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銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察5

「亡命編」におけるヴァンフリート星域会戦についての最後の考察は、いよいよそのグランドフィナーレを極彩色かつ悪趣味な形で派手に飾り立てることとなる、エーリッヒ・ヴァレンシュタインが吐き散らしまくっていた愚劣極まりない罵倒内容について検証していきたいと思います。
これまでの考察で検証してきたような自身の問題に全く気づけない、もしくは知っていながらその事実を直視することなく、「全て他人が悪い」という自己正当化と責任転嫁ばかりに終始する、能力的にも人格的にも「多大」などという程度の言葉ではとても表現できないほどに問題がありまくるヴァレンシュタインは、もう理屈もへったくれもない論理でもって周囲の人間全てを罵倒しまくった挙句、ついにはそれこそ自身の立場どころか生命すらも危うくしかねない致命的な発言までも繰り出してしまうことになります。
こんなキチガイをわざわざ重用しなければならないとは、それほどまでに「亡命編」における同盟という国家は低能かつ善良すぎるお人好し集団なのかと、思わず嘆かずにはいられませんでしたね(苦笑)。
さて、前置きはこのくらいにして、検証を始めていくことに致しましょう。
なお、「亡命編」のストーリーおよび過去の考察については以下のリンク先を参照↓

亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
http://ncode.syosetu.com/n5722ba/
銀英伝2次創作「亡命編」におけるエーリッヒ・ヴァレンシュタイン考察
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-570.html(その1)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-571.html(その2)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-577.html(その3)
http://www.tanautsu.net/blog/archives/weblog-entry-585.html(その4)

「自己正当化&責任転嫁」という自身の欲望を満たすべく、ヴァレンシュタインが最初に選んだ口撃のターゲットはヤンでした。
ヴァレンシュタインはヤンに対し、ビュコック艦隊の来援が「自分の予想より一時間遅かった」などという理由でもってヤンを詰問し始めたのです。
前回の考察でも検証したように、このヴァレンシュタインの言い分自体に全く正当性がないのですが、そのことに気づかずよほどのハイテンションにでもなっているのか、ヴァレンシュタインは更なる不可解な言いがかりを披露し始めます↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/17/
> ヴァレンシュタインが薄く笑った。
> 「なるほど、ではヤン中佐の独断ですか……」
> 「馬鹿な事を言うな! ヴァレンシュタイン少佐! 一体何が気に入らないんだ。戦争は勝ったんだ、一時間の遅延など目くじらを立てるほどのことでもないだろう」
>
> 俺の叱責にもヴァレンシュタインは笑みを消さなかった。
> 「勝ったと喜べる気分じゃないんですよ、バグダッシュ少佐。
エル・ファシルでも一度有りましたね、中佐。あの時も中佐は味方を見殺しにした
> 今度はエル・ファシルか、何故そんなに絡む? 一体何が気に入らないんだ……。
>
> 「何を言っている、あれは
リンチ少将達がヤン中佐に民間人を押し付けて逃げたんだ。見殺しにされたのはヤン中佐のほうだろう」
> 俺はヤン中佐を弁護しながら横目で中佐を見た。中佐の身体が微かに震えている。怒り? それとも恐怖?
>
> 「バグダッシュ少佐、
ヤン中佐は知っていましたよ、リンチ少将が自分達を置き去りにして逃げることをね。その上で彼らを利用したんです。リンチ少将のした事とヤン中佐のした事にどれだけの違いがあるんです。五十歩百歩でしょう

こんな阿呆な形での活用しかされないなんて、私はヴァレンシュタインが持っているとされる「原作知識」とやらに心から同情せざるをえないですね(T_T)。
エル・ファシル脱出時におけるリンチは、本来自分が率先して守らなければならない民間人とヤンを見捨てたばかりか、自身の任務も放擲して逃走を行ったわけですよね。
そういうことをやらかした上司を、見捨てられた側のヤンが守ってやらなければならない理由や法的根拠が一体どこにあるというのでしょうか?
しかも民間人脱出のための準備に忙殺されていたであろうヤンは、リンチに直接諫言を行える場にもいなかったわけですし。
リンチはリンチで、まさか民間人とヤンを見捨てることを当のヤンに懇切丁寧に教えてやるわけもないのですから、この件に関してヤンは全くのノータッチということになります。
となればヤンは、リンチが見捨てた民間人および自分の生命を助けるために奔走せざるをえなかったでしょうし、そのためにいちいち手段など問うてはいられなかったでしょう。
しかも、リンチがヤンに与えた最後の命令は「民間人脱出計画の立案と実行」なのですから、実はヤンはリンチの命令にすらも全く背いていないことになります。
自身の任務を放棄し敵前逃亡したリンチと、上司の命令を最後まで忠実に守って実行したヤン。
両者の行動には、誰が見ても明々白々でしかない絶対的かつ圧倒的な格差があるとしか思えないのですけどねぇ。

そしてさらに笑止なのは、リンチとヤンのやっていることが同じだと断罪する他ならぬヴァレンシュタイン自身がもしヤンと同じ立場に立たされた場合、確実にヤンと同じことをするであろうということです。
何故なら、リンチの敵前逃亡によって危機に晒されたのは民間人だけでなく、ヤン自身も同じだったからです。
ヤンが民間人脱出をやってのけたのは、もちろん民間人保護のためでもあったでしょうが、同時に自分自身を助けるためでもあったのです。
そしてヴァレンシュタイン自身もまた、自分の生命を守り生き残るために、原作の流れを変えてラインハルトを殺そうとすらしたわけでしょう。
エル・ファシルにおけるヤンの行為と同じなのは、リンチの敵前逃亡などではなく、ヴァンフリート星域会戦におけるヴァレンシュタイン自身の選択なのです。
それから考えれば、もしエル・ファシルの脱出におけるヤンの立場にヴァレンシュタインがあった場合、彼がヤンと全く同じ行動を取ってリンチを見捨てるであろうことは確実なわけです。
またヴァレンシュタインの性格から言っても、自分を見捨てて危機に晒すような上司に対して何の報復もしないとは到底考えられません。
リンチを見捨てるどころか、むしろ嬉々として帝国軍に捕まるような取り計らいをすらするでしょうね、ヴァレンシュタインならば(笑)。
実際、この先のストーリーでも、ロボスとフォークをその地位から叩き出すような行為をヴァレンシュタインは平気で行っているのですから。
もちろん、「自分が生き残ること」を至上命題とするヴァレンシュタインにとって、そういった行為は無条件に正しいとされる行為なのでしょう。
しかしそれならば、他ならぬ自分自身の行動原理と照らし合わせても妥当としか言いようのないヤンの行為について、何故ヴァレンシュタインがそこまで罵り倒すのか、およそ理解不能と言わざるをえないのですけど。
それって、普通に考えたら「自分だけを特別扱いするダブルスタンダード」としか評されないのではないですかね?

さて、ヴァレンシュタイン個人の被害妄想に立脚した私怨に満ちた罵倒に対し、しかしヤンはいっそ紳士的とすら評しても良いくらい律儀な弁明を行います。
ビュコックにヴァンフリート4=2への転進するよう進言はしたが、他の参謀に反対され意見を通せず、それ故に1時間はロスしたであろうと。
状況から言っても、ヴァレンシュタインが持つ原作知識から見ても充分に起こりえる話であり、何よりも前回の考察で述べたように当時の2人の関係とヤンの性格を読み間違えたヴァレンシュタインにこそ最大の問題と責任があったことを鑑みれば、すくなくともヤン「だけ」に全面的な非があると責めるのは酷というものでしょう。
しかし、その事実を突きつけられてもなお、ヴァレンシュタインは全く納得しようとしません。
それもそのはずで、そんなことを認めてしまったら、ヴァレンシュタインが最大の目的としている「自己正当化&責任転嫁」の欲望が達成できないことになってしまうではありませんか(苦笑)。
何が何でも「自分に問題がある」と認めるわけにはいかない、他人に責任をなすりつけ罵りまくりたい。
そんな風に懊悩するヴァレンシュタインの様子を根本的に勘違いしたバグダッシュから、話の流れとは全く関係のない「救いの手」が差し伸べられました。
バグダッシュは、ヴァレンシュタインを帝国に帰すわけにはいかないから前線勤務を命じたという事情をヴァレンシュタインに話したのですね。
ところが何を血迷ったのか、ヴァレンシュタインは自分以外の人間には全く理解できない理論を駆使して周囲の人間全てを罵倒し始めた挙句、ついには致命的な発言まで繰り出してしまったのです↓

http://ncode.syosetu.com/n5722ba/17/
> 「よくもそんな愚劣な事を考えたものだ。自分達が何をしたのか、まるで分かっていない」
> 「少佐……」
> ヴァレンシュタインの口調が変わった。口調だけではない、表情も変わった。さっきまで有った冷笑は無い、有るのは侮蔑と憎悪だけだ。その変化に皆が息を呑んだ。
>
> 「私はヴァンフリート4=2へ行きたくなかった。行けばあの男と戦う事になる。だから行きたくなかった」
> 「あの男?」
> 恐る恐るといった感じのミハマ中尉の問いかけにヴァレンシュタインは黙って頷いた。
>
> 「
ラインハルト・フォン・ミューゼル准将、戦争の天才、覇王の才を持つ男……。門閥貴族を憎み、帝国を変える事が出来る男です。私の望みは彼と共に帝国を変える事だった
>

(中略)
>
>
「第五艦隊の来援が一時間遅れた……。あの一時間が有ればグリンメルスハウゼン艦隊を殲滅できた、逃げ場を失ったラインハルトを捕殺できたはずだった」
> ヴァレンシュタインは呻くように言って天を仰いだ。両手は強く握り締められている。
>
> 「最悪の結果ですよ、ラインハルト・フォン・ミューゼルは脱出しジークフリード・キルヒアイスは戦死した。ラインハルトは絶対私を許さない」
> ジークフリード・キルヒアイス? その名前に不審を感じたのは俺だけではなかった。他の二人も訝しそうな表情をしている。俺達の様子に気付いたのだろう、ヴァレンシュタインが冷笑を浮かべながら話し始めた。
>

(中略)
>
> 「
貴官らの愚劣さによって私は地獄に落とされた。唯一掴んだ蜘蛛の糸もそこに居るヤン中佐が断ち切った。貴官らは私の死刑執行命令書にサインをしたわけです。これがヴァンフリート星域の会戦の真実ですよ。ハイネセンに戻ったらシトレ本部長に伝えて下さい、ヴァレンシュタインを地獄に叩き落したと」
> 冷笑と諦観、相容れないはずの二つが入り混じった不思議な口調だった。

……よくもまあ、ここまで自爆同然の発言をやらかして平然としていられるものだなぁと、もう呆れるのを通り越していっそ絶賛すらしてやりたくなってしまいましたね。
実はここでヴァレンシュタインは、自身の未来どころか生命すらをも破滅に追いやりかねない致命的な発言を2つもやらかしているのです。
ひとつは、このタイミングでラインハルトの情報および自分の真の戦略目的を公言してしまったこと。
そもそもこの時点まで、ラインハルトに関する軍事的才能などについての詳細な情報は、同盟国内の誰ひとりとして知る機会すら全くありませんでした。
当然、その将来的な脅威や来るべき未来図などは、ヴァレンシュタイン以外に、ヴァンフリート星域会戦当時における「亡命編」の世界で知っている者などいるはずがありません。
そういった人物を捕殺することがヴァレンシュタインの真の戦略目的だったというのであれば、それは会戦前にヴァレンシュタイン自ら同盟軍首脳部に対し情報を提供し、その殲滅を最優先するように周知徹底させなければならないことだったはずです。
存在すら知らない人間の殲滅なんてできるわけもないのですから。
ところがヴァレンシュタインは、自分が当然やるべき責務を怠ったのですから、これでは失敗するのが当たり前で、むしろ成功などする方が逆に奇跡の類なのです。
そしてここが重要なのですが、ヴァレンシュタインがそのような公言を行ったことにより、ヴァレンシュタインが同盟軍に対して本来提供すべき情報を故意に隠蔽していたという事実を、当の同盟軍側が知ることとなってしまったのです。
一般企業でさえ、上層部にほうれんそう(報告・連絡・相談)を怠って不祥事を招いた人間は、相応の責任を問われる事態に充分なりえるのです。
ましてや、これが軍であればなおのこと、重罪に問われても文句は言えないはずです。
この時点でヴァレンシュタインは、情報を隠蔽され不確実な軍事行動を強いられた同盟軍から、何らかの罪に問われるであろうことが【本来ならば】確実だったわけです。

そして、より致命的なふたつめは、そのラインハルトに仕えることが自分の望みであると自分から公言してしまったこと。
本来考えるまでもないことなのですが、このヴァレンシュタインの発言は「自分が帝国のスパイである」と自分から公言しているも同然です。
ラインハルトの下につこうとするヴァレンシュタインが、ラインハルトに対して同盟について自分が得た経験と知識を提供しないわけがないのですから。
ヴァレンシュタインは「俺がブラウンシュヴァイク公などに仕えるわけがないだろう!」と怒り狂っていますが、同盟側にしてみれば、情報提供する相手がブラウンシュヴァイク公だろうがラインハルトだろうが「帝国に同盟の内部情報が持ち去られてしまう」という点では何も変わりません。
元々スパイ疑惑がかけられ監視されていたヴァレンシュタインは、これで晴れて「帝国のスパイ」としての地位を自ら確立することとなってしまうわけです。
こちらは同盟側にとっては「現時点ではまず真偽を確認するところから始めなければならない未確定なラインハルト関連情報」の隠蔽問題よりもはるかに切実な事件となりえますので、【本来ならば】ヴァレンシュタインは、この言質を元に逮捕拘禁されて軍法会議にかけられ、最悪銃殺刑に処されたとしても文句は言えないのです。
何しろ同盟側から見れば、誰からも強制されていないのに「自分はスパイになるのが望みである」と当の本人が堂々と公言しているも同然なわけなのですから。
ヴァンフリート星域会戦を戦勝に導いた功績など全部帳消しになるどころか、自身の立場や生命すらも危うくなりかねない失態を、ヴァレンシュタインは【本来ならば】演じていたことになるわけです。

では何故、【本来ならば】罪に問われるはずだったヴァレンシュタインが全くそうなることなく、順当に二階級段階昇進などをしているのか?
もちろん、「ヴァレンシュタインが密かに暗躍してそういう事態を未然に防いだ」などということは全くなく、単に同盟軍上層部がヴァレンシュタインの発言の意味すらも全く理解しえなかったほどの「常識外れのバカ」かつ「人を疑うことすら知らないレベルの重度のお人好し」だった、という以外の結論など出ようはずもありません。
何しろ、一連のヴァレンシュタインの言動は報告書として上げられシトレやキャゼルヌもきちんと検分している(19話)のに、それでもヴァレンシュタインに嫌疑をかけることすら全く思いもよらないのですから。
彼らは一体何のためにヴァレンシュタインを監視していたというのでしょうか?
別の意味で「国家」や「軍隊」の体を為していませんし、原作「銀英伝」の自由惑星同盟だって、いくら何でもここまで酷くはなかっただろうにと思えてならなかったのですけどね(爆)。
たかだかヴァレンシュタインごときのキチガイな言動を正当化する【だけ】のためなどに、ここまで同盟軍および原作主要登場人物達は徹底的に貶められなければならないのでしょうかねぇ(-_-;;)。

ヴァレンシュタインが同盟軍に入らなければ。
ヴァレンシュタインが同盟軍内で目立つような言動を披露などしなければ。
ヴァンフリート4=2の補給基地赴任を命じられた時点でヴァレンシュタインがラインハルトの情報を同盟軍に公表し殲滅を促していれば。
そして何よりも、原作知識を過信せずに正しく使いこなしていれば。
ヴァレンシュタインがラインハルトと「望まない直接対決」を強いられる羽目になり、ヴァンフリート星域会戦でラインハルトを取り逃がすまでに至ったのは、そのほとんどがヴァレンシュタイン自身の責任に帰する問題以外の何物でもありません。
これこそが、ヴァレンシュタインがひたすら目を背け続けた、ヴァンフリート星域会戦の【本当の】真実なのですよ(苦笑)。
屁理屈の類にすらも全くなっていない愚劣で非現実的な「迷推理」ばかり披露し空回りを続けてでも他人に八つ当たりしまくり、自己正当化と責任転嫁に汲々としてばかりいる、人並みの羞恥心すらもない思い上がりと厚顔無恥を地で行くヴァレンシュタインには、おそらく永遠に理解できないであろうことなのでしょうけどね。

さて、これで「亡命編」におけるヴァンフリート星域会戦についての考察はとりあえず終了ですが、「亡命編」のストーリーはこれ以降もまだまだ続きます。
当然、「亡命編」が完結するか中途放棄されるまで、ヴァレンシュタインの笑える珍道中も続くことになるわけですが、次回の考察では少し幕間的な話をしてみたいと思います。


コメント一覧

S.K (04/09 20:44) 編集・削除

>亡命編 銀河英雄伝説~新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)

とりあえず視点の人物および地の文の人称を一章のうちからコロコロ変えるのを止めてもらいたいですね。
読み辛いだけじゃなく「誰が誰に何を思っているのか」が非常に判り難い字面になっていないでしょうか。

>ヴァレンシュタイン
何故彼は目的は「~に仕えたい」「~に身を寄せたい」と低姿勢なのに「何故~しないのだ」「何故~な事になるのだ」と事態の推移について高圧的かつ結果として初期の目的を変節させてしまうのでしょう。
初期の目的に対してよくせき不誠実なんかもしくは頭が悪いように見えてしまいます。

帝国にいて彼の立場で「ラインハルトに仕えたい」と真剣に考え、かつ「『読者』として歴史を俯瞰している人物の端末である」設定ならば、本流も亡命編も最良の解答は「オーベルシュタインに取って代わる」事なんですよね。
正解を知っているので最低限の必要悪だけを行える参謀、というのはラインハルト側の誰にとっても有難い存在になりうる上に、亡命編においては「窮地に立ったのでローエングラム侯爵に頼り代わりに自分の価値を知らしめる」というのは「ラインハルトに仕える」最良最短の理由と進路ではないですか。

とはいえ楽しみではあります、本流の「どこかで間違った」に対して亡命編においてヴァレンシュタインはいったいどこまで「何もかも間違えられる」のか(笑)。

冒険風ライダー(管理人) (04/09 22:23) 編集・削除

>S.Kさん
結局のところヴァレンシュタインは、「自分こそが一番偉い」「自分は常に(反省の必要すらないほど)絶対に正しい」と考えるナルシスト的な人間でしかないんですよね。
その裏返しとして「悪いのは常に他人」という他罰主義に走るわけで。
作中でヴァレンシュタインは「自分はヤンやラインハルトに遠く及ばない存在」などと謙遜的な発言を何度も披露していますが、いざ両者に接すると、表面的な態度でもモノローグでも「上から目線」なスタンスを示してしまっています。
つまり彼は、「自分はヤンやラインハルトに遠く及ばない存在」などとは本当は欠片たりとも全く信奉してなどいなくて、実際のところは「自分こそが両者よりも上位の絶対的な存在である」というのが心の奥底にある「真の本音」なのでしょう。
だからこそ、自分より「格下」であるヤンやラインハルトが、自分に対して少しでも反抗的な(とヴァレンシュタインが勝手に解釈する)様子を示すと、「格下ごときが」と激怒した挙句に感情的な報復に打って出てしまうというわけです。
なので「ラインハルトに仕えたい」というヴァレンシュタインの願望も、心の奥底にある「真の本音」は完全に拒否しており、その矛盾を無理矢理整合させるためにあんな相反した言動に突っ走っているのでしょうね。
そして自制心も羞恥心も全くないために、なおさら感情的な暴走が止まらなくなってしまうわけで(笑)。
ヴァレンシュタインの一見謙虚に見える発言やモノローグは、無意識的な深層心理にある「ナルシスト的な真の本音」を覆い隠すための擬態でしかない、と考えた方が、一連の言動の矛盾を全て説明できるのではないかと思うのですが、どうでしょうか。

ただ、ヴァレンシュタインが狂人かつキチガイなのは常識外れであるにしてもある意味「個性」ではあるのかもしれませんが、そのヴァレンシュタインを持ち上げるために、誰が見ても明々白々な致命的発言にすら気づかないような白痴レベルにまで原作キャラクターを貶めるのはさすがにどうなのかと。
創竜伝や薬師寺シリーズの悪い部分を真似ている以外の何物でもなく、正直、作品的にはヴァレンシュタインの発狂ぶりよりもはるかに深刻な問題であると言わざるをえないですね。
そういう不公正かつ露骨極まりない御都合主義を持ち出せば持ち出すほど、ヴァレンシュタインの「正しさ」も作品の質も、他ならぬ作者氏自身の手によってどんどん貶められていくように思えてならないのですが……。

http://www.tanautsu.net/

浅谷隆 (04/12 19:36) 編集・削除

はじめまして。
わかりやすい考察ありがとうございます。
そういわれるとそうだなというところがたくさんあり、
いろいろ勉強になりました。

さて、ヴァレンシュタインですけど確かに人格的に問題ありすぎるようですが、主人公とみなさなければよいのではないでしょうか。
亡命編の主役はラインハルトであり、ヴァレンシュタインは物語のラスボスであると。
だとしたら、能力といい、性格といい、ちょうどよいのではないかと思います。

それと管理人さんに同意できない点があります。
致命的問題発言に同盟側が気づいていないという指摘ですが、本当は気づいているという可能性はないでしょうか。
ヴァレンシュタインの発言もよく読むとスパイであることを認めたとは思えません。裏切りの意思があると表明したに過ぎないのではないでしょうか。
つまり、同盟側のトップ(シトレとトリューニヒト)は、彼がスパイでないことははっきりしている、同盟を裏切ろうとしてもそんなことはさせない、ある程度有能だから利用する、と考えているのではないでしょうか。
だとしたら原作登場人物を貶めているとまではいえないと思います。(ミハマはオリキャラですし、ワイドボーンは原作でもすぐ戦死したので除外します)

まあ可能性は低いですが、もしヴァレンシュタインが悪役として描かれればこの作品の評価も上がるのではないでしょうか。

yui (04/12 22:07) 編集・削除

はじめまして。一連の考察を楽しく読ませていただきました。
まあ、ヴァレンシュタインについては”良く原作を読み込んで書いているなあ”と思って楽しく本編を読んでいた頃から思ってはいたのですよ、何という小市民的身勝手さに満ちているんだろうと。まあ最初はしょうがねーやとは思っていたんですけどね、実際小市民な前世でしたから。ただまあ銀凡伝の主人公のは最初から最後まで笑えただけにねえ。
亡命篇になってからは……ええ、狂人という表現を見てようやく腑に落ちました。
後、原作キャラがヴァレンシュタインを可哀想がる度になんか違和感を感じていたのですが、亡命篇でヒロイン(になるのだろうおそらく)がヴァレンシュタインを可哀想がって泣き出した時にこれじゃない感がMAXになりました。理屈ではなくあくまで感覚的な物ではありますがこれは絶対に違うと。

冒険風ライダー(管理人) (04/12 22:50) 編集・削除

>浅谷隆さん
>yuiさん
こちらこそはじめまして。
賛否数多ある感想や批評の中でも、うちのブログのそれはかなり異端かつ特殊な部類に入るのではないかと思うのですが(^^;;)、ともあれそのような考察をお読み頂きありがとうございますm(__)m。

>浅谷隆さん
> さて、ヴァレンシュタインですけど確かに人格的に問題ありすぎるようですが、主人公とみなさなければよいのではないでしょうか。
> 亡命編の主役はラインハルトであり、ヴァレンシュタインは物語のラスボスであると。

しかし「本編」のあの顛末を見ても、作者氏がそんなことを考えているようにはとても見えないのですが。
ヴァレンシュタインの得手勝手ぶりが寛大すぎるほどに免罪されている点などは、むしろ「本編」よりもさらに悪化していますし。
元来「亡命者」であるヴァレンシュタインの立場は、たとえば「士官学校卒ではない叩き上げであるために出世できない【原作の】ビュコック」などと比較してさえもはるかに悪いはずなのですけどね。
シェーンコップみたいに「同盟国内で育った」というわけでもないのですからなおのこと。
ヴァンフリート4=2の補給基地へ赴任する際も、本来ならば要求すら認められず身ひとつで赴任を強要されてもおかしくなく、むしろそれこそが当然の流れですらあるはずなのに、実際には地位に見合わないほど桁外れなまでに優遇されていますし、やはり相当なまでの「神の介入」「主人公補正」がかかっていると見るべきなのではないかと。

> 致命的問題発言に同盟側が気づいていないという指摘ですが、本当は気づいているという可能性はないでしょうか。
> ヴァレンシュタインの発言もよく読むとスパイであることを認めたとは思えません。裏切りの意思があると表明したに過ぎないのではないでしょうか。

いや、「裏切りの意思があると表明した」という時点で、同盟軍としてはヴァレンシュタインを処断しないとマズいのではありませんか?
そもそも、ヴァレンシュタインがラインハルトの元へと下った時点で、同盟軍および同盟内における諸々の情報全ても一緒に提供されることは最初から目に見えています。
10話でシトレはまさにそういう事態が発生することを懸念していたのですし、しかもヴァレンシュタインは「他人に強要されて」ではなく「自分の意思で」それを行うつもりであったことを告白してしまったわけです。
ヴァレンシュタインの望み通りになれば、懸念通りに自分達の情報を持ち逃げされることが確実である以上、ヴァレンシュタインの主観的にはともかく、被害者となるであろう同盟側にとって「ヴァレンシュタインはスパイである」という疑惑は確定したも同然となるわけです。
同盟側がヴァレンシュタインの発言をどのように受け止めるのか、という問題ですね。

また、会戦後にラインハルトの情報を公表した件については、真偽の確認と同時に「何故そのような重要な情報を隠していた!」と問い詰めなければならない問題です。
すくなくとも事情聴取をきちんと行って洗い浚い情報を吐かせておく必要性が同盟側には確実にあります。
今後またヴァレンシュタインの情報隠蔽で勝機を逃がすようなことがあってはたまったものではないのですから。
原作「銀英伝」3巻で「魔術師」としての名声を確立してしかも大将の地位にすらあったヤンを相手に、非公式とはいえ査問会まで開催できた同盟に、ヴァレンシュタインを問い詰められない理由なんて本来ないはずなのですけどね。

> つまり、同盟側のトップ(シトレとトリューニヒト)は、彼がスパイでないことははっきりしている、同盟を裏切ろうとしてもそんなことはさせない、ある程度有能だから利用する、と考えているのではないでしょうか。

もしヴァレンシュタインが「他人に強要されてイヤイヤ同盟を裏切らざるをえない」という境遇だったのであれば、まだ同盟側としては「ヴァレンシュタインを庇護する&恩を売る」という形で、打算的な関係くらいならあるいは構築することも可能だったかもしれません。
しかし、「自分の意思で裏切る気満々な奴」ではそういうことすら全くできないのですから、同盟側はむしろ一刻も早くヴァレンシュタインを処断しなければならなかった、ということになるのです。
スパイというのは何も「敵に味方の情報を渡す」仕事のことだけを指すのではなく、国内で情報工作や破壊工作活動を行ったりする行為も仕事のうちに入るのですしね。
ヴァレンシュタインが表面大人しくしているフリをして、実は裏で何らかのスパイ工作を行っていないと、どうして同盟側は無条件に信じることが出来るのでしょうか?
監視役であるミハマ・サアヤやバグダッシュでさえ、自分でも気づいていないだけで実は出し抜かれているのかもしれないのですし、他の人間がそのように疑ってはならない理由もありません。
あるいは、重要な局面でわざと敵に有利になるような進言を行って戦況を不利にしたり、それこそ戦闘の最中に敵に情報を送るなどという利敵行為の類をやらかさないとは(ヴァレンシュタイン自身が自分を説得するケース以外では)誰も保証しえないでしょう。
自分の意思で同盟を裏切る気満々な態度を表明したヴァレンシュタインを「利用価値がある」などとして生かしておく行為自体が、すくなくとも近代国家における政府や軍隊のあり方から見ればあまりにも異常なのです。
どんな有能な人間であっても、というより、むしろ有能な人間【と評価するからこそ】、同盟を裏切る意思を自分から表明したヴァレンシュタインは【同盟側にとって】現在および将来的な【何らかの】脅威となる前に処断しなければならない人間である、ということになるわけです。
そういう常識的な懸念に誰一人として気づきえないほどに、シトレ・ヤン・キャゼルヌ・バグダッシュ、および彼らに率いられた同盟軍は無能として貶められなければならないのか、という話です。

>yuiさん
> まあ、ヴァレンシュタインについては”良く原作を読み込んで書いているなあ”と思って楽しく本編を読んでいた頃から思ってはいたのですよ、何という小市民的身勝手さに満ちているんだろうと。まあ最初はしょうがねーやとは思っていたんですけどね、実際小市民な前世でしたから。

私も最初は全くそんなパターンでしたね。
ヴァレンシュタインは好き勝手にやり過ぎ&自分と他人でダブルスタンダード過ぎるけど、本編、特に原作考察はよく読み込んで考えられているし一読の価値があると。
ヴァレンシュタイン個人の性格がイッちゃっていたとしても、原作考察の面白さはそれとは別に評価するべきだ、とも考えていましたし。
ところが亡命編になってから精緻な原作考察がなくなった上に、ヴァレンシュタインの欠点および原作知識と全く無関係の御都合主義がさらに前面に出るようになってしまい、特にヴァンフリート星域会戦以降はヴァレンシュタインの独白を読むたびにウンザリするようになってしまいました。
そんなこんなで、もう普通に楽しむことが全然できなくなったので、いっそネタキャラとしてその正当性を徹底的に叩き潰してしまおう、というのが、私が一連の考察を書くようになった最大の動機です。
本格的に調べてみたら「ほとんどお前自身に帰する問題じゃないか」と結論付けられてしまったことに、自分でも笑ってしまいましたが。

> 後、原作キャラがヴァレンシュタインを可哀想がる度になんか違和感を感じていたのですが、亡命篇でヒロイン(になるのだろうおそらく)がヴァレンシュタインを可哀想がって泣き出した時にこれじゃない感がMAXになりました。

ミハマ・サアヤについては次回の考察で少し触れてみようと考えております。
まあ、あちらの感想欄で言われていたものとは少し違うものになりそうですが。

http://www.tanautsu.net/

一読者 (06/04 17:50) 編集・削除

なんだこれ、頭の悪い解釈ばかりしているところだな
もうちょっと考えてから物言えよ(笑)
お前ら批判ばかりしているけどかなり矛盾したこと言いまくって楽しいか?
どういう解釈をしたらそんな考察ができるんだ。
わけのわからない批判を書くのはやめたほうがいいんじゃないかな。
お前らより作者のほうが考えていると思う。
ていうかそんなに批判しているなら自分で書けよ。
いちゃもんばっかり言って何が楽しいんだ?

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