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映画「キラー・エリート」感想

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映画「キラー・エリート」観に行ってきました。
元SAS(Special Air Service、イギリス陸軍特殊部隊)のラヌルフ・ファインズの実話を元にした冒険小説「The Fether Men」を原作とするアクション・サスペンス作品。
「トランスポーター」シリーズのジェイソン・ステイサムやロバート・デ・ニーロなど、豪華俳優が多数出演しています。
今作は熊本では熊本シネプレックス1箇所だけでしか上映されておらず、そこまで足を運んでの観賞となりました。
作中では水着を脱がされてスッポンポンになる女性やセックスを匂わせる描写・流血シーンなどがあるため、PG-12指定されています。

最初の舞台は1980年のメキシコ。
今作の主人公で傭兵兼暗殺者稼業を営むダニー・ブライスは、長年の相棒であるハンターと共に、要人を暗殺する機会を伺っていました。
彼らが考えた作戦は、2台のリムジンが通るルートを割り出して待ち伏せ、奇襲を仕掛けて一挙にことを成し遂げるというものでした。
果たして作戦は見事に成功し、2台のリムジンのうち1台は爆破され、残り1台もダニーに道を塞がれた挙句銃撃を浴びせられていきます。
護衛と運転手はダニーの手によって片付けられ、リムジンの中にいたターゲットも車の中で銃弾を浴び殺されてしまいます。
ところが、その要人が乗っていたリムジンには、たまたま10歳の少年も一緒に乗り合わせており、ダニーはその少年を見て凍りついてしまいます。
プロの暗殺者としては、目撃者となるであろうその10歳の少年も当然撃ち殺すべきだったのですが、ダニーは銃の引き金を引くことがどうしてもできずにいました。
時間にして1分もなかったでしょうが、ダニーはその隙を突かれて現地の警官に撃たれ負傷してしまい、仲間の援護を受けつつその場を後にすることとなります。
少年を前に冷徹になれない自分に限界を感じ、また少年を殺すことを要求される暗殺稼業に嫌気も差したダニーは、暗殺現場から離脱していく車の中で、今の仕事から足を洗うことを決意するのでした。

それから1年後。
オーストラリアの農場で静かに暮らしていたダニーの元に、1年前の暗殺でコンビを組んでいた相棒ハンターのポラロイド写真が届けられます。
彼はオマーン族の元族長で現在は亡命生活を強いられているシーク・ハルムから仕事の依頼を受けていたものの、途中で任務を放棄して囚われの身になってしまったとのこと。
ポラロイド写真の送り主で、ハンターに仕事を斡旋したエージェントの案内で、ダニーはシーク・ハルムと対面し、ハンターを釈放することと引き換えに、ハンターが途中放棄した仕事を遂行するよう命じられます。
その仕事の内容は、シーク・ハルムの3人の息子を殺したSASの隊員達を、殺害を自白する様子をビデオテープに録画した上で事故死に見せかけ殺してしまうこと。
しかも、シーク・ハルムは既に死病を患い余命半年と宣告されており、それまでに決着をつけなければならないとのこと。
成功報酬は600万ドルとのことでしたが、世界最強の特殊部隊とすら言われているSASを相手にするのはあまりにも無謀極まりない仕事と言えました。
ちなみにハンターは、成功報酬に目が眩んで依頼内容も聞かずに仕事を請け負っていたとのこと。
仕事の達成が困難極まりないと判断したダニーは、まずはハンターとの面会を求めた後、彼と共に脱走する道を選びますが、シーク・ハルムの四男であるバクハイトによってその意図を頓挫させられてしまいます。
イヤでも仕事を引き受けざるをえなくなったダニーは、成功報酬600万ドルを山分けすることを条件にしてかつての仕事仲間達を集め、シーク・ハルムの息子達を殺したSAS隊員の割り出しと殺害方法について検討することとなるのですが……。

映画「キラー・エリート」は、とにかく最初から最後までひたすら暗殺の話をメインに進行していきます。
冒頭のシーンからそうでしたし、SASのメンバーを事故死に見せかけて殺していく過程も暗殺で、さらにはラストでもやっぱり暗殺が発生しています。
3人の息子を殺したとされるSASメンバーは、だいたい以下のような手順で殺されていきます。

1人目:ハリス
ハリスの自宅にある風呂のタイルと同じ素材のハンマーを用意し、風呂で足を滑らせ転んだショックで首の骨を折るか後頭部を強打したかのように見せかけて殺害。

2人目:クレッグ
事前に低体温の薬を飲ませ、SASの雪山での訓練中に遭難したかのように見せかけて殺害。

3人目:マッケラン
タンクローリーを遠隔操作できるよう細工し、外出していたマッケランの車の前で暴走させ正面衝突事故を演出して殺害。

こういう手法をよく考えつくよなぁ、と感心しながら見ていましたが、当然SAS側もただ指をくわえて事態を傍観していたわけではありません。
ダニー達の仕事は、比較的初期の情報収集が行われていた段階で、映画の原作小説の名でもある「フェザーメン」という名の組織にある程度の情報がもたらされていました。
「フェザーメン」とは、退役した元SAS隊員を中心に構成される、現SAS隊員を過去に関わった組織や人間の報復やテロなどから守ることを目的に作られた秘密結社です。
この「フェザーメン」を構成するメンバーのひとりであるスパイク・ローガンが、ダニー達の仕事の前に立ちはだかることになります。
「現」ではなく「元」ではあってもSAS隊員としての技能を持っていることは間違いないわけで、だからこそ「世界最強の特殊部隊 VS 世界最高の暗殺者」という映画のキャッチフレーズが生きてくるわけですね。
作中で繰り広げられるアクションシーンは、さすがハリウッド映画のアクションスターであるジェイソン・ステイサムならではのものがありました。

作中のダニーの言動を見ていると、彼は殺しを遂行するに際しても、一定の美学なり矜持なりを律儀に守っている感が多々ありましたね。
冒頭の少年を見て殺害を躊躇したこともそうですし、また1人目のハリスを暗殺するに際しては、「ハリスの愛人は既婚者なのだから2人共殺して旦那に罪を着せよう」という仲間の意見を「関係のない人間を巻き込むな」と却下しています。
そんな美学や矜持を持つダニーにとって、暗殺者という稼業は技術的にはともかく、心情的には必ずしも向いたものではなかったでしょうね。
暗殺稼業において殺しを躊躇するなど論外もいいところでしょうし、利用できるものは何でも利用しなければ逆に自分達の方がやられかねないのですから。
ダニーが暗殺者としての自分に限界を感じたのも、その点では当然のことだったといえるのではないでしょうか。

暗殺話がメインということもあり、全体的に話がやや暗い感がありますが、ジェイソン・ステイサムのアクションシーンが観たいという方にはオススメの映画と言えるでしょう。


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