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映画「ミッション:8ミニッツ」感想

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映画「ミッション:8ミニッツ」観に行ってきました。
シカゴユニオン駅行の列車で発生した爆破テロ事件の犯人を、犠牲者が死亡する8分前の意識に潜り込んで探し出すSFサスペンス。

ストーリーは、主人公コルター・スティーヴンスがシカゴユニオン駅行きの列車の中で目覚めるところから始まります。
向かいの席には女性が座っており、自分に対して親しげに話しかけてきます。
しかしスティーヴンスは、自分のことを「ショーン」と呼ぶその女性に全く見覚えがなく、それどころか自分が何故ここにいるのかすらも理解できないのでした。
当人が主張するところによれば、彼はアメリカ軍人としてアフガンに派遣され任務に従事していたはずだったとのこと。
あまりにも意味不明な反応と、自分が置かれている状況が全く理解できず混乱しまくるスティーヴンスを尻目に、通りすがりの通行人は手に持ったコーヒーをこぼしてスティーヴンスの靴にぶっかけ、車掌は切符の確認を行い、そして列車は終点ひとつ手前のグレンブルック駅に到着します。
停車したグレンブルック駅でひとしきり乗降する客達の様子が映し出された後、列車は終点であるシカゴユニオン駅へ向け発車。
その中で混乱極まったスティーヴンスは、列車のトイレに駆け込み鏡を覗き込むのですが、そこに映し出されていたのは何と自分ではなく、これまた見知らぬ男の顔だったのです。
さらに所持していた身分証明書を見ると、そこには自分ではなく「ショーン・フェントレス」「教師」という文字が。
茫然自失状態でトイレから出てきたスティーヴンスを、先ほど向かいの席に座っていた女性が心配して話しかけてきます。
スティーヴンスは女性と口論状態になってしまうのですが、その最中、乗車している列車が対向してきた貨物列車とすれ違います。
その瞬間、全く突然に爆風がスティーヴンスと女性、さらには列車全体に襲い掛かり、火に包まれた列車は貨物列車をも巻き込み、さらには高架橋から脱線し落下してしまうのでした。

しかし大爆発に巻き込まれた次の瞬間、スティーヴンスは暗いコックピットの中で目を覚まします。
立て続けに発生するおかしな事象にスティーヴンスは混乱するばかりですが、コックピットの中にあるスクリーンに女性が表示されます。
彼女は空軍大尉コリーン・グッドウィンと名乗り、列車の状況を確認してきますが、混乱しているスティーヴンスにマトモな返答ができるわけもありません。
仕方なくグッドウィンは状況を説明するのですが、それによれば彼は「包囲された城」と呼ばれる実験施設で、シカゴで午前7時48分に起こった列車爆破テロ事件の犯人を捜す任務が与えられているとのこと。
「包囲された城」では、特殊なソースコードプログラムを駆使して事件の犠牲者となった人間の記憶から8分前の世界を仮想再現し、そこにスティーヴンスを送り込んで事件の犯人を捜させようとしていたのでした。
彼が選ばれたのは、スティーヴンスはシステムを動かしているソースコードと相性が良かったからだとのこと。
何とか自分がやらなければならないことを理解した主人公ですが、しかし自分が何故ここにいるのかについては全く謎のまま。
そして当然のごとく犯人など見つけられていない主人公は、再び「包囲された城」によって爆破事件8分前に飛ばされてしまうのでした。
目覚めた直後に自分に話しかけてくる女性。
コーヒーをこぼして自分の靴にかけてくる通りすがりの通行人。
そして切符を確認してくる車掌。
先ほどと全く同じ光景が繰り返される中、今度は先ほどとは全く別の行動に打って出るスティーヴンス。
8分しかない上に手がかりもないために何度も「爆破に巻き込まれ再ダイブ」を繰り返しながら、スティーヴンスは少しずつ事件の核心に迫っていくのですが……。

映画「ミッション:8ミニッツ」では、事件8分前に飛ばされる描写が何度も繰り返されながらも、「これはタイムトラベルではない」とされています。
主人公が飛ばされるのは、あくまでも「事件の犠牲者(おそらくは「本物の」ショーン・フェントレス)の頭の中に残されていた生涯最後の8分間の記憶だか意識だかを元に構築された仮想空間」であり、現実の世界とは繋がりのない世界であるとの説明が、システム製作者のラトリッジ博士によって行われています。
つまり、「(主人公が)飛ばされた仮想空間」でどんな歴史改変的な行動を起こしたとしても、【飛ばし元の世界】で過去に起こった結果を変えることはできないのです。
実際、物語中盤で主人公は、向かいの席に座っていた女性クリスティーナ・ウォーレンを列車爆発の前にグレンブルック駅で降ろし難を逃れさせるのですが、戻ってきた世界における「クリスティーナ・ウォーレンの死」という過去の結果は不動のままでした。
ただし、主人公が飛ばされるまでの仮想世界の過去は【飛ばし元の世界の過去】と全く同じなので、そこで得られた情報を元に【飛ばし元の世界】で行動すれば【飛ばし元の世界】の未来を変えることが可能なのです。
列車爆破事件を起こした犯人は、列車爆破に続くテロ事件を画策していたため、そこで犯人が分かればテロ事件を未然に防ぎ、【飛ばし元の世界】の犯人を捕まえることもできるという按配です。
ラトリッジ博士も「未来を救えるプログラム」と豪語していましたが、まさにその通りのシステムと言えますね。

また、主人公であるコルター・スティーヴンスは、犯人探索と並行して自分の父親と何とか連絡を取ろうとし、さらに「包囲された城」がどこの所属なのかを突き止めようとします。
ところがその結果判明したのは、自分が列車爆破事件の2ヶ月前にアフガンで戦死していて、父親がその遺族としてTV出演するという驚愕の事実だったのです。
「飛ばし元の世界」に戻ったスティーヴンスがグッドウィンを問い詰めると、彼の本当の肉体は既に脳死状態で生命維持装置に繋がれており、ただ精神だけが「包囲された城」に投影されているだけの存在になっているとのこと。
物語終盤で彼の肉体が映し出されるのですが、下半身がなく上半身だけコードに繋がれて不気味に動いている状態でした。
もう生き返れる余地もないと知った時のスティーヴンスの絶望ぶりは如何ばかりだったことでしょうか。
さらにシステムの製作者たるラトリッジ博士も、成功すれば自分の功績になるわけですから、ここぞとばかりに何度もスティーヴンスを8分前の世界へのダイブを強制する始末です。
死後までこき使われ続けるスティーヴンスの苦痛と屈辱は想像を絶するものがあったでしょうね。
ついにスティーヴンスは「ミッションを成功したら俺の生命維持装置を切ってくれ」と主張するところまで心理的に追い詰められてしまいます。
結局彼は犯人を突き止めることに成功し、名前と犯人のクルマの車種とナンバーを入手することに成功するのですが、アレまでに一体何回ダイブしていたのやら。
挙句にラトリッジ博士は、実験の成功を受けてスティーヴンスとの約束を反故にし、記憶を消去することでシステムの再利用に活用しようとする始末ですし、あの博士もなかなかの外道っぷりを発揮していますね(苦笑)。

映画「ミッション:8ミニッツ」は、その世界観を理解するのに多少頭を使う必要が出てくる作品と言えます。
序盤でラトリッジ博士がシステムについて行っていた説明を一部引っくり返した感のあるラストも、結構考えさせられるものがありましたし。
SFやサスペンス系の作品が好きという方には文句なしにオススメの映画と言えるのではないかと。


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