一連の言動を利用しなかったのでは無く、利用できなかったのだと私は考えます。
 この件に限定して申し上げれば、「神(作者)の祝福」は想定しなくても十分に説明が付く事柄かと思います。

>同盟側がヴァレンシュタインに利用価値を見出すには、「伝説の17話」の自爆発言が最大最悪の障害となりますね。
>アレって、同盟を明確に裏切る意思表示をヴァレンシュタイン自らが行っているも同然のシロモノなのですから。
>同盟側にしてみれば、こんな人物、利用価値を見出すどころか完全無欠の敵そのものであり、放置しておく方が逆に危険なのです。
>よくまああんな発言を行って殺されもせず罪に問われすらされずに済んだよなぁ、と私などは結構本気で考えるくらいなのですが。

私も本気で管理人さんと同じことを考えました(笑)
この小説って読んでいて感じたんですが、オリジナルキャラクターのカリカチュアされた言動などにライトノベルの影響を色濃く感じます。
 主人公ヴァレンシュタインの人物造形も、古くは『スレイヤーズ』のリナ・インバースや、『涼宮ハルヒの憂鬱』の涼宮ハルヒなどの性格に近しいものを感じますが、管理人さんはいかがでしょうか?

 あと少し愚痴というか小さな悩みを告白したいと思います。
 オリジナルキャラクターのサアヤ大尉なのですが、私はサアヤという名前を見ると、つい数年前に一般国民になられたやんごとない女性を思い出してしまって、少々
変な気持ちになります。具体的に言えば、サアヤ大尉の脳内イメージがやんごとない女性に固定されそうで困っております・・・

S.K (06/02 02:04) 編集・削除

>自分で納得のゆく作品を書いては見ないのですか?
>あなたの作品を読んでみたいと思います。

なんだか「理想のフォーム思い描いて適切に選手に指導
できる二流アスリートのコーチや監督」というのは
いてはいけないみたいな印象の文面ですね、失礼ですが。

>サアヤ大尉の所感

あの女性士官、仮にヴァレンシュタインが同盟議会ビル
の屋上のフェンスに屹立して全裸で高笑いを始めても
「なんて男らしい」って言いそうな人じゃないですか。
司法裁判における「親族の証言」よりまだアテに
ならないと思いますよ。

>多様な解釈が読者によって許されるということでもあるのではないでしょうか。

ではグリーンヒル大将もロボス元帥に対する能力・人格
的攻撃や法廷への嘲弄によって無罪を勝ち取ったので
しょうか?
「酷く原作を莫迦にした展開だなあ」と思いますが
「そう解釈する余地はある」、そういう事ですよね?

>ロボスや検察側はキスリングがヴァレンシュタインの友人であることを突き止めるのは、そもそも極めて困難だと思うからです。

「ヴァレンシュタイン参謀はどのような基準で解放する
捕虜を選別しましたか?例えばギュンター・キスリング
少将などの現場指揮官を確保して帰還されれば同盟に
情報・交渉で大いに益する展開が望めたと思うのですが」
という疑問には果たしてどういう整合性ある回答がある
のでしょう?

>むしろ、裁判官がそのような状況証拠を集めることの
>困難な状況を理解していれば、
>ヴァレンシュタインを二重スパイの容疑で起訴するのということは、
>上陸部隊の撤収の為の貴重な時間を稼いだ功労者
>(しかも名誉の負傷を負っています)に対する
>ロボス達の難癖だと思われ、かえって裁判長
>(判士長)の心象を悪くするだけかと思います。
>つまり、ロボス達はヴァレンシュタインの一連の
>言動を利用しなかったのでは無く、
>利用できなかったのだと私は考えます。
>この件に限定して申し上げれば、「神(作者)の
>祝福」は想定しなくても十分に説明が付く事柄かと
>思います。

一応ロボスは「最小限の犠牲で混戦から脱出する」と
指令しています。
そこに214条で横槍を入れてロボスの軍部内および
社会的地位と信頼を剥奪した首謀者の
ヴァレンシュタインは「何もかも首尾よく都合良く事を
運び、その道理を説明」できて当たり前ではないですか。
なら僅かでもヴァレンシュタインに瑕瑾があればロボス
にはそれを言い立て公正に裁量してもらう権利と必要が
あるのではないですか?

>この小説って読んでいて感じたんですが、オリジナルキャラクターのカリカチュアされた言動などにライトノベルの影響を色濃く感じます。

個人的にはむしろ原作登場人物の無茶な改変や無能化が
悲しいです。

横槍失礼いたしました。

ご高説に感服いたしました (06/02 11:37) 編集・削除

管理人様こんにちは。
TBより飛んできました。
管理人様の考察、ご高説には感服いたしました。
コメントでのやり取り、議論の深さには正直ついていけません。
ですので、素朴で簡単な感想をいわせてください。

亡命編への長期間の罵倒行為お疲れ様でございます。

『主人公がやっている(原作キャラへの罵倒、無能劣化呼ばわり行為など)から、管理人様自身がやってもいいだろう』
との主張を手を変え品を変え、難解な言い回しで繰り返す知識、文章力には脱帽です。

結局やっていることは、亡命編主人公への『近親憎悪』、『同族嫌悪』による罵倒でしょ。

現実世界の住人である管理人様が『二次創作の主人公』に対してここまで粘着する必要があるのか……
エーリッヒさんも厄介な人物に見初められましたね。

>主人公の有能性と人格的魅力(爆)をこんな形でしか描けない、というのは、作品および作者としての限界を示すものでもあると言えるのではないでしょうか?

主人公を『管理人とその考察』、作品および作者を『ブログと管理人』
に置き換えると『全くの正論であること』に脱帽してしまいます。

誤字脱字修正しました。

Jeri (06/02 15:48) 編集・削除

「バレンシュタイン伝」をまともに読んでいないので、一般論として言わせて下さい。

管理人さんが、他所様の二次創作について「考察」することの是非については、これ以上何も言うつもりはないのですが、私もストーリーの枝葉末節に対する議論にはついていけないものを感じました。

>作品内で「聡明かつ有能なキャラクター」として設定されている登場人物は、それを常に実地で証明しなければならない

理論性や合理性は、「ある程度」は必要だと私も思います。
でも、それを第一に添えて、最優先事項として物語を書いた結果、少なからぬ割合の読者から、「面白くない」「主人公に魅力を感じない」と思われてしまったら、本末転倒ではないでしょうか?
元となる一次作品自体が、大人の観賞に耐える非常に完成度の高い作品であるなら、そこから派生する二次創作にも理論性や合理性を持たせることも可能だと思いますが、こう言っちゃなんですけど、銀英伝はラノベだし、あのラインハルトが名君で、あのロイエンタールが名将であるという設定になっている話ですよ?
そういう世界観の中で、「政治思想の一貫性」など追求する方が無理があるのではないでしょうか。
確かに、全く矛盾点を無視したご都合主義的な話も違和感を覚えますが、まず理論性、合理性ありきで書くと、銀英伝の場合、必ずどこかで行き詰まります。
銀英の二次創作の場合、理論性の追求は、ある程度のところまででストップして適当に誤魔化しておかないと、結局話が進まなくなったり、面白みや魅力に欠ける話になってしまうのではないでしょうか。
少なくとも私は、管理人さんのように理論性や合理性にこだわってしまうと、全くキャラが動かなくなってしまいます。
二次創作なんて、所詮書き手の自己満足だし、萌えどころの消化先だと思ってますんで。
管理人さんは、ラインハルトみたいな人が職場の上司だったら嬉しいですか?
私は嫌です。(笑
でも、銀英伝の中では「ラインハルトは名君であり、理想的な君主である」ということになっているのですから、その前提を崩した二次ではない限り、そういうこととして書くしかないです。
自分でも書いていて途中でおかしいと思っても、そこの部分はあえて思考停止しないと前に進みません。
整合性は確かに必要ですが、程々のところで止めておかないと、少なくとも銀英伝のような作品の二次は完結できません。

冒険風ライダー(管理人) (06/02 17:05) 編集・削除

>トモさん
>  検察官はこの裁判では発動者たるグリーンヒル大将について、すでに過去6回の審理の内のいずれかに出廷し、無罪が内定していることから、せめて進言者たるヴァレンシュタインに進言した罪について有罪と認めさせることでグリーンヒル大将に心理的圧迫を加えようとしたが、ヴァレンシュタインに言を左右にされて翻弄されて、明白に有罪と認めさせることが出来ず、グリーンヒルに心理的圧迫をかけるという法廷戦術が実行できなくなったとも考えることも出来ます。

これは事実関係が異なりますね。
ヴァレンシュタインが臨んだ7回目の審理時点では、まだグリーンヒル大将もロボスも軍法会議における証言を一切行っておりません。
こんな記述もあるわけですし↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/38/
> もうすぐ地下の大会議室で軍法会議が始まります。今日で七回目ですが今回はヴァレンシュタイン大佐が証言を求められています。第三回では私も証言を求められました。
>
> 残りはグリーンヒル大将とロボス元帥だけです。軍法会議も終わりが近づいています。私は今回、傍聴席で裁判の様子を見る事にしました。ヴァレンシュタイン大佐の宣誓が始まります。緊張している様子は有りません、表情はとても穏やかです。

これから考えると、軍法会議における証言の順番は

各種証人 → ヴァレンシュタイン(被告) → グリーンヒル(被告) → ロボス(原告) → シトレ(判士長・判決)

というのが実態だったでしょう。
よって、ヴァレンシュタインの証言の時点では、まだグリーンヒル大将の有罪無罪の動向なんて何も決まっていないどころか始まってすらもいないのですよ。
反論の前提条件自体が根本的に間違っているのではないかと。

また、検察官が「グリーンヒルに心理的圧迫をかけるという法廷戦術」を行うつもりだったのであれば、それこそヴァレンシュタインのロボス&フォーク評について「そんなものは214条発動の緊急避難性を構成しえない」として退け、執拗に法的根拠を求め続けるというスタンスを取れば良かったのではないですか?
何度も言っていますが、この軍法会議で問われているのはロボスの総司令官としての資質などではなく、あくまでも「214条発動の是非」でしかないのです。
第6次イゼルローン要塞攻防戦の推移を見ても、当時の同盟軍に全軍瓦解レベルの危機的状況があったわけでもなければ、ロボスに重度の精神異常や重大な軍規違反が認められたわけでもありません。
その点を突いて、ヴァレンシュタインが主張する「214条発動の正当性」を覆してしまえば、ヴァレンシュタインのみならずグリーンヒル大将にも充分すぎるほどの心理的圧迫が加えられたであろうことは確実です。
何なら、「そんな主張を214条発動の正当性として認めてしまったら、今後の軍の運用や指揮系統にも重大な支障をきたし、最悪は軍事クーデターを容認する法的根拠として使われることになりかねない」と主張しても良いでしょう。
一度確定した判例から十二分に想定されるべき事態でもあるのですし。
法的な観点から見た諸々の問題点を鑑みても、単純に「ロボスや検察側の勝訴を勝ち取るため」という目先の目的から言っても、むしろそういう「ひたすら法的な正当性に拘ったガチガチの法廷戦術」を検察側が取らない方が変だと思うのですけどね。

>  また、私はこの一連のサアヤ大尉の所感はあくまでも、彼女の個人的な見解だと感じております。私はサアヤ大尉の所感と実際の裁判の進展はもう少し違ったのではないかと疑っております。なぜならサアヤ大尉は、ことヴァレンシュタインの事になると分別が疎かになるということは管理人さんの考察によっても明らかですので。

ミハマ・サアヤの性格や傾向については全く仰る通りなのですが、ただこの発言の場面に限らず、「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」ではキャラクター個人の一人称的な視点に基づいて物語が綴られていくという性格上、特定人物の主張が作者の考えや作品全体の傾向などの代弁をしている、といった要素が少なからずあったりするんですよね。
件のミハマ・サアヤのモノローグでも、後で無罪判決が下る描写が展開されていたことを鑑みると、作者や作品的には、ミハマ・サアヤの考え方こそが軍法会議における一般的な評価でもあることを明示する意図に基づいて作られたものなのではないかと。
まあ、一人称形式の小説記述は、「アレは作品として設定したキャラクター個人の主義主張なのであって、作者の俺の本心を代弁したものではない」という【逃げ】がいつでも打てるという便利な特性があるので、ミハマ・サアヤのモノローグもその一環である可能性は決して少なくないでしょうけど。
我らが田中芳樹御大も、作家としての責任回避が目的なのか、最近は一人称形式を好んで使用するようになりましたからねぇ(苦笑)。

>  私の結論としては「214条発動の緊急避難性」を構成すると判断するには十分な証言とは言えないが、ロボス排除という高度な政治的意図が働いたため、グリーンヒル大将はその(欺瞞的な)正当性が認められて無罪となり、ついでにヴァレンシュタインも無罪となった、というものです。かなり危ういとは思いますが整合性は保てるのではないかと思います。

シトレやトリューニヒトがロボスを排除する意向だったというのであれば、その舞台をよりによって214条発動の軍法会議に据える必要は全くないのではありませんか?
別に214条発動の件がなくても、ロボスが陸戦部隊に対し悪戯に犠牲を強いて何らかの軍事的成果を挙げる見込みすら構築しえなかった、という事実は「ロボス更迭」の充分な大義名分となりえます。
214条発動の件とは別に軍法会議なり査問会なりを開廷し、それこそロボスの無能低能や総司令官としての資質を存分に問えば、それだけで目的は充分に達成できるのです。
この場合、ロボスは「原告」ではなく「被告」という、軍法会議の席上ではさらに不利な立場に立たされることになるのですし。
政治的のみならず法的な要件をも充分に満たすことができるその選択肢を投げ捨ててまで、何故214条発動の件にそこまで拘らなければならないのでしょうか?
そもそもヴァレンシュタイン自身、当初はその方向でロボスを排除する方針であったことを作中で披露してもいたのですが↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/26/
> 問題は撤退作戦だ。イゼルローン要塞から陸戦隊をどうやって撤収させるか……。いっそ無視するという手もある。犠牲を出させ、その責をロボスに問う……。イゼルローン要塞に陸戦隊を送り込んだことを功績とせず見殺しにしたことを責める……。

こんな常道的な選択肢、シトレやトリューニヒトだって充分に考えることが可能でしょう。
むしろ、214条発動などというヴァレンシュタインの言動の方があらゆる面で異常だったわけで。
それどころか、ヴァレンシュタインの愚劣な言動と前科の数々をシトレは充分に承知だったはずなのですから、いっそ214条発動の件を利用してヴァレンシュタインを排除した方が「厄介者の始末」という観点から見てさえも最良の選択となりえるのですよ。
ロボスの排除もそれとは別に行えるわけなのですしね。
これから考えると、作中における軍法会議の判決に見られる茶番&八百長ぶりは、ロボス排除以上に「ヴァレンシュタインを助ける」ことそれ自体が最優先の目的だった、としか言いようがないわけです。
もう一方の当事者であるグリーンヒル大将を助けるなんて、作品的にもストーリー上でもまるで必然性がないのですから。
こんな意味不明すぎる流れで、しかもヴァレンシュタインの能力や原作知識とも全く無関係な推移を辿っている中での無罪判決というのは、まさに「神(作者)の奇跡」以外の何物でもないのではないかと。

>  ヴァレンシュタインを二重スパイのように仕立て上げるのは、確かに理論的には可能かと思います。しかし、当時の状況を思い出してみれば、建軍以来、同盟軍が初めて足を踏み入れたイゼルローン要塞内の出来事であり、しかも撤退戦という軍事行動の中でも最も困難な行動を実施中であり、恐らく極めて錯綜した状況の中で行われたヴァレンシュタインの言動の状況証拠を集め、しかもロボス達の都合のいいように改竄するとするのは、現実的な方法ではないと考えるからです。
>  むしろ、裁判官がそのような状況証拠を集めることの困難な状況を理解していれば、ヴァレンシュタインを二重スパイの容疑で起訴するのということは、上陸部隊の撤収の為の貴重な時間を稼いだ功労者(しかも名誉の負傷を負っています)に対するロボス達の難癖だと思われ、かえって裁判長(判士長)の心象を悪くするだけかと思います。
>  つまり、ロボス達はヴァレンシュタインの一連の言動を利用しなかったのでは無く、利用できなかったのだと私は考えます。

この場合、ロボスや検察側が取るべき法廷戦術としては「表層的な事象に基づいて法的な問題を問う」というスタンスこそが最良の手段です。
上層部に無断で敵との交渉を始めたのは問題ではないのか?
敵側に軍人、それもそこそこの地位にある士官クラスの人間を帝国に帰してしまったのはどういう了見なのか?
その際、同盟側の機密を渡したりするようなことはなかったのか?
そういった「表層的に分かる簡単な事実と邪推に基づいた問いかけ」を行い、まずは相手方の反応を伺うのが、この手の裁判における検察側が取るべきスタンダードな手法というものです。
これらの問いかけにある事実関係を相手に認めさせる、というだけでも、裁判における審議では検察側にかなり有利に作用します。
ここで被告側が事実関係を認める、ということは「それらの行動が(やむをえない事情があったとはいえ基本的には)違反行為である」ということを認めてしまうことにも繋がるのですから。
すくなくとも「情状酌量の余地はあるが有罪には値する」という状況に持っていくことは充分に可能です。
その上でヴァレンシュタイン側が「それによって陸戦部隊撤退の時間が稼げた」的なものを掲げたとしても、それは「情状酌量」の部分で勘案されるべき事項にしかなりえないのです。
考察本文でも述べている「裁判の場における『政治的結果』というのは、自分の罪を認めた上での情状酌量を求めるためのものでしかありえない」というのはそういうことなのですよ。
もちろん、「情状酌量」が認められることによって「有罪だけど功績を鑑みて罪には問わないOR処罰は免除する」という判決が下ることはありえますが、政治的結果を前面に押し立てた正当性の主張というのはその辺りまでが限界なのでしてね。
実際問題、違反行為が功績によって免罪され、さらには讃えられるべき功績のひとつとしてまで数えられるようになれば、逆に功績を挙げるために違反行為をやらかす人間を大量発生させかねないのですから。
法の問題を考える時は、現在争われている事案だけでなく、今後の影響についても考えていかなければならないのです。

> この小説って読んでいて感じたんですが、オリジナルキャラクターのカリカチュアされた言動などにライトノベルの影響を色濃く感じます。
>  主人公ヴァレンシュタインの人物造形も、古くは『スレイヤーズ』のリナ・インバースや、『涼宮ハルヒの憂鬱』の涼宮ハルヒなどの性格に近しいものを感じますが、管理人さんはいかがでしょうか?

その辺りの問題については、私も創竜伝の竜堂兄弟や薬師寺シリーズの薬師寺涼子辺りをモチーフにしてヴァレンシュタインというキャラクターを造形したのではないかと過去に述べていたりします。
作者氏のHNである「azuraiiru」という名前自体も、アルスラーン戦記に登場するキシュワードの鷹である「告死天使(アズライール)」から取ったものではないかと推察されるところがあり、銀英伝以外の田中作品を作者氏が読んでいても不思議ではないのではないかと思われますし。
薬師寺涼子の元ネタのひとりがリナ・インバースであり、涼宮ハルヒの性格が薬師寺涼子とよく似ていると巷では言われていることを考えると、私もトモさんも結構近いことを考えていることになるでしょうか。

ただ、その手の性格設定および爽快な発言の類は、元来「卓越した戦闘能力」や巨大な権力などといった「力のバックアップ」によって守られているのが常なのですが、ヴァレンシュタインの一体どこにそんなものがあるのかは正直かなり疑問ではありますね。
銀英伝に登場する門閥貴族達でさえ、ゴールデンバウム王朝および門閥貴族体制に基づいた権力・財力・暴力によって守られているからこそ、ああいう好き勝手も可能となるわけで。
ヴァレンシュタインは「本編」でさえ一平民でしかなく、「亡命編」に至っては「【スパイ容疑がかけられた】亡命者」などという、ビュコックやシェーンコップよりも条件的には悪いスタート地点から始まっているのに、あれだけのことをやらかして許されなければならない理由が一体どこにあったというのでしょうか?
この辺りの怪奇現象もまた「神(作者)の奇跡」の産物だよなぁ、とは思わざるをえないところで(苦笑)。

http://www.tanautsu.net/

ご高説に感服いたしました (06/02 17:23) 編集・削除

管理人様こんばんは。
たびたびの書き込み失礼いたします。

●管理人様のコメントより抜粋(順不同適当に要約しました)
>「作品で【有能な存在】であると作者が設定したキャラクターが、その設定にふさわしい言動をきちんと披露できているのか?」ということを主軸に据えて論じるようにしています。
>エンターテイメント作品に限ったことではありませんが、有能と自称する人達は、常にそれ相応の有能性を自ら示し、自分の実力を周囲に認めさせる必要がありますし、そのための努力も常に行わなければならないでしょう。
>それが出来ない人間は、周囲から嘲笑され潰されても文句は言えないのです。
>私は小説批評どころか、現実の田中芳樹や「と学会」の面々に対してすら同じように接してきたのですから、これについての一貫性はそれなりにあるものと自負しています。

管理人様の批評姿勢などの是非については管理人様のご自由でありますが、

現実の田中芳樹や「と学会」はプロであり、職業人であるところの言動・作品に対しての批評と、
アマチュアである『にじふぁんのファンフィクションである亡命編』に対しての批評(という名の罵倒行為)は、
一貫性があると自負している。

管理人様の自負なんかは、まさしくどうでもよいのですが、
要するに、間違いなく『無償のファンフィクション』に対するいじめですよね。

6月3日追記
重大な読み落としがありましたので追記します。

●管理人様のコメントに対する返事より
>私は「亡命編」におけるヴァレンシュタインの言動を徹底的に叩き潰すことを決意するに至り、それが今回の考察にまで繋がったわけです。

『ファンフィクション』に対するいじめでもなく、
亡命編への批評でもなく、この考察も何もかもすべてが

『二次創作のキャラクター』であるエーリッヒ・ヴァレンシュタインへの
陰湿な『ストーカー』だったのですね。

本当に長期間にわたる粘着ストーカー行為には脱帽します。
何もかも前提がストーカー行為のためであれば、管理人様の蛇のような情念に合点がゆきます。
しかし、二次創作にストーカーする管理人様とは、本当に驚きました。

トモ (06/02 23:09) 編集・削除

>S.Kさん
はじめまして
宛先をお書きになっていらっしゃらないのですが、以下の文からはトモに宛てたものと思われますので少々弁明させて頂きます

>>サアヤ大尉の所感
>あの女性士官、仮にヴァレンシュタインが同盟議会ビル
>の屋上のフェンスに屹立して全裸で高笑いを始めても
>「なんて男らしい」って言いそうな人じゃないですか。
>司法裁判における「親族の証言」よりまだアテに
>ならないと思いますよ。
そうですね。私も同感です。

>>多様な解釈が読者によって許されるということでもあるのではないでしょうか。
>ではグリーンヒル大将もロボス元帥に対する能力・人格的攻撃や法廷への嘲弄によって無罪を勝ち取ったのでしょうか?
>酷く原作を莫迦にした展開だなあ」と思いますが「そう解釈する余地はある」、そういう事ですよね?
そういう事です。
ただ私はグリーンヒルの人物造形は、私の受け取り方ですと善良な中間管理職という印象がございますので、他の方はともかくとして私は他の解釈を取らせて頂きます(整合性を取るのが難しそうですので)。

>>ロボスや検察側はキスリングがヴァレンシュタインの友人であることを突き止めるのは、そもそも極めて困難だと思うからです。
>「ヴァレンシュタイン参謀はどのような基準で解放する捕虜を選別しましたか?例えばギュンター・キスリング
>少将などの現場指揮官を確保して帰還されれば同盟に情報・交渉で大いに益する展開が望めたと思うのですが」
>という疑問には果たしてどういう整合性ある回答があるのでしょう?
  例えばこのような回答はいかがでしょうか?

 「小官が上陸部隊撤収の支援にイゼルローン要塞に赴きましたところ、ローゼンリッターの奮戦により局地的優勢を確立しておりましたが、オフレッサー率いる逆襲部隊に蹂躙されるのは時間の問題でした。上陸部隊壊滅を回避するために捕虜の返還を名目に時間稼ぎを行おうとしましたが、そもそもオフレッサーにとっては捕虜全員の奪還は生死を問わなければ十分可能でありました。そのことを認識している人間を相手にする以上、キスリングだけを返還しなければ相手の不興を買い交渉決裂は必至であり、従って捕虜を返還するなら全員でなければならないと判断しました。
 キスリングという高価値な情報を所有している可能性を持つ捕虜を手放したことは、小官にとって大変不本意ではありましたが、1万人近い戦友を死地に追いやるか、俘虜の憂き目に会わせる事(当然この場合、同盟軍の高級士官が敵の手に渡ることを意味します)と比較考量した結果、捕虜全員の返還しかないと判断致しました。従って個々の捕虜に対する選別基準というものはありません」

あと、当時のキスリングは少佐だったと思います。

>>むしろ、裁判官がそのような状況証拠を集めることの困難な状況を理解していれば、ヴァレンシュタインを二重スパイの容疑で起訴するのということは、
>>上陸部隊の撤収の為の貴重な時間を稼いだ功労者(しかも名誉の負傷を負っています)に対するロボス達の難癖だと思われ、かえって裁判長(判士長)
>>の心象を悪くするだけかと思います。つまり、ロボス達はヴァレンシュタインの一連の言動を利用しなかったのでは無く、利用できなかったのだと私は考
>>えます。この件に限定して申し上げれば、「神(作者)の祝福」は想定しなくても十分に説明が付く事柄かと思います。

>一応ロボスは「最小限の犠牲で混戦から脱出する」と指令しています。
>そこに214条で横槍を入れてロボスの軍部内および社会的地位と信頼を剥奪した首謀者のヴァレンシュタインは「何もかも首尾よく都合良く事を運び、その
>道理を説明」できて当たり前ではないですか。
>なら僅かでもヴァレンシュタインに瑕瑾があればロボスにはそれを言い立て公正に裁量してもらう権利と必要があるのではないですか?
 私の主張はイゼルローン要塞での一連のヴァレンシュタインの言動についての瑕瑾はそもそも違法とまでは言えないという事と、公正に裁量してもらうためにロボス・検察官側が持ち出してくるであろう状況証拠が果たして集められるものか疑問である、というものです。
 確かにロボスには裁判に置いて公正に裁量してもらう権利と必要があることは同意しますが、イゼルローン要塞でのヴァレンシュタインの一連の言動に限定する
ならロボス側が主張しても、それが受け入れられるか疑問に思っております(なぜそう思うかは、お手数ですが私の過去の書き込みをお読み下さい)。
 
 214条裁判の論点については投了させて頂きたいのですが、こちらの論点はあくまでもイゼルローン要塞でのヴァレンシュタインの言動は違法かどうかについての論点であり、かつそれが法廷戦術として有効な武器になるかどうかについての論点を、他の論点とは独立して論じているつもりでしたので、214条をこちらの論点に絡めてはどちらの論点についても、有効な議論を成立させるのに少々支障を来たすのではないかと思います。

トモ (06/02 23:25) 編集・削除

>管理人さん

 気が急いてしまい、前提条件を読み飛ばしてしまっていたようです。大変申し訳ありません。
 せっかくお時間を割いて、お付き合いして頂いたのですが、このような致命的な読み違えをしておきながら、この論点についてさらに言を重ねるのは恥の上塗りかと思いますので、恐れ入りますが、214条を巡る裁判の件については私の投了とさせて頂けませんでしょうか?

申し訳ありませんが、恥を忍んで、こちらはもう少し続けさせて頂きます。
>この場合、ロボスや検察側が取るべき法廷戦術としては「表層的な事象に基づいて法的な問題を問う」というスタンスこそが最良の手段です。
>上層部に無断で敵との交渉を始めたのは問題ではないのか?
>敵側に軍人、それもそこそこの地位にある士官クラスの人間を帝国に帰してしまったのはどういう了見なのか?
>その際、同盟側の機密を渡したりするようなことはなかったのか?
>そういった「表層的に分かる簡単な事実と邪推に基づいた問いかけ」を行い、まずは相手方の反応を伺うのが、この手の裁判における検察側が取るべきスタンダードな手法というものです。
>これらの問いかけにある事実関係を相手に認めさせる、というだけでも、裁判における審議では検察側にかなり有利に作用します。
>ここで被告側が事実関係を認める、ということは「それらの行動が(やむをえない事情があったとはいえ基本的には)違反行為である」ということを認めてしまうことにも繋がるのですから。
>すくなくとも「情状酌量の余地はあるが有罪には値する」という状況に持っていくことは充分に可能です。
>その上でヴァレンシュタイン側が「それによって陸戦部隊撤退の時間が稼げた」的なものを掲げたとしても、それは「情状酌量」の部分で勘案されるべき事項にしかなりえないのです。
>考察本文でも述べている「裁判の場における『政治的結果』というのは、自分の罪を認めた上での情状酌量を求めるためのものでしかありえない」というのはそういうことなのですよ。
>もちろん、「情状酌量」が認められることによって「有罪だけど功績を鑑みて罪には問わないOR処罰は免除する」という判決が下ることはありえますが、政治的結果を前面に押し立てた正当性の主張というのはその辺りまでが限界なのでしてね。
>実際問題、違反行為が功績によって免罪され、さらには讃えられるべき功績のひとつとしてまで数えられるようになれば、逆に功績を挙げるために違反行為をやらかす人間を大量発生させかねないのですから。
>法の問題を考える時は、現在争われている事案だけでなく、今後の影響についても考えていかなければならないのです。

そもそもこの論点についての私の主張はもっと素朴でシンプルな疑問です。
それは

その捕虜がキスリング憲兵少佐であり、かつヴァレンシュタインと旧知の仲であった、という事をロボス・検察側はどのように察知することが出来たのか?

 というものです。イゼルローンというある意味で密室(かなり大きいですが)で行われた言動であり、捕虜キスリングと出会い、オフレッサーと捕虜返還を行うまでの間、ヴァレンシュタインの周辺には彼に好意的な人物(あるいはロボス側に不快感を持つ人物)ばかりであり、わざわざロボス側の有利になるような証言、言い換えればヴァレンシュタインの不利になるような証言をするかどうか?ということからも状況証拠を集めるのは極めて困難ではないかと思います。
 もちろん私は前にも書かせて頂いた通り、ヴァレンシュタインの捕虜返還を手段とした上陸部隊撤収の時間稼ぎには殆ど問題はない(少々の問題はあっても違法とまでは言えない)と思っています。
 描写されていないだけで何らかの手段を用いて、この事実を突き止めたと仮定することはできます。その上で、この事実を法廷戦術に利用するのは可能だとは思いますが、こちらについても前にも書かせて頂いた理由(そもそも違法では無い)で、効果は薄い(または逆効果)のではないかと思います。
  
>この場合、ロボスや検察側が取るべき法廷戦術としては「表層的な事象に基づいて法的な問題を問う」というスタンスこそが最良の手段です。
>上層部に無断で敵との交渉を始めたのは問題ではないのか?
>敵側に軍人、それもそこそこの地位にある士官クラスの人間を帝国に帰してしまったのはどういう了見なのか?
>その際、同盟側の機密を渡したりするようなことはなかったのか?
>そういった「表層的に分かる簡単な事実と邪推に基づいた問いかけ」を行い、まずは相手方の反応を伺うのが、この手の裁判における検察側が取るべきスタンダードな手法というものです。
>これらの問いかけにある事実関係を相手に認めさせる、というだけでも、裁判における審議では検察側にかなり有利に作用します。
(すいません。こちらの部分を再度引用させて頂きました。)

と管理人さんはお書きになられましたが、イゼルローンでの一連のヴァレンシュタインの外形的な行動を記述すれば

上陸部隊の撤収支援の為、最前線に赴いた。そして危険を冒して数人の捕虜と引き換えに上陸部隊の撤収までの貴重な時間を稼いだ。
彼が同盟軍の将校として疑いをもたれるような言動が無かった事はバグダッシュ中佐、サアヤ大尉の両名が確認している。
加えて、その場にいた敵から銃撃を受け戦傷を負う。

という事になるかと思います。この輝かしい戦功を前にして、「ヴァレンシュタイン二重スパイ説」を法廷戦術として持ち出すのは戦術として稚拙であり、もっと他の罪状を持ち出す方が(例えば管理人さんが挙げられる上官侮辱罪等)、邪推に基づかなくてもロボス・検察官側に有効な質問ができるのではないでしょうか?

>涼宮ハルヒの性格が薬師寺涼子とよく似ていると巷では言われていることを考えると、私もトモさんも結構近いことを考えていることになるでしょうか。
これには気付きませんでした。確かに似ていますね(苦笑)

 最後に前提条件を読み落とした件について、もう一度謝罪をさせて頂きます。私の確認ミスからくる過失でした。本当に申し訳ありません。

S.K (06/03 03:09) 編集・削除

>トモさん
横レスへのお返事いたみいります、という事でお礼がてら。

>>ではグリーンヒル大将もロボス元帥に対する能力・人格的攻撃や法廷への嘲弄によって無罪を勝ち取ったのでしょうか?
>>酷く原作を莫迦にした展開だなあ」と思いますが「そう解釈する余地はある」、そういう事ですよね?
>そういう事です。
>ただ私はグリーンヒルの人物造形は、私の受け取り方ですと善良な中間管理職という印象がございますので、他の方は
>ともかくとして私は他の解釈を取らせて頂きます(整合性を取るのが難しそうですので)。

その「他の解釈」をご教示願わないと話にならないのですが。
「目から洗脳光線を発射して裁判官に『グリ~ンヒル大将バンザ~イ、ゲヘへ」と言わせた可能性も否定しない、
と言われるとこちらも少し困った上で返答する必要がありますので。

それとこの二次創作で原作の人格観はアテにならないと思いますよ。
「蛮族の勇者、理性なき生きる暴力」オフレッサーが
「知勇に優れた大器量の将官」になっているんですから。

>>「ヴァレンシュタイン参謀はどのような基準で解放する捕虜を選別しましたか?例えばギュンター・キスリング
>>少将などの現場指揮官を確保して帰還されれば同盟に情報・交渉で大いに益する展開が望めたと思うのですが」
>>という疑問には果たしてどういう整合性ある回答があるのでしょう?
>キスリングだけを返還しなければ相手の不興を買い交渉決裂は必至であり、従って捕虜を返還するなら全員でなければならないと判断しました。

まず仰るとおりキスリング『少佐』ですね、失礼しました。

「不運にもキスリング少佐に『戦死』してもらって連行する、という選択肢はなかったのかね?
貴官に貸与されたブラスターには『麻痺(パラライズ)モード』が付いていたと認識するし
数名で隔離して救急キットの麻酔薬の投与も不可能とは
いえなかった筈だがね。
加えて『説得が出来る』というのは貴官ら亡命者の
評価にとって悪い事ではなかった筈だが?
そもそも貴官はその『亡命者』の犠牲を厭って
ロボス元帥に『叛逆』したのではないのかね?」
、と詰める事も非ヴァレンシュタイン派の検察官には
可能ですよ。

>>なら僅かでもヴァレンシュタインに瑕瑾があればロボスにはそれを言い立て公正に裁量してもらう権利と必要があるのではないですか?
>私の主張はイゼルローン要塞での一連のヴァレンシュタインの言動についての瑕瑾はそもそも違法とまでは言えないという事と、公正に裁量してもらうためにロボス・検察官側が持ち出してくるであろう状況証拠が果たして集められるものか疑問である、というものです。

「判断錯誤を起こしていない司令官への叛逆と誹謗」、率直に言って『瑕瑾』というのは『手加減』です。
そして状況証拠も何も、それは逆に『ロボス案』と
『ヴァレンシュタイン案』のそれぞれの損益率と成功確率をヴァレンシュタイン側が法廷に「確固たる確率的事実」として提出する義務を負うのであり、
一方的に「数と事実上の暴力」で黙らされたロボス元帥側の義務ではありません。
そしてヴァレンシュタインの義務の不履行はそのままロボスの「正当性およびヴァレンシュタイン・グリーンヒルへの断罪権)に直結します。

>214条裁判の論点については投了させて頂きたいのですが

それは了解いたしました、有難う御座います。
ただ自由惑星同盟が建前上でも「法治国家」であるのなら

>こちらの論点はあくまでもイゼルローン要塞でのヴァレンシュタインの言動は違法かどうかについての論点であり

これは不可分と言えるでしょうね、ロボスがまだいるシンパに救出されて司令室のグリーンヒルと帰還したヴァレンシュタインを
即座に「上官侮辱罪」で処刑する事が許されるわけではないのであれば。

初見読者より(承前) (06/03 15:58) 編集・削除

 コメント欄で皆様が考察をなさっておりますので、前回の書き込みと同一人物であることを強調し、(承前)を加えさせていただきました。ご了承ください。

 さて、小生のぶしつけな書き込みにもかかわらず快くご対応くださいまして、誠にありがとうございます。まずは御礼申し上げます。

 ところで、前回の書き込みで、管理人様の小説観そのものをうかがいたいと小生は申し上げました。それに対する管理人様のご返信においては、下記の部分がもっとも端的な表現とお見受けいたします。

>逆にこれまた小説に限らず、肯定的に評価できるのは「自分を特別視せず、ブーメランのように自分自身に返ってくることのない一貫性と説得力のある言動を常に心掛けている人物像」といったところになるでしょうか。

 しかしながら、上記は小説の構成要素の一部である登場人物の性格的特徴を明らかにしたものに過ぎません。

 小生がうかがいたいのは、登場人物のような一要素の成否ではありません。登場人物の性格的特徴を小説の第一の要素と管理人様がお考えならば、それはそれでよいでしょう。問題は、小説全体の評価をいかにするかであり、それは単に登場人物の言行の一致不一致にとどまるものではありますまい。二次創作をひとつ例示されましたが、その小説のどのようなところが、どのように面白いのか、どのように肯定的に評価されるべきなのかを、管理人様ご自身の言葉で批評してくださらなければ、残念ながら小生には管理人様の小説観を理解することは難しいのです。批評とは自身の小説観を論じるものであって、作例を並べて、あとは読者が読みとるべきであり批評者が語るものではない、ということではありません。リンク集は批評ではない。小生はそのように考えます。
 別の言い方をしましょう。いま俎上に上がっている二つの二次創作とも、小生には同じようなものに見えます。小生は二次創作、一次創作問わず、架空の人物の言行不一致に何らの問題を感じません。それは小説のプロットや個別のシーンのもたらす面白さを疎外するものではないからです。小生にとって、小説の面白さという意味で重要であるのは人物ではなく、小説内の出来事や小説における言説が何らかの価値を持つことです。子の場合の価値とは、正しさとは限りません。新しさもその一つでしょうし、古くは正義と不正義などの二項対立、(メロドラマ的な)恋愛、神と人間の対立と葛藤などが想起されます。その意味で、ご紹介の「反銀英伝 大逆転!リップシュタット戦役」も、一連の「銀河英雄伝説~新たなる潮流」も、原作『銀英伝』に対する小生の蒙を啓く(新たな読みの可能性を教示してくれる)二次創作として、同様に楽しむことができました。

 縷々述べて参りました小生の感想でおわかりの通り、小生としては、管理人様はいまだ、小説観を明らかにしていらっしゃらないと考えております。単なる構成要素の一つに過ぎない登場人物にとどまるのではなく、小説全体に対する管理人様の評価軸を明らかにするよう、お願い申し上げます。

 もちろん、上記の小生の要望はコメント欄への返答で済む分量にとどまることはないでしょう。大衆文学の歴史やそれに対する批評の流れなど、当然ながら言及されるべきことがらも多くあります。パルプフィクションから生じたスペースオペラというジャンルをどう捉えるかという問題もあります。これらの問題に触れずに、『銀英伝』やその二次創作を総合的に評価することは難しいでしょう。したがって、小生は管理人様から小生に対する直接のお答えをいただきたいのではありません。稿を改めて論じてくだされば幸いに存じます。

 毎日のご更新にコメントへのご返信と八面六臂のご活躍に頭が下がる思いです。御身お大事になさいますよう、お祈り申し上げます。

トモ (06/04 12:15) 編集・削除

>S.Kさん

>その「他の解釈」をご教示願わないと話にならないのですが。
>目から洗脳光線を発射して裁判官に『グリ~ンヒル大将バンザ~イ、ゲヘへ」と言わせた可能性も否定しない、
>と言われるとこちらも少し困った上で返答する必要がありますので。
>それとこの二次創作で原作の人格観はアテにならないと思いますよ。
>「蛮族の勇者、理性なき生きる暴力」オフレッサーが
>知勇に優れた大器量の将官」になっているんですから。

 この二次創作において、ヤンは申し上げるまでもありませんがシトレなどにつきましても大幅な原作改変が行われていることは承知しております。
前に書き込んだ私のグリーンヒル評は、この二次創作を読んだ範囲で私が受け取ったグリーンヒルの人物像であり、この人物像は私の持っている原作のグリーン
ヒルの人物像とさほど違ったものではないと感じられましたので、原作・二次創作のどちらのグリーンヒルに対しても「善良な中間管理職」という印象を持って
いるという意味で書かせて頂きました。

 また、「他の解釈」について私の見解を述べて欲しいとのことですが、この件は私の不見識により投了を願い出ている214条を巡る裁判の論点につながるかと
思いますので、この件に関しては残念ながらS.Kさんの御希望には添えません。
 「多様な解釈が許される」と申し上げた私の真意は、明確な描写がない部分に関して整合性が取れる範囲でなら読者は多様な解釈ができ、またそうすることに
よって、読者は作品に対して多様な受け取り方ができるのではないかという一般的なことを申し上げようとしただけです。
 
>「不運にもキスリング少佐に『戦死』してもらって連行する、という選択肢はなかったのかね?
> 貴官に貸与されたブラスターには『麻痺(パラライズ)モード』が付いていたと認識するし 数名で隔離して救急キットの麻酔薬の投与も不可能とは
>いえなかった筈だがね。加えて『説得が出来る』というのは貴官ら亡命者の評価にとって悪い事ではなかった筈だが?そもそも貴官はその『亡命者』の犠牲を
>厭ってロボス元帥に『叛逆』したのではないのかね?」、と詰める事も非ヴァレンシュタイン派の検察官には可能ですよ。

「当時のキスリング少佐は負傷によりすでに意識不明の状態でありました。そして重ねて申し上げますが、オフレッサーにとって捕虜の奪還はその生死を問わ
なければ十分に可能でありました。一人でも捕虜を返還すると、その捕虜により他の捕虜の情報(官姓名・人数・状態)などが伝えられ、たとえ「戦死」した
と伝えても死体を返還せよと伝えられるはずです。またオフレッサー側においてもある程度、捕虜になった帝国軍人の情報がもたらされた可能性(この可能性
にはキスリングが捕虜になった情報が伝えられた可能性も含まれます)が排除できない状況でしたので、小官も連行の可能性は考慮しましたが、捕虜の返還と
いう手段を取る以上、捕虜全員の返還は不可避であったと考えます」
と逃げることも可能かと思います。

 ところで、反問するようで恐縮ですが、「ロボスや検察側はキスリングがイゼルローンにいて、かつ彼がヴァレンシュタインの友人であることを突き止めるの
は、そもそも極めて困難なのでは?」
という私の疑問に対して、S.Kさんはどのようにお考えになられますか?

>「判断錯誤を起こしていない司令官への叛逆と誹謗」、率直に言って『瑕瑾』というのは『手加減』です。
>そして状況証拠も何も、それは逆に『ロボス案』と『ヴァレンシュタイン案』のそれぞれの損益率と成功確率をヴァレンシュタイン側が法廷に「確固たる確率的
>事実」として提出する義務を負うのであり、一方的に「数と事実上の暴力」で黙らされたロボス元帥側の義務ではありません。
>そしてヴァレンシュタインの義務の不履行はそのままロボスの「正当性およびヴァレンシュタイン・グリーンヒルへの断罪権)に直結します。
>>214条裁判の論点については投了させて頂きたいのですが
>それは了解いたしました、有難う御座います。
>ただ自由惑星同盟が建前上でも「法治国家」であるのなら
>>こちらの論点はあくまでもイゼルローン要塞でのヴァレンシュタインの言動は違法かどうかについての論点であり
>これは不可分と言えるでしょうね、ロボスがまだいるシンパに救出されて司令室のグリーンヒルと帰還したヴァレンシュタインを 即座に「上官侮辱罪」で処刑す
>る事が許されるわけではないのであれば。

論点が錯綜してると感じますので、恐れ入りますが私の主張を整理して述べることで弁明に代えさせて頂きたいと思います。

まずこのイゼルローン要塞でのヴァレンシュタインの一連の言動について私が持ち出した理由は、ロボス側が提起した裁判(以下、214条裁判と書かせて頂きま
す)において、イゼルローン要塞における敵前交渉も一つの罪状として取り上げられるのでないか?
という管理人さんが「考察」の11でお示しになられた論点につき、疑問を感じたからです。

 具体的に該当部分を引用すると

>「亡命編」38話時点において、ヴァレンシュタインが犯した軍規および法律に対する違反行為というのは、実にこれだけのものがあったりするんですよね↓

>1.フェザーンにおける帝国軍人との極秘接触(スパイ容疑、国家機密漏洩罪)
>2.ヴァンフリート星域会戦後の自爆発言(スパイ容疑、必要な情報を軍上層部に対し隠匿し報告しなかった罪、国家反逆罪)
>3.ロボスに対する罵倒(上官侮辱罪)
>4.214条発動(敵前抗命罪、党与抗命罪)【審議中】
>5.イゼルローン要塞における敵前交渉(上層部への確認を行わない独断専行、スパイ容疑、国家機密漏洩罪、国家反逆罪)
>6.軍法会議における一連の言動(法廷侮辱罪、上官侮辱罪)
>※赤文字部分は事実関係から見ても無罪とは言えない嫌疑、またはヴァレンシュタイン自身が認めている罪。

>作中におけるヴァレンシュタインが実際にどんな行動を取っていたかはともかく、同盟側としては状況から考えてこれだけの行為から想定される罪を嫌疑し起
>訴することが、理論的には充分に可能なわけです。
>そして「1」「2」「3」「6」、および「5」の独断専行については、当の本人が自ら積極的に事実関係を認めてしまっているのですから、それで無罪にな
>るということはありえません。
というご指摘の5番目のご指摘、つまりイゼルローン要塞における敵前交渉に対する軍規および法律に対する違反行為である

①上層部への確認を行わない独断専行
②スパイ容疑
③国家機密漏洩罪
④国家反逆罪

 に対してロボス側、あるいはシトレ側が裁判に持ち出さないのは(あるいは断罪しないのは)不自然ではないかという指摘に対する私見を述べたものです。
 
 過去にも書かせて頂きましたので繰り返し申し上げるのは恐縮なのですが、私はそもそも法廷戦術としてこれらの罪状を持ち出すことは可能であるか?または法
廷戦術として有効なものであるか?という2つの論点に限定した上で、管理人さんと質疑応答を希望させて頂いたものでした。
 このようなアプローチで論点に据えた以上、214条裁判とは独立してこの論点を論じられると私は考えておりますし(なにしろ214条裁判の前段階の論点
ですから)、管理人さんにおかれましても私の意図を理解して頂いた上で、私からすれば大変有難いことではありますが、これまでの質疑応答に応じてくださった
ものと思います。
 仮に、「5.イゼルローン要塞における敵前交渉」問題と214条裁判を絡めて議論する気ならば、最初から私はそのような前提で書き込みます。もちろん
S.Kさんが「5.イゼルローン要塞における敵前交渉」問題と214条裁判を絡めて論じられるのであれば拝読させて頂きますが、私が「5.イゼルローン要塞に
おける敵前交渉」を論点に持ち出したのは、S.Kさんの提出された論点とはまた違った次元での論議をしたく思ったからでございますので、おそらくS.Kさんと論点
が噛み合う事はないかと存じます。

冒険風ライダー(管理人) (06/04 18:57) 編集・削除

映画関係の記事のアップを優先していたこともあり少々遅くなりましたが、まとめてレス致します。

>Jeriさん
> 理論性や合理性は、「ある程度」は必要だと私も思います。
> でも、それを第一に添えて、最優先事項として物語を書いた結果、少なからぬ割合の読者から、「面白くない」「主人公に魅力を感じない」と思われてしまったら、本末転倒ではないでしょうか?

この辺りは「作品の読み方の違い」というのもかなり関わってくると思うのですが、私も別に全ての作品について考察シリーズのごときスタンスで検証などをしているわけではないですよ。
私がこの手の考察を行う際には、まず「その作品がどんなことをメインテーマに据えているか?」「作者はどんな意図で作品を書いているのか?」をチェックします。
その上で、そのメインテーマをあらゆる方向から検証し、メインテーマ自体が成り立たないことを立証していく、という形で考察シリーズは書いていくわけです。
今回のヴァレンシュタイン考察も、「エーリッヒ・ヴァレンシュタインというオリジナルキャラクターが聡明かつ有能で、原作キャラクター達を相手に互角以上に渡り合っていく」というコンセプトとメインテーマがあるからこそ、それを潰すための考察を展開しているわけです。

じゃあ「大奥」の考察は何なんだ、と言われるかもしれませんが、私が「大奥」のメインテーマであろうと考えるのは「男女逆転の世界を舞台に繰り広げられる人間ドラマ」ではなく「男女逆転」そのものです。
あの作品って、わざわざ「正常な男女社会」から「男女逆転社会」へと変貌していく「過程」を延々と描いていますよね。
「赤面疱瘡」だの「男子相続禁止令」だのといった、史実の江戸時代には間違いなく存在しなかったはずのオリジナル設定を持ち出してまで。
単純に「男女逆転社会」を描きたかっただけなのであれば、ああまで「過程」を長々と書くことなく「最初から無条件でそういう世界だった」「理由なんかないけどそういう前提の話なのです」という設定にしても良かったはずでしょう。
「大奥」公式ガイドブックでも、その手のオリジナル設定の正当性を他ならぬ作者自身が主張している箇所などがありましたし、「じゃあ『男女逆転』こそが『大奥』のメインテーマ(のすくなくとも一部)ということで良いのだろう」ということになったわけなのですが。

もちろん、何をもって「作者の意図や作品のメインテーマ」とするのかについては、またそれなりの議論もあれば人それぞれの価値観や見解の相違もあるでしょう。
私が「メインテーマ」と据えていることを、Jeriさんが「枝葉末節な議論」と認識するように。
そういう話なのではないかと思うのですけどね。

> でも、銀英伝の中では「ラインハルトは名君であり、理想的な君主である」ということになっているのですから、その前提を崩した二次ではない限り、そういうこととして書くしかないです。
> 自分でも書いていて途中でおかしいと思っても、そこの部分はあえて思考停止しないと前に進みません。
> 整合性は確かに必要ですが、程々のところで止めておかないと、少なくとも銀英伝のような作品の二次は完結できません。

いや、むしろ二次創作【だからこそ】、原作の不備なども勘案して「より」理論性や整合性を強化した作品を作ることだって充分に可能なのではありませんか?
「反銀英伝 大逆転!リップシュタット戦役」にしても「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」にしても、そういうコンセプトで作られている一面は確実にありますよ。
しかも両作品共に、原作キャラクターの言動や問題点を批判している箇所まであったりしますし。
当の作者自身、物語を作る際にその手の理論性や整合性が本当に正しいのか否かくらいの検討は当然行っているはずでしょう。
ならば、その正当性や問題点についてまた別の第三者が指摘をしても、内容は別にしてそのこと自体は何ら悪いことではないはずですが。
原作への批判を意図した二次創作に対し、「二次創作だから」と問題点を放置する行為は、結果的には作品および作者のためにもならないのではないでしょうか。

>トモさん
>  せっかくお時間を割いて、お付き合いして頂いたのですが、このような致命的な読み違えをしておきながら、この論点についてさらに言を重ねるのは恥の上塗りかと思いますので、恐れ入りますが、214条を巡る裁判の件については私の投了とさせて頂けませんでしょうか?

了解致しました。
ではもうひとつの論点について。

> その捕虜がキスリング憲兵少佐であり、かつヴァレンシュタインと旧知の仲であった、という事をロボス・検察側はどのように察知することが出来たのか?
>
>  というものです。イゼルローンというある意味で密室(かなり大きいですが)で行われた言動であり、捕虜キスリングと出会い、オフレッサーと捕虜返還を行うまでの間、ヴァレンシュタインの周辺には彼に好意的な人物(あるいはロボス側に不快感を持つ人物)ばかりであり、わざわざロボス側の有利になるような証言、言い換えればヴァレンシュタインの不利になるような証言をするかどうか?ということからも状況証拠を集めるのは極めて困難ではないかと思います。

まず、キスリングとヴァレンシュタインの関係については、38話時点では既に同盟軍上層部の知るところとなっています。
10話でバグダッシュがこんな報告を行っているのですし↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/10/
> 「いえ、接触したのはミハマ中尉です。彼女にナイトハルト・ミュラー中尉という帝国軍人が接触してきました。彼はヴァレンシュタイン少佐とは士官学校の同期生で親友だと説明し、ミハマ中尉にこう言ったそうです」
> 「……」
>
> 「“私は彼を守れなかった。だからあいつは亡命した、私に迷惑はかけられないといって”……そしてこうも言ったそうです。“アントンとギュンターが例の件を調べている。必ずお前を帝国に戻してやる”」
(中略)
> 「我々はミュラー中尉を調べ、彼の言葉に有ったアントンとギュンターという人物に注目しました」
> 「分かったのか、彼らが何者か」
> 俺の問いかけにバグダッシュ少佐が頷いた。
>
> 「ミュラー中尉はヴァレンシュタイン少佐と士官学校で同期生です。となるとアントンとギュンターの二人も同期生の可能性が強い。浮かび上がったのは、アントン・フェルナー、ギュンター・キスリングの二人です」

10話時点におけるヴァレンシュタインは(それなりに注目はされていたにしても)未だ重要人物というところまでは出世していませんでしたし、この手の情報は当然同盟軍のデータベース辺りに保管・共有されて然るべきものです。
同盟でヴァレンシュタインに纏わる情報が最高機密扱いになった、という話はありませんし、そもそも同盟側にはヴァレンシュタイン絡みの情報を隠匿しなければならない理由自体がありません。
帝国の方ではヴァンフリート星域会戦後に最高機密扱いになっていましたが。
ましてや、元々ヴァレンシュタインは亡命の経緯自体も特殊だったのですし、ロボスはヴァレンシュタインの上司でもあったのですから、なおのことヴァレンシュタインに関する情報は概要程度でも事前に掌握しておかないとマズいでしょう。
本来高級士官であれば誰でも共有されるべきヴァレンシュタインの情報を、仮にも軍のナンバー2の地位にあったロボスが閲覧すらできないということはありえますまい。
よって、ロボスはキスリングとヴァレンシュタインの関係を充分に知ることができる立場にあったと断定しえます。

次に、仮にも最前線という場で、それも独断で敵前交渉などという行為をやらかしたというのであれば、敵味方を問わず、捕虜に関する名簿は必要不可欠でしょう。
敵だって自身の身元を提示・保証するための階級章なり認識票なりを持っているでしょうし(「亡命編」で死んだキルヒアイスは認識票を持っていました)、捕虜返還を行うというのにその手の調査をしないはずがありません。
そしてそれは、軍法会議の場はもちろんのこと、通常の軍務としても事後報告という形でも上層部に提出しなければならないものでもあります。
そうしなければ、ヴァレンシュタイン達はそのこと自体で「大事な情報を隠匿し報告を怠った」として罪に問われることになってしまいますし、最悪は「何か後ろ暗いところがあるから隠したのだろう?」と痛くもない腹を探られ、さらなる重罪で起訴されることにもなりかねないのです。
もちろん、偽装やウソの証言などをしてもそれは同じことです。
ヴァレンシュタインが敵前交渉の正当性を訴えるのであれば、交渉の全経緯と捕虜名簿は絶対に提示しなければなりませんし、そこから第三者がヴァレンシュタインとキスリングとの関係を知ることも普通に可能なのです。

> この輝かしい戦功を前にして、「ヴァレンシュタイン二重スパイ説」を法廷戦術として持ち出すのは戦術として稚拙であり、もっと他の罪状を持ち出す方が(例えば管理人さんが挙げられる上官侮辱罪等)、邪推に基づかなくてもロボス・検察官側に有効な質問ができるのではないでしょうか?

何度も述べていますが、ヴァレンシュタインの敵前交渉には「純粋に法的な観点から見ても」独断専行や情報漏洩などの問題や懸念があります。
ヴァレンシュタインに「輝かしい戦功」があっても、いやむしろそういうものがあるからこそ、その「輝かしい戦功」なるものの法的手続きに問題はなかったのか、情報漏洩の懸念はないのかについては念入りに調査する必要があるのです。
「輝かしい戦功」があるから法的な問題を無視しても良い、というのでは、それこそ5・15事件で国民からの減刑嘆願に屈して軍人達を軽い処罰で済ませたために2・26事件を誘発させた戦前の日本と全く同じになってしまうではありませんか。
ヴァレンシュタインの「輝かしい戦功」が称賛されるのは、まず法的な問題や懸念材料を吟味し、それらが全くのシロであると判定された後でも遅くはないのですし、またそうでなければならないのです。
そして逆に、そういう問題や懸念が払拭されないのであれば、どんなに「輝かしい戦功」とやらがあろうが、ヴァレンシュタインは一転して非難の対象となるし、【本来ならば】ロボスや検察側がそのことを法廷戦術として利用しないはずがない、とそういう話です。

あと、ロボスや検察側の法廷戦術という観点から言えば、有罪無罪の結果を問わず、訴訟案件を増やすことそれ自体も有効な戦法たりえるでしょう。
確かに「伝説の17話」級の自爆発言ならばともかく、件の敵前交渉では誰が見ても明白な独断専行を問うことはできても、「状況的に見て訴追は可能」という程度の容疑でしかないスパイ容疑や国家機密漏洩罪・国家反逆罪まで問えるかどうかは、正直裁判の動向やヴァレンシュタインの対応次第という面もあります。
考察本文の罪状の色分けで「5」が独断専行しか赤色になっていないのは、そういう意味も含んでいるのです。
しかし、それでも訴追を行った時点で「ヴァレンシュタインにはこれだけの罪業がある」とアピールすることはできますし、訴訟案件が増えるだけでヴァレンシュタイン側の負担は214条単独の場合より格段に増大します。
それで結果的には無罪になるにしても、ヴァレンシュタインに対するイメージダウン戦略を展開すると共に、ヴァレンシュタインを複数の訴訟への対処に奔走させ疲れさせることは十分に可能であり、だからこそ「かませ」的なネタ程度には使えるというわけです。
勝訴することではなく「訴追」それ自体で得られる利益が目的の訴訟、というのも、法廷戦術の一手法としては立派に成立しえるのです。

>初見読者よりさん
>  小生がうかがいたいのは、登場人物のような一要素の成否ではありません。登場人物の性格的特徴を小説の第一の要素と管理人様がお考えならば、それはそれでよいでしょう。問題は、小説全体の評価をいかにするかであり、それは単に登場人物の言行の一致不一致にとどまるものではありますまい。二次創作をひとつ例示されましたが、その小説のどのようなところが、どのように面白いのか、どのように肯定的に評価されるべきなのかを、管理人様ご自身の言葉で批評してくださらなければ、残念ながら小生には管理人様の小説観を理解することは難しいのです。

「物語の主人公」というのは、人体で言えば背骨や心臓部などといった中枢部分に該当するはずですよね。
特に私が例に挙げた「反銀英伝 大逆転!リップシュタット戦役」と「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」は、その要素が非常に強い作品です。
前者はそれでもまだ原作主人公のラインハルトが主人公の対等の敵手となりえていますが、後者は「本編」におけるラインハルト一派の末路を見ても完全に主人公の独壇場であり、その他のキャラクターが「主人公の引き立て役」にしかなっていない感が多々あります。
そういった作品に対しては、主人公の性格・思想傾向や正当性などといったものを論じ、その穴を指摘していけば、それがそのまま作品の質や作者の責任などについても言及するものとなりえるわけです。
これは創竜伝や薬師寺シリーズについても同じことが言えます。
主人公に対する依存度が強い物語は、同時に主人公の正当性が潰えると物語の核と言える部分全てが瓦解し機能不全に陥ってしまう、という「脆さ」も併せ持っているからこそ、私は主人公の言動や正当性にこだわるわけなのですが。

http://www.tanautsu.net/

S.K (06/04 23:19) 編集・削除

>また、「他の解釈」について私の見解を述べて欲しいとのことですが、
>この件は私の不見識により投了を願い出ている214条を巡る
>裁判の論点につながるかと思いますので、この件に関しては残念ながらS.Kさんの御希望には添えません。

そういう事でしたらその件はこれで。

>「当時のキスリング少佐は負傷によりすでに意識不明の状態でありました。
>そして重ねて申し上げますが、オフレッサーにとって捕虜の奪還はその生死を問わ
>なければ十分に可能でありました。一人でも捕虜を返還すると、
>その捕虜により他の捕虜の情報(官姓名・人数・状態)などが伝えられ、たとえ
>「戦死」したと伝えても死体を返還せよと伝えられるはずです。

「折角亡命してくれたヴァレンシュタイン大佐を幻滅
させるなら恐縮だが、本人がいればドッグタグと培養
した一人分の『肉片塊』くらいは培養して返却できた
のだ。“薔薇の騎士”連隊相手に孤軍奮闘すればその
程度の『結果』は『自然』とも言えた点、異論はある
かね?」

>またオフレッサー側においてもある程度、捕虜になった帝国軍人の
>情報がもたらされた可能性(この可能性にはキスリングが捕虜になった情報が
>伝えられた可能性も含まれます)が排除できない状況でしたので、
>小官も連行の可能性は考慮しましたが、捕虜の返還と
いう手段を取る以上、
>捕虜全員の返還は不可避であったと考えます」
>と逃げることも可能かと思います。

「さて?亡命者が亡命元へ亡命者達を救いに行って、
『中枢に到達できていた』なら『何故そこで死戦
しなかった』のか、『所詮戸羽口で留まっていた』の
なら鏖殺を回避する代償に同盟の何を売り渡したのか、
問われるのはやむを得まい?前者であればこの会戦を
君達が逆転勝利させる事が可能であった状況を放棄
した事になり、後者であれば帝国はいっそその区画
ごと君達を掃討できた筈だからな。第五次攻略戦では
味方艦隊を要塞砲で撃ってまで勝利した帝国軍だ、
『人質を盾にした交渉』が通じるとは思えんね」
と返されるのではないでしょうか。

>ところで、反問するようで恐縮ですが、「ロボスや検察側はキスリングが
>イゼルローンにいて、かつ彼がヴァレンシュタインの友人であることを突き止めるのは、
>そもそも極めて困難なのでは?」という私の疑問に対して、S.Kさんは
>どのようにお考えになられますか?

無理筋で「フェザーンに聞く」、自然な流れで「結果論
にすぎないが、捕縛できる帝国側指揮官といえば
キスリング以外におらず、ヴァレンシュタインが走狗と
しての立場を全うすればその結果で、手ぶらで帰れば
上記にあるよう『帝国に便宜を図った』事になるので
もはやキスリングの素性に関係なくヴァレンシュタイン
は「同盟軍の統率の撹乱の為に送り込まれたスパイ」
扱いになるかと考えます。

>このようなアプローチで論点に据えた以上、214条裁判とは独立して
>この論点を論じられると私は考えておりますし(なにしろ214条裁判の
>前段階の論点ですから)、管理人さんにおかれましても私の意図を理解して
>頂いた上で、私からすれば大変有難いことではありますが、
>これまでの質疑応答に応じてくださったものと思います。

これについても「関連はするだろうがここだけ論じる
事も十分可能だろう」という事で賛同の代わりに
上記述べさせていただきました。

ご高説に感服いたしました (06/05 01:51) 編集・削除

管理人様こんばんは。

4か月も粘着ストーカーしても
azuraiiru様には相手にしてもらえなかったんだからすっぱりと諦めて、
田中と「と学会」のストーカー行為に専念したらどうですか?

本編更新来てたけど、本編には来ないでくださいね。

お願いします。

トモ (06/06 22:43) 編集・削除

>管理人さん
前回の書き込みは動揺が収まりきれない状態で書き込ませて頂いたもので、読み返してみるとかなり雑な文章になっていることに気付きました。管理人さんにおかれましては御気分を害されたところが多々あったかと思います。申し訳ありません。

>まず、キスリングとヴァレンシュタインの関係については、38話時点では既に同盟軍上層部の知るところとなっています。
なるほど、10話までは目を通していなかったのですが、このような出来事があったのならキスリングとヴァレンシュタインの関係を同盟軍上層部が知っていることも納得できます。

>次に、仮にも最前線という場で、それも独断で敵前交渉などという行為をやらかしたというのであれば、敵味方を問わず、捕虜に関する名簿は必要不可欠でしょう。
>敵だって自身の身元を提示・保証するための階級章なり認識票なりを持っているでしょうし(「亡命編」で死んだキルヒアイスは認識票を持っていました)、捕虜返還を行うというのにその手の調査をしないはずがありません。
>そしてそれは、軍法会議の場はもちろんのこと、通常の軍務としても事後報告という形でも上層部に提出しなければならないものでもあります。
>そうしなければ、ヴァレンシュタイン達はそのこと自体で「大事な情報を隠匿し報告を怠った」として罪に問われることになってしまいますし、最悪は「何か後ろ暗いところがあるから隠したのだろう?」と痛くもない腹を探られ、さらなる重罪で起訴されることにもなりかねないのです。
>もちろん、偽装やウソの証言などをしてもそれは同じことです。
>ヴァレンシュタインが敵前交渉の正当性を訴えるのであれば、交渉の全経緯と捕虜名簿は絶対に提示しなければなりませんし、そこから第三者がヴァレンシュタインとキスリングとの関係を知ることも普通に可能なのです。
 こちらについては少し疑義があります。私は最前線という場だからこそ捕虜に関する名簿は不必要(あるいは作成する余裕が無い)と考えます。
 前にも少し書きましたが、おおよそ軍事行動において撤退戦というものは非常に錯綜した様相をみせるものです。イゼルローン要塞からの撤収においても、まず待ち伏せにあい、上陸軍全軍が壊乱寸前でなんとかシェーンコップが事態を掌握して踏み止まりました。その直後、1万人近い将兵を三段階にわけた撤収作戦を実施された、ということからも彼らの戦場は極度の混乱状態だったと推測されます。
 白兵戦が中心の戦闘中に、捕虜とはいいつつも一時的に拘束したに過ぎない(それでも驚異的なことです)数名の敵兵について、彼らを尋問して正確な記録(身分を偽るのは結構よくあります。つまりちゃんと尋問しないと捕虜がどんな人間かわからないものなのです)を残す余裕があったのかどうか疑問ですし、逆に記録が残っている方が私には不思議に思います。
 そもそも捕虜名簿なるものは、部隊に余裕がある時や捕虜収容所に入所する際などに、多くは情報部が主導し、憲兵がそれに協力して作成されるものであって、最前線しかも撤退戦を実施している部隊では頭数ぐらいは把握してると思いますが、誰も彼もがまず自分達が生き残ることで精一杯の状態ですので、優先順位の低い捕虜の処遇のことまでは気に留めないと思います。確か作中に置いても、ある一室にとりあえず軟禁しているという描写があったと思いますが、調べる余裕もない捕虜の扱いについては、この程度が普通なのではないかと思います。
 
 前もって企画され両者ともに了承の下で行われる捕虜返還であれば、確かに交渉の全経緯及び捕虜名簿は絶対必要かもしれません。しかしながら、今回のような錯綜し、極度に切迫した状況で、緊急避難的に急遽行われた捕虜返還では捕虜名簿はそもそも必須ではなく、要求もされないと思います。オフレッサーの攻撃が目前に迫っている中、可及的速やかに捕虜返還を通じた時間稼ぎを行わなくてはならない状況だったことは、後方の人間であっても理解できることでしょうし、記録を取るような余裕はないことも十分理解できるかと思います。
 もっとも、私にはローゼンリッターには信仰にも似た信用を持っておりますので、奇跡的に捕虜名簿が作成されていたと考えることも可能(彼らならやってくれるかも・・・)ですし、イゼルローンにキスリングがいて、かつヴァレンシュタインと友人関係だった事(後者は確定済みですが)の二つの事実を同盟上層部が把握できたと考えるのも確かに可能かも知れません(私の見立てでは恐ろしく低い可能性ですが)。
 しかし、捕虜名簿を馬鹿正直に提出したローゼンリッターの隊員はシェーンコップに半殺しにされそうですね。

>何度も述べていますが、ヴァレンシュタインの敵前交渉には「純粋に法的な観点から見ても」独断専行や情報漏洩などの問題や懸念があります。
>ヴァレンシュタインに「輝かしい戦功」があっても、いやむしろそういうものがあるからこそ、その「輝かしい戦功」なるものの法的手続きに問題はなかったのか、情報漏洩の懸念はないのかについては念入りに調査する必要があるのです。
>「輝かしい戦功」があるから法的な問題を無視しても良い、というのでは、それこそ5・15事件で国民からの減刑嘆願に屈して軍人達を軽い処罰で済ませたために2・26事件を誘発させた戦前の日本と全く同じになってしまうではありませんか。
>ヴァレンシュタインの「輝かしい戦功」が称賛されるのは、まず法的な問題や懸念材料を吟味し、それらが全くのシロであると判定された後でも遅くはないのですし、またそうでなければならないのです。
>そして逆に、そういう問題や懸念が払拭されないのであれば、どんなに「輝かしい戦功」とやらがあろうが、ヴァレンシュタインは一転して非難の対象となるし、【本来ならば】ロボスや検察側がそのことを法廷戦術として利用しないはずがない、とそういう話です。
 まず「輝かしい戦功」と書いたのは私がヴァレンシュタインの法的な問題や懸念材料を吟味し、それが全くのシロと言って良いと考えたので「輝かしい戦功」としました。決して、「「輝かしい戦功」があるから法的な問題を無視しても良い」と考えたわけではありません。ヴァレンシュタインの敵前交渉はあくまでも同盟軍の目的(味方の撤収)に完全に沿った行動であり、その手段においても適正であります。そのヴァレンシュタインの行動を5.15や2.14事件の首謀者達のような、そもそも軍の存在理由すらを完全に逸脱し、仕えるべき国家を転覆しようとするような行動とを同列に対比して論ずるのは誤りであると考えます。
 以上のとおり、私は「輝かしい戦功」の法的手続きについて問題無しという立場なので、この辺りの論点の中で、「上層部への確認を行わない独断専行」について再度私見を述べさせて頂きます。

上層部への確認を行わない独断専行についての私見

 WW2では敵陣地前で戦死した味方の死体を回収したいから発砲しないでくれといった敵前交渉がままあったそうですし、海軍乙事件では福留参謀長達を拘束したゲリラ部隊の交渉に日本陸軍の大隊長の大西精一中佐は独断で応じ、福留参謀長達の引渡しに成功します。敢闘精神の塊のような皇軍でもこのような現場の裁量が許されていました。数人の捕虜(一時的に拘束した敵戦闘員)を使って時間稼ぎに使うことはヴァレンシュタインの大佐という階級や、戦史をみてもこの程度はヴァレンシュタインの階級(大佐)の裁量権の範囲内であり、21世紀初頭の現在のおおよその国の軍隊では違法どころか、そもそも問題にすらならず、独断専行とは言えないと思います(もちろん独断専行でありますが、許容されうる独断専行だという意味です)。
 
 さらに撤収作戦のためにイゼルローン要塞に向かう際ヴァレンシュタインは、(異論をお持ちなのは承知しております)臨時の最高司令官グリーンヒル大将から撤収作戦の指揮を執ることの承認(というか命令)を得ており、また極めて幅広い領域に「助言」や「指導」が可能な一般参謀でもありますので、その時点でイゼルローン撤収作戦について、彼の大佐という階級にふさわしい幅広い裁量権が発生していたのは明白かと思われます。捕虜返還という手段を取ることについて言えば、そもそも裁量権の範囲内でありイゼルローン撤収作戦に大いに資することからも、上層部(広く同盟としてもいいかも知れません)との意図とも合致しておりますので、なんら問題が発生する余地はないかと思います。
 
 また、この独断専行という問題は裁量権につながる問題でもありますので、軍における階級(ヴァレンシュタインで言えば大佐)とはどのようなものか?についても少し書かせて頂きます。
 軍の階級というものはどのようなものであるのか?という事については、18世紀初頭のプロシア建国功労者のフレデリック・ウィリアムと任務に失敗したある少佐のエピソードが分かりやすいと思いますので、少し引用させて頂きます。

プロシアのフレデリック・ウィリアム皇太子と一人の少佐の話

皇帝「なぜ、お前は作戦に失敗したか?」
少佐「私は皇太子からの直命の通り作戦しました、間違ってはいません!」
皇帝「階級はなんのためにあたえてあるのか? 命令違反するときを判断できる者に与えられているのだ。規則どおり、命令どおりするだけなら、貴様は将校ではなく,兵士でよい」

これ以来、軍隊の階級の意義は、この考え方が世界の常識となっている。

 松村劭著『戦術と指揮』(PHP文庫,2006.3)より  (注)手元に本書がなかったので孫引きです。引用ミスがあれば私の責任です。

 もちろん結果が正しければ手段が正当化されるということを申し上げたいわけではありません。ヴァレンシュタインの大佐という階級にはこれほどまでも自律的に行動することが要求され、また奨励されるということを申し上げたいのです。
 上意下達は確かに組織の基本であることは私も同意致します。しかしながら、上官からの正式な命令が無い限り事前に定められた所掌から一歩も踏み外してはならないとすると、おそらく極めて硬直化した軍隊になるかとは明らかかと思います。このことは一般的な社会活動やビジネスの場でも、かなりの地位に就いていても指示がなければ動けないような社会人が、どのように上司や部下から評価されるのかを想像して頂ければ、よくお分かりになられるかと思います。
 
 スパイ容疑、国家機密漏洩罪、国家反逆罪についてはすぐに後述しますように、管理人さんのお考えに限定的ながら同意しますので省略します。

>あと、ロボスや検察側の法廷戦術という観点から言えば、有罪無罪の結果を問わず、訴訟案件を増やすことそれ自体も有効な戦法たりえるでしょう。
>確かに「伝説の17話」級の自爆発言ならばともかく、件の敵前交渉では誰が見ても明白な独断専行を問うことはできても、「状況的に見て訴追は可能」という程度の容疑でしかないスパイ容疑や国家機密漏洩罪・国家反逆罪まで問えるかどうかは、正直裁判の動向やヴァレンシュタインの対応次第という面もあります。
 そうですか、了解しました。私も今回書かせて頂いたとおり、裁判の動向やヴァレンシュタインの対応次第で「状況的に見て訴追は可能になる」状態がありうることに限定的ながら同意します。
 ただ、敵前交渉の独断専行について「事実関係から見ても無罪とは言えない嫌疑、またはヴァレンシュタイン自身が認めている罪」とされているのはまだ同意できません。

>しかし、それでも訴追を行った時点で「ヴァレンシュタインにはこれだけの罪業がある」とアピールすることはできますし、訴訟案件が増えるだけでヴァレンシュタイン側の負担は214条単独の場合より格段に増大します。
>それで結果的には無罪になるにしても、ヴァレンシュタインに対するイメージダウン戦略を展開すると共に、ヴァレンシュタインを複数の訴訟への対処に奔走させ疲れさせることは十分に可能であり、だからこそ「かませ」的なネタ程度には使えるというわけです。
>勝訴することではなく「訴追」それ自体で得られる利益が目的の訴訟、というのも、法廷戦術の一手法としては立派に成立しえるのです。
 法廷戦術についての管理人さんのお考えに概ね同意します(前回の法廷戦術についての管理人さんのお考えにも概ね同意していたのですが、動揺していて書き忘れていたようです。申し訳ありません。)が、明らかに敗訴の可能性が高い案件を追加するのはロボス側にとってもイメージダウンになったり、裁判官の心証を害するなど不利にはならないでしょうか?
 大量に弁護士を雇い入れられる民事裁判ならともかく、実際の審理を読んでいると検察官が審理を担当する刑事事件に近い訴訟体系のようですし、そうなると検察官側は訴訟経済のことも考えて、勝訴の可能性の高い案件に集中するのではないかと思ったりもするのですが。
 映画『逆転裁判』の感想の中で管理人さんは以下のように述べられておられます
>裁判とは、検察側が掲げる様々な証拠や証人の数々について上記のように審議する場なのであり、検察が被告の有罪を立証するためには、自分達の主張が100%全て正しいものであることを証明しなければならないのです。
>裁判では「疑わしきは被告人の利益に」という言葉もあり、すくなくとも理念上では「被告が無罪になる余地は全くない」という状況にならないと被告は有罪になりません。
>たとえ、検察側の主張が99.999…%と「限りなく100%に近い確率で正しい」ものであったとしても、それは「100%そのもの」ではないので、検察の主張には0.000…1%の穴があるということになり、それでは「検察は被告が100%有罪であることを立証できない」ことになってしまうのです。
 私も管理人さんの刑事訴訟に関するこのお考えに全面的に賛成です。その上で話を続けさせて頂くと、検察側はいくらロボスが独断専行の件について起訴するように訴えたとしても、1%どころではない穴がある訴訟案件に無駄な労力を投じるようには思えないのです。
 確かに法廷戦術として訴訟案件を増やすという戦術があるのは理解していますが、墓穴を掘ってしまうような訴訟案件まで持ち出すのは裁判官の心証を害してしまい逆効果になることは本当にないでしょうか?
 
 しかしながら、こういった疑問を持つ一方で、正直この辺りの裁判戦術については人によって感じ方が違うのではないかと感じ始めております。
 私はここ数日、旧日本陸軍で軍法会議法務官を勤めていた方の戦記をパラパラ読み返しているのですが、軍法裁判は実際には相当恣意的に運用されていたそうですし(もっとも旧軍ということで割り引く必要はありますが)、お国柄といいましょうか国が違えば軍法会議も違ってきます。
 宇宙暦を使う巨大な恒星間国家の軍隊では、ヴァレンシュタインの敵前交渉についても、管理人さんの仰るとおり裁判の流れがヴァレンシュタインに大幅に不利な状況になった場合、ひょっとしたら原作でヤンが査問会議に召喚されたように、訴追が可能になるのではないかと感じるようになりました。
 そうなると管理人さんと私の考えの違いもさほど違わなくなるのかなと思います(それでもやはり「上層部への確認を行わない独断専行」についてのお考えには同意できませんが)。
 
追伸:
 『外事警察』と『ファイナル・ジャッジメント』の映画評、楽しく読ませて頂きました。どちらも気になっていた映画ですので参考になります。ありがとうございます。
 それと、返信が遅れまして申し訳ありません。文章をまとめるのに時間がかかりました。

冒険風ライダー(管理人) (06/07 23:35) 編集・削除

>トモさん
>  そもそも捕虜名簿なるものは、部隊に余裕がある時や捕虜収容所に入所する際などに、多くは情報部が主導し、憲兵がそれに協力して作成されるものであって、最前線しかも撤退戦を実施している部隊では頭数ぐらいは把握してると思いますが、誰も彼もがまず自分達が生き残ることで精一杯の状態ですので、優先順位の低い捕虜の処遇のことまでは気に留めないと思います。確か作中に置いても、ある一室にとりあえず軟禁しているという描写があったと思いますが、調べる余裕もない捕虜の扱いについては、この程度が普通なのではないかと思います。

交渉で返還予定の捕虜自体、キスリングも含めて4人しかいなかったわけですし、死んだキルヒアイスも所持していた軍の認識票的なもので名前と階級を確認する、というだけでも情報としては役に立つのでは?
名前があれば、特に仕官クラスの人間の場合なら後で同盟軍のデータベースと照合し、素性を明らかにすることも可能でしょう。
捕虜返還の流れになった時点で、その程度のことも出来なかったとは考えにくいのですが。
また、どうしても素性どころか名前すらも分からなかった人間がいるにしても、その場合はきちんと事情を説明する必要が当然ありますし、分かる範疇の捕虜の名前は当然公開しなければならないでしょう。
素性を知りえる立場にあったのにそれを隠匿していたとしたら、たとえ後ろ暗いところがなかったとしても、その隠匿行為自体によって罪に問われかねません。
生き残った最前線の軍人達にとっても、せっかく助かった生命をそんなことのために粗末にするなんてバカらしいにも程がありますし。
そんなことをするよりは、キスリングの存在を明らかにした上で無罪を主張する、という手法の方がはるかに健全だと思うのですけどね。

> ヴァレンシュタインの敵前交渉はあくまでも同盟軍の目的(味方の撤収)に完全に沿った行動であり、その手段においても適正であります。そのヴァレンシュタインの行動を5.15や2.14事件の首謀者達のような、そもそも軍の存在理由すらを完全に逸脱し、仕えるべき国家を転覆しようとするような行動とを同列に対比して論ずるのは誤りであると考えます。

ヴァレンシュタインが敵前交渉を介して帝国側に機密の類を渡したりしたかもしれない、という疑惑についてはどうするのです?
これって実はキスリングがいた場合はもちろんのこと、いない場合でもある程度は猜疑が可能だったりするのですが。
捕虜の管理や移動などからして、事実上彼らだけで行われていたわけですから「そこではどんな不正だって行える」と外部の人間が考えられる余地は充分にあるわけですし。
しかも、当時最前線に残っていたヴァレンシュタインもローゼンリッター達も揃いも揃って亡命者な上、特にローゼンリッターには連隊長の半分が帝国に寝返ったという黒歴史を抱え込んでいます。
この「亡命者に対する偏見」というのは、このような軍法会議の場では意外に無視できない要素でもありますよ。
独断専行の件も、これがあるから法的な観点以上に問題視されるという一面もあるのです。
すくなくとも、ロボスや検察側が彼らの素性を問題視して「奴らが密かに我々を裏切っている危険性はないのか!」とがなりたてる可能性は決して少なくないと思うのですが。
勝算は別にしても、「万人に受け入れられやすいイメージダウン戦略」としては必ずしも悪いものではないのでは?

>  法廷戦術についての管理人さんのお考えに概ね同意します(前回の法廷戦術についての管理人さんのお考えにも概ね同意していたのですが、動揺していて書き忘れていたようです。申し訳ありません。)が、明らかに敗訴の可能性が高い案件を追加するのはロボス側にとってもイメージダウンになったり、裁判官の心証を害するなど不利にはならないでしょうか?
>  大量に弁護士を雇い入れられる民事裁判ならともかく、実際の審理を読んでいると検察官が審理を担当する刑事事件に近い訴訟体系のようですし、そうなると検察官側は訴訟経済のことも考えて、勝訴の可能性の高い案件に集中するのではないかと思ったりもするのですが。

軍法会議の場合、「司法(裁判官)が行政(検察官)を裁く」というのが基本形態となる通常の刑事裁判と異なり、「司法」に該当するはずの裁判官も行政の一員だったりします。
214条絡みのの軍法会議でも、軍という行政機構のナンバー1であるシトレが、判決を下す判士長を担っています。
この時点で、裁判に司法が介在せず、行政へのチェックシステムが働かないことから、「裁判で裁かれるのは検察官の主張」という刑事裁判の基本原則が必ずしも機能しないのです。
また、軍法会議が最上の目的とするのは「被告の権利を守ること」ではなく「軍の権威と秩序を守ること」にあります。
軍規や罰則などが、刑法などと比較しても相当なまでに厳しく重く設定されているのも、個人の権利をある程度抑圧してでも「軍の権威と秩序を守ること」を優先すべきであるとされているからです。
その軍法会議の観点から言えば、作戦内容に指揮系統の不備や敵との内通などといった重大な疑義があるとなれば、個人の権利を抑圧してでも真偽を厳重に審査し問題がないことを確認しなければならない、ということになるのです。
これから考えれば、ヴァレンシュタインの敵前交渉に対する懸念の問題は、すくなくともヴァレンシュタイン側から敵前交渉の全容を引き出させるための道具として利用することは充分に可能です。
そして、敵前交渉について問われたヴァレンシュタイン側は、嘘偽りを並べることなくその全容を全て開示していかなければならず、そうしなければ「情報を隠匿した」ということで確実に罪に問われるのです。
「神(作者)の奇跡」でもない限りは法理上の有罪判決は確実に勝ち取れる、上官侮辱罪や214条問題に比べれば確かに勝算は低いと言えるのですが、それでも勝負は5分5分+イメージダウン効果の獲得程度は得られる上、敗訴しても「軍としての懸念が払拭されたのは良いことです」的なことでも述べておけば、軍法会議の性質上致命傷とまではなりえないでしょう。
これが最後の切り札というわけでもありませんし、「訴訟戦術の一手」としてはそれなりに使える駒とは言えるのではないかと。

http://www.tanautsu.net/

トモ (06/11 18:55) 編集・削除

>管理人さんへ
法事と資格試験の追い込みが重なりまして返信が遅れました。申し訳ありません。

>そんなことをするよりは、キスリングの存在を明らかにした上で無罪を主張する、という手法の方がはるかに健全だと思うのですけどね。
なるほど、同意します。

>> ヴァレンシュタインの敵前交渉はあくまでも同盟軍の目的(味方の撤収)に完全に沿った行動であり、その手段においても適正であります。そのヴァレンシュタインの行動を5.15や2.14事件の首謀者達のような、そもそも軍の存在理由すらを完全に逸脱し、仕えるべき国家を転覆しようとするような行動とを同列に対比して論ずるのは誤りであると考えます。
>ヴァレンシュタインが敵前交渉を介して帝国側に機密の類を渡したりしたかもしれない、という疑惑についてはどうするのです?
>これって実はキスリングがいた場合はもちろんのこと、いない場合でもある程度は猜疑が可能だったりするのですが。
>捕虜の管理や移動などからして、事実上彼らだけで行われていたわけですから「そこではどんな不正だって行える」と外部の人間が考えられる余地は充分にあるわけですし。
 「ヴァレンシュタインが敵前交渉を介して帝国側に機密の類を渡したりしたかもしれない、という疑惑についてはどうするのです?」との管理人さんの御質問の趣旨をどう受け取っていいのか分からず、正直どのようにお答えしようか戸惑っています。「「純粋に法的な観点から見ても」ヴァレンシュタインの敵前交渉は適正だったと考えるが、ロボスがこのような疑惑を持ち出してきたらどうするのか?」というご趣旨なのか、それとも「そもそもヴァレンシュタインの敵前交渉は「純粋に法的な観点から見ても」適正だとは考えていない。その上でロボスがこのような疑惑を持ち出してきたらどうするのか?」という趣旨のご質問なのか、大変お恥ずかしながらどちらか分からなかったからです。
 一応、どちらにも共通する「ロボスがこのような疑惑を持ち出してきたらどうするのか?」という部分に限定した上で書かせて頂きます。
 国家機密漏洩罪については一応、監視役だったバグダッシュとサアヤがいますし、この2人はヴァレンシュタイン側の証人として使えるかと思いますし、普通に考えれば機密の類を渡すだけなら、猜疑を持たれる可能性が高いこの場面でするのは不自然である、とヴァレンシュタイン側は主張できるのではないでしょうか?
 この辺りも、いわゆる「悪魔の証明」というものになるかと思いますが、ロボスがなりふり構わず喚き散らす一つの材料として使えるとのお考えなら、私も賛同します

>しかも、当時最前線に残っていたヴァレンシュタインもローゼンリッター達も揃いも揃って亡命者な上、特にローゼンリッターには連隊長の半分が帝国に寝返ったという黒歴史を抱え込んでいます。
>この「亡命者に対する偏見」というのは、このような軍法会議の場では意外に無視できない要素でもありますよ。
>独断専行の件も、これがあるから法的な観点以上に問題視されるという一面もあるのです。
 この小説を最初に読んだときから私は、今回の第6次イゼルローン要塞攻防戦でのローゼンリッターの立ち位置は、WWⅡで活躍した米国陸軍の日系人部隊である第442連隊戦闘団と良く似ていると感じておりました。管理人さんもご存知かもしれませんが、第442連隊戦闘団とはヨーロッパ戦線で大活躍した日系人二世の部隊です。
 日米開戦直後、ドイツ系、イタリア系はほとんど何もされなかったのに、日系人は財産は没収されて強制収容所に収容されるという壮絶な偏見・差別が米国にあったことを管理人さんにおかれましても良く御存知かと思います。そのような環境の中で政治的な理由で創設された第442連隊戦闘団ですが、やはり当初は「ジャップ」ということもあり、アメリカ国民や戦友であるはずの白人将兵からも不信の目を向けられていたそうです。
 そんな第442連隊戦闘団ですが、紆余曲折の末イタリア戦線に投入されました。モンテ・カッシーノを巡る激戦では作戦こそ失敗しましたが、外電に「もし日系人の忠誠心を疑うものがあれば、その男と議論するまい。ただ、その顔を蹴飛ばしてやろう」と伝えられるほどに偏見を払拭することに成功します。
 原作を最後に読み返したのはもう十数年も前になりますが、原作のローゼンリッターもヤンのイゼルローン要塞攻略の活躍で彼らの「亡命者に対する偏見」は改善されたと記憶しております。
 もちろんこの小説のローゼンリッターと第442連隊戦闘団が全く同じ展開をするとは言えませんが、原作でのローゼンリッターの評価の変化、史実の第442連隊戦闘でのケースを踏まえて、この小説のローゼンリッターの活躍を見ると、まず連隊長のヴァーンシャッフェ准将はイゼルローン上陸部隊の先陣を切って突入後戦死、そして彼から指揮を継承したシェーンコップは上陸部隊全軍の瓦解を食い止めています。
 管理人さんの仰るとおり、ドレフュス事件などをみましても、特定集団に対する偏見が軍法会議の場においては確かに意外と無視できない要素であるかもしれませんが、これらのローゼンリッターの活躍を鑑みると、この時点ではそこまで「亡命者に対する偏見」を強調することはできないかと思います。もちろん以上の事はヴァレンシュタインについても同様と考えております。

 それと「法的な観点以上に問題視されるという一面もあるのです。」とのお考えですが、これは通常の一般的な同盟軍将校なら問題視されないが、亡命者たるヴァレンシュタインはその偏見によって問題になる、という意味でしょうか?
 もしそうであるなら、そもそもヴァレンシュタインに”大佐”という階級を与えたり、撤収作戦の指揮を執るように任命したりするという段階のところからの問題になろうかと思います。前回申し上げました通り、上層部への確認を取らないだけで、独断専行問題なるものが発生するとは考えられないのですから。

>すくなくとも、ロボスや検察側が彼らの素性を問題視して「奴らが密かに我々を裏切っている危険性はないのか!」とがなりたてる可能性は決して少なくないと思うのですが。
>勝算は別にしても、「万人に受け入れられやすいイメージダウン戦略」としては必ずしも悪いものではないのでは?
ロボスにしてみれば駄目で元々と考えて、こういった展開するというのは同意します。

冒険風ライダー(管理人) (06/12 19:20) 編集・削除

>トモさん
>「「純粋に法的な観点から見ても」ヴァレンシュタインの敵前交渉は適正だったと考えるが、ロボスがこのような疑惑を持ち出してきたらどうするのか?」というご趣旨なのか、それとも「そもそもヴァレンシュタインの敵前交渉は「純粋に法的な観点から見ても」適正だとは考えていない。その上でロボスがこのような疑惑を持ち出してきたらどうするのか?」という趣旨のご質問なのか、大変お恥ずかしながらどちらか分からなかったからです。

どちらかと言えば後者ですね。
何度も言っていますが、捕虜にひそかに情報を渡して堂々と逃がす、という行為は充分にありえる話ですし、疑惑が事実無根であったとしても、すくなくとも全経緯を明らかにして疑惑を払拭しなければならない事象にはなりえるでしょう。
また後述しますが、この件に関してヴァレンシュタインは明確な前科が存在しますから、なおのこと問題にならざるをえません。

>  国家機密漏洩罪については一応、監視役だったバグダッシュとサアヤがいますし、この2人はヴァレンシュタイン側の証人として使えるかと思いますし、普通に考えれば機密の類を渡すだけなら、猜疑を持たれる可能性が高いこの場面でするのは不自然である、とヴァレンシュタイン側は主張できるのではないでしょうか?

その監視役であるはずのバグダッシュとミハマ・サアヤこそが、ヴァレンシュタインのスパイ活動(と目される行為)の(逆の意味での)最大の証人となってくれますよ。
ヴァレンシュタインは7話で、フェザーンの帝国側弁務官事務所という公然の場に堂々と乗り込んだ挙句、ミハマ・サアヤの手も借りて、親友であったミュラーとこれまた堂々と接触し情報のやり取りを行っています。
そして、この事件がきっかけとなってバグダッシュは、帝国内におけるヴァレンシュタインの交友関係を知ることになったのです。
「猜疑を持たれる可能性が高いこの場面でするのは不自然である」のであれば、フェザーンの前科は一体どのように説明するのでしょうか?
誰が見ても明らかに「猜疑を持たれる可能性が高いこの場面でするのは不自然である」行為そのものなのですが。
しかもこの件はきちんと上層部にも報告され、ヴァレンシュタインの行動は普通に問題視されていたのです(その後の上層部の対応は「神(作者)の奇跡」レベルの温情もいいところでしたが)。
そのような前科を持つヴァレンシュタインと今回の件を重ね合わせれば、ヴァレンシュタインが今回もまた同じことをやっているかもしれないという目で見られるのはむしろ当然というものでしょう。
フェザーンの前科についてはヴァレンシュタインも「伝説の17話」の自爆発言で自ら認めるところなのですから、下手に中途半端な返答を返そうものならば、過去の前科まで穿り返されて改めて処罰される事態にもなりかねないですね。
しかも、そういう前科の存在を、本来ロボスは「上官として事前に知っておかなければならない」立場にあったのですし。
この前科の件と亡命者としての偏見を組み合わせれば、この件でヴァレンシュタインの「罪」を告発することは別に難しくもないですし、弁明に追われるのはむしろヴァレンシュタインの方にならざるをえないでしょう。
後先考えないヴァレンシュタインの得手勝手な言動が、ここで大きく仇となってくるわけです。

>  原作を最後に読み返したのはもう十数年も前になりますが、原作のローゼンリッターもヤンのイゼルローン要塞攻略の活躍で彼らの「亡命者に対する偏見」は改善されたと記憶しております。
>  もちろんこの小説のローゼンリッターと第442連隊戦闘団が全く同じ展開をするとは言えませんが、原作でのローゼンリッターの評価の変化、史実の第442連隊戦闘でのケースを踏まえて、この小説のローゼンリッターの活躍を見ると、まず連隊長のヴァーンシャッフェ准将はイゼルローン上陸部隊の先陣を切って突入後戦死、そして彼から指揮を継承したシェーンコップは上陸部隊全軍の瓦解を食い止めています。
>  管理人さんの仰るとおり、ドレフュス事件などをみましても、特定集団に対する偏見が軍法会議の場においては確かに意外と無視できない要素であるかもしれませんが、これらのローゼンリッターの活躍を鑑みると、この時点ではそこまで「亡命者に対する偏見」を強調することはできないかと思います。もちろん以上の事はヴァレンシュタインについても同様と考えております。

原作のローゼンリッターに向けられる「亡命者に対する偏見」は、同盟滅亡時まで少しも改善されてなどいませんよ。
銀英伝6巻では、帝国と和解したことから自分達が犠牲の羊に供されるかもしれないと当のローゼンリッターの隊員達自身が懸念している様が描かれていますし、当時軍の要職にいたロックウェルなどは、ローゼンリッターに対する「亡命者への偏見」をこんな発言で露にしていました↓

銀英伝6巻 P178上段
<「売国奴め! 非国民め! だから奴のような帝国からの亡命者などを信用してはいけなかったのだ。メルカッツにしても然り、シェーンコップにしても然り……」>

ローゼンリッターがしぶしぶながらも他者から認められていたのは、あくまでもその「強さ」のみなのであって、同盟に対する忠誠心という点では、過去の歴史および連隊長シェーンコップとその一派の気質もあって元々信用など最初からなく、ヤンの下に属するようになってからは、「いつヤン共々同盟を裏切ってもおかしくない」とむしろますます猜疑の目で見られるようになったのが実情だったのですが。
実際、ローゼンリッターがそこまで信用のある組織として見られていたのであれば、銀英伝6巻におけるあの騒動はそもそもありえなかったでしょう。
あの時のローゼンリッターは最初から同盟を裏切りヤンを助ける気満々でしたし、同盟側も裏切りを警戒して監視をつけたりしているのですから。
ローゼンリッターですらこうなのであれば、ましてや「伝説の17話」で同盟を裏切る意思表示まで行った前科すら持つヴァレンシュタインなど、偏見どころか(帝国ではなく同盟に対する)現実の脅威としてすら見られても不思議ではありませんよ。
ヴァレンシュタインに比べれば1億倍ほどは温厚だったメルカッツすらも、あれだけ控えめに振舞っていながらそれでも猜疑の目で見られていたことを考えると、同盟における「亡命者に対する偏見」というのは相当なものがあると見て然るべきなのではないかと。

>  それと「法的な観点以上に問題視されるという一面もあるのです。」とのお考えですが、これは通常の一般的な同盟軍将校なら問題視されないが、亡命者たるヴァレンシュタインはその偏見によって問題になる、という意味でしょうか?
>  もしそうであるなら、そもそもヴァレンシュタインに”大佐”という階級を与えたり、撤収作戦の指揮を執るように任命したりするという段階のところからの問題になろうかと思います。前回申し上げました通り、上層部への確認を取らないだけで、独断専行問題なるものが発生するとは考えられないのですから。

実際、かなり問題であろうと考えてはいますよ、私は。
そもそも原作から考えても、ヴァレンシュタインには亡命者に対する周囲からの偏見の目がなさ過ぎる、とも私は過去に主張していますし。
1兆歩譲って、ヴァレンシュタインに対するシトレ一派の評価と好感情が「神(作者)の奇跡」レベルで良好だったとしても、ロボスをはじめとする他者までもがその意識を共有しなければならない理由は全くありません。
特にロボスは、ヴァレンシュタインの罪を声高に主張することで、そのヴァレンシュタインを重用しているシトレの非をも間接的であっても鳴らすことができるのですから、なおのこと「亡命者に対する偏見」や「独断専行」の件を利用してはいけない理由がないですね。
むしろ、ヴァレンシュタインを悪戯に(爆)重用しているシトレを糾弾する、という点から言っても、ロボスが取るべき選択肢としてはある程度有効に機能しえるのではないですかね、今回の件は。

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初見読者(承前) (06/16 12:01) 編集・削除

亀レスになってもうしわけありません。ご回答は、いささかならず小生の理解を超えております。いくつか感想を書き込みますが、お気になさらずご自分の道を歩まれるのがよいと存じます。

1,物語について
 物語という術語をどのような意味で使用されているのか、頂いた回答から読みとることができませんでした。小説は近代の発明ですが、それ以前の物語を含めるとなると、必ずしも主人公の思想的正当性が重要ではないと存じます。また、カフカの諸作品に見られるように、20世紀であっても、すでに不合理を中心とする小説も書かれています。まずは、物語をどのようなものとして捉えるかを明らかにしていただかなければ、その後の議論は理解できません。
なお、これについて小生の用いる小説を定義します。小生は小説を、近代に発明され、近代人の認識枠組のもとに(つまり神意などの余地なく)展開される散文の形式と見ます。ただし、同時にそれは、近代人の認識枠組を乗り越える超自然的な現象を超自然として描くことを除外するものではありません。後者の超自然を扱う小説ジャンルとしては、ファンタジーやホラー小説(のうち、超自然的な説明原理によるもの)が該当するでしょう。さらに、近代人の認識枠組そのものを問題化するような小説類型も存在します。前述のカフカのような不合理小説はそのひとつです。
ただし、小生は小説にあって登場人物の思想的正当性は極めて些末な要素と考えます。なぜならば、正当性があることが、小説に必ず価値を与えるものではないからです(小説の価値については、前回の書き込みをご参照ください)。主人公の性格、思想傾向、正当性は、小説を論じるうえで実に些末な要素に過ぎません。この意味で、管理人様の見解には同意しかねます。

2,小説観について
 上記で示したように、管理人様にとっての小説的価値(どのような小説が優れているのか)について、管理人様自身の言葉で考察したものが示されない限り、議論は些末な事柄の列挙に終始します。管理人様の批評が小生にとってつまらないという意味のことを最初に申し述べましたが、それは些末な議論に終始し、小説を読むことに対し新しい価値を生み出しているように思えないからです。前回もお伝えしましたが、小生にご返答なさるには及びません。管理人様は他者の小説の細部を取り上げて批判するのではなく、まず、何より先に、管理人様自身の言説をもって小説とは何かを語り、そのうえで作例として他者の作品を取り上げるべきでしょう。そうでなければ、何らの説得性もない議論が続くことになります。小生はそのような議論に価値を見いだせません。

3,挙げられた作例について
 なお、挙げられた作例ふたつについては、両方とも楽しく読みました。小生は、どちらも主人公の意図通りに出来事が推移する二次創作類型として楽しみました。言動、行動、思想の正当性のいかんにかかわらず、主人公の意図通りに出来事が推移するならば、それは全て同じ類型として小生は受け取ります。これらの類型が巷間に言われる「メアリー・スー」あるいは「主人公最強物」などに該当するかどうかは、小生は関知しません。それらの術語は小生にとって些末であり、議論の価値があると思えないからです。

以上、縷々と述べて参りましたが、最初に申し述べました通り、お気になさらずご自分の道を歩まれるのがよいと存じます。残念ながら管理人様との議論は小生にとって新しい価値を生むものではありませんでしたので、小生としては以後、拝読を控えさせていただきます。おつきあいくださいまして、ありがとうございました。管理人様のこれからのご健康とご活躍を祈念いたします。

冒険風ライダー(管理人) (06/17 01:36) 編集・削除

>初見読者さん
こう言っては何なのですが、あなたはこの一連の考察の主旨をそもそも勘違いしているのではありませんかね?
ヴァレンシュタイン考察の正式名称は、記事のタイトルにもあるように、
【銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察】
ですよ。
「亡命編」という銀英伝2次創作に登場するエーリッヒ・ヴァレンシュタインという人物、およびその言動・小説に対する影響・その他様々なヴァレンシュタイン絡みの関連事項についての考察を行っている、と最初から誤解の余地なく誰の目にも分かるように明示されているはずなのですが。
そして、ヴァレンシュタインがいなければ「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」という2次創作そのものが成立しない(原作「銀英伝」に戻ってしまう)わけなのですから、ヴァレンシュタインが物語の全てを背負っている構図があるという結論に到達するのは至極当然というものでしょう。
ヴァレンシュタインの代替品など、「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」には全く存在しないのですから。
というか、ヴァレンシュタインという人物要素および彼がもたらした諸々の影響を抜きにして「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」をどうやって語れるというのか、そんな方法があるのであれば是非とも教えて欲しいくらいなのですが。

> 小生は、どちらも主人公の意図通りに出来事が推移する二次創作類型として楽しみました。言動、行動、思想の正当性のいかんにかかわらず、主人公の意図通りに出来事が推移するならば、それは全て同じ類型として小生は受け取ります。

これなんて、「主人公の意図通りに出来事が推移する二次創作類型」と作中におけるヴァレンシュタインの重要性を明確な形で認めてしまっているも同然ではありませんか。
そして、「主人公の意図通りに出来事が推移する【過程】」に問題があるのであれば、それは作品の質をも左右しかねない極めて重要な事案となりえます。
一連のヴァレンシュタイン考察は、まさにその「過程」に問題があると、様々な形で指摘し続けているわけです。
この作品の構図の中で、「主人公の性格、思想傾向、正当性は、小説を論じるうえで実に些末な要素に過ぎません」とはとても言えたものではないと思うのですけどね。

http://www.tanautsu.net/

銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察10

「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察も、いつのまにやら10回目の節目を迎えることとなりました。
出てくる度に被害妄想狂ぶりを発揮しまくり、フォークやロボスばりの自己中心的な態度に終始する狂人ヴァレンシュタインの言動にあまりにもツッコミどころが多すぎ、その対処にひたすら追われているがために、10回目到達時点での話数消化はようやく30話に届いたかどうかという遅々とした状況にあります(T_T)。
当初の予定では、もうとっくに最新話まで追いついていたはずなのですが……(-_-;;)。
ここまでヴァレンシュタインの言動で問題が頻出し醜悪極まりないシロモノにまで堕しているのは、結局のところ「自分を特別扱いし過ぎる」という一点に尽きるでしょう。
ヴァレンシュタインが他者を批判する際、彼は「その批判が自分自身にも当てはまってしまうのではないか?」ということを全く考えすらもしないんですよね。
自分の足元を固めずに相手を罵り倒すことにばかり傾倒するものだから、相手に対する非難や罵倒がブーメランとなってそっくりそのまま自分自身に跳ね返ってきてしまい、あっという間にボロを出す羽目となってしまうわけです。
「亡命編」におけるロボスやフォークに対するヴァレンシュタインの批判内容なんてまさにその典型例ですし、攻撃に特化し過ぎて防御がおろそかになっている以外の何物でもありません。
自分が批判すらも許されない神聖不可侵にして絶対の存在だとでも考えていない限り、こんな愚行をやらかすはずもないのですけどねぇ。
本当に強い理論というのは、批判対象と同様に自分自身をも含めた他の事象にも適用しうるか、あるいは「場面毎に主張が変わる具体的な理由」を万人に明確に提示することを可能とする「一貫性のある論」なのであって、それができないダブスタ&ブーメラン理論などは愚の骨頂もはなはなだしいでしょうに。
他者を批判する前に自分の襟を正し、自分の言動が自分自身に適用されないよう配慮する、ということを行っていくだけでも、今のヴァレンシュタインの惨状はかなり改善されるのではないかと思えてならないのですがね。
まあ、そんなことは太陽が西から上るがごとく、最初から不可能な話ではあるのですが(爆)。
では今回も引き続き、第6次イゼルローン要塞攻防戦における狂人ヴァレンシュタインの狂態ぶりを見ていきましょう。
なお、「亡命編」のストーリーおよび過去の考察については以下のリンク先を参照↓

亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
http://ncode.syosetu.com/n5722ba/
銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-570.html(その1)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-571.html(その2)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-577.html(その3)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-585.html(その4)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-592.html(その5)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-604.html(その6)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-608.html(その7)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-614.html(その8)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-625.html(その9)

自分から上官侮辱罪をやらかして総司令部の雰囲気を悪戯に悪化させたにもかかわらず、そのことに対する反省もなしに全ての責任をロボスに擦りつけるヴァレンシュタインは、帝国軍から逆襲されて作戦が潰えた後も、勝算もないままに陸戦部隊の再突入を強硬に命じたロボスに対し、自由惑星同盟軍規定第214条という実力行使に出ることをグリーンヒル大将に発案します。
「亡命編」のオリジナル設定である自由惑星同盟軍規定第214条とは、部隊の指揮官が錯乱状態などに陥りマトモな戦闘指揮が行えなくなった際に、次席の人間がその指揮官を排除してその指揮権を引き継げることを可能とする法です。
これを読んで個人的に思い出したのは、1995年公開の映画「クリムゾン・タイド」ですね。
この映画では、通信機の損傷により外部との連絡が途絶した原子力潜水艦の中で、途中まで送られていた暗号文の解釈を巡り、ただちに(核?)ミサイルを発射して先制攻撃すべきという艦長と、まずは通信内容の確認を行うべきだとする主人公の副長が対立し、独断で攻撃を強行しようとする艦長に対し、副長が指揮権剥奪を宣告し拘束させるという場面があります。
このケースでは、艦長に対して「通信の確認を行わずに攻撃を行おうとした」「攻撃には副長の同意も必要なのにそれを無視しようとした」という軍規違反の口実が使えましたし、下手すれば無辜の市民が虐殺されたり第三次世界大戦が勃発したりしかねないような状況でもあり、誰もが時間に追われ決断を迫られる極限状態にもありました。
この映画のラストでも軍法会議が開かれ潜水艦内での問題が審議されたのですが、裁判の場でも「どちらが全面的に正しい&間違っているとは言えない」という流れと結論に終始していました。
もっとも最終的には、年配の艦長が副長に後事を託し引退することで主人公の正しさを認める、という形で終わっていましたが。
軍内でこのような対立が起こったり、あまつさえ下位の人間が上官から権限を剥奪したりするというのはそれ自体が大変な問題行為でもあり、だからこそ、214条のような規定は乱用されないようにすべきものでもあるわけです。

しかし今回の場合、そもそもロボスは同盟軍の軍規に違反したり自軍に多大な損害を与えたりする一体どんな行為を行っていたというのでしょうか?
確かにロボスは、自身のメンツにこだわって勝算も成功率も皆無としか言いようのない無謀な命令を繰り出してはいましたし、「ローゼンリッターなど磨り潰しても構わないから再突入させろ!」とまでのたまってはいました。
それは確かに味方の損害を増やす愚行であったことは間違いないのですが、しかし総司令官としてそのように命じること自体は何ら軍規に違反する行為ではありません。
また、仮にイゼルローン要塞に突入したローゼンリッターどころか陸戦部隊の多くが壊滅状態になったとしても、それで全軍が瓦解するわけではなく、すくなくとも艦隊決戦に比べれば、全体から見た損害も微々たるもので済みます。
極端なことを言えば、いざとなれば陸戦部隊を切り捨てて撤退しても、軍の維持という点では大きな問題は発生しようもなかったわけです。
もちろん、陸戦部隊を身捨てる立場となるロボスが、後日に総司令官として相応の責任が問われ糾弾されることになるのは確実でしょうが、それをもって軍規違反に問うたり精神錯乱の疑いをかけたりすることは不可能なのです。
むしろロボスの場合は、軍規通りに総司令官として振舞った結果がああだったわけで、その点でロボスに軍法違反の容疑で解任を迫るというのは無理筋もいいところでしょう。
ここでロボスがさらに狂気に走って同盟全軍にイゼルローン要塞への特攻を命じる、といったレベルにまで至れば、さすがに214条の発動にもある程度の正当性が出てくるかもしれませんが、あの状況では「最悪でも陸戦部隊の壊滅だけで事は収まる」可能性の方が高いのです。
原作の第6次イゼルローン要塞攻防戦におけるロボスの言動を見ても、その辺りを落としどころにする可能性は大なのですし、他ならぬヴァレンシュタイン自身もそう考えていたはずでしょうに。
むしろ、214条発動に伴う混乱の隙を突かれる危険性の方が問題と言えるものがあります。
指揮系統が混乱しているところに敵の攻撃を受ければ、それこそ全軍が瓦解する危機を自ら招きかねないのですから。
遠征軍全体から見れば最大でも数%程度しかいない陸戦部隊の危機を救うために、全軍を危機に晒す必要があの状況で果たしてあったのでしょうか?
これらのことから考えると、あの場面で214条発動の条件が整っていたとは到底言い難いものがあります。
ロボス個人が無能低能であることと、軍法に基づいた行動を取り軍の秩序を守ることは全く別のカテゴリーに属する話であり、それを一緒くたにして断罪すること自体に無理があり過ぎるのです。

かくのごとく問題だらけの214条発動を、例によって例のごとく自らの実力ではなく神(作者)の介入によって御都合主義的に切り抜けてしまったヴァレンシュタインは、ロボスを放逐した後に陸戦部隊救出のための指揮を取り、味方の撤退を見届けるべくイゼルローン要塞内の最前線に最後まで留まることを自ら志願します。
ロボスに代わって臨時の総司令官となったグリーンヒル大将は、「毒を食らわば皿まで」と言わんばかりにそれを承認し、かくしてヴァレンシュタインはイゼルローン要塞の最前線へと向かうこととなるのでした。
最前線に到着したヴァレンシュタインは、まずは最前線の指揮官が誰であるのかを捕虜に問い質し、オフレッサー・リューネブルク・ラインハルトの3者であるとの回答を得ます。
必要な情報を得たヴァレンシュタインでしたが、捕虜の中に自身の旧友であるギュンター・キスリングがいることを確認し驚愕。
何故彼が負傷した状態でここにいるのか熟考するヴァレンシュタインに不審を抱いた捕虜のひとりが、以下のような行動に出ることとなるのですが……↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/32/
> 「あんた、エーリッヒ・ヴァレンシュタイン大佐か?」
> いつの間にか思考の海に沈んでいたらしい。気が付くと体格の良い男が俺が絡むような口調で問いかけてきていた。
>
> 「……そうです」
> 俺が答えるのと同時だった。そいつが吠えるような声を上げていきなり飛びかかってきた。でかいクマが飛びかかってきたような感じだ。
>
> しゃがみこんでそいつの足に荷電粒子銃の柄を思いっきり叩きつけた。悲鳴を上げて横倒しにそいつが倒れる。馬鹿が! 身体が華奢だから白兵戦技の成績は良くなかったが、嫌いじゃなかった。舐めるんじゃない。お前みたいに向う脛を払われて涙目になった奴は一人や二人じゃないんだ。
>
> 立ち上がって荷電粒子銃をそいつに突きつける。他の二名は既にローゼンリッターの見張りが荷電粒子銃を突きつけていた。
> 「ヴァレンシュタイン大佐! 大丈夫ですか!」
> 「大丈夫ですよ、リンツ少佐」
>
> 「貴様、一体どういうつもりだ! 死にたいのか!」
> リンツが体格の良い男、クマ男を怒鳴りつけた。
> 「う、うるせえー。ヴァンフリートの虐殺者、血塗れのヴァレンシュタイン!俺の義理の兄貴はヴァンフリート4=2でお前に殺された。姉は自殺したぜ、この裏切り者が!」
>
> クマ男の叫び声に部屋の人間が皆凍り付いた。
姉が自殺? こいつもシスコンかよ、うんざりだな。思い込みが激しくて感情の制御が出来ないガキはうんざりだ。どうせ義兄が生きている時は目障りだとでも思っていたんだろう。
>
> 「ヴァンフリートの虐殺者、血塗れのヴァレンシュタインですか……。痛くも痒くも有りませんね」
> 俺はわざと声に笑みを含ませてクマ男に話しかけた。周囲の人間がギョッとした表情で俺を見ている。クマ男は蒼白だ。
>
> 「き、貴様」
>
「軍人なんです、人を殺して何ぼの仕事なんです。最高の褒め言葉ですね。ですが私を恨むのは筋違いです。恨むのならヴァンフリート4=2の指揮官を恨みなさい。部下の命を無駄に磨り潰した馬鹿な指揮官を」
>
> その通り、戦場で勝敗を分けるのはどちらが良い手を打ったかじゃない。どちらがミスを多く犯したか、それを利用されたかだ。
敵の有能を恨むより味方の無能を恨め。今の俺を見ろ、ウシガエル・ロボスの尻拭いをしている。馬鹿馬鹿しいにもほどが有るだろう。
>
> 「裏切り者は事実だろう!」
> 笑い声が聞こえた、俺だった。馬鹿みたいに笑っている。笑いを収めて蒼白になっているクマ男に答えた。
>
「私が裏切ったんじゃありません、帝国が私を裏切ったんです。恥じる事など一つも有りません」

……ここまで「夜郎自大」という言葉の生きた見本みたいな人間は初めて見ましたよ、私は。
だいたい、ヴァンフリートで義兄が戦死し姉が自殺したことに憤ることが「シスコン」かつ「思い込みが激しくて感情の制御が出来ないガキ」って、一体どこをどうすればそんな論理が出てくるというのでしょうか?
「シスコン」であろうがなかろうが、家族を殺されて憤らない人なんて相当なまでの少数派ですし、その正当な怒りが「思い込みが激しくて感情の制御が出来ないガキ」とまで罵られなければならないシロモノなどであるわけないでしょうに。
こんな論理が成立するのであれば、今世の両親を殺され仇を討つことを決意したヴァレンシュタインは「ファザコン&マザコン」で「思い込みが激しくて感情の制御が出来ないガキ」ということになってしまうではありませんか(爆)。
もちろん、ヴァレンシュタインが「思い込みが激しくて感情の制御が出来ないガキ」であること自体は疑問の余地など全くない厳然たる事実ではあるのですが(笑)、しかしそれは別に今世の両親が非業の死を遂げたからでも、そのことにヴァレンシュタインが怒りを覚えたからでもありません。
自分自身のことを全く顧みることなく、後先考えずに目先の感情的な罵倒にばかり熱中してダブスタ&ブーメランな言動ばかり披露する行為の数々と、それらの言動を行うことに何ら矛盾や羞恥を自覚することすらもない厚顔無恥な思い上がりこそが、ヴァレンシュタインが「思い込みが激しくて感情の制御が出来ないガキ」と評される由縁なのですから。
さらに語るに落ちているのは、もし自分が襲撃者と同じ立場にあったら、襲撃者が自分に対して述べた罵倒と同じことを言うであろうことを、当のヴァレンシュタイン自身がはっきりと述べていることです↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/37/
> “ヴァンフリートの虐殺者”、“血塗れのヴァレンシュタイン” クマ男の声を思い出す。憎悪に溢れた声だった。ヴァンフリートで帝国人を三百万は殺しただろう、そう言われるのも無理は無い。俺がクマ男の立場でも同じ事を言うはずだ。

同じ立場であれば、同じことを言うだけでなく襲撃もするでしょう、ヴァレンシュタインの性格ならば(笑)。
何しろ、忍耐心とか我慢とかいった概念が全くない上に嗜虐性と他罰主義に満ち溢れた「キレた少年」「ブラック企業経営者」のごとき破綻だらけな性格をしているのですからね、ヴァレンシュタインは。
周囲も後先も考えずに暴走したことも一度や二度ではないですし、「本編」でヤンに謀略を仕掛けられた際の対応を見ても、「敵の有能を恨むより味方(自分)の無能を恨」むなどという、ある意味謙虚な行為などするはずがないのですし。
となるとヴァレンシュタインは、自身がまさに襲撃者と同じく「ファザコン&マザコン」で「思い込みが激しくて感情の制御が出来ないガキ」でしかないことを、他ならぬ自分自身で認めてしまっていることにもなるわけです(爆)。
他ならぬ自分自身が、自分がバカにしている襲撃者と完全に同類の人間であることを、わざわざ自分から告白する必要もないでしょうにねぇ(苦笑)。

そして、「私が裏切ったんじゃありません、帝国が私を裏切ったんです。恥じる事など一つも有りません」に至っては、当の襲撃者もまさに空いた口が塞がらなかったでしょうね。
巨大な国家と自分ひとりが同等、いやそれどころか国家の方が自分よりも格下、などという発想は、万人の自由と平等を謳う民主主義国家ですらもありえないシロモノですし、ましてや専制君主国家であればなおのことです。
第一、「帝国が私を裏切った」というのは一体何のことを指しているのでしょうか?
まさか、帝国とヴァレンシュタインが何らかの相互契約を結んでいてそれを帝国が反故にした、という話ではないでしょうし、両親を殺し自分をも殺そうとしたということを指すのであれば、それはそのように命じたカストロプ公個人の犯罪であって、帝国そのものの罪などではないでしょうに。
貴族の犯罪がもみ消されるという社会問題にしても、「帝国が元からそういう政治形態である」という事実もヴァレンシュタインは当然知っているわけですし、その事実を知っていてなお帝国を信用する方がむしろ「愚か者の所業」以外の何物でもないのですが(苦笑)。
そして何よりも、ヴァレンシュタイン個人にそのような事情があったからと言って、それはヴァレンシュタインが赤の他人の家族に対して同じような目に遭わせることを正当化するものでも免罪するものでもありえません。
そのことに対して自覚的でその罪も生涯背負って生きていくとか、最小限の犠牲に抑えて大業を為すとかいうのであればまだしも、「自分は正当な報復の権利を行使しているだけであり全て他人が悪い。お前の家族が死んだことで俺を逆恨みするのは筋違いだし、むしろ邪魔な家族を殺してやったことに感謝しろ」では、むしろ他者からの賛同や共感を得られることの方が奇妙奇天烈な話でしかないですよ。
まさに「思い込みが激しくて感情の制御が出来ないガキ」の様相を呈している以外の何物でもないのですが、そうでなければヴァレンシュタインは、一体何を根拠に自分が帝国よりも偉大な存在であるとまで考えられるようになったのでしょうか?
すくなくとも原作知識と自身の才覚だけではここまで増長できるものではないですし、やはりありとあらゆる「奇跡(という名の御都合主義)」を発動できる「神(作者)の祝福」への依存症だったりするのでしょうかねぇ……。

この辺のやり取りは、原作「銀英伝」9巻におけるヴェスターラントの遺族によるラインハルト暗殺未遂事件でのやり取りをトレースしたものなのでしょうが、原作のそれと比較してもあまりにもヴァレンシュタインが幼稚かつ自分勝手に過ぎます。
そもそも、如何に敵の無能が原因でヴァレンシュタインが敵を殺しまくり大勝利を獲得しえたにしても、それはヴァレンシュタイン自身の「大量虐殺者としての罪」を何ら軽減も免罪もするものではないのですが。
しかも相手は敵の指揮官などではなく単なる一兵士でしかなく、立場的には「無能な味方」と「有能な敵」双方の被害者でもあるわけです。
「無能な味方」と共に「有能な敵」をも恨むのは、その立場から言えば当然のことであり、筋違いでも何でもありません。
そして、原作9巻でヴェスターラントの虐殺を糾弾されたラインハルトも、愚行を行った無能なるブラウンシュヴァイク公と同じかそれ以上の罪が自分にもあることを自覚していたからこそ、ロクに反論もできず自責の念に駆られることとなったわけでしょう。
被害者に対してすら被害妄想と他罰主義と責任転嫁にばかり汲々とする夜郎自大なヴァレンシュタインに比べれば、原作におけるラインハルトの自責の念やオーベルシュタインの「少数を殺すことで多数を生かす」という信念の方が、まだ自身の責任を直視し受け入れているだけマシというものです。
どうもヴァレンシュタインの自己正当化な言動を見ていると、軍人としてではない快楽的な大量殺人やレイプその他の重犯罪者の自分勝手な心情や言い訳を聞いているような気にすらなってくるのは私だけなのでしょうか?

負傷したキスリングを助け、また味方が安全に撤退するための時間を稼ぐべく、ヴァレンシュタインは帝国軍に敵前交渉を行うことを決断します。
周囲はその場で殺される危険性が高いことを理由に反対するのですが、ヴァレンシュタインは反対を押し切り敵前交渉を強行。
そのことについて、ヴァレンシュタインは以下のようなモノローグを語っているのですが……↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/37/
> キスリングを救うには直接ラインハルト達に頼むしかなかった。危険ではあったが勝算は有った。彼らが嫌うのは卑怯未練な振る舞いだ、そして称賛するのは勇気ある行動と信義……、敵であろうが味方であろうが変わらない。大体七割程度の確率で助かるだろうと考えていた。
>
> バグダッシュとサアヤがついて来たのは予想外だったが、それも良い方向に転んだ。ちょっとラインハルトを挑発しすぎたからな、あの二人のおかげで向こうは気を削がれたようだ。俺も唖然としたよ、笑いを堪えるのに必死だった。
撃たれたことも悪くなかった、前線で命を懸けて戦ったと皆が思うだろう。
>
>
ロボスだのフォークのために軍法会議で銃殺刑なんかにされてたまるか! 処罰を受けるのはカエルどもの方だ。ウシガエルは間違いなく退役だな、青ガエルは病気療養、予備役編入だ。病院から出てきても誰も相手にはしないだろう。その方が世の中のためだ。

まずここでおかしいのは、そもそもラインハルト達がヴァレンシュタインの態度に感服することと、自分が見逃してもらえる可能性が何故直結するのか、という点です。
確かに「原作におけるラインハルトの性格」に限定するならば、正々堂々とした振る舞いを「敵ながらあっぱれ」と称賛する可能性は高いでしょう。
また、銀英伝10巻ではユリアン達の敢闘にわざわざ温情を与えたくらいですから、ヴァレンシュタイン的にはラインハルトのそういった部分に期待したのかもしれません。
しかし「亡命編」におけるラインハルトは、ヴァレンシュタインによってキルヒアイスを戦死に追いやられ、ヴァレンシュタインに対する憎悪と復讐心に燃えている状態です。
しかも、ヴァレンシュタインを殺せば、仇を討つのみならず大功を挙げることができるのもこれまた分かりきっています。
ヴァレンシュタインの堂々たる態度に感銘を受けたからといって、何故わざわざ敵を逃がして仇討ちと大功を挙げる機会を自ら潰さなければならないのでしょうか?
「卿の勇気と態度には感嘆するが、それとこれとは別。キルヒアイスと俺のためにさっさと死ね」でブラスターが発射されて一巻の終わり、というのがはるかに現実的に想定されるマトモな反応というものでしょう。
元々ラインハルトのその手の称賛的な言動自体、自らの絶対的な立場を確立した上での「余裕」的な側面も大きいのですから、それが確立されていない状態でそんな態度はあまり望めないのではなかったのかと。

また、リューネブルクやオフレッサーの性格が「卑怯未練な振る舞いを嫌い、勇気ある行動と信義を称賛する」というものであるという事実を、当時のヴァレンシュタインが一体どうやって知り得たというのでしょうか?
「亡命編」におけるヴァレンシュタインは、第6次イゼルローン要塞攻防戦における敵前交渉まで、ラインハルトも含めた3者とは直接の面識が全くありませんでした。
ヴァンフリート星域会戦におけるヴァレンシュタインのリューネブルク・ラインハルト評も、結局のところは原作知識を用いた記号的なものでしかなかったのです。
ところが、その原作知識にあるリューネブルクとオフレッサーの評価というのは、「卑怯未練な振る舞いを嫌い、勇気ある行動と信義を称賛する」とは程遠いものがあります。
リューネブルクは「(事情はあったにせよ)同盟を裏切って平然としている卑怯者」ですし、オフレッサーは「石器時代の勇者」「ミンチメーカー」と評され、重傷を負って這い蹲る敵兵相手にトマホークを打ち下ろしたり、ラインハルト相手に侮辱的な言動を披露したりする残忍な人物として描かれています。
何よりも原作者である田中芳樹自身、そのような意図でもって両者を描いていたであろうことは、銀英伝のみならず他の作品におけるこの手の人物の傾向を見ても明らかです。
とても「卑怯未練な振る舞いを嫌い、勇気ある行動と信義を称賛する」というタイプの人間であるとは評しえるものではありえません。
ヴァレンシュタインの姿が見えた瞬間、無防備であろうが何だろうが「大功が立てられる」と獲物を見るような目で喜び勇んで騙し討ち&突撃を敢行し全員殺して首級を挙げる、というのが「原作知識から導き出される」彼らの正しい反応というものではないのでしょうか?
かくのごとき「スタンダードな」原作知識から全く異なる人物評を導き出したというのであれば、「本編」における考察と同じようにその思考過程を説明する必要があるでしょう。
「本編」におけるリューネブルクやオフレッサーの性格がそうだったから、などというのは全く何の言い訳にもなりはしません。
そんなことは、「亡命編」におけるヴァレンシュタインが全く知りえようはずもない情報なのですから。

ヴァレンシュタインが持っている原作知識とやらには、「亡命編」が全くタッチしていないはずの「本編」10話以降のストーリー情報や設定までもが含まれていたりするのでしょうか?

そしてそれ以上に異常なのは、戦闘の最中に敵に対して交渉を持ちかけるという策それ自体の是非が全く論じられていないことです。
当時のヴァレンシュタインは撤退戦の指揮を任されてはいましたが、彼の権限はあくまでも「撤退戦の指揮」に限定されるものであり、敵との交渉権まで委ねられていたわけではありません。
敵との交渉というのは、敵ではなく味方・部下・国民の感情を刺激するものですし、実際、交渉を通じて味方の内情や機密が筒抜けになってしまう懸念もあります。
軍事のみならず政治の問題にも直結しかねない敵前交渉を行う際には、いくらヴァレンシュタインに撤退戦の指揮権が委ねられているとはいえ、さすがに軍上層部の判断を仰ぐ必要が確実にあったはずです。
実際、この後の第7次イゼルローン要塞攻防戦では、ヴァレンシュタインが敵前交渉を行うに際してこんなやり取りが交わされています↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/57/
> シトレに視線を向けた、向こうも俺を見ている。そして軽く頷いた、俺もそれに頷き返す。
> 「オペレータ、敵艦隊に通信を。ミューゼル中将に私が話をしたいと言っていると伝えてください」
>
> 俺の言葉にオペレータが困ったような表情をしている。そしてチラっとシトレを見た。
確かに指揮官の許可なしに敵との通信などは出来んな、俺とシトレの間では話はついているんだが、こいつがそれを知るわけがない。
> 「准将の言う通りにしたまえ」
> 「はっ」

ところが第6次イゼルローン要塞攻防戦では、この手の上層部への確認や事前の根回しの類などが全く行われておらず、その場におけるヴァレンシュタインの独断のみで敵前交渉が決定・実行されてしまっているのです。
ましてや、ヴァレンシュタインは元々同盟市民ではなく帝国からの亡命者です。
ただでさえ、ローゼンリッター連隊長の過半数にも及ぶ裏切り行為を味わってきた歴史を持つ同盟軍にとって、亡命者の敵前交渉など、まさに自分達への裏切りを促進するものにしか映らないでしょう。
しかも、その目的のうちの半分(というよりもメイン)は、同盟軍とは全く何の関係もない「ヴァレンシュタイン個人の旧友であるキスリングを助けること」にあったのです。
事前に許可を得ることなく「敵の軍人を助けるために敵に交渉を申し込む」という行為が「利敵行為に当たる」として後々問題視される可能性は決して無視できるものではないでしょう。
そればかりか、ヴァレンシュタインがキスリングに同盟の軍事情報や機密の類を密かに渡している事態すらも構造的には起こりえるので、【本来ならば】同盟軍はその可能性についての調査・検証を確実に迫られることになります。
元々ヴァレンシュタインは、例の自爆発言で同盟を裏切る意思を堂々と表明していた前科もあるわけですし。
これから考えると、交渉内容の是非や成果以前に、まずこの「敵前交渉」それ自体が何らかの軍規違反、最悪はスパイ容疑や国家機密漏洩罪・国家反逆罪等の重罪に問われる可能性すらも【本来ならば】かなり高かったであろうと言わざるをえないのです。
これ単独だけでも軍法会議の開廷は【本来ならば】必至でしたし、ましてや214条や上官侮辱罪の件もあるのですから、それらとも連動してさらにヴァレンシュタインの立場や周囲の心証が悪くなるのも【本来ならば】確実だったでしょうね。
もちろん、作中で全くそうなっていないのは、いつものごとく神(作者)が「奇跡」という名の御都合主義を発動しまくっているからに他ならないのですが(爆)。

こんな惨状で、この後の214条絡みの軍法会議で勝利できるなどと確信できるヴァレンシュタインは、非常におめでたい頭をしているとしか評しようがないですね。
ひとつではなく3つもの軍規違反が重なっているのですから、普通にやれば必敗確実、ヴァレンシュタインのあの態度では「反省が見られない」「情状酌量の余地なし」で銃殺刑も充分にありえる話ですし。
ヴァレンシュタインが毎回毎回人知れずやらかしまくる失態や問題を、原作知識やヴァレンシュタイン自身の才覚ではなく「神(作者)の奇跡」を乱発しまくることで乗り切らせるという構図は、ヴァレンシュタインのみならず作品と作者の評価をも間違いなく下げているのではないかと思えてならないのですけどね。
そんなわけで、次回はいよいよ第6次イゼルローン要塞攻防戦の締めとなる、自由惑星同盟軍規定第214条絡みの軍法会議の実態について検証していきたいと思います。


コメント一覧

jose (05/20 17:43) 編集・削除

①>そもそもロボスは同盟軍の軍規に違反したり自軍に多大な損害を与えたりする一体どんな行為を行っていたというのでしょうか?

それはもう、非常に不味いことをやらかしたと思いますね、私は。
ロボスの問題は色々ありますが、一番不味いのは「ローゼンリッターなど磨り潰しても構わん!」という発言です。この発言が政治的に非常に不味過ぎるのは、一般人でも解ることです。
何故なら「同盟は亡命者を捨て駒、使い潰しの道具としか見てない」という宣伝になってしまいますし、磨り潰されるロッゼンリッターが帝国に集団投稿しかねません。つまり自軍に損害を与えかねない発言です。
更に軍事指揮官としての発言より、個人としての偏見と人種差別的意味合いが多く含まれていると取られかねません。又、人道の面から見ても、「暴虐な」帝国に対する同盟軍として、これが受け入れられることはありません。
そして司令長官であるロボスより上のトリューニヒト国防委員長が「亡命者だからといって不利益を被るようなことは決してない」と公言したのにも関わらず、それに実戦部隊の総指揮官が反抗する発言でもあります。
国防委員長は帝国で言う軍務尚書に当たり、司令長官は勿論、軍の最高位である統合作戦本部長より上の立場ですから、この「ローゼンリッターなど磨り潰しても構わん!」という発言は普通に許されることではありません。これだけでも司令長官としての資質に問題有りと見做されるでしょう。

ロボスの問題は他にも多くあります。
1.総司令官が欠陥がある作戦案を、代案があるにも関わらず、参謀長以下多くの参謀の反対を押し切って強行。
2.1の結果、既に指摘されていた被害を出す。
3.イゼルローン要塞は陥落出来ず、作戦は失敗。
4.作戦を強行した理由は、総司令官の私利私欲の為。
5.重用した参謀の実態と、彼を重用した理由。
6.味方殺しを公言、指示した。

軍というものは確かに、如何なる犠牲を出しても目的を遂行しなければならない場合があります。しかしそれは、発生する犠牲に見合う価値がある物を手に入れられると判断されるからです。
今回の場合は、作戦遂行前に作戦の欠陥が指摘され、このように犠牲を出してまで得られるものがあったとは到底考え難い。つまり、無駄に部下を死なせることになります。価値の無い犠牲を出すことは許されませんし、そんな命令を出す司令官は存在されては困るのです。
原作でヤンが言ったように、「如何に少数の犠牲で目的を達成出来るか、如何に効率良く将兵を死なせるか」、それこそが司令官に求められるものなのですから。例え犠牲の数が少数であろうとも、無駄な犠牲を出すロボスは司令官として失格なのです。
そして幕僚たちは、そんな司令官をのさばらせる訳にはいきません。彼らには多くの将兵たちの上官として、将兵の命を守る義務があるからです。その相手が司令官の時、彼らの取るべき行動は何か?火を見るより明らかです。ヴァレンシュタインの行動は無理があるものではなく、幕僚として当然に将兵に対する責任を取ったものなのです。

②>巨大な国家と自分ひとりが同等、いやそれどころか国家の方が自分よりも格下、などという発想は、万人の自由と平等を謳う民主主義国家ですらもありえないシロモノですし、ましてや専制君主国家であればなおのことです。
…えーと、じゃあ、家族を殺された訳でも亡命する羽目にでもなった訳ではない原作のラインハルトが、「姉を奪われた」という理由だけで、単なる発想に留まらず、国家をも滅亡させたことは如何捉えれば良いんでしょうかね?こっちの方が余程酷いと思うのですが。
「国家の方が格下」って、何を指して言っているのでしょう?
「私が裏切ったんじゃありません、帝国が私を裏切ったんです。恥じる事など一つも有りません」の台詞通り、ヴァレンシュタインが帝国に対して何か恥じることがありますか?平たく言えば、帝国は「政策をミスった為に優秀な軍人を手放し、手痛い竹箆返しを喰らっている」というもの以外の何物でもないと思うのですが。

jose (05/20 18:53) 編集・削除

追記

どうも管理人さんは、軍規という観点のみから一連の経緯を問題視しているようですが、それだけで全て解決する訳がありません。
軍規に加えて、政治的事情、世論、人道、倫理、帝国との関係…様々な観点から見なければならないでしょう。
だからこそ同盟の誰もが軍法会議でロボスは負けると思ってましたし、事実その通りになりました。
他の感想を見ても、管理人さんはどうも1つの点から見てヴァレンシュタインを見て非難しているようで。
何故同盟でヴァレンシュタインが英雄と言われるのが解らないでしょうか?彼の行動が多くの人々から見て、十分賞賛に値するものだからです。
まあ何故某中佐を傍に置いておくんだとか、一寸解らない点もありますが…。

S.K (05/20 22:31) 編集・削除

>joseさん

タイムスリップSF「戦国自衛隊」で自衛隊が
「織田信長のいない戦国時代」にタイムスリップした
ように、初期の段階でヴァレンシュタインに
「俺が知っている以上にラインハルトの器が小さく
ヤンが非才で、反面意外にも門閥貴族やワイドボーンが
結構立派だ。もしかして俺は『銀河英雄伝説』に
酷似した別世界に来てしまったのではないか?ならば
自分の運命は自分で切り開く他あるまい」とでも述懐
しておけば、この酷評は免れたんじゃないでしょうか。
そういう注釈抜きでの登場人物の原作との乖離と
ヴァレンシュタインの目的意識の曖昧さ、変節ぶりは
決して褒められた物ではないですよ。

あとこの小説、場面ごとに視点の人物が変わるのに
それが誰か、どこのシーンから別の誰かに切り替わって
いるのか説明が全くないのは凄く読み難いですし
無意味に物語を混乱させています、これは直した方が
良いでしょう。

冒険風ライダー(管理人) (05/21 00:37) 編集・削除

>joseさん
> 軍というものは確かに、如何なる犠牲を出しても目的を遂行しなければならない場合があります。しかしそれは、発生する犠牲に見合う価値がある物を手に入れられると判断されるからです。
> 今回の場合は、作戦遂行前に作戦の欠陥が指摘され、このように犠牲を出してまで得られるものがあったとは到底考え難い。つまり、無駄に部下を死なせることになります。価値の無い犠牲を出すことは許されませんし、そんな命令を出す司令官は存在されては困るのです。

ではですね、その「発生する犠牲に見合う価値がある物を手に入れられる」という判断を、一体誰が、どのように考え行うのでしょうか?
その立場にある人間が、自分の意見を受け入れられなかったからという私怨的な理由から勝手な判断を行い、司令官拘束を決断しないという保証はどこにもありませんよね。
また、「発生する犠牲に見合う価値がある物を手に入れられる」か否かという判断は、結果を見ないと分からない部分も多々あります。
そればかりか、当の司令官や参謀達ですら、作戦遂行中は自分の意見が本当に正しいのか、自分の状況判断は本当に現状と合致しているのか自問自答しているような状況すら、実際の軍事活動ではさして珍しくもありません。
そんな軍の中で「自分の意見を受け入れない」からといって司令官を、それも最前線で都度更迭するようなことをいちいちやっていたら、そもそも軍の秩序が崩壊し軍隊そのものが戦わずして瓦解することにもなりかねません。
だからこそ、214条のような行為は、誰の目にも明らかな軍規違反行為か、全軍が壊滅状態になるレベルの超危機的状況が必要とされるのです。
そして、ロボスに対する214条発動は、その条件を満たすものとは到底言い難い、と私は主張しているわけです。
仮に陸戦部隊全てが壊滅したところで、艦隊決戦で数十万単位の戦死者が出ることが常態となっている銀英伝世界の概念から言っても、同盟の総戦力から見ても、その損害は微々たるものとしてしか見られることはありませんし、軍全体が維持できないというレベルの致命的な事態であるとも言えません。
そしてヴァレンシュタイン自身、ロボスの言動が「軍規○○条の何々に違反する」的な「軍規違反に基づいた指摘」を一切行っていません。
私が例に挙げた映画「クリムゾン・タイド」では、「ミサイルを発射する際には副長の同意も必要なのに独断でそれを行おうとした」という軍規違反が、上位者であるはずの艦長拘束の大義名分として使われていましたが、ロボスの場合はそれすらもなかったのです。
使用基準を満たしているとは言い難い214条の発動は、条文を悪用した一種の「軍事クーデター」であると見做されても文句が言えるものではありません。
ロボスが軍人として無能であり失策ばかりやらかしていて有害な存在であるのは疑いようもありませんが、あえて言えば「それだけでは」軍規違反に問うことは出来ないのです。
ロボス個人が無能低能であることと、軍法に基づいた行動を取り軍の秩序を守ることは全く別のカテゴリーに属する話である、というのはそういうことなのですよ。

それに、政治的に正しいのだから軍法に基づかずにロボスを拘束すれば良い、という発想も危険極まりないのではありませんか?
原作の「救国軍事会議クーデター」や戦前の5・15事件や2・26事件なども、まさにそういう論法でもって行われた代表例ですし。
原作でも「救国軍事会議クーデター」は悪し様に評価されていますが、ヴァレンシュタインはそれと全く同じことをやって恥じるところはなかったのでしょうか?
ヴァレンシュタインだって「救国軍事会議クーデター」がどのような論理と大義名分で行われていたかくらい、充分に理解しているでしょうに。
ヴァレンシュタインのやり方は、突き詰めれば「救国軍事会議クーデター」のような事態すらも容認するものとなりかねず、その点でも多大な問題があるのです。

> …えーと、じゃあ、家族を殺された訳でも亡命する羽目にでもなった訳ではない原作のラインハルトが、「姉を奪われた」という理由だけで、単なる発想に留まらず、国家をも滅亡させたことは如何捉えれば良いんでしょうかね?こっちの方が余程酷いと思うのですが。

ラインハルトの覇道が賞賛される理由は、それによって戦争に終止符が打たれると共に大多数の平民が政治的・経済的に潤ったからであって、別に「姉を奪われた」という動機そのものが絶賛されているわけではありますまい。
そのラインハルトとて、「皇帝が自分の手の届かない絶対的な雲上人である」という事実の認識がまずあって、その上で「俺が皇帝に成り代わる」と行動に移ったわけでしょう。
それに対しヴァレンシュタインは、最初から「自分が帝国や皇帝よりも絶対的な上位にある」というありえない前提から出発していて、それにふさわしい言動ばかり披露しているから「身の程知らず」「一体何様のつもりだ」という話になるのですが。
そして、ヴァレンシュタインの認識を共有しえない帝国軍の一兵士にその認識を披露しても呆れられて終わるだけでしかないのに、その自覚すらもなく得意気に吹聴するのでは「狂人」の証明にしかなりえないのです。

> 「私が裏切ったんじゃありません、帝国が私を裏切ったんです。恥じる事など一つも有りません」の台詞通り、ヴァレンシュタインが帝国に対して何か恥じることがありますか?平たく言えば、帝国は「政策をミスった為に優秀な軍人を手放し、手痛い竹箆返しを喰らっている」というもの以外の何物でもないと思うのですが。

その帝国の庇護を受けて生活している人達にとって、ヴァレンシュタインは疑問の余地なく大量虐殺の裏切り者でしかないのですが。
帝国に限らず組織というものには二面性があるのであって、ある人にとって加害者になることもあれば、別の人にとっては庇護者になることもありえます。
ヴァレンシュタインにとっての帝国は確かに加害者であっても、別の人間にとっての帝国は庇護者である、そういう構図は何の矛盾もなく立派に成立しえるのです。
ヴァレンシュタインの罵倒は、様々な境遇や立場もあるであろう他者を、自分個人にしか通用しない偏狭な価値観に基づいて嘲笑っているだけでしかありません。
自分に害を与えた帝国に対して恥じる必要はないかもしれませんが、それが帝国の庇護下にある人々を嘲笑って良い理由にまではなりえますまい。
ましてや、義兄が戦死し姉が自殺したことに怒りを覚え自分を襲撃したことを「シスコン」だの「思い込みが激しくて感情の制御が出来ないガキ」だのとまでほざくに至ってはねぇ……。
同じことを自分が言われたら怒るくせに、ヴァレンシュタインは「自分の罵倒が自分に適用されたらどうなるのか?」という想像力すらないのでしょうか?

http://www.tanautsu.net/

ナツミカン (05/21 12:59) 編集・削除

こんにちは。

うーん、ここの考察を見ていますと、管理人様には、本編のブラウンシュバイク公の「正論を吐くのは~」と言う台詞を送りたくなります。
軍法の点から言いますと正論なのだとは思いますが、だからといってそれが社会的に全て受け入れられる訳ではないと思うんですよ。
同盟がロボットで構成された社会なら、管理人様の言うようになったかも知れないですが。
でも、皆さんロボットじゃないです。正論だけ吐いてれば皆納得する訳ではないです。それなら世の中、皆上手くいくことでしょう。
管理人様の言は、軍法と言う点のみからひたすらガッチガチに、機械的に論じるだけなら正しいのでしょう。しかしそれが現実として受け入れられることは、まず無いと思います。

…と言うことが、第6次イゼルローン要塞攻防戦の考察を読んで思ったことでした。

後、ロボスがいくら総司令官だからと言って、兵たちを無為に死なせて良い理由にはならないと思います。
それでは帝国の門閥貴族たちと同じになってしまいます。同盟は国是の点からもこれは許さないと思います。

冒険風ライダー(管理人) (05/21 20:21) 編集・削除

>ナツミカンさん
> うーん、ここの考察を見ていますと、管理人様には、本編のブラウンシュバイク公の「正論を吐くのは~」と言う台詞を送りたくなります。

それってむしろ、ロボスを罵倒しまくっていたヴァレンシュタインにこそ当てはめるべきものなのでは?
フォークを卒倒させてロボスを侮辱していたヴァレンシュタインの罵倒内容自体は、確かに「正論」と呼ばれうる部分や読者を爽快にさせる一面もあったでしょう。
しかし、相手を侮辱するような「正論」を披露したヴァレンシュタインに対して、反感を抱いたり眉を顰めたりする人間があの場にひとりもいなかったのは不自然も良いところです。
ヴァレンシュタインはああいう行為に及ぶことで、総司令部の雰囲気を悪戯に悪化させた上、ロボスが他人の意見を聞き入れられなくする発端を自ら作り上げていたも同然ではありませんか。
にもかかわらず、誰もがヴァレンシュタインの「正論」にただただ感嘆し平伏するばかりで、誰ひとりとしてヴァレンシュタインの態度について注意を促すことすらないって、一体どういうことなのでしょうか?
ヴァレンシュタインの「正論」がそんな風に描かれるのであれば、それ以上の「正論」を正面から叩きつけてヴァレンシュタインの「正論」を完膚なきまでに潰してしまっても何ら悪いことではありますまい。
そもそもヴァレンシュタインは弁護士を志していたはずなのですが、その主張や正当性がよりによって法律で叩き潰されるという光景は、ヴァレンシュタインにとってもこれ以上ない屈辱なのではないかと思うのですけどね。

> 管理人様の言は、軍法と言う点のみからひたすらガッチガチに、機械的に論じるだけなら正しいのでしょう。しかしそれが現実として受け入れられることは、まず無いと思います。

現実世界どころか原作の銀英伝世界ですらも、むしろ「軍法のみならず法律で『ひたすらガッチガチに、機械的に』運用されている」のが実情ですし、むしろそれが正しい姿でもあるのですが。
でなければ、遠征先で略奪や暴行を固く戒めたり、救国軍事会議クーデターをヤンが否定したりする光景などありえるわけもないでしょう。
原作のヤンもラインハルトも、すくなくともそれまでの体制よりは法律を厳しく公正に運用しようとはしていますよ。
軍法というのは、むしろ他の法律以上に厳格かつコチコチに運用されなければならない法律の代表格ですらあるのですし。
むしろ、政治的どころか個人的な理由から法律を恣意的に運用しているヴァレンシュタインと、それを無条件に受け入れている「亡命編」における同盟の方こそが異常なのです。

それに、軍法や裁判には「判例」というものがあることを忘れてはいけません。
ヴァレンシュタインの恣意的な法律運用が「判例」として確立してしまうと、今度はその「判例」を利用して利益を得たり不快な人間を追放したりしようとする輩が現れる危険性があります。
戦前の日本の暴走も、まさにそういうものから始まったのですから。
ヴァレンシュタインのやることが「政治的に」正しいからと法を捻じ曲げてまで何でもかんでも無条件に容認していけば、その行き着く先は「救国軍事会議クーデター」のごとき軍部の暴走か、同盟が最も恐れる「第二のルドルフの誕生」になるであろうことは確実です。
ロボスの無能低能と法の問題が全く別であるように、ヴァレンシュタインの「政治的な」正しさと「法的な」違反行為もまた別問題なのです。

さらに言えば、ヴァレンシュタインの言動に「法的な問題」があるのであれば、敵であるロボス側としてはむしろそれを利用しないと変というものでしょう。
上官侮辱罪ひとつ取っても、「何故発動せずにヴァレンシュタインを野放しにしていたんだ?」と疑問に思わざるをえないところですし。
ロボス的にはヴァレンシュタインに容赦などしなければならない理由はどこにもなかったはずなのですけどね。
法律問題でロボスごときに足を取られるなど、それこそヴァレンシュタインにとっては屈辱もいいところなのではありませんか?
それを「ヴァレンシュタインの才覚」ではなく「神(作者)の奇跡」などで乗り越えるなんて、作品的には敗北主義以外の何物でもないと思うのですがね。

> 後、ロボスがいくら総司令官だからと言って、兵たちを無為に死なせて良い理由にはならないと思います。
> それでは帝国の門閥貴族たちと同じになってしまいます。同盟は国是の点からもこれは許さないと思います。

だからそれは、戦闘が終結してハイネセンに帰還後、軍法会議なり査問会なりの席上で存分にロボスの責任を追及すれば良いだけの話でしょう。
たかが最大でも全軍の数%あるかどうか程度の陸戦部隊のために、軍秩序の崩壊と指揮系統の混乱による全軍瓦解の危機を招く必要などが、一体どこにあるというのです?
それこそ「兵たちを無為に死なせて良い理由にはならない」でしょうに。
「結果的に今回の犠牲は少なくて済んだじゃないか」というのは、この際何の言い訳にもなりはしませんよ。
軍規に違反し、その危機に直面したという事実だけでも「法的には」充分すぎるほどに大問題なのですから。
今後同じ事態が起こった際に全軍が瓦解するリスクもあるのですし、一罰百戒として法を厳正に運用することは確実に求められるのですが。

http://www.tanautsu.net/

白黒 (05/21 23:20) 編集・削除

 はじめまして。非常に興味深い考察で、納得することしきりです。
 この作品、本当に考えさせられますよね。
 ヴァレンシュタインの言う原作知識は、明らかにアニメだろうと推測されますし。
 彼の前世は公務員だったのに、彼は折々の研修時に必ずある、地方公務員法の講義をスルーしていたのでしょうか。
軍人は国家公務員であり、より厳しい法によって規制される存在なのは、前世知識とやらでも十分に理解できそうなものですよね。
 地方自治体で例えると難しいので、民間企業と比較して考えてみます。
 長いキャリアと功績で、本社の専務取締役を兼任する支社長の命令を、
社内のごたごたで辞めて入社してきた元ライバル社の社員(せいぜい主任級)が否定し、
あげくに支社長の首を切ってのけるなんて、常識で考えて無理だろうそれ……。
 まして、「やっぱり帝国社に戻りたかった。自分の部署はだめだったけど、ラインハルト部長のところなら」なんて言い放った輩、
「クビ!」で済めばいい方で、背任罪で起訴されたら、フェザーンの前科で負けるでしょう。
上告しても二審でも同じ結果になるでしょう。
 それ以前になんでウチの社に入ってきたんだよ……と。
なぜ誰も指摘しないのか。狂いっぷりに脳が凍ってしまったのでしょうか。
 また、いくらロボスやフォークの信望が低下したとはいえ、新参者に悪しざまに言われたら、みんなロボス達をかばいます。
組織とはそういうものです。自分たちの職場を、新入りに全否定されて、素直に聞き入れるような人間はいません。
 もっとも、かなり若い作者が書いているのだろうなとは、端々から分かります。前世の公務員25歳設定は、まだ3年目の新米です。
主人公の現世年齢も言わずもがな。地位が人を造るとか、人を使うのは大変なことだとか、見えていないのでしょうね。
 最近の展開は、腐女子の夢変換小説の変形ではないか、という以前の投稿者の方の指摘に頷かざるを得なくなってきました。
 彼を褒める作中人物や読者に聞いてみたいものです。
彼がトップになった職場で、同僚として働きたいですか?と。私なら1週間で異動願を提出するでしょう。
 それだけでもミハマ嬢は偉大だと思います。
 

ジョニー (05/22 12:08) 編集・削除

 はじめまして。感想を書くのはこれが最初ですがこのヴァレンシュタインシリーズは1から10まですべて拝見しました。管理人さんのすぱっとした物言い(本文、コメントへの返し両方)で私はいつも爽快な気分になります。
 白黒さんには完全に同意ですね。ヴァレンシュタインをほめる読者の方たちはどういった考えを持っているんだろうかという疑問はあります。銀英伝やそのキャラクターが嫌いなのかヴァレンシュタインに自分を投影しているとかでしょうか。しかし、彼に感情移入は私としてはつらいものがあります。誰にというわけではありませんが、洗脳されそうな気がするんですよね(笑)。
 この考察自体の感想ではありませんが、azuraiiruさんが考察に対してどう思っているかというのも気になるところです。まぁご覧になってない、もしくはできないのかもしれませんが…。

冒険風ライダー(管理人) (05/22 22:34) 編集・削除

>白黒さん
>ジョニーさん
こちらこそはじめまして。
ヴァレンシュタインのあの破綻だらけな性格には、やはり反感を抱いている人も少なくはないのですね。

>白黒さん
> 彼の前世は公務員だったのに、彼は折々の研修時に必ずある、地方公務員法の講義をスルーしていたのでしょうか。
> 軍人は国家公務員であり、より厳しい法によって規制される存在なのは、前世知識とやらでも十分に理解できそうなものですよね。

今世に転生してからも、小中学校や士官学校の教育課程でその辺のことはみっちりと教えられているはずですし、むしろぬるい日本よりもはるかに厳しく教育もされたはずなのですが、それでもヴァレンシュタインの性格はああなのですからねぇ。
いくらワガママにふるまっても庇ってくれる、門閥貴族のような後ろ盾がいたわけでもないのに。
当の本人も「生き残ること」を第一義に考えているはずなのに、一体どうやったらあそこまでおかしな言動をやらかして身の危険を感じずにいられるのか、はなはだ理解に苦しむものがあるのですが。
「原作知識」とやらを持っていたり「神(作者)の奇跡」を自分の実力と勘違いしたりしていることで、自分が万能の神であるかのような錯覚にでも陥っているのでしょうかねぇ(-_-;;)。
ヤンやラインハルトに対してですら、口では「自分は遠く及ばない」などと述べていながら、実際にはロクでもないヤクザの言いがかりをつけて見下している感がありありですし。

>  もっとも、かなり若い作者が書いているのだろうなとは、端々から分かります。前世の公務員25歳設定は、まだ3年目の新米です。
> 主人公の現世年齢も言わずもがな。地位が人を造るとか、人を使うのは大変なことだとか、見えていないのでしょうね。

作者はヴァレンシュタインの実年齢を、その時その時でかなり都合良く利用している部分がありますね。
ある時は今世の年齢をそのまま使って「無鉄砲な若者」的な演出をしたかと思えば、別のところでは「前世と今世の年齢を合算した実年齢」の目線でヴァレンシュタインに物事を語らせたりしていますし。
個人的には、ヴァレンシュタインの精神年齢は「前世と今世の人生経験を合算してさえ」5歳児以下なのではないかとすら思えてならないのですが(苦笑)。

>  彼を褒める作中人物や読者に聞いてみたいものです。
> 彼がトップになった職場で、同僚として働きたいですか?と。私なら1週間で異動願を提出するでしょう。
>  それだけでもミハマ嬢は偉大だと思います。

部下や同僚としては些細なことで慢性的に逆ギレされまくり、上司としてはブラック企業経営者ばりに無理難題と言い掛かりをつけまくるであろうヴァレンシュタインと一緒になりたいような奇矯な人間って、「神(作者)の奇跡」がなければそれこそミハマ・サアヤくらいしか存在しないでしょうからねぇ(苦笑)。
まあ、本来ならば常に相手の隙を伺い、謀略と諜報の限りを尽くした「ミサイルやレーザーを使わない」凄惨な殺し合いを演じても不思議ではなかったはずのミハマ・サアヤとヴァレンシュタインがあんな関係になれたこと自体が「神(作者)の奇跡」以外の何物でもないと言われれば、私もそれには頷かざるをえないのですが(爆)。

>ジョニーさん
> ヴァレンシュタインをほめる読者の方たちはどういった考えを持っているんだろうかという疑問はあります。銀英伝やそのキャラクターが嫌いなのかヴァレンシュタインに自分を投影しているとかでしょうか。

多分後者でしょうね。
ヴァレンシュタインが何かを批判したり罵倒を繰り出したりすることで、一種の爽快感やカタルシスを得ることができるから、ヴァレンシュタインに感情移入して「より」一体感を得ようとする、というのが実情に近いのではないかと。
これは何もヴァレンシュタインだけに限定された話ではなく、銀英伝と同じ田中芳樹の作品である創竜伝や薬師寺シリーズ、さらには往時の「と学会」や民主党などでも同じく見られた現象なのですし。
ただし、あまりに「叩く」ことに特化しすぎると、まさにヴァレンシュタインのごとく自分の批判や罵倒がそっくりそのまま自分自身に跳ね返ってきたり、自分と他人で全く異なるダブルスタンダードを披露してしまったりと、醜態を晒すこととなってしまうのですが。
ああいうのを見るたびに、私は「あんな奴等のようにはなるべきではない」と常に考えてしまいますね。

> この考察自体の感想ではありませんが、azuraiiruさんが考察に対してどう思っているかというのも気になるところです。まぁご覧になってない、もしくはできないのかもしれませんが…。

考察をアップする都度、あちらのサイトにトラックバックを送信しているのですから、存在を知らないということはさすがにないと思うのですが、作者氏に読んでもらっているのかは正直微妙なところですね。
下手に読んでもヘコむだけだからとあえて無視している可能性もあれば、あえて読んで今後の参考にしている可能性もありますし。
ただいずれにせよ、送信したトラックバックを削除することなくそのまま残してくれている点については、「自分および自分の作品に対する批判を許容できるだけの度量はある」と私は肯定的に評価しています。
田中芳樹の版権管理会社である「らいとすたっふ」や、他者のトンデモを批判する「と学会」などは、それすらもできずに検閲・削除を行って平然としていられる手合いでしたし。
しかし作者氏はともかく、ヴァレンシュタインにそういう度量はまずないだろうなぁ、と考えると少々複雑なものはあるのですが(笑)。

http://www.tanautsu.net/

yui (05/23 12:53) 編集・削除

いつもの事ながら考察お疲れ様です。

>出てくる度に被害妄想狂ぶりを発揮しまくり、フォークやロボスばりの自己中心的な態度に終始する狂人ヴァレンシュタインの言動にあまりにもツッコミどころが多すぎ、その対処にひたすら追われているがために、10回目到達時点での話数消化はようやく30話に届いたかどうかという遅々とした状況にあります(T_T)。

まあ、亡命篇の現状が本編を著しく劣化させた物でしか物でない以上、突っ込む所だらけになるのはもうしょうがないかと。特に最早亡命篇の象徴その物でしかないといっていい主人公は。

冒険風ライダー(管理人) (05/23 21:35) 編集・削除

>yuiさん
ただ30話以降になると、帝国パートが多くなりヴァレンシュタインの登場回数が少なくなってくるので、さすがに少しはスピードアップできそうではあります。
特に次の第7次イゼルローン要塞攻防戦は、帝国パートがメインで描かれていますし。
作中に登場することさえなければ、いやあの世界に存在すらしなくなれば、ヴァレンシュタインもツッコミどころのない人物ではあるのですけどねぇ(爆)。

http://www.tanautsu.net/

銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察9

「亡命編」のストーリーを読んでいると、せっかく設定したはずの「亡命」というコンセプトがまるで生かされていないような感が多々ありますね。
原作「銀英伝」におけるメルカッツやシェーンコップの同盟内での立場や境遇を見れば分かるように、亡命者というのはそもそも基本的に何もしていなくても他者から差別や偏見の目で見られ冷遇されるものですし、下手に才覚を発揮すればするほど、むしろ「あいつは何か企んでいるのではないか?」などといった猜疑心を向けられ、痛くもない腹を悪戯に探られることすら珍しくありません。
ところが「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタインの場合、そのようなハンディキャップがまるで機能しておらず、軍の階級は一般的な士官学校卒業者以上の昇進速度を誇り、権限に至ってはその階級にすら見合わないほどに強大だったりします。
何しろ、少佐の階級で基地全体の軍事力増強や総指揮を事実上担っていたり、大佐や准将の階級で全軍の指針や作戦を決定・実行させたりしているのですから。
特に亡命初期はロクな後ろ盾もなく監視の目すら向けられていたくらいなのに、アレだけ好き勝手な言動を披露して処分どころか大多数の周囲から警戒すらされないというのは不自然もいいところなのではないか、とどうにも思えてならないのですけど。
特にヴァンフリートの自爆発言や前回検証した上官侮辱罪の件などは、別に亡命者でなくても軍人であれば即刻逮捕拘禁に値する事案なのですし、それについてすら大多数の周囲から反発さえもなく逆に同情されるばかり、というのはさすがにどうなのかと。
原作のヤンですら、自分が同盟の上層部と違う考え方を持っているために疎まれていましたし、当の本人にもその自覚くらいはあったというのに。
「亡命者」としてのヴァレンシュタインの立場と境遇を、ヴァレンシュタイン自身も含めた作中の登場人物達全員が完全に忘れ去っているとしか思えないところですね。
それでは引き続き、第6次イゼルローン要塞攻防戦におけるヴァレンシュタインの言動について検証していきたいと思います。
なお、「亡命編」のストーリーおよび過去の考察については以下のリンク先を参照↓

亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
http://ncode.syosetu.com/n5722ba/
銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-570.html(その1)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-571.html(その2)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-577.html(その3)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-585.html(その4)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-592.html(その5)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-604.html(その6)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-608.html(その7)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-614.html(その8)

作戦会議という公の場で上官侮辱罪という軍法違反行為を公然とやらかしたヴァレンシュタインですが、当然のごとく行われた神(作者)の介入により、周囲どころか当のロボスですらその事実に全く気づくことなく、ヴァレンシュタインは自身でも全く気づくことなく第二の危機を回避することに成功してしまいました。
とはいえ、そこは万年被害妄想狂患者であるヴァレンシュタインですから、幸運などという概念にすら当てはまらない神(作者)の奇跡に感謝どころか疑問を抱きすらするはずもなく、ここぞとばかりにロボスとフォークを罵り倒しにかかります↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/26/
> 今思い出しても酷い会議だった、うんざりだ。フォークの馬鹿は原作通りだ。他人をけなすことでしか自分の存在をアピールできない。ロボスは自分の出世に夢中で周囲が見えていない。あの二人が遠征軍を動かす? 冗談としか思えんな。
>
> フォークは軍人としては終わりだな。恐らく病気療養で予備役だ。当分は出てこられない。出てきても作戦参謀になることはないだろう。その方が本人にも周囲の人間にも良い。あの男に作戦立案を任せるのは危険すぎる。
>
> 問題はロボスだな……。
今回の会議で考えを改めればよいが果たしてどうなるか……。頭を冷やして冷静になれば出来るはずだ。だが出世にのみ囚われると視野が狭くなる……。
>
>
難しい事じゃないんだ、下の人間を上手く使う、そう思うだけで良い。そう思えればグリーンヒル参謀長とも上手くいくはずなんだが、シトレとロボスの立ち位置があまりにも違いすぎる事がそれを阻んでいる。
>
>
シトレが強すぎるんだ、ロボスはどうしても自分の力で勝ちたいと思ってしまうのだろう。だから素直にグリーンヒルの協力を得られない。そうなるとあの作戦案をそのまま実施する可能性が出てくる……。

相も変わらず、自分にもそっくりそのまま当てはまるブーメラン発言でもってロボスとフォークを評している滑稽極まりないヴァレンシュタインですね(苦笑)。
「他人をけなすことでしか自分の存在をアピールできない」も「周囲が見えていない」も、これまでのヴァレンシュタインの言動そのものにはっきりと表れているでしょうに(爆)。
この2つの要素がヴァレンシュタインになかったならば、そもそもヴァレンシュタインが今日の状況を迎えることもなく、ラインハルトの台頭と共に帝国へ逆亡命するという当初の構想を問題なく達成することだってできたはずなのですから。
それに「頭を冷やして冷静になれば出来るはずだ」って、いくら相手がロボスだからとは言え自分にできないことを他人に要求して良いものではないでしょうに(爆)。
常に「自分は正しく他人が悪い」を地で行くヴァレンシュタインは、その欲求を満たすための思考ばかりやっていて、一度も「頭を冷やして冷静にな」った試しなどないではありませんか(笑)。
たまに反省のそぶりらしきものを見せたかと思えば、自分の責任を他の誰かに擦りつけて見当ハズレなタワゴトを吹聴することばかりに汲々とする始末ですし。
ロボスが自分の進言(という名の罵倒)を受け入れないのを「シトレが強すぎる」せいにしているところにも、それは窺えます。
あんな上官侮辱罪ものの罵倒をやらかした人間の言うことなど、マトモに聞きいれる方が逆におかしいでしょう。
普通に考えてみても、あんな罵倒をするような人間にはそれだけで感情的な反発が来るものですし、進言内容の是非を問わず、また軍に関わらず、ああいう罵倒行為は組織の秩序と士気に致命的な悪影響を与えかねないのですから。
仮にその意見に一定の理があり受け入れるに値するものであったにしても、それは「ヴァレンシュタインの進言を受け入れた」という形ではなく、別の人間が改めて進言して……という形にならざるをえないのですが。
というか、そもそもヴァレンシュタイン自身、部下から同じことをやられたら躊躇なくロボスと同じことをするか、それこそ上官侮辱罪を振り回して相手を叩き潰す対応を取るのが最初から目に見えているのですけどね(苦笑)。
にもかかわらず、その自身の性格から目を背けてさらに運命論のごとき支離滅裂な妄言を口にするに至ってはねぇ……↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/26/
> それにしても酷い遠征だ。敵を目前にして味方の意志が統一されていない。こんな遠征軍が存在するなんてありえん話だ。何でこんなことになったのか、さっぱりだ。ヴァンフリートで勝ったことが拙かったのかもしれない。あそこで負けていたほうが同盟軍のまとまりは良かった可能性がある……。やはり俺のせいなのかな……。まったくうんざりだな。ボヤキしか出てこない。

ではもしヴァンフリートで勝利していなかったとしたら、ヴァレンシュタインはロボスを罵倒していなかったとでも言うのでしょうか?
元々ヴァレンシュタインは、「フォークを重用していた」という原作知識からロボスに対する軽侮の念を隠そうともしていませんでしたし、そもそも同族嫌悪・近親憎悪の観点から言っても、自制心なきヴァレンシュタインはロボスを敵視せざるをえない境遇にあるはずなのですが。
ロボスがシトレに対抗意識を持っていたのは事実でしょうが、それとヴァレンシュタインの上官侮辱罪ものの罵倒は全く何の関係もない話です。
ロボスの置かれている立場や状況がどうだろうと、ヴァレンシュタインが自らの衝動の赴くままにロボスを罵倒し拒絶されるのは確実だった、と言わざるをえないのですが。
例によって例のごとく、反省のピントがズレまくっているとしか言いようのない話ですね。
もちろん、常に「自分が正しく他人が悪い」を通さなければならないヴァレンシュタインとしては、自身の罵倒に非があったなどと認めるわけにはいかないのでしょうけど。

ロボスの他者を拒絶する頑なな対応と、何よりもヴァレンシュタインがやらかした上官侮辱罪の効用により、総司令部は士気も低く不安と不穏な空気に包まれていました。
軍に限らず、自分の上に立つ者を公然と侮辱した者を何ら罰することなく放置すればそうなるのは当たり前です。
そんなことをすれば、その侮辱が実は正当なものであるということを、当の侮辱された人間が認めているも同然となり、上官の地位と権威、さらには軍の秩序自体が崩壊することにもなりかねないのですから。
ロボスは軍規から言っても自己一身の保身のためにもヴァレンシュタインを処断しなければならなかったのですが、もちろん神(作者)の介入のためにその手を使うことができません。
周囲もまた、「貴官の主張内容にも一理はあるが、貴官の行為は上官侮辱罪を立派に構成していて…」とヴァレンシュタインを責めるなど思いもよらず、ひたすらロボスにのみ非難の目を向けヴァレンシュタインには全面的な同情と共感を注ぐ始末。
自分が何を言っても処断されないと確信したヴァレンシュタインは、ここぞとばかりにさらにロボスの感情を刺激する行為に及ぶこととなります。
今度は一転して下手に出て、ロボスに要塞前面での戦闘を避けより有利な星系での決戦をするよう進言するのですが、ロボスはそれを当然のごとく拒否。
その理由をヴァレンシュタインが分析する場面があるのですが、それが正直言ってまた振るっているんですよね↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/27/
> 「でも、あの作戦案は本当に凄いです。私だけじゃありません。皆そう思っているはずです」
> 私は慰めを言ったつもりは有りません。本当にそう思ったんです。ですがヴァレンシュタイン大佐は私の言葉に苦笑しただけでした。
>
> 「何も考えつかなかったんです。もうどうにもならない、思い切って撤退を進言しようと……。そこまで考えて、もしかしたらと思いました……」
> 「……」
> 大佐が溜息を吐いて天井を見ました。
>
> 「あの作戦案を採用しても帝国との間に艦隊決戦が起きるという保証は有りません。そして勝てるという保証もない。あれはイゼルローン要塞攻略を先延ばしにしただけなんです。上手く行けば要塞攻略が出来る、その程度のものです」
> 「……」
>
>
「それでも作戦案としては壮大ですし、見栄えも良い。ロボス元帥としても勝算の少ない作戦案にかけるよりは受け入れやすいと思ったのですが、まさか自分が更迭されることをあそこまで恐れていたとは……」
> 大佐が疲れたような声を出して首を横に振りました。
>
> 「ヴァンフリートで勝ったのは失敗でした」
> 「大佐……」
>
「あそこで負けておけばロボス元帥もああまで思い込むことはなかった……」
> ヴァレンシュタイン大佐の声は呟くように小さくなりました。納得いきません、あそこで負ければ大勢の戦死者が出ていたはずです。

この期に及んでも、自分の罵倒がロボスに決定的に拒絶されるようになった真の原因だとは思いもよらないヴァレンシュタインって……。
ああいうことをやらかした後で「自分の言っていることはロボスにも理があるのだから素直に受け入れてもらえるだろう」って、それはいくら何でも虫が良すぎるというものです。
自分があんな風に罵倒されたらどう対応するか、という観点から考えただけでも、自分の言動に多大な問題があることを「常人ならば」普通に理解できそうなものなのですが。
自分のことについてはアレほどまで被害妄想全開状態なのに、他人の話になると相手が聖人君子のごとき人格者であることを平然と要求するのですね、ヴァレンシュタインは。
「自分に甘く他人に厳しい」って、それは上に立つべき人間が絶対になってはいけない最低最悪の人格であり、それこそロボスやフォークと同レベルでしかないでしょうに。
まあだからこそヴァレンシュタインは、自分と同類であるロボスやフォークをあそこまで否定するのでしょうけど。

というよりここはむしろ、ああいう下手に出たこと自体が「拒絶されることを前提とした謀略」である、とでものたまっていた方が、ヴァレンシュタインの立場的にはまだ説得力があったのではないですかね?
例の上官侮辱罪の一件で、ヴァレンシュタインとロボスの関係は修復不可能なレベルまで完全に決裂しました。
ならば、ロボスを陥れる最善の方法としては、わざと理に叶った作戦案を懇切丁寧にロボスに提示し、それを「提案したのがヴァレンシュタインだから」と感情的に拒絶させるという策を使えば良いわけです。
そうすれば、作戦案が理に叶っていればいるほど、拒絶されることでロボスのイメージダウンと自分への同情票を同時に獲得することができ、さらに後日作戦が失敗した暁には「何故自分の策を採用しなかった」と居丈高にロボスを罵り倒すこともできたはずです。
相手が感情的であればあるほど、この手の策は極めて有効に作用します。
この描写を読んだ時、私はてっきり「ああ、これはロボスに対する確信犯的な嫌がらせだな」とすら考えてむしろ感心すらしたくらいなのですが、何故そこでわざわざ偽善者ぶらなければならないのか、実に理解に苦しむものがありましたね。
まあ、このような策は「自分が何を発言しても相手から罰せられたり権力や暴力で弾圧されたりすることがない」という前提が必要不可欠であり、ネット上の議論などであればともかく、軍内で通用するはずなど【本来ならば】全くありえないのですが。

次回からは、「亡命編」のオリジナル設定である自由惑星同盟軍規定第214条が提示されて以降の検証に移ります。


コメント一覧

yui (05/12 16:26) 編集・削除

まあ、一介の出来る(という事にしとかないと話が進みませんのでそういう事にしといて下さい)士官、しかもついこないだ亡命して来たばっかのがどうしてあそこまででかい口が叩けてでかい事が出来てしまうのが不思議ではありました(棒
ジークマイスター提督程の手土産があった訳でも無く、それに何より亡命篇に入ってからお世辞にも円満とは程遠い性格異常者ぶりが悪化しているというのに。
本来この亡命篇で軍人として何かを成したいのであれば、出来る限り敵を作らない言動と地道な根回しを繰り返し、意見を求められれば必ず実のある言葉で応えるのと見事なまでの責任回避を両立する位でないと……ああ、そんなもん前世が一介の小市民に過ぎなかった人間には絶対に無理だw

nn (05/12 23:29) 編集・削除

わお、物語としての前提を無視した、ズレ捲った考察を展開されてますね。
読んでて思わず笑ってしまうような珍考察をここまで展開出来るとは、ある意味尊敬に値しますwww

冒険風ライダー(管理人) (05/13 03:48) 編集・削除

>yuiさん
ヴァレンシュタインも原作知識を持っているのですから、そこから原作における亡命者がどんな境遇にあったのかを推察することなんて容易に行えたはずなのですが、何故そんな簡単なことすら思いもよらないのかが正直不思議で仕方がないんですよね。
というか、たとえ原作知識がなかったとしても、「どこの馬の骨とも知れない余所者を無制限な寛大さで受け入れるところなどあるわけがない」という一般常識くらい、理解できない方がむしろおかしいのですが。
「自分が生き残る」ことに必死になっている割には、同盟側から危険視&粛清される可能性をまるで考慮していないのはバカとしか言いようがありませんし。
「本編」でさえその得手勝手な言動には疑問符をつけざるをえない部分が少なからずあるのに、亡命先の同盟であんなキチガイ言動をやらかして自分が無事でいられるという保証を、ヴァレンシュタインは一体どこに見出していたというのでしょうか?
文字通りの「困った時の神(作者)頼み」なのでしょうかねぇ……。

>nnさん
「物語としての前提」って一体何のことを指しているのでしょうか?
まさか「所詮はフィクション小説だから」「ヴァレンシュタインは主人公だから」何をしても良い、などというシロモノではありませんよね?

http://www.tanautsu.net/

銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察8

久しぶりにタナウツ本家の常連である不沈戦艦さんのサイトに掲載されている「悪ふざけ架空戦記」を読んでいたところ、主人公の図茂艦長があまりにもエーリッヒ・ヴァレンシュタインそっくりに見えて思わず笑ってしまいました。
「悪ふざけ架空戦記」について知らない方向けに簡単に説明しますと、これは過去に存在した(現在は消滅している)保守系サイト「日本ちゃちゃちゃクラブ」およびその界隈の議論系サイトの掲示板に投稿していた投稿者およびその言動を元ネタに作られたパロディ小説です。

悪ふざけ架空戦記 戦艦「百舌鳥」大作戦!
http://www.geocities.jp/hangineiden/warufuzake1.html
悪ふざけ架空戦記2 暦新島上陸作戦
http://www.geocities.jp/hangineiden/warufuzake2.html

左派系の投稿者達が集った国である酉国と、保守系論者で構成されているちゃちゃちゃ国の戦争を描きつつ、タイトル通りのお笑いギャグやパロディネタを大量に織り交ぜてストーリーが進行していきます。
そして、この作品の主人公である酉国艦隊所属の図茂艦長は、元々は金融業界系の人間だったのに、ただ「フネがマトモに操縦できるから」というしょうもない理由で軍に徴用&いきなり艦長に任命されたことから、周囲に被害者意識ばかり抱く上に罵倒ばかり繰り返すという、まさにどこぞのキチガイ狂人を彷彿とさせるような性格設定がなされているんですよね。
あまりにも性格や言動が生き写しと言って良いほどにそっくりなため、「ヴァレンシュタインってもしかして図茂艦長をモデルにして作られたキャラクターなのか?」とすら考えてしまったほどです(苦笑)。
「悪ふざけ架空戦記」が置かれているサイトには、皮肉にもヴァレンシュタインと同じファーストネームを持つエーリッヒ・フォン・タンネンベルク(こちらはヴァレンシュタインの1億倍以上はマトモな性格のキャラクターですが)を主人公とする銀英伝二次創作小説「反銀英伝 大逆転!リップシュタット戦役」もあるわけですし、作者氏があのサイトをある程度参考にしていた可能性は高そうではあるのですが。

反銀英伝 大逆転!リップシュタット戦役
http://www.geocities.jp/hangineiden/

ただ「悪ふざけ架空戦記」の場合、最初からパロディを意図したツッコミ役兼ギャグキャラクターとして図茂艦長が造形されており、かつ周囲もわざとパロディキャラばかりで固めストーリー自体も笑いを取ることを目的としているからこそ、周囲のトンデモキャラのトンデモ言動に囲まれて苦労している図茂艦長に笑いと共に同情・共感できる部分も出てくるのであって、本質的に真面目路線一辺倒で作られているはずの「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」で、図茂艦長と似たりよったりなギャグキャラクター同然の人物が主人公というのはミスマッチもいいところでしかないんですよね。
ヴァレンシュタインは銀英伝の二次創作小説などではなく、ボケ役だらけのギャグ小説におけるツッコミ担当の主人公として本来活躍すべきキャラクターであるべきだったのではないのかと、ついつい考えてしまった次第です。
まあもっとも、ヴァレンシュタインの偉大さを示すために周囲の人間を軒並み禁治産者レベルの無能者集団に仕立て上げるという荒業が駆使されまくっているために、「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」自体が「悪ふざけ架空戦記」、もっと悪く言えば創竜伝や薬師寺シリーズの形態にどんどん近づいてはいるのですが(爆)。
それでは今回も引き続き、第6次イゼルローン要塞攻防戦におけるヴァレンシュタインの言動について検証を進めていきたいと思います。
なお、「亡命編」のストーリーおよび過去の考察については以下のリンク先を参照↓

亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
http://ncode.syosetu.com/n5722ba/
銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-570.html(その1)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-571.html(その2)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-577.html(その3)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-585.html(その4)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-592.html(その5)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-604.html(その6)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-608.html(その7)

第6次イゼルローン要塞攻防戦では、原作でも同盟軍の癌細胞とすら言って良い「無能な働き者」ぶりを披露していたロボス&フォークを、ヴァレンシュタインが排除するというコンセプトがメインで展開されていきます。
原作知識を持っている人間からすれば、ロボス&フォークを排除することが同盟にとってプラスになることは一目瞭然なのであり、その点でヴァレンシュタインの選択自体は妥当なものであるとは言えるのですが、問題なのは肝心のヴァレンシュタインが、例によって例のごとくあまりにも幼稚&自己中心的過ぎる点にあります。
それが最も悪い形で出ているのが、作中で披露されている以下のような会話ですね↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/23/
> 三日前だがロボスと廊下でばったり会った。腹を突き出し気味に歩いていたが、あれはメタボだな。お供にアンドリュー・フォーク中佐を連れていたが俺を見ると顔を露骨に顰めた。上等じゃないか、そっちがそう出るなら俺にも考えがある、必殺微笑返しで対応してやった。ザマーミロ、参ったか!
>
> フォークがすれ違いザマに“仕事が無いと暇でしょう、羨ましい事です、ヴァレンシュタイン大佐”と言ってきた。仕事なんか有ったってお前らのためになんか働くか、このボケ。
>
>
“貴官は仕事をしないと給料を貰えないようですが私は仕事をしなくとも給料が貰えるんです。頑張ってください”と言ってやった。顔を引き攣らせていたな。ロボスが“中佐、行くぞ、我々は忙しいのだ”なんて言ってたが、忙しくしていれば要塞を落とせるわけでもないだろう。無駄な努力だ。
>
> 余程に頭に来ていたらしい、早速嫌がらせの報復が来た。クッキーを作るのは禁止だそうだ。
“軍人はその職務に誇りを持つべし”、その職務って何だ?人殺しか? 誇りを持て? 馬鹿じゃないのか、と言うより馬鹿なんだろう、こいつらは。

再春館製薬所が販売するドモホルンリンクルのCMで一昔前に喧伝されていた「365日間、何もしないことが仕事になる、そんな仕事があります」のキャッチフレーズじゃあるまいし、「仕事をしなくとも給料が貰える」などという状態が自慢できるシロモノなどであるわけがないでしょうに(笑)。
軍隊だけでなく一般企業でも「仕事をしなくとも給料が貰える」というのは、上司が部下に仕事を任せきりにしているパターンでなければ、窓際族として干されていたり、仕事がなくて自身が左遷・免職される、最悪は組織自体が瓦解する直前の状態にあったりするなどといった状態を意味するのですが(爆)。
ドモホルンリンクルのCMにしても、アレは本当に何もしていないのではなく、長い時間をかけて抽出されるエキスを1滴1滴チェックしていくという、単調かつ気の抜けないキツイ仕事を表現するものだったりするのですし。
またそれ以前の問題として、他人があくせく仕事をしている中で、ひとりだけ楽をしている(ように見える)人間がいたら、文句や嫌味のひとつも言いたくなるのが普通一般的な人情というものでしょう。
そもそもヴァレンシュタイン自身、バグダッシュやヤンに対して「お前のような暇で気楽な人間と違って俺は忙しいんだ、ウザいから失せろ」みたいな罵倒を平気で吐き散らしているではありませんか(爆)。
全く同じ発言を自分がやるのはOKだが、他人がするのはNGだとでも言うのでしょうか?
いくら相手がロボスやフォークであっても、いやむしろあんな連中【だからこそ】、相手に対する罵倒内容がそっくりそのまま自分自身に跳ね返ってくるような発言は、いかに外面が良くても内実は醜悪かつ無様そのものでしかないのです。
その問題をクリアできない限り、自分がロボスやフォークと同類でしかないという自覚が、ヴァレンシュタインには絶対に必要なのではないかと思うのですが。

そしてもうひとつ、軍人という職業を「人殺し」「誇りなんてない」と断言して憚ることのないヴァレンシュタインは、そもそも何故自分が蔑んでやまない軍隊などという「卑しい職種」に、それも自ら選んで就いていたりするのでしょうか?
元々ヴァレンシュタインは、実の祖父だったらしいリメス男爵から20万帝国マルクもの金が入ったカードを譲り受けており、すくなくとも当面の間は金銭的な心配をする必要が全くない立場にありました。
しかも、同盟に亡命して以降も「帝国への逆亡命計画」なるものを構想しており、同盟に永住するつもりも最初から更々なかったのです。
となれば、ヴァレンシュタインには別に同盟内で職を得る必然性自体が全くありませんし、仮に「手に職をつける」ために就職を考えていたとしても、その先が同盟軍でなければならない理由もありません。
むしろ、考察1でも述べていたように、下手に同盟軍内に入ってしまうと、同盟から抜け出すことが至難を極めるようになってしまい、「帝国への逆亡命計画」に重大な支障を来たす恐れすらあったのです。
元々軍人になることを嫌がっていたヤンの場合は、それでも「カネがなかったから」「タダで歴史を学びたかったから」などといった「止むに止まれぬ」金銭的な事情がまだあったのですが、ヴァレンシュタインにはそんな切迫した事情もなく、それどころか自身の計画に弊害すら発生しえるであろうことが最初から分かりきっていたわけです。
そこに来てのこの軍人差別発言は、わざわざ同盟軍に入ったヴァレンシュタインの選択に、ますます大きな矛盾と疑問を突きつけることになってしまうではありませんか。
ヴァレンシュタインは資格を取って弁護士稼業をやりたかったとのことですが、そのために軍隊に入らなければならない理由もないでしょうに。
そもそも、同盟で獲得した国家資格が帝国でも通用するという保証自体が実のところ全くありませんし、帝国に亡命したら同盟で得られた資格は全て無効化する可能性も多々ある(というか普通は確実にそうなる)のではないかと思うのですけどねぇ(苦笑)。
勉強すること自体には意味があるにしても、資格を得てから帝国に逆亡命するまで5年あるかどうかも不明な「同盟における」資格の取得などに、果たして意味などありえるのかと。
繰り返しますが、ヴァレンシュタインは何故、さしたる緊急性もない状況下で、自分にとって何の利益もないどころが弊害すら予測され、自身でも蔑んでやまない「同盟の」軍隊などに、それも自ら志願して入ったりしたのでしょうか?
こういうのって普通、「考えなしなバカの自殺行為な所業」とでも評すべきシロモノなのではないのですかねぇ(爆)。

そもそも、この一連のヴァレンシュタインのタワゴトって、実はヴァレンシュタインのオリジナルですら全くなかったりするんですよね。
何と、銀英伝6巻で全く同じ主張がヤンによって繰り広げられているのです↓

銀英伝6巻 P60上段
「仕事をせずに金銭をもらうと思えば忸怩たるものがある。しかし、もはや人殺しをせずに金銭がもらえると考えれば、むしろ人間としての正しいあり方を回復しえたと言うべきで、あるいはけっこうめでたいことかもしれぬ」
 などと
厚かましく記したメモを、この当時ヤンは残しているが、これはヤンを神聖視する一部の歴史家には、故意に無視される類のものである。>

もちろん、原作知識を持っているなどと称するヴァレンシュタインともあろう者が、この記述のことを知らないはずもないわけで。
原作でさえ「厚かましい」「故意に無視される類のもの」などと酷評され、ヤンの怠け根性とユーモアセンスを披露する程度のシロモノとしてしか扱われていなかった「内輪向けな本音」などを、その意味すらも全く理解せず何の疑問も抱くことなくパクった挙句に、他人に叩きつける罵倒文句として活用しまくっているヴァレンシュタイン。
何しろヴァレンシュタインは、これと全く同じ主張を、この後で繰り広げられることになる軍法会議でさえも堂々と披露しているわけですからね(38話)。
アレって、当のヤンですら人目を憚って私的に書いただけの「ネタ」の類でしかなかったはずなのですけどねぇ(爆)。
「釣り」とか「ネタ」とか「炎上マーケティング」とかいった概念を永遠に理解することすらできない、悪い意味での「大真面目」な性格をしているみたいですね、狂人ヴァレンシュタインは(苦笑)。
今更心配する意味があるとも思えないのですが、頭大丈夫なのですかね、ヴァレンシュタインは(笑)。

ただでさえ原作知識からロボスとフォークに全く好意的ではない上、同族嫌悪・近親憎悪の観点からも対立せざるをえないヴァレンシュタインは、自らの感情の赴くがままに公の場でロボスとフォークを吊るし上げることとなります。
フォークを原作同様に転換性ヒステリー症に追い込み、ロボスに対しても侮蔑交じりの嘲弄を繰り広げ始めたのです。
しかしこれ、実はヴァンフリート星域会戦後の自爆発言に続く、ヴァレンシュタイン2度目の最大の危機に【本来ならば】なりえたはずなのですけどねぇ……↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/25/
> 「小官は注意していただきたいと言ったのです。利敵行為と断言……」
> 「利敵行為というのがどういうものか、中佐に教えてあげますよ」
> 「……」
> ヴァレンシュタインは笑うのを止めない。嘲笑でも冷笑でもない、心底可笑しそうに笑っている。
>
>
「基地を守るという作戦目的を忘れ、艦隊決戦に血眼になる。戦場を理解せず繞回運動等という馬鹿げた戦術行動を執る。おまけに迷子になって艦隊決戦に間に合わない……。総司令部が迷子? 前代未聞の利敵行為ですよ」
>
> フォークの顔が強張った。ロボス元帥の顔が真っ赤になっている。そして会議室の人間は皆凍り付いていた。聞こえるのはヴァレンシュタインの笑い声だけだ。
目の前でここまで愚弄された総司令官などまさに前代未聞だろう。
>

(中略)
>
> 困惑する中、笑い声が聞こえた。ヴァレンシュタインが可笑しそうに笑っている。
> 「何が可笑しいのだ、貴官は人の不幸がそんなに可笑しいのか!」
> 唸るような口調と刺すような視線でロボス元帥が非難した。
>
>
「チョコレートを欲しがって泣き喚く幼児と同じ程度のメンタリティしかもたない人物が総司令官の信頼厚い作戦参謀とは……。ジョークなら笑えませんが現実なら笑うしかありませんね」
>
>
露骨なまでの侮蔑だった。ロボス元帥の顔が小刻みに震えている。視線で人を殺せるならヴァレンシュタインは瞬殺されていただろう。
> 「本当に笑えますよ、彼を満足させるために一体どれだけの人間が死ななければならないのかと思うと。本当に不幸なのはその人達ではありませんか?」
>
> ヴァレンシュタインが笑いながらロボス元帥を見た。ロボス元帥は憤怒の形相で
ヴァレンシュタインは明らかに侮蔑の表情を浮かべている。
>
> ロボス元帥が机を叩くと席を立った。
> 「会議はこれで終了とする。ご苦労だった」
> 吐き捨てるように言うとロボス元帥は足早に会議室を出て行った。皆が困惑する中ヴァレンシュタインの笑い声だけが会議室に流れた……。

原作や「亡命編」におけるロボスやフォークが無能であるにしても、ヴァレンシュタインにそれを誹謗する資格があるとは到底言えたものではないでしょう。
自分の穴だらけの言動について「自分だけは何が何でも正しく、悪いのは全て他人」と頑なに信じ込んで反省もせず、まさに「チョコレートを欲しがって泣き喚く幼児と同じ程度のメンタリティ」なるシロモノを散々発揮しまくって、被害妄想と共に周囲に当たり散らしてきたのはどこのどなたでしたっけ?
ヴァレンシュタインがあの2人と異なるのは、原作知識があることと、「神(作者)の介入」による超展開と御都合主義の乱発によるものでしかありません。
何しろ、ヴァンフリート星域会戦後における自爆発言をやらかしてさえ、周囲の人間はヴァレンシュタインを罪に問うどころか、その問題点に気づきすらもしなかったというのですから。
この件に関して、当のヴァレンシュタイン自身は全く何もしていない上に、原作知識とやらも少しも発動されてなどいなかったのですから、この「奇跡」が「神(作者)の介入」によるものであることは疑いの余地がありますまい。
原作のフォークに原作知識と神(作者)の祝福を与えた上で大量の興奮剤とサイオキシン麻薬でも投与すれば、それでヴァレンシュタインが出来上がるわけなのですから、ずいぶんと安普請な話ではあるのですが(苦笑)。
「目くそ鼻くそを笑う」とは、まさに上記にあるがごときヴァレンシュタインの態度を指す格言なのではないですかねぇ(笑)。

さて、原作知識の恩恵をすらはるかに凌ぐ、ヴァレンシュタインの最強無敵にして本当の切り札である「神(作者)の介入」は、実はこのロボス&フォークとのやり取りの中でも如何なく発揮されています。
何しろ、ここでヴァレンシュタインが自らの身の危険について全く考慮する必要すらなく好き勝手に暴れられるという事実そのものが、「神(作者)の介入」の恩恵によるものでしかないのですから。
実は一般的な軍事組織では、ヴァレンシュタインのような人間の出現を未然に阻止するために、いわゆる「軍法」というものが整備されています。
「軍法」は、一般的な民法や刑法などのような「個人の権利を守る」ためのものではなく、「軍の秩序を維持・安定させる」ために存在するものです。
そして、ヴァレンシュタインのごとき人間に対処するための対処法としては、「上官侮辱罪」の適用が最も有効かつ効果的なものとなります。
軍法における「上官侮辱罪」の構成要素は、「直接面と向かって上官を罵倒する」「公衆の面前で公然と上官を罵倒する」というものであり、ヴァレンシュタインの言動はこの2つ共に充分過ぎるほど該当します。
つまり、ヴァレンシュタインに罵倒されたロボスは、ただ「上官侮辱罪」をヴァレンシュタインの眼前に突きつけるだけで、ヴァレンシュタインを力づくで黙らせるどころか、逮捕拘禁にまで至らしめ軍法会議にかけることすらも【本来ならば】充分に可能だったのです。
そして、すくなくとも原作「銀英伝」および「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」の世界には、疑問の余地なく「上官侮辱罪」が存在します。
銀英伝10巻では、オーベルシュタインの発言に激怒したビッテンフェルトが、オーベルシュタインに掴みかかったことから謹慎処分を受けていますし、「本編」には以下のごときそのものズバリな単語が存在するのです↓

http://ncode.syosetu.com/n4887n/49/
> 「オッペンハイマー中将は命令違反、上官侮辱罪、さらに皇位継承の有資格者の身を危険にさらした事、反逆を煽った事、それらの罪で逮捕しました」

これらは全て帝国の事例ではありますが、帝国にあるのに同盟側にだけ「上官侮辱罪」がないとは到底考えられません。
ましてや「亡命編」における同盟には、この後に登場する、軍の司令官の首を挿げ替えることを可能にする「自由惑星同盟軍規定第214条」の存在がありますので、そのバランスと兼ね合いからなおのこと「上官侮辱罪」は必要とされます。
本来、「上官侮辱罪」なるものが作られた最大の理由は、上官個人の権利や名誉を守るなどという瑣末な事象のためなどではなく、上官をトップとする軍としての指揮系統や団結・秩序を維持するためという目的こそが大きいのです。
司令官の意向と権威を無視して皆が好き勝手に振舞っていたら、軍という組織そのものが成り立たなくなってしまいます。
それを未然に抑止すると共に、全ての将兵を各部署毎の上官に従わせ、その上官達全てをまとめ上げる最高司令官の意思ひとつで軍内が統一され軍としての機能を最大限に発揮させる、それこそが「上官侮辱罪」が持つ本来の立法趣旨なのです。
そのため「上官侮辱罪」では、上官に対する罵倒の内容が正当なものであるのか否かなど、実は罪の構成要素を論じるに際しては何の争点にもなりはしません。
内容が正当であろうがなかろうが、上官に対する罵倒によって軍が混乱し秩序が乱れることには変わりがなく、またいちいち内容によって適用の度合いを判断などしていたら、そこにつけ込んで上官侮辱を乱発されてしまうことにもなりかねないのですから。
罵倒の内容などは、「上官侮辱罪」が成立すると見做された後に、せいぜい情状酌量の余地として弁護側が主張できることもあるかもしれない程度の意義くらいしかありえませんね。

ヴァレンシュタインに罵倒されたロボスおよび周辺の人間達は、ヴァレンシュタインの発言内容に対してではなく、ヴァレンシュタインの「行為」そのものを「軍の秩序を乱し混乱を招くもの」として糾弾し、「上官侮辱罪」として告発すれば良い、というよりもむしろ「そうしなければならなかった」のです。
ヴァレンシュタインがいくら「自身の発言の正当性」について述べたところで、そんなものは「上官侮辱罪」の構成要件をむしろ強化する結果にしかならないのですし、この当時のヴァレンシュタインには、相手を黙らせたり自らの不祥事をもみ消すことができたりするだけの権力的なバックアップが存在していたわけでもありませんでした。
ヴァレンシュタインが本格的かつ公然とシトレやトリューニヒトのバックアップが得られるようになったのは、この第6次イゼルローン要塞攻防戦が終わって以降のことだったのですし。
また、ヴァレンシュタインから直接罵倒されたロボスなどは、立場的にも軍法的にも心情的にも、ヴァレンシュタインに対して容赦などしなければならない理由は全くなかったはずです。
しかも「上官侮辱罪」というシロモノは、むしろ上層部が無能だったり不正行為の類に手を染めていたりする事実があればあるほど、「口封じの道具」などというその立法趣旨に反したやり方で濫用されることが珍しくない法律なのですからなおのこと。
にもかかわらず、この場でもそれ以降でも「上官侮辱罪」は全く発動されなかったのですから、これはもう「神(作者)の介入」によるもの以外の何物でもないでしょう。
狂人ヴァレンシュタインを偉く見せるため、またその立場を死守するため、神(作者)による「奇跡の行使」がまたしても振舞われたわけですね(苦笑)。
こんな神(作者)の祝福があるのであれば、そりゃどんなに愚劣な言動を繰り出しても、ヴァレンシュタインは永久に無敵でいられるに決まっています。
自分の足で立つことなく、神(作者)が押す乳母車にふてぶてしく鎮座し、誰も逆らえない神(作者)の力に守られながら周囲に威張り散らして他者を罵り倒すヴァレンシュタイン。
その光景の、何と愚劣で醜悪で滑稽なことなのでしょうか。

第6次イゼルローン要塞攻防戦の考察はまだまだ続きます。


銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察7

今の自分が置かれている現状を招いた責任のほとんど全てが自分自身にあるにもかかわらず、そこから目を逸らして他人を罵り倒し続けるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン。
まるでそうしないと生きていられないかのごとく、自分の責任を認めることを何が何でも拒絶するヴァレンシュタインは、必死の形相で格好のスケープゴートを探し始めるのですが、それがまたさらにトンデモ発言を引き出しまくるという悪循環を呈しているんですよね。
素直に自分の非を認めた方が本人もスッキリするでしょうし周囲&読者の人物評価も上がるのに、何故そこまでして「自分は正しく他人が悪い」というスタンスに固執するのか、普通に見れば理解に苦しむものがあります。
まあそれができる人間であれば「キチガイ狂人」と呼ばれることもなく、そもそも私が一連の考察を作ること自体がなかったわけなのですが、一体どのようにすればこんな人物が出来上がるのか、非常に興味をそそられるところです。
「作者氏が意図的に仕込んだ釣りネタ&炎上マーケティング戦略」といった類の作外の「大人の事情」的な要素を除外して物語内の設定に原因を求めるならば、ヴァレンシュタインの(今世だけでなく前世も含めた)家族や育てられた環境に致命的な問題があったということになるのでしょうが、それでもここまで酷いものになるのかなぁ、と。
あるいはもっと単純に、過去に何らかの理由で頭でも強打したショックから、脳の理性や感情を司る機能が回復不能なまでにおかしくなった、という事情も考えられなくはないかもしれませんが……。
今回より、「亡命編」における第6次イゼルローン要塞攻防戦で繰り広げられたヴァレンシュタインのキチガイ言動について検証していきたいと思います。
なお、「亡命編」のストーリーおよび過去の考察については以下のリンク先を参照↓

亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
http://ncode.syosetu.com/n5722ba/
銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-570.html(その1)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-571.html(その2)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-577.html(その3)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-585.html(その4)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-592.html(その5)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-604.html(その6)

ヴァンフリート星域会戦後の自爆発言で、本人が全く自覚することすらなく発生していたヴァレンシュタイン最大の危機は、「神(作者)の介入」によるものなのか、それに関わった登場人物全てが原作ですらありえないレベルの桁外れな無能低能&お人好しぶりを如何なく発揮したがために、誰ひとりとしてその存在に気づくことさえもなくひっそりと終息してしまいました。
自分が致命的な失態を犯したことも、類稀な幸運で命拾いしたこともこれまた当然のごとく知ることがないまま、能天気なヴァレンシュタインは「会戦を勝利に導いた英雄」として称賛され、二階級段階昇進を果たすこととなります。
もちろん、超重度の万年被害妄想狂患者である狂人ヴァレンシュタインがその結果に感謝も満足もするはずなどなく、不平不満を並べ立てるのは当然のお約束なのですが、そのヴァレンシュタインと同様に不満を抱いたのが、ヴァンフリート星域会戦でロクに活躍することができず嘲笑の的となった宇宙艦隊司令長官ラザール・ロボスです。
引き続き第6次イゼルローン要塞攻防戦を指揮することとなったロボスは、その腹いせとばかりにヴァレンシュタインとその一派を自分から引き離し隔離することとなります。
それに対するヴァレンシュタインの反応がこれ↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/20/
> 頭を切り替えよう、参謀は百人は居るのだが俺が居る部屋には三人しか居ない。俺とサアヤとヤンだ。部屋が狭いわけではない、少なくともあと五十人くらいは入りそうな部屋なのだが三人……。滅入るよな。
>
> 想像はつくだろう。ロボス元帥に追っ払われたわけだ。彼はヴァンフリートで俺達に赤っ恥をかかされたと思っている。バグダッシュは相変わらず世渡り上手なんだな、上手い事ロボスの機嫌を取ったらしい、あの横着者め。グリーンヒル参謀長は俺達のことをとりなそうとしてくれたようだが無駄だった。
>
>
心の狭い男だ、ドジを踏んだのは自分だろう。それなのに他人に当たるとは……。宇宙艦隊司令長官がそれで務まるのかよ。笑って許すぐらいの器量は欲しいもんだ。
>
>
まあ、俺も他人の事は言えない。今回はヤンにかなり当り散らした。まあ分かっているんだ、ヤンは反対されると強く押し切れないタイプだって事は。でもな、あそこまで俺を警戒しておいて、それで約束したのに一時間遅れた。おまけに結果は最悪、そのくせ周囲は大勝利だと浮かれている。何処が嬉しいんだ? ぶち切れたくもなる。
>
> しかしね、
まあちょっとやりすぎたのは事実だ、反省もしている。おまけにロボスに疎まれて俺と同室なった。ヤンにしてみれば踏んだり蹴ったりだろう。悪いと思っている。

「心の狭い男だ、ドジを踏んだのは自分だろう。それなのに他人に当たるとは……」って、発言した瞬間にブーメランとなって自分自身に跳ね返っているという自覚はないのですかねぇ、ヴァレンシュタインは(笑)。
これまで検証してきたように、ヴァンフリート星域会戦でラインハルトを取り逃した最大の原因は、他ならぬヴァレンシュタイン自身がラインハルトに関する情報提供と補殺目的の提示を怠ったことにあるのですし、1時間遅れた件に関しても、ヴァレンシュタインが救援のための無線通信を乱発したことに問題がある可能性が少なくないわけでしょう。
それにヤンは、なすべきことをやらなかったヴァレンシュタインと違って、すくなくともビュコックに対して補給基地へ向かうように進言すること自体はきちんと行っていたわけですし、それに反対されるのも、ビュコックがその発言を採用するか否かを決定するのも、基本的にヤンの一作戦参謀としての権限ではどうにもならない話です。
そして、そんな場合に強気に出れないヤンの性格も、当時のヤンとビュコックの関係も知悉していながらヤンを配置するよう手配したのも、これまたヴァレンシュタイン本人なのですから、当然その責任もまたヴァレンシュタインに帰するものでしかありません。
この3つの問題がない状態でそれでも同盟軍がしくじったというという想定であれば、ヴァレンシュタインの罵倒にもある程度の正当性が見出せるのでしょうが、現実は全くそうではないのです。
責任論の観点から言えば、ヴァンフリート星域会戦の失敗の責任は、どう少なく見積もっても95%以上、実際のところは限りなく100%近い数値でヴァレンシュタインに帰するものなのですから、その事実を無視してアレだけヤンを責めたのは、ロボスがヴァレンシュタインを遠ざける理由よりもはるかに不当もいいところです。
ヴァレンシュタインが本当に反省すべきなのは「ヤンを責めすぎた」ことではなく、「不当な理由と言いがかりでヤンを責めた」ことそれ自体にあるのです。
「ヤンを責めすぎた」では、「ヤンを責めた」こと自体は正しいことだったと断定しているも同然ですし、それでは結局「本当の原因と問題から目を背けている」以外の何物でもなく、本当の反省とは到底言えたものではないでしょうに。
「ドジを踏んだのは自分だろう。それなのに他人に当たるとは……」とは、むしろ逆にヤンこそがヴァレンシュタインに対して発言すべき台詞であるとしか評しようがないのですが。

そして私がさらにウンザリせずにいられないのは、自分の責任についてここまで無自覚な上に甘過ぎるスタンスを取っているヴァレンシュタインが、他人の過ちを糾弾する際には自分の時と比較にならないほど厳格極まりない態度を示していることです。
「亡命編」ではなく「本編」の話になるのですが、ヴァレンシュタインがラインハルトに愛想を尽かして敵対することを決意した際、こんなことをのたまっていたりするんですよね↓

http://ncode.syosetu.com/n4887n/66/
> 2だが、一番いいのはこれだ。門閥貴族たちを潰せる可能性は一番高い。しかし問題は俺とラインハルトの関係が修復可能とは思えないことだ。向こうは俺にかなり不満を持っているようだし、今回の件で負い目も持っている。いずれその負い目が憎悪に変わらないという保障はどこにも無い。
>
> こっちもいい加減愛想が尽きた。
欠点があるのは判っている、人間的に未熟なのもだ。しかし結局のところ原作で得た知識でしかなかった。実際にその未熟さのせいで殺されかけた俺の身にもなって欲しい。おまけに謝罪一つ無い、いや謝罪は無くても大丈夫かの一言ぐらい有ってもいいだろう。
>
> この状態でラインハルトの部下になっても碌な事にはならんだろう。いずれ衝突するのは確実だ。門閥貴族が没落すれば退役してもいいが、そこまで持つだろうか。その前にキルヒアイスのように死なないと誰が言えるだろう?

さて、「亡命編」におけるヴァレンシュタインは、たとえその内実がピント外れ過ぎる反省ではあったにせよ、ヤンに対して「悪かった」とは思っていたわけですよね?
ならば、そのヤンに対して全く謝罪しようともせず、もちろん「大丈夫か」の一言をかけようとすらも考えないヴァレンシュタインは、「本編」における【人間的に未熟な】ラインハルトと一体何が違うというのでしょうか?
しかも実際には、ヤンに対するヴァレンシュタインの罵倒責めは冤罪レベルで不当もいいところだったのですから、本来ヴァレンシュタインは、ヤンに対して謝罪どころか土下座までして許しを請うたり慰謝料を支払ったりしても良いくらいなのです。
ヴァレンシュタインの「未熟」などという言葉では到底収まることのない、幼稚園児以下のワガママと狂人的な電波思考に基づいて、八つ当たりと責任転嫁のターゲットにされたヤンこそ、いい面の皮でしかないでしょう。
自分と他人でここまであからさまに違うダブルスタンダードな態度を、しかもそれを整合するための具体的な理由すらも全く提示することがないからこそ、ヴァレンシュタインは人格的にも全く信用ならないのですが。
原作におけるヤンやラインハルト&キルヒアイスも、すくなくとも狂人ヴァレンシュタインなどよりは、自分に対してそれなりに厳しい態度を取っていたと思うのですけどねぇ(-_-;;)。
ヴァレンシュタインが同じく罵りまくっているロボスやフォークなどは、まさに「自分には甘いくせに他人にはとてつもなく厳しい性格」な人間であるが故に周囲&読者から白眼視されているのですし、一般的に見てさえもそんな性格の人間なんて、「人間的な未熟さを露呈している」どころか「傍迷惑なキチガイ狂人」以外の何物でもないでしょうに。
この期に及んでも、とことんまでに自分自身のことを自己客観視できない人間なのですね、ヴァレンシュタインは。

ところで、これまでの考察でも何度か書いているのですが、私は以前から「ヴァレンシュタインは何故『自身が転生者である事実』を徹底的にひた隠しにするのか?」という疑問をずっと抱き続けています。
あまりにも秘密主義に徹しすぎるので、「実はこいつは元々人間不信的な精神的障害か疾患でも抱え込んでいて、自分以外の他者を誰ひとりとして信じることができない体質なのではないか?」とすら考えたくらいでしたし。
これまでは「本編」も含めてヴァレンシュタインが転生の問題を秘密にする件について語る描写が全くなかったため、その理由については推測の域を出ることがなかったのですが、「亡命編」の22話でついにヴァレンシュタインが自身の転生問題について語っている場面が登場しました。
で、その部分が以下のようなモノローグとして表現されているのですが…↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/22/
> ラインハルトが皇帝になれるか、宇宙を統一できるかだが、難しいんだよな。此処での足踏みは大きい。それに次の戦いでミュッケンベルガーがコケるとさらに帝国は混乱するだろう。頭が痛いよ……。俺、何やってるんだろう……。
>
> おまけにヤンもサアヤも何かにつけて俺を胡散臭そうな眼で見る。何でそんな事を知っている? お前は何者だ? 口には出さないけどな、分かるんだよ……。
しょうがないだろう、転生者なんだから……。
>
>
せっかく教えてやっても感謝される事なんて無い。縁起の悪い事を言うやつは歓迎されない。そのうちカサンドラのようになるかもしれない。疎まれて殺されるか……。ヴァンフリートで死んでれば良かったか……。そうなればラインハルトが皇帝になって宇宙を統一した。その方がましだったな……。人類にとっても俺にとっても。
>
>
いっそ転生者だと言ってみるか……。そんな事言ったって誰も信じないよな。八方塞だ……。俺、何やってんだろう……。段々馬鹿らしくなって来た。具合悪いって言って早退するか?

……何ですか、この支離滅裂な論理は?
「本編」でも「亡命編」でも、持ち前の原作知識とやらを盛大に振る舞い、周囲から称賛と恐怖混じりの注目を浴びると共に多大な恩恵まで享受していたのは、一体どこの誰だったというのでしょうか?
ヴァレンシュタインと彼が持つ原作知識のために、「本編」および「亡命編」のラインハルト&キルヒアイスは本来被るはずもない災厄と破滅の運命を押しつけられたというのに、何とまあ被害者意識に満ちた発想であることか。
そこまで転生者としての自分の立場と原作知識が疎ましかったのであれば、そもそも原作知識など封印して何の才幹も披露することなく、また原作に関わる政治や軍事に関与することもなく、ごく普通の一般庶民としての人生を送っていれば良かったでしょうに。
ヴァレンシュタインが原作知識を駆使して原作の歴史を変えたのは、他の誰でもない自分のためでしょう。
誰に強制されたわけでもなく自分の意思で、原作知識を当然の権利であるかのごとく使い倒して(客観的に見れば)非常に恵まれた地位と立場にあるにもかかわらず、その原作知識に対してすら感謝するどころか不満さえ抱くヴァレンシュタイン。
こんな愚劣な思考で動いているのであれば、ヴァレンシュタインが同盟に亡命した際に謝意ではなく不平満々な態度を示していたのも納得ですね。
原作知識という「絶対的な世界の理」を持つ自分が他者と比べてどれだけ恵まれているのか、ヴァレンシュタインはもう少し思いを致し、その境遇に感謝すべきなのではないのかとすら思えてならないのですが。

そしてさらに問題なのは、一方では原作の歴史を変えるレベルで原作知識を使うことに躊躇がないくせに、他方では「転生者であるという事実」をありとあらゆる人間から隠すという、ヴァレンシュタインの非常に中途半端なスタンスにあります。
「本編」でも「亡命編」でも、ヴァレンシュタインは原作知識に基づいた的確な予測と判断で周囲を驚愕させ、その見識を称賛される一方、なまじ才幹があるラインハルトやキルヒアイス、ヤンなどから恐怖と警戒の目で見られるという問題を抱え込んでいました。
その恐怖の根源は、ヴァレンシュタインの神がかった(ように見える)手腕や才覚がどこから来るものであるのか理解できず、得体のしれない存在を見る目でヴァレンシュタインを評価せざるをえなかったことに尽きます。
「こいつは不気味だ」「何を考えているのか分からない」と見做される人間に恐怖と警戒心を抱くのは、動物の本能的に見ても至極当然のことなのですから。
しかし、もしヴァレンシュタインが自身の秘密を明かし、その原作知識を売り込みにかかっていれば、彼らの恐怖と警戒心を解消させると共に強固な信頼関係を獲得することも充分に可能だったのです。
もちろん、最初は当然のごとく「お前は何を言っているんだ?」という目で見られるかもしれませんが、原作知識を持つヴァレンシュタインがその存在を立証するのは極めて容易なことです。
実際、作中でもヴァレンシュタインの「預言」や「奇跡」は実地で何度も立証されているわけですしね。
そして一方、転生および原作知識の秘密は、何も全ての人間に共有させる必要もありません。
ヴァレンシュタインが自分の人生を託すべきごく限られた人間、「本編」ではラインハルト&キルヒアイス、「亡命編」ではシトレとヤン辺りにのみ、「信頼の証」「自分達だけの秘密」として教えれば良いのです。
原作知識から考えても、彼らならばヴァレンシュタインの秘密を「非科学的だ!」の一言で頭ごなしにイキナリ否定することはないでしょうし、立場的にも才覚の面で見ても、すくなくともヴァレンシュタイン単独の場合よりもはるかに有効に原作知識を活用することが可能だったでしょう。
何よりも、そういった有益な知識を供給してくれるヴァレンシュタインに、大きな利用価値を確実に見出してくれるはずですし、上手くいけばヴァレンシュタインが永遠に持つことのないであろう「恩義」というものも感じてくれたかもしれないのです。
何でもかんでも被害妄想を抱き、「恩は踏み倒すもの」「恩には仇で報いるべき」という信念でも持っているとしか思えないヴァレンシュタインには到底理解できない概念なのでしょうが、すくなくとも銀英伝世界ではヴァレンシュタインと違って「恩には感謝する」人間の方が数的には多いものでしてね(爆)。
自身の秘密をヴァレンシュタインが「限られた他者」に打ち明けるだけで、これだけの恩恵をヴァレンシュタインは得ることができたのです。

一方、そういった選択肢を取らなかったことで、ヴァレンシュタインがどれほどまでの不利益を被ってきたのかは、「本編」および「亡命編」の惨状を見れば一目瞭然でしょう。
「本編」でヴァレンシュタインがラインハルト&キルヒアイスと決別してしまったのも、「亡命編」でヴァレンシュタインが周囲、特にヤンから警戒されるようになったのも、突き詰めれば全てヴァレンシュタインの秘密主義が最大の元凶です。
そしてさらに「亡命編」では、ラインハルトの情報を同盟軍首脳部に事前に提供しなかったがために、ヴァレンシュタインが悔いても悔やみきれない「ヴァンフリート星域会戦におけるラインハルト取り逃がし」という結果を招くことになったわけでしょう。
これにしても、ヴァレンシュタインが自身の秘密とラインハルトによってもたらされる未来図を提示して殲滅を促していれば、目的が達成できた公算はかなり高いものになったはずなのですが。
「縁起の悪い事を言うやつは歓迎されない」「そんな事言ったって誰も信じない」というのは、転生という事実を目の当たりにしながら「科学教」という名の新興宗教の教義に呪縛されているヴァレンシュタインの、それこそ非合理的かつ「非科学的な」思い込みに過ぎないのです。
そもそも「非科学的」というのであれば、先のヴァンフリート星域会戦におけるヴァレンシュタインの自爆発言の数々に、作中の登場人物の誰ひとりとして何の疑問も疑念も抱かず、その重要性に気づきすらもしなかったことこそが、奇妙奇天烈な超怪奇現象以外の何物でもないのですし(笑)。
あの時点では誰も知りえない原作知識の話をあれだけ披露しても裏付けひとつ必要なく素直に信じてもらえるのであれば、「ヴァレンシュタインが転生者である」という突拍子もない秘密の告白だってすぐさま信じてもらえるでしょうよ(爆)。
正直、作中の描写から考えてもあまりにも無理のあり過ぎる論理としか評しようがなく、「転生の秘密を隠さなければならない理由」としては全く成り立っていないですね、ヴァレンシュタインの説明は。

それにしても、「転生」などという超常現象を目の当たりにしてさえ、「科学」の論理に束縛されて「非常識な【常識的判断】」をしてしまうというヴァレンシュタインの滑稽極まりない光景は、同じ田中作品である創竜伝や薬師寺シリーズで幾度も繰り返された「オカルトを否定しながらオカルトに依存する」あの構図をついつい想起してしまうものがありますね。
「科学」というのは事実を否定する学問などではないのですし、いくら科学的に説明不能な超常現象であっても、それが目の前に事実として現れた時、道を譲るべきは「科学」の方なのであって、「事実」を「科学」に合わせるなど本末転倒もはなはだしいのですが。
科学で本当に重要なのは「結論」そのものではなく「結論までに至る検証過程」なのであって、その過程を経て得られた「結論」だけを取り出し、ある種の権威として盲目的に信奉し他者を攻撃する武器として振り回すがごとき行為は、中世ヨーロッパの魔女狩りと同じシロモノでしかなく、むしろ科学を貶めるものですらあるでしょうに。
田中芳樹もそうなのでしょうが、ヴァレンシュタインもまた、その手の「科学の宗教的教義」の信奉者であると言えるのではないかと
「転生」などという一見不可解な現象を、証明の過程を経て他者を納得・信用させる、実はこれも立派な「科学」の手法なのですけどね。
まあ、科学の手法というのは相当なまでの根気と忍耐を必要とするものですから「それと全く無縁な人生を歩んできた狂人ヴァレンシュタインに果たして実践できるものなのか?」と問われると、私としては無条件で否定的な回答を返さざるをえないところではあるのですが(苦笑)。

次回も引き続き、第6次イゼルローン要塞攻防戦におけるヴァレンシュタインの言動について検証を続ける予定です。


コメント一覧

S.K (04/22 21:18) 編集・削除

>その恐怖の根源は、ヴァレンシュタインの神がかった(ように見える)手腕や才覚がどこから来るものであるのか理解できず、得体のしれない存在を見る目でヴァレンシュタインを評価せざるをえなかったことに尽きます。

それ以前にヴァレンシュタインの支離滅裂な対人姿勢に問題がないかと思います。
「本流」では本来ラインハルトの物であるはずだった人材と功績をバスバス横取りし、「亡命編」でヤンに「悪かった」と思いつつ結論がヤンに全く関係ない「ロボスが悪い」に落ち着いてヤンに報いる事なく精々クッキーを焼くくらいで後はまた自分に好意的な同盟軍上層部の前でヤンの戦い自体に対する消極的姿勢に「何故」と思いをはせるでもなく誹謗の嵐とくれば、誰がヤンやラインハルトであれヴァレンシュタインのごとき存在は「鬱陶しい」「嫌な奴」と遠ざけるのが正気の人間のとる態度というものでしょう。
ヴァレンシュタインってまさか「原作知識」と引き換えに「人徳」を喪失した、なんてオカルトオチが待ってないでしょうかね、この先。

yui (04/22 22:36) 編集・削除

本編の時も思いましたけど、ヴァレンシュタインってちゃんと士官教育受けてる筈だよな?という疑問を改めて思い出したり。
極端な表現をすれば士官・将官には義務と責任しか無いというのにそこらへんがまるで……まあ、靴に足を合わせろ的な軍隊教育でもヴァレンシュタインは矯正しようが無かったのかもしれませんが。
銀英伝世界の軍隊、軍人教育という物(特に帝国の)が”そんなんで本当にいいのか?”的な代物だと仮定してもヴァレンシュタインの無責任さと他の何よりも自分第一主義は……酷いですしね。
正直ここまで来ると作者さんは主人公をたまにでもカッコよく描写する気がまるで無いとしか思えないです。
正直、”いい加減諦めやがれ”とか”死ねよこのヘタレ”とか”一々女々しい”とか”貴様それでも男か!?”とか思う頻度が亡命篇になってから飛躍的に激増しています。いやあ弱ったなあ(笑)

冒険風ライダー(管理人) (04/23 01:52) 編集・削除

>S.Kさん
「本編」のラインハルト&キルヒアイスの場合、恐怖を抱いたのが先なのでは?
初期の頃も、ヴァレンシュタインの人格云々よりも「奇跡」「預言」的なものに対する恐怖心が先立っていましたし。
元々ラインハルトは、第7次イゼルローン要塞攻防戦で失敗するまではヴァレンシュタインよりも階級も地位も上でしたし、立場上ラインハルトがヴァレンシュタインを部下にすることも不可能ではありませんでしたから。
恐怖が反感に変わり、遂には「互いに相容れず」として敵対にまで至ったのが実情だったのではないかと。
それにラインハルト&キルヒアイスは、双方共に確実に毛嫌いしていたであろうオーベルシュタインを、それでも「必要悪」として受け入れられるだけの器量はあったのですし、これだけでも人格的な問題だけで使える人材をスポイルするような人物でないことは確実でしょう。
ヴァレンシュタインが最初から胸襟を開いてラインハルト&キルヒアイスに自分の秘密と利用価値を打ち明けていれば、彼らはちゃんとヴァレンシュタインを受け入れてくれたと思うのですけどね。

「亡命編」のヤンについては、ヴァレンシュタインがただひたすら己の被害妄想に基づいて一方的に逆恨みしているだけでしょう。
現時点でも、ヤンは未だにヴァレンシュタインを警戒している【だけ】な上、ヴァンフリート星域会戦の一件で(本当は背負わなくても良いはずの)負い目すら感じているくらいなのですから。
上司の受けが良く部下や同僚に当り散らす態度といい、他人を罵る快楽に浸っているとしか思えない精神状態といい、今のヴァレンシュタインは、ブラック企業のパワハラ上司と何ら異なるところがないですね。
そのうちヴァレンシュタインは、ヤンに超過重な労働を強いて過労死させることでも企図するのではないのかと(爆)。

>yuiさん
家庭環境や教育行程などからして疑問と推測をせざるをえないほどに、ヴァレンシュタインの性格設定はおよそありえないシロモノにまでなっていますからねぇ(笑)。
銀英伝世界における両親はヴァレンシュタインに優しかったらしい(過度に甘やかされていた可能性はありますが)ので、問題があるとすれば転生前の佐伯隆二の家庭環境にあるのかなぁ、と。
人間の基本的な性格や人格というものは3歳児までには形成されるらしいので、あの悲惨なまで自己中心主義もそこから生まれたのではないかと推測しているのですが。

作品全体の視点から見ると、最近はヴァレンシュタインを偉く見せるために、他の登場人物の思考水準を意図的に無能低能なレベルにまで落としているようなイメージがどうにも拭えないですね。
「本編」でも、キルヒアイスが小悪党でも考えつかないような成功率皆無かつお粗末極まりない5流以下のヴァレンシュタイン襲撃計画を実行して簡単に返り討ちにされていた問題がありましたが、「亡命編」はそれをさらに拡大・悪化させている感じです。
この手法は、原作者である田中芳樹自身が創竜伝や薬師寺シリーズで散々繰り返しているものでもあるのですが、これを続けると作品の質がどんどん落ちていってしまうんですよね。
主人公がどれだけバカな言動をやっても止める人間が作中からいなくなるため、歯止めが利かなくなって主人公も周囲の人間もどんどん頭が悪くなっていくのですから。
現時点でも、シトレやヤンといった主要登場人物でさえこの弊害が発生している状況にあります(ヴァレンシュタインの自爆発言の問題点に全く気づいていない)から、このまま悪化し続けていけば一体どうなることやら……。
「何で田中芳樹の一番悪いところを真似るんだよ」とは私も嘆きたくなるのですけどねぇ(T_T)。

http://www.tanautsu.net/

S.K (04/23 12:24) 編集・削除

>恐怖が反感に変わり、遂には「互いに相容れず」として敵対にまで至ったのが実情だったのではないかと。

それこそ「有能なんだから誘ってみるか?」と思う所でヴァレンシュタインがとっとと先に進んで「そういう立場」でなくされただけではないですか。

>それにラインハルト&キルヒアイスは、双方共に確実に毛嫌いしていたであろうオーベルシュタインを、それでも「必要悪」として受け入れられるだけの器量はあったのですし、これだけでも人格的な問題だけで使える人材をスポイルするような人物でないことは確実でしょう。

オーベルシュタインは動機から身上まで隠さず晒して「部下にしてくれ」と頼みに行きました。
これだけとってもヴァレンシュタインの胡散臭さとは比較にもならないでしょう。
事実私とて以前に「ヴァレンシュタインが目的に誠実でありたいならオーベルシュタインを模倣すればいい」とは言っております。
それをしないのはやはり何か精神に致命的欠陥があるとしか思えません。

>「亡命編」のヤンについては、ヴァレンシュタインがただひたすら己の被害妄想に基づいて一方的に逆恨みしているだけでしょう。

だから私は「何故それなりに上手く付き合う気がないのだ」と糾弾しているのです。

>そのうちヴァレンシュタインは、ヤンに超過重な労働を強いて過労死させることでも企図するのではないのかと(爆)。

流石に死ぬ前に最低で入院できると思いますよ。
原作のクブルスリー大将の心労やビュコックの旧副官ファイフェル大佐の心臓発作の入院は国の興亡をかけた非常時でも認められましたし、過労死できるほどヤンは真面目な軍人じゃないでしょう。
いっそ謀殺した方がまだ早道で狂人の被害妄想なりに筋が通った行いというものです。

malativas (04/23 18:45) 編集・削除

管理人さんの考察を興味深く読ませていただきました。

本日更新された最新話を読むと作者さんが管理人さんに対して「主人公はあなたの言うような人格破綻者ではない」と訴えているように感じました。私の気のせいでしょうか。

さて、ヴァレンシュタインの人格についてですが、やはり両親を子供のときに殺害され、さらに命を狙われて亡命せざる得なくなったことが一番大きな影響を与えていると思います。幼少のときの家庭環境や前世などはそれに比べたら些細なことではないでしょうか。人は簡単に死に、簡単に、しかも理不尽に居場所を失うという現実を目の当たりにしたら、視野が狭くなり、自己中心的になるのも無理はないと思います。もっともこれは理不尽な理由で親を失った人にしかわからないことなんでしょうけど。

本編のキルヒアイスの自爆行為については確かに原作と相違が激しいですね。そこに作者の限界を感じました。多分妥協の産物だったのではないかと思います。

S.K (04/23 21:14) 編集・削除

>malativaさん
>本日更新された最新話を読むと作者さんが管理人さんに対して「主人公はあなたの言うような人格破綻者ではない」と訴えているように感じました。私の気のせいでしょうか。

一回前とあわせて読みましたか?
最新話で「俺が悪かった」と言っている事の何と醜い事か、しかも「ヤンに謝る」ではなく味方の「ミハマ・サアヤに言い訳を」しているという駄目っぷり。
とどめにヤンシンパのフレデリカの誹謗もミハマ・サアヤ視点で忘れないとくればどこに弁護の余地があるのです。

>さて、ヴァレンシュタインの人格についてですが、やはり両親を子供のときに殺害され、さらに命を狙われて亡命せざる得なくなったことが一番大きな影響を与えていると思います。幼少のときの家庭環境や前世などはそれに比べたら些細なことではないでしょうか。人は簡単に死に、簡単に、しかも理不尽に居場所を失うという現実を目の当たりにしたら、視野が狭くなり、自己中心的になるのも無理はないと思います。もっともこれは理不尽な理由で親を失った人にしかわからないことなんでしょうけど。

どんなに重要でも個人的感情で関係の無い他者に八つ当たりして良い理由にはなりません。
冤罪で40年拘禁された男性が「肩が当った」という理由で貴方の大事な存在を傷つけあるいは殺し、貴方自身にも重篤な危害を加えたとしたら「可哀想な人のした事だから」で最軽量刑を検察に嘆願しますか?
「そうする」というのであればそれで宜しいです、管理人さんは知りませんが確かに私の理解の及ぶ所ではありません。

冒険風ライダー(管理人) (04/23 22:05) 編集・削除

>S.Kさん
> それこそ「有能なんだから誘ってみるか?」と思う所でヴァレンシュタインがとっとと先に進んで「そういう立場」でなくされただけではないですか。

「本編」でラインハルト&キルヒアイスが最終的にヴァレンシュタインを凌駕出来なくなったのは、第7次イゼルローン要塞攻防戦以降の話では?
それ以前はラインハルトの方が立場的に上でしたし、ヴァレンシュタインも「将来的にはラインハルトに仕える」と本人に向けても公言し、かつラインハルト&キルヒアイスも有能さは認めていたわけですから、手を結ぶ機会そのものはあったと思うのですが。

> オーベルシュタインは動機から身上まで隠さず晒して「部下にしてくれ」と頼みに行きました。
> これだけとってもヴァレンシュタインの胡散臭さとは比較にもならないでしょう。
> 事実私とて以前に「ヴァレンシュタインが目的に誠実でありたいならオーベルシュタインを模倣すればいい」とは言っております。
> それをしないのはやはり何か精神に致命的欠陥があるとしか思えません。

いや、「人格的な問題だけで使える人材をスポイルするような人物でないことは確実」というのはラインハルト&キルヒアイスに対して述べている評価なのであって、別にヴァレンシュタインのことを指しているわけではありません。
ヴァレンシュタインに多少(どころではないですが(笑))人格的に問題があっても、有能かつ利用価値があればそれを受け入れる程度の度量くらいは「ラインハルト&キルヒアイスには」あるだろう、という話で。
彼らがヴァレンシュタインに対してそうなれなかったのは、もちろん人格の問題も多々あったでしょうが(最初から上から目線で話しかけていた感はありましたし)、それよりも「得体の知れない恐怖」の方が勝っていたのではないかと考えるわけです。
ヴァレンシュタインが最初から全てを打ち明けていれば…というのは私も述べていることですし、それについては全面的に同意します。

> 流石に死ぬ前に最低で入院できると思いますよ。
> 原作のクブルスリー大将の心労やビュコックの旧副官ファイフェル大佐の心臓発作の入院は国の興亡をかけた非常時でも認められましたし、過労死できるほどヤンは真面目な軍人じゃないでしょう。
> いっそ謀殺した方がまだ早道で狂人の被害妄想なりに筋が通った行いというものです。

これまでの被害妄想な軌跡の数々から考えると、どうもヴァレンシュタインはヤンを内心では殺したがっているのではないかとすら思えてならないんですよね(苦笑)。
実際、「本編」でもラインハルト&キルヒアイスを結果として死に追いやっているわけですし、自分がこれまでに犯した失態を隠匿しようとヴァレンシュタインが考えるのであれば、ヤンに全ての責任を擦り付けて口封じに殺してしまった方が手っ取り早いので。
さすがに今のところは「対ラインハルトの切り札を自分で捨てる馬鹿が何処にいる」などと述べているようですが、その「馬鹿」を平気でやりかねないのがヴァレンシュタインという人間なのですから(爆)。
ヤンに早く指揮権を与えたいというヴァレンシュタインの考えも、むしろ「本編」のキルヒアイスのごとき暴発を期待しているような感すら否めないところですし。
ブラック企業のパワハラ上司って、自分の立身出世と上司のご機嫌取りのために部下を平気で切り捨てるところがありますし、その点から言ってもヤンの今後は安泰とは到底言い難いものがありますねぇ(T_T)。

>malativasさん
はじめまして。
ヴァレンシュタインのファンやあの作品の読者の方々にとっては、私の考察は痛烈過ぎる部分もあろうかと思いますが、お読み頂きありがとうございますm(__)m。

> 本日更新された最新話を読むと作者さんが管理人さんに対して「主人公はあなたの言うような人格破綻者ではない」と訴えているように感じました。私の気のせいでしょうか。

ブログで考察記事をアップするたびにあちらにトラックバックも飛ばしているので、作者氏がこちらのことを全く知らないということはさすがにないと思うのですが、確かに56話のヴァレンシュタインの言動は少々意表を突かれたところはありましたね。
その前の55話でああいうことをやらかした後だったこともあって、私はてっきり、例によって例のごとく自己正当化と責任転嫁に満ち満ちた「ヴァレンシュタインの脳内的にはもっともらしい言い訳」を並べまくった後でヤン抹殺の決意表明を行う、とばかり思っていましたから(苦笑)。
ただ惜しむらくは、その殊勝な態度をあと40話ほど早くやっていれば、「亡命編」のヴァレンシュタインがああまで悲惨な評価になることもなかったと思うのですけどね。
ヴァンフリート後のあの自爆発言こそが、当ブログでヴァレンシュタイン絡みの考察が作られるに至った全ての元凶であると言っても過言ではなかったのですし。

ただまあ、「現時点で」ヴァレンシュタインがそういう態度を示したとしても、今後あっさり態度を翻さないという保証はどこにもないですけどね。
もちろん、情勢が変わるという問題もありますが、一番の懸案はヴァレンシュタインのあの性格がそんなことに耐えられるのかという点にこそあるのですし(苦笑)。

> さて、ヴァレンシュタインの人格についてですが、やはり両親を子供のときに殺害され、さらに命を狙われて亡命せざる得なくなったことが一番大きな影響を与えていると思います。幼少のときの家庭環境や前世などはそれに比べたら些細なことではないでしょうか。人は簡単に死に、簡単に、しかも理不尽に居場所を失うという現実を目の当たりにしたら、視野が狭くなり、自己中心的になるのも無理はないと思います。もっともこれは理不尽な理由で親を失った人にしかわからないことなんでしょうけど。

「本編」も「亡命編」も共通する「両親を殺された」についてはともかく、亡命の件はヴァレンシュタインの人格形成とはあまり関係がないのではないでしょうか?
すくなくとも亡命した直後におけるヴァレンシュタインはこれといった悲壮感もあまりなく、むしろ事態を楽観視していた感すらありましたし、自身が暗殺されかけたことがトラウマになっているような形跡もないのですから。
ヴァレンシュタインが同盟で孤立感を背負うようになったのは、例のヴァンフリート4=2の補給基地赴任命令以降のことであって、しかもそれ以前から自己中心主義は健在だったことを鑑みると、亡命や暗殺未遂自体はむしろ何も影響を与えていないと考えるのが妥当なのではないでしょうか。
それに、ヴァレンシュタインをターゲットとした暗殺未遂ならば「本編」の10話以降でも少なからず繰り広げられていますし、それにいちいち人格に影響を受けるようなタマでもなかったですしね(怒り狂いはしていたでしょうけど)。
そうなると、消去法であとはもう前世の問題くらいしかなくなってしまうわけで、それが私がヴァレンシュタインこと佐伯隆二の過去にこだわる理由でもあるわけです。

> 本編のキルヒアイスの自爆行為については確かに原作と相違が激しいですね。そこに作者の限界を感じました。多分妥協の産物だったのではないかと思います。

いくらラインハルト&キルヒアイスが置かれている状況が悪く追い詰められているからってアレはないだろうアレは、とは私も思わざるを得なかったですからねぇ(T_T)。
あまりにも知的退化が酷すぎて、創竜伝や薬師寺シリーズに登場する3流悪役以下の立ち回りでしかなかったですし。
「亡命編」のヤンもあんな末路を辿ることになるのではないかと思うと、何ともいたたまれないものがあるのですけどね。

http://www.tanautsu.net/

冒険風ライダー(管理人) (04/23 22:07) 編集・削除

>S.Kさん
> どんなに重要でも個人的感情で関係の無い他者に八つ当たりして良い理由にはなりません。

いや、malativasさんもそれは承知の上で自分なりの推測を述べているのではないですか?
ヴァレンシュタインの人格起源問題のネタふりをした他ならぬ私自身、その理由や背景事情がどうだろうとヴァレンシュタインのキチガイ狂人ぶりに容赦などするつもりは欠片たりともありませんし。
ただ、あのような人格が形成された理由や背景事情が分かれば、それを勘案した上でより効果的に急所を突ける考察もできるだろうと考えるからこそ、ああいうネタふりをやったわけで。
相手の事情を理解することと、理解した上で同情もせずに拒絶する行為は、何ら矛盾することなく立派に両立します。
そこはきちんと区別をつけるべきではないかと。

http://www.tanautsu.net/

S.K (04/23 22:22) 編集・削除

>冒険風ライダーさん

malativasさんが

>視野が狭くなり、自己中心的になるのも無理はないと思います。もっともこれは理不尽な理由で親を失った人にしかわからないことなんでしょうけど。

と仰るので「理由はそれで成り立つんだろうけど同感も賛同もしかねる」と言っているだけです。
これは

>相手の事情を理解することと、理解した上で同情もせずに拒絶する行為は、何ら矛盾することなく立派に両立します。

のと違うんですか?

冒険風ライダー(管理人) (04/23 22:40) 編集・削除

>S.Kさん
前々回のS.Kさんの投稿の最後の部分で、

> 冤罪で40年拘禁された男性が「肩が当った」という理由で貴方の大事な存在を傷つけあるいは殺し、貴方自身にも重篤な危害を加えたとしたら「可哀想な人のした事だから」で最軽量刑を検察に嘆願しますか?
> 「そうする」というのであればそれで宜しいです、管理人さんは知りませんが確かに私の理解の及ぶ所ではありません。

という文章があり、これが「malativasさんがヴァレンシュタインの境遇に同情どころか共感・賛同すら示している」という前提で語られているように見えたので、それは違うのではないかと考えた次第です。
malativasさんはヴァレンシュタインの言動について「視野が狭くなり、自己中心的になる」とはっきり認めているわけですから、同情はしていても共感・賛同まではさすがにしていないのではありませんか?
私自身は同情もするつもりはありませんが、「同情はするが行動は認められない」という人はいても良いと思いますよ。

http://www.tanautsu.net/

malativas (04/24 18:39) 編集・削除

管理人様

>「本編」も「亡命編」も共通する「両親を殺された」についてはともかく、亡命の件はヴァレンシュタインの人格形成とはあまり関係がないのではないでしょうか?

>そうなると、消去法であとはもう前世の問題くらいしかなくなってしまうわけで、それが私がヴァレンシュタインこと佐伯隆二の過去にこだわる理由でもあるわけです。

「両親を殺された」ことについては触れられていないので、消去法を適用するのは無理があるのではないでしょうか?

>malativasさんはヴァレンシュタインの言動について「視野が狭くなり、自己中心的になる」とはっきり認めているわけですから、同情はしていても共感・賛同まではさすがにしていないのではありませんか?

いえ、同情ではなく単なる分析です。

冒険風ライダー(管理人) (04/24 23:02) 編集・削除

>malativasさん
(今世の)両親殺害の件については「本編」でも「亡命編」でも共通なので、「亡命編」だけ特別に悪い理由にはなりえないことから、あえて言及していなかったんですよね。
ただ、ヴァレンシュタインにとって本当の「人は簡単に死に、簡単に、しかも理不尽に居場所を失うという現実」というのは、他の誰でもない自分自身の「前世の死」ではないかと思うんですよね。
何しろアレによって、ヴァレンシュタインこと佐伯隆二は、それまでの家族・友人関係(これらはいたかどうか不明ですが)・恋人(こちらは佐伯隆二のモノローグから存在するのは確実)・その他諸々の人間関係全てを、ある日突然全て失った経験を記憶に刻み込むこととなったのですから。
理不尽というのであれば、こちらの方がよほどに理不尽ですし、突然全ての人間関係を消失させられた挙句に未知の世界に放りこまれたというのであれば、前世の人間関係が上手く行っていればいるほどにショックも大きなものがあるでしょう。
しかも転生直後のヴァレンシュタインは、大人としての意識がありながら手足すらもマトモに動かせないという、ある意味重度の身体障害者レベルの不自由と窮屈な「地獄の生活」を3~4年にわたって強いられたのです。
これに比べれば、今世の両親の死などは所詮他人事(すくなくとも佐伯隆二から見れば、あの2人は「本当の」両親ではない)でしかありませんし、理不尽であっても理解はできることでしかありません。
ヴァレンシュタインの転生問題は理不尽な上に理解もできないのですから、精神的なダメージでいえばこちらの方が本来大きそうではあるのですけどね。
そして、これにすらもヴァレンシュタインは全くトラウマを抱えている形跡がない(ある日突然に何の前触れもなく再転生させられる可能性だって否定できないのに)のですから、佐伯隆二的には本当の両親ですらない、たかだか「親しい他人」の死程度のことに、怒りを覚えることは当然あっても、それが人格にまで影響を、しかもあんな形で与えるのかと問われると正直疑問なのですが。

あと佐伯隆二は、転生直後に恋人に毒殺された可能性を疑っていたり、前世経験に基づく女性不信じみたモノローグを「本編」で語っていた描写があることなどから、前世の恋人と相当なまでに悲惨な関係にあった可能性が高いですし、例の被害妄想ぶりと併せて考えると、恋人にあの被害妄想な感情を抱いていた&直接本人に叩きつけまくっていた可能性も多々ありえます。
もちろん、逆に前世の恋人がとんでもなくビッチだった可能性もありますが、それも含めて前世の方にこそ、あのような愚劣な人格を形成してしまうような問題が何かあったのではないかと考える次第です。

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銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察6

作者氏の意図的にはメインヒロインとして登場させたであろう「亡命編」オリジナルキャラクターであるミハマ・サアヤ。
しかしあちらのサイトの感想欄では、上司たるバグダッシュ共々非難轟々な惨状を呈するありさまで、「亡命編」における鼻つまみ者的な扱いを受けています。
ところがそのような状態にあるにもかかわらず、非難が頻出するのにあたかも比例するかのように、ミハマ・サアヤの描写は次々と展開され続け、設定もどんどん詳細になっていくという奇怪な状況が続いています。
ミハマ・サアヤに対する作者氏の力の入れようと感想欄のギャップを見た時、私は最初「ミハマ・サアヤというキャラクターは【釣り】【炎上マーケティング】を意図して作られた存在なのではないか?」とすら考えたくらいなんですよね。
わざと読者の反感を煽るような造詣のキャラクターをことさら作り出し、それによってヴァレンシュタインへの同情票を集め読者を惹きつけることを目的とした【釣り具の餌】、それこそミハマ・サアヤが作者氏によって与えられた真の役割なのではないか、と。
もしミハマ・サアヤが本当にそんな意図で作られたキャラクターなのであれば、まさに作者氏の目論見は充分過ぎるほどに達成されたと言えるのでしょうが、ただそれにしてもミハマ・サアヤ絡みの作中描写には奇妙なものが多すぎるとは言わざるをえないところです。
そんなわけで今回の考察では、エーリッヒ・ヴァレンシュタイン本人ではなく、彼の動向について多大なまでに関わっている、「亡命編」のオリジナルキャラクターであるミハマ・サアヤとバグダッシュのコンビについて論じていきたいと思います。
ミハマ・サアヤの評判が著しく悪化したのもヴァンフリート星域会戦以降でしたし、ちょうど次の会戦までを繋ぐ幕間ということで(^^;;)。
なお、「亡命編」のストーリーおよび過去の考察については以下のリンク先を参照↓

亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
http://ncode.syosetu.com/n5722ba/
銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-570.html(その1)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-571.html(その2)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-577.html(その3)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-585.html(その4)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-592.html(その5)

ミハマ・サアヤという人物は、その序盤の言動を見るだけでも「超弩級の天然が入っている」以外の何物でもない様相を披露しています。
そもそもの出会いからして、ミハマ・サアヤは「原作知識が使えない」はずのヴァレンシュタインにいいようにあしらわれている始末ですからね。
ヴァレンシュタインの監視を始めてからわずか4日で自身の素性がバレたのみならず、バグダッシュが上司であることまでもが筒抜けになっていましたし。
まあこれだけならば、そもそも士官学校を卒業して間もない新人でしかなかった人間に「監視」などという高度な任務を、しかも単独で与えたバグダッシュにこそ一番の責任があると評するところですが、ミハマ・サアヤの暴走はむしろここから始まります。
アルレスハイム星域会戦では、ヴァレンシュタインの言うがままに、作中では「パンドラ文書」などというご大層な名前で呼ばれていたらしいヴァレンシュタインの監視報告書を書き綴ってしまうミハマ・サアヤ。
フェザーンでも、これまたヴァレンシュタインの言うがままにヴァレンシュタインと帝国側の人間との情報交換に加担した上、その詳細を「彼らの想いを汚したくない」「情報部員としては間違っていても人としては正しい姿なのだ」などという個人的な感情から上層部に報告しなかったミハマ・サアヤ。
そしてヴァンフリート星域4=2の補給基地に赴任するよう命じられ、ヴァレンシュタインが(自分の問題を他者に責任転嫁しながら)豹変した際には、「昔のヴァレンシュタインに戻って欲しい」などという感傷に浸りまくるミハマ・サアヤ。
挙句の果てには、フェザーンでの前科を忘れて自分に盗聴器を仕込んだバグダッシュ相手に「自分を信じないなんて酷い」などとなじり、ついには自身の監視対象であるはずのヴァレンシュタインを相手に「私は信じたい」「私を信じて下さい」などとのたまってみせるミハマ・サアヤ。
原作知識の援護が全く受けられない状況下のヴァレンシュタイン相手にここまでの失態を晒してしまうミハマ・サアヤは、すくなくとも「監視者」としては相当なまでの無能者であるとしか評しようがなく、またこんな人間に「監視」などという任務をあてがった「亡命編」のバグダッシュもまた、多大なまでに任命&監督責任が問われなければならないところです。

では、ミハマ・サアヤが乱発しまくった一連の問題だらけな言動は、一体どこから出てきているのか?
それは「プロ意識の完全なる欠如」の一言に尽きます。
そもそも、彼女の「監視者」としての仕事の様子を見ていると、実は監視対象に対して公私混同レベルの感情移入をしているのが一目瞭然だったりするんですよね。
フェザーンでヴァレンシュタインの個人的事情に感動?するあまり、報告書を上げる義務を放棄した一件などはまさにその典型でしたし。
監視対象の事情がどうだろうと、それと自分の仕事内容はきちんと区別した上でほうれんそう(報告・連絡・相談)を遂行することこそが、プロの職業軍人として本来全うすべき基本的な義務というものでしょう。
ましてや、ミハマ・サアヤがヴァレンシュタインに入れ込む動機自体が、監視任務や同盟の動向とは何の関係もない、単なる自己感情を満足させるだけのシロモノでしかないのですからなおのこと。
第一、ヴァレンシュタインがミハマ・サアヤを油断させるための演技の一環として、そういったアピールをしていないという保証が一体どこにあるというのでしょうか?
自分の無害ぶりをアピールし、監視者に「こいつは安全だ」と錯覚させ、自分に対する疑惑を解除させた上で油断を誘いつつ、裏で諸々の工作を展開したり、「決行」の日に備えて準備を進めたりする。
「スパイ容疑」をかけられている相手が本当にスパイなのであれば、むしろそういう「したたかさ」を披露しそうなものですし、監視する側も予めそういう想定をしておく必要が確実にあるはずなのですけどね。
監視されている身であることを充分に承知していながら「私は同盟に仇なすことを画策しています」などという自ら墓穴を掘る自爆発言をやらかして平然としているような奇跡的な低能バカは、それこそヴァレンシュタインくらいなものなのですから(爆)。
監視者としてのミハマ・サアヤの仕事は、そういった可能性をも勘案した上で、ヴァレンシュタインの言動の一切合財全てを疑いながら素性を明らかにし、その全容を余すところなく上層部に報告していく、というものでなければならないはずでしょう。
監視対象の境遇を「理解」するところまではまだ仕事の範疇ですが、そこから同情したり親愛の感情を抱いたり、ましてや上への報告の義務を怠ったりするのは論外です。
仕事に私的感情を持ち込み、公私を混同する点から言っても、ミハマ・サアヤは能力以前の問題でプロの職業軍人として失格であると評さざるをえないのです。
軍人に限らずプロ意識というものは、ただその職に就きさえすれば自動的に備わるなどというシロモノでは決してないのですけどね。

また、元来「監視対象と監視者」という関係でしかないヴァレンシュタインとミハマ・サアヤとの間には、相互信頼関係を構築できる余地自体が【本来ならば】全くないはずなのです。
考察3でも述べましたが、「自分が生き残る」ことが何よりも優先されるヴァレンシュタインにとって、自分の言動を監視しいつでも自分を暗殺できる立ち位置にいるミハマ・サアヤは、原作知識が活用できないことも相まって、本来ラインハルト以上に厄介な脅威かつ警戒すべき存在です。
さらにヴァレンシュタインは、「帝国への逆亡命計画」などという他者に公言できない後ろ暗い秘密を、すくなくとも17話までは(周囲にバレていないと思い込んで)ひとりで抱え込んでいたわけですから、なおのこと監視の目を忌避せざるをえない境遇にあったはずでしょう。
そしてミハマ・サアヤはミハマ・サアヤで、実は暗殺どころか、自分の胸先三寸次第でいつでもヴァレンシュタインを合法的に処刑台へ送ることができるという絶対的な強みがあるのです。
何しろ、もっともらしい証拠と発言を元に「ヴァレンシュタインは帝国のスパイです」という報告書をでっち上げるだけで、ヴァレンシュタインをスパイ容疑で逮捕拘束させ軍法会議にかけることが可能となるのですから。
別に虚偽でなくても、フェザーンでの一件と、ヴァンフリート星域会戦後における自爆発言などは、事実をそのままありのままに書いただけでも【本来ならば】ヴァレンシュタインを処刑台に追いやることが充分に可能な威力を誇っていましたし。
彼女はその立場を利用することで、ヴァレンシュタインに対等の関係どころか自分への服従・隷属を要求することすらも立場上行うことが可能だったのですし、逆にヴァレンシュタインがそれを拒むことはほぼ不可能なのです。
下手に反抗すれば、それを「スパイ容疑の動かぬ証拠」として利用される危険があるのですし、仮にミハマ・サアヤを何らかの形で排除できたとしても、後任の監視者がミハマ・サアヤと全く同じ立場と強みを引き継ぐことになるだけで、ヴァレンシュタインにとって事態は何も改善などされないのですから。
こんな2人の関係で、相互信頼など築ける方が逆にどうかしているでしょう。
表面にこやかに左手で握手を交わしつつ、右手に隠し持った武器を相手に突き込む隙を互いに窺い合う、というのが2人の本当のあるべき姿なのです。
にもかかわらず、ヴァレンシュタインはミハマ・サアヤについて外面だけ見た評価しか行わず安心しきってしまい、「実はそれは自分を騙すための擬態であるかもしれない」という可能性についてすらも全く考慮していませんし、ミハマ・サアヤもヴァレンシュタインに対して「私は信じたい」「私を信じて欲しい」などとのたまう始末。
自分達の置かれている立場に思いを致すことすらなく、小中学生のトモダチ付き合いレベルの関係を何の疑問もなく構築している2人を見ていると、「人間ってここまで『人を疑わない善良なお人良し』になれるのだなぁ」という感慨を抱かずにはいられないのですけどね(苦笑)。
正直、2人共おかしな宗教の勧誘や詐欺商法の類に簡単に引っ掛かりそうな「カモ」にしか見えないのですが(笑)。

ただ、ヴァレンシュタインとミハマ・サアヤは、立場的なものを除いて個人的な性格という面だけで見れば、非常に「お似合い」な男女の組み合わせではあるでしょうね。
ミハマ・サアヤがヴァレンシュタインにあそこまで入れ込むのは、突き詰めれば「自分のため」でしかなく、その点についてはヴァレンシュタインと全く同じなのです。
ヴァレンシュタインがヴァンフリート4=2の補給基地赴任を命じられて発狂した際も、ミハマ・サアヤが考えたのは「ヴァレンシュタインが作った美味しいスイーツをまた食べたい」「今のままでは居心地が悪いから昔に戻ってほしい」というものでしたし、フェザーンでの命令違反や「私を信じて」云々の発言も、任務とは全く無関係の私的感情からです。
ミハマ・サアヤがヴァレンシュタインのことを気にかけるのは、何もヴァレンシュタインのことを想ってのことなどではなく、単なるその場その場の自己都合か、または「こんなに愛しのヴァレンシュタインのことを心から心配し彼に尽くしている(つもりの)私ってス・テ・キ」みたいな自己陶酔の類でしかないわけです。
何でも「自分は正しく他人が悪い」で押し通す自己正当化と他罰主義のモンスタークレーマーであるヴァレンシュタインと、仕事中に公私混同ばかりやらかして自己に都合の良い選択肢を都度優先するミハマ・サアヤ。
形は少し異なりますが、どちらも「自己中心的」「自分のことしか見ていない&考えていない」という点では完全無欠の同類としか言いようがなく、だからこそ2人は「お似合い」であるというわけです。
もちろん、世の中には「同族嫌悪」「近親憎悪」という概念がありますし、自分しか見ていない者同士では相互コミュニケーション自体が全く成り立たないのですから、「お似合い」だからといって気が合うはずも仲良くなれるわけもないのですが。
ただ、「似た者同士でもでもどちらがよりマシなのか?」と問われれば、どう見てもミハマ・サアヤの方に軍配が上がってしまうのですけどね。
ミハマ・サアヤはすくなくとも被害妄想狂ではありませんし、まだ自分の言動を振り返ることができるだけの自省心くらいはかろうじて持ち合わせているわけですが、狂人ヴァレンシュタインにそんなものは全く期待できないのですから(爆)。

次回の考察から再びヴァレンシュタインの言動についての検証に戻ります。


コメント一覧

jynx (04/20 12:44) 編集・削除

考察お疲れ様です
ミハマ・サアヤなあ……あれで諜報畑の人間でさえなければ……いや、職業軍人でさえなければ……いやいやいやそもそも軍属でさえなければラブコメラノベ的ヒロインとして十分なスペックだというのに(棒) 
もっとも作中での扱いの割には男性向け作品の女性キャラとしてちゃんと描写されているなどとは口が裂けても言えないキャラでありますが。

やはり150年の長きに渡り続いている戦争による人的資源の払底はそれ程までに悲劇的だという事でしょうか?どんな人間でも使いこなす事が要求されるのが軍隊といえ、こういう人間を諜報畑に配属せねばならないというのは(棒)
まあ何かやらせるとしたら監視は別の人間がやって、彼女には世話役と称して、何も知らせず何も分からせず彼女が知り得る情報の何もかもが全てフェイクの、ヴァレンシュタイン相手に無意識且つ善意でハニトラをやらせる事位ですかねえ。もちろん恋愛関係になってもならなくてもどっちでも良いですね。
ヴァレンシュタインという亡命者がそこまで手の込んだ事をやるに値するかどうかは兎も角として。

S.K (04/20 15:27) 編集・削除

実はここはそんなに問題視しておりません。
実際「情報将校バグダッシュ」という存在が原作に
おいてもボリス・コーネフやド・ヴィリエにさえ二枚
劣る程度のスキルである事は事実ですし、ミハマ・
サアヤが「個人として」ヴァレンシュタインを好ましく
思う事については同盟ならずとも正に「個人の自由」
でしょう(その趣味はどうか、というのはさておき)。
それにまあ、ラインハルトとキルヒアイスの友情と
いうのも立派に『綺麗事』ですしねえ。
ここは個人的には「いいんじゃない?」で通しますね。

冒険風ライダー(管理人) (04/20 22:04) 編集・削除

>jynxさん
> やはり150年の長きに渡り続いている戦争による人的資源の払底はそれ程までに悲劇的だという事でしょうか?どんな人間でも使いこなす事が要求されるのが軍隊といえ、こういう人間を諜報畑に配属せねばならないというのは(棒)

人的資源の払底というよりも、教育に時間と手間とカネをかけていない問題の方が大きいでしょうね。
原作でも、戦史研究科を廃止しているという作中事実がありますし。
ミハマ・サアヤは特にそうなのですけど、彼女は士官学校を卒業して間もない時期に、しかも現場経験をロクに積むこともなく、唐突にヴァレンシュタインの監視役に抜擢されているんですよね。
「監視」というのは字面通りのターゲットの監視以外にも、ターゲットの護衛や暗殺などといった行為も場合によっては遂行する必要があるので、経験と実績もそれなりにないと、すくなくとも単独では不測の事態に対応できなくなる恐れがあるはずなのですが。
特にヴァレンシュタインの場合は亡命した経緯にも問題があるので、暗殺だけでなく帝国からの刺客に備えた護衛の必要性も確実にあるわけですし。
何故ある程度のベテランを持ってこなかった、と、これはバグダッシュの方に言いたいことではありますね。

それでも彼女にヴァレンシュタインと接触させるのであれば、仰る通り監視のことは何も知らせず普通に世話役・補佐役、または護衛役としてヴァレンシュタインの下に就かせた上で、仕事についての報告書を定期的に上げるようにだけ指示するのが理想だったでしょうね。
当面重要なのは報告書の内容なわけですし、これならば重要な情報がミハマ・サアヤから漏れる心配も大幅に減ります。
特に護衛役という口実ならば、自己の生存とやらにやたらとこだわるヴァレンシュタイン的にも拒絶はしにくいでしょうし。
昨今のスパイアクション映画に登場するヒラの諜報員達と比較してさえも、バグダッシュとミハマ・サアヤ2人の仕事のど素人ぶりと覚悟のなさっぷりは目を覆わんばかりのものがあるのですけどね(笑)。

>S.Kさん
> 実際「情報将校バグダッシュ」という存在が原作に
> おいてもボリス・コーネフやド・ヴィリエにさえ二枚
> 劣る程度のスキルである事は事実ですし、ミハマ・
> サアヤが「個人として」ヴァレンシュタインを好ましく
> 思う事については同盟ならずとも正に「個人の自由」
> でしょう(その趣味はどうか、というのはさておき)。

いや、軍人に限らず公の仕事の中で公私混同したり「個人の自由」の名の下にサボタージュしたりするのは、「その道のプロ」としてやはりマズいのではないかと。
バグダッシュも、原作では「ヤン・ファミリーの重要な構成員」としてはそれなりに名の通った人物でもあったのですし、救国軍事会議クーデターの面々からヤン暗殺を任される程度には力量も実績もあるはずなのですが。
それに、あの2人とヴァレンシュタインの関係における立場的な問題は、「何故あの関係でお互いにいがみ合わないんだ?」とすら思ってしまったくらいに、「個人の自由」とは関係なしに信頼関係を築くことを阻害してしまうものですからねぇ。
特に狂人ヴァレンシュタインなんて、あの2人を邪魔者どころか「自分にいつ仇なすか分からない害虫」とすら見做しても何の不思議もないくらいですし。
その辺りの何とも奇妙な構図が、今回の半ば脇道的な考察を作った動機ですね。

http://www.tanautsu.net/

S.K (04/21 19:02) 編集・削除

>いや、軍人に限らず公の仕事の中で公私混同したり「個人の自由」の名の下にサボタージュしたりするのは、「その道のプロ」としてやはりマズいのではないかと。

「公の利益と私利のすり合わせ」はさほど悪い事ではないのではないでしょうか。
ミハマ・サアヤの場合、ヴァレンシュタインが結果論ででも同盟に尽くしてくれて、その上でそうするに当たり協力した自分に好意を抱いてくれれば理想的なわけで。

>バグダッシュも、原作では「ヤン・ファミリーの重要な構成員」としてはそれなりに名の通った人物でもあったのですし、救国軍事会議クーデターの面々からヤン暗殺を任される程度には力量も実績もあるはずなのですが。

であればこそ、上記と多少相反しますが同盟軍情報部自体を私はあまり評価していません。
上が「あわよくば懐柔、念のためもう一段上から監視」とか考えたからこそバグダッシュとミハマ・サアヤというコンビは成立したのでしょう。
本来なら「廃人寸前までの投薬の上深層心理検査を行いそれでシロと出たら初めていつでも暗殺に切り替えられる秘密裏の監視の上で登用」というのが正気の判断だと思います。
バグダッシュ自身に関しても、実際ヤン暗殺はシェーンコップに見破られて凍結拘禁、同盟の暴走によるヤン救出に際してもシェーンコップとアッテンボローの使い走りでは褒め様がないというものです。
救国軍事会議にした所で、フォークを温情からとはいえ一員に加えていた様な惨状でかつチェン・ウー・チュンの暗躍もトリューニヒトの逃亡先も、果ては計画自体がリンチに代行させたラインハルトの裏工作という事に誰も気付かなかったといえば「お粗末」としか言い様もなくそこで大任を任されたから、と言って評価はやはりあまり高くはできないですね。

>それに、あの2人とヴァレンシュタインの関係における立場的な問題は、「何故あの関係でお互いにいがみ合わないんだ?」とすら思ってしまったくらいに、「個人の自由」とは関係なしに信頼関係を築くことを阻害してしまうものですからねぇ。
>特に狂人ヴァレンシュタインなんて、あの2人を邪魔者どころか「自分にいつ仇なすか分からない害虫」とすら見做しても何の不思議もないくらいですし。

むしろあらゆる意味で「だからこそ」の現状でしょう。
「全知なる」ヴァレンシュタインにとってはあの2人は「路傍の石」以外の何者でもなく、であれば必要な時に愛想なり手柄なりをくれてやり、必要がなくなれば遠ざける、万一邪魔なら正に「虫のように潰す」と思いのままなんですから。
実際軍という組織にとってヤンというのは「嫌な人材」なのは確かですが、1巻他の“薔薇の騎士”連隊の扱い一つ見ても亡命者よりヤンを信頼しない、下に見るという発想は正真正銘の「気違い沙汰」なんですが、作中事実は今正にこの「気違い沙汰」が超高速で突き抜けているのですから。

冒険風ライダー(管理人) (04/22 01:02) 編集・削除

>S.Kさん
> 「公の利益と私利のすり合わせ」はさほど悪い事ではないのではないでしょうか。
> ミハマ・サアヤの場合、ヴァレンシュタインが結果論ででも同盟に尽くしてくれて、その上でそうするに当たり協力した自分に好意を抱いてくれれば理想的なわけで。

いや、ミハマ・サアヤの場合は「公の利益と私利のすり合わせ」にすらなっていないのが問題なのですが。
「本編」でヴァレンシュタインの副官になっていたヴァレリー・リン・フィッツシモンズの場合は、仕事の内容も「ヴァレンシュタインの補佐」的なものでしたから公も私も比較的近い距離にあって両者の整合が難しくなかったのですが、ミハマ・サアヤの場合は「監視」などという「補佐」とは全く反対とすら言って良い任務を背負っています。
両者を整合するのはほとんど不可能に近いので、ミハマ・サアヤは公と私の二者択一を常に迫られてしまうんですよね。
で、本来ならば常に「公」を選ぶべきところを、ミハマ・サアヤはその場その場で自分に都合の良い方を選択するから、プロの職業倫理と一貫性の両面で問題視される、というわけで。

>バグダッシュについて
一応彼も、救国軍事会議クーデター以降もヤンに重用されているわけですし、第10次イゼルローン要塞攻防戦では擬態通信を駆使して帝国軍を撹乱させることに成功しているわけですから、原作でもさすがに無能であるとまでは設定されていないのではないかと。
「亡命編」の中で無能を晒していても、それは「神(作者)の介入」である可能性の方がはるかに高く、原作評価としては正直信用できるものなどではないですし。
「亡命編」における同盟軍情報部については、例のヴァレンシュタインの自爆発言についてヤンやシトレですら「神(作者)の介入」でマヌケぶりを晒す中、唯一情報部だけは「ヴァレンシュタインをもう一度取り調べろ」と比較的マトモな判断を下していた(19話)ので、そこは相対的に高く評価しても良いのではないかと。

> 「全知なる」ヴァレンシュタインにとってはあの2人は「路傍の石」以外の何者でもなく、であれば必要な時に愛想なり手柄なりをくれてやり、必要がなくなれば遠ざける、万一邪魔なら正に「虫のように潰す」と思いのままなんですから。

あらゆる設定を好き勝手に改竄する「神(作者)の介入」はともかく、ヴァレンシュタイン自身はあくまでも全能ではありますまい。
そんな自覚はさすがに本人にもないでしょうし、自覚しているのであればそもそもヴァンフリート星域会戦で身の危険など覚えるはずもないのですから。
自分の監視については原作知識が使えないのですし、ラインハルトとの戦いに全力を注視しなければならない時などでは、小物が足元で蠢動するという事態はかなり厄介です。
下手に監視役を殺してしまったら、ますます自分に疑いの目が向いてしまいますし、虫は虫でも非常に厄介な「獅子身中の虫」なのでしてね、あの2人は。
「自分を害そうとする人間」に対してアレほどまでにヒステリックな罵倒と対応を叩きつけるヴァレンシュタインが、指一本で自分の命運を簡単に左右できる立場にあるあの2人に恐怖と殺意を抱かないのはあまりにも不自然なのですが。
ただでさえ暗殺されかけた経歴まで持っているのに何と身辺への警戒が甘いことか、と言わざるをえないのですけどね。

> 実際軍という組織にとってヤンというのは「嫌な人材」なのは確かですが、1巻他の“薔薇の騎士”連隊の扱い一つ見ても亡命者よりヤンを信頼しない、下に見るという発想は正真正銘の「気違い沙汰」なんですが、作中事実は今正にこの「気違い沙汰」が超高速で突き抜けているのですから。

もうあの国は原作「銀英伝」の自由惑星同盟などではないですね。
「神(作者)の介入」によって国内の住民もろとも何もかも変えられてしまった、全く別の何かです(苦笑)。

http://www.tanautsu.net/

銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察5

「亡命編」におけるヴァンフリート星域会戦についての最後の考察は、いよいよそのグランドフィナーレを極彩色かつ悪趣味な形で派手に飾り立てることとなる、エーリッヒ・ヴァレンシュタインが吐き散らしまくっていた愚劣極まりない罵倒内容について検証していきたいと思います。
これまでの考察で検証してきたような自身の問題に全く気づけない、もしくは知っていながらその事実を直視することなく、「全て他人が悪い」という自己正当化と責任転嫁ばかりに終始する、能力的にも人格的にも「多大」などという程度の言葉ではとても表現できないほどに問題がありまくるヴァレンシュタインは、もう理屈もへったくれもない論理でもって周囲の人間全てを罵倒しまくった挙句、ついにはそれこそ自身の立場どころか生命すらも危うくしかねない致命的な発言までも繰り出してしまうことになります。
こんなキチガイをわざわざ重用しなければならないとは、それほどまでに「亡命編」における同盟という国家は低能かつ善良すぎるお人好し集団なのかと、思わず嘆かずにはいられませんでしたね(苦笑)。
さて、前置きはこのくらいにして、検証を始めていくことに致しましょう。
なお、「亡命編」のストーリーおよび過去の考察については以下のリンク先を参照↓

亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
http://ncode.syosetu.com/n5722ba/
銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-570.html(その1)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-571.html(その2)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-577.html(その3)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-585.html(その4)

「自己正当化&責任転嫁」という自身の欲望を満たすべく、ヴァレンシュタインが最初に選んだ口撃のターゲットはヤンでした。
ヴァレンシュタインはヤンに対し、ビュコック艦隊の来援が「自分の予想より一時間遅かった」などという理由でもってヤンを詰問し始めたのです。
前回の考察でも検証したように、このヴァレンシュタインの言い分自体に全く正当性がないのですが、そのことに気づかずよほどのハイテンションにでもなっているのか、ヴァレンシュタインは更なる不可解な言いがかりを披露し始めます↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/17/
> ヴァレンシュタインが薄く笑った。
> 「なるほど、ではヤン中佐の独断ですか……」
> 「馬鹿な事を言うな! ヴァレンシュタイン少佐! 一体何が気に入らないんだ。戦争は勝ったんだ、一時間の遅延など目くじらを立てるほどのことでもないだろう」
>
> 俺の叱責にもヴァレンシュタインは笑みを消さなかった。
> 「勝ったと喜べる気分じゃないんですよ、バグダッシュ少佐。
エル・ファシルでも一度有りましたね、中佐。あの時も中佐は味方を見殺しにした
> 今度はエル・ファシルか、何故そんなに絡む? 一体何が気に入らないんだ……。
>
> 「何を言っている、あれは
リンチ少将達がヤン中佐に民間人を押し付けて逃げたんだ。見殺しにされたのはヤン中佐のほうだろう」
> 俺はヤン中佐を弁護しながら横目で中佐を見た。中佐の身体が微かに震えている。怒り? それとも恐怖?
>
> 「バグダッシュ少佐、
ヤン中佐は知っていましたよ、リンチ少将が自分達を置き去りにして逃げることをね。その上で彼らを利用したんです。リンチ少将のした事とヤン中佐のした事にどれだけの違いがあるんです。五十歩百歩でしょう

こんな阿呆な形での活用しかされないなんて、私はヴァレンシュタインが持っているとされる「原作知識」とやらに心から同情せざるをえないですね(T_T)。
エル・ファシル脱出時におけるリンチは、本来自分が率先して守らなければならない民間人とヤンを見捨てたばかりか、自身の任務も放擲して逃走を行ったわけですよね。
そういうことをやらかした上司を、見捨てられた側のヤンが守ってやらなければならない理由や法的根拠が一体どこにあるというのでしょうか?
しかも民間人脱出のための準備に忙殺されていたであろうヤンは、リンチに直接諫言を行える場にもいなかったわけですし。
リンチはリンチで、まさか民間人とヤンを見捨てることを当のヤンに懇切丁寧に教えてやるわけもないのですから、この件に関してヤンは全くのノータッチということになります。
となればヤンは、リンチが見捨てた民間人および自分の生命を助けるために奔走せざるをえなかったでしょうし、そのためにいちいち手段など問うてはいられなかったでしょう。
しかも、リンチがヤンに与えた最後の命令は「民間人脱出計画の立案と実行」なのですから、実はヤンはリンチの命令にすらも全く背いていないことになります。
自身の任務を放棄し敵前逃亡したリンチと、上司の命令を最後まで忠実に守って実行したヤン。
両者の行動には、誰が見ても明々白々でしかない絶対的かつ圧倒的な格差があるとしか思えないのですけどねぇ。

そしてさらに笑止なのは、リンチとヤンのやっていることが同じだと断罪する他ならぬヴァレンシュタイン自身がもしヤンと同じ立場に立たされた場合、確実にヤンと同じことをするであろうということです。
何故なら、リンチの敵前逃亡によって危機に晒されたのは民間人だけでなく、ヤン自身も同じだったからです。
ヤンが民間人脱出をやってのけたのは、もちろん民間人保護のためでもあったでしょうが、同時に自分自身を助けるためでもあったのです。
そしてヴァレンシュタイン自身もまた、自分の生命を守り生き残るために、原作の流れを変えてラインハルトを殺そうとすらしたわけでしょう。
エル・ファシルにおけるヤンの行為と同じなのは、リンチの敵前逃亡などではなく、ヴァンフリート星域会戦におけるヴァレンシュタイン自身の選択なのです。
それから考えれば、もしエル・ファシルの脱出におけるヤンの立場にヴァレンシュタインがあった場合、彼がヤンと全く同じ行動を取ってリンチを見捨てるであろうことは確実なわけです。
またヴァレンシュタインの性格から言っても、自分を見捨てて危機に晒すような上司に対して何の報復もしないとは到底考えられません。
リンチを見捨てるどころか、むしろ嬉々として帝国軍に捕まるような取り計らいをすらするでしょうね、ヴァレンシュタインならば(笑)。
実際、この先のストーリーでも、ロボスとフォークをその地位から叩き出すような行為をヴァレンシュタインは平気で行っているのですから。
もちろん、「自分が生き残ること」を至上命題とするヴァレンシュタインにとって、そういった行為は無条件に正しいとされる行為なのでしょう。
しかしそれならば、他ならぬ自分自身の行動原理と照らし合わせても妥当としか言いようのないヤンの行為について、何故ヴァレンシュタインがそこまで罵り倒すのか、およそ理解不能と言わざるをえないのですけど。
それって、普通に考えたら「自分だけを特別扱いするダブルスタンダード」としか評されないのではないですかね?

さて、ヴァレンシュタイン個人の被害妄想に立脚した私怨に満ちた罵倒に対し、しかしヤンはいっそ紳士的とすら評しても良いくらい律儀な弁明を行います。
ビュコックにヴァンフリート4=2への転進するよう進言はしたが、他の参謀に反対され意見を通せず、それ故に1時間はロスしたであろうと。
状況から言っても、ヴァレンシュタインが持つ原作知識から見ても充分に起こりえる話であり、何よりも前回の考察で述べたように当時の2人の関係とヤンの性格を読み間違えたヴァレンシュタインにこそ最大の問題と責任があったことを鑑みれば、すくなくともヤン「だけ」に全面的な非があると責めるのは酷というものでしょう。
しかし、その事実を突きつけられてもなお、ヴァレンシュタインは全く納得しようとしません。
それもそのはずで、そんなことを認めてしまったら、ヴァレンシュタインが最大の目的としている「自己正当化&責任転嫁」の欲望が達成できないことになってしまうではありませんか(苦笑)。
何が何でも「自分に問題がある」と認めるわけにはいかない、他人に責任をなすりつけ罵りまくりたい。
そんな風に懊悩するヴァレンシュタインの様子を根本的に勘違いしたバグダッシュから、話の流れとは全く関係のない「救いの手」が差し伸べられました。
バグダッシュは、ヴァレンシュタインを帝国に帰すわけにはいかないから前線勤務を命じたという事情をヴァレンシュタインに話したのですね。
ところが何を血迷ったのか、ヴァレンシュタインは自分以外の人間には全く理解できない理論を駆使して周囲の人間全てを罵倒し始めた挙句、ついには致命的な発言まで繰り出してしまったのです↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/17/
> 「よくもそんな愚劣な事を考えたものだ。自分達が何をしたのか、まるで分かっていない」
> 「少佐……」
> ヴァレンシュタインの口調が変わった。口調だけではない、表情も変わった。さっきまで有った冷笑は無い、有るのは侮蔑と憎悪だけだ。その変化に皆が息を呑んだ。
>
> 「私はヴァンフリート4=2へ行きたくなかった。行けばあの男と戦う事になる。だから行きたくなかった」
> 「あの男?」
> 恐る恐るといった感じのミハマ中尉の問いかけにヴァレンシュタインは黙って頷いた。
>
> 「
ラインハルト・フォン・ミューゼル准将、戦争の天才、覇王の才を持つ男……。門閥貴族を憎み、帝国を変える事が出来る男です。私の望みは彼と共に帝国を変える事だった
>

(中略)
>
>
「第五艦隊の来援が一時間遅れた……。あの一時間が有ればグリンメルスハウゼン艦隊を殲滅できた、逃げ場を失ったラインハルトを捕殺できたはずだった」
> ヴァレンシュタインは呻くように言って天を仰いだ。両手は強く握り締められている。
>
> 「最悪の結果ですよ、ラインハルト・フォン・ミューゼルは脱出しジークフリード・キルヒアイスは戦死した。ラインハルトは絶対私を許さない」
> ジークフリード・キルヒアイス? その名前に不審を感じたのは俺だけではなかった。他の二人も訝しそうな表情をしている。俺達の様子に気付いたのだろう、ヴァレンシュタインが冷笑を浮かべながら話し始めた。
>

(中略)
>
> 「
貴官らの愚劣さによって私は地獄に落とされた。唯一掴んだ蜘蛛の糸もそこに居るヤン中佐が断ち切った。貴官らは私の死刑執行命令書にサインをしたわけです。これがヴァンフリート星域の会戦の真実ですよ。ハイネセンに戻ったらシトレ本部長に伝えて下さい、ヴァレンシュタインを地獄に叩き落したと」
> 冷笑と諦観、相容れないはずの二つが入り混じった不思議な口調だった。

……よくもまあ、ここまで自爆同然の発言をやらかして平然としていられるものだなぁと、もう呆れるのを通り越していっそ絶賛すらしてやりたくなってしまいましたね。
実はここでヴァレンシュタインは、自身の未来どころか生命すらをも破滅に追いやりかねない致命的な発言を2つもやらかしているのです。
ひとつは、このタイミングでラインハルトの情報および自分の真の戦略目的を公言してしまったこと。
そもそもこの時点まで、ラインハルトに関する軍事的才能などについての詳細な情報は、同盟国内の誰ひとりとして知る機会すら全くありませんでした。
当然、その将来的な脅威や来るべき未来図などは、ヴァレンシュタイン以外に、ヴァンフリート星域会戦当時における「亡命編」の世界で知っている者などいるはずがありません。
そういった人物を捕殺することがヴァレンシュタインの真の戦略目的だったというのであれば、それは会戦前にヴァレンシュタイン自ら同盟軍首脳部に対し情報を提供し、その殲滅を最優先するように周知徹底させなければならないことだったはずです。
存在すら知らない人間の殲滅なんてできるわけもないのですから。
ところがヴァレンシュタインは、自分が当然やるべき責務を怠ったのですから、これでは失敗するのが当たり前で、むしろ成功などする方が逆に奇跡の類なのです。
そしてここが重要なのですが、ヴァレンシュタインがそのような公言を行ったことにより、ヴァレンシュタインが同盟軍に対して本来提供すべき情報を故意に隠蔽していたという事実を、当の同盟軍側が知ることとなってしまったのです。
一般企業でさえ、上層部にほうれんそう(報告・連絡・相談)を怠って不祥事を招いた人間は、相応の責任を問われる事態に充分なりえるのです。
ましてや、これが軍であればなおのこと、重罪に問われても文句は言えないはずです。
この時点でヴァレンシュタインは、情報を隠蔽され不確実な軍事行動を強いられた同盟軍から、何らかの罪に問われるであろうことが【本来ならば】確実だったわけです。

そして、より致命的なふたつめは、そのラインハルトに仕えることが自分の望みであると自分から公言してしまったこと。
本来考えるまでもないことなのですが、このヴァレンシュタインの発言は「自分が帝国のスパイである」と自分から公言しているも同然です。
ラインハルトの下につこうとするヴァレンシュタインが、ラインハルトに対して同盟について自分が得た経験と知識を提供しないわけがないのですから。
ヴァレンシュタインは「俺がブラウンシュヴァイク公などに仕えるわけがないだろう!」と怒り狂っていますが、同盟側にしてみれば、情報提供する相手がブラウンシュヴァイク公だろうがラインハルトだろうが「帝国に同盟の内部情報が持ち去られてしまう」という点では何も変わりません。
元々スパイ疑惑がかけられ監視されていたヴァレンシュタインは、これで晴れて「帝国のスパイ」としての地位を自ら確立することとなってしまうわけです。
こちらは同盟側にとっては「現時点ではまず真偽を確認するところから始めなければならない未確定なラインハルト関連情報」の隠蔽問題よりもはるかに切実な事件となりえますので、【本来ならば】ヴァレンシュタインは、この言質を元に逮捕拘禁されて軍法会議にかけられ、最悪銃殺刑に処されたとしても文句は言えないのです。
何しろ同盟側から見れば、誰からも強制されていないのに「自分はスパイになるのが望みである」と当の本人が堂々と公言しているも同然なわけなのですから。
ヴァンフリート星域会戦を戦勝に導いた功績など全部帳消しになるどころか、自身の立場や生命すらも危うくなりかねない失態を、ヴァレンシュタインは【本来ならば】演じていたことになるわけです。

では何故、【本来ならば】罪に問われるはずだったヴァレンシュタインが全くそうなることなく、順当に二階級段階昇進などをしているのか?
もちろん、「ヴァレンシュタインが密かに暗躍してそういう事態を未然に防いだ」などということは全くなく、単に同盟軍上層部がヴァレンシュタインの発言の意味すらも全く理解しえなかったほどの「常識外れのバカ」かつ「人を疑うことすら知らないレベルの重度のお人好し」だった、という以外の結論など出ようはずもありません。
何しろ、一連のヴァレンシュタインの言動は報告書として上げられシトレやキャゼルヌもきちんと検分している(19話)のに、それでもヴァレンシュタインに嫌疑をかけることすら全く思いもよらないのですから。
彼らは一体何のためにヴァレンシュタインを監視していたというのでしょうか?
別の意味で「国家」や「軍隊」の体を為していませんし、原作「銀英伝」の自由惑星同盟だって、いくら何でもここまで酷くはなかっただろうにと思えてならなかったのですけどね(爆)。
たかだかヴァレンシュタインごときのキチガイな言動を正当化する【だけ】のためなどに、ここまで同盟軍および原作主要登場人物達は徹底的に貶められなければならないのでしょうかねぇ(-_-;;)。

ヴァレンシュタインが同盟軍に入らなければ。
ヴァレンシュタインが同盟軍内で目立つような言動を披露などしなければ。
ヴァンフリート4=2の補給基地赴任を命じられた時点でヴァレンシュタインがラインハルトの情報を同盟軍に公表し殲滅を促していれば。
そして何よりも、原作知識を過信せずに正しく使いこなしていれば。
ヴァレンシュタインがラインハルトと「望まない直接対決」を強いられる羽目になり、ヴァンフリート星域会戦でラインハルトを取り逃がすまでに至ったのは、そのほとんどがヴァレンシュタイン自身の責任に帰する問題以外の何物でもありません。
これこそが、ヴァレンシュタインがひたすら目を背け続けた、ヴァンフリート星域会戦の【本当の】真実なのですよ(苦笑)。
屁理屈の類にすらも全くなっていない愚劣で非現実的な「迷推理」ばかり披露し空回りを続けてでも他人に八つ当たりしまくり、自己正当化と責任転嫁に汲々としてばかりいる、人並みの羞恥心すらもない思い上がりと厚顔無恥を地で行くヴァレンシュタインには、おそらく永遠に理解できないであろうことなのでしょうけどね。

さて、これで「亡命編」におけるヴァンフリート星域会戦についての考察はとりあえず終了ですが、「亡命編」のストーリーはこれ以降もまだまだ続きます。
当然、「亡命編」が完結するか中途放棄されるまで、ヴァレンシュタインの笑える珍道中も続くことになるわけですが、次回の考察では少し幕間的な話をしてみたいと思います。


コメント一覧

S.K (04/09 20:44) 編集・削除

>亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)

とりあえず視点の人物および地の文の人称を一章のうちからコロコロ変えるのを止めてもらいたいですね。
読み辛いだけじゃなく「誰が誰に何を思っているのか」が非常に判り難い字面になっていないでしょうか。

>ヴァレンシュタイン
何故彼は目的は「~に仕えたい」「~に身を寄せたい」と低姿勢なのに「何故~しないのだ」「何故~な事になるのだ」と事態の推移について高圧的かつ結果として初期の目的を変節させてしまうのでしょう。
初期の目的に対してよくせき不誠実なんかもしくは頭が悪いように見えてしまいます。

帝国にいて彼の立場で「ラインハルトに仕えたい」と真剣に考え、かつ「『読者』として歴史を俯瞰している人物の端末である」設定ならば、本流も亡命編も最良の解答は「オーベルシュタインに取って代わる」事なんですよね。
正解を知っているので最低限の必要悪だけを行える参謀、というのはラインハルト側の誰にとっても有難い存在になりうる上に、亡命編においては「窮地に立ったのでローエングラム侯爵に頼り代わりに自分の価値を知らしめる」というのは「ラインハルトに仕える」最良最短の理由と進路ではないですか。

とはいえ楽しみではあります、本流の「どこかで間違った」に対して亡命編においてヴァレンシュタインはいったいどこまで「何もかも間違えられる」のか(笑)。

冒険風ライダー(管理人) (04/09 22:23) 編集・削除

>S.Kさん
結局のところヴァレンシュタインは、「自分こそが一番偉い」「自分は常に(反省の必要すらないほど)絶対に正しい」と考えるナルシスト的な人間でしかないんですよね。
その裏返しとして「悪いのは常に他人」という他罰主義に走るわけで。
作中でヴァレンシュタインは「自分はヤンやラインハルトに遠く及ばない存在」などと謙遜的な発言を何度も披露していますが、いざ両者に接すると、表面的な態度でもモノローグでも「上から目線」なスタンスを示してしまっています。
つまり彼は、「自分はヤンやラインハルトに遠く及ばない存在」などとは本当は欠片たりとも全く信奉してなどいなくて、実際のところは「自分こそが両者よりも上位の絶対的な存在である」というのが心の奥底にある「真の本音」なのでしょう。
だからこそ、自分より「格下」であるヤンやラインハルトが、自分に対して少しでも反抗的な(とヴァレンシュタインが勝手に解釈する)様子を示すと、「格下ごときが」と激怒した挙句に感情的な報復に打って出てしまうというわけです。
なので「ラインハルトに仕えたい」というヴァレンシュタインの願望も、心の奥底にある「真の本音」は完全に拒否しており、その矛盾を無理矢理整合させるためにあんな相反した言動に突っ走っているのでしょうね。
そして自制心も羞恥心も全くないために、なおさら感情的な暴走が止まらなくなってしまうわけで(笑)。
ヴァレンシュタインの一見謙虚に見える発言やモノローグは、無意識的な深層心理にある「ナルシスト的な真の本音」を覆い隠すための擬態でしかない、と考えた方が、一連の言動の矛盾を全て説明できるのではないかと思うのですが、どうでしょうか。

ただ、ヴァレンシュタインが狂人かつキチガイなのは常識外れであるにしてもある意味「個性」ではあるのかもしれませんが、そのヴァレンシュタインを持ち上げるために、誰が見ても明々白々な致命的発言にすら気づかないような白痴レベルにまで原作キャラクターを貶めるのはさすがにどうなのかと。
創竜伝や薬師寺シリーズの悪い部分を真似ている以外の何物でもなく、正直、作品的にはヴァレンシュタインの発狂ぶりよりもはるかに深刻な問題であると言わざるをえないですね。
そういう不公正かつ露骨極まりない御都合主義を持ち出せば持ち出すほど、ヴァレンシュタインの「正しさ」も作品の質も、他ならぬ作者氏自身の手によってどんどん貶められていくように思えてならないのですが……。

http://www.tanautsu.net/

浅谷隆 (04/12 19:36) 編集・削除

はじめまして。
わかりやすい考察ありがとうございます。
そういわれるとそうだなというところがたくさんあり、
いろいろ勉強になりました。

さて、ヴァレンシュタインですけど確かに人格的に問題ありすぎるようですが、主人公とみなさなければよいのではないでしょうか。
亡命編の主役はラインハルトであり、ヴァレンシュタインは物語のラスボスであると。
だとしたら、能力といい、性格といい、ちょうどよいのではないかと思います。

それと管理人さんに同意できない点があります。
致命的問題発言に同盟側が気づいていないという指摘ですが、本当は気づいているという可能性はないでしょうか。
ヴァレンシュタインの発言もよく読むとスパイであることを認めたとは思えません。裏切りの意思があると表明したに過ぎないのではないでしょうか。
つまり、同盟側のトップ(シトレとトリューニヒト)は、彼がスパイでないことははっきりしている、同盟を裏切ろうとしてもそんなことはさせない、ある程度有能だから利用する、と考えているのではないでしょうか。
だとしたら原作登場人物を貶めているとまではいえないと思います。(ミハマはオリキャラですし、ワイドボーンは原作でもすぐ戦死したので除外します)

まあ可能性は低いですが、もしヴァレンシュタインが悪役として描かれればこの作品の評価も上がるのではないでしょうか。

yui (04/12 22:07) 編集・削除

はじめまして。一連の考察を楽しく読ませていただきました。
まあ、ヴァレンシュタインについては”良く原作を読み込んで書いているなあ”と思って楽しく本編を読んでいた頃から思ってはいたのですよ、何という小市民的身勝手さに満ちているんだろうと。まあ最初はしょうがねーやとは思っていたんですけどね、実際小市民な前世でしたから。ただまあ銀凡伝の主人公のは最初から最後まで笑えただけにねえ。
亡命篇になってからは……ええ、狂人という表現を見てようやく腑に落ちました。
後、原作キャラがヴァレンシュタインを可哀想がる度になんか違和感を感じていたのですが、亡命篇でヒロイン(になるのだろうおそらく)がヴァレンシュタインを可哀想がって泣き出した時にこれじゃない感がMAXになりました。理屈ではなくあくまで感覚的な物ではありますがこれは絶対に違うと。

冒険風ライダー(管理人) (04/12 22:50) 編集・削除

>浅谷隆さん
>yuiさん
こちらこそはじめまして。
賛否数多ある感想や批評の中でも、うちのブログのそれはかなり異端かつ特殊な部類に入るのではないかと思うのですが(^^;;)、ともあれそのような考察をお読み頂きありがとうございますm(__)m。

>浅谷隆さん
> さて、ヴァレンシュタインですけど確かに人格的に問題ありすぎるようですが、主人公とみなさなければよいのではないでしょうか。
> 亡命編の主役はラインハルトであり、ヴァレンシュタインは物語のラスボスであると。

しかし「本編」のあの顛末を見ても、作者氏がそんなことを考えているようにはとても見えないのですが。
ヴァレンシュタインの得手勝手ぶりが寛大すぎるほどに免罪されている点などは、むしろ「本編」よりもさらに悪化していますし。
元来「亡命者」であるヴァレンシュタインの立場は、たとえば「士官学校卒ではない叩き上げであるために出世できない【原作の】ビュコック」などと比較してさえもはるかに悪いはずなのですけどね。
シェーンコップみたいに「同盟国内で育った」というわけでもないのですからなおのこと。
ヴァンフリート4=2の補給基地へ赴任する際も、本来ならば要求すら認められず身ひとつで赴任を強要されてもおかしくなく、むしろそれこそが当然の流れですらあるはずなのに、実際には地位に見合わないほど桁外れなまでに優遇されていますし、やはり相当なまでの「神の介入」「主人公補正」がかかっていると見るべきなのではないかと。

> 致命的問題発言に同盟側が気づいていないという指摘ですが、本当は気づいているという可能性はないでしょうか。
> ヴァレンシュタインの発言もよく読むとスパイであることを認めたとは思えません。裏切りの意思があると表明したに過ぎないのではないでしょうか。

いや、「裏切りの意思があると表明した」という時点で、同盟軍としてはヴァレンシュタインを処断しないとマズいのではありませんか?
そもそも、ヴァレンシュタインがラインハルトの元へと下った時点で、同盟軍および同盟内における諸々の情報全ても一緒に提供されることは最初から目に見えています。
10話でシトレはまさにそういう事態が発生することを懸念していたのですし、しかもヴァレンシュタインは「他人に強要されて」ではなく「自分の意思で」それを行うつもりであったことを告白してしまったわけです。
ヴァレンシュタインの望み通りになれば、懸念通りに自分達の情報を持ち逃げされることが確実である以上、ヴァレンシュタインの主観的にはともかく、被害者となるであろう同盟側にとって「ヴァレンシュタインはスパイである」という疑惑は確定したも同然となるわけです。
同盟側がヴァレンシュタインの発言をどのように受け止めるのか、という問題ですね。

また、会戦後にラインハルトの情報を公表した件については、真偽の確認と同時に「何故そのような重要な情報を隠していた!」と問い詰めなければならない問題です。
すくなくとも事情聴取をきちんと行って洗い浚い情報を吐かせておく必要性が同盟側には確実にあります。
今後またヴァレンシュタインの情報隠蔽で勝機を逃がすようなことがあってはたまったものではないのですから。
原作「銀英伝」3巻で「魔術師」としての名声を確立してしかも大将の地位にすらあったヤンを相手に、非公式とはいえ査問会まで開催できた同盟に、ヴァレンシュタインを問い詰められない理由なんて本来ないはずなのですけどね。

> つまり、同盟側のトップ(シトレとトリューニヒト)は、彼がスパイでないことははっきりしている、同盟を裏切ろうとしてもそんなことはさせない、ある程度有能だから利用する、と考えているのではないでしょうか。

もしヴァレンシュタインが「他人に強要されてイヤイヤ同盟を裏切らざるをえない」という境遇だったのであれば、まだ同盟側としては「ヴァレンシュタインを庇護する&恩を売る」という形で、打算的な関係くらいならあるいは構築することも可能だったかもしれません。
しかし、「自分の意思で裏切る気満々な奴」ではそういうことすら全くできないのですから、同盟側はむしろ一刻も早くヴァレンシュタインを処断しなければならなかった、ということになるのです。
スパイというのは何も「敵に味方の情報を渡す」仕事のことだけを指すのではなく、国内で情報工作や破壊工作活動を行ったりする行為も仕事のうちに入るのですしね。
ヴァレンシュタインが表面大人しくしているフリをして、実は裏で何らかのスパイ工作を行っていないと、どうして同盟側は無条件に信じることが出来るのでしょうか?
監視役であるミハマ・サアヤやバグダッシュでさえ、自分でも気づいていないだけで実は出し抜かれているのかもしれないのですし、他の人間がそのように疑ってはならない理由もありません。
あるいは、重要な局面でわざと敵に有利になるような進言を行って戦況を不利にしたり、それこそ戦闘の最中に敵に情報を送るなどという利敵行為の類をやらかさないとは(ヴァレンシュタイン自身が自分を説得するケース以外では)誰も保証しえないでしょう。
自分の意思で同盟を裏切る気満々な態度を表明したヴァレンシュタインを「利用価値がある」などとして生かしておく行為自体が、すくなくとも近代国家における政府や軍隊のあり方から見ればあまりにも異常なのです。
どんな有能な人間であっても、というより、むしろ有能な人間【と評価するからこそ】、同盟を裏切る意思を自分から表明したヴァレンシュタインは【同盟側にとって】現在および将来的な【何らかの】脅威となる前に処断しなければならない人間である、ということになるわけです。
そういう常識的な懸念に誰一人として気づきえないほどに、シトレ・ヤン・キャゼルヌ・バグダッシュ、および彼らに率いられた同盟軍は無能として貶められなければならないのか、という話です。

>yuiさん
> まあ、ヴァレンシュタインについては”良く原作を読み込んで書いているなあ”と思って楽しく本編を読んでいた頃から思ってはいたのですよ、何という小市民的身勝手さに満ちているんだろうと。まあ最初はしょうがねーやとは思っていたんですけどね、実際小市民な前世でしたから。

私も最初は全くそんなパターンでしたね。
ヴァレンシュタインは好き勝手にやり過ぎ&自分と他人でダブルスタンダード過ぎるけど、本編、特に原作考察はよく読み込んで考えられているし一読の価値があると。
ヴァレンシュタイン個人の性格がイッちゃっていたとしても、原作考察の面白さはそれとは別に評価するべきだ、とも考えていましたし。
ところが亡命編になってから精緻な原作考察がなくなった上に、ヴァレンシュタインの欠点および原作知識と全く無関係の御都合主義がさらに前面に出るようになってしまい、特にヴァンフリート星域会戦以降はヴァレンシュタインの独白を読むたびにウンザリするようになってしまいました。
そんなこんなで、もう普通に楽しむことが全然できなくなったので、いっそネタキャラとしてその正当性を徹底的に叩き潰してしまおう、というのが、私が一連の考察を書くようになった最大の動機です。
本格的に調べてみたら「ほとんどお前自身に帰する問題じゃないか」と結論付けられてしまったことに、自分でも笑ってしまいましたが。

> 後、原作キャラがヴァレンシュタインを可哀想がる度になんか違和感を感じていたのですが、亡命篇でヒロイン(になるのだろうおそらく)がヴァレンシュタインを可哀想がって泣き出した時にこれじゃない感がMAXになりました。

ミハマ・サアヤについては次回の考察で少し触れてみようと考えております。
まあ、あちらの感想欄で言われていたものとは少し違うものになりそうですが。

http://www.tanautsu.net/

一読者 (06/04 17:50) 編集・削除

なんだこれ、頭の悪い解釈ばかりしているところだな
もうちょっと考えてから物言えよ(笑)
お前ら批判ばかりしているけどかなり矛盾したこと言いまくって楽しいか?
どういう解釈をしたらそんな考察ができるんだ。
わけのわからない批判を書くのはやめたほうがいいんじゃないかな。
お前らより作者のほうが考えていると思う。
ていうかそんなに批判しているなら自分で書けよ。
いちゃもんばっかり言って何が楽しいんだ?

銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察4

「亡命編」におけるヴァンフリート星域会戦自体は、転生者たるエーリッヒ・ヴァレンシュタインの原作知識に基づいた介入によって原作と異なり同盟側の勝利に帰するのですが、それに対するヴァレンシュタインのリアクションが、吉本新喜劇もビックリの真剣お笑いギャグそのもので、私がヴァレンシュタインを完全にネタキャラ扱いするようになったのも実はここからだったりするんですよね(苦笑)。
あまりにも桁外れな「狂人キチガイ」ぶりを発揮しすぎていて、正直、作者氏がヴァレンシュタインというキャラクターについて一体どのような役柄を託しているのかについても考えざるをえなかったところです。
もし一連の考察で私が述べている通りのイメージ(「狂人や精神異常者の魅力を描く」とか)をベースに作者氏がヴァレンシュタインを造形しているというのであれば、「亡命編」のみならず「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」という一連のシリーズは、二次創作どころか小説としての最高傑作としか評しようがないのですが、現実はどう考えても違うと思いますしねぇ(爆)。
それでは前回に引き続き、今回も「亡命編」におけるヴァンフリート星域会戦におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタインの思考と言動について追跡していきます。
なお、「亡命編」のストーリーおよび過去の考察については以下のリンク先を参照↓

亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
http://ncode.syosetu.com/n5722ba/
銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-570.html(その1)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-571.html(その2)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-577.html(その3)

ヴァンフリート星域会戦を勝利に導くことができたヴァレンシュタインでしたが、彼には大きな不満がありました。
キルヒアイスは戦場で戦死したものの、彼が個人的に最大の目的としていたラインハルトの抹殺が達成できなかったのです。
正確に言うと、戦場においてラインハルトの死体が確認できなかった(キルヒアイスの死体はヴァレンシュタイン本人が確認した)ことと、当時のラインハルトの乗艦だったタンホイザーがヴァンフリート4=2から無事に脱出したことが確認されたため、そのように推測されたというわけなのですが。
この事態に発狂したヴァレンシュタインは、「偉大なる俺様の作戦案は神の采配のごとく完璧だった」というありえない前提の下、愚かしくも自分の作戦にケチをつけることになった「絶対神たる自分への反逆者」を糾弾することに全力を傾けることになります。
前回の考察でも述べたようなおよそ見当ハズレな推理からシトレとヤンに白羽の矢を叩きつけたヴァレンシュタインは、常識的に見て到底考えられないほどに愚劣な論理でもってヤンを上から目線で八つ当たり同然に罵り倒すこととなるわけですが……。

このヴァレンシュタインの考えは、今更言うまでもないでしょうが全く正当なものではありえません。
ヴァンフリート星域会戦における勝敗の帰趨が決した後、ヴァレンシュタインはこんなモノローグを心の中で語っています↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/16/
> どう考えてもおかしい。第五艦隊がヴァンフリート4=2に来るのが俺の予想より一時間遅かった。原作ではミュッケンベルガーがヴァンフリート4=2に向かうのが三時間遅かったとある。三時間有れば余裕を持って第五艦隊を待ち受けられたということだろう。
>
> 艦隊の布陣を整えるのに一時間かけたとする。だとすると同盟軍第五艦隊は帝国軍主力部隊が来る二時間前にはヴァンフリート4=2に来た事になる。だがこの世界では同盟軍が来たのは帝国軍主力部隊が来る一時間前だ。
>
> 二時間あればヴァンフリート4=2に停泊中のグリンメルスハウゼン艦隊を殲滅できた。行き場を失ったラインハルトも捕殺できたはずだ……。だが現実にはラインハルトは逃げている……。
>
> 俺の記憶違いなのか? それともこの世界では同盟軍第五艦隊が遅れる要因、或いは帝国軍が原作より早くやってくる何かが有ったのか……。
気になるのはヤンだ、俺が戦闘中に感じたヤンへの疑惑……。俺を殺すために敢えて艦隊の移動を遅らせた……。
>
> 否定したいと思う、ヤンがそんな事をするはずがない。
しかし俺の知る限り原作とこの世界の違いといえば第五艦隊のヤンの存在しかない……。奴を第五艦隊に配属させたのが失敗だったという事か……。

このヴァレンシュタインの「推理」には致命的な間違いがひとつあります。
それは「ミュッケンベルガーがヴァンフリート4=2に向かうのが三時間遅かった」という原作の作中事実が、「亡命編」でも無条件にそのまま適用されると考えていたことにあります。
実はヴァレンシュタインは、「ビュコックの第五艦隊にヤンを配属させた」ということ以外にもうひとつ、原作には全くなかったことをやっているんですよね。
それがこれ↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/13/
> 戦闘が始まって既に十二時間が経ちました。基地からは同盟軍に対して悲鳴のような救援要請が出ています。“帝国軍が大規模陸上部隊をもって基地を攻撃中。被害甚大、至急救援を請う、急がれたし”
>
(中略)
>
> もう分かったと思います。あの救援要請は嘘です、被害甚大なのは帝国軍のほうです。救援を欲しがっているのも帝国軍でしょう。実際、この救援要請を出した通信オペレータは笑い過ぎて涙を流していました。今年最大の冗談だそうです。
実際今も一時間おきに救援要請を出しますがその度に司令室には笑い声が起きます。

作中では、4月3日の時点でヴァレンシュタインの決断により最初の救援要請通信が送られており(12話)、以後、4月7日に基地に攻め込んできた帝国軍が撤退して以降も通信が続けられていたであろうことから、総計すると最低でも総計30~40回、4月3日時点から「1時間おきに…」出していたと考えると実に100回以上もの救援要請通信が行われていたと考えられます。
では原作ではどのような形で救援要請を行っていたのかというと↓

銀英伝外伝3巻 P73下段
<「ヴァンフリート4=2の後方基地からの緊急通信です」
 それが最初であった。ヴァンフリート4=2の奇怪な状況が、味方である同盟軍のもとに、通信となってもたらされたのは。それまで、用心しつつ
幾度か発した通信波は、ヴァンフリート4の巨大なガス体やその影響によって、遮断されていたのである>

原作のビュコック艦隊が緊急通信を受け取ったのは4月5日ですので、これ以降も当然「味方が受信してくれることを期待した通信」は行われていたでしょうが、それでも「慎重に行わざるをえなかった」と記載されているわけですから、すくなくとも「亡命編」のそれよりは発信回数が少なかったであろうことは確実です。
しかも基地での戦闘中に至っては、記載がない上に同盟軍劣勢でゴタゴタしていたこともあり、そもそも救援要請通信がきちんと出されていたのか否かすらも不明というありさま。
どう贔屓目に見ても、「亡命編」におけるヴァンフリート4=2から発信されていた救援要請通信は、原作のそれよりも圧倒的に多いであろうことが推察されるわけです。
何しろヴァレンシュタインは、敵に通信が傍受される危険性などおかまいなしに、とにかくビュコック艦隊を当てにして通信を乱発させていたのですから。
では、そこまで通信回数が多いと一体どのような事態が起こりえるのか?
そこから想定される最悪の予測は、「ミュッケンベルガー艦隊がビュコック艦隊よりも先に救援要請通信を傍受してしまう」というものです。
そもそも原作のヴァンフリート星域会戦からして、通信波によって自軍の所在が帝国軍に知られるとマズイという理由から、連絡が慎重に行われていたという事情があるのに、その状況を無視してのこの通信の乱発は、それだけで原作の歴史を変えてしまうのに充分過ぎる要素です。
実際、同盟軍が発した救援要請通信は、ヴァンフリート4=2に駐屯しているグリンメルスハウゼン艦隊の司令部でもしっかり傍受されていましたし、彼らが無能で味方にそのことを知らせなかったにしても、何らかのまぐれ当たりでミュッケンベルガー艦隊がその通信を「原作よりも早く」【直接に】傍受してしまった可能性だってありえるのです。
そうなればミュッケンベルガーとしては当然のことながら「救援要請通信を受けた同盟軍はヴァンフリート4=2にやってくる」と察知できるでしょうし、そうなれば「救援にやってくるであろう同盟軍に先んじてヴァンフリート4=2に先着し、逐次投入でやってくる同盟軍を各個撃破しよう」という発想へと普通に行き着くはずです。
実際、原作でも第五艦隊の動きを察知したミュッケンベルガーは、まさにそういう決断を下していたわけなのですから↓

銀英伝外伝3巻 P86下段~P87上段
<一万隻をこす戦力が、外縁部から星系内部へ移動してきたのである。多少の時差はあっても、気づかれないはずがなかった。両軍ともに、敵の動向を探るための努力はしていたのである。ミュッケンベルガー元帥も、けっして無為無能な男ではなく、同盟軍の行動が、ヴァンフリート4=2宙域を目標としてのものであることを見ぬいた。
 帝国軍首脳部、ことにミュッケンベルガー元帥にしてみれば、あえて危険を犯して、グリンメルスハウゼン艦隊を救出するだけの価値など認めてはいない。だが、
叛乱軍こと同盟軍の動向が、かなりの確度で明白になった以上、それに対応せずにすむはずがなかったのである。
 ミュッケンベルガーは、ヴァンフリート4=2の宙域に、全軍の主力を集中移動するように命じた。この命令は、戦術上、ほぼ正しいものであったが、残念なことに、ややタイミングが遅かったであろう。
彼が三時間ほど早くこの命令を出していれば、まず同盟軍第五艦隊を正面から邀撃して壊滅させ、つぎつぎとやってくる同盟軍を各個撃破して、全面勝利を手に入れえたはずである。だが、そうはならず、帝国軍主力は、第五艦隊の動きに追随する形で、ヴァンフリート4=2宙域へと進撃していった。>

戦場とは不確定要素に満ちた「生き物」なのであり、それは原作知識のごとき「未来の預言書」的なものがあっても例外ではありません。
ましてや、その「未来の預言書」と少しでも違うことをやっている時点で、戦場に与える影響も原作からのズレも充分に多大かつ未確定なものへとなりえるではないですか。
救援通信要請を乱発しまくっている時点で、ヴァレンシュタインは「原作よりも早くミュッケンベルガーが動くかもしれない」という危険性に気づくべきだったのです。
もちろん、これはあくまで可能性の問題ですから、「亡命編」におけるミュッケンベルガーが、ヴァレンシュタインによって乱発されまくった救援要請通信を【幸運にも】全く傍受することなく、原作と寸分の狂いもなく動いていた可能性も決して考えられないことではないでしょう。
正直、いくら近いとは言え、グリンメルスハウゼン艦隊司令部や現地の地上軍がああも簡単に傍受できかつ内容も完全に把握できてしまうような通信を、ミュッケンベルガー艦隊が暗号解読も含めて全くキャッチできなかったとは非常に考えにくいのですが……。
ただいずれにしても、被害妄想に満ち満ちた愚劣な推論でもってヤンとシトレを罵倒しまくっていたヴァレンシュタインの立場的には、本来この可能性【も】一緒に、あるいはそれ以上に考慮しなければならなかったはずなのですがね。

そして、実はこちらがより致命的な問題なのですが、そもそもヤンがビュコック艦隊にいること自体がヴァレンシュタインの要求によるものである、という作中事実があります。
ヴァレンシュタインにしてみれば、ヤンとビュコックは原作でもお互い信頼が厚く頼りになる戦友的な間柄にあったので、ヤンにビュコックを補佐させておけば間違いは生じない、という考えだったのでしょう。
しかし、2人がそのような関係になったのは、銀英伝1巻の第7次イゼルローン要塞攻防戦でヤンがイゼルローン要塞を無血奪取して以降の話です。
それに先立つヴァンフリート星域会戦時点では、2人は未だ面識すらもなく、お互いの名声を聞き及んでいた程度の関係に過ぎませんでした。
当然、この時点では互いに相手の人格や性格すらも全く知らないわけですし、ビュコックにしてみればヤンは単なる新参の一作戦参謀でしかなく、ヤンから見たビュコックも「おっかない親父さん」程度の存在でしかなかったでしょう。
また、アスターテ会戦以前のヤンが「3回忠告を受け入れられなければ『給料分の仕事はしたさ』であっさり引き下がってしまう」ような人間だったことも、これまたヴァレンシュタインは原作知識から当然熟知していたはずです。
お互い初対面で相手のことも「過去の名声」以上のものは分からず、原作1巻以降のような確固たる信頼関係が構築されているわけでもない。
そんな状態で「ビュコックにヤンをつければ確実に上手く行く」などと考える方が変というものでしょうに。
間違った原作知識の使い方をしている自分自身のことを一切顧みず、ひたすら「自分を見捨てにかかった!」などという被害妄想をベースにヤンとシトレを罵り倒すヴァレンシュタインの滑稽な惨状が、私には何とも笑えるシロモノに見えて仕方がなかったのですけどね。

こんな被害妄想と視野狭窄と責任転嫁に彩られたバカげた「迷推理」を開陳しまくった、ヴァンフリート星域会戦におけるヴァレンシュタインの狂気に満ちたお笑いひとり漫才劇は、いよいよそのグランドフィナーレに向けて最大戦速で突撃を敢行することになります。
その全容については、「亡命編」におけるヴァンフリート星域会戦編最後の考察となる次回で明らかにしたいと思います。


コメント一覧

questans (04/06 16:18) 編集・削除

中々鋭いご意見、大変興味深く拝見させていただきました。
トコロで、管理人様は女子同人界における名前変換小説なるモノ(夢小説、ドリーム小説ともいう)をご存じでしょうか。
腐女子の中でも一歩間違えるとかなり痛い系の扱いをされかねない、二次創作特有のジャンルの一つなのですが、
有体に言うと、二次創作者または読者の代行者として作られたオリジナル主人公を原作に混入して、ご都合主義的に
活躍させる事で自身の願望を仮託して達成させる、疑似的に原作世界やその登場人物達との人間関係(主に恋愛)を
仮想体験し、妄想を満足させる事を目的とした一種のヴァーチャル・リアリティの作品群です。
似たようなモノは通常の二次創作の中にも儘見受けられるのですが、それらと明らかに一線を画しているのは、
その女性特有の世界観で、乙女チックな少女趣味、あるいは未分化・未成熟な中性嗜好、同性異性を問わない対象の
理想像化などに代表される、思春期の少女の様な行き過ぎた空想的傾向でしょうか。
これ等は一般的、男性的な世界観から成り立つ作品とは全く趣きを異にしているので、ある意味で腐女子の妄想の極み
と言っても過言ではなく、その為に一部の向きには嫌悪されています(良識ある社会人が、ゲームや漫画に夢中になり
過ぎている子供に対して危惧を覚え、作り物の世界で遊ぶのもいいけれど、少しは現実を見るように指摘したくなる
のに似た衝動を感じている様です)。
腐女子向けのテキスト版シュミレーション・ゲームとも取れる、これらの作品群の持つ特徴との類似性から、私は一連
の『銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)』シリーズを書いていらっしゃる azuraiiru 様
(以下、作者様と明記)は、実はこの手の腐女子なのではないかと疑っています。と言うより、ほぼ事実であろうと推測
していると言いますか…。
何故ならば、イイ男揃いの原作の中に入り込み、原作キャラに愛されチヤホヤされて、つまりは羨望され持て囃され
たい、というのがこの作品を執筆するに至った大きな動機の一つだろうと、作中から読み取れる節が多分に存在する
からです。そうです、正に名前変換小説の創作動機です。それに付け加えて男性にはあり得ない、女性ならではと
思われる視点と作風…。
ただ、そういった自身の願望を正直に作品にするには、発表の場が良くないと作者様も考えたのでしょう。
同好の士が集まる腐女子系のサイトやサーチならともかく、本家の「小説家になろう」という比較的真っ当な(?)名の
通った投稿サイトを前身とするにじファンは、ご存じの通り利用者の大半が男性です。女子の利用率は全体の3割を
下回るのではないでしょうか。
利用者の大半が男性諸君で占められており、当然サイトとしての傾向もそれに影響されるとなれば、腐女子特有の
逆ハーレム設定や、ヤオイ設定など扱った日には、軽蔑までは行かないにしても、ある意味に置いて閲覧者様に
ドン引きされるのは、まず間違いないと見ていいでしょう。
これは逆の立場で、男性のハーレム嗜好や理想の女子像に、女性陣が、夢見すぎ!妄想も大概にして!とドン引き
するのとイコールで考えてもらえば解り易いでしょう。
モチロン中には寛大な理解でもって、面白がられる方や応援される方もいらっしゃるかもしれません。
ですがそうした腐女子嗜好を積極的に(!)受け入れられる懐の広い殿方は、サイトの大半を占める男性利用者の内の
どの位でしょう?仮に、乙女の夢を願望に忠実に書いたとして、一部寛容な例外と同類の腐女子を除き、大半の閲覧者
様に「発表する場所間違ってんじゃねーの、帰れ、帰れ!」と総スカンを喰うであろうことは想像に難くありません。
よっぽど作品として秀逸ならば、正しく評価される事もあるかもしれませんが(実際に一部で盛り上がっているバリバリ
の腐女子作品もありますし)、通常は良くて総スルーと言ったところでしょうか。
この点、ご都合主義に反して作品全体にどことなく漂う卑屈な価値観や、主人公の斜に構えた性格設定を見ても、ある
部分に置いて作者様が自身や作品に自信を持てず、必要以上に閲覧者様の反応を恐れ、萎縮していた様に見えます。
また、上記した通り、おかしなことですが、目糞鼻クソを笑う、ドングリの背比べよろしく、腐女子同士ではジャンル
上の些細な違いを、殊更に揚げ連って相手を痛いモノ扱いし、自分達を良く見せようとするきらいが有ります。つまり、
自身はそこまで痛くは無い、腐っていない!と思いたいのか、これだから腐女子は…と第三者(特に一般人)に引かれる
ことを恐れるあまりか、同好の士どころか自分自身さえ偽り、擬態する傾向が大変に強いのです。
ですから自身の腐女子願望を満たしたいのと同じ位、否それ以上に強く一般社会に認められたいという強烈な自己顕示
欲を持つ作者様にしてみれば、自身の嗜好に理解のある腐女子だけが集まるような、他のサイトやサーチで作品を発表
するという選択肢は勿論、自身の嗜好を大っぴらに認める事も考えられなかったのでしょう。
である以上、当然の帰結かもしれませんが、にじファンで作品を発表してその閲覧者様の忌避を避けつつ大多数にウケ
を狙うならば、嫌でも主人公を男性にせざるをえなかったのでしょう。そして自身の投影像である女性を主人公として
チヤホヤされる展開が無理なら、いっそ腐女子憧れの王子様キャラ(自身含め、一部に高需要)を主人公にしてしまえ!
という目論見の元に作られたのが、エーリッヒ・ヴァレンシュタインという主人公ではなかったでしょうか。
美少女めいた中性的な容貌と病弱さ、有能さを兼ね備えた理想の王子様と設定しながら、同時に閲覧者様の反感を買わ
ない様に、如何に男性的な視点を持たせるかに作者様が腐心している様子が、作中からありありと読み取れます。
これは他の登場人物の視点や言動についても同様で、全体を通して男性らしい視点や価値観を強調しようとしている為
に、却ってその行為そのものが作中に微妙な違和感を生じさせる原因にもなっています。
この様な背景事情を踏まえた上で考えると、必然、浮かび上がってくる疑問が有ります。
原作の本家王子様(笑)ラインハルトのキャラクターとしての失墜からはじまる、一連の降板劇です。
両雄 一つ天を仰ぐに能わず、と言えばカッコイイですが実情は異なり、思った以上に周りの反響を買った事に気を良く
した作者様が、自身の憧れの王子様像でもある主人公をラインハルトの下に甘んじさせ続ける事に耐えられなくなった
結果の交代劇だったとしたら…。
他の登場人物達は敵味方関わらず、軒並み主人公の異才や人柄に恐れ戦き、あるいは心酔し、あるいは敬意を表し…。
カタチはどうあれ、作者様の思惑通り主人公を持て囃していると言っていい展開です。
作者様の最初の願望通り主人公が女性であったなら、ラインハルトのパートナーとして対立する事なく、それどころか
結婚してハッピーエンド(原作キャラ達にさんざん持て囃された挙句の極め付け的玉の輿、正に逆ハーレム状態です)と
いう完璧なヒロインに相応しい結末もあったはずです。その場合でも最低限、原作ヒロインであるヒルダを引き吊り
下ろす事にはなりますが、まあラインハルト達をそうする場合に比べれば、遥かに穏当な方法だったでしょう。
ところがラインハルトにはパートナーとして、公式にも認められた公私に渡る無二の親友キルヒアイスが既に存在して
います。そして主人公を同性と設定してしまった以上、まさか同性愛をテーマにしている訳でも無い(前述の事情から
論外である)作品の中で、彼らの無二の親友はおろか恋愛対象にする訳にもいかず、作者様の愛するオリジナル主人公が
二人の特別な友誼に割って入る事は、流石に不自然極まりない(もしくは自然な設定を思いつけない)と思ったのでしょう。
ラインハルト達にとっての特別な相手には成り得ない、つまり彼等二人にだけは決して一番に持て囃される事は無い
主人公、という作者本来の腐女子願望に対する設定上の根本的な矛盾。そして能力設定の上でも、ラインハルトが上に
いる限り、絶対に一番にはなれないという、主人公の限界。つまりラインハルトは、作者様自身の投影像であり完璧な
王子様であるべき主人公にとって、二重の意味で潜在的な脅威足りえたのです。
ところがこれ等の問題を自身のアイデアや筆力によって解決する術を見出せなかった作者様は、主人公を一番にする為
の安易な展開によって、ラインハルト達を必要以上に卑劣で稚拙な敵対者、と設定せざるを得なくなったのでしょう。
そしてそれ故にこそ、物語の展開上の都合ではなく、勿論主人公にとっての必然でもなく、他ならぬ作者様ご自身の
嗜好上の都合によって、皆に愛され崇拝される筈の完璧な主人公の唯一の瑕疵であり、一番の障害であるラインハルト
達はどうしても物語から排除されなければ成らなかったのです。
作者様は尤もらしい理由を後付けで説明していますが、作中の描写を通して見るに、ラインハルト達の排除が構想段階
からの予定調和であったはずは決して無く、それを既定の事実だったとして強調しているその行為こそが、却って作者
様のその言い分が偽証である事の信憑性を高めていると思うのです。
自分の愛する主人公(自分自身の投影像)が一番じゃないなんて、皆に持て囃されないなんてあり得ない!
可愛さ余って憎さ百倍、主人公(私)を一番に見れないラインハルト達なんか必要ない、それどころか原作設定邪魔、
他の原作登場人物達が認めるのも、畏れるのも、皆が持て囃す完璧な理想の王子様は、私の作った主人公一人だけで
いいのよ!なーんて、腐女子ノ逝ッチャッタ雄叫ビが聞こえてきませんか…。
また、後に同盟編において登場させられたミハマ・サアヤというオリジナル・ヒロインこそが、この作者様の行き
過ぎた主人公偏愛(と見える自己愛)の事実を更に補強する論拠と言えます。
もはや原作の登場人物達による主人公賛美では事足りなくなった作者様が登場させた、究極のシンデレラ・ヒロイン。
帝国編での半オリジナル・ヒロイン、原作では名前だけの端役でしかなかったユスティーナなど、完全なオリジナル・
ヒロインであるサアヤと比べれば、主人公をより完璧に見せる為の添え物でしかありません。かくして主人公の公私に
渡るパートナーの席が完全な形で埋まり、原作の登場人物達では無しえなかった、より完璧な主人公像が完成すると
いう訳です(男性が一人前と認められるのは正規の結婚をしてから――してないですけど主人公のお供に引っ付いている
時点で、それに準じると考えていいかと――を地で行く感じ)。
その上、今度は帝国編では決して満たされることのなかった、腐女子としての願望を(逆ハーレム的な意味でも)
オリジナル・ヒロインを通して疑似体験できるというオマケつき。
何故ならヒロインと主人公は基本ワンセットなので、皆に持て囃される主人公の隣にいるヒロインは、その立場から
お零れに預かり、他の原作登場人物達と接点が多くなるという必定が生じるからです。
結果、原作の登場人物達に持て囃されたい、という本来の願望さえ飛び越して、憧れの王子様とシンデレラ・ヒロイン
の皆が羨むパーフェクト・カップル成立に熱意を注ぐとか…。
何という病みッぷりか、原作は何処へ行った…。自画自賛、ナルシズムここに極まれり…。
正にそういった評価を恐れて偽装工作に熱心だった筈の作者様は狙い通り、何の変哲もない良く出来た二次創作、と
勘違いした閲覧者様の反響の多さという、自分の文才に対する心強い根拠(?)を得て、自重を忘れ去っていると見え
ます(但しサアヤに対する閲覧者様の反応は賛否両論な為、なかなか思った様に彼女を扱えないでいるようですが)。
当初、原作の登場人物達にチヤホヤされたい、でも同時に閲覧者様に自分の文才を認めても欲しいという、夢見る乙女
の願望から始まった二次創作が、時間を経るにしたがって、自身の文才に対する自惚れから、遠慮や慎みが無くなり、
原作の主要人物に成り代わりたい、自分(主人公)ならそれができるという、原作に対する自己の優位性の誇示から来る
あから様な欲望にまで肥大化し、その事が結果として原作を踏み台にした、オリジナル主人公達の独壇場たる作品の
創出に、繋がったのではないかと考えられるのです。
以上の事から、この作品を腐女子が書く妄想と煩悩の限りを尽くした名前変換小説の変形版に過ぎない、と仮定する
ならば、この小説を原作にオマージュを捧げる真っ当な二次作品の一つとして数えることがそもそもの間違いであり、
その様な間違った認識に基づいて作品を評価する事が如何に滑稽極まりないか、というのは御理解いただけるかと
思います。それとも私のこの考えは、それこそ先走った穿ちで妄想でしょうか……そう考えると、半ば確信しつつも
今一つ自信がありません。以上、大変長くなりましたが、管理人様の客観的なご指摘をお待ちしております。

ちなみに私は、物語とは如何なる形を取るのであれ(小説、漫画、ドラマ、映画、演劇、アニメ、ゲームetc)、本来の
役割から言っても当然、ご都合主義の集大成であってしかるべきであり、その不自然さを感じさせない自然な展開を作
れるか、閲覧者を物語世界の中に引き込めるかは製作者の力量次第、閲覧者の好み次第だと思っています。その為、私
本人の嗜好と言えば、基本、一次創作の純文学からライトノベルまで何でも御座れ、二次創作万歳、オリジナル主人公
どんと来い!な超雑食性物語乱読人間であり、文章が硬い事からこれまた良く勘違いされる事がある様なのですが、別
に件の作品や作者様を嫌っている訳でも何でもありません。強いて言えば作者様の二次創作に対する作法と、創作態度
の矛盾に疑問を感じている位でしょうか。なので、最後に誤解の無い様に、ここに明記して置きます。

冒険風ライダー(管理人) (04/07 01:38) 編集・削除

>questansさん
はじめまして。

> 腐女子向けのテキスト版シュミレーション・ゲームとも取れる、これらの作品群の持つ特徴との類似性から、私は一連の『銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)』シリーズを書いていらっしゃる azuraiiru 様(以下、作者様と明記)は、実はこの手の腐女子なのではないかと疑っています。と言うより、ほぼ事実であろうと推測していると言いますか…。

腐女子系の二次創作って「同性愛物ばかりで溢れている」という個人的な偏見があることもあって、私はあまりその手の本は読まないんですよね。
私は男性ですので、正直生理的にも全く受け付けないものがありますし。
その上で私の意見を言わせて頂きますと、私が「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」を読んで作者氏に抱いた感想は「この人って、創竜伝や薬師寺シリーズをモチーフにあの主人公を創作したのではないか?」というものだったんですよね。
ヴァレンシュタインがしばしば開陳する「自分にふりかかる火の粉は払う」「やられた事は数倍にして返さないと気がすまない」というの思想信条は、創竜伝の竜堂兄弟が唱えていたシロモノと全く同じでしたし、一見派手な(そのくせ内容は支離滅裂な)言動で他者の目を気にせず好き勝手にふるまう様は、薬師寺シリーズの薬師寺涼子と酷似していましたから。
被害妄想狂ぶりなどは、むしろその両者をすら上回るものがありますし(爆)。
同じ田中作品でしたし、モデルにしていたとしても不思議ではないのですが、ただそれだと「ずいぶんと捻くれた元ネタだよなぁ」とは考えざるをえなかったところですね(^^;;)。
いっそ「危機的状況に陥ったら竜種の血が目覚めてドラゴンに変身する」「実は世界をも動かす大財閥の息子」といった類の設定でもあれば完璧だったのに、とも(苦笑)。
ただ竜堂兄弟や薬師寺涼子は「女性受け」するキャラクターではあるようなので(他ならぬ原作者の田中芳樹自身がそう明言していた)、たとえモデルではなかったとしても一定のシンパシイはあったのではないかとも考えました。
そこら辺に、ひょっとしたら女性としての感性的なものがあるのかもしれませんね。

> 当然の帰結かもしれませんが、にじファンで作品を発表してその閲覧者様の忌避を避けつつ大多数にウケを狙うならば、嫌でも主人公を男性にせざるをえなかったのでしょう。そして自身の投影像である女性を主人公としてチヤホヤされる展開が無理なら、いっそ腐女子憧れの王子様キャラ(自身含め、一部に高需要)を主人公にしてしまえ!という目論見の元に作られたのが、エーリッヒ・ヴァレンシュタインという主人公ではなかったでしょうか。

作者氏がそこまでして「にじファン」にこだわらなければならない理由が不明ですが、主人公に何か変な願望でも込めているのではないかなぁ、とは私も感じずにはいられなかったですね。
わざとああいうキャラクターに仕立て上げることで「狂人や精神異常者の魅力を描く」などというテーマの下に作品を書いているのでもない限りは、アレが素で素晴らしい人物像だと考えていることになるわけですし。

> 物語の展開上の都合ではなく、勿論主人公にとっての必然でもなく、他ならぬ作者様ご自身の嗜好上の都合によって、皆に愛され崇拝される筈の完璧な主人公の唯一の瑕疵であり、一番の障害であるラインハルト達はどうしても物語から排除されなければ成らなかったのです。

ラインハルト&キルヒアイスとヴァレンシュタインが敵対するようになった経緯は、どう考えてもヴァレンシュタインの方に非がありますからねぇ(苦笑)。
自身の出生の秘密を最初から素直に話しておけば、たとえ利害関係的なものであっても提携は難しくなかったはずなのですし、ラインハルト&キルヒアイスのヴァレンシュタインに対する恐怖を和らげる効果も充分に期待できたのですから。
「亡命編」もそうですが、ヴァレンシュタインのあの転生に関する秘密主義は理解に苦しむものがありますね。
その秘密主義こそが、自分が置かれている立場や状況を悪化させている真の元凶だというのに。

> また、後に同盟編において登場させられたミハマ・サアヤというオリジナル・ヒロインこそが、この作者様の行き過ぎた主人公偏愛(と見える自己愛)の事実を更に補強する論拠と言えます。
> もはや原作の登場人物達による主人公賛美では事足りなくなった作者様が登場させた、究極のシンデレラ・ヒロイン。

作者氏のミハマ・サアヤに関する思い入れの深さはまさに「凄い」の一言に尽きますね。
アレだけあちらの感想欄で非難轟々な感想や理論的な批判があってもなお、アレだけ執拗に何度も登場させるのですから(苦笑)。
ひょっとするアレは、ああいう反応を期待して作者氏が仕込んだ「釣りネタ」「炎上マーケティング」なのではないかとすら最初は考えてしまったくらいで(爆)。
ただ私個人は、ミハマ・サアヤとエーリッヒ・ヴァレンシュタインは非常に「お似合い」なカップルであろうと考えていますよ。
もちろん、作者氏や感想欄の諸氏が考えているであろうこととは全く別の理由で、ですけど。

> 以上の事から、この作品を腐女子が書く妄想と煩悩の限りを尽くした名前変換小説の変形版に過ぎない、と仮定するならば、この小説を原作にオマージュを捧げる真っ当な二次作品の一つとして数えることがそもそもの間違いであり、その様な間違った認識に基づいて作品を評価する事が如何に滑稽極まりないか、というのは御理解いただけるかと思います。それとも私のこの考えは、それこそ先走った穿ちで妄想でしょうか……

作者氏がどのような意図で「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」を書いていたとしても、作者氏が「これは銀英伝の二次創作小説です」と謳っている限りは、あくまでもその通りの前提で検証や評価をするのが妥当だと思いますよ。
「これは銀英伝の二次創作小説です」というのは作者氏が自ら率先して提示しているものである以上、それを作者氏の方から否定することは、作品にとっても作者氏にとっても自殺行為以外の何物でもありません。
そういう前提を掲げて読者を惹きつける以上、その前提による評価を受けることは作品および作者氏の義務でもあるのですから。
「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」を「銀英伝の二次創作小説」として評価するのが滑稽だというのであれば、その滑稽さを招いているのは評価者ではなく作者氏に帰する問題です。
評価者はあくまでも「作者氏が提示した前提」に基づいて作品を評価しているだけなのですから。
それこそが、自ら提示した作品に対する「作者としての責任」というものなのではありませんか?

http://www.tanautsu.net/

kaoru (04/18 14:20) 編集・削除

questans 様 冒険風ライダー(管理人)様

初めまして。
お二人とも「エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝」シリーズの作者azuraiiru様のことを女性では?と疑っていらっしゃるようですが、azuraiiru様は女性ではないそうです。
亡命編の感想掲示板において、2012年1月19日に読者様からazuraiiru様へ「作者さんて女性ですか?」との質問がありましたが、それについての作者様の答えは「違いますよ。そんな風に見えますか?」でした。

冒険風ライダー(管理人) (04/18 22:44) 編集・削除

>kaoruさん
はじめまして。
あの作者氏って男性だったのですね。
いや、「本編」の「アンネローゼがフリードリヒ四世を毒殺した」辺りの考察や、「亡命編」でミハマ・サアヤがヤオイネタを披露していた辺りなどは、発想がどことなく女性っぽいイメージだったので、漠然とながらも「作者氏って女性なのかな?」と考えてもいたのですが。

ただそれだと、エーリッヒ・ヴァレンシュタインという主人公は「作者自身の素直な投影」として形作られていったのですかねぇ。
個人的には「わざと醜悪な人物像をイメージし、釣り&炎上マーケティングの展開を意図して作られた」という可能性に張ってみたいところではあるのですけど(苦笑)。

http://www.tanautsu.net/

kaoru (06/23 00:25) 編集・削除

questans様

> トコロで、管理人様は女子同人界における名前変換小説なるモノ(夢小説、ドリーム小説ともいう)をご存じでしょうか。
腐女子の中でも一歩間違えるとかなり痛い系の扱いをされかねない、二次創作特有のジャンルの一つなのですが、

questans様は腐女子の意味を勘違いしておられませんか?
腐女子とは、男性同士の恋愛を扱った作品(小説や漫画など)を好む女性のことです。
名前変換小説(夢(ドリーム)小説)は、同性愛ではなく異性愛をメインに扱った作品が多いため、夢小説を好む女性(夢小説の作者様や読者様)は腐女子ではない場合が多いようです。
夢小説を好きな女性の事は夢見乙女またはドリーマーと言い、夢見乙女を略して夢女子とも言うそうです。
夢女子だが腐女子ではない人、腐女子だが夢女子ではない人、夢女子であり腐女子でもある人(夢小説も男性同性愛作品も両方好む女性)など、色々なタイプの方がいらっしゃるようです。
「女性のオタク=全員腐女子」ではありません。
女性のオタクであっても男性同性愛作品を好まない人は多数いらっしゃるようですし、そういう人達のことは腐女子とは言いません。
腐女子や夢女子が女性のオタクの中の一種であることは間違いないでしょうが。

夢小説にも色々な種類があり、一次創作(オリジナルストーリー)の夢小説、二次創作の夢小説、ナマモノ(三次元)の夢小説、半ナマの夢小説などがあるそうです。

「腐女子と夢女子を割り切り隊」という名前のサイトや、ウィキペディア(Wikipedia)の「ドリーム小説」について書かれたページなどに色々書かれています。

私は腐女子の意味は知っていましたが、夢女子という言葉が存在することと夢女子の意味についてはつい最近まで知りませんでしたので、この件について投稿するのが遅くなりました。
すみません。

kaoru (06/23 03:44) 編集・削除

questans様

すみません。前回投稿した文章に一部間違いがありましたので訂正させて下さい。
(前回投稿した時に削除キーを指定していなかったため、前回分の文章を編集や削除することができません。そのためもう一度投稿します。)

夢女子の意味を勘違いしていました。
夢女子とは夢小説が好きな女性のことかと思っていましたが、「腐女子と夢女子を割り切り隊」のページや、ウィキペディアの「ドリーム小説」について書かれたページでは、
“「ドリーム小説は好きだが、やおいは嫌い」という女性の中の一部は夢見乙女またはドリーマーと自称することもある。”と書かれています。
(夢女子についての肝心な部分を見落としていました(^^;))
「夢女子=全員夢小説が好きで、男性同性愛作品(やおい)が嫌いな女性」なら、夢女子であり腐女子でもある人は存在しません。
夢小説は好きだがやおいは嫌いな女性、やおいは好きだが夢小説は嫌いな女性、夢小説もやおいも両方好きな女性は存在するようですが。

前回投稿した文章の内、
“夢小説を好きな女性の事は夢見乙女またはドリーマーと言い、夢見乙女を略して夢女子とも言うそうです。
夢女子だが腐女子ではない人、腐女子だが夢女子ではない人、夢女子であり腐女子でもある人(夢小説も男性同性愛作品も両方好む女性)など、色々なタイプの方がいらっしゃるようです。”
上記の部分を全部削除させて下さい。

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