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コクヨグループの「脱PC」への挑戦

株式会社コクヨが、「場所」「時間」に制約されることのない「脱PC」の働き方を本格的に導入するとの宣言を行いました。
Google Appsによるメールシステムの刷新や携帯電話からスマートフォンへの積極的な変更の他、PCの1人1台体制の見直しとPC台数の削減を推進するとしています。

http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1207/31/news045.html
>  「場所」や「時間」に制約されないモバイル、クラウドを活用した「脱PC」の働き方を実践していきます――コクヨは7月31日、グループ全社でオフィスやPCに依存しない“働き方”を本格的に導入すると宣言した。
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>  今回に施策は、社会の流行や先端IT技術を取り入れた次世代の働き方やオフィスの在り方を探る取り組みの一環という。同社は「戦略的オフィスの構築が重要」とし、同社自身がこれを実践することで、企業顧客に新たなオフィスソリューションを提案していく。コクヨは2020年に海外売上比率を3割に高める計画で、社員に多様なワークスタイルを提供することで、グローバル化や生産性向上の意識を高めたいという。
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>  既に同社は、リモートアクセス環境や社内無線LAN、国内ネットワークの再構築など、ネットワークインフラの整備を実施。
今後は約6500人のグループ社員がメールシステムをGoogle Appsに切り替えるほか、2000台規模の携帯電話をスマートフォンに変更、新たに1000台規模のモバイルWi-Fiルータを導入する。
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>  さらにタブレット端末を250台から1000台に、シンクライアントを150台から800台規模にそれぞれ増強し、社員個人のPCの活用も進める。その一方でPCが1人に1台という環境からの脱却と共同利用を進め、4700台あるPCを3700台程度に削減し、データ通信カードを廃止する。
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>  テレビ会議ネットワークや海外ネットワークの強化にも取り組むという。

企業におけるPCの1人1台体制は、作業の効率化や情報集積の省スペース化をもたらした一方で、企業機密や個人情報等の情報の管理や、仕事におけるPCへの依存などといった新たな問題を生み出しました。
PCが突然動作しなくって、PCの中に保存されているデータが取り出せなくなってしまったり、文書作成等の仕事が全く進められなくなってしまったりするなどの経験は、誰もが一度は体験したことがあるのではないでしょうか。
また、仕事の関係で重要機密が入ったノートパソコンを会社の外へ持ち出し、紛失したり盗難の憂き目に遭ったりして会社に大損害を与えてしまう、などという事件もしばしば報じられてきました。
PCは確かに便利なものではあるのですが、一方ではその便利さ故の落とし穴というのも明らかになってきたわけです。
コクヨグループが発表した「脱PC」の動きは、そうした新たなリスクへの対応、および課題を乗り越えた上での更なる作業効率化の実現という点で注目されます。

コクヨグループが発表した「脱PC」の内容は、以下のページから閲覧することができます↓

~「未来の働き方」への変革をスタート~
モバイル、クラウドを活用したPCに依存しない新たな働き方への変革を開始
http://www.kokuyo.co.jp/com/press/2012/07/1282.html

ざっと内容を見る限りでは、情報の共有化や携帯端末の積極導入による作業効率化と、セキュリティシステムの向上に重点が置かれているみたいですね。
携帯端末を積極的に活用することで、必要な情報と作業がどこでも手軽に行えるようにする。
情報は完全に一元化し、必要な情報を必要なだけ提供可能な体制を構築すると共に、重要情報が簡単に漏洩しないようにする。
情報閲覧専用の機器としてのみ、末端&個人のクライアント端末を活用するとなれば、万が一故障という事態が発生したとしても、端末を交換し再設定を行うだけですぐさま代替が効きます。
導入初期はそれなりに費用がかかりそうですが、長期的に見れば、こちらの方がコストの削減にも寄与するのではないかと。

一方で、コクヨの「脱PC」の方針に問題があるとすれば、情報を集積する中央サーバの危機管理とバックアップ体制をどうするか、ということにあるでしょうね。
全ての情報が一箇所に集まり集中的に管理されるということは、逆に言えばその一箇所で何らかのトラブルが発生した場合、社内ネットワーク全体が影響を受けるという事態をも誘発することにもなりかねないわけです。
また、2012年6月に発生したファーストサーバのデータ消失事件のごとく、いざという時にサーバ本体どころかバックアップまでもが完全に消し飛んでしまった、などという事態が発生すれば、最悪会社自体が傾くほどの大ダメージを被りかねません。
バックアップを複数、可能であれば分散させて常時保存できる体制を構築するというのが、情報の一元化やクラウド化には確実に求められることになるでしょう。
もちろん、その手の危機管理は、コクヨのような大企業であれば現行でも当然実施していることではあるでしょうが、下手にシステムの変更を行ったりすると、効率化という大義名分の下に、危機管理体制までもが切り捨てられてしまうといった事例って、実は意外に多かったりするんですよね。
危機的状況なんてシステム的に【絶対】起こらないし、そんなことにカネをかけるなんて無駄かつ非効率もいいところ、などという口実によって。
万が一の事態を想定し、対策を事前に打っておくことは、たとえその効率化に反するものであったとしても、会社を潰したくないのであれば絶対にやっておかなければならないことなのですけどね。
「脱PC」の方針を打ち出すにしても、いやむしろ「打ち出すからこそ」、その辺りのより一層強力な危機管理体制をコクヨは求められることになるのではないかと思うのですが。

コクヨの試み自体はなかなか面白いものになりそうなので、どういう結果になるのか注目ですね。


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