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2013年映画観賞総括

2013年も、残すところあと僅かとなりました。
まあ個人的には、諸般の都合であまりブログを含めたタナウツ関連に集中できなかった年ではあったのですが(^^;;)。
2014年はまた以前のペースを取り戻していきたいと考えております。

ところで、映画関連の記事も6月で止まってしまった形になっているのですが、映画観賞自体はその後も問題なく続けていて、今年の映画館での映画観賞本数は85本に達していたりします。
前年の97本に比べると12本のマイナスとなっており、残念ながら年間新作映画観賞本数の4年連続最多記録更新とはならなかったですね(T_T)。
まあそれでも、2012年に次ぐ映画観賞本数ではあるのですが。
2013年の新作映画観賞作品は以下の通りとなっております(左の連番は新作映画の観賞順)↓

 1.ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝(3D版)
 2.96時間/リベンジ
 3.LOOPER/ルーパー
 4.テッド
 5.東京家族
 6.ストロベリーナイト
 7.ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
 8.アウトロー
 9.ムーンライズ・キングダム
10.ゴーストライダー2
11.恋する歯車
12.脳男
13.王になった男
14.ダイ・ハード/ラスト・デイ
15.レッド・ライト
16.ゼロ・ダーク・サーティ
17.遺体 明日への十日間
18.草原の椅子
19.フライト
20.オズ はじまりの戦い
21.プラチナデータ
22.ひまわりと子犬の7日間
23.クラウド アトラス
24.ジャックと天空の巨人(3D版)
25.だいじょうぶ3組
26.相棒シリーズ X DAY
27.ジャンゴ 繋がれざる者
28.世界にひとつのプレイブック
29.ライジング・ドラゴン
30.リンカーン
31.舟を編む
32.アイアンマン3
33.藁の楯/わらのたて
34.ラストスタンド
35.図書館戦争
36.L.A.ギャングストーリー
37.探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点
38.オブリビオン
39.リアル ~完全なる首長竜の日~
40.G.I.ジョー バック2リベンジ(3D版)
41.エンド・オブ・ホワイトハウス
42.華麗なるギャツビー
43.奇跡のリンゴ
44.アフター・アース
45.ワイルド・スピード EURO MISSION
46.風立ちぬ
47.終戦のエンペラー
48.ローン・レンジャー
49.パシフィック・リム
50.ワールド・ウォー Z(3D版)
51.ホワイトハウス・ダウン
52.少年H
53.スター・トレック/イントゥ・ダークネス
54.ガッチャマン
55.マン・オブ・スティール
56.タイムスクープハンター 安土城 最後の1日
57.サイド・エフェクト
58.キャプテンハーロック(3D版)
59.ウルヴァリン:SAMURAI
60.許されざる者
61.エリジウム
62.そして父になる
63.おしん
64.ダイアナ
65.ゴースト・エージェント/R.I.P.D.
66.人類資金
67.グランド・イリュージョン
68.スティーブ・ジョブズ
69.パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々:魔の海
70.2ガンズ
71.清須会議
72.マラヴィータ
73.悪の法則
74.くじけないで
75.REDリターンズ
76.キャプテン・フィリップス
77.かぐや姫の物語
78.47RONIN
79.利休にたずねよ
80.ルパン三世 VS 名探偵コナン THE MOVIE
81.ゼロ・グラビティ(3D版)
82.武士の献立
83.永遠の0(ゼロ)
84.ウォーキング with ダイナソー
85.ハンガー・ゲーム2

観賞映画の内訳は、洋画50本・邦画32本・その他(中国・韓国映画)3本。
昨年と比較すると、邦画の減り方が特に大きな感がありますが、これは今年の邦画でアニメ関係と恋愛物が多く公開されたことによって、それ以外の映画の上映リソースを多大に食ってしまったことが大きかったと言えるでしょう。
実際、今年の邦画の興行収益ランキングを見ても、上位10位の実に半分以上がアニメ映画というありさまですし↓

http://www.cinematoday.jp/page/A0003969?g_clk=topcover
2013年度邦画興収ベスト10
 1.風立ちぬ
 2.ONE PIECE FILM Z ワンピース フィルム ゼット
 3.映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館
 4.名探偵コナン 絶海の探偵
 5.真夏の方程式
 6.映画 謎解きはディナーのあとで
 7.劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ 神速のゲノセクト ミュウツー覚醒
 8.そして父になる
 9.ドラゴンボールZ 神と神
10.清須会議

私の行きつけの映画館だけで見ても、アニメ映画は事前のネットでの予約状況・現地のスクリーンへの入場者数共に、他の映画と比較して客足が目に見えて違っていたりしますからねぇ。
昔と比べて「アニメを見ることに抵抗を感じない大人」および「大人向けのアニメ映画」が増えていることが大きくはあるのでしょうけど。
また映画館側にとっても、低年齢層向けのアニメ映画はPG-12やR指定の映画と違って老若男女問わず幅広い客層をターゲットに出来る上、家族連れで観賞するケースが多く客寄せの効率が良いという大きなメリットがあります。
映画館も客商売である以上、儲けが多く客を引き寄せられる映画を優先的に上映せざるをえないわけですから、今後も当面は客寄せと収益向上に寄与しえるアニメ映画を優先的に多く上映することになるのではないでしょうか。
いち映画ファンとしては少々寂しい限りではあるのですが、これも時代の流れというものなのでしょうかねぇ。

アニメ映画が隆盛を極めた感のある2013年でしたが、来るべき2014年もまた、アニメ映画も含めた良質な映画と数多く巡り合いたいものですね。


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宋朝 (01/11 11:57) 編集・削除

アニメ映画は著名な宮崎監督モノとあとはそのランキングに乗っているのが昔から映画やっている原作もふくめて(10年越え)ばかりなのが正直きついと思います。純粋な新作が宮崎監督だけって将来が…

冒険風ライダー(管理人) (01/12 00:48) 編集・削除

>宋朝さん
そう言われてみると、確かに2013年のアニメ映画の隆盛も「ブランド頼り」的な一面が伺えますね。
まあアニメの場合、実写ドラマ以上にテレビ放映の延長上で映画化される傾向が強いですし、テレビ東京系のアニメなどはそもそも地方ではテレビ放映すらされていないケースも少なくないので、数少ない全国区&長寿アニメが注目されるのも必然と言えば必然ではあるのですが。
テレビ局はテレビ局で「アニメは視聴率が獲得できない」的な固定観念でアニメを敬遠する傾向が多々ありますし、マイナーな新作アニメ映画が台頭する余地はあまりないでしょうね。

http://www.tanautsu.net/

宋朝 (01/13 02:12) 編集・削除

>テレビ局はテレビ局で「アニメは視聴率が獲得できない」的な固定観念でアニメを敬遠する傾向が多々ありますし

http://www.videor.co.jp/data/ratedata/top10.htm
残念ながら固定観念ではなく実際にアニメが視聴率を獲得出来ないのと古参のア二メ(開始時期10年以上前)が過去のデータを見るとほとんどを占めているのでしかたないと思います。

第66回カンヌ国際映画祭で「そして父になる」が審査員賞を受賞

第66回カンヌ国際映画祭で、日本から出品された映画「そして父になる」が審査員賞を獲得しました。
同賞を日本人が受賞するのは26年ぶりなのだとか↓

http://www.cinematoday.jp/page/N0053324
>  [シネマトゥデイ映画ニュース] 第66回カンヌ国際映画祭の授賞式が現地時間26日に行われ、福山雅治が主演した是枝裕和監督作『そして父になる』が審査員賞に輝いた。同賞を日本人が受賞するのは、1987年の三國連太郎監督『親鸞 白い道』以来26年ぶり。
>
>  授賞式の壇上に立った是枝監督は、「ここにまたくるチャンスを与えてくださった映画祭と審査員に感謝いたします」とコメント。「一足先に帰った福山さんはじめキャスト、ここに来られなかったスタッフの皆さんとこの賞を喜びたいと思います」と述べ、「今回の父と子の物語を作るきっかけとなった、僕を子どもとして生んでくれた父と母に、そして僕を父親にしてくれた妻と娘に感謝します。ありがとう」と締めくくると、大きな拍手に包まれた。
>
>  是枝監督は2001年に『DISTANCE/ディスタンス』が、同映画祭コンペティション部門に正式出品。2度目の出品となった2004年の『誰も知らない』では、柳楽優弥に史上最年少の男優賞獲得をもたらした。2009年には『空気人形』が、ある視点部門で上映。今回は9年ぶりのコンペ部門参加で、またも快挙を成し遂げた。
>
>  また最高賞のパルムドールは、フランス映画の『ブルー・イズ・ザ・ウォームスト・カラー(英題) / Blue is the Warmest Colour』が獲得。またオフィス北野製作の日中合作映画『ア・タッチ・オブ・シン(英題) / A TOUCH OF SIN』は脚本賞に輝き、脚本を兼任したジャ・ジャンクー監督が受賞した。
『そして父になる』と同じくコンペ部門に出品されていた三池崇史監督作『藁の楯 わらのたて』、短編コンペティション部門に出品されていた佐々木想監督作『隕石とインポテンツ』は惜しくも受賞を逃した。
>
>  本作は、ドラマ「ゴーイング マイ ホーム」や映画『奇跡』などを手掛けた是枝裕和監督の最新作。6歳になる息子が、出生時に取り違えられた他人の子だったと知った主人公の葛藤(かっとう)を描き、福山雅治が初の父親役を務めた。(編集部・森田真帆 / 入倉功一)
>
> 第66回カンヌ国際映画祭の受賞結果は以下の通り。
>
> 【パルムドール(最高賞)】
> 『ブルー・イズ・ザ・ウォームスト・カラー(原題) / Blue is the Warmest Colour』(フランス)アブデラティフ・ケシシュ監督
>
> 【グランプリ】
> 『インサイド・ルウェイン・デイヴィス(原題) / Inside Llewyn Davis』(アメリカ)ジョエル・コーエン監督・イーサン・コーエン監督
>
> 【監督賞】
> 『エリ(原題) / Heli』(メキシコ)アマト・エスカランテ監督
>
> 【男優賞】
> 『ネブラスカ(原題) / Nebraska』(アメリカ)ブルース・ダーン
>
> 【女優賞】
> 『ザ・パスト(英題) / The Past』(フランス)ベレニス・ベジョ
>
> 【脚本賞】
> 『ア・タッチ・オブ・シン(英題) / A TOUCH OF SIN』(中国、日本)ジャ・ジャンクー
>
> 【審査員賞】
> 『そして父になる』(日本)是枝裕和監督
>
> 【カメラドール(新人監督賞)】
> 監督週間
> 『イロイロ(原題) / ILO ILO』(シンガポール)アンソニー・チェン監督
>
> 【短編コンペティション】
> 『セイフ(原題) / SAFE』(韓国)ムン・ビョンゴン監督


ただまあ、カンヌの賞というのは、個人的にパルム・ドールを筆頭にあまり信用が置けたものではないのですけどね。
カンヌの最高賞たるパルム・ドールの受賞作品の中には、あの悪名高い超駄作「ツリー・オブ・ライフ」があります。
豪華な出演俳優と演技と演出を全て台無しにする支離滅裂な内容と作品構成の一体どこに賞に値する要素があったのか、と一体何度考えたか分かりません。
意味不明な前衛芸術として以外は全く評価のしようがないこの駄作は、映画の前宣伝でやたらと「パルム・ドール受賞作品」という謳い文句が披露されまくっていたこともあり、作品のみならずパルム・ドールという賞そのものに対する評価をも失墜させることになったわけですね。
パルム・ドールというのは映画の内容や面白さではなく、前衛芸術や支離滅裂ぶりを評価する賞なのか、と。
そのため個人的には、何かと芸術至上主義と揶揄しているアメリカのアカデミー賞よりもはるかに評価の低いシロモノだったりするんですよね、カンヌの賞というのは。
その点では、件の「そして父になる」が、パルム・ドールではなく審査員賞という「ほどほどの賞」に収まったのは、結果的には良いことだったと言えるかもしれません。
パルム・ドールなど受賞してしまったら、「どんな前衛芸術だよ」と却って評価を下げることにもなりかねなかったでしょうから。
一方で、映画「藁の楯/わらのたて」が賞を逃したというのは、カンヌ的にはある意味当然の流れであったかもしれません。
パルム・ドールを筆頭に前衛芸術をメインに評価するカンヌで、アクションもそれなりにあって意味も明瞭なあの作品は、あまり受け入れられるものではないでしょうから。
アカデミー賞もそうなのですが、この手の映画の賞の評価基準というのは、一般大衆のそれとは大きくかけ離れているのではないかと、つくづく思わずにいられないところですね。

映画「そして父になる」は、日本では2013年10月に公開予定なのだそうです。
私が観賞するか否かは、10月の映画公開状況次第といったところですね。


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黒犬13号 (06/01 15:29) 編集・削除

押井守監督が自身のメルマガでカンヌ映画祭について触れ(世間的には同時に掲載されたガルパン論の方が話題になっているようですが)、カンヌを『権威』とした上で、その権威を維持するためには権威自体が頑迷化・硬直化していないことを証明するためのサプライズを必要としている、という旨を語っていました。『ツリーオブライフ』は未見ですが、なるほどそういう事なのかなあ、とは思いましたね。

冒険風ライダー(管理人) (06/03 21:07) 編集・削除

>黒犬13号さん
カンヌの場合、奇抜な映画を評価することに邁進しすぎて、却って評価基準が硬直化しているような感がどうにも否めないところなのですけどね(-_-;;)。
アメリカのアカデミー賞以上に一般受けしない映画ばかりに賞を与えていますし。
権威を維持するのは良いにしても、そのための方法が根本的に間違っているような気がしてならないですね。

http://www.tanautsu.net/

第33回ゴールデンラズベリー賞の結果発表

2012年にアメリカで公開された映画の中で最低の作品を決める第33回ゴールデンラズベリー賞、通称ラジー賞の授賞式が行われ、「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part2」がその栄冠(?)に輝くこととなりました↓

http://www.cinematoday.jp/page/N0050509
>  [シネマトゥデイ映画ニュース] その年に公開された中で最低の映画を決める第33回ラジー賞授賞式が現地時間23日に行われ、映画『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』が最低映画賞・最低女優賞を含む最多7部門で受賞した。同シリーズはラジー賞の常連でありながらこれまで1度も受賞には至っておらず、シリーズ完結編で有終の美(?)を飾った。同作は全10部門・11ノミネートを記録していた。
>
>  前年の同賞を『ジャックとジル』で全部門制覇したアダム・サンドラーの新作コメディー映画『ザッツ・マイ・ボーイ(原題) / That’s My Boy』は最低男優賞・最低脚本賞の2冠。また浅野忠信が出演したことも話題になった『バトルシップ』からは、リアーナが最低助演女優賞を受賞している。
>
> 受賞結果は以下の通り。
>
> ■最低映画賞
> 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』
>
> ■最低監督賞
> ビル・コンドン 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』
>
> ■最低女優賞
> クリステン・スチュワート 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』『スノーホワイト』
>
> ■最低男優賞
> アダム・サンドラー 『ザッツ・マイ・ボーイ(原題) / That’s My Boy』
>
> ■最低助演女優賞
> リアーナ 『バトルシップ』
>
> ■最低助演男優賞
> テイラー・ロートナー 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』
>
> ■最低スクリーンアンサンブル賞
> 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』
>
> ■最低脚本賞
> 『ザッツ・マイ・ボーイ(原題) / That’s My Boy』
>
> ■最低リメイク、パクリ、続編映画賞
> 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』
>
> ■最低スクリーンカップル賞
> マッケンジー・フォイ&テイラー・ロートナー 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』

しかしまあ、事前予測が完全に覆る逆転劇があったアカデミー賞と比べると、今年のラジー賞はあまりにもミエミエな出来レース過ぎて面白くなかったですね。
正直「もうネタが尽きたのか?」とすら言いたくなるほどに、受賞作のラインナップが乏しすぎるきらいがあります。
何故「トワイライト・サーガ」シリーズをそこまで目の敵にするのかという理由すら、全く提示されることがないというのでは、誰も納得のしようがないでしょうに。
一方では、ラジー賞常連のシルヴェスター・スタローンが出ているにもかかわらず、「エクスペンダブルズ2」が全くノミネートすらされないという珍事すら発生しているのですし。
駄作認定の基準があまりにも意味不明かつ恣意的過ぎて、もはやシャレどころかエンターテイメントショーとしてすらも成り立っていないような感すら漂っているありさまなのですが。
「とりあえず売れている映画にスポットを当ててみよう」的なスタンスではなく、売れていようがそうでなかろうが、本当の意味で誰もが納得せざるをえないような駄作を理由も付属させて発掘・発表した方が、まだ「ラジー賞」という賞の主旨にも合致するラインナップができるのではないかと思えてならないのですけどね。


第85回アカデミー賞の結果発表

2012年にアメリカで公開された映画の中で最高の作品と俳優を決定する、第85回アカデミー賞の授賞式が行われ、ベン・アフレックが監督と主演を務めた「アルゴ」が作品賞を含む3部門で受賞となりました。
「アルゴ」も含めた各賞の内訳は以下の通り↓

http://www.cinematoday.jp/page/N0050523
>  [シネマトゥデイ映画ニュース] 第85回アカデミー賞授賞式が現地時間24日に行われ、ベン・アフレックが主演・監督を務めた映画『アルゴ』が作品賞を含む3部門で受賞した。監督賞にノミネートされていない作品が作品賞を受賞するのは第62回の『ドライビングMissデイジー』以来、23年ぶりの快挙。7部門でノミネートされていた同作はほかに、編集賞・脚色賞を受賞している。
>
>  受賞に際しては、監督賞にノミネートすらされなかったベン・アフレック監督もプロデューサーとして登壇。15年前に『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』で脚本賞を受賞して以来のオスカーとなったベンは涙をこらえるように「15年前は子どもでした。また戻ってくるとはそのとき思いませんでした。何の得にもならないときから、わたしを助けてくださった方々に感謝を言いたいと思います」とスピーチ。共同プロデューサーのジョージ・クルーニーらから「この素晴らしい作品を監督してくれてありがとう」との言葉を送られる一幕もあった。
>
>  一方、
最多4部門を獲得したのはアン・リー監督の映画『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』。リー監督自身も『ブロークバック・マウンテン』に続く2度目の監督賞を受賞した。アン・ハサウェイが助演女優賞を受賞した『レ・ミゼラブル』が3部門で続いている。
>
>  
最多12部門でノミネートされ、本命視されていた映画『リンカーン』はダニエル・デイ=ルイスの主演男優賞、美術賞の2冠にとどまった。ダニエルはこの受賞により、史上初となる3度目の主演男優賞獲得を達成した。
>
> 受賞結果は以下の通り。
>
> ■作品賞
> 『アルゴ』
>
> ■監督賞
> アン・リー 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
>
> ■主演男優賞
> ダニエル・デイ=ルイス 『リンカーン』
>
> ■主演女優賞
> ジェニファー・ローレンス 『世界にひとつのプレイブック』
>
> ■助演男優賞
> クリストフ・ヴァルツ 『ジャンゴ 繋がれざる者』
>
> ■助演女優賞
> アン・ハサウェイ 『レ・ミゼラブル』
>
> ■外国語映画賞
> 『愛、アムール』(オーストリア)
>
> ■脚本賞
> クエンティン・タランティーノ 『ジャンゴ 繋がれざる者』
>
> ■脚色賞
> クリス・テリオ 『アルゴ』
>
> ■ドキュメンタリー長編賞
> 『シュガーマン 奇跡に愛された男』
>
> ■ドキュメンタリー短編賞
> 『イノセンテ(原題) / Inocente』
>
> ■短編実写賞
> 『リッチーとの一日』
>
> ■長編アニメ賞
> 『メリダとおそろしの森』
>
> ■短編アニメ賞
> 『紙ひこうき』
>
> ■視覚効果賞
> 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
>
> ■撮影賞
> クラウディオ・ミランダ 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
>
> ■メイクアップ&ヘアスタイリング賞
> 『レ・ミゼラブル』
>
> ■歌曲賞
> 「スカイフォール」 『007 スカイフォール』
>
> ■作曲賞
> マイケル・ダナ 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
>
> ■編集賞
> 『アルゴ』
>
> ■音響編集賞
> 『007 スカイフォール』
> 『ゼロ・ダーク・サーティ』
>
> ■音響賞(調整)
> 『レ・ミゼラブル』
>
> ■衣装デザイン賞
> ジャクリーン・デュラン 『アンナ・カレーニナ』
>
> ■美術賞
> 『リンカーン』
>
> (編集部・福田麗)

作品賞を受賞した「アルゴ」は、日本ではあまり知名度がなく、興行収益的にもヒットしているような感じでさえもありませんでしたが、なかなかの良作です。
アクションシーンなしでアレだけの緊迫感を生むというのは、そうそう簡単に出来ることではないのですし。
前回のアカデミー賞で作品賞を獲得した「アーティスト」や、その対抗馬とされた「ヒューゴの不思議な発明」などは、どちらかと言えば映像美に傾斜していたきらいがあったのですが、「アルゴ」はストーリーと演出が評価されたということになるのでしょうか?
「アルゴ」の対抗馬たる「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」の方は、完全に映像美が評価されての受賞だったのでしょうけど。
親友との約束を破って逃亡した「走れメロス」のごとき構成になってしまっている「レ・ミゼラブル」などは、しかしそのミュージカルな構成がヒットして未だにロングランな上映が続いていますし。
一方でスティーブン・スピルバーグは、去年の「戦火の馬」に引き続き、またしてもアカデミー賞から梯子を外される羽目になっていますね(T_T)。
ノミネートだけはされまくっていましたし、今年は「本命」とまで言われていたというのに、何とも運に恵まれない話で。

今回受賞が決定された映画の中で、私が観賞する予定のある作品は「ジャンゴ 繋がれざる者」「世界にひとつのプレイブック」「リンカーン」の3つですね。
「世界にひとつのプレイブック」は2013年2月22日から全国公開されているのですが、熊本では4月6日からしか解禁されないという、相変わらずな地方の映画格差の煽りを食らっている始末で、その時までお預けということになります。
アカデミー賞受賞作品ですらこういう弊害があるのですから、何とも泣けてくる話ですね(T_T)。
もちろん、アカデミー賞受賞作品だからといって、その映画が名作であることが保証されるわけではなく、また莫大な興行収益を叩き出せるというわけでもないのですから、それも止むを得ない一面があったりするのですが。
カンヌのパルムドール賞を受賞していながら「史上最悪のクソ映画」という栄冠に輝いた、「ツリー・オブ・ライフ」のごとき悪例もあるのですし。
現時点では未だ未観賞の3作品についても、アカデミー賞の権威に恥じないだけの出来であることを期待したいものです。


2012年における邦画の年間興行収益

日本映画製作者連盟が発表した2012年の全国映画概況によると、邦画の興行収益が2000年以降最高の額となる約1282億円を記録したとのことです。
しかも邦画の興行収益については、5年連続で洋画のそれを大きく上回ったのだそうで↓

http://megalodon.jp/2013-0201-1846-23/sankei.jp.msn.com/entertainments/news/130130/ent13013016270010-n1.htm
>  日本映画製作者連盟(映連)は30日、2012年の全国映画概況を発表した。邦画の興行収入(興収)は前年比28.8%増の約1282億円を記録し、興収ベースで発表を始めた2000年以降で最高となった。
>  
>  洋画と合わせた興収総額は約1952億円で、7.7%増。
興収総額のうち、邦画が占める比率は65.7%で、5年連続で洋画を上回った。
>  
>  作品別では邦画1位の「BRAVE HEARTS 海猿」(73億3千万円)をはじめ、50億円を超える作品が5本。うち洋画は「ミッション・インポッシブル ゴースト・プロトコル」(53億8千万円)のみだった。
>  
>  公開本数は昨年から184本増えて983本になったが、映画館で上映する演劇や音楽などの映像作品が増加したためとしている。

この近年の邦画の躍進ぶりは、「邦画は駄作の代名詞」とまで言わしめた1990年代の惨状を知る人間の視点から見ると、「時代は変わった」レベルで隔世の感がありますねぇ。
何しろ、1990年当時の邦画は、「日本文化を強調する外国向けの芸術作品」か「『日本は全て悪かった』的な爽快感の欠片もない反戦・啓蒙映画」のどちらかしか作れなかった感が多大なまでにあったのですから。
何故あそこまで駄作しか作れなかったのか、つくづく疑問に思えてならなかったですね(T_T)。
当時は「日本映画はエンタメを製作できる能力そのものがない」とまで酷評していたくらいですし、「いっそハリウッドを丸パクリして映画を作った方が却って受けるのでは?」とすら考えたことがあったほどでした。
いくら映画産業がテレビの台頭などで斜陽の憂き目に遭っていたとはいえ、当時の映画の衰退ぶりはあまりにも異常過ぎましたね。
一体どうやったらあそこまで支離滅裂になりえるのか、と逆に疑問すら抱いてしまったくらいでしたし。
1990年代でもハリウッドは頑張っていたわけですし、邦画「だけ」が衰退しなければならない理由はなかったはずなのですが。
2000年代に入って以降の邦画の再台頭は、テレビ局が映画を担うようになったことで邦画の質が上がってきたこともさることながら、シネコンの普及が何よりも大きかったのでしょうけどね。

とは言え、興行収益で見ればともかく、映画の本数では未だに洋画の方が邦画のそれよりも多いような感じではあるのですけどね。
シネマトゥデイなどの映画ラインナップを見ても、そこに並んでいるのは洋画の方が圧倒的に多いのですし。
熊本の映画館でも洋画タイトルの方が邦画よりもよく見かけますし、私個人の年間映画観賞でも、常に洋画の方が邦画よりも数が多いという状態が続いていたりします。
あれらのラインナップを見ると、未だ洋画の方が邦画よりも元気なようにすら見えるだけに、興行収益で見れば洋画よりも邦画の方がはるかに上というのは少々驚きな話ではあるのですけどね。
数も多ければ宣伝も派手なはずの洋画が、邦画よりもはるかに少ない興行収益に終始しているというのは、商業的な問題から見ても正直どうなのかと。
洋画を上映するよりも、邦画を積極的に製作して映画館とタイアップでもした方が、すくなくとも日本では金儲けできるのではないか、と昨今の映画事情を見る限りでは思わなくもないですね(苦笑)。
まあ、洋画の宣伝が結果的に客を惹きつけている、という側面もあるでしょうから、そこまで単純な話にはならないでしょうけど。

邦画の隆盛はこのままどんどん続いてもらいたいものです。
1990年代の暗黒時代はもうたくさんですし(-_-;;)。


第85回アカデミー賞のノミネート作品発表

第85回アカデミー賞のノミネート作品が発表されています。
本命と目される映画は、12部門にノミネートされたスティーヴン・スピルバーグ監督製作の映画「リンカーン」。
その他、「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」「世界にひとつのプレイブック」等が対抗馬とされているようです↓

http://www.cinematoday.jp/page/N0049265
>  [シネマトゥデイ映画ニュース] 現地時間10日、第85回アカデミー賞のノミネーションが発表され、スティーヴン・スピルバーグ監督の映画『リンカーン』が作品賞・監督賞を含む最多12部門でノミネートされた。
>
>  対抗馬と目されているのは、
作品賞・監督賞をはじめとする11部門にノミネートされたアン・リー監督の『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』。そして、主要6部門すべてにノミネートされたデヴィッド・O・ラッセル監督の『世界にひとつのプレイブック』だ。とりわけ主要6部門ノミネートは『世界にひとつのプレイブック』のみが達成している快挙であり、ノミネートこそ8部門にとどまっているものの、賞レースの中心となることは間違いない。
>
>  また、前哨戦ともいえるナショナル・ボード・オブ・レビュー賞で作品賞・監督賞を受賞した『ゼロ・ダーク・サーティ』は作品賞を含む5部門にノミネート。だが『ハート・ロッカー』で女性として初の監督賞を受賞した同作のキャスリン・ビグロー監督が今回、監督賞候補から外れてしまうという波乱も。そのほか、
前評判の高かった『アルゴ』は7部門、クエンティン・タランティーノ監督の『ジャンゴ 繋がれざる者』は5部門にノミネートされている。
>
>  上記に挙げた作品のほかにも『レ・ミゼラブル』、世界中の映画祭を席巻している『愛、アムール』などが作品賞にはノミネート。この混戦を一歩抜きん出るのはどの作品なのか。第85回アカデミー賞授賞式は現地時間2月26日、米ロサンゼルスのドルビー・シアターにて行われる。
>
> 第85回アカデミー賞ノミネート全リストは以下の通り。
>
> ■作品賞
> 『リンカーン』
> 『ゼロ・ダーク・サーティ』
> 『アルゴ』
> 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
> 『ジャンゴ 繋がれざる者』
> 『レ・ミゼラブル』
> 『世界にひとつのプレイブック』
> 『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』
> 『愛、アムール』
>
> ■監督賞
> アン・リー 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
> スティーヴン・スピルバーグ 『リンカーン』
> デヴィッド・O・ラッセル 『世界にひとつのプレイブック』
> ベン・ザイトリン 『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』
> ミヒャエル・ハネケ 『愛、アムール』
>
> ■主演男優賞
> ダニエル・デイ=ルイス 『リンカーン』
> ホアキン・フェニックス 『ザ・マスター』
> デンゼル・ワシントン 『フライト』
> ブラッドリー・クーパー 『世界にひとつのプレイブック』
> ヒュー・ジャックマン 『レ・ミゼラブル』
>
> ■主演女優賞
> ジェシカ・チャステイン 『ゼロ・ダーク・サーティ』
> ナオミ・ワッツ 『インポッシブル』
> ジェニファー・ローレンス 『世界にひとつのプレイブック』
> エマニュエル・リヴァ 『愛、アムール』
> クヮヴェンジャネ・ウォレス 『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』
>
> ■助演男優賞
> アラン・アーキン 『アルゴ』
> フィリップ・シーモア・ホフマン 『ザ・マスター』
> トミー・リー・ジョーンズ 『リンカーン』
> クリストフ・ヴァルツ 『ジャンゴ 繋がれざる者』
> ロバート・デ・ニーロ 『世界にひとつのプレイブック』
>
> ■助演女優賞
> サリー・フィールド 『リンカーン』
> アン・ハサウェイ 『レ・ミゼラブル』
> ヘレン・ハント 『ザ・セッションズ(原題) / The Sessions』
> エイミー・アダムス 『ザ・マスター』
> ジャッキー・ウィーヴァー 『世界にひとつのプレイブック』
>
> ■外国語映画賞
> 『愛、アムール』(オーストリア)
> 『コン・ティキ(英題) / Kon-Tiki』(ノルウェー)
> 『ノー(英題) / No』(チリ)
> 『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』(デンマーク)
> 『魔女と呼ばれた少女』(カナダ)
>
> ■脚本賞
> ミヒャエル・ハネケ 『愛、アムール』
> クエンティン・タランティーノ 『ジャンゴ 繋がれざる者』
> ジョン・ゲイティンズ 『フライト』
> ウェス・アンダーソン、ロマン・コッポラ 『ムーンライズ・キングダム』
> マーク・ボール 『ゼロ・ダーク・サーティ』
>
> ■脚色賞
> クリス・テリオ 『アルゴ』
> ルーシー・アリバー、ベン・ザイトリン 『ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~』
> デヴィッド・マギー 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
> トニー・クシュナー 『リンカーン』
> デヴィッド・O・ラッセル 『世界にひとつのプレイブック』
>
> ■ドキュメンタリー長編賞
> 『壊された5つのカメラ』
> 『ザ・ゲートキーパーズ(原題) / The Gatekeepers』
> 『ハウ・トゥ・サバイブ・ア・プレイグ(原題) / How to Survive a Plague』
> 『シュガーマン 奇跡に愛された男』
> 『ザ・インビジブル・ウォー(原題) / The Invisible War』
>
> ■ドキュメンタリー短編賞
> 『イノセンテ(原題) / Inocente』
> 『キングス・ポイント(原題) / Kings Point』
> 『マンデイズ・アット・ラシーナ(原題) / Mondays at Racine』
> 『オープン・ハート(原題) / Open Heart』
> 『レデンプション(原題) / Redemption』
>
> ■短編実写賞
> 『アサッド(原題) / Asad』
> 『ブズカシ・ボーイズ(原題) / Buzkashi Boys』
> 『カーフュー(原題) / Curfew』
> 『デス・オブ・シャドウ(英題) / Death of a Shadow』
> 『ヘンリー(原題) / Henry』
>
> ■長編アニメ賞
> 『メリダとおそろしの森』
> 『フランケンウィニー』
> 『パラノーマン ブライス・ホローの謎』
> 『ザ・パイレーツ! バンド・オブ・ミスフィッツ(原題) / The Pirates! Band of Misfits』
> 『シュガー・ラッシュ』
>
> ■短編アニメ賞
> 『アダム・アンド・ドッグ(原題) / Adam and Dog』
> 『フレッシュ・グアカモーレ(原題) / Fresh Guacamole』
> 『ヘッド・オーバー・ヒールズ(原題) / Head over Heels』
> 『マギー・シンプソン・イン・“ザ・ロンゲスト・デイケア”(原題) / Maggie Simpson in “The Longest Daycare”』
> 『ペーパーマン(原題) / Paperman』
>
> ■視覚効果賞
> 『ホビット 思いがけない冒険』
> 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
> 『アベンジャーズ』
> 『プロメテウス』
> 『スノーホワイト』
>
> ■撮影賞
> シーマス・マッガーヴェイ 『アンナ・カレーニナ』
> ロバート・リチャードソン 『ジャンゴ 繋がれざる者』
> クラウディオ・ミランダ 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
> ヤヌス・カミンスキー 『リンカーン』
> ロジャー・ディーキンス 『007 スカイフォール』
>
> ■メイクアップ&ヘアスタイリング賞
> 『ヒッチコック』
> 『ホビット 思いがけない冒険』
> 『レ・ミゼラブル』
>
> ■歌曲賞
> 「ビフォア・マイ・タイム」 『チェイシング・アイス(原題) / Chasing Ice』
> 「エブリバディー・ニーズ・ア・ベスト・フレンド」 『テッド』
> 「パイズ・ララバイ」 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
> 「スカイフォール」 『007 スカイフォール』
> 「サドゥンリー」 『レ・ミゼラブル』
>
> ■作曲賞
> ダリオ・マリアネッリ 『アンナ・カレーニナ』
> アレクサンドル・デスプラ 『アルゴ』
> マイケル・ダナ 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
> ジョン・ウィリアムズ 『リンカーン』
> トーマス・ニューマン 『007 スカイフォール』
>
> ■編集賞
> 『アルゴ』
> 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
> 『世界にひとつのプレイブック』
> 『ゼロ・ダーク・サーティ』
> 『リンカーン』
>
> ■音響編集賞
> 『アルゴ』
> 『ジャンゴ 繋がれざる者』
> 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
> 『007 スカイフォール』
> 『ゼロ・ダーク・サーティ』
>
> ■音響賞(調整)
> 『アルゴ』
> 『レ・ミゼラブル』
> 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
> 『リンカーン』
> 『007 スカイフォール』
>
> ■衣装デザイン賞
> ジャクリーン・デュラン 『アンナ・カレーニナ』
> ジョアンナ・ジョンストン 『リンカーン』
> パコ・デルガド 『レ・ミゼラブル』
> 故・石岡瑛子さん 『白雪姫と鏡の女王』
> コリーン・アトウッド 『スノーホワイト』
>
> ■美術賞
> 『アンナ・カレーニナ』
> 『ホビット 思いがけない冒険』
> 『レ・ミゼラブル』
> 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
> 『リンカーン』
>
> (※日本語のリストを転載する際は編集部までご連絡ください)
> (編集部・福田麗)
>
> 「第85回アカデミー賞授賞式」は2月25日(月)午前9時よりWOWOWプライムにて生中継(夜9時よりリピート放送)

去年は「アーティスト」と「ヒューゴの不思議な発明」がその他大勢を押さえる形で一騎打ちを演じていた感が多々ありましたが、今年はラインナップを見る限りでは混戦模様の様相を呈しているみたいですね。
去年と比較してもノミネートされた作品数が多いですし。
個人的には、「アルゴ」の評価が高いというのが少々意外なところですね。
確かに「アルゴ」は、アクションシーン皆無でアレだけの緊迫感を演出してのけたという点は映画としてかなり高く評価できる部分があるのですが、しかしそれが「アカデミー賞好みの芸術」と呼べるものなのかというと、相当なまでの違和感を伴うものがあります。
「アカデミー賞好みの芸術」というと、どことなく「映像やグラフィックの美しさ」「絵画等に通じる前衛的な芸術性」などといったものをどうにも連想してしまうものですからねぇ(-_-;;)。
あるいは、「実話に基づいたノンフィクション」という部分が評価されでもしたのでしょうか?

しばしば芸術至上主義と評されることもあるアカデミー賞は、しかし何を基準に駄作認定をしているのか意味不明なゴールデンラズベリー賞ことラジー賞に比べれば、まだ基準らしきものが見える分マトモな賞であるとは言えます。
あちらは本当の駄作をあえて避けているようなフシが伺えますし、選考者の恣意性がメチャメチャに入り込んでいるような感が多々ありますからねぇ(-_-;;)。
まあアカデミー賞にしたところで、「入賞=名作」という図式が必ずしも成立するわけではないのですが。
第84回アカデミー賞で主演女優賞を獲得した「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」などは、確かに主演女優の力量は相当なものがあったにせよ、映画としては論外な出来だったわけで。
映画に限らず、エンタメ作品の評価というのは「それを観賞した人の数」だけ存在するものなのですから、その鑑定が難しい面は確かにあるのでしょうけどね。
今回のアカデミー賞各部門の栄冠は、果たしてどの作品に授けられることになるのでしょうか?


第33回ゴールデンラズベリー賞のノミネート作品発表

アメリカで最低の映画を選ぶ「ゴールデンラズベリー賞」ことラジー賞のノミネート作品が発表されたようです。
今のところ、「トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2」が最低映画の最有力候補なのだそうで↓

http://www.cinematoday.jp/page/N0049184
>  [シネマトゥデイ映画ニュース] その年に公開された中で最低の映画を決める第33回ラジー賞のノミネーションが発表され、映画『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』が全10部門で最多11ノミネートを記録した。
>
>  『トワイライト』シリーズは、第3作『エクリプス/トワイライト・サーガ』が9部門、前作『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 1』が8部門でノミネートされるなど、もはやラジー賞の常連。完結編が最多ノミネートを記録した今回、有終の美を飾ることができるのかどうか? 注目だ。
>
>  また、昨年のラジー賞で全10部門を受賞したアダム・サンドラーの新作コメディー『ザッツ・マイ・ボーイ(原題) / That’s My Boy』も、7部門で計8ノミネート。また、
浅野忠信が出演したことでも話題になった『バトルシップ』は6部門7ノミネートを記録している。
>
>  今年のラジー賞授賞式は、アカデミー賞授賞式の前日、現地時間2月23日に米ロサンゼルスにて行われる。
>
> ノミネートは以下のとおり。
>
> ■最低映画賞
> 『バトルシップ』
> 『ザ・ウーギーラブズ・イン・ビッグ・バルーン・アドベンチャー(原題) / The Oogieloves in Big Balloon Adventure』
> 『ザッツ・マイ・ボーイ(原題) / That’s My Boy』
> 『ジャックはしゃべれま1,000(せん)』
> 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』
>
> ■最低監督賞
> タイラー・ペリー 『グッド・ディーズ(原題) / Good Deeds』『マデアズ・ウィットネス・プロテクション(原題) / Madea’s Witness Protection』
> ピーター・バーグ 『バトルシップ』
> ショーン・アンダース 『ザッツ・マイ・ボーイ(原題) / That’s My Boy』
> ビル・コンドン 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』
> ジョン・パッチ 『アトラス・シュラグド II (原題) / Atlas Shrugged Part II』
>
> ■最低女優賞
> タイラー・ペリー 『マデアズ・ウィットネス・プロテクション(原題) / Madea’s Witness Protection』
> クリステン・スチュワート 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』『スノーホワイト』
> キャサリン・ハイグル 『ラブ&マネー』
> ミラ・ジョヴォヴィッチ 『バイオハザードV:リトリビューション』
> バーブラ・ストライサンド 『ザ・ギルト・トリップ(原題) / The Guilt Trip』
>
> ■最低男優賞
> ニコラス・ケイジ 『ゴーストライダー2』
> エディ・マーフィー 『ジャックはしゃべれま1,000(せん)』
> ロバート・パティンソン 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』
> タイラー・ペリー 『バーニング・クロス』『グッド・ディーズ(原題) / Good Deeds』
> アダム・サンドラー 『ザッツ・マイ・ボーイ(原題) / That’s My Boy』
>
> ■最低助演女優賞
> ジェシカ・ビール 『プレイング・フォー・キープス(原題) / Playing For Keeps』『トータル・リコール』
> ブルックリン・デッカー 『バトルシップ』『恋愛だけじゃダメかしら?』
> アシュリー・グリーン 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』
> ジェニファー・ロペス 『恋愛だけじゃダメかしら?』
> リアーナ 『バトルシップ』
>
> ■最低助演男優賞
> デヴィッド・ハッセルホフ 『ピラニア リターンズ』
> テイラー・ロートナー 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』
> リーアム・ニーソン 『バトルシップ』『タイタンの逆襲』
> ニック・スウォードソン 『ザッツ・マイ・ボーイ(原題) / That’s My Boy』
> ヴァニラ・アイス 『ザッツ・マイ・ボーイ(原題) / That’s My Boy』
>
> ■最低スクリーンアンサンブル賞
> 『バトルシップ』
> 『ザ・ウーギーラブズ・イン・ビッグ・バルーン・アドベンチャー(原題) / The Oogieloves in Big Balloon Adventure』
> 『ザッツ・マイ・ボーイ(原題) / That’s My Boy』
> 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』
> 『マデアズ・ウィットネス・プロテクション(原題) / Madea’s Witness Protection』
>
> ■最低脚本賞
> 『アトラス・シュラグド II (原題) / Atlas Shrugged Part II』
> 『バトルシップ』
> 『ザッツ・マイ・ボーイ(原題) / That’s My Boy』
> 『ジャックはしゃべれま1,000(せん)』
> 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』
>
> ■最低リメイク、パクリ、続編映画賞
> 『ゴーストライダー2』
> 『ピラニア リターンズ』
> 『レッド・ドーン(原題) / Red Dawn』
> 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』
> 『マデアズ・ウィットネス・プロテクション(原題) / Madea’s Witness Protection』
>
> ■最低スクリーンカップル賞
> 『新・三バカ大将 ザ・ムービー』に出演した「ジャージー・ショア」キャストの内2名
> マッケンジー・フォイ&テイラー・ロートナー 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』
> クリステン・スチュワート&ロバート・パティンソン 『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』
> タイラー・ペリー&その女装姿 『マデアズ・ウィットネス・プロテクション(原題) / Madea’s Witness Protection』
> アダム・サンドラー&アンディ・サムバーグ、レイトン・ミースター、もしくはスーザン・サランドン 『ザッツ・マイ・ボーイ(原題) / That’s My Boy』
>
> (※日本語のリストを転載する際は編集部までご連絡ください)
>
> (編集部・福田麗)

……アレ?
映画を観賞するどころか、映画の公開が発表された瞬間から個人的にノミネートを確実視していた「エクスペンダブルズ2」がどこにもありませんね。
前作「エクスペンダブルズ」は、2年前の第31回ゴールデンラズベリー賞で最低監督賞にノミネートされていたので、今回も当然のごとくどこかの部門にはノミネートされると踏んでいたのですが。
シルヴェスター・スタローンにとにかく隔意でもあるかのごとく、彼の出演作品に問答無用の駄作認定を叩きつける性癖を持つラジー賞であれば、「エクスペンダブルズ2」はむしろノミネートしない方が変だとすら考えていただけに、これは少々意外な展開ではありますね。
ラジー賞も一体どういう風の吹き回しなのやら。
それとも、最近は「トワイライト」シリーズに熱を入れている(らしい)ので、シルヴェスター・スタローンなど顧みる余裕はない、といったところなのでしょうか?

それにしても、相変わらず何を基準にノミネートしているのかよく分からないラインナップですね。
「トワイライト」シリーズの集中的な狙い撃ちといい、「バトルシップ」のノミネートといい、「本当の駄作」を選んでいる感じではまるでないですし。
ラジー賞の本当の選考基準というのは、「知名度が高く興行収益も高くはあるが、一方で熱狂的なファンがいるわけでもなく、叩けばそれなりの肯定的な反応が期待できる映画」といったものだったりするのでしょうか?
その割には、特定の俳優や作品を集中的に取り上げて駄作認定するというのも変な話ではあるのですが……。
豪華キャストを集めまくった「エクスペンダブルズ」シリーズとは別の意味で、ラジー賞もまた、一種の「お祭り企画」でしかないのでしょうけどね。


2012年映画観賞総括 邦画作品編

2012年の新作映画観賞97本のうち41本を担う邦画作品。
邦画が冷遇された時代も今は昔で、現在ではすっかり洋画と並ぶ一大ジャンルと化した感がありますね(^^)。
今回はその中から、各種部門別に個人的な私的評価に基づいて選別した作品をピックアップしていきたいと思います。

■ 邦画年間ベスト作品&サスペンス映画部門

まずは邦画年間ベストも兼ねるサスペンス映画部門の作品から。
2位とは結構接戦だったのですが、見事ナンバー1の座を獲得したのはこの作品です↓

カラスの親指
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映画の宣伝や前評はかなり地味なものだったのですが、導入部・伏線の張り方・ほのぼのシーンや緊迫したシーンの使い分け・そしてラストの大どんでん返しと、全てにおいて良く出来ていた作品です。
特にラストの展開は、洋画の「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」を髣髴とさせるものがありました。
俳優さんの配置自体も煙幕のひとつだったみたいですし、派手なアクションは皆無ながらも観客を唸らせるには充分の出来です。

■ 人間ドラマ映画部門

その1位作品と接戦を演じたのがこちら↓

北のカナリアたち
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物語の起点となった20年前の事件の真相が少しずつ明らかになっていく過程と、ラストの感動的な大円団がなかなかに光った作品ですね。
主人公が天然な善人のように見えて実は……という展開も意外なものでしたし。
新旧の大物俳優が出演し、それぞれ秀逸な役どころを演じるという構成も、万人受けしやすいものではあるでしょうね。

それ以外の人間ドラマ映画で秀逸な作品としては、転生をテーマに扱い、シリアスと笑いのバランスが絶妙だった「スープ ~生まれ変わりの物語~」や、全体的にほのぼのした展開が売りの「HOME 愛しの座敷わらし」、富山から長崎までのひとり旅を描いた「あなたへ」などが挙げられます。
前者は映画の宣伝すらほとんど見かけず、熊本でも1箇所のみの上映と前評はかなり悲惨なものがありましたが、それに反して出来は良く、「何故この映画は正当に評価されなかったんだ?」という疑問を抱きすらした作品でした。
後2者も大物俳優を揃えつつ、登場人物達それぞれの葛藤を良く描いた秀作です。
この人間ドラマ映画の層の厚さは、日本映画がハリウッド映画に勝る数少ない要素と言えますね。

■ アクション映画部門

邦画でアクション映画というのは、それ自体が希少な宝石類のごとく貴重な存在なのですが、今年も例外ではなかったですね(T_T)。
今回唯一評価しえる邦画のアクション映画はやはりこれでしょう↓

るろうに剣心
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マンガを原作としつつも、作中で繰り広げられるスピーディなアクション描写は、本場ハリウッドと比較しても遜色のない出来で、今後の邦画の可能性についても期待を抱かせるに充分なものがありました。
実写映画版もそれなりに人気はあったようですし、続編の製作が行われる可能性もかなり高いのではないかと。

■ コメディ映画部門

今年の邦画におけるコメディ映画の代表格と言えば、世間的にも大ヒットして海外進出まで果たしたこの作品でしょう↓

テルマエ・ロマエ
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阿部寛演じる大柄な体格の主人公が、現代日本の文明機器にいちいち大仰な表情とリアクションで驚きまくる光景は、当の本人的には全くその気などないのに、それ自体が立派なコメディを形成していました。
外見と内実のギャップを上手く利用したコメディでしたね。

■ アニメ映画部門

今年は例年になく複数のアニメ映画を観賞した年でもありました。
いつもならばアニメ映画は、年間で1本もあれば御の字というレベルでしか観賞することがなかったのですが、今年は洋画・邦画含めて総計6本。
テレビアニメからの延長ではなく映画単独で完結していて、かつ大人向けな内容の作品が多かったことが、作品の関心を惹く大きなプラス要因となりました。
その中で最優秀に輝いたのはこの作品↓

おおかみこどもの雨と雪
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今年のアニメ映画は「家族問題」を描いたものが多かったのですが、母親および子供の精神的な成長を描いた今作はその中でも抜きん出た存在だったと言えます。
子供の成長を見守るだけならまだしも、自分の元から離れていこうとする子供の意思を尊重する母親の「精神的な強さ」というのは、そうそう簡単に表現できるものではないのですから。
瀬戸内海の島々を舞台とする「ももへの手紙」や、オンラインゲームと福岡県を舞台に繰り広げられた「ドットハック セカイの向こうに」で描かれた家族問題は、いずれも「親と子供の間で起こる諍いと和解」がテーマでしたし。
洋画でも「メリダとおそろしの森」が似たようなテーマを扱っていましたが、あちらは全体的に低年齢層を対象にしているような感がありましたね。

■ 時代劇映画部門

今年観賞した日本映画で「時代劇」に分類される映画は3本。
その中で一番良作と個人的に評価したのはこの作品ですね↓

のぼうの城
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3作品の中で一番物語のスケールが大きく、かつ合戦の描写があることが決定打となりました。
やはりスケールが大きく派手な描写がある映画というのは高評価になりやすいですね。
だからこそ、映画業界ではその手のノウハウを熟知しているハリウッド映画が世界のトップを走ってもいるわけですし。
日本初の暦制定を描いた「天地明察」も、男女逆転の「大奥 ~永遠~ 右衛門佐・綱吉篇」も、人間ドラマとしてはそれなりのものがあっても、客の目を惹く派手な描写というものは全くなかったわけで。
もちろん、それだけで作品の質が落ちるということにはならないでしょうけど。

■ 邦画年間ワースト作品

邦画は洋画に比べてアクションシーン等の派手な演出が少なく、人間ドラマやストーリー重視にならざるをえない分、駄作が生まれるリスクも洋画より高いですね。
超能力をテーマにした「SPEC~天~」、宗教映画たる「ファイナル・ジャッジメント」という【底辺の強豪】を押しのけ、見事今年最下位の座を獲得した作品はこちらとなります↓

苦役列車
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この映画の駄作ぶりが如何なるものなのかについては、洋画で年間ワースト作品とされた「ラム・ダイアリー」の更なる劣化版、という評価に全てが凝縮されていると言って良いでしょう。
「苦役列車」は「ラム・ダイアリー」の問題点を全て踏襲しているのみならず、「全く感情移入できない主人公」という最悪の要素までもが付随しているのですから。
上映された映画館自体も少なく、興行収益的にも大コケだったようなのですが、それも当然というべき内容でしかなかったですからねぇ。
俳優さんの演技でもカバーできないほどにストーリーが最悪だったのですし。
こんなのに出演せざるをえなかった俳優さんも、実に災難な限りとしか言いようがなかったですね(T_T)。

洋画・邦画を問わず、数多くの作品に巡り合えた2012年の新作映画観賞。
来るべき2013年も、このペースが維持・発展していけることを願いたいものですね。


2012年映画観賞総括 洋画作品編

2012年の新作映画観賞97本中55本を占める洋画作品。
今回はその中から、各種部門別に個人的な私的評価に基づいて選別した作品をピックアップしていきたいと思います。

■ 洋画年間ベスト作品&アクション映画部門

まずは洋画年間ベストも兼ねるアクション映画部門の作品から。
並居る強豪がひしめく2012年の洋画作品の中で、見事ナンバー1の座を獲得したのはこの作品です↓

エクスペンダブルズ2
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この作品一番の魅力は、やはり何と言ってもシルヴェスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガー、ブルース・ウィリスという、ハリウッドアクション映画を代表する3巨頭が一斉に横に並び銃を乱射して敵をなぎ倒していくというシーンですね。
昔からハリウッドアクション映画に慣れ親しんできた人間としては、観客受けを狙ったあざとい演出であることが分かりきっていてもなお感動的なシーンと言って良く、これだけでも必見の作品と評価できます。
ハリウッド映画のファンであれば誰もが名前と顔は知っている大物俳優を集めた一種の「お祭り映画」と言える作品ではありますが、それだけに誰もが安心して観賞できる一品です。
今作は3部作の2作目ということで、次回作でいよいよ完結するとのこと。
是非次回作でも、今作に勝る出来を期待したいものです。
ただまあこの作品、来年発表予定のラジー賞候補にノミネートされるのはほぼ確実の映画ではあるでしょうね。
何しろ「アメリカ版『と学会』」と揶揄されるあの賞は、シルヴェスター・スタローンを敵視でもしているかのごとく、彼の出演作品には問答無用で駄作認定を叩きつけるのが常なのですし(苦笑)。

一方、アメリカでは評価が高く、日本でも派手に喧伝されていた「アベンジャーズ」「ハンガー・ゲーム」は、それなりに評価されるべき作品ではあったにせよ、その宣伝ほどにはどうにも感動的な要素が少なかった感が個人的には否めなかったですね。
「アベンジャーズ」は3部作の1作目ということもあったのでしょうが、味方の登場人物達が終盤近くまで延々と内輪揉めばかりに終始していた感がありましたし、敵側の描写が非個性的な上に「強大な脅威」なようにもあまり見えなかった点が若干マイナス点となりました。
一方の「ハンガー・ゲーム」は、サバイバルゲームの挑戦者達同士の心理戦や駆け引きが少なく、またゲームの主催者によるゲームへの介入やルール改竄があまりにも鼻につきすぎ、何かと引き合いに出されていた「バトル・ロワイアル」と比較しても設定が稚拙と言わざるをえませんでした。
今後も続編が出ることが既に決定しているシリーズ作品の1作目としてはそれなりの出来ではあるのでしょうが、作品単体としての評価ではややマイナスな部分が少なくない、といったところです。

その他の作品としては、ジェイソン・ステイサム主演の「SAFE/セイフ」が、マイナーながらも意外に高い評価となっています。

■ SFX&VFX映画部門

厳密に言うと、前述の「アベンジャーズ」や「ハンガー・ゲーム」もVFX映画のカテゴリーに含まれるのではないかと思われるのですが(^^;;)、まあここでの定義では「個人戦的なアクション演技が含まれない&メインではないVFX映画」ということで。
迫力ある映像が売りのSFX&VFXが売りの作品の中で見事栄冠を勝ち取った作品はこちら↓

バトルシップ
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ストーリー展開そのものはハリウッド映画スタンダード的なものではありましたが、そのお約束な展開も含めた安定的な展開と、近代的な戦いが封じられた中での頭脳戦や緊迫感溢れるシーンの連続などが高評価となりました。
この作品、エンドロール後に映し出された特典映像で続編があることを匂わせていましたが、果たして今後続編って出てくるのでしょうかね?

■ サスペンス映画部門

ここでは「頭脳戦メインで緊迫感ある展開が続く映画」という定義です。
この部門でのベスト作品はこちら↓

崖っぷちの男
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地味な映画の宣伝や前評に反して、意外な掘り出し物な出来だった今作。
序盤は主人公の行動の意図や動機がまるで分からず、その謎を追っていくというストーリー構成と、ラストで披露される全く意外な真相がツボを突いた作品でした。
サスペンス映画部門では、この作品と「アルゴ」のどちらを選ぶかで迷いましたが、最終的には「アクション映画的な展開がある」という点で「崖っぷちの男」が若干加点されてこちらに決定した、といった感じですね。
まあ、アクション展開が全くないのにアレだけの緊迫感が演出されていた「アルゴ」も、それはそれで高い評価を得て然るべき出来ではあったのですが。

■ コメディ映画部門

まあこれについては、今年はブッチぎりでこれに決定ですね↓

ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬
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やはり、世界的に有名な一流コメディアンとしてその名を轟かせている「Mr.ビーン」ことローワン・アトキンソンのお笑い劇は伊達ではない、ということで。
あの上下に動く椅子のシーンをはじめ、観賞の最中に何度も吹き出してしまうこともしばしばでしたし、笑いのツボを凄くよく心得ていましたね。
アクション・コメディの「&シリーズ」の一翼を担う「Black & White/ブラック&ホワイト」や、久々に続編が出た「MIB3/メン・イン・ブラック3」も、お笑い要素では遠く及ばないですね。
まあ、相手は本職なのですし、露骨なギャグコメディをひたすら前面に出したアレとは比較できるものではないでしょうけど。

■ 人間ドラマ映画部門

「エクスペンダブルズ2」が公開されるまでは洋画総合1位だったのがこの作品↓

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
ファイル 538-1.jpg

映画を見始めた序盤はそれほどでもなかったのですが、ラスト30分の大どんでん返しで評価が大きく変わった作品ですね。
あれほどまでの展開と感動は、そうそう味わえるものではなかったですし。
それ以外では、安心して観賞できる構成の「幸せの教室」や、修羅場の連続を描写しているはずなのに「ハワイ」な雰囲気がそう感じさせない「ファミリー・ツリー」などが個人的にヒットでした。

■ 洋画年間ワースト作品

大量に映画を観賞すれば、当然のごとく駄作を当ててしまう可能性も高くなるものですが、今年の洋画で一番の駄作はこれに決まりですね↓

ラム・ダイアリー
ファイル 674-1.jpg

最初から最後まで鬱々な展開が延々と続く上、ヒロインが途中でフェードアウト、さらには「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」とは逆に、ラスト30分における行動が全くの無駄でしかなかった点など、この作品のどこら辺に評価できる要素があるのか、全くもって理解に苦しむ作品でした。
今作より前では、マーガレット・サッチャーを扱っているにもかかわらず、その描写の半分近くが認知症絡みのシーンで構成されているという本末転倒な映画「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」が洋画1位の駄作な扱いだったのですが、それを余裕でブッチぎるシロモノでしたし。
観客に映画を見せるのであれば、せめてエンタメとしてきちんと成り立つ形で作って欲しいと、つくづく思わずにはいられなかったですね。

次回は邦画作品の部門毎評価を行います。


2012年映画観賞総括 ラインナップ編

2012年も、残すところあとわずかの日数を残すのみとなりました。
映画の本場たるアメリカでは、年間の映画興行収益が歴代最高になる見通しというニュースが飛び交っているようです↓

http://www.cinematoday.jp/page/N0049010
>  [シネマトゥデイ映画ニュース] 2012年の年間全米興行収入が歴代最高の108億ドル(約8,640億円)になる見通しだとHollywood.comが発表した。それまでの最高記録は映画『アバター』などが公開された2009年の106億ドル(約8,480億円)だった。(1ドル80円計算)
>
>  2012年の見込み年間興収である108億ドルは、2011年に比べて6パーセントの増加。2012年の動員数も現在の時点で前年比5パーセント増となっており、
人々が再び映画館に戻ってきたというハリウッドにとって明るいニュースとなっている。
>
>  今年公開の映画には、歴代3位の興収を記録した『アベンジャーズ』(6億2,336万ドル・約498億6,880万円)を筆頭に、『ハンガー・ゲーム』『ダークナイト ライジング』『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』など大ヒット作がずらり。8月、9月の興収は低調だったものの、ここにきてクリスマスムービーとして公開された『レ・ミゼラブル』と『ジャンゴ 繋がれざる者』が好調な出足を見せた。(数字はBox Office Mojo調べ)
>
>  『レ・ミゼラブル』は初日だけで興収1,811万ドル(約14億4,880万円)を稼ぎ出し、これはミュージカル映画史上歴代ナンバーワンの記録。続くクエンティン・タランティーノ監督の『ジャンゴ 繋がれざる者』も興収1,501万ドル(約12億円)に達するなど、2本のクリスマスに公開された映画が素晴らしいスタートを切ったことが記録更新の要因になっているという。(編集部・市川遥)

確かに「アベンジャーズ」と「ハンガー・ゲーム」は、日本での公開前からシネマトゥデイなどで話題になっている記事を何度か見かけたりしたものでしたが。
今年はアメリカだけでなく、日本でも多くの大作映画がかなりの数公開されましたし、震災の影響で低迷していた去年に比べれば、それなりの回復は見せているのではないかと思われますね。
こちらは一体どうなっているのやら。

さてそんな中、2012年度における私個人の年間新作映画観賞本数は、昨年度の最多記録たる65本をさらに32本上回る97本という数値を叩き出しています。
実に3年連続で、年間新作映画観賞本数の最多記録を更新したことになります。
その内訳は、洋画55本・邦画41本・韓国映画1本となっており、そのラインナップは以下の通り。
なお、左の連番は新作映画の観賞順です↓

 1.マイウェイ 12,000キロの真実
 2.ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬
 3.麒麟の翼 ~劇場版・新参者~
 4.ドットハック セカイの向こうに(3D版)
 5.日本列島 いきものたちの物語
 6.ペントハウス
 7.はやぶさ 遥かなる帰還
 8.逆転裁判
 9.ドラゴン・タトゥーの女
10.ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
11.TIME/タイム
12.ヒューゴの不思議な発明(3D版)
13.アンダーワールド 覚醒
14.顔のないスパイ
15.戦火の馬
16.ライアーゲーム -再生(REBORN)-
17.シャーロック・ホームズ シャドウゲーム
18.タイタニック(3D版)
19.マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙
20.僕達急行 A列車で行こう
21.ヘルプ ~心がつなぐストーリー~
22.センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島(3D版)
23.ももへの手紙
24.SPEC~天~
25.ジョン・カーター(3D版)
26.バトルシップ
27.タイタンの逆襲
28.Black & White/ブラック&ホワイト
29.わが母の記
30.テルマエ・ロマエ
31.HOME 愛しの座敷わらし
32.宇宙兄弟
33.幸せの教室
34.キラー・エリート
35.幸せへのキセキ
36.ダーク・シャドウ
37.ファミリー・ツリー
38.MIB3/メン・イン・ブラック3
39.君への誓い
40.ファイナル・ジャッジメント
41.外事警察 その男に騙されるな
42.スノーホワイト
43.アメイジング・スパイダーマン(3D版)
44.LOVE まさお君が行く!
45.ラム・ダイアリー
46.臨場 劇場版
47.スープ ~生まれ変わりの物語~
48.崖っぷちの男
49.BRAVE HEARTS/ブレイブハーツ 海猿
50.苦役列車
51.おおかみこどもの雨と雪
52.メリダとおそろしの森
53.スターシップ・トゥルーパーズ インベイジョン
54.ダークナイト ライジング
55.エイトレンジャー
56.アナザー/Another
57.トータル・リコール
58.アベンジャーズ(3D版)
59.プロメテウス
60.るろうに剣心
61.あなたへ
62.闇金ウシジマくん
63.ひみつのアッコちゃん
64.コロンビアーナ
65.踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望
66.デンジャラス・ラン
67.夢売るふたり
68.バイオハザードⅤ:リトリビューション
69.天地明察
70.白雪姫と鏡の女王
71.ハンガー・ゲーム
72.エージェント・マロリー
73.ボーン・レガシー
74.最強のふたり
75.ツナグ
76.ロラックスおじさんの秘密の種
77.SAFE/セイフ
78.推理作家ポー 最期の5日間
79.エクスペンダブルズ2
80.アルゴ
81.終の信託
82.リンカーン/秘密の書(3D版)
83.のぼうの城
84.黄金を抱いて翔べ
85.北のカナリアたち
86.悪の教典
87.シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語
88.任侠ヘルパー
89.ロックアウト
90.ぼくが処刑される未来
91.人生の特等席
92.カラスの親指
93.007 スカイフォール
94.ホビット 思いがけない冒険(3D版)
95.妖怪人間ベム
96.大奥 ~永遠~ 右衛門佐・綱吉篇
97.レ・ミゼラブル

今年は、映画の観賞手法についてもそれなりの工夫や試行錯誤を重ねた年でもありましたね。
ファーストディや特定の日1000円サービスディに前売り券・レイトショー等の映画割引サービスの積極活用はもちろんのこと、1ヶ月フリーパスポートの発動時期厳選や試写会応募など「如何に映画を安く観賞するか」に趣向を凝らしまくりましたし。
結果、今年は新作映画観賞総本数の約4分の1に当たる25本前後の映画を無料で観賞することに成功しましたし、逆に定額1800円で観賞した映画というのは片手の指で数える程度しかありませんでした。
以前にも言及したことがあるのですけど、映画というのはその気になればいくらでも安く観賞することが可能だったりするんですよね。
特に500円割引が可能な前売り券の事前購入などは、そこらのコンビニでも手軽に行えるようにもなっているわけですし。
ただ、そういった映画経費節約策も、3D特別料金の徴収の前には無為無力でしかないのが実情ではあるのですが(T_T)。
様々な事情で3D映画を観賞する羽目となる度に、映画の内容とは別にいつもウンザリせずにはいられない、半ば敗北感にも等しい心情に陥ったりするものですからねぇ(-_-;;)。
まあ今年の3D映画観賞は何とか総計10本程度に抑えることができましたし、うち2本は完全無料の試写会観賞だったので、そこまで大きな「被害」にはならずに済んだのがせめてもの慰めでしたけど。

今年は新作映画観賞本数が総計100本にも迫る数で存在するため、映画内容の総括については、次の2記事で洋画・邦画別にそれぞれ別個にまとめてみたいと思います。


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