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映画「アンダルシア 女神の報復」感想

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映画「アンダルシア 女神の報復」観に行ってきました。
真保裕一の小説を原作とする前作「アマルフィ 女神の報酬」、テレビドラマ「外交官・黒田康作」シリーズに続く、織田裕二主演のサスペンス作品。
スペインと、フランス・スペインの境目にある小国のアンドラ公国をメイン舞台に、とある邦人の殺人事件の真相を、織田裕二扮する主人公・黒田康作が究明していくストーリーです。
なお、私は「アマルフィ 女神の報酬」は劇場観賞したのですが、「外交官・黒田康作」シリーズの方は全く観ていなかったりします(^^;;)。

物語は、フランスのパリで開催されるG20国際会議への出席を控えていた村上清十郎財務大臣が、何故か裏通りにある場末の飲食店で佇んでいる光景から始まります。
財務大臣は、いかにも汚くて浮浪者が飲食しているような店を見回した後、「何故俺がこんなところで待たされなければならないんだ」と周囲に不満をぶつけて店から出ようとします。
そこへ、何故か店を訪れるアメリカの財務大臣。
アメリカの財務大臣は件の店を昔から懇意にしていたものの、いつの間にか店がなくなっていた事を残念に思っていたのですが、匿名の電話でこの場所に移転していたと聞かされやってきたのだとか。
「あの匿名の電話はあなたの手によるものなのですか?」とアメリカ財務大臣から尋ねられた村上財務大臣は、訳が分からなかったものの周囲の合図でとりあえず「YES」と返答し、上機嫌になっているアメリカ財務大臣に対し、今後行われる国際会議についての根回し交渉を行うことになります。
実はこの両者の鉢合わせは、今作の主人公である外交官・黒田康作によって演出されたものであり、これで一連のシリーズ作品を全く観ていなくても、黒田康作の有能ぶりが示される構図になっているわけです。
こういうのって、外交の場では意外と重要な要素を持っていますからねぇ。
ちなみにこの序盤の描写、物語終盤でも大きな伏線として生きてくることになります。

フランス・パリで開催されたG20の国際会議では、マネー・ロンダリングについての規制強化が議題として挙げられ、日本国代表の村上財務大臣は規制強化を各国に提言します。
しかし、主にヨーロッパ諸国の反対によって交渉は難航を極める状況に。
そんな様子を、財務大臣の警護任務に従事しながら様子見している黒田康作の下に、上司である安藤庸介から、アンドラ公国で邦人の殺人事件が発生したので調査に向かって欲しいとの連絡が入ってきます。
財務大臣の次の演説まで間があることもあり、黒田康作は早速アンドラ公国へと向かうことになります。
そこで黒田康作は、ビクトル銀行の行員で事件の第一発見者でもある新藤結花と、黒田康作に先行してアンドラ公国で新藤結花に対する事情聴取を行っていたインターポール捜査官・神足誠と出会います。
第一発見者の新藤結花は、明らかに事件の証拠を隠滅していると思しき描写が序盤で展開されており、また事情聴取にも当たり障りのないことを発言するのみで、いかにも怪しげな雰囲気が漂っています。
一方の神足誠も、黒田康作と出会う直前に上司らしき人物から電話で「事件を穏便に済ませろ、汚名を返上して日本に帰るチャンスだ」的な説得を受けており、こちらはこちらで腹に一物あり気な感じです。
現場検証から、新藤結花の発言と矛盾する不審な点を発見した黒田康作は、新藤結花の自宅を密かにマークするのですが、そこで偶然、新藤結花が何者かに襲撃されている光景を目撃します。
全く別の理由から新藤結花を見張っていた神足誠と共に、襲撃者から新藤結花を守ることに成功する黒田康作は、新藤結花を保護すべく、アンドラ公国から一番近いバルセロナの日本領事館へと向かいます。
しかし、そこでも新藤結花は更なる襲撃を受けることになり……。

前作「アマルフィ 女神の報酬」もそうだったのですけど、今作「アンダルシア 女神の報復」もまた、タイトルで派手に銘打っている割には肝心要のアンダルシアの出番が少ないですね。
作中で占める舞台の割合は序盤の大半と終盤に登場するアンドラ公国、中盤の舞台となるバルセロナで既に3分の2近くが占められていますし、プロローグとエピローグではフランスのパリが出てくるわけですから、スペイン南部のアンダルシア州は全体的に見れば3分の1以下の割合しか占めていないわけです。
しかも真の最終決着の地も、実はアンダルシアではなくアンドラ公国だったりしますし。
前作のアマルフィも結局最終決着の地ではありませんでしたし、このシリーズの映画のタイトルって一体何を基準に命名されているのでしょうか?

「アンダルシア 女神の報復」では、主演の織田裕二もさることながら、脇役達もなかなか豪華なメンバーを取り揃えていますね。
今作のヒロイン役である新藤結花を演じている黒木メイサは、映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」でもヒロインである森雪を演じていますし、神足誠役の伊藤英明は「海猿」シリーズで主人公として活躍しています。
以前観賞したことのある映画の主演クラスともなれば、元来俳優に疎い私でもさすがに名前を覚えざるをえないわけで、「なかなか豪華な俳優さんを揃えたなぁ」とこの辺は素直に感心したところです。
ただ、前作「アマルフィ 女神の報酬」でいかにも「駆け出しの新人」的な言動に終始していた、戸田恵梨香扮する安達香苗役の出番が少なかったのは少々意外ではありました。
予告編では冒頭でご機嫌に黒田康作に話しかけるシーンが映し出されていただけに出番も多いのではないかと思っていたのですが、いざフタを開けてみると彼女の出番はバルセロナが舞台となっている物語中盤のみで、しかもどちらかと言えばチョイ役的な役柄です。
「アマルフィ 女神の報酬」で黒田康作としばしば掛け合い漫才をやっていた場面が印象に残っていただけに、今作でもそれを観られるかと期待していたのですけどね。

あと今作で一番驚いたのは、主演の織田裕二に接吻シーンがあったことですね。
というのも、私は映画「ホワイトアウト」以来、織田裕二主演の映画作品は「駄作な邦画群の中でも数少ない例外」として、邦画の評価が全面的に見直される以前から積極的に観賞しているのですが、その中では男女の関係を匂わせる描写はあっても、実際に抱き合ったり接吻したりするシーンというのは皆無だったんですよね。
織田裕二は恋愛絡みの演技が苦手とか本人がやりたがらないとかいった噂話を耳にしてもいて、「ああ、だからその手のシーンは皆無なのか」とひとりで勝手に納得してもいたのですが、それだけに今回のシーンには驚きを禁じえなかったというわけです。
まあ、件の接吻シーンはフラメンコ踊りも交えていかにもラブシーンだと言わんばかりの演出をしていたものの、結末まで見るとそんな要素は全くなかったことが分かるという、何とも奇妙なシロモノではあったのですが。

サスペンス的なストーリー部分は、ラストの大どんでん返しをハイライトとして、個人的にはなかなか良く出来ていた部類に入るのではないかと。
アクションシーンの方は、本場ハリウッドなどに比べると全体的にショボい印象が否めませんが、まあそれがメインの作品ではありませんしね。
出演している俳優さんないしシリーズ作品いずれかのファンの方ならば、観てまず損はしない作品だと言えるでしょう。


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